JPWO2020178982A1 - 情報処理装置および測位補強情報送信方法 - Google Patents

情報処理装置および測位補強情報送信方法 Download PDF

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Abstract

地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、準天頂衛星(1)から測位補強情報(a)を送信するグリッド間隔(Dh)を設定する。

Description

本発明は、地上局端末の測位誤差の補正に用いられる測位補強情報を生成する情報処理装置および測位補強情報送信方法に関する。
準天頂衛星から配信された測位補強情報を用いて、地上局端末がGNSS(Global Navigation Satellite System)の測位誤差を補正するシステムがある。このシステムは、センチメートル級の測位精度を実現することができ、CLASと呼ばれている。CLASにおいて、地上には多数の電子基準点が設置されている。さらに、地上は、複数のエリアに分けられ、グリッド点がそれぞれ等間隔に並ぶ仮想のグリッドが設定されている。
また、測位誤差の要因の一つとして、電離層における測位信号の遅延がある。電離層で測位信号の伝搬が遅延すると、GNSS衛星から地上局端末までの疑似距離の測定誤差が生じて測位精度が劣化する。測位補強情報には、電離層における測位信号の遅延の補正値が含まれる。以下、この補正値を電離層補正値と記載する。電離層補正値は、複数の電子基準点からそれぞれ得られた疑似距離の測定結果を用いてグリッド点ごとに算出される。
準天頂衛星は、地上に設定されたエリアごとに、エリアに設定された複数のグリッド点のそれぞれについて、対応する電離層補正値を含む測位補強信号を順に配信する。CLASにおいて、測位補強信号の伝送容量には制限があり、約2kbps(bits per second)である。これにより、サービス対象の全ての範囲に測位補強信号をくまなく配信するためには、測位補強情報の情報量を削減(例えば、圧縮)する必要がある。
例えば、特許文献1には、測位補強情報の情報量を削減してから地上局端末に配信する測位システムが記載されている。このシステムは、方法(1)および(2)で、測位補強情報の情報量を削減している。方法(1)は、サービス対象の範囲内でグリッドの間隔を広げることで、配信すべき測位補強信号を減らしている。方法(2)では、電離層補正値を関数で近似し、近似した関数の係数のみを測位補強信号として配信することで、情報量を削減している。
国際公開第2016/088654号
しかしながら、グリッドの間隔を広げた場合、配信すべき情報量は削減されるが、その分だけ測位精度が劣化する。また、電離層補正値を関数で近似する場合においても、近似誤差によって測位精度が劣化する。このように、特許文献1に記載された測位システムでは、測位補強情報の情報量を削減すると、測位精度が劣化するという課題があった。
さらに、特許文献1に記載された測位システムには、電離層擾乱に起因した測位精度の劣化が考慮されていない。このため、電離層擾乱が発生して測位信号の遅延量が変化した場合、測位精度が劣化するという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、電離層擾乱が発生しても測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる情報処理装置および測位補強情報送信方法を得ることを目的とする。
本発明に係る情報処理装置は、測位補強情報を送信する第1の衛星と、測位情報を送信する第2の衛星と、測位情報を用いて測位を行う端末とを備え、第1の衛星が、地上に設定されたグリッド点に対応する測位補強情報を送信し、端末が、測位補強情報を用いて測位情報を補正して測位を行う測位システムに用いられる。当該情報処理装置は、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、第1の衛星から測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定する設定部と、設定部によって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算する計算部と、計算部によって計算された測位補正情報を含む測位補強情報を、第1の衛星に送信する処理を行う送信部を備える。
本発明によれば、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、第1の衛星から測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定している。これにより、電離層擾乱が発生しても測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。
実施の形態1に係る測位システムの概要を示す図である。 実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 地上に設定されたエリアごとのグリッドを示す図である。 実施の形態1に係る測位補強情報送信方法を示すフローチャートである。 図5Aは、実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図5Bは、実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態4に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 電離層擾乱の影響を受けやすいエリアを緯度ごとに分けた図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る測位システムの概要を示す図であり、準天頂衛星1を用いたCLASを示している。図1に示す測位システムは、例えば、準天頂衛星1、GNSS衛星2、地上局端末3、主管制局4、電子基準点5およびアップリンク局6を備える。
