WO2001005903A1

WO2001005903A1 - Feuille amovible

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Publication number: WO2001005903A1
Application number: PCT/JP2000/004574
Authority: WO
Inventors: Tadayoshi Iijima
Original assignee: Tdk Corporation
Priority date: 1999-07-16
Filing date: 2000-07-07
Publication date: 2001-01-25
Also published as: JP2001030406A; EP1069170A1

Description

明細書剝離シ一卜技術分野

本発明は、剝離が非常に容易な剝離シ一ト及び剝離シ一卜が用いられた剝離シ一卜付機能性フイルムに関する。

剝離シートは、例えば、窓貼リ用フィルム、各種シール、印刷物の保護用フィルム等のような、支持体に粘着剤層又は接着剤層が形成された各種機能性シートないしはフィル厶等において、前記フィルム等を被着物に貼リ付けるまでに粘着剤層又は接着剤層が他のものに接触して貼リ付いたり、ゴミが付いて粘着力や接着力が低下することを防ぐため、粘着剤層又は接着剤層を保護する目的で用いられるものである。

なお、本明細書において、「シート」なる用語は、シート及びフィルムの両者を含む意味で用いる。背景技術

窓貼リ用シート、各種シール、印刷物の保護用フィルム等のような支持体に粘着剤又は接着剤層が形成された各種機能性フィル厶等においては、前記フィル厶等を被着物に貼り付けるまでに粘着剤又は接着剤層を保護する目的で、粘着剤又は接着剤層面に剝離シ一卜が密着されているそして、前記機能フイルム等を被着物に貼リ付ける際には、機能性フィル厶から剝離シートを剝がし、その後、機能フイルム等を被着物に貼り付ける。

機能性フィル厶から剝離シ一トを剝がすには、まず密着状態にある両者の一端部を分離して、剝離シートと機能性フィルムの分離された端部各々を持って別方向に引っ張り、両者を分離する。この分離の際に粘着剤が剝離シ一卜に糊写リする等の不具合が起こらないように、剝離シ一卜の表面にシリコーン被膜を形成することが行われている。また、シリコーンの種類を選択して、及びノ又は硬化剤量及び又は単位面積当たリのシリコーン量を調整して、剝離シートと粘着剤層の密着性を調整することも行われている。また、日本国特開平 5—了了 3 6 4号公報（ 1 9 9 3 ) には、剝離シ一卜基材上にシリコ一ン処理層を設け、その上にフル才ロシリコーン剝離層を形成することが開示されている。このような改良によリ、剝離シートと粘着剤層が形成された機能性フイルムとの分離が容易になってきている。

しかしながら、従来技術においては、前述のように最初に、密着状態にある機能性フィルムと剝離シ一卜の一端部を剝がさなくてはならないこの剝がし始めが大変であり、手で行うときは爪を立てて剝離シートを擦ったり、爪を機能性フィルムと剝離シートの間に入れたりして、剝離開始のきつかけをつかむ必要がある。この作業は簡単なものではなく、時間が掛かリ、その上、肝心の機能フィルム自体に傷がついてしまうことすらある。

また、図 1 に示すように、機能フイルム（101) の一端部の粘着剤層

(102) 上にフィルムや紙の小片（103) を貼リ付けておき、この部分の剝離シート（104) を剝離開始のきっかけとすることも考えられる。この場合には、剝離は容易であるが、小片（103) が貼り付けられた部分は粘着力がなく、被着物に密着させることができない。また、ユーザ一が被着物の形状に合わせて機能フイルム（101) をカツ卜する場合に、この小片

(103) の部分を含むようにカツ卜しなければ、小片（103) の存在意義がなくなってしまう。目的とする被着物の形状は様々であり、必ずしも小片（103) の部分を含むように機能フィルム（101) をカツトできる訳ではない。発明の開示

発明の目的

そこで、本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解決し、剝離が非常に容易な剝離シートを提供することにある。特に、本発明の目的は、ュ一ザ一が被着物の形状に合わせて機能性フィル厶を任意にカツトした場合にも、剝離が非常に容易な剝離シートを提供することにある。さらに, 本発明の目的は、前記剝離シ一卜が用いられた剝離シ一卜付機能性フィル厶を提供することにある。

発明の概要

すなわち、本発明は、剝離シート本体と、前記剝離シート本体の片面上に重ねて配置され、前記剝離シ一ト本体片面の一部と結合されている剝離開始用シー卜とを含む剝離シ一トである。

