WO2004011252A1

WO2004011252A1 - 積層包装材料及び包装袋

Info

Publication number: WO2004011252A1
Application number: PCT/JP2003/009456
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Mizuma; Toshiyuki Maki
Original assignee: Toppan Printing Co., Ltd.
Priority date: 2002-07-25
Filing date: 2003-07-25
Publication date: 2004-02-05
Also published as: JPWO2004011252A1; AU2003248113A1

Abstract

基材、接着層、及び密度の異なる直鎖状ポリエチレン層を二層積層したシーラントを含み、接着剤層側の第１の層は、０．８９～０．９２５ｇ／ｃｍ3の密度、第２の層は０．９２５ｇ／ｃｍ3より大きく、０．９４０ｇ／ｃｍ3以下の密度を有し、第１の層の厚さをａ、第２の層の厚さをｂとすると、ａ／ｂは３～５、かつｂは５～２０μｍである。

Description

明細書

積層包装材料及び包装袋

技術分野

本発明は、熱シールにより成形、封止され得る包装袋、及ぴこれに用いられる熱シール可能な積層包装材料に関する。背景技術

近年、パッケージ分野においては、内容物の充填、包装機の高速化に伴い、使用する積層包装材料のシーラント層として低温シール性、シール強度、及ぴ耐屈曲性に優れた密度 0 . 9 2 5 g / m 3 以下の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が、多く使用されている。しかしながら、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をシーラント層として使用したものは、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性などの物性が悪かった。

滑り性及び耐摩耗性を改善する為に、直鎖状低密度ポリェチレン樹脂に種々のスリップ剤を添加したシーラント層が使用されている。し力しながら、スリップ剤は、経時によりシ一ラント層表面に析出し易く、例えば医薬品などの内容物に対し悪影響を与える等の問題があった。

また、突き刺し強度、滑り性及び耐摩耗性を改善する為に密度 0 . 9 2 5 g / m 3 を超える直鎖状中密度ポリエチレン樹脂からなるシ一ラント層を使用することができる。しかしながら、この直鎖状中密度ポリエチレン樹脂は、腰が強くて耐屈曲性が低く、耐ピンホール性に劣る等の欠点があった。発明の開示

本発明の第 1 の目的は、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐ピンホール性に優れた積層包装材料を提供することに ¾>る。

本発明の第 2 の目的は、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐ピンホール性に優れた包装袋を提供することにめる。

本発明の積層包装材料は、単層フィルムまたは多層フィルムカらなる基材と、

該基材の一表面上に設けられた接着剤層と、

該接着剤層上に設けられ、二層積層のシーラント層とを含む積層包装材料において、

前記二層積層のシーラント層は、該接着剤層上に設けられ 7こ 0 . 8 9 g / c m 3〜 0 . 9 2 5 g / c m³ の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及び該直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層上に設けられた ◦ . 9 2 5 g / c m3 より大きく、 0 . 9 4 O g Z c m³ 以下の密度を有する直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層から構成され、前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さを a 、前記直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層の厚さを b とするとき、厚さの比率 a / b は 3 〜 5 であり、かつ b は 5 ないし 2 0 μ ηιであることを特徴とする。

本発明の包装袋は、単層フィルムまたは多層フィルムからなる基材と、該基材の一表面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に設けられ、二層積層のシーラント層とを有する積層包装材料を含み、該シーラント層を内側にして熱シールすることにより成形された包装袋において、

前記二層積層のシーラント層は、該接着剤層上に設けられた 0 . 8 9 〜 0 . 9 2 5 g / c m 3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及ぴ該直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層上に設けられた 0 . 9 2 5 g Z c m 3 より大きく、 0 . 9 4 0 g / c m3 以下の密度を有する直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層から構成され、前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さを a 、前記直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の厚さを b とするとき、厚さの比率 a Z b は 3 〜 5 であり、かつ b は 5 ないし 2 0 ^u mであることを特徴とする。

