JPWO2019230196A1 - モールド品の製造方法 - Google Patents

モールド品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019230196A1
JPWO2019230196A1 JP2020521759A JP2020521759A JPWO2019230196A1 JP WO2019230196 A1 JPWO2019230196 A1 JP WO2019230196A1 JP 2020521759 A JP2020521759 A JP 2020521759A JP 2020521759 A JP2020521759 A JP 2020521759A JP WO2019230196 A1 JPWO2019230196 A1 JP WO2019230196A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
molded product
mold
manufacturing
thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020521759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6937907B2 (ja
Inventor
克英 大橋
克英 大橋
拓也 五十嵐
拓也 五十嵐
崇裕 三木
崇裕 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Publication of JPWO2019230196A1 publication Critical patent/JPWO2019230196A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6937907B2 publication Critical patent/JP6937907B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

バリを発生させることなく厚肉部内部のボイドを減少させることができるモールド品の製造方法は、金型内に樹脂を充填して形成するモールド工程を備え、モールド品は、樹脂の肉厚が薄い薄肉部、および薄肉部よりも肉厚が厚い厚肉部を有し、金型において、厚肉部を形成する厚肉形成部は、薄肉部を形成する薄肉形成部よりも樹脂が充填される金型ゲートの近くに配され、モールド工程は、金型ゲートに樹脂を充填する第1工程と、第1工程の後に、薄肉部における樹脂の流動速度をゼロにする第2工程と、第2工程の後に、金型ゲートに樹脂を充填する第3工程と、を備える。

Description

本発明は、モールド品の製造方法に関する。
モールド品は、成形時の樹脂流動変動から発生する流動不具合や各種成形不良等の欠陥を防止するために、肉厚は均一にすることが望ましい。しかし製品の要求仕様から肉厚が均一にできず部分的に肉厚が厚い厚肉部や肉厚の薄い薄肉部が配置されることが多い。特に肉厚の厚い厚肉部においては成形時の樹脂収縮から厚肉部内部にボイドが介在してしまう問題が知られている。ボイドの介在を抑制するために樹脂充填時の保圧圧力を高くすることも考えられるが、圧力の上昇によりバリが生じることが知られている。特許文献1には、一つ以上の凸形状を有するプリモールドによって成形された部材をインサート成形する成形部品であって、前記プリモールド部材を金型に固定するための凸形状以外の樹脂部分を内包してインサート成形することを特徴とする複合一体成形品が開示されている。
特開2000−326359号公報
特許文献1に記載されている発明では、バリを発生させることなく厚肉部内部のボイドを減少させることができない。
本発明の第1の態様によるモールド品の製造方法は、金型内に樹脂を充填して形成するモールド工程を備えるモールド品の製造方法であって、前記モールド品は、樹脂の肉厚が薄い薄肉部、および前記薄肉部よりも肉厚が厚い厚肉部を有し、前記金型において、前記肉厚部を形成する厚肉形成部は、前記薄肉部を形成する薄肉形成部よりも前記樹脂が充填される金型ゲートの近くに配され、前記モールド工程は、前記金型ゲートに樹脂を充填する第1工程と、前記第1工程の後に、前記薄肉部における樹脂の流動速度をゼロにする第2工程と、前記第2工程の後に、前記金型ゲートに樹脂を充填する第3工程と、を備える。
本発明によれば、バリを発生させることなく厚肉部内部のボイドを減少させることができる。
