JP2002318271A - 電離層遅延推定方法 - Google Patents

電離層遅延推定方法

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JP2002318271A
JP2002318271A JP2001124679A JP2001124679A JP2002318271A JP 2002318271 A JP2002318271 A JP 2002318271A JP 2001124679 A JP2001124679 A JP 2001124679A JP 2001124679 A JP2001124679 A JP 2001124679A JP 2002318271 A JP2002318271 A JP 2002318271A
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igps
delay
ipp
ionospheric delay
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Yukari Tanda
ゆかり 反田
Akira Yoshida
亮 吉田
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Japan Radio Co Ltd
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Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SBASにより提供される垂直遅延データを
用いた電離層遅延量の使用頻度を高める。 【解決手段】 IGPマスクによれば垂直遅延データを
利用できないとされるIGPについてIGP垂直遅延推
定部32により垂直遅延データを補充する。IGP選択
部18Aでは、5度×5度又は10度×10度の四角形
及び三角形だけでなく、5度×10度又は10度×5度
の四角形及び三角形並びに5度又は10度の線分も選択
対象に含める。垂直遅延データを補充する際及びIGP
を選択する際に、IGPの複数通りの組合せの中からい
ずれかをGIVEIに基づき選択して使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SBAS(Satelli
te Based Argumentation System)衛星からの信号を利用
してGPS(Global Positioning System)受信機による
測位を補強する方法に関する。より詳細には、本発明
は、GPS受信機における擬似距離計測誤差要因の一つ
である電離層遅延を補正できるよう、SBAS信号に含
まれる補強データを使用して電離層遅延を推定する電離
層遅延推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、SBAS信号による補強を受け
るGPS受信機、即ちSBAS受信機の一例構成を示
す。
【0003】この図に示す受信機は、GPS信号を受信
するGPS受信部10を備えている。GPS信号は、地
球を周回するGPS衛星から送信される信号であり、5
0bpsの航法データを搬送するスペクトル拡散変調さ
れた信号である。GPS受信部10は、測位に必要な個
数以上のGPS衛星からGPS信号を受信し、そのキャ
リアや擬似雑音コードを捕捉する。その後段にあるGP
S復調部12は、その送信元のGPS衛星の軌道や各G
PS衛星の軌道暦を示す情報である衛星軌道データ、そ
の送信時刻を示す送信時刻データ等を含む航法データ
を、GPS信号から復調する。測位演算部20は、GP
S信号の捕捉状況(GPS信号に対する同期位相)や復
調された航法データ等から、GPS信号送信時における
GPS衛星の位置、その位置からGPS受信機の現在位
置(「ユーザ位置」)までのGPS信号の伝搬所要時間
ひいては両位置間の距離(「擬似距離」)を、必要個数
以上のGPS衛星について求め、その結果からユーザ位
置等を求める。
【0004】このようにGPS信号の無線伝搬に基礎を
おく測位手法であるため、GPS衛星からユーザ位置に
至るGPS信号伝搬経路上に不連続な部分、例えば荷電
粒子が滞留している層があると、擬似距離検出値に誤差
が生じ、ひいては測位結果たるユーザ位置にも誤差が生
じる。図6に示すように地球を取り巻いている電離層は
荷電粒子に富んだ層であるから、電離層の彼方にあるG
PS衛星からユーザ位置までのGPS信号の伝搬は、電
離層に存在する荷電粒子による影響を受ける。そのた
め、測位演算部20における測位誤差を抑えるには、G
PS信号の伝搬に対する電離層の影響、具体的には電離
層遅延により擬似距離に現れる誤差について、補正処理
を実行するのが望ましい。
【0005】図5に示す受信機には、電離層遅延補正処
理に使用する電離層遅延量を算出する機能が、2種類設
けられている。そのうち一つはGPSにて提供される電
離層モデルに基づく算出機能であって、GPS伝搬遅延
算出部14として実現されている。もう一つはSBAS
(WAAS,EGNOS,MSAS等のシステム名称に
て実施・計画されている広域補強システム)にて提供さ
れる補強データを利用する算出機能であって、IPP伝
搬遅延算出部30として実現されている。
【0006】まず、GPS伝搬遅延算出部14は、復調
された航法データに含まれる電離層パラメタに基づき、
かつ、GPS衛星毎に、電離層遅延量を算出する。測位
演算部20は、GPS伝搬遅延算出部14にて算出され
た電離層遅延量を用い電離層遅延補正処理を施し、電離
層遅延により擬似距離ひいてはユーザ位置に現れる誤差
を抑える。しかしながら、GPSで用いている電離層モ
デルは単純であるため、航法データ中の電離層パラメタ
に基づく電離層遅延補正処理では、測位演算部20にお
ける測位精度を高めるのに限界がある。
【0007】次に、SBASにより提供される補強デー
タを利用してIPP伝搬遅延算出部30により得られる
電離層遅延量は、GPS伝搬遅延算出部14により得ら
れる電離層遅延量よりも、受信したGPS信号に現れて
いる実際の電離層遅延量に近いものと見なせる。そのた
め、測位演算部20では、原則としてIPP伝搬遅延算
出部30からの電離層遅延量を用いて電離層遅延補正処
理を行う。GPS伝搬遅延算出部14にて算出された電
離層遅延量に基づき測位演算部20が電離層遅延補正処
理を実行するのは、IPP伝搬遅延算出部30から電離
層遅延量が得られない場合とする。
【0008】SBASにより提供される補強データを利
用して電離層遅延量を算出する原理は、次のようなもの
である。
【0009】まず、図6に示すように、地球は複数の電
離層により取り巻かれている。GPS衛星の軌道高度
は、これらの電離層の位置より高い。そのため、ユーザ
位置から見ると、GPS信号はこれらの電離層を貫いて
到来する。電離層の状態は場所(緯度経度)毎に異なる
ため、GPS信号が電離層を貫く点、即ちIPP(Ionos