図面の簡単な説明

図 1 は、本発明の積層包装材料の一例を示す側断面図である。

図 2 は、本発明に係る包装袋の一例を表す正面図である。図 3 は、本発明に係る包装袋を封止した状態の一例を表す正面図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の積層包装材料は、基本的に、基材上に、接着剤層及び二層積層のシーラント層を積層した構成を有する。

基材は、単層フィルムまたは多層フィルム力らなる。

接着剤層は、基材とニ層積層のシーラント層とを接着するために設けられる。

二層積層のシーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン榭脂層と直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層から構成される。

本発明に用いられる直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層とは、 0 . 8 9 〜 0 . 9 2 5 g Z c m 3 の密度を有する直鎖状ポリエチレン樹脂層をいう。また、本発明に用いられる直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層とは、 0 . 9 2 5 g / c m3 より大きく、 0 . 9 4 0 g / c m3以下の密度を有する直鎖状ポリエチレン樹脂層をいう。

さらに、本発明においては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さを a 、直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の厚さを b とするとき、その厚さの比率 a / b は 3 〜 5 であり、かつ b は 5 ないし 2 0 μ mである。

また、本発明の包装袋は、上記積層包装材料を用いて、二層積層のシーラント層を内側にして熱シールすることにより成形されたものである。

本発明によれば、積層包装材料のシーラント層を所定の密度及び厚さを有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と所定の密度及び厚さを有する直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層との二層積層にすることにより、その低温シール性及びシール強度を損なうことなく、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、及び耐ピンホール性に優れた積層包装材料が得られる。また、この積層包装材料を用いて得られた包装体は、十分な低温シール性及びシール強度を有し、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、及び耐ピンホール性に優れる。

接着剤層上に設けられる直鎖状ポリエチレン樹脂層の密度が 0 . 8 9 g / c m 3 未満であると、製膜時に滑り性が悪く、スリップ剤の量が少ない処方の場合は、うまく卷き取ることができなかったり、低分子量成分が溶出するなどの問題あり、また、接着剤層上に、その密度が 0 . 9 2 5 g Z c m3 を超える中密度またはそれ以上の密度を有する直鎖状ポリェチレン榭脂層を用いると、積層包装材料の腰が全体的に強くなり、その屈曲耐性が低下するという不利点がある。

また、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層上に、 0 . 9 2 5 g Z c m3 以下の密度を有する直鎖状ポリエチレン樹脂層を設けると、滑り性が低下し、包装材料としての製袋適性及び充填適性が低下し、 0 . 9 4 0 g / c m3 より大きい密度を有する直鎖状ポリエチレン樹脂層を設けると、積層包装材料の腰が全体的に強くなり、屈曲疲労に由来するピンホールが発生するという不利点がある。

直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層との厚さの比率 a Z b が 3 未満であると、全体としての耐屈曲性が低下し、 a b が 5 を超えると、逆に全体としての突き刺し強度が低下するという不利点がある。

また、直鎖状中密度ポリエチレン厚さわが、 5 μ πι未満であると、製膜上安定した生産が難しくなるという不利点があり、 2 0 111を超えると、積層包装材料の腰が強くなり過ぎるという不利点がある。

また、直鎖状低密度ポリエレン樹脂層の厚さ a は、好ましくは 1 5 なレヽし 1 0 0 mであり、 1 5 μ πι未満であると、製膜安定性に乏しくなる傾向があり、 1 0 0 μ ιηを超えるとシーラント全体の厚さ力 1 2 Ο / mを超えてしまうため、包装材料として不適当となる傾向がある。

直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の密度と、直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の密度との差は、好ましくは 0 . 0 2 ないし 0 . 0 3 g Z c m3 であり、 o . 0 2 _{g /} c m3未満であると、異なる密度を有するシーラントを二層積層する効果すなわち低温シール性及びシール強度を損なうことなく、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、及ぴ耐ピンホール性を良好にせしめる効果が得られなくなる傾向がある。