本発明において、剝離シ一ト本体と剝離開始用シー卜との結合部が複数箇所に形成されていることが好ましい。

本発明において、剝離シート本体と剝離開始用シー卜との結合部は、例えば、連続又は不連続の線状に形成されている。線状の結合部は、 2 本以上形成されていることが好ましい。

本発明において、剝離シ一ト本体と剝離開始用シー卜との結合部は、例えば、点在されて形成されている。

本発明において、剝離シート本体と剝離開始用シートとの結合は、例えば、溶着又は融着により、あるいは接着剤又は粘着剤を用いて行われている。

本発明において、前記剝離開始用シートが、前記剝離シート本体としての機能をも有することもある。この場合には、剝離シ一卜の両外面を機能性フィル厶の粘着層保護に用いることができる。

また、本発明において、剝離シートが、第 1剝離シート本体と、第 1 剝離シ一ト本体の片面上に重ねて配置され、第 1 剝離シ一ト本体片面の一部と結合されている剝離開始用シートと、さらに前記剝離開始用シー卜の第 1剝離シ一ト本体とは反対側の面上に重ねて配置され、前記剝離開始用シートの一部と結合されている第 2剝離シ一卜本体とを含む場合もある。この場合には、第 1剝離シ一卜本体と第 2剝離シート本体の両外面を機能性フィルムの粘着層保護に用いることができる。

さらに、本発明は、上記本発明の剝離シートが用いられた剝離シート付機能性フィル厶にも関する。図面の簡単な説明

図 1 は、従来の剝離シ一卜付フィル厶の一例を示す斜視図である。図 2は、本発明の剝離シ一トの一例を示す断面図である。

図 3は、本発明の剝離シ一トにおける結合部パターン例を示す平面図である。

図 4は、本発明の剝離シ一トを機能性フィル厶から剝離する場合の利点を説明するための図である。

図 5は、本発明の剝離シ一卜の更なる利点を説明するための図である。図 6は、本発明の剝離シ一トにおける結合部の変形パターン例を示す要部平面図である。

図了は、本発明の剝離シートの一変形例を示す断面図である。発明を実施するための形態

以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。

図 2は、本発明の剝離シートの一例を示す断面図である。図 2の剝離シ一卜（1 ) において、剝離シート本体（2) の片面上に剝離開始用シート (3 ) が重ねて配置され、剝離シ一ト本体（2) と剝離開始用シー卜（3 ) とはそれらの面積の一部において互いに結合されている。

この結合部（4 ) はシート（2) (3) の複数箇所に形成されている。結合部（4 ) の平面形状や配置パターンは種々考えられるが、この例では、図 3の剝離シート平面図に示すように、連続した線状の結合部（4 ) がほぼ等間隔をおいて複数本形成されている。

結合部（4) 以外の部分では、剝離シ一ト本体（2) と剝離開始用シー卜 (3 ) とは結合されておらず、単に接触状態にある。従って、剝離シート ( 1 ) の端部（例えば、図 2における左側端部）においては、剝離シート本体端部（2a )と剝離開始用シー卜端部（3a )とは容易に分離され得る。剝離シ一卜本体及び Z又は剝離開始用シートとしては、従来剝離シ一トとして用いられてきた公知のいかなるものをも用いることができる。例えば、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、 P E T等のポリエステルフイルムなどの各種合成樹脂製フィルム、通常紙、グラシン紙、ポリエチレンラミネート紙などの各種紙が挙げられる。また、対象となる機能フィル厶の粘着剤層と接するべき剝離シ一卜の表面には、シリコーン皮膜ゃフッ素樹脂皮膜を形成しておくことも好ましい。また、ポリエチレンフイルムでは、滑剤の量を調整して粘着剤層との密着性を調整してもよい。なお、「シート」なる用語は、シート及びフイルムの両者を含む概念である。

また、剝離シート本体及び Z又は剝離開始用シートは、軟質のもの、硬質のもののいずれであってもよい。

剝離シート本体と剝離開始用シートとの結合は、例えば、溶着又は融着にょリ、あるいは接着剤又は粘着剤を用いて容易に行うことができる。結合をどの手法で行うかは、剝離シ一卜本体と剝離開始用シー卜の材質に応じて、適宜決定するとよい。

例えば、両者が熱可塑性樹脂製フイルムの場合には、熱で溶かして結合する方法、超音波で溶かして結合する方法、溶剤で溶かして結合する方法、接着剤又は粘着剤を用いて結合する方法等により行うとよい。また、両者又は一方が羝であり、溶着又は融着に不向きな場合には、適切な接着剤又は粘着剤を用いて結合すればよい。