流量計100の外観斜視図 流量計100の平面図 流量計100の正面図 流量計100の底面図 図3におけるV−V断面図 製造装置90を示す図 金型1の構成を示す図 開始直後の状態を示す図 時刻t1までの状態を示す図 時刻t1〜時刻t2における状態を示す図 時刻t2〜時刻t3における状態を示す図 時刻t3〜時刻t4における状態を示す図 時刻t4以降の状態を示す図 第1の従来手法による時刻t10〜時刻t20における状態を示す図 第1の従来手法による時刻t20以降の状態を示す図 第2の従来手法によるモールド成形を示す図
―実施の形態―
以下、図1〜図16を参照して、本発明にかかるモールド品の製造方法の実施の形態を説明する。
(流量計)
図1〜図5は、本発明の方法により製造されるモールド品である流量計100を示す図である。図1は流量計100の外観斜視図、図2は流量計100の平面図、図3は流量計100の正面図、図4は流量計100の底面図、図5は図3におけるV−V断面図である。
図1〜図4に示すように、流量計100は、樹脂部101と、基板102とを備える。樹脂部101は、コネクタ104、筐体ゲート105、取付け穴106、フランジ107、および流路109を備える。コネクタ104の内部には流量計100の外部と電気的に接続される金属端子103が配される。取付け穴106およびフランジ107は、流量計100を固定するために用いられる。筐体ゲート105は、樹脂部101を形成する際に樹脂の流入口となる箇所である。
図5の断面図に示すように、流量計100は、樹脂の厚みが厚い厚肉部110と、厚肉部110よりも樹脂の厚みが薄い薄肉部120とを備える。流量計100の製造工程では、樹脂は前述の筐体ゲート105から厚肉部110、薄肉部120を経由して流路109に至る。すなわち厚肉部110は薄肉部120よりも筐体ゲート105に近い。
(製造装置)
図6は、流量計100のモールド成形を行う製造装置90を示す図である。製造装置90は、金型1と、成形機2と、コンピュータ900とを備える。成形機2は、加熱筒2aと、スクリュー2bと、プランジャー2cとを備える。成形機2にペレット状の樹脂101aが成形側へ送り込まれ、加熱筒2a内部に組み込まれているスクリュー2bにて樹脂101aが溶融樹脂101bとなり、スクリュー先端部2bbへと溜められる。溜められた溶融樹脂101bは成形機のプランジャー2cの前進動作2ccによりスクリュー2bが前進し、金型1に溶融樹脂101bが入れ込まれる。コンピュータ900は、CPU、ROM、およびRAMを備え、CPUがROMに格納されるプログラムをRAMに展開して実行することにより、後述するように成形機2のスクリュー2bおよびプランジャー2cを制御する。
金型1に流入する溶融樹脂101bの単位時間当たりの量は、スクリュー2bおよびプランジャー2cの両方の動作が影響を与えるが、本実施の形態では両者の動きをまとめて「スクリュー速度」と呼ぶ。また金型1に溶融樹脂101bが流入しない状態をスクリュー速度ゼロと定義する。すなわちスクリュー速度はゼロ以上の実数であり、スクリュー速度が大きいほど、金型1に流入する溶融樹脂101bの単位時間当たりの量が多い。
図7は、金型1の構成を示す図である。金型1は、上型1aと、下型1bと、成形機2の溶融樹脂101bが流し込まれるスプルランナー1cと、モールド品を形成するために彫り込まれたキャビティ1eと、キャビティ1eへ溶融樹脂101bを流し入れる金型ゲート1dとを備える。なお図7では金型1が閉じた状態を示しているが、金型1を開いている際に、インサート部材となる基板102を後述する薄肉形成部120Zの内部、または薄肉形成部120Zから金型ゲート1dの逆側に搭載する。
以下では、キャビティ1eのうち厚肉部110を形成する箇所を厚肉形成部110Z、薄肉部120を形成する箇所を薄肉形成部120Z、流路109を形成する箇所を流路形成部109Z、筐体ゲート105を形成する箇所をゲート形成部105Zと呼ぶ。ゲート形成部105Zは金型ゲート1dに隣接しており、図7に示すように図示左からゲート形成部105Z、厚肉形成部110Z、薄肉形成部120Z、流路形成部109Zと並ぶ。溶融樹脂101bはこの順番に流れる。以下では、キャビティ1e内の溶融樹脂101bの流れを樹脂流動mfとして表す。
(製造方法)
以下、図8〜図13を参照してモールド成形の工程を説明する。ただし図8〜図13はいずれも、図示上部の「(a)」にスクリュー速度の時系列変化を示し、図示下部の「(b)」に金型1内部の溶融樹脂101bの状態を示す。図8は開始直後の状態、図9は時刻t1の状態、図10は時刻t2の状態、図11は時刻t3の状態、図12は時刻t4の状態、図13は時刻t4以降の状態をそれぞれ示す。なおスクリュー速度V0〜V3は、数値が大きいほど速度が速いことを示しており、具体的にはV3が最も速い速度である。以下に説明するスクリュー速度の制御、およびスクリュー速度を変化させるタイミングの決定は、コンピュータ900により実行される。ただしコンピュータ900の代わりにオペレータがスクリュー速度およびスクリュー速度を変化させるタイミングを決定してもよい。