pheric Pierce Point)の緯度経度により、GPS信号に
現れる実際の電離層遅延量は異なる量となる。なお、電
離層は複数あるからIPPは実際には電離層の層数だけ
存在する。しかしながら、取扱の便宜上、電子密度最高
の電離層(回転楕円面体近似による仮想的地球表面から
350kmにある層)をGPS信号が貫く点を以てIP
Pを定義する。また、電離層その他による屈折を無視
し、GPS衛星からユーザ位置までGPS信号が直進す
るものとする。
【0010】IPPの位置による電離層遅延量の相違を
も電離層遅延量算出ひいてはその補正処理に利用できる
ようにすべく、SBASでは、RTCA−D0229B
に規定されているように、IGPグリッドを構成する各
IGPにおける垂直遅延量に関するデータ、即ち垂直遅
延データを、SBAS衛星(SBASにて使用する静止
衛星)からGPS受信機に提供する。IGPグリッドは
所定の緯度経度間隔で配置されたIGP(Ionospheric G
rid Point)により構成される仮想的な格子であり、各I
GPは、北緯55度〜南緯55度の地域では緯度経度共
に5度間隔で、それ以外の領域即ち南北両極近傍の地域
ではより大きな緯度経度間隔で、配置されている。図7
中、「・」で表されているのがIGPである。メルカト
ール投影図上では、IGPグリッドを構成する最小単位
の四角形(5度×5度)は正方形となる。
【0011】各IGPについての垂直遅延データは、そ
のIGPにおける垂直遅延量を表している。垂直遅延と
は、地球中心及び対応するIGPを通る経路に沿ってG
PS信号が伝搬したときにそのGPS信号に生じる電離
層遅延である。IPPの緯度経度に最も近いものから順
に4個のIGPを選択し、それらのIGPを線分で結ぶ
と、IPPを取り囲む(メルカトール投影図上での)四
角形が得られる。それらのIGPについての垂直遅延デ
ータが何れも利用可能な状態であれば、IPPにおける
電離層遅延量を、それら4個のIGPについての垂直遅
延データに基づく補間演算により、算出することができ
る。その補間演算の際の案分比は、それら4個のIGP
に対するIPPの緯度経度差に基づき決めればよい。ま
た、その際、ユーザ位置から見たIPPの方向を示す方
位・仰角情報から傾斜係数(obliquity factor)を導出
し、垂直遅延からGPS伝搬方向に沿った電離層遅延へ
の換算に使用する。
【0012】このような原理により算出される電離層遅
延量は、GPSにおける簡素なモデルに基づき算出され
た電離層遅延量に比べ、垂直遅延量の地理的ばらつきを
精密に反映したものになる。従って、SBASにより提
供される補強データに基づく電離層遅延量の算出によっ
て、より精度の高い測位演算を実現できる。また、SB
AS衛星から送信される補強データには、上述の垂直遅
延データの他に、IGPマスク、GIVEI(Grid Iono
spheric Vertical Error Indicator)等が、含まれてい
る。IGPマスクは、各IGPについての垂直遅延デー
タの利用可否を示す情報であり、IPPにおける電離層
遅延量を算出するために使用するIGPの選択に、利用
できる。GIVEIは、各IGPについての垂直遅延デ
ータの精度を表す誤差指標であり、選択されたIGPを
用いてIPPにおける電離層遅延量を(十分な精度で)
算出することができるかどうかを判断する際、使用でき
る。これら、IGPマスクやGIVEI等の情報は、垂
直遅延データに基づく電離層遅延量の算出の信頼性を、
確保向上させる役割を有している。
【0013】SBASにより提供される補強データを利
用するため、図5に示す受信機は、SBAS衛星から送
信されるSBAS信号を受信するSBAS受信部24を
備えている。SBAS信号は、1/2の符号化率で畳み
込み符号化された500spsの補強データを搬送する
信号である。SBAS受信部24の後段にあるSBAS
復号部26は、SBAS信号に復号処理を施して250
bpsの補強データを得る。この補強データは、SBA
Sによって提供される各種の機能、例えばインテグリテ
ィ、レンジング、ディファレンシャル等の機能に関連す
るデータである。レンジング機能に関連するデータはS
BAS衛星までの擬似距離の導出等に用いられ、ディフ
ァレンシャル機能に関連するデータは擬似距離或いは測
位結果たる現在位置の補正に用いられ、またインテグリ
ティ機能に関連するデータのうちGPS衛星のヘルス/
アンヘルスを示すデータ等はGPS衛星選択等の際に用
いられるが、本願ではこれらの点については説明を省略
する。
【0014】SBAS復号部26により復号される補強
データには、更に、インテグリティ機能に関連するデー
タとして、垂直遅延データ、IGPマスク、GIVEI
等、電離層遅延の補正処理に関連した情報が含まれてい
る。垂直遅延復調部28は垂直遅延データ及びGIVE
Iを、IGPマスク復調部22はIGPマスクを、補強
データから復調する。復調によって得られるIGPマス
クの例を、図8(A)に、概念的に示す。この図に示す
例は、北緯55度〜南緯55度の範囲に属する多数のI
GPのうち、10度×10度の範囲に属する9個のIG
Pに関し、垂直遅延データを利用できるIGPを黒丸
で、利用できないIGPを白丸で、それぞれ表したもの
である(以下同様)。なお、IGP配置に関する情報は
受信機内に記憶されている。補強データは、どのIGP
についてのデータかを特定できる形態で送信される。
【0015】他方、IPP算出部16は、予めユーザに
よる初期設定又は以前の測位演算により与えられている
概略のユーザ位置と、GPS復調部12によって復調さ
れた航法データとに基づき、IPPの位置(緯度経度)
を算出する。IPPの位置の算出は、測位演算に使用す
る或いは現在捕捉しているGPS衛星それぞれについ
て、行われる。図8(B)に示す例では、IPPの位置
が白抜きの菱形で表されている(以下同様)。
【0016】IGP選択部18は、その位置が算出され
たIPPについて、図9に示される手順に従い、そのI
PPについての電離層遅延量の算出に使用できるIGP
の組合せを選択する。この選択は、IPPの位置に対す
るIGPの位置の幾何学的関係に基づく所定の優先順位
に従い、実行される。また、あるIGPの組合せを選択
できるか否かの判断は、復調されたIGPマスクに基づ
き行う。即ち、その組合せに属するIGPのうちいずれ
かについて、IGPマスクが“垂直遅延データ利用不
可”を示す内容になっている場合には、その組合せにつ
いては選択しない。ある組合せに属するIGP全てにつ
いて、IGPマスクが“垂直遅延データ利用可”を示す
内容になっている場合には、その組合せが選択されるこ
とがあり得る。
【0017】ここに、北緯55度〜南緯55度の範囲に
限って言うと、IPPを取り囲む複数のIGPにより描
かれる多角形の中で、その緯度経度範囲(メルカトール
投影図上での辺の長さ)が最小のものは、図10(A)
に示される5度×5度の四角形と、図10(B)に示さ
れる5度×5度の三角形である。図10(C)に示され