準天頂衛星1は、地上局端末3に対して測位補強情報aを送信する第1の衛星である。測位補強情報aは、測位情報bの補正に用いられる情報であり、様々な誤差に対する補正値が含まれている。例えば、測位補強情報aに含まれる補正値には、電離層における測位情報の伝搬遅延の補正値、対流圏における測位情報の伝搬遅延の補正値、これらの補正値の誤差(インテグリティ情報)がある。
GNSS衛星2は、地上局端末3に対して測位情報bを送信する第2の衛星である。例えば、GNSS衛星2は、GPS(Global Positioning Systems)衛星である。測位情報bは、地上局端末3の測位に用いられる情報である。
地上局端末3は、測位情報bを用いて測位を行う端末である。また、地上局端末3は、測位補強情報aを用いて測位情報bを補正して測位を行う。準天頂衛星1は、測位補強情報aの他に、測位補完情報cを地上局端末3に送信する。測位補完情報cは、地上局端末3による測位情報bを用いた測位を補完する情報である。
主管制局4は、実施の形態1に係る情報処理装置であり、測位補強情報aを生成する。主管制局4によって生成された測位補強情報aは、アップリンク局6に出力される。アップリンク局6は、測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、アップリンク局6を介して主管制局4から受信した測位補強情報aを、L6信号として地上局端末3に配信する。
電子基準点5は、地上の複数の箇所に設置されており、GNSS衛星2から測位情報b(GNSS信号)を受信し、当該電子基準点5の既知の位置情報と受信された測位情報bとを用いて、測位情報bに含まれる誤差量を推定して、推定された誤差量を補正する補正情報を、主管制局4に送信する。例えば、日本国において、電子基準点5は、約20km間隔で約1300箇所に設置されている。
CLASにおいて、地上には、等間隔に仮想のグリッドが設定される。グリッド点は、等間隔に配置された仮想的な電子基準点であり、電離層における測位情報bの伝送遅延の補正値が、グリッド点ごとに計算される。以下、この補正値を電離層補正値と記載する。例えば、日本国において、グリッド点は、約60km間隔で、約350箇所に設定されている。準天頂衛星1は、電離層補正値を含む測位補強情報aを、30秒ごとに配信する。
電離層補正値は、電離層において生じた、GNSS衛星2から各グリッド点までの距離における測位情報の遅延量である。地上局端末3は、測位情報bを用いてGNSS衛星と当該地上局端末3との間の疑似距離を測定し、測定された疑似距離を、測位補強情報aに含まれる電離層補正値を用いて補正することで、高精度な疑似距離を得ることができる。
電離層補正値をグリッド点ごとに計算する、すなわち、電離層補正値をグリッド点ごとに割り振ることで、電離層補正値を含む測位補強情報aは、空間的に圧縮される。なお、電離層補正値を含む測位補強情報aの伝送容量は、約2kbpsに規定されている。
前述したように、電離層補正値はグリッド点ごとに計算されるので、地上局端末3は、準天頂衛星1から配信された測位補強情報aのうち、当該地上局端末3に最も近い箇所に設定されたグリッド点に対応する電離層補正値を含んだ測位補強情報aを用いることで、測位情報bを正確に補正できる。すなわち、グリッド間隔を狭くするほど、地上局端末3は、近傍に設定されたグリッド点に対応する電離層補正値を受信することができるので、測位精度が向上する。
しかしながら、測位補強情報aの伝送容量には制限(約2kbps)があり、グリッド間隔を狭めることはできない。一方、測位補強情報aの伝送すべき情報量を削減するために、当初の60km間隔から、当該間隔の2倍以上の整数倍の間隔(例えば、120km間隔)にグリッド間隔を広げた場合、測位精度は、センチメートル級からデジメートル級に劣化する。また、電離層補正値を関数で近似したときの係数のみを、測位補強情報aに含めて送信することで、伝送すべき情報量は削減されるが、近似誤差によって、測位精度は、センチメートル級からデジメートル級に劣化する。
また、電離層擾乱は、不均一な電離層を生成するので、電離層擾乱の影響を強く受けた電離層における測位情報bの遅延は、電離層擾乱の影響が弱い電離層における測位情報bの遅延とは異なるものになる。この遅延の差は、疑似距離の補正値である電離層補正値の精度を大きく劣化させる。
そこで、実施の形態1に係る測位システムでは、情報処理装置が、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を、予め設定する。これにより、過去に電離層擾乱の影響を受けた度合いに応じてグリッド間隔が設定されるので、電離層擾乱が発生しても地上局端末3は測位精度を保つことができる。さらに、グリッド間隔が所定の値(例えば、60km)に固定されず、電離層擾乱の影響を受けた度合いが低いエリアではグリッド間隔を広げることができるので、測位補強情報aの情報量を削減することが可能である。
図2は、実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図1に示した主管制局4に相当する装置である。図2に示す情報処理装置は、データベース40、グリッド設定部41、計算部42および送信部43を備えて構成され、複数の電子基準点5のそれぞれによって計測された測位の補正情報に基づいて、複数のグリッド点のそれぞれに対応した測位補強情報aを生成する。
データベース40は、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値が格納されたデータベースであり、例えば、エリアごとの各グリッド点に対応する電離層補正値の過去の履歴データが格納されている。なお、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いが特定可能になるまで、電離層補正値は、長期間、エリアごとにモニタされ、データベース40に格納される。