またスクリュー速度が速いほど金型ゲート1dにおける溶融樹脂101bの流入速度が速く、スクリュー速度がゼロの場合は金型ゲート1dにおける溶融樹脂101bの流入速度はゼロである。そのためスクリュー速度と金型ゲート1dにおける溶融樹脂101bの流入速度は比例関係にあるといえる。
図8は、開始直後の状態を示す図である。成形機2から押し出される溶融樹脂101bは、図8(a)に示すようにスクリュー速度v3で金型1内に押し込みが開始される。このとき、金型1の内部で溶融樹脂101bが急冷しないようにスクリュー速度v3は高めに設定する必要がある。金型1内部では、溶融樹脂101bが図8(b)に示すようにスプルランナー1cから流れ込み、金型ゲート1dを通過してキャビティ1eへと流れ込む。ただし樹脂流動mfは、まだ厚肉形成部110Zに留まっている。
図9は、開始直後よりも後で時刻t1までの状態を示す図である。時刻t1には、キャビティ1eの約90%が溶融樹脂101bで満たされている。充填が開始されたt0からt1までのスクリュー速度はv3で一定である。ここでキャビティ1eに溶融樹脂101bは100%までは充填されていないので、金型1内部の圧力は低く、基板102の変形や破損、また金型合わせ面のバリは生じていない。
図10は、時刻t1〜時刻t2における状態を示す図である。時刻t2においてキャビティ1e内は、溶融樹脂101bにより約100%充填される。この工程では、保圧工程とも呼ばれる。溶融樹脂101bがキャビティ1eに100%充填されることによるキャビティ1e内の急激な圧力上昇を避けるために、スクリュー速度を低速のv1に設定する。また急激な圧力上昇を生じさせないことで、基板102の変形や破損、金型合わせ面のバリは生じていない状態を保つことができる。
図11は、時刻t2〜時刻t3における状態を示す図である。時刻t2〜時刻t3では、スクリュー速度はv0、すなわちゼロに設定する。スクリュー速度がゼロになると、キャビティ1e内の溶融樹脂101bの流動は停止し、キャビティ1e内部の溶融樹脂101bは、表層面から冷却固化が始まる。また、冷却固化に伴い溶融樹脂101bでは樹脂収縮が生じる。この作用により、流量計100の薄肉部120においては、他の部位に比べ容積が薄く少ないため、短時間で冷却固化する。冷却固化に要する時間は、形状および使用する樹脂の材質から算出可能であり、時刻t2〜時刻t3の時間は、算出した時間と同一、または若干のマージンを加えた時間である。
時刻t2〜時刻t3において厚肉部110では、溶融樹脂101bの収縮により厚肉中央に空隙となるボイド200が作り出される。このとき、厚肉部110は容積が厚く大きいため、溶融樹脂の蓄熱により厚肉部110の全体の冷却固化には至らず、表層面だけが固化している状態である。なおスプルランナー1cや金型ゲート1dは、他の部位より容積が少ない部位であるが、キャビティ1e全容積の溶融樹脂101bが流れる流路であるため、溶融樹脂101bの潜熱によりスプルランナー1cおよび金型ゲート1d部位の周囲は高温に加熱され、キャビティ1eの金型温度に比べ、高温な状態となる。この高温状態は、スプルランナー1cおよび金型ゲート1dの溶融樹脂101bにおいて冷却の遅れを生じさせるため、固化には至らない。
図12は、時刻t3〜時刻t4における状態を示す図である。時刻t3〜時刻t4では、スクリュー速度はv1よりも速いv2に設定され、成形機2から金型1内部へ溶融樹脂101bの押込みが再度開始される。前述のとおり、スプルランナー1cおよび金型ゲート1dは固化に至っていないので、厚肉形成部110Zへの溶融樹脂101bの押込みが可能である。また薄肉部120は、時刻t2〜時刻t3において既に冷却固化している。そのため金型ゲート1dからキャビティ1eへ流れ込んだ溶融樹脂101bは、固化した薄肉部120の樹脂101cで塞き止められ、厚肉形成部110Zに存在するボイド200へ流し込まれる。そのためボイド200は縮小する。
時刻t3〜t4におけるスクリュー速度が先の工程のv1よりも速いv2に設定されているので、ボイド200へ溶融樹脂101bが流入しやすい。なお、スクリュー速度は、v1よりも速いv2に設定されているが、すでに表層面の溶融樹脂101bは冷却固化しているので、キャビティ1eの外周にバリは発生しない。また薄肉部120の近傍に搭載した基板102においても同様に、時刻t3までに薄肉部120は冷却固化していることから、基板102に変形や破損を生じることはない。