る10度×10度の四角形や図10(D)に示される1
0度×10度の三角形に比べると、5度×5度の四角形
や5度×5度の三角形の方が、IPPに対するその頂点
(IGP)からの緯度経度差が小さい。従って、できる
限り5度×5度の四角形又は三角形を選択した方が、I
PP伝搬遅延算出部30における補間演算により求めら
れる電離層遅延量が、より正確なものになると期待でき
る。そのため、図9に示される手順においては、IGP
選択部18は、5度×5度の四角形又は三角形を優先的
に選択するようにし(100,102)、IGPマスク
から判断して5度×5度の四角形又は三角形をいずれも
選択できない場合に限り、10度×10度の四角形又は
三角形を選択対象とするようにしている(104,10
6)。
【0018】また、その緯度経度範囲が同じ四角形と三
角形とを比べると、頂点(IGP)の個数がより多い四
角形の方が、IPP伝搬遅延算出部30における補間演
算により求められる電離層遅延量がより正確なものにな
ると期待できる。そのため、同じ緯度経度範囲を占める
のであれば、四角形を三角形に対して優先的に選択する
のが望ましい。この様な観点から、図9に示される手順
においては、5度×5度の四角形を5度×5度の三角形
より優先して選択し(100,102)、10度×10
度の四角形を10度×10度の三角形より優先して選択
する(104,106)。
【0019】更に、IPPを取り囲む5度×5度の四角
形及び三角形はそれぞれ一意に決まるが、10度×10
度の四角形及び三角形はそれぞれ複数ある。従って、そ
れら複数個の四角形又は三角形の中に、IGPマスクか
ら見て選択可能なものが複数組あることもありうる。そ
のような場合(108)、図9に示す手順では、IGP
マスクから見て選択可能な複数の四角形又は三角形
(「候補」)の中から、所定の優先順位に従いいずれか
1個を選択する(110)。例えば10度×10度の四
角形で選択可能なものが複数あるなら、各IGPの緯度
経度が奇数緯度偶数経度のもの、偶数緯度偶数経度のも
の、奇数緯度奇数経度のもの、偶数緯度奇数経度のも
の、という順位に従い選択する。
【0020】以上の手順の実行により5度×5度又は1
0度×10度の四角形又は三角形のうちいずれかが選択
された場合には、選択された四角形又は三角形の頂点に
位置する各IGPについての垂直遅延データに基づきI
PPにおける電離層遅延量の補間演算を行うよう、IG
P選択部18はIPP伝搬遅延算出部30に指令する
(112)。IGPマスクによればいずれも選択できな
いと認められる場合には、IGP選択部18は、SBA
Sにより提供される補強データに基づく電離層遅延量の
補正処理を実行しないこととし(図中の“電離層補正不
可”)、その旨をGPS伝搬遅延算出部14及びIPP
伝搬遅延算出部30に報知する。
【0021】IPP伝搬遅延算出部30は、使用又は捕
捉しているGPS衛星毎に、IGP選択部18から選択
の結果を知る。IPP伝搬遅延算出部30は、必要なI
GPについて垂直遅延データ及びGIVEIを垂直遅延
復調部28から得て、その垂直遅延データに基づき各I
PPにおける電離層遅延量を算出する。但し、任意のI
PPについて選択されたIGPの組合せが、GIVEI
が顕著に劣った誤差レベルを示しているIGPを含んで
いる場合や“観測していない(Not Monitored)”に該当
するIGPを含んでいる場合には、(選択されたIGP
の組合せが四角形であれば)そのIGPを除く三角形に
より電離層遅延量を算出するか、或いは、そのIPPに
ついては電離層遅延量の算出を行わず、GPS伝搬遅延
算出部14による算出にゆだねる。なお、表1に、RT
CA−D0229BにおけるGIVEIの定義を示す。
【0022】
【表1】 測位演算部20は、IPP伝搬遅延算出部30から電離
層遅延量の算出結果を得ることができる場合にはそれを
利用して、そうでない場合にはGPS伝搬遅延算出部1
4から得られる伝搬遅延量算出結果を利用して、電離層
遅延補正処理及びその結果を利用した測位演算を実行す
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、SBA
Sにより補強データの一種として提供される垂直遅延デ
ータを利用することによって、GPSにより提供される
電離層モデルに基づき算出する場合よりも精度・信頼性
の高い電離層遅延量を算出することができ、より高い測
位精度を得ることができる。しかしながら、IGPマス
クの状態によっては、SBASにより提供される垂直遅
延データを用いた電離層遅延量の算出を実行できない場
合や、一応実行できるが緯度経度範囲の小さい四角形に
よる最適な算出にはならない場合がある。これらは、測
位精度改善を目指す上で、支障となっている。
【0024】例えば、復調されたIGPマスクのうちI
PP近傍におけるIGPマスクの内容が、先に例として
示した図8(A)のような内容であったとする。更に、
IPPの位置が図8(B)に示す位置であるとする。こ
の場合、IPPに最も近い緯度経度を有するものから順
に4個のIGPを選ぶと、#2、#3、#5、#6の4
個となるが、IGPマスクによれば#5のIGPについ
ての垂直遅延データを利用できないため、#2、#3、
#5、#6により規定される5度×5度の四角形を選択
することはできない。5度×5度の四角形の次に優先順
位の高いのは前述の通り5度×5度の三角形であり、図
8(B)に示した例では#2、#5、#6のIGPによ
る三角形となるが、同様の理由でこの三角形も選択でき
ない。5度×5度の三角形の次に優先順位が高い10度
×10度の四角形は4通りあるものの、そのうち#1及
び#9を頂点とする四角形並びに#5を頂点とする四角
形は、それらの頂点に係るIGPについての垂直遅延デ
ータを利用できないため、選ぶことができない(10度
×10度の四角形のうち#2を頂点とする四角形及び#
6を頂点とする四角形については、図示の範囲外の頂点
に係るIGPについて垂直遅延データを利用できれば、
選択の候補となりうる)。従って、IPPに比較的近い
複数のIGPのうちかなりの個数(図示の9個中では6
個)が“垂直遅延データ利用可能”に該当するIGPで
あるにもかかわらず、図8(B)に示す例では、最良で
も10度×10度の四角形しか選択できない。図示の範
囲外の状態如何では、GPSにより提供される電離層モ
デルに基づく電離層遅延量算出結果を利用せざるを得な
いこともある。
【0025】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、従来ではGPSに
おける電離層モデルに基づく算出結果を利用せざるを得
なかったケースでも、SBASにより提供される垂直遅
延データから求めた電離層遅延量を利用できるようにす
ることを、その目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】この様な目的を達成する
ために、本発明に係る電離層遅延推定方法は、(1)概
略ユーザ位置及びGPS衛星から受信した航法データに