また、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層には、滑り性及び耐摩耗性を改善する目的で、スリップ剤を添加することができる。添加量は、スリップ剤の収容物への付着、移行、あるいは溶出をできるだけ抑制できるよう、なるべく少量にとどめることが好ましい。スリップ剤としては、例えば脂肪酸ァミド（宇部興産社製 5 3 0 2 1 M) 等があげられ、その添加量は、例えば直鎖状低密度ポリエチレン樹脂中に約 2 5 0 P p m程度である。

直鎖状ポリエチレン樹脂としては、ダウケミカル日本製 A F F I N I T Y P O P、三井化学社製エボリユー、宇部興産社製ュメリット等を使用することができる。

基材層に使用される単層フィルムとしては、例えば、好ましくは 2 0 〜 3 0 /z mの厚さを有する二軸延伸ポリプロピレンフィルム、好ましくは 1 5 〜 2 5 mの厚さを有する二軸延伸ナイロンフィルム、好ましくは 6 ~ 1 2 μ πιの厚さを有する二軸延伸ポリエステルフィルムなどがあげられる。基材層にガスバリアー性を付与する場合は、好ましくは 6 〜 9 μ mの厚さを有する金属例えばアルミニウム箔、上記単層フィルムとガスパリア一性を有するフィルムとの積層フィルムを用いることができる。ガスバリアー性を有するフィルムとしては、例えば、好ましくは 6 〜 3 0 μ mの厚さを有するアルミニゥム蒸着フィルム、好ましくは 6 〜 1 2 μ πιの厚さを有する酸化珪素若しくは酸化アルミニゥムなどの無機酸化物を蒸着したポリエステルフィルム、好ましくは 6 〜 1 5 μ πιの厚さを有する二軸延伸ポリビュルアルコールフィルム、及び好ましくは 6 〜 2 0 μ ιηの厚さを有するエチレン/ビニルァルコールフィルム等があげられ、好ましくは酸素透過度が 1

0 c m ³/ m2/ d a y /M P a ( 3 0。C、 7 0 % ) 以下であるフィルムが用いられる。

以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。

図 1 は、本発明の積層包装材料の一例を表す側断面図である。この積層包装材料 6 は、単層フィルム若しくは積層フィルムからなる基材層 1 の一方の面に設けられた接着剤層 2 、接着剤層 2上に設けられた二層構成のシーラント層 5 を有する。シーラント層 5 は、その接着剤層 2側に 0 . 8 9 〜 0 . 9 2 5 g Z c m 3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層 3 、内容物に接する側に 0 . 9 2 5 g Z c m3 より大きく、 0 . 9 4 0 g Z c m3以下の密度を有する直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層 4が設けられている。

シーラント層 5 は、例えば公知の共押出ラミネート法で積層することができる。

接着剤層 2 としては、例えば二液硬化型のポリウレタン系接着剤を使用することができる。接着剤層 2 は、例えば公知のダラビア法で塗布形成することができる。その塗布量は、乾燥状態で例えば 1 〜 5 g Z m ² に設定することができる。積層包装材料には、必要に応じて、図示しない例えば印刷層等をさらに設けることができる。

図 2 は、本発明に係る包装袋の一例を表す正面図である。図 3 は、図 2 に表す包装袋を封止した状態を示す図である。図 2 は、内容物を収容する前の包装袋の形状、図 3 は、内容物を収容して封止した後の包装袋の形状を各々表す。

図 2 に示すように、この包装袋 1 0 は、図示するように、例えば 2枚の長方形の積層包装材料 6 を、シーラント層を内側にして 2枚重ね、そのうち三辺の端部領域 7 を、例えば 1 2 0 ないし 1 6 0 °Cの比較的低い温度領域で熱シールすることにより、成形されている。このとき、残りの一辺を含む端部 8 は、開口されている。