図13は、時刻t4以降の状態を示す図である。時刻t4以降ではスクリュー速度は再びv0、すなわちゼロに設定される。時刻t4以降では、金型1内に押し込まれた溶融樹脂101b全体が冷却固化される。ただし本工程の時間は特に限定されず、キャビティ1eから流量計100を変形や破損させることなく取り出せる程度に冷却できればよい。
(従来手法)
図14〜図16を参照して2つの従来手法によるモールド成形の工程を説明する。まず第1の従来手法を図14〜図15を参照して説明する。
第1の従来手法によれば、図14に示すように充填を開始する時刻t0から時刻t10まで一定のスクリュー速度v30で充填を行った。そして時刻t10から時刻t20まではスクリュー速度を遅くしてv10で溶融樹脂101bをキャビティ1e内に100%充填した。そして時刻t20以降は、図15に示すようにスクリュー速度をv0、すなわちゼロに設定した。これに伴い溶融樹脂101aは冷却固化が始まり、樹脂収縮により厚肉部110には空隙であるボイド200が形成された。そしてこのまま冷却され、ボイド200がそのまま残存するモールド品が形成された。
第2の従来手法では、ボイド200の対策として溶融樹脂101bを充填する圧力が高く設定された。図16は、第2の従来手法により形成されたモールド品を示す図である。図16に示すように、第2の従来手法では金型1内部の圧力に対し、金型1の剛性が耐えられず、金型1の合わせ面からバリ101dが生じていた。また金型1内部の圧力が高くなることにより基板102が変形及び破壊することもあった。
実施の形態の手法により作成した流量計100は、バリや基板が変形や破壊することのない樹脂品の成形工法を可能とする。
また実施の形態の手法により作成した流量計100は、樹脂内部の広い領域において空隙となっているボイドを大幅に低減することができる。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施の形態におけるモールド品、すなわち流量計100の製造方法は、金型1内に樹脂101aを充填して形成するモールド工程を備える。流量計100は、樹脂の肉厚が薄い薄肉部120、および薄肉部120よりも肉厚が厚い厚肉部110を有する。金型1において、厚肉部110を形成する厚肉形成部110Zは、薄肉部120を形成する薄肉形成部120Zよりも樹脂101aが充填される金型ゲート1dの近くに配される。モールド工程は、金型ゲート1dに樹脂101aを充填する第1工程、たとえば時刻t0〜時刻t2の工程と、第1工程の後に、薄肉部形成120Zにおける樹脂の流動速度をゼロにする第2工程、たとえば時刻t2〜時刻t3の工程と、第2工程の後に、金型ゲート1dに樹脂101aを充填する第3工程、たとえば時刻t3〜時刻t4と、を備える。
時刻t2〜時刻t3の工程により薄肉部120が固化するので、表面層の固化も同時に作用するため、金型の合わせ面に生じるバリを抑制できる。これ以後は金型ゲート1dと薄肉部120の間で押込まれた樹脂101aは逃げ場が無くなり、間に挟まれた状態になる。そのため厚肉部110に生じているボイド200へ樹脂101aの押込みが可能となり、ボイド200が減少する。すなわち、本手法によればそのためバリを発生させることなく厚肉部110内部のボイドを減少させることができる。なお本手法はプリモールド部材を用いず1回のモールド成形で形成ができるため、プリモールド部材を用いる手法に比べて工数の削減と大幅な低コストが図れる。
(2)時刻t3〜時刻t4におけるスクリュー速度v2は、時刻t2の直前におけるスクリュー速度v1よりも速い。そのためボイド200をより減少させることができる。
(3)時刻t2〜時刻t3の時間的な長さは、薄肉部120の形状、および樹脂101aの材料に基づき算出される。そのため薄肉部120が冷却固化される時間を適切に算出できる。
(4)スクリュー速度をゼロにする前の工程は、時刻t0〜時刻t1の工程と時刻t1〜時刻t2の工程とから構成される。時刻t1〜時刻t2の工程における樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度は、時刻t0〜時刻t1の工程における樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度よりも遅い。そのためキャビティ1e内の急激な圧力上昇を避け、基板102の変形や破損、金型合わせ面のバリは生じていない状態を保つことができる。