基づきIPPの位置を求めるIPP算出ステップと、
(2)IGPマスクによれば垂直遅延データを利用でき
ないとされるIGPについて、そのIGPから所定緯度
経度範囲内にありIGPマスクによればその垂直遅延デ
ータを利用できるとされる1組のIGPについての当該
垂直遅延データに基づき、そのIGPにおける垂直遅延
量を推定することによりそのIGPについて垂直遅延デ
ータを補充するIGP垂直遅延推定ステップと、(3)
求めたIPPの位置、既知であるIGPの位置並びにS
BAS衛星から受信したIGPマスクに基づき、IGP
を結ぶ多角形のうちIPPを包含するものの頂点に位置
するIGPの組合せであって、そのいずれについてもS
BAS衛星から受信した又はIGP垂直遅延推定ステッ
プにて補充された垂直遅延データを利用できる組合せ
を、選択するIGP選択ステップと、(4)選択した組
合せに属するIGPに対するIPPの位置関係、それら
のIGPについての垂直遅延データ並びにIPPに対す
る概略ユーザ位置の位置関係に基づき、IPPにおける
電離層遅延量を算出するIPP伝搬遅延算出ステップ
と、を有することを特徴とする。
【0027】このように、本発明においては、IGPマ
スクによれば垂直遅延データを利用できないとされるI
GPについても、そのIGPから所定緯度経度範囲内に
IGPマスクによればその垂直遅延データを利用できる
とされる1組のIGPがあれば、そのIGPについて垂
直遅延データを補充することができる。その結果、IG
P選択ステップにてIGPの組合せを選択する際に、
“選択できる組合せがない”或いは“選択できるが電離
層遅延量の推定精度が低めになる”という結果がもたら
される頻度が減少する。従って、例えば、SBASによ
り提供される垂直遅延データに基づきIPPにおける電
離層遅延量を算出し得ないときにはGPSにおける電離
層モデルに基づき算出した電離層遅延量を用いる、とい
う論理に従い電離層遅延補正処理を実行するGPS受信
機にて、本発明を実施した場合、SBASにより提供さ
れる垂直遅延データに基づき算出された電離層遅延量が
電離層遅延補正処理に使用される頻度が高くなる。ま
た、辺の長さが同じ多角形同士であればより頂点の個数
が多いものを優先して選択し、辺の長さが異なる多角形
同士であればその辺の長さが短いものを優先して選択す
るという優先順位に従いIGP選択ステップを実行する
GPS受信機にて、本発明を実施した場合、優先順位の
高い多角形に係るIGPの組合せが選択される頻度が高
くなる。このように、本発明に係る電離層遅延推定方法
によれば、GPS受信機における電離層遅延補正処理に
用いうる電離層遅延量の推定精度が高まり、ひいてはG
PS受信機における測位精度を高めることが可能であ
る。
【0028】また、IGP垂直遅延推定ステップにて垂
直遅延データの補充に用いうるIGPの組合せが複数個
存在する場合、本発明の好適な実施形態においては、S
BAS衛星から受信したGIVEIに基づき、補充でき
る垂直遅延データの精度を組合せ毎に評価し、その結果
に基づきそれらの組合せの中からいずれかを選んで垂直
遅延データの補充に用いる。誤差指標であるGIVEI
を用い、補充の基礎となるIGPの組合せを選ぶことに
より、補充される垂直遅延データの精度及び信頼性が高
まる。また、補充できる垂直遅延データの精度を組合せ
毎に評価するに際しては、例えば、組合せ毎にその組合
せに属するIGPにおけるGIVEIの和又は平均を求
め、求めた値を組合せ同士で比較する等、比較的簡素な
処理を行えばよく、従って実施が容易である。
【0029】更に、GIVEIに基づく評価は、IGP
垂直遅延推定ステップによる垂直遅延データの補充処理
だけでなく、IGP選択ステップによる多角形の選択処
理でも、採用することができる。まず、IGP選択ステ
ップは、辺の長さが同じ多角形同士であればより頂点の
個数が多いものを優先して選択し、辺の長さが異なる多
角形同士であればその辺の長さが短いものを優先して選
択する、という規則に従い、IGPを結ぶ多角形を選択
し、その多角形に係る複数のIGPのいずれについても
垂直遅延データを利用できるかどうかを、選択した順に
調べ、利用できるとの結果が得られたものに係るIGP
の組合せを選択する、という形態で、実現することがで
きる。本発明の好ましい実施形態では、多角形を選択す
るための規則に、更に、頂点の個数及び辺の長さがいず
れも互いに等しい多角形同士であればIPPにおける電
離層遅延量に関し期待できる推定精度が高いものを優先
して選択する、という規則を付加する。この付加された
規則によって、垂直遅延量の推定により適するIGPの
組合せが選択されうることとなる。また、IPPにおけ
る電離層遅延量に関し期待できる推定精度、について
は、例えば、それらの多角形の各頂点に位置するIGP
についてSBAS衛星から受信したGIVEIに基づ
き、決定することができる。例えば、それらの多角形の
各頂点に位置するIGPについてSBAS衛星から受信
したGIVEIの和、平均又は最小の値を、組合せ毎に
求め、求めた値を組合せ同士で比較し小さいものから順
に高い優先順位を与えるようにすれば、比較的簡便な処
理でこれを実現できる。なお、ここでは“多角形”と述
べたが、IGPを結ぶ多角形だけでなくIGPを結ぶ線
分をも、IGP選択ステップにおける選択対象に含める
ことができる。その場合、線分に対しては、その線分と
同一長の辺を有する多角形よりも低い優先順位を与える
のが望ましい。
【0030】また、本発明に係る電離層遅延方法は、上
述したGIVEI等に基づくIGP選択に着目して、次
のように表現することもできる。即ち、本発明に係る電
離層遅延推定方法は、(1)概略ユーザ位置及びGPS
衛星から受信した航法データに基づきIPPの位置を求
めるIPP算出ステップと、(2)求めたIPPの位
置、既知であるIGPの位置並びにSBAS衛星から受
信したIGPマスクに基づき、IGPを結ぶ多角形のう
ちIPPを包含するものの頂点に位置するIGPの組合
せであって、そのいずれについてもSBAS衛星から受
信した垂直遅延データを利用できる組合せを、選択する
IGP選択ステップと、(3)選択した組合せに属する
IGPに対するIPPの位置関係、それらのIGPにつ
いての垂直遅延データ並びにIPPに対する概略ユーザ
位置の位置関係に基づき、IPPにおける電離層遅延量
を算出するIPP伝搬遅延算出ステップと、を有し、更
に、(4)辺の長さが同じ多角形同士であればより頂点
の個数が多いものを優先して選択し、辺の長さが異なる
多角形同士であればその辺の長さが短いものを優先して
選択し、頂点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等し
い多角形同士であればIPPにおける電離層遅延量に関
し期待できる推定精度が高いものを優先して選択する、
という規則に従い、IGPを結ぶ多角形を選択し、その
多角形に係る複数のIGPのいずれについても垂直遅延
データを利用できるかどうかを、選択した順に調べ、利