剝離シ一ト付機能性フイルムを得るために、剝離シ一卜本体と剝離開始用シ一卜とを結合し剝離シ一トとした後に、機能性フィルムの粘着剤層又は接着剤層面に剝離シートを付与してもよい。また、機能性フィル厶の粘着剤層又は接着剤層面に剝離シ— 卜本体を付与した後に、剝離シート本体と剝離開始用シートとを結合してもよい。

後者の場合、剝離シ一ト本体と剝離開始用シー卜の結合時に機能性フィルムが痛むことを防ぐために、結合には接着剤又は粘着剤を用いることが好ましい。接着剤又は粘着剤を剝離開始用シート面にまず形成し、次に、この剝離開始用シートを剝離シート本体に付けて結合することがよリ好ましい。

次に、本発明の剝離シ一卜を機能性フィルムから剝離する場合の利点を、図 4を参照して説明する。

図 4において、機能性フイルム（1 1 )の粘着剤層（1 1 a ) を保護すべく、剝離シ一ト（1 ) の剝離シ一ト本体（2) が粘着剤層（1 1 a ) と密着状態とされている。この剝離シート（1 ) では、図 3で示したように、連続した線状の結合部（4 ) がほぼ等間隔をおいて複数本形成されて、剝離シート本体（2) と剝離開始用シート（3 ) とが部分的に結合されている。

剝離シート（1 ) を剝がすには、まず（a ) で示すように、一方の手で剝離開始用シート（3 ) の結合が形成されていない端部（3a )を摑む。この部分では、剝離シ一卜本体端部（2a )と剝離開始用シート端部（3a )とは単に接触状態にあるのみなので、容易に両者を分離することができ、端部 (3a)を摑むことができる。もう一方の手で、端部（3a)に接する結合線 (4a)と機能性フイルム（11)及び剝離シ一ト（1) の切断面とが交わる付近の切断面に親指を掛ける。そして（b ) で示すように、剝離開始用シー卜端部（3a)を機能性フィルム（11)面の垂直上方に前記切断面から遠ざかるように引っ張リあげる。このようにすると、応力が結合線（4a)と前記切断面付近にかかり、容易に剝離シート（1) が剝がされる（c ) 。本発明の剝離シートの更なる利点を、図 5を参照して説明する。本発明の剝離シード（1) を用いると、ユーザーが被着物の形状に合わせて機能性フィル厶（11)を任意形状に力ッ卜した場合においても、最初に存在していた剝離シ一卜本体端部（2a)と剝離開始用シート端部（3a)に代わつて、必ず、結合が形成されていない剝離シート本体端部（2b)と剝離開始用シート端部（3b)が存在する（図示の場合には、（2b)(3b)以外にも端部が存在する）。従って、機能性フイルムをカツ卜する前と同様に、端部 (3b)を掴んで容易に剝離シート（1) を剝がすことができる。すなわち、本発明の剝離シートでは、任意形状にカツ卜した場合においても、尚且っ剝離が容易である。従来、このように非常に便利な剝離開始機能を有する剝離シ一卜は存在しなかった。

本発明の剝離シ一卜における結合部の平面形状や配置パターンは、図 3に示したもの以外にも種々考えられる。図 6 ( a ) 、（b ) 及び

( c ) は、結合部の変形パターン例を示す剝離シートの要部平面図である。（a ) 図では、結合部（4) が不連続の線状に形成されている。

( b ) 図では、円形乃至は楕円形状の結合部（4) が線状に配置されている。（c ) 図では、円形乃至は楕円形状の結合部（4) が千鳥格子状に配置されている。これら（ a ) 、 ( b ) 及び（c ) のいずれの結合部パターンを有する剝離シ一卜からも、図 4及び図 5を用いて示した利点が得られることが明らかである。もちろん、これらの他にも多様な変形例が考えられる。

また、線状の結合部の線同士の間隔や、千鳥格子状に配置された各結合部同士の間隔などは、対象となる機能性フィルムがおよそどの程度の大きさに切断されるかを考慮して決定すればよい。小さく切断されるものでは、結合部間隔を小さくするとよいし、大きく切断されるものでは, 結合部間隔は大きくてもよいであろう。