(5)時刻t0〜時刻t1の工程、時刻t1〜時刻t2の工程、時刻t3〜時刻t4の工程のそれぞれにおいて、樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度は一定である。時刻t3〜時刻t4の工程における樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度は、時刻t0〜時刻t1の工程における樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度よりも遅く、時刻t1〜時刻t2の工程における樹脂101aの金型ゲート1dにおける流入速度よりも速い。そのためバリを発生させることなく厚肉部110内部のボイドを減少させることができる。
(6)金型1に充填される樹脂101aは、コンピュータ900により回転数が制御されたスクリュー2aにより圧送される。そのためボイドが減少されたモールド部材を容易に大量生産できる。
(7)流量計100にはインサート品である基板102および金属端子103が含まれ、基板102および金属端子103は薄肉形成部120Zから金型ゲート1dとは逆側に配される。インサート品においては、剛性が低く樹脂圧に耐えられず、破損や変形等に至る場合も多くあり、できるだけ低圧で成形することが求められている。本実施の形態の手法によれば、樹脂流動速度をゼロにする工程が薄肉部120の樹脂が固化するまで実行される。そのため、薄肉部120近傍に搭載されるインサート部材や薄肉部120の後方に搭載されるインサート部材は、時刻t3〜時刻t4における樹脂101aの流入による破損や変形が生じない。
(変形例1)
上述した実施の形態におけるモールド工程において、時刻t0〜時刻t2におけるスクリュー速度を一定としてもよい。
(変形例2)
時刻t0〜時刻t1、時刻t1〜時刻t2、時刻t3〜時刻t4のそれぞれにおいて、速度を可変にしてもよい。換言すると、それぞれの時間において速度を必ずしも一定に保たなくてもよい。
(変形例3)
上述した実施の形態におけるモールド工程において、時刻t1〜時刻t2のスクリュー速度を、時刻t3〜時刻t4のスクリュー速度以上としてもよい。換言すると、上述した実施の形態ではv1<v2の関係にあったが、v1≧v2の関係にあってもよい。
(変形例4)
上述した実施の形態ではモールド成形により流量計100を成形したが、他の物品を成形してもよい。すなわち上述した実施の形態は、成形機で射出成形されるモールド成形品に対して幅広く適用できる。また、樹脂材においても同様に射出成形可能な様々な材料に適用できる。またインサート品を有しない物品を成形してもよい。
上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
本発明によるモールド品の製造方法によれば、樹脂の充填圧力で変形や破損が生じやすいインサート品であっても、前記インサート品を変形や破壊することなく、前記インサート品外周の少なくても一部を樹脂で一体に包み込んだ成形体を形成することが可能であり、安価で高品質なモールド品を提供することができる。
また本発明によるモールド品の製造方法によれば、空気の流量、温度、湿度をそれぞれ単独で計測する素子、または前記素子を複数個組み合わせて配置した電子回路基板のインサート品であっても、素子や基板を破壊することなく、また外部との電気接続を行う端子を金型に同時インサートして、前記基板外周の少なくても一部を樹脂で一体に包み込んだ成形体を形成することが可能であり、安価で高品質なセンシング機能を有したモールド品を提供することができる。
1・・・・・・・金型
1d・・・・・・ゲート
1e・・・・・・キャビティ
2・・・・・・・成形機
100・・・・・流量計
101、101a、101b、101c・・樹脂
102・・・・・基板
110・・・・・厚肉部
120・・・・・薄肉部
200・・ボイド

Claims (9)

  1. 金型内に樹脂を充填して形成するモールド工程を備えるモールド品の製造方法であって、
    前記モールド品は、樹脂の肉厚が薄い薄肉部、および前記薄肉部よりも肉厚が厚い厚肉部を有し、
    前記金型において、前記厚肉部を形成する厚肉形成部は、前記薄肉部を形成する薄肉形成部よりも前記樹脂が充填される金型ゲートの近くに配され、
    前記モールド工程は、
    前記金型ゲートに樹脂を充填する第1工程と、
    前記第1工程の後に、前記薄肉部における樹脂の流動速度をゼロにする第2工程と、
    前記第2工程の後に、前記金型ゲートに樹脂を充填する第3工程と、を備えるモールド品の製造方法。
  2. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記第3工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度は、前記第1工程の終了直前における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度よりも速い、モールド品の製造方法。