用できるとの結果が得られたものに係るIGPの組合せ
を選択することにより、IGP選択ステップを実行する
ことを特徴とする。
【0031】なお、IGP選択ステップにおける選択の
対象となりうる多角形及び選択に際するその優先順位に
ついては、次の通り例示できる。即ち、本発明の好まし
い実施形態においては、IGP選択ステップを実行する
に際して、まず、(a)IGPグリッドにおける最小緯度
経度間隔を一辺とする基本正方形、(b)この基本正方形
をその対角線で二分した形状を有する三角形、(c)基本
正方形の一辺を2倍した形状を有する長方形、この長方
形をその対角線で二分した形状を有する三角形、(d)基
本正方形の各辺を2倍して得られる正方形、(e)この正
方形をその対角線で二分して得られる三角形、の優先順
位に従い、IGPを結ぶ多角形を選択し、その多角形に
係る複数のIGPのいずれについても垂直遅延データを
利用できるかどうかを、選択した順に調べていく。特
に、基本正方形及びそれを二分して得られる三角形より
低く、基本正方形の各辺を2倍して得られる正方形及び
それを二分して得られる三角形より高い優先順位を有す
る多角形として、基本正方形の一辺を2倍した形状を有
する長方形及びこの長方形を二分して得られる三角形を
選択対象に加えているため、従来であれば基本正方形の
一辺を2倍した形状を有する長方形又はこの長方形を二
分して得られる三角形が選択されていたケースで、基本
正方形の一辺を2倍した形状を有する長方形又はこの長
方形を二分して得られる三角形が選択されるケースが生
じる。即ち、より小さな多角形が選択される結果とな
り、IPPにおける垂直遅延の推定精度が高まる。
【0032】また、IGP選択ステップを実行するに際
して、調べる対象に含まれる多角形全てについて調べた
にもかかわらず選択できるIGPの組合せがなかった場
合には、IPPがいずれかのIGPと同じ緯度又は経度
を有するのであれば、(f)そのIPPと同じ緯度又は経
度を有しかつそのIPPを介して隣り合うIGP同士を
結ぶ線分、(g)そのIPPと同じ緯度又は経度を有しか
つそのIPP及び少なくとも1個のIGPを介して隣り
合うIGP同士を結ぶ線分、という優先順位に従い、い
ずれかの線分を選択し、その線分に係る2個のIGPの
いずれについても垂直遅延データを利用できるかどうか
を、選択した順に調べるようにするのが望ましい。それ
によって、IGP選択ステップにて選択されたIGPの
組合せに基づき電離層遅延量が推定される頻度が高ま
り、GPSにより提供される電離層モデルに基づき算出
された電離層遅延量により電離層遅延補正が実行される
頻度が下がる。
【0033】更に、頂点の個数及び辺の長さがいずれも
互いに等しい多角形の中での選択に係る優先順位は、そ
れらの多角形の各頂点に位置するIGPについてSBA
S衛星から受信したGIVEI、即ち垂直遅延データに
関する誤差指標に基づき、決定すればよい。また、同一
長の線分の中での選択に係る優先順位も、それらの線分
の端に位置するIGPについてSBAS衛星から受信し
たGIVEIに基づき、決定すればよい。頂点の個数及
び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形の中での選択
に係る優先順位又は同一長の線分の中での選択に係る優
先順位を決定するに際しては、それらの多角形又は線分
を構成するIGPについてSBAS衛星から受信したG
IVEIの和、平均又は最小の値を、組合せ毎に求め、
求めた値を組合せ同士で比較し小さいものから順に高い
優先順位を与えるようにすればよい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。なお、本発明は先に示した
従来技術の変形により実施することができるため、以下
の説明は従来技術との相違点に絞ることとし、重複する
説明を省略する。また、同一の又は対応する部材又は処
理については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0035】図1に、本発明の一実施形態に係るSBA
S受信機の構成を示す。本実施形態の特徴は、IGP垂
直遅延推定部32を設けたこと及びIGP選択部18A
における処理内容を改良したことにある。また、これら
の特徴は、いずれも、IPP伝搬遅延算出部30により
算出された電離層遅延量が測位演算部20にて電離層遅
延補正に使用される頻度を高めGPS伝搬遅延算出部1
4により算出された電離層遅延量の使用頻度を低めるこ
と、またIPP伝搬遅延算出部30により算出される電
離層遅延量の精度を高めること、IGPマスクの状態に
よるIGP選択結果の変化を抑えていること、誤差指標
として提供されるGIVEIを利用した簡便な処理によ
り実現されること等の点において、共通する性格を有し
ている。
【0036】まず、IGP垂直遅延推定部32において
は、IGPマスクについてIGPマスク復調部22から
例えば図2(A)に示されているような復調結果が与え
られたとき、IGPマスクによれば垂直遅延データを利
用できないとされている#1,#5,#9のIGPにつ
いて、垂直遅延データを補充できるかを調べ、可能であ
れば補充する。
【0037】#1,#5,#9のIGPのうち#5のI
GPを例に取ると、このIGP自身は垂直遅延データを
利用できないIGPであるが、同じ緯度を有する#2及
び#8のIGPや、同じ経度を有する#4及び#6のI
GPについては、IGPマスクにより垂直遅延データを
利用できるとされている。また、これらのIGPと#5
のIGPとの経度又は緯度の差は5度、即ちIGPグリ
ッドにおける最小の緯度経度差である。従って、#2の
IGPについての垂直遅延データと#8のIGPについ
ての垂直遅延データの平均や、#4のIGPについての
垂直遅延データと#6のIGPについての垂直遅延デー
タの平均を以て、#5のIGPにおける垂直遅延量と見
なして差し支えないし、そのように扱っても大きな誤差
はないものと見なしうる。
【0038】このように、その周囲におけるIGPマス
クの状態から見て、一応の信頼性を有する垂直遅延量を
補間演算例えば平均演算により求めうると見なせるIG
Pについては、IGP垂直遅延推定部32が垂直遅延デ
ータを補充する。例えば、図2に示した例では、IGP
垂直遅延推定部32は、まず#2,#4,#6,#8の
各IGPについてのGIVEIを垂直遅延復調部28か
ら得て、#2のIGPについてのGIVEIと#8につ
いてのGIVEIとの和、並びに#4のIGPについて
のGIVEIと#6についてのGIVEIとの和を、そ
れぞれ求める。IGP垂直遅延推定部32は、そのGI
VEIの和が小さい方の2個のIGP、即ち比較的誤差
が低いと見なせるIGPの組を選択する。そして、選択
した組に係る2個のIGPについての垂直遅延データの
平均を求め、求めた平均を以て、#5のIGPについて
の垂直遅延データとする。即ち、図2(B)にて黒塗り
の三角で示されているように、垂直遅延データを補充す
る。