また、結合部間隔は等間隔であってもよいし、不等間隔であってもよい。例えば、 1 枚の機能性フィル厶から大きさの違う何枚かを切リ出すことが予め分かっていれば、大きく切リ出すであろう部分の結合部間隔を広くして、より小さく切り出すであろう部分の結合部間隔をよリ狭くしてもよい。

本発明においては、剝離開始用シー卜が剝離シ一卜本体としての機能をも有することもある。この場合には、剝離シートの両外面を機能性フイルムの粘着層保護に用いることができる。すなわち、図 2を参照して、剝離シート本体（2 ) の下面及び剝離開始用シート（3 ) の上面にそれぞれ機能性フイルムの粘着層を貼リ合わすことが可能となる。例えば、車の窓用フイルムのように左右対称形状の機能性フィル厶を必要とする場合、この形態の剝離シ一トの両外面に機能性フィルムを貼リ合わせておけば、 1 回のフィル厶切断操作で左右対称形状の 2枚の機能性フィルムが得られる。この場合には、機能性フィルムにある程度の柔軟性が必要となる。機能性フイルムからの剝離シ一トの剝離操作は容易である。

また、本発明の剝離シートの別の形態として、図了に示すものが考えられる。この剝離シート（1 ) では、剝離開始用シート（3 ) の片面に第 1 剝離シ一ト本体（21 )が重ねて配置され、第 1 剝離シ一ト本体（21 )と剝離開始用シー卜（3 ) とはそれらの面積の一部において互いに結合されている。また、剝離開始用シート（3) の他面に第 2剝離シート本体（22)が重ねて配置され、第 2剝離シート本体（22)と剝離開始用シート（3) とはそれらの面積の一部において互いに結合されている。結合部（4) は、連続した線状に複数本形成されてもよい。

結合部（4) 以外の部分では、第 1 及び第 2剝離シ— ト本体（21)(22)と剝離開始用シート（3) とは結合されておらず、単に接触状態にある。従つて、剝離シート（1) の端部（例えば、図了における左側端部）においては、第 1及び第 2剝離シ一卜本体端部（21a)(22a)と剝離開始用シート端部（3a)とは容易に分離され得る。この剝離シート（1) では、第 1剝離シー卜本体（21)の下面と第 2剝離シ— 卜本体（22)の上面にそれぞれ機能性フィルムの粘着層を貼り合わすことが可能であり、機能性フィルムからの剝離シー卜の剝離操作も容易である。

本発明の剝離シ一トは、種々の分野の機能性フイルムに適用することができる。例えば、自動車の窓に貼る着色シート、ガラス窓に張る防虫用のシート、通常のシール、紫外線を低減して画像を保護するシート、粘着テープ等である。もちろん、これらに限定されるものではない。また、本発明の剝離シートは、機能性フイルムに適用するのみならず、剝離容易な保護シー卜として用いることも可能であることは明らかである。例えば、搬送中における机の天板面の保護シー卜等である。実施例

以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

[実施例 1 ]

(剝離シー卜の作成）

幅 3 2 0 mm、厚さ 3 0 mの低密度ポリエチレンフィル厶を 1枚重ねてヒートシ一ラーにて結合した。結合部はポリエチレンフィルム幅方向の直線でぁリ、その直線の幅は 1 mmであった。この結合操作を繰り返し行って、間隔 3 0 mmをおいて平行な結合線を順次形成した。このようにして剝離シ一卜を作成した。

(支持体フィルム上への粘着層の形成）

バインゾール U— 2 5 0 (一方社油脂工業株式会社製） 1 0 0重量部に架橋剤 B— 4 5 (—方社油脂工業株式会社製） 4重量部、メチルェチルケトン（M E K) 5 0重量部及びトルエン 5 0重量部を加え混合し、粘着剤溶液とした。

支持体として幅 3 2 O mm、厚さ 1 0 0 mの P E Tフイルムに、上記粘着剤溶液を塗布し 1 2 0 °Cの温風をあてて乾燥、硬化させ粘着層を形成した。このときの粘着層の厚さは 1 0 mであった。

(支持体と剝離シ一卜のラミネート）

2本のゴムロールを用いて、このゴム口一ル間に前記剝離シ一卜と支持体とを、剝離シ一卜と粘着層とが接触するように送リ込み、支持体に剝離シートをラミネートした。

このようにして得られたシ一卜の幅方向の左右両端からそれぞれ 1 0 mmの所を長手方向に切断して幅 3 0 O mmとし、次に、長手方向に 2 1 O mm間隔に切断して、 3 0 0 m m x 2 1 O mmの剝離シート付き粘着シート（A) を得た。すなわち、この剝離シート付き粘着シート