電離層擾乱の影響を強く受けたエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の空間的なばらつきが大きく、電離層擾乱の影響をあまり受けなかったエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の空間的なばらつきが小さい。すなわち、電離層補正値は、電離層擾乱の発生度合いの指標値となり得る。
なお、データベース40は、実施の形態1に係る情報処理装置とは別に設けられた装置が備えてもよい。この場合、実施の形態1に係る情報処理装置は、上記装置に無線または有線で接続して、データベース40に格納されたデータを読み出す。このように、実施の形態1に係る情報処理装置は、データベース40を備えていなくてもよい。
グリッド設定部41は、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定する設定部である。例えば、グリッド設定部41は、データベース40から読み出したエリアごとの電離層補正値の過去の履歴データの統計情報に基づいて、測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定する。
図3は、地上に設定されたエリアごとのグリッドを示す図である。例えば、日本国は、(1)から(12)までのエリアに分けられ、エリアごとにグリッドが設定される。グリッド設定部41によって、グリッド点の間隔は静的に設定される。静的とは、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、グリッド点の間隔を予め設定しておくことを意味する。
グリッド設定部41は、準天頂衛星1から配信される測位補強情報aのそれぞれに対応するグリッド点の総数が規定値以下になるようにグリッド間隔を設定する。規定値とは、測位補強情報aの伝送容量の制限を満たすグリッド点の総数である。
計算部42は、複数の電子基準点5によってそれぞれ計測された測位補正情報に基づいて、グリッド設定部41によって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算する。実施の形態1における計算部42では、測位補正情報である電離層補正値を計算する。送信部43は、計算部42によって計算された電離層補正値を含む測位補強情報aを、準天頂衛星1に送信する処理を行う。例えば、送信部43は、アップリンク局6を介して、測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、主管制局4から受信された測位補強情報aを地上局端末3に配信する。
次に、実施の形態1に係る情報処理装置の動作について説明する。
図4は、実施の形態1に係る測位補強情報送信方法を示すフローチャートであり、主管制局4である情報処理装置の動作を示している。
グリッド設定部41は、データベース40から読み出されたエリアごとの発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、グリッド点の間隔を設定する(ステップST1)。
例えば、グリッド設定部41は、エリアごとに、データベース40から下記式(1)で表されるグリッド点ごとの電離層補正値IGiを読み出す。下記式(1)において、xGiおよびyGiは、第iのグリッド点の緯度および経度であり、IGiは、第iのグリッド点に対応する電離層補正値である。Nは、1以上の自然数である。
Figure 2020178982
次に、グリッド設定部41は、下記式(2)に基づいて、エリアごとに、電離層補正値IGiの空間的なばらつきを計算する。下記式(2)において、i∈hは、第hのエリアに含まれる電子基準点5のインデックスiの集合を意味しており、varは、分散を計算することを意味する。グリッド設定部41は、データベース40から、長期間計測された電離層補正値IGiを読み出し、下記式(2)を用いて電離層補正値IGiの空間的なばらつきを計算し、下記式(3)を用いて、電離層補正値IGiの空間的なばらつきの平均値Ωバーを計算する。平均値Ωバーは、電離層の安定度合いの尺度となり得る。
Figure 2020178982
測位補強情報aを送信するグリッド点の総数の規定値THは、各エリア内のグリッド点の数をMとした場合、下記式(4)で表すことができる。下記式(4)において、Hは地上に設定されたエリアの総数である。さらに、グリッド点の数Mは、エリアの面積をAとし、グリッド間隔をDとすると、下記式(5)で表すことができる。
Figure 2020178982
グリッド設定部41は、下記式(6)に従って、グリッド点の数Mを、電離層補正値IGiの空間的なばらつきの平均値Ωバーが大きいほど多くし、小さいほど、少なくなるように設定する。すなわち、グリッド設定部41は、下記式(7)に従って、エリアごとのグリッド間隔Dを設定する。Ωバーは、第jのエリアにおける電離層補正値IGiの空間的なばらつきの平均値である。
Figure 2020178982
グリッド設定部41は、グリッド間隔Dを設定すると、全てのエリアでグリッド間隔Dを設定したか否かを確認する(ステップST2)。ここで、グリッド間隔Dを設定していないエリアがあれば(ステップST2;NO)、グリッド設定部41は、ステップST1の処理に戻り、次のエリアのグリッド間隔Dを設定する。
グリッド設定部41によって全てのエリアのグリッド間隔Dが設定された場合(ステップST2;YES)、計算部42は、複数の電子基準点5によってそれぞれ計測された測位の補正情報に基づいて、グリッド設定部41によって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する電離層補正値を計算する(ステップST3)。