【0039】IGP選択部18Aでは、復調されたIG
Pマスクによれば垂直遅延データを利用できるとされて
いるIGPだけでなく、IGP垂直遅延推定部32によ
り垂直遅延データが補充されたIGPをも、選択でき
る。従って、IGP選択部18AにてIGPの組合せを
選択する際に、“選択できる組合せがない”という結果
がもたらされる頻度が減少する。ひいては、GPS伝搬
遅延算出部14により算出された電離層遅延量ではなく
IPP伝搬遅延算出部30により算出された電離層遅延
量が測位演算部20における電離層遅延補正処理にて使
用される頻度が高まり、測位精度の向上につながる。ま
た、IGP選択部18AにてIGPの組合せを選択する
際に、従来ならばより辺の長い四角形又は三角形が選ば
れていたであろうケースで、本実施形態では、より辺の
短い四角形又は三角形が選ばれることがあり得る。同様
に、従来ならば三角形が選ばれていたであろうケース
で、辺の長さが同じ四角形が選ばれることがあり得る。
その結果として、IPP伝搬遅延算出部30により得ら
れる伝搬遅延量が、より精度が高く信頼性のおけるもの
になるため、測位演算部20における測位精度が向上す
る。
【0040】更に、垂直遅延データの補充のためIGP
垂直遅延推定部32が実行する処理は、主として、他の
IGPに係る垂直遅延データを用いた補間演算例えば
(加重)平均演算と、複数の組合せが存在する場合のG
IVEIの和の比較処理であり、比較的簡便なものであ
るから特に負担にはならない。更に、GIVEIはSB
ASにより提供される補強データの一つであるから、補
充に使用するIGPの組合せが複数ある場合のいずれか
の選択をGIVEIに基づき行うことは、いわば、補強
データの有効利用に相当する。即ち、本実施形態におけ
るIGP垂直遅延推定部32は、垂直遅延データの補充
なる新規な機能を、従来からも提供されていた情報を有
効に利用して実現する機能部材であるといえる。
【0041】なお、本実施形態では、上述のようにIG
Pマスクによれば垂直遅延データを利用できないとされ
ているIGPと同じ緯度又は経度を有しそのIGPを挟
んでいるIGPの組合せから、そのIGPについての垂
直遅延データを補充するようにしている。本発明はこの
様な形態による実施に限定されない。例えば、図2に示
した例で言えば、#3及び#7のIGPについての垂直
遅延データの平均値を以て、#5のIGPについての垂
直遅延データとしてもよい。また、#2,#4,#6,
#8の各IGPについての垂直遅延データの平均値を以
て、#5のIGPについての垂直遅延データとしてもよ
い。更に、平均演算の対象となる複数のIGPは、垂直
遅延データを補充すべきIGPに対して等距離でなくて
もよい。その場合、IGP間隔に応じた加重平均演算等
の補間演算により、垂直遅延データを補充する。また、
IGP間隔だけでなく、それらのIGPにおけるGIV
EIの値をも用いて、補間演算の際の荷重又は案分比を
決定してもよい。本実施形態では、そのGIVEIの和
を比較することにより補充のための垂直遅延データを提
供するIGPの組を選択しているが、和ではなく平均を
比較してもよい。また、垂直遅延データを補充すべきI
GPに対し補充のための垂直遅延データを提供する各I
GPが等距離でない場合、IGP間隔を反映した荷重を
用いて加重加算又は加重平均を行い、その結果を相互に
比較してもよい。
【0042】次に、IGP選択部18Aにより実行され
るIGP選択の手順を図3に、IGP選択部18Aにお
ける選択優先順位を図4に、それぞれ示す。図9及び図
10に示されている従来のIGP選択手順及び選択優先
順位に対して本実施形態におけるそれらが相違する第1
の点は、IGPマスクによりその垂直遅延データを利用
できるとされているIGPだけでなく、IGP垂直遅延
推定部32によりその垂直遅延データが補充されたIG
Pをも、IGP選択部18Aにて選択できることであ
る。そのため、図4では、両者を特に区別せず、いずれ
も黒丸で示している。また、従来のIGP選択部18
は、復調されたIGPマスクに基づき各IGPについて
の垂直遅延データの利用可否を調べていたが、本実施形
態におけるIGP選択部18Aは、復調されたIGPマ
スクと、IGP垂直遅延推定部32にて垂直遅延データ
が補充されたIGPを示す情報(これはIGP垂直遅延
推定部32から得られる)とに基づき、各IGPについ
ての垂直遅延データの利用可否を調べる(図3:10
0,102,114,116,104,106,11
8,120)。
【0043】第2の相違点は、IPPを取り囲む5度×
10度又は10度×5度の四角形及び三角形並びにその
上にIPPが位置する5度又は10度の線分をも、選択
対象に含めていることである。図4(A)に示す5度×
5度の四角形、図4(B)に示す5度×5度の三角形が
それぞれ第1位、第2位の優先順位で以て選択対象とな
ることは変わりがないが(図3:100,102)、本
実施形態では、5度×5度の三角形に次ぐ第3の優先順
位が図4(C)に示す5度×10度又は10度×5度の
四角形に、第4位の優先順位が図4(D)に示す5度×
10度又は10度×5度の三角形に、それぞれ付与され
ている(114,116)。第5位の優先順位は図4
(E)に示す10度×10度の四角形に、第6位の優先
順位は図4(F)に示す10度×10度の三角形に、そ
れぞれ付与されている(104,106)。更に、従来
は10度×10度の三角形を選択できなかった場合は
“電離層補正不可”扱いであったが、本実施形態では、
図4(G)に示す5度の線分に第7位の優先順位が、図
4(H)に示す10度の線分に第8位の優先順位がそれ
ぞれ付与されている(118,120)。即ち、ステッ
プ106で選択できないと判定されたときには、2個の
IGPを結ぶ5度又は10度長の線分上にIPPがない
場合か、その上にIPPが位置している5度の線分でも
(118)10度の線分でも(120)その両端に位置
するIGPのうちいずれかの垂直遅延データを利用でき
ないとされた場合に、初めて“電離層補正不可”扱いと
なる。
【0044】第3の相違点は、ステップ114,11
6,104,106にて選択可能と判定された場合であ
って、その頂点に位置する複数のIGP全てについて垂
直遅延データを利用できる四角形又は三角形即ち候補が
複数存在する場合に(108A)、それら複数の候補の
うち一つをGIVEIに基づき選択していることである
(110A)。例えば、ステップ114にて選択可能と
判定され、ステップ108Aにて候補が2個あると判定
された場合、ステップ110Aでは、各候補に係る四角
形の頂点に位置する各4個のIGP(合計では7個又は
8個のIGP)について、GIVEIの値を調べる。例
えば、各候補毎にGIVEIの和又は平均を求め、求め
た和又は平均が小さい方の候補、即ち平均的に見て誤差
が少なくなると見なせる方の候補に決定する。或いは、
両候補のいずれかに属するIGP中で最も小さいGIV
EIを有するIGPが属する方の候補、即ち誤差が極め
て少なくなる可能性のある方の候補に決定する(当該G
