JP2009298020A - 成形用金型とそれを用いた樹脂振動板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みの不均一な樹脂振動板を、ひけや空隙などを生じさせること無く成形する方法を提供する。
【解決手段】凹金型5および凸金型4と、これらの金型を嵌合、組合せることで内部に外方へ向けて徐々に断面積が大きくなる略円錐形状の成形用キャビティ10と、この成形用キャビティ10へ樹脂を注入、充填するためのゲート部9と、前記凹金型5あるいは凸金型4の少なくとも一方に設けた離型用のイジェクトピン8からなり、前記成形用キャビティ10の外周部に断面積を小さくするための絞り部7を設けた成形用金型3を用いた。
【選択図】図2
【解決手段】凹金型5および凸金型4と、これらの金型を嵌合、組合せることで内部に外方へ向けて徐々に断面積が大きくなる略円錐形状の成形用キャビティ10と、この成形用キャビティ10へ樹脂を注入、充填するためのゲート部9と、前記凹金型5あるいは凸金型4の少なくとも一方に設けた離型用のイジェクトピン8からなり、前記成形用キャビティ10の外周部に断面積を小さくするための絞り部7を設けた成形用金型3を用いた。
【選択図】図2
Description
本発明は、スピーカに用いる樹脂振動板の製造方法に関する。
スピーカ用振動板としては、パルプ材料を抄紙して形成した紙振動板や、樹脂材料を射出成形して形成した樹脂振動板などがある。樹脂振動板は、樹脂材料の限定により、音質の調整範囲などの制約がある反面、耐湿、耐水性に対する信頼性も高く、さらに生産性や品質の安定性も高いなど多くの利点を有している。
図3は、従来の成形用金型の断面図である。
先ず初めに、マイカなどの強化材をポリプロピレン樹脂(以下、「PP樹脂」と略す)に混練して形成したペレット材料を射出成形機に投入する。そして、このペレット材料を加熱して溶融し、押出し機などを介して一定温度に加熱されたペレット材料を射出成形用金型1、2内に射出充填し、加圧、加熱し成形した後、離型して取り出すことで樹脂振動板を形成する。
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平7−284189号公報
上記の金型1、2を用いた射出成形では、断面積が一定、すなわち厚みが均一な樹脂振動板に対しては、安定した品質、高い生産性で成形することが可能である。しかしながら、外周部での共振対策などのため外周部にいくにつれて厚くなるような不均一な厚みを有する樹脂振動板を成形する場合、射出成形用金型1、2内で溶融した樹脂材料が均一に加圧されないため、気泡や空洞部などの外形不良が発生しやすいという課題があった。
そこで本発明は、厚みが不均一な振動板を高精度に成形することを目的とする。
そしてこの目的を達成するために本発明は、凹金型および凸金型と、これらの金型を嵌合、組合せることで内部に外方へ向けて徐々に断面積が大きくなる略円錐形状の成形用キャビティと、この成形用キャビティへ樹脂を注入、充填するためのゲート部と、前記凹金型あるいは凸金型の少なくとも一方に設けた離型用のイジェクトピンからなり、前記成形用キャビティの外周部に断面積を小さくするための絞り部を設けた成形用金型とした。
本発明に係る成形用金型は、外周部に向けて徐々に厚くなる樹脂振動板の成形方法であって、略円錐形状の成形用キャビティと、ゲートと、イジェクトピンを有する凹金型および凸金型を嵌合、組合せたものであり、前記成形用キャビティの外周部、すなわち最も断面積が大きくなる部位に、その断面積を小さくするための絞り部を設けている。そのため、ゲートを介して注入された樹脂は、この絞り部で整流され、キャビティ全体に充填されるとともに均一に加圧されるので、その結果、ひけや空隙などの形状不良の発生しない高精度な樹脂振動板を成形、製造することができる作用効果を奏する。
以下に本発明の一実施の形態を説明する。
本実施の形態における成形用金型およびそれを用いた製造方法で製造する樹脂振動板は、均一な厚みのコーンからなるものではなく、不要共振を防止するため外周部に向けて厚くなるコーンを有したものである。
図1は、本実施の形態における成形用金型の一例を説明する分解斜視図である。
本実施の形態の成形用金型3は、下方より凸金型4、凹金型5、コマ金型6で構成されており、これらの金型4、5、6が互いに嵌合、組合わされている。
凸金型4には、第一の平坦面4aと、この第一の平坦面4aに連接して直線あるいは曲線状の第一の傾斜面4bが設けられ、さらにその外方を一定の幅の平坦面からなる第一の外縁部4cを設けている。この第一の傾斜面4bの外周(外縁部4cの近傍)には、内側より一定量突出させた絞り部7を全周に設けている。これら第一の平坦面4aと第一の外縁部4cには、それぞれ離型用のイジェクトピン8を配設している。
凹金型5の底面には、上述した凸金型4の第一の平坦面4a、傾斜面4b、外縁部4cと嵌合して一定の空間を形成する第二の平坦面5a、傾斜面5b、外縁部5cが設けられている。
コマ金型6には、溶融させた樹脂の供給口6aと、この供給口6aの底面に設けた貫通孔からなるゲート9を設けている。これら、凸金型4、凹金型5、コマ金型6を嵌合し組合わせることで、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、液晶ポリマー、ポリイミド、などの樹脂、あるいはこの樹脂にマイカやガラス繊維などをフィラーとして分散させた樹脂振動板を射出成形するものである。
図2は、図1のA−AA断面図であり、成形用金型3の内部構造を説明する図である。
上述したように、下から凸金型4、凹金型5、コマ金型6が互いに嵌合して組合わされており、内部に一定量の空洞部、すなわち成形用キャビティ10を形成している。この成形用キャビティ10は、コマ金型6の底面、第一、第二の平坦面4a、5a、第一、第二の傾斜面4b、5b、第一、第二の外縁部4c、5cで閉じられた空間であり、コマ金型6のゲート9を介して注入された樹脂を充填、加圧、加熱硬化することで、略円錐形状の樹脂振動板を成形するものである。