次に、送信部43は、グリッド設定部41によって設定されたグリッド間隔の測位補強情報aを、準天頂衛星1に送信する処理を行う(ステップST4)。例えば、送信部43は、アップリンク局6を介して、計算部42によって計算された電離層補正値を含む測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、主管制局4から受信された測位補強情報aを地上局端末3に配信する。地上局端末3は、準天頂衛星1から配信された測位補強情報aのうち、当該地上局端末3に最も近いグリッド点に対応する電離層補正値を含む測位補強情報aを受信し、受信された測位補強情報aに含まれる電離層補正値を用いて測位情報bを補正する。これにより、地上局端末3において、センチメートル級の測位精度が実現される。
続いて、実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成について説明する。実施の形態1に係る情報処理装置における、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の機能は、処理回路により実現される。すなわち、実施の形態1に係る情報処理装置は、図4のステップST1からステップST4までの処理を実行するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
図5Aは、実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図5Bは、実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するソフトウェアを実行するハードウェア構成を示すブロック図である。図5Aおよび図5Bにおいて、入力インタフェース100は、グリッド設定部41がデータベース40から入力する情報を中継し、さらに、計算部42が電子基準点5から入力する情報を中継するインタフェースである。出力インタフェース101は、送信部43からアップリンク局6へ出力される情報を中継するインタフェースである。
上記処理回路が図5Aに示す専用のハードウェアである場合、処理回路102は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。なお、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の機能を別々の処理回路で実現してもよいし、これらの機能をまとめて1つの処理回路で実現してもよい。
上記処理回路が図5Bに示すプロセッサ103である場合、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ104に記憶される。プロセッサ103は、メモリ104に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の機能を実現する。すなわち、実施の形態1に係る情報処理装置は、プロセッサ103によって実行されるときに、図4に示したステップST1からステップST4までの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ104を備える。これらのプログラムは、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の手順または方法をコンピュータに実行させるものである。メモリ104は、コンピュータを、グリッド設定部41、計算部42および送信部43として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
メモリ104には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically−EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVDなどが該当する。
なお、グリッド設定部41、計算部42および送信部43の機能について一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。
例えば、送信部43については、専用のハードウェアとしての処理回路でその機能を実現し、グリッド設定部41および計算部42については、プロセッサ103がメモリ104に記憶されたプログラムを読み出して実行することでその機能を実現してもよい。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせによって、上記機能のそれぞれを実現することができる。
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置は、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報(電離層補正値の空間的なばらつきの平均値)に基づいて、準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド間隔Dを設定する。これにより、電離層擾乱が発生しても、測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。また、図4に示した測位補強情報送信方法を実行することで、上記と同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図1に示した主管制局4に相当する装置である。図6に示す情報処理装置は、データベース40A、グリッド設定部41A、計算部42および送信部43を備えて構成され、複数の電子基準点5のそれぞれによって計測された測位の補正情報に基づいて、複数のグリッド点のそれぞれに対応した測位補強情報aを生成する。