IVEI最小のIGPが両候補に共有されている場合は
GIVEIの和等で判断するか、任意の一方を選べばよ
い)。
【0045】このように、IGP選択部18Aにおいて
は、IGP垂直遅延推定部32により垂直遅延データが
補充されたIGPを選択対象に含めることができるた
め、GPS伝搬遅延算出部14の出力を利用した電離層
遅延補正処理を余儀なくされる頻度が下がる。また、5
度×5度の四角形及び三角形を選択できないケースで
も、10度×10度の四角形又は三角形より小さい5度
×10度又は10度×5度の四角形又は三角形が選択さ
れるケースがあるため、ステップ112にて垂直遅延デ
ータ及びIGP間隔に基づく補間演算により求められる
電離層遅延量が、より高精度で信頼のおけるものにな
る。選択できる候補が複数ある場合に、SBASにより
提供される補強データであるGIVEIに基づきいずれ
かの候補を選択すること、即ちより誤差が小さくなると
見られる候補を選択することができるため、ステップ1
12にて求められる電離層遅延量が、更に高精度で信頼
性のおけるものになる。GIVEIに基づく評価は特に
重い処理負担なしに実行できる。IPP伝搬遅延算出部
30の出力が測位演算部20にて使用される頻度が高ま
ることと相俟って、ステップ112にて求められる電離
層遅延量により、より高精度の測位結果を期待できるこ
ととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るSBAS受信機の
構成を示すブロック図である。
【図2】 IGPマスクにより示される垂直遅延データ
利用可否を例示する図であり、特に(A)はIGPの復
調結果を、(B)は垂直遅延データの補充処理を、それ
ぞれ概念的に示す平面図である。
【図3】 本実施形態におけるIGP選択の手順を示す
フローチャートである。
【図4】 本実施形態における選択優先順位を示す図で
あり、特に(A)は第1位の優先順位を有する5度×5
度の四角形を、(B)は第2位の優先順位を有する5度
×5度の三角形を、(C)は第3位の優先順位を有する
5度×10度又は10度×5度の四角形を、(D)は第
4位の優先順位を有する5度×10度又は10度×5度
の三角形を、(E)は第5位の優先順位を有する10度
×10度の四角形を、(F)は第6位の優先順位を有す
る10度×10度の三角形を、(G)は第7位の優先順
位を有する5度の線分を、(H)は第8位の優先順位を
有する10度の線分を、それぞれ概念的に示す平面図で
ある。
【図5】 一従来技術に係るSBAS受信機の構成を示
すブロック図である。
【図6】 IPPとユーザの位置関係を示す地球断面図
である。
【図7】 IGPグリッドの定義を示すメルカトール投
影図である。
【図8】 IGPマスクにより示される垂直遅延データ
利用可否を例示する図であり、特に(A)はIGPの復
調結果を、(B)は従来技術においてIGP選択時に生
じる問題を、それぞれ概念的に示す平面図である。
【図9】 従来技術におけるIGP選択の手順を示すフ
ローチャートである。
【図10】 従来技術における選択優先順位を示す図で
あり、特に(A)は第1位の優先順位を有する5度×5
度の四角形を、(B)は第2位の優先順位を有する5度
×5度の三角形を、(C)は第3位の優先順位を有する
10度×10度の四角形を、(D)は第4位の優先順位
を有する10度×10度の三角形を、それぞれ概念的に
示す平面図である。
【符号の説明】
14 GPS伝搬遅延算出部、16 IPP算出部、1
8A IGP選択部、20 測位演算部、30 IPP
伝搬遅延算出部、32 IGP垂直遅延推定部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概略ユーザ位置及びGPS衛星から受信
    した航法データに基づきIPPの位置を求めるIPP算
    出ステップと、 IGPマスクによれば垂直遅延データを利用できないと
    されるIGPについて、そのIGPから所定緯度経度範
    囲内にありIGPマスクによればその垂直遅延データを
    利用できるとされる1組のIGPについての当該垂直遅
    延データに基づき、そのIGPにおける垂直遅延量を推
    定することによりそのIGPについて垂直遅延データを
    補充するIGP垂直遅延推定ステップと、 求めたIPPの位置、既知であるIGPの位置並びにS
    BAS衛星から受信したIGPマスクに基づき、IGP
    を結ぶ多角形のうちIPPを包含するものの頂点に位置
    するIGPの組合せであって、そのいずれについてもS
    BAS衛星から受信した又はIGP垂直遅延推定ステッ
    プにて補充された垂直遅延データを利用できる組合せ
    を、選択するIGP選択ステップと、 選択した組合せに属するIGPに対するIPPの位置関
    係、それらのIGPについての垂直遅延データ並びにI
    PPに対する概略ユーザ位置の位置関係に基づき、IP
    Pにおける電離層遅延量を算出するIPP伝搬遅延算出
    ステップと、 を有することを特徴とする電離層遅延推定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電離層遅延推定方法にお
    いて、 IGP垂直遅延推定ステップにて垂直遅延データの補充
    に用いうるIGPの組合せが複数個存在する場合に、S
    BAS衛星から受信したGIVEIに基づき、補充でき
    る垂直遅延データの精度を組合せ毎に評価し、その結果
    に基づきそれらの組合せの中からいずれかを選んで垂直
    遅延データの補充に用いることを特徴とする電離層遅延
    推定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電離層遅延推定方法にお
    いて、 SBAS衛星から受信したGIVEIに基づき補充でき
    る垂直遅延データの精度の評価を、組合せ毎にその組合
    せに属するIGPにおけるGIVEIの和又は平均を求
    め、求めた値を組合せ同士で比較することにより実行す
    ることを特徴とする電離層遅延推定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか記載の電離層
    遅延推定方法において、 辺の長さが同じ多角形同士であればより頂点の個数が多
    いものを優先して選択し、辺の長さが異なる多角形同士
    であればその辺の長さが短いものを優先して選択し、頂
    点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形同
    士であればIPPにおける電離層遅延量に関し期待でき
    る推定精度が高いものを優先して選択する、という規則
    に従い、IGPを結ぶ多角形を選択し、その多角形に係
    る複数のIGPのいずれについても垂直遅延データを利
    用できるかどうかを、選択した順に調べ、利用できると