内容物を収容した後、図 3 に示すように、端部 8 を含む領域を同様に熱シールすることにより、包装袋 1 0 を封止することができる。

本発明の包装袋の形状は、必要に応じて適宜変形することができる。このような形状として、例えば三方袋、ガゼット袋、自立袋、ピロ一袋等があげられる。

本発明の積層包装材料を、以下に具体的な実施例に従って説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではなレヽ。

実施例

以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。

実施例 1

厚さ 3 0 i mの二軸延伸ポリプロピレンフィルム（以下、 O P P フィルムとする）を用意した。ドライラミネート機を使用して、この O P P フィルムの片面に、乾燥状態で、 5 g / _m2 の塗布量でポリウレタン系接着剤を塗布し、その上に、厚さ 1 2 μ mの二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム（以下、 P V Aフィルムとする）をラミネートして、基材を得た。得られた基材の P V Aフィルム面上に、乾燥状態で 3 g / m 2 の塗布量でポリウレタン系接着剤を塗布し、接着剤層を得た。得られた接着剤層上に、共押出ラミネート機を用いて、シーラント層として、 0 . 9 1 5 g // c m3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層を厚さ 7 0 μ mで、及びその上に、 0 . 9 3 9 g / c m3 の密度を有する直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層を厚さ 2 0 μ ηιで共押出により積層し、二層積層のシーラント層を形成して、本発明の積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料について、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性を調べたところ、良好であった。

また、この包装材料を用いて包装袋を成形し、同様に調べたところ、同様に、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性ともに良好であった。このように、この積層包装材料を用いると、内容物の保存性が長期に！：つて優れる包装袋が得られることがわかった。

さらに、得られた積層包装材料を用いて、以下の試験、評価を行った。

( 1 ) 屈曲強さ試験

積層包装材料を大きさ 2 0 5 X 2 9 0 m mにカツトした試験片を用意し、ゲルボフレックステスター（理学工業（株）製ねじり角度 4 4 0度、 A S T M F — 3 9 2 に準ずる）を用いて、 2 5 °Cの温度で 1 0 0 0回反復運動を繰り返した後に、ピンホールの発生状況を外観検査し、試験片中のピンホールの発生個数を調べた。

得られた結果を、下記表 1 に示す。

( 2 ) 振動試験

積層包装材料を用い、シーラント層を内側にして三方を熱シーノレし、縦 2 7 O m m X横 3 0 0 m mの内寸法を有する図 2 と同様の形状をもつ三方袋を作成した。

得られた袋の中に、輸液 9 0 0 m Lを充填、密封した輸液バッグを 1 0個収容し、開口部を熱シールして試験用包装袋を得た。 5 0個分の輸液バッグを、さらにダンボールに密封、封緘したものを J I S - Z - 0 2 3 2 に準拠した振動試験機に装着し、ピーク加速度 ± 4 Gで、縦方向 1 5分、横方向 1 5分、垂直方向 3 0分の振動を加えた。

振動試験実施後に中の輸液バッグを取り出し、使用した袋のピンホールの発生状況を外観検査し、試験用包装袋 1 0枚あたりのピンホール発生枚数を調べた。

なお、 J I S — Z _ 0 2 3 2 に準拠した振動試験機とは、振動板と加振装置なる構成を有する試験機である。

得られた結果を、下記表 1 に示す。

比較例 1

シーラント層として、 0 . 9 1 5 g / c m3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ 9 0 / mで押出した単層の樹脂層を使用すること以外は、実施例 1 と同様にして、積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料について、実施例 1 と同様にして、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性を調べ、上記屈曲強さ試験及び振動試験を行った。

その結果、得られた積層包装材料は、滑り性、耐摩耗性、突き刺し強度が劣っていた。

また、上記試験結果を下記表 1 に示す。

比較例 2

シーラント層として、 0 . 9 3 5 g Z c m 3 の密度を有する直鎖状中密度ポリエチレン樹脂を厚さ 9 0 μ πιで押出した単層の樹脂層を使用すること以外は、実施例 1 と同様にして、積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料は、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性については問題なかったけれども、上記試験の結果、耐屈曲性が劣つていた。