データベース40Aは、エリアごとの各グリッド点に対応する電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)の過去の履歴データが格納されている。なお、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いが特定可能になるまで、電離層補正値の誤差σは、長期間、エリアごとにモニタされ、データベース40Aに格納される。
電離層擾乱の影響を強く受けたエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の誤差σが大きく、電離層擾乱の影響をあまり受けなかったエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の誤差σが小さい。すなわち、電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)は、電離層擾乱の発生度合いの指標値となり得る。
なお、データベース40Aは、実施の形態2に係る情報処理装置とは別に設けられた装置が備えてもよい。この場合、実施の形態2に係る情報処理装置は、上記装置に無線または有線で接続して、データベース40Aに格納されたデータを読み出す。このように、実施の形態1に係る情報処理装置は、データベース40Aを備えていなくてもよい。
グリッド設定部41Aは、データベース40Aから読み出したエリアごとの電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)の過去の履歴データの統計情報に基づいて、測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定する。実施の形態1と同様に、グリッド設定部41Aによって、グリッド点の間隔は静的に設定される。静的とは、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、グリッド点の間隔を予め設定しておくことを意味する。
また、グリッド設定部41Aは、準天頂衛星1から配信される測位補強情報aのそれぞれに対応するグリッド点の総数が規定値以下になるようにグリッド間隔を設定する。規定値とは、測位補強情報aの伝送容量の制限を満たすグリッド点の総数である。
例えば、グリッド設定部41Aは、エリアごとに、データベース40Aから、下記式(8)で表されるグリッド点ごとの電離層補正値の誤差σGiを読み出す。下記式(8)において、xGiおよびyGiは第iのグリッド点の緯度および経度であり、σGiは第iのグリッド点に対応する電離層補正値の誤差(インテグリティ情報)である。Nは1以上の自然数である。
Figure 2020178982
次に、グリッド設定部41Aは、下記式(9)に基づいて、エリアごとに、電離層補正値の誤差σGiの空間的な平均を計算する。下記式(9)において、i∈hは、第hのエリアに含まれる電子基準点5のインデックスiの集合を意味しており、meanは、平均をとることを意味する。グリッド設定部41Aは、データベース40Aから、長期間計測された電離層補正値の誤差σGiを読み出し、下記式(9)を用いて電離層補正値の誤差σGiの空間的な平均を計算し、下記式(10)を用いて、電離層補正値の誤差σGiの空間的な平均の平均値ξバーを計算する。平均値ξバーは、電離層の安定度合いの尺度となり得る。
Figure 2020178982
測位補強情報aを送信するグリッド点の総数の規定値THは、各エリア内のグリッド点の数をMとした場合、上記式(4)で表すことができる。さらに、グリッド点の数Mは、エリアの面積をAとし、グリッド間隔をDとすると、上記式(5)で表すことができる。
グリッド設定部41Aは、下記式(11)に従って、グリッド点の数Mを、(ξバー)−1が大きいほど多くし、小さいほど、少なくなるように設定する。すなわち、グリッド設定部41Aは、下記式(12)に従って、エリアごとのグリッド間隔Dを設定する。(ξバー)−1は、第jのエリアにおける電離層補正値の誤差σGiの空間的な平均の平均値の逆数である。
Figure 2020178982
計算部42は、複数の電子基準点5によってそれぞれ計測された測位補正情報に基づいて、グリッド設定部41Aによって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算する。実施の形態2における計算部42では、測位補正情報である電離層補正値の誤差σを計算する。
送信部43は、計算部42によって計算された電離層補正値の誤差σを含む測位補強情報aを、準天頂衛星1に送信する処理を行う。例えば、送信部43は、アップリンク局6を介して、測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、主管制局4から受信された測位補強情報aを地上局端末3に配信する。
なお、実施の形態2に係る情報処理装置における、グリッド設定部41A、計算部42および送信部43の機能は、処理回路によって実現される。処理回路は、図5Aに示した専用のハードウェアの処理回路102であってもよいが、図5Bに示したメモリ104に記憶されたプログラムを実行するプロセッサ103であってもよい。
以上のように、実施の形態2に係る情報処理装置は、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報(電離層補正値の誤差σの空間的な平均の平均値)に基づいて、準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド間隔Dを設定する。これにより、電離層擾乱が発生しても、測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。また、前述した手順の測位補強情報送信方法を実行することで、上記と同様の効果が得られる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3に係る情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図1に示した主管制局4に相当する装置である。図7に示す情報処理装置は、データベース40、計算部42、送信部43、選択部44および決定部45を備えて構成され、複数の電子基準点5のそれぞれによって計測された測位の補正情報に基づいて、複数のグリッド点のそれぞれに対応した測位補強情報aを生成する。