( A) の結合パターンは、図 3に示したものであった。

(剝離シ一卜の剝がしやすさ）

図 4に示したように、一方の手で剝離開始用シートの端部（3a)を摑み、もう一方の手で、端部（3a)付近のシート切断面に親指を掛け、剝離開始用シー卜端部（3a)をシー卜面の垂直上方に前記切断面から遠ざかるように引っ張りあげた。容易に剝離シート（1) を支持体から剝がすことができた。

(シートの一部分を切リ出したときの剝がしゃすさ）

前記剝離シート付き粘着シ一卜（A) のほぼ中央部から、 1 0 0 mm X 5 0 mmの大きさの長方形を力ッ夕ーを用いて切リ出した。端の部分では、やはり剝離開始用シートの端部を容易に掴むことができた。上記と同様にして、容易に剝離シ一トを支持体から剝がすことができた。

[実施例 2 ]

剝離シ一卜の作成を次のように行った。

剝離シート本体として、幅 3 2 0 mm、厚さ 2 5 mの片面にシリコーン皮膜を有する P E Tフイルムを用い、剝離開始用シートとして、幅 3 2 0 mm、厚さ 2 5 yu mの P E Tフイルムを用いた。

2枚の P E Tフィルムを、シリコーン皮膜が外側になるように重ねてヒートシーラーにて融着結合した。結合バターンは実施例 1 のものと同様の剝離シ一卜を作成した。

次に、実施例 1 において、粘着剤溶液の架橋剤量を 2重量部に変えた以外は、実施例 1 と同様にして、支持体と剝離シ一卜のラミネ一卜を行い（粘着層とシリコーン皮膜とが接触するように）、剝離シート付き粘着シート（B) を得た。剝離シートの剝がしゃすさを確かめたところ、容易に剝離シートを支持体から剝がすことができた。また、実施例 1 と同様にして、シート（B) の一部分を切リ出したときの剝がしゃすさを確かめたところ、容易に剝離シ一卜を支持体から剝がすことができた。

[実施例 3 ]

この実施例では、剝離シ一ト本体として、幅 3 2 0 mmの片面シリコ一ン処理剝離紙を用い、剝離開始用シートとして、幅 3 2 0 mmの通常紙を用いた。

幅 2 m mの直線状スリツ卜が 3 0 m mの間隔で形成された厚紙を準備した。

シリコーン処理剝離紙の裏面に前記スリッ卜を有する厚紙を載せて、上からスリッ卜部分に糊を塗布して、線状に糊の膜を形成した。糊の膜を塗布した面に通常紙を載せて、シリコーン処理剝離紙と通常紙とを接着にて結合し、剝離シートを作成した。

その他は実施例 1 と同様にして、支持体と剝離シ一卜のラミネー卜を行い、剝離シート付き粘着シート（C ) を得た。剝離シートの剝がしゃすさを確かめたところ、容易に剝離シ一卜を支持体から剝がすことができた。また、実施例 1 と同様にして、シート（C ) の一部分を切リ出したときの剝がしゃすさを確かめたところ、容易に剝離シ一卜を支持体から剝がすことができた。

[比較例 1 ]

剝離シ一トとして、実施例 1 で用いた低密度ポリエチレンを 1 枚とした。その他は実施例 1 と同様にして、支持体と剝離シ一トのラミネ一トを行い、剝離シート付き粘着シート（D ) を得た。剝がし始めが難しく、剝離シ一卜を支持体からうまく分離できなかった。

[比較例 2 ]

剝離シ一卜として、実施例 2で用いたシリコ一ン処理 P E Tフイルム 1 枚とした。他は実施例 2と同様にして、支持体と剝離シ一卜のラミネ一卜を行い、剝離シート付き粘着シート（ E ) を得た。剝がし始めが難しく、剝離シートを支持体からうまく分離できなかった。 [比較例 3 ]

剝離シ一トとして、実施例 3で用いたシリコーン処理剝離紙 1 枚とした。他は実施例 3と同様にして、支持体と剝離紙のラミネートを行い、剝離羝付き粘着シート（F ) を得た。剝がし始めが難しく、剝離紙を支持体からうまく分離できなかった。

[比較例 4 ]