上記試験結果を下記表 1 に示す。

比較例 3

シーラント層として、接着剤層上に、 0 . 9 1 5 g / c m

³ の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ 6 0 μ παで、その上に、 0 . 9 3 5 g / c m³ の密度を有する側鎖をもつ汎用の中密度ポリエチレン樹脂層を厚さ 3 0 で共押出して積層し、二層積層の樹脂層を形成すること以外は、実施例 1 と同様にして、積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料について、実施例 1 と同.様にして、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性を調べ、上記屈曲強さ試験及び振動試験を行った。

上記試験結果を下記表 1 に示す。

比較例 4

シーラント層として、 0 . 9 2 5 g Z c m3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を厚さ 9 0 μ ιηで押出した単層の樹脂層を使用すること以外は、実施例 1 と同様にして、積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料は、突き刺し強度、及ぴ滑り性が劣つていた。

また、上記試験結果を下記表 1 に示す。

実施例 2

厚さ 2 0 μ πιの Ο Ρ Ρ フィルムを用意し、押出しラミネート機を使用して、この Ο Ρ Ρ フィルムの片面に、厚さ 2 0 μ mのポリエチレン樹脂を押し出巣と同時に別途用意した厚さ

1 5 mの二軸延伸ナイロンフィルムを押し出したポリェチレン樹脂の上に重ね合わせて貼り合わせるいわゆるサンドィツチラミネート法にて基材を得た。得られた基材のナイロンフィルム面上に、乾燥状態で 3 gノ m ²の塗布量のポリウレタン系接着剤を塗布し、接着剤層を得た。得られた接着剤層上に、共押出ラミネート機を用いて、シーラント層として、接着剤層上に、 0 . S O A g Z c mS の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、 0 . 9 4 0 g Z c m3 の密度を有する直鎖中密度ポリエチレン樹脂層とを、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が接着剤層側になるように共押出しラミネ一トし、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が 5 0 n m、直鎖状中密度ポリエチレン樹脂 1 Ο μ πιの二層積層の樹脂層を形成して、積層包装材料を得た。

得られた積層包装材料について、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性を調べたところ、全て良好であった。また、この包装材料を用いて包装袋を成形したところ、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性ともに良好であった。このように、この積層包装材料を用いると、内容物の保存性が長期に亘つて優れる包装袋が得られることがわかった。

また、得られた積層包装材料について、上述と同様の ( 1 ) 屈曲強さ試験、（ 2 ) 振動試験を行った。

得られた結果を下記表 1 に示す。

比較例 5

直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の厚さを 5 5 μ m , 直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層を厚さ 5 に変更すること以外は、実施例 2 と同様にして、積層包装材料を得た。得られた積層包装材料について、実施例 1 と同様にして、屈曲強さ試験及ぴ振動試験を行った。

得られた結果を下記表 1 に示す。

表 1

(注）単位：ピンホール発生個数 Z試験片

ピンホール発生袋の枚数/試験数表 1 から、実施例 1 及び実施例 2 の積層包装材料はゲルボフレックス試験 1 0 0 0 回実施後もピンホール発生個数は 0 であることがわかった。また、この積層包装材料を用いて成形した袋についても振動試験実施後、ピンホールが発生した袋はなかった。

比較例 1 、比較例 4及ぴ比較例 5 の積層包装材料は、ゲルボフレックス試験 1 0 0 0回実施後、ピンホール発生個数は 0 であったが、その積層包装材料を用いて成形した包装袋には振動試験実施後、ピンホールが発生した。比較例 2および比較例 3 の積層包装材料はゲルボフレックス試験 1 0 0 0回実施後、ピンホール発生個数が多く、その積層包装材料を用いて製袋した袋も振動試験実施後、ピンホールが発生した。