データベース40は、実施の形態1と同様に、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値が格納されたデータベースであり、例えば、エリアごとの各グリッド点に対応する電離層補正値の過去の履歴が格納される。なお、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いが特定可能になるまで、電離層補正値は、長期間、エリアごとにモニタされ、データベース40に格納される。
なお、データベース40は、実施の形態3に係る情報処理装置とは別に設けられた装置が備えてもよい。この場合、実施の形態3に係る情報処理装置は、上記装置に無線または有線で接続して、データベース40に格納されたデータを読み出す。このように、実施の形態3に係る情報処理装置は、データベース40を備えていなくてもよい。
計算部42は、複数の電子基準点5によってそれぞれ計測された補正情報に基づいて、エリアごとに含まれる全てのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算する。
例えば、計算部42は、エリアごとに含まれる全てのグリッド点にそれぞれ対応する電離層補正値を計算する。
選択部44は、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、計算部42によって計算された電離層補正値を近似する近似関数の次数を選択する。
例えば、選択部44は、緯度が低いエリアについては、電離層補正値を近似する関数の次数を高くし、緯度が高いエリアについては、電離層補正値を近似する関数の次数を低くする。日本国において、エリアとは、図3に示したように、関東エリア、関西エリア、九州エリアなどである。電離層擾乱の長期的な発生度合いは、一般に、南の緯度のエリアであるほど多いと言われている。
例えば、選択部44は、データベース40から読み出した電離層補正値の過去の履歴データの統計情報に基づいて、計算部42によってエリアごとに計算された電離層補正値を近似する近似関数の次数を選択する。一般に、電離層擾乱の影響を強く受けたエリアにおいて、電離層補正値は、時間的または空間的にばらつくか、値が大きくなる。すなわち、電離層補正値は、電離層擾乱の発生度合いの指標値となり得る。
そこで、選択部44は、電離層擾乱の発生度合いが多いエリアにおいては、計算部42によって計算されたグリッド点ごとの電離層補正値を近似する近似関数の次数として高い次数を選択し、電離層擾乱の発生度合いが少ないエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値を近似する近似関数の次数として低い次数を選択する。さらに、選択部44は、準天頂衛星1から配信される測位補強情報aのそれぞれに対応するグリッド点の総数が規定値以下になる近似関数の次数を選択する。規定値とは、測位補強情報aの伝送容量の制限を満たすグリッド点の総数である。
従来のCLASでは、電離層補正値を近似する関数として1次の近似関数が用いられる場合があったが、選択部44は、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いに応じて、下記式(13)で表される2次の近似関数を選択する。なお、p00、p10、p20、p01、p02、p11、p21およびp12は、下記式(13)に示す近似関数の係数である。また、下記式(13)は、次数をMとすると、下記式(14)のように一般化することができる。
Figure 2020178982
次数Mである近似関数の係数の総数をCとし、第hのエリアに対応する次数をM(h)とし、次数M(h)である近似関数の係数の総数をCM(h)とした場合に、グリッド点の総数が規定値以下になる近似関数の係数の総数は、下記式(15)で表すことができる。
Figure 2020178982
選択部44は、エリアごとの次数M(h)を、下記式(16)に従って、電離層補正値IGiの空間的なばらつきの平均値Ωバーを用いて計算する。次数M(h)は、Ωバーが大きいほど、高い次数を選択し、Ωバーが小さいほど、低い次数を選択する。なお、下記式(16)において、Kは、ユーザによって設定されるパラメータである。
Figure 2020178982
決定部45は、選択部44によって選択された次数の近似関数を用いて電離層補正値を近似したときの近似関数の係数の値を決定する。例えば、決定部45は、上記式(13)の近似関数について最小二乗法を用いることによって、係数p00、p10、p20、p01、p02、p11、p21およびp12を算出する。
送信部43は、決定部45によって決定された係数の値を、測位補強情報aに含めて準天頂衛星1に送信する処理を行う。例えば、送信部43は、アップリンク局6を介して、測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、主管制局4から受信された測位補強情報aを地上局端末3に配信する。電離層補正値を近似関数で近似したときの係数のみが測位補強情報aとして送信されるので、伝送すべき情報量が削減される。また、電離層擾乱の発生度合いに応じて近似関数の次数が選択されるので、近似誤差を低減することができる。
なお、実施の形態3に係る情報処理装置における、計算部42、送信部43、選択部44および決定部45の機能は、処理回路によって実現される。処理回路は、図5Aに示した専用のハードウェアの処理回路102であってもよいが、図5Bに示したメモリ104に記憶されたプログラムを実行するプロセッサ103であってもよい。