  3. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記第2工程の時間的な長さは、前記薄肉部の形状、および前記樹脂の材料に基づき算出される、モールド品の製造方法。
  4. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記第1工程は、第1前半工程と前記第1前半工程の次に実行される第1後半工程とから構成され、
    前記第1後半工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度は、前記第1前半工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度よりも遅い、モールド品の製造方法。
  5. 請求項4に記載のモールド品の製造方法において、
    前記第1前半工程、前記第1後半工程、および前記第3工程のそれぞれにおいて、前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度は一定であり、
    前記第3工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度は、前記第1前半工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度よりも遅く、前記第1後半工程における前記樹脂の前記金型ゲートにおける流入速度よりも速い、モールド品の製造方法。
  6. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記金型に充填される樹脂は、コンピュータにより回転数が制御されたスクリューにより圧送される、モールド品の製造方法。
  7. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記モールド品にはインサート品が含まれ、前記インサート品は前記薄肉形成部の内部、または前記薄肉形成部から前記金型ゲートとは逆側に配されるモールド品の製造方法。
  8. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記モールド品は、樹脂の充填圧力で容易に変形や破損を生じやすいインサート品が含まれ、金型にインサートして、前記インサート品外周の少なくても一部を樹脂で一体に包み込んだモールド品の製造方法。
  9. 請求項1に記載のモールド品の製造方法において、
    前記モールド品は、空気の流量、温度、湿度をそれぞれ単独で計測する素子、または前記素子を複数個組み合わせて配置した電子回路基板のインサート品が含まれ、また外部との電気接続を行う端子を金型に同時インサートして、前記基板外周の少なくても一部を樹脂で一体に包み込み、センシング機能を有したモールド品の製造方法。
JP2020521759A 2018-05-31 2019-04-08 モールド品の製造方法 Active JP6937907B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018104235 2018-05-31
JP2018104235 2018-05-31
PCT/JP2019/015249 WO2019230196A1 (ja) 2018-05-31 2019-04-08 モールド品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019230196A1 true JPWO2019230196A1 (ja) 2021-04-22
JP6937907B2 JP6937907B2 (ja) 2021-09-22

Family

ID=68696943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020521759A Active JP6937907B2 (ja) 2018-05-31 2019-04-08 モールド品の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6937907B2 (ja)
CN (1) CN112154054B (ja)
WO (1) WO2019230196A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI782267B (zh) * 2020-04-01 2022-11-01 瑞皇精密工業股份有限公司 模具結構改良
CN112391810B (zh) * 2020-11-30 2024-07-02 无锡小天鹅电器有限公司 顶盖框、衣物处理设备及顶盖框模具