本発明によれば、積層包装材料のシーラント層が、接着剤層側が密度 0 . 8 9 〜 0 . 9 2 5 g Z c m 3 の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層で、内容物に接する側が密度 0 . 9 2 5 g / c m 3 より大きく、 0 . 9 4 0 g / c m 3 以下の直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の二層構成からなっており、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さ a と直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層の厚さ b の比率が a / b = 3 〜 5 で、かつ、 b が 5 〜 2 0 μ mであるので、突き刺し強度、滑り性、耐摩耗性、耐屈曲性、耐ピンホール性等の諸物性が優れている。産業上の利用可能性

本発明の積層包装材料は、熱シールにより容易に成形、封止が可能であり、種々の収容物を収容するための包装袋に使用できる。

Claims

請求の範囲

1 . 単層フイノレムまたは多層フィルム力らなる基材と、

該基材の一表面上に設けられた接着剤層と、

前記二層積層のシーラント層は、該接着剤層上に設けられた 0 . 8 9〜 0 . 9 2 5 g / c m3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及ぴ該直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層上に設けられた 0 . 9 2 5 g Z c m 3 より大きく、 0 . 9 4 0 g Z c mS 以下の密度を有する直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層から構成され、前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さを a 、前記直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の厚さを b とするとき、厚さの比率 a Z b は 3〜 5 であり、かつ b は 5 なレヽし 2 0 μ ιηであることを特徴とする積層包装材料。

2 . 前記基材は、アルミニウム箔、二軸延伸ポリプロピレン単層フィルム、二軸延伸ナイロン単層フイノレム、二軸延伸ポリエステル単層フイノレム、これら単層フイノレムとアルミユウム蒸着層との積層フィルム、酸化珪素蒸着ポリエステルフィルム、酸化アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、ニ軸延伸ポリビニノレアルコールフイノレム、ポリエチレンビエルァルコール積層フィルムからなる群から選択される少なくとも 1 種のフィルムを含むことを特徴とする請求項 1 に記載の積層包装材料。

3 . 前記基材は、ガスパリア一性を有すること特徵とする請求項 2 に記載の積層包装材料。

4. 単層フィルムまたは多層フィルムカゝらなる基材と、該基材のー表面上に設けられた接着剤層と、該接着剤層上に設けられた二層積層のシーラント層とを有する積層包装材料を含み、該シーラント層を内側にして熱シールすることにより成形された包装袋において、

前記二層積層のシーラント層は、該接着剤層上に設けられた 0 . 8 9 〜 0 . 9 2 5 g / c m3 の密度を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、及び該直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層上に設けられた 0. S S S g Z c mS より大きく、 0 . 9 4 0 g Z c m3 以下の密度を有する直鎖状中密度ポリェチレン樹脂層から構成され、前記直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の厚さを a 、前記直鎖状中密度ポリエチレン樹脂層の厚さを b とするとき、厚さの比率 a Z b は 3 〜 5 であり、かつ b は 5 ないし 2 0 mであることを特徴とする包装袋。

5 . 前記基材は、

アルミニウム箔、二軸延伸ポリプロピレン単層フィルム、二軸延伸ナイ口ン単層フィルム、及ぴニ軸延伸ポリエステル単層フィルムカゝらなる群（ I ) 及ぴ

アルミニウム蒸着層、酸化珪素蒸着ポリエステルフィルム、酸化アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリビニノレアノレコーノレフイノレム、及ぴエチレン / ビ二 /レアノレコールフィルムカゝらなる群から選択される少なくとも 1種のフィルムと前記群（ I ) の単層フィルムとの積層フィルムからなる群（ I I ) から選択される少なくとも 1 種を含むことを特徴とする請求項 4 に記載の包装袋。 19

6 · 前記基材は、ガスパリア一性を有すること特徴とする請求項 5 に記載の包装袋。