以上のように、実施の形態3に係る情報処理装置は、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報(電離層補正値の空間的なばらつきの平均値)に基づいて、電離層補正値を近似する近似関数の次数を選択し、選択された次数の近似関数を用いて電離層補正値が近似されたときの係数の値を決定し、決定された係数の値を測位補強情報aに含めて送信する。これにより、電離層擾乱が発生しても測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。また、前述した手順の測位補強情報送信方法を実行することで、上記と同様の効果が得られる。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4に係る情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図1に示した主管制局4に相当する装置である。図8に示す情報処理装置は、データベース40A、計算部42、送信部43、選択部44Aおよび決定部45Aを備えており、複数の電子基準点5のそれぞれによって計測された測位補正情報に基づいて、複数のグリッド点のそれぞれに対応した測位補強情報aを生成する。
データベース40Aは、エリアごとの各グリッド点に対応する電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)の過去の履歴データが格納されている。なお、エリアごとの電離層擾乱の発生度合いが特定可能になるまで、電離層補正値の誤差σは、長期間、エリアごとにモニタされ、データベース40Aに格納される。
電離層擾乱の影響を強く受けたエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の誤差σが大きく、電離層擾乱の影響をあまり受けなかったエリアでは、グリッド点ごとの電離層補正値の誤差σが小さい。すなわち、電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)は、電離層擾乱の発生度合いの指標値となり得る。
なお、データベース40Aは、実施の形態2に係る情報処理装置とは別に設けられた装置が備えてもよい。この場合、実施の形態2に係る情報処理装置は、上記装置に無線または有線で接続して、データベース40Aに格納されたデータを読み出す。このように、実施の形態1に係る情報処理装置は、データベース40Aを備えていなくてもよい。
計算部42は、エリアごとに含まれる全てのグリッド点にそれぞれ対応する電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)を計算する。
選択部44Aは、電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)の過去の履歴データの統計情報に基づいて、計算部42によってグリッド点ごとに計算された電離層補正値の誤差σを近似する近似関数の次数を選択する。例えば、選択部44Aは、下記式(17)に従って、エリアごとの次数M(h)を選択する。次数M(h)は、第hのエリアにおける電離層補正値の誤差σGiの空間的な平均の平均値の逆数である(ξバー)−1が大きいほど、高い次数を選択し、(ξバー)−1が小さいほど、低い次数を選択する。下記式(17)において、Kは、ユーザによって設定されるパラメータである。
Figure 2020178982
決定部45Aは、選択部44Aによって選択された次数の近似関数を用いて電離層補正値の誤差σが近似されたときの近似関数の係数の値を決定する。例えば、決定部45Aは、上記式(13)の近似関数について最小二乗法を用いることによって、係数p00、p10、p20、p01、p02、p11、p21およびp12を算出する。
送信部43は、決定部45Aによって決定された係数の値を、測位補強情報aに含めて準天頂衛星1に送信する処理を行う。例えば、送信部43は、アップリンク局6を介して測位補強情報aを準天頂衛星1に送信する。準天頂衛星1は、主管制局4から受信された測位補強情報aを地上局端末3に配信する。電離層補正値の誤差σが近似関数で近似されたときの係数のみが測位補強情報aに含めて送信されるので、伝送すべき情報量が削減される。また、電離層擾乱の発生度合いに応じて近似関数の次数が選択されるので、近似誤差を低減することができる。
なお、実施の形態4に係る情報処理装置における、計算部42、送信部43、選択部44Aおよび決定部45Aの機能は、処理回路によって実現される。処理回路は、図5Aに示した専用のハードウェアの処理回路102であってもよいが、図5Bに示したメモリ104に記憶されたプログラムを実行するプロセッサ103であってもよい。
以上のように、実施の形態4に係る情報処理装置は、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報(電離層補正値の誤差σの空間的な平均の平均値)に基づいて、電離層補正値の誤差σを近似する近似関数の次数を選択し、選択された次数の近似関数を用いて電離層補正値の誤差σが近似されたときの係数の値を決定し、決定された係数の値を、測位補強情報aに含めて送信する。これにより、電離層擾乱が発生しても測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。また、前述した手順の測位補強情報送信方法を実行することで、上記と同様の効果が得られる。
なお、実施の形態1から実施の形態4の説明において、電離層擾乱の発生度合いの指標値が、電離層補正値または電離層補正値の誤差σ(インテグリティ情報)である場合を示した。しかしながら、実施の形態1から実施の形態4までに示した各情報処理装置では、電離層補正値または電離層補正値の誤差σに限定されるものではなく、電離層擾乱の発生度合いの指標値となり得る情報であればよい。
実施の形態5.