CN112458705B (zh) * 2020-11-30 2024-06-21 无锡小天鹅电器有限公司 工作台、衣物处理设备和工作台模具
WO2022110510A1 (zh) * 2020-11-30 2022-06-02 无锡小天鹅电器有限公司 外观部件、家用电器和模具
CN112522921B (zh) * 2020-11-30 2024-06-25 无锡小天鹅电器有限公司 外观部件、家用电器和模具
CN112522920B (zh) * 2020-11-30 2024-06-21 无锡小天鹅电器有限公司 分配器把手、分配器、衣物处理设备和把手模具

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1010756B (zh) * 1986-08-21 1990-12-12 三菱金属株式会社 熔化塑料注射成型法
JPH07299850A (ja) * 1994-04-30 1995-11-14 Tsuoisu Kk 射出成形方法
JP2000210997A (ja) * 1999-01-20 2000-08-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法
JP5698814B2 (ja) * 2013-09-17 2015-04-08 ファナック株式会社 射出成形機の制御方法
PL3383615T3 (pl) * 2015-12-04 2020-07-27 Extrude to Fill, Inc. Sposób formowania części

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019230196A1 (ja) 2019-12-05
CN112154054B (zh) 2022-06-17
JP6937907B2 (ja) 2021-09-22
CN112154054A (zh) 2020-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6937907B2 (ja) モールド品の製造方法
JP2007245595A (ja) 金型
US11548232B2 (en) Method of manufacturing isotropic parts utilizing additive manufacturing methods
CN103727207B (zh) 一种蜗杆及其模具与制造方法
JP6351319B2 (ja) 金型冷却構造及びその製造方法
JP2008302634A (ja) 射出成形用金型
JP7195014B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
CN105636720B (zh) 使用发泡砂的砂型的成型方法、成型模具以及砂型
CN207273716U (zh) 塑封定子的制造装置
CN108883559B (zh) 注射成型模具、注射成型方法以及成型品
KR200394900Y1 (ko) 니들 게이트를 구비한 사출 금형장치
JP2019130843A (ja) 成形型および樹脂成形品の製造方法
JP2002096351A (ja) インモールドコート方法
JP3900177B2 (ja) 成形型の設計方法
JP2005193241A (ja) ダイカスト用金型およびダイカスト鋳造方法
JPH11333898A (ja) 射出成形用金型
Asproiu et al. Influence of mold properties on the quality of molded parts
JP2002273771A (ja) 樹脂用射出成形金型及び樹脂成形方法
JP2002160266A (ja) 成形品の3次元形状成形方法及び成形装置
JP4279896B1 (ja) 射出成形用金型および射出成形品の製造方法
JP2009298020A (ja) 成形用金型とそれを用いた樹脂振動板の製造方法
JP2004314511A (ja) インサート成形品の射出成形方法
JPH09293947A (ja) 立体成形回路基板の製造方法
JP6152035B2 (ja) 射出成形方法
Santhosh et al. Design and wrapage analysis of plastic injection mould

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210810

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6937907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150