比較例 2において、支持体フィルム上へ粘着層を形成した後、直角を形成する一辺の長さ 2 0 m mの直角二等辺三角形状の紙を付与した。この後に剝離シート（シリコーン処理 P E Tフイルム）をラミネートした ( 前記直角三角形が角になるように切断し、図 1 で示したような剝離シ一ト付き粘着シート（G ) を得た。

剝離シ一トの剝がしやすさを確かめたところ、容易に剝離シ一トを支持体から剝がすことができた。しかし、このシート（G ) 中央部を切り出したシートでは、もはや三角形状の紙が存在せず、従って、剝がし始めが難しく、剝離シ一卜を支持体からうまく分離できなかった。

[実施例 4 ：剝離シート製造方法の変形例]

この実施例では、実施例 3と同様に、剝離シート本体として幅 3 2 0 m mの片面シリコーン処理剝離紙を用い、剝離開始用シートとして、幅 3 2 0 m mの通常紙を用いた。

実施例 3と同様に支持体 P E Tフイルム上へ粘着層を形成した。そして、シリコーン処理剝離紙をシリコーン処理面が粘着層と接するようにして、剝離羝 1 枚を支持体上にまずラミネートした。

幅 2 m mの直線状スリッ卜が 3 0 m mの間隔で形成された厚紙を準備し 3こ通常紙に前記スリッ卜を有する厚紙を載せて、上からスリッ卜部分に糊を塗布して、線状に糊の膜を形成した。糊の膜を塗布した面と、前記剝離紙がラミネ一卜された P E Tフィル厶の剝離柢面とが接するようにしてラミネ一夕を用いて、通常紙と剝離柢とを接着させた。得られたシ一卜の幅方向の左右両端からそれぞれ 1 0 m mの所を長手方向に切断して幅 3 0 0 m mとし、次に、長手方向に 2 1 0 m m間隔に切断して、 3 0 0 m m X 2 1 O m mの剝離シ一卜付き粘着シー卜（H ) を得た。剝離シートの剝がしやすさを確かめたところ、容易に剝離シ一卜を支持体から剝がすことができた。また、実施例 1 と同様にして、シート（H ) の一部分を切リ出したときの剝がしゃすさを確かめたところ、容易に剝離シートを支持体から剝がすことができた。

本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変更は、すべて本発明の範囲内のものである。産業上の利用可能性

本発明によれば、剝離開始用シー卜を剝離シ一卜本体片面の一部と結合させることによリ、剝離が非常に容易な剝離シートが提供される。本発明の剝離シートは、特に、ユーザーが被着物の形状に合わせて機能性フィルムを任意にカツ卜した場合にも、剝離が容易である。

Claims

請求の範囲

1 . 剝離シート本体と、前記剝離シート本体の片面上に重ねて配置され、前記剝離シ一ト本体片面の一部と結合されている剝離開始用シ一卜とを含む、剝離シ一卜。

2 . 剝離シ— 卜本体と剝離開始用シー卜との結合部が複数箇所に形成されている、請求の範囲第 1項に記載の剝離シート。

3 . 剝離シート本体と剝離開始用シートとの結合部が、連続又は不連続の線状に形成されている、請求の範囲第 1項に記載の剝離シ一卜

4 . 線状の結合部が 2本以上形成されている、請求の範囲第 3項に記載の剝離シ一ト。

5 . 剝離シート本体と剝離開始用シートとの結合部が、点在されて形成されている、請求の範囲第 1項に記載の剝離シ一ト。

6 . 剝離シート本体と剝離開始用シートとの結合が、溶着又は融着によリ行われている、請求の範囲第 1 項に記載の剝離シ一卜。

了 . 剝離シート本体と剝離開始用シートとの桔合が、接着剤又は粘着剤を用いて行われている、請求の範囲第 1項に記載の剝離シ一ト。

8 . 前記剝離開始用シートが、前記剝離シート本体としての機能をも有する、請求の範囲第 1 項に記載の剝離シ一卜。

9 . 第 1剝離シート本体と、第〗剝離シート本体の片面上に重ねて配置され、第 1剝離シ一卜本体片面の一部と結合されている剝離開始用シートと、さらに前記剝離開始用シートの第 1剝離シ一ト本体とは反対側の面上に重ねて配置され、前記剝離開始用シー卜の一部と結合されている第 2剝離シ一ト本体とを含む、請求の範囲第 1項に記載の剝離シート。

1 0 . 請求の範囲第 1〜 9項のうちのいずれか 1項に記載の剝離シー卜が用いられた剝離シ一卜付機能性フィル厶。