電離層擾乱は、一般に、赤道に近いほど、その発生度合いが高い。そこで、実施の形態5に係る情報処理装置では、赤道に近い緯度であれば、グリッド間隔を狭くし、赤道から遠い緯度であれば、グリッド間隔を広く設定する。緯度は、磁気緯度あるいは地理緯度を基準とする。例えば、実施の形態1または実施の形態2に示したグリッド設定部が、エリアの緯度の違いに応じて、準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定する。また、実施の形態3または実施の形態4に示した選択部が、近似関数の次数を選択するとともに、エリアの緯度の違いに応じて、測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定してもよい。
図9は、電離層擾乱の影響を受けやすいエリアを緯度ごとに分けた図であって、緯度の違いに応じて、地上を(1a)から(6a)の6つのエリアに分けた場合を示している。赤道に近いエリアと赤道から遠いエリアの2つのエリアだけでなく、実施の形態5に係る情報処理装置では、赤道に対する近さに関して2段階以上に分けたエリアでグリッド間隔を徐々に変更してもよい。なお、実施の形態5に係る情報処理装置は、準天頂衛星1から配信すべき測位補強情報aに対応するグリッド点の総数が規定値以下になるようにグリッド間隔を設定する。規定値とは、測位補強情報aの伝送容量の制限を満たすグリッド点の総数である。
以上のように、実施の形態5に係る情報処理装置は、地上の緯度の違いに応じて準天頂衛星1から測位補強情報aを送信するグリッド点の間隔を設定する。これにより、電離層擾乱が発生しても、測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係る情報処理装置は、電離層擾乱が発生しても、測位精度を保ちつつ測位補強情報の情報量を削減することができるので、例えば、CLASに代表される測位システムに利用可能である。
1 準天頂衛星、2 GNSS衛星、3 地上局端末、4 主管制局、5 電子基準点、6 アップリンク局、40,40A データベース、41,41A グリッド設定部、42 計算部、43 送信部、44,44A 選択部、45,45A 決定部、100 入力インタフェース、101 出力インタフェース、102 処理回路、103 プロセッサ、104 メモリ。

Claims (9)

  1. 測位補強情報を送信する第1の衛星と、測位情報を送信する第2の衛星と、前記測位情報を用いて測位を行う端末とを備え、前記第1の衛星が、地上に設定されたグリッド点に対応する前記測位補強情報を送信し、前記端末が、前記測位補強情報を用いて前記測位情報を補正して測位を行う測位システムに用いられる情報処理装置であって、
    地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定する設定部と、
    前記設定部によって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算する計算部と、
    前記計算部によって計算された前記測位補正情報を含む前記測位補強情報を、前記第1の衛星に送信する処理を行う送信部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記設定部は、電離層における前記測位情報の伝送遅延の補正に用いられる電離層補正値の統計情報に基づいて、前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記設定部は、電離層における前記測位情報の伝送遅延の補正に用いられる電離層補正値の誤差の統計情報に基づいて、前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  4. 前記設定部は、地上の緯度の違いに応じて前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の情報処理装置。
  5. 測位補強情報を送信する第1の衛星と、測位情報を送信する第2の衛星と、前記測位情報を用いて測位を行う端末とを備え、前記第1の衛星が、地上に設定されたグリッド点に対応する前記測位補強情報を送信し、前記端末が、前記測位補強情報を用いて前記測位情報を補正して測位を行う測位システムに用いられる情報処理装置であって、
    地上を複数に分けるエリアごとに設定されたグリッド点に対応する測位補正情報を計算する計算部と、
    エリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、前記計算部によって計算された前記測位補正情報を近似する近似関数の次数を選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された次数の近似関数を用いて前記測位補正情報が近似されたときの近似関数の係数の値を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された係数の値を、前記測位補強情報に含めて前記第1の衛星に送信する処理を行う送信部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  6. 前記選択部は、電離層における前記測位情報の伝送遅延の補正に用いられる電離層補正値の統計情報に基づいて、前記計算部によってエリアごとに計算された前記電離層補正値を近似する近似関数の次数を選択すること
    を特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
  7. 前記選択部は、電離層における前記測位情報の伝送遅延の補正に用いられる電離層補正値の誤差の統計情報に基づいて、前記計算部によってエリアごとに計算されたエリアごとの前記電離層補正値の誤差を近似する近似関数の次数を選択すること
    を特徴とする請求項5記載の情報処理装置。
  8. 前記選択部は、前記地上の緯度の違いに応じて前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定すること
    を特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項記載の情報処理装置。
  9. 測位補強情報を送信する第1の衛星と、測位情報を送信する第2の衛星と、前記測位情報を用いて測位を行う端末とを備え、前記第1の衛星が、地上に設定されたグリッド点に対応する前記測位補強情報を送信し、前記端末が、前記測位補強情報を用いて前記測位情報を補正して測位を行う測位システムの測位補強情報送信方法であって、
    設定部が、地上を複数に分けるエリアごとの電離層擾乱の発生度合いの指標値の統計情報に基づいて、前記第1の衛星から前記測位補強情報を送信するグリッド点の間隔を設定するステップと、
    計算部が、前記設定部によって設定された間隔ごとのグリッド点にそれぞれ対応する測位補正情報を計算するステップと、
    送信部が、前記計算部によって計算された前記測位補正情報を含む前記測位補強情報を、前記第1の衛星に送信する処理を行うステップと、
    を備えたことを特徴とする測位補強情報送信方法。
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