コマ金型6の底面、第一、第二の平坦面4a、5aに相当する樹脂振動板の平坦部は、ボイスコイルなどの取り付け面となり、絞り部7を除く第一、第二の傾斜面4b、5bからなる樹脂振動板の傾斜部は、ボイスコイルなどの磁気回路から加えられた振動を音として再生するためのコーンとなる。本実施の形態におけるコーンは、外周部に向けて厚くなるものであり、そのため、第一、第二の傾斜面4b、5bも互いに平行でなく外周部に向けて成形用キャビティ10の断面積が広がるように形成されている。
本実施の形態で最も重要なのは、この第一の傾斜面4bの外周部に設けた絞り部7である。第一の傾斜面4bの外周部には、内側より一定量突出させた絞り部7が全周にわたり設けられている。この絞り部7によりゲート9から注入された樹脂は成形用キャビティ10内に広がるとともに、外周部で流量が制限されて整流されることで、確実に成形用キャビティ10内に充填される。そのため、特に外周部の断面積の大きい第一、第二の傾斜面4b、5bで、注入した樹脂が成形用キャビティ10の内壁から乖離して未充填となることを防止するとともに、特に精度の必要なコーンとなる部位を均一に加圧して成形することができるので、その結果、ひけや未充填などの形状不良のない高精度な樹脂振動板を成形可能である。
次に上記の成形用金型3を用いた樹脂振動板の製造方法を説明する。
まず初めに凸、凹金型4、5、コマ金型6を互いに嵌合し、組合わせる。そして、コマ金型6のゲート9を介して内部に形成した成形用キャビティ10へ樹脂を注入し、加熱、硬化させることにより、中央に平坦面を有する略円錐形状の成形物を成形する。
次に一定温度以下に冷却した後、上記金型3を開放してイジェクトピン8等により略円錐形状の成形物を離型して取り出す。
そして最後にこの略円錐形状の成形物の外周部を除去してコーン形状の樹脂振動板とする。ここで重要なのが除去する外周部である。除去する外周部は、少なくとも凸金型4に設けた絞り部7とその外方に相当する部位であり、若干量絞り部7より内側も除去することが望ましい。
上記の成形用金型3と製造方法により、コーンの最外周までひけや未充填などの形状不良のない樹脂振動板を高精度に製造することができる。
本発明に係る成形用金型は、外周部に向けて徐々に厚くなる樹脂振動板の成形方法であって、略円錐形状の成形用キャビティと、ゲートと、イジェクトピンを有する凹金型および凸金型を嵌合、組合せたものであり、前記成形用キャビティの外周部、すなわち最も断面積が大きくなる部位に、その断面積を小さくするための絞り部を設けている。そのため、ゲートを介して注入された樹脂は、この絞り部で整流され、キャビティ全体に充填されるとともに均一に加圧されるので、その結果、ひけや空隙などの形状不良の発生しない高精度な樹脂振動板を成形、製造することができる作用効果を奏するので、スピーカに用いる樹脂振動板の製造方法に有用である。
4 凸金型
5 凹金型
7 絞り部
8 イジェクトピン
9 ゲート
10 成形用キャビティ
5 凹金型
7 絞り部
8 イジェクトピン
9 ゲート
10 成形用キャビティ
Claims (2)
- 凹金型および凸金型と、これらの金型を嵌合、組合せることで内部に外方へ向けて徐々に断面積が大きくなる略円錐形状の成形用キャビティと、この成形用キャビティへ樹脂を注入、充填するためのゲート部と、前記凹金型あるいは凸金型の少なくとも一方に設けた離型用のイジェクトピンからなり、前記成形用キャビティの外周部に断面積を小さくするための絞り部を設けた成形用金型。
- 凹金型および凸金型を嵌合、組合せることでその内部に外方へ向けて徐々に断面積が大きくなる略円錐形状の成形用キャビティへ、ゲートを介して樹脂を注入、充填し加圧、加熱することで略円錐形状の成形物を成形する第一の工程と、冷却後に前記凹、凸金型を開放し、少なくとも一方の金型に設けたイジェクトピンで前記成形物を離型する第二の工程と、前記成形物の外周を除去して樹脂振動板とする第三の工程とからなり、前記成形用キャビティは、その外周部に断面積を小さくするための絞り部を設けてあり、前記第三の工程の除去を前記絞り部とした樹脂振動板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008155029A JP2009298020A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | 成形用金型とそれを用いた樹脂振動板の製造方法 |
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JP2008155029A JP2009298020A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | 成形用金型とそれを用いた樹脂振動板の製造方法 |
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JP2009298020A true JP2009298020A (ja) | 2009-12-24 |
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JP2008155029A Pending JP2009298020A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | 成形用金型とそれを用いた樹脂振動板の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109249572A (zh) * | 2018-10-21 | 2019-01-22 | 禹州市绿之舟花园用品制造有限公司 | 一种波浪盆口花盆及其制造方法 |
WO2022006931A1 (zh) * | 2020-07-08 | 2022-01-13 | 瑞声声学科技(深圳)有限公司 | 振膜及扬声器 |
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2008
- 2008-06-13 JP JP2008155029A patent/JP2009298020A/ja active Pending
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