    の結果が得られたものに係るIGPの組合せを選択する
    ことにより、IGP選択ステップを実行することを特徴
    とする電離層遅延推定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電離層遅延推定方法にお
    いて、 頂点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形
    の中での選択に係る優先順位を、それらの多角形の各頂
    点に位置するIGPについてSBAS衛星から受信した
    GIVEIに基づき、決定することを特徴とする電離層
    遅延推定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電離層遅延推定方法にお
    いて、 頂点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形
    の中での選択に係る優先順位を決定するに際して、それ
    らの多角形の各頂点に位置するIGPについてSBAS
    衛星から受信したGIVEIの和、平均又は最小の値
    を、組合せ毎に求め、求めた値を組合せ同士で比較し小
    さいものから順に高い優先順位を与えることを特徴とす
    る電離層遅延推定方法。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれか記載の電離層
    遅延推定方法において、 IGPを結ぶ多角形だけでなくIGPを結ぶ線分をも、
    IGP選択ステップにおける選択対象に含めることと
    し、 線分に対してはその線分と同一長の辺を有する多角形よ
    りも低い優先順位を与えることを特徴とする電離層遅延
    推定方法。
  8. 【請求項8】 概略ユーザ位置及びGPS衛星から受信
    した航法データに基づきIPPの位置を求めるIPP算
    出ステップと、 求めたIPPの位置、既知であるIGPの位置並びにS
    BAS衛星から受信したIGPマスクに基づき、IGP
    を結ぶ多角形のうちIPPを包含するものの頂点に位置
    するIGPの組合せであって、そのいずれについてもS
    BAS衛星から受信した垂直遅延データを利用できる組
    合せを、選択するIGP選択ステップと、 選択した組合せに属するIGPに対するIPPの位置関
    係、それらのIGPについての垂直遅延データ並びにI
    PPに対する概略ユーザ位置の位置関係に基づき、IP
    Pにおける電離層遅延量を算出するIPP伝搬遅延算出
    ステップと、 を有し、更に、 辺の長さが同じ多角形同士であればより頂点の個数が多
    いものを優先して選択し、辺の長さが異なる多角形同士
    であればその辺の長さが短いものを優先して選択し、頂
    点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形同
    士であればIPPにおける電離層遅延量に関し期待でき
    る推定精度が高いものを優先して選択する、という規則
    に従い、IGPを結ぶ多角形を選択し、その多角形に係
    る複数のIGPのいずれについても垂直遅延データを利
    用できるかどうかを、選択した順に調べ、利用できると
    の結果が得られたものに係るIGPの組合せを選択する
    ことにより、IGP選択ステップを実行することを特徴
    とする電離層遅延推定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の電離層遅延推定方法にお
    いて、 IGP選択ステップを実行するに際して、 まず、IGPグリッドにおける最小緯度経度間隔を一辺
    とする基本正方形、この基本正方形をその対角線で二分
    した形状を有する三角形、基本正方形の一辺を2倍した
    形状を有する長方形、この長方形をその対角線で二分し
    た形状を有する三角形、基本正方形の各辺を2倍して得
    られる正方形、この正方形をその対角線で二分して得ら
    れる三角形、の優先順位に従い、IGPを結ぶ多角形を
    選択し、その多角形に係る複数のIGPのいずれについ
    ても垂直遅延データを利用できるかどうかを、選択した
    順に調べていくことを特徴とする電離層遅延推定方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の電離層遅延推定方法に
    おいて、 IGP選択ステップを実行するに際して、 調べる対象に含まれる多角形全てについて調べたにもか
    かわらずわらず選択できるIGPの組合せがなかった場
    合に、IPPがいずれかのIGPと同じ緯度又は経度を
    有するのであれば、そのIPPと同じ緯度又は経度を有
    しかつそのIPPを介して隣り合うIGP同士を結ぶ線
    分、そのIPPと同じ緯度又は経度を有しかつそのIP
    P及び少なくとも1個のIGPを介して隣り合うIGP
    同士を結ぶ線分、という優先順位に従い、いずれかの線
    分を選択し、その線分に係る2個のIGPのいずれにつ
    いても垂直遅延データを利用できるかどうかを、選択し
    た順に調べることを特徴とする電離層遅延推定方法。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれか記載の電
    離層遅延推定方法において、 頂点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形
    の中での選択に係る優先順位を、それらの多角形の各頂
    点に位置するIGPについてSBAS衛星から受信した
    GIVEIに基づき、決定することを特徴とする電離層
    遅延推定方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の電離層遅延推定方法
    において、 同一長の線分の中での選択に係る優先順位を、それらの
    線分の端に位置するIGPについてSBAS衛星から受
    信したGIVEIに基づき、決定することを特徴とする
    電離層遅延推定方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の電離層遅延
    推定方法において、 頂点の個数及び辺の長さがいずれも互いに等しい多角形
    の中での選択に係る優先順位又は同一長の線分の中での
    選択に係る優先順位を決定するに際して、それらの多角
    形又は線分を構成するIGPについてSBAS衛星から
    受信したGIVEIの和、平均又は最小の値を、組合せ
    毎に求め、求めた値を組合せ同士で比較し小さいものか
    ら順に高い優先順位を与えることを特徴とする電離層遅
    延推定方法。
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