JPWO2019124553A1 - 積層体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、異種ポリマーとの接着性に優れる層を有し、当該層と他の層間の剥離が生じにくく、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる、積層体を提供する。本発明は、ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を少なくとも1層有し、層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率がビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して10〜85質量%である、積層体に関する。

Description

本発明は、柔軟性及び異種ポリマーとの接着性に優れる層を有し、当該層と他の層間の剥離が生じにくく、且つバリア性に優れた積層体に関する。
ビニルアルコール系重合体は、高い結晶性に起因する優れた皮膜特性(強度、耐油性、造膜性、ガスバリア性等)を利用して、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、繊維加工剤、各種バインダー、紙加工剤、接着剤、種々の包装体、シート、容器等に広く利用されている。特にガスバリア性の特性を生かした用途では、食品包装材やガソリンタンク、空気入りタイヤ等に利用されている。ビニルアルコール系重合体は、透湿性が高い等の欠点を有することから、これらの用途において単独で使用することが難しく、通常ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ゴム等の熱可塑性樹脂との積層体として使用されている。一方で、ビニルアルコール系重合体は柔軟性が低いために、繰り返し屈曲された場合、ビニルアルコール系重合体層にはクラックが生じやすく、ガスバリア性が著しく低下する等の問題があった。
こうした問題に対し、積層体に柔軟性を付与する試みがいくつか提案されている。例えば特許文献1では、ガスバリア樹脂を含む層とエラストマーを含む層を交互に積層することで柔軟性を付与した積層体が例示されている。また、特許文献2では、特定の官能基がグラフトされた変性ポリビニルアルコールを用いることで柔軟性を付与した積層体が例示されている。
国際公開第2012/042679号 国際公開第2015/190029号
しかしながら、ガスバリア樹脂を含む層は柔軟性が低く、クラックが生じやすいため、特許文献1に記載されている積層体は、クラックの発生を抑制するために、ガスバリア樹脂を含む層とエラストマーを含む層を7層以上の層構成にする必要があり、非常に成形難易度が高いという課題を抱えていた。また、特許文献2に記載されている積層体は、変性ポリビニルアルコールの結晶性がポリビニルアルコールに比べて著しく低く、変性ポリビニルアルコールを含む被膜の高湿下でのバリア性等が不十分であり、改善が必要であった。さらに、特許文献2の樹脂組成物では、バリア性樹脂の主鎖に対して、合成ゴムの末端部分を化学修飾して、当該末端をバリア性樹脂にグラフト反応させてグラフト鎖を導入したグラフト共重合体を製造している。すなわち、バリア性樹脂はすべてグラフト反応によりグラフト共重合体となるため、特許文献2の樹脂組成物はグラフト共重合体のみを含有しており、かかる樹脂組成物においてグラフト共重合体以外の樹脂を含むことは検討されていなかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、異種ポリマーとの接着性に優れる層を有し、当該層と他の層間の剥離が生じにくく、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる、積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を少なくとも1層有し、層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率がビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して所定量である、積層体とすることによって、上述の課題が解決できることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
[1]ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を少なくとも1層有し、層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率がビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して10〜85質量%である、積層体。
[2]さらに、熱可塑性樹脂(C)を含む層(L2)を有する、前記[1]の積層体。
[3]熱可塑性樹脂(C)が、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、及びゴムからなる群より選択される少なくとも1つである、前記[2]の積層体。
[4]さらに、ビニルアルコール系重合体(A)を含む層(L3)を有する、前記[1]〜[3]のいずれかの積層体。
[5]層(L1)が、層(L2)と層(L3)の間に配置される、前記[4]の積層体。
[6]層(L1)のビニルアルコール系重合体(A)がエチレン−ビニルアルコール共重合体である、前記[1]〜[5]のいずれかの積層体。
[7]層(L3)のビニルアルコール系重合体(A)がエチレン−ビニルアルコール共重合体である、前記[4]〜[6]のいずれかの積層体。
[8]層の数が、6層以下である、前記[1]〜[7]のいずれかの積層体。
[9]ジエン系重合体(B−2)が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、及びポリイソブチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である、前記[1]〜[8]のいずれかの積層体。
[10]層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率が、ビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して30〜80質量%である、前記[1]〜[9]のいずれかの積層体。
[11]共重合体(B)がグラフト共重合体(B1)である、前記[1]〜[10]のいずれかの積層体。
[12]ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を形成する工程を含む、前記[1]〜[11]のいずれかの積層体の製造方法。
[13]層(L1)を形成する工程の後に、積層体に活性エネルギー線を照射する工程を含む、前記[12]の製造方法。
[14]活性エネルギー線が電子線である、前記[13]の製造方法。
[15]前記樹脂組成物の製造において、ビニルアルコール系重合体(B−1)をジエン系重合体(B−2)の原料である単量体中に、又は当該単量体を含む溶液中に分散させてグラフト重合する工程を含む、前記[12]〜[14]のいずれかの製造方法。
本発明の積層体は、異種ポリマーとの接着性に優れる層を有し、当該層と他の層間の剥離が生じにくく、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる。
本発明の積層体は、ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を少なくとも1層有し、層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率がビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して10〜85質量%であることを特徴とする。なお、本明細書において、数値範囲(各成分の含有率、各成分から算出される値及び各物性等)の上限値及び下限値は適宜組み合わせ可能である。
(層(L1))
層(L1)は、ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む。本発明の樹脂組成物において、ビニルアルコール系重合体(A)と共重合体(B)の合計質量(100質量%)に対する共重合体(B)の含有率は10〜85質量%である。上記含有率が10質量%未満の場合、層(L1)の柔軟性が著しく低下する。また、上記含有率が85質量%超の場合、層(L1)は機械的強度又はバリア性が著しく低下する。これらの物性の低下は、共重合体(B)において、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットの結晶化を、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットが阻害することに起因する。一方で、本発明の積層体は、上記含有率が上記範囲内であることにより、ビニルアルコール系重合体(A)が、層(L1)においてマトリックスとなるため、ビニルアルコール系重合体(A)の結晶性に起因する優れた物性と、共重合体(B)に起因する優れた柔軟性を両立できる。上記共重合体(B)の含有率は15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、30質量%以上が最も好ましい。また、上記共重合体(B)の含有率は、83質量%以下が好ましく、81質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。
〔共重合体(B)〕
共重合体(B)は、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットとジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される。共重合体(B)は、少なくとも1つのビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットと少なくとも1つのジエン系重合体(B−2)からなるユニットとを有する共重合体であれば特に制限はない。共重合体(B)は、例えばグラフト共重合体(B1)やブロック共重合体(B2)である。
〔グラフト共重合体(B1)〕
ある好適な実施形態では、共重合体(B)は、グラフト共重合体(B1)である。グラフト共重合体(B1)の構造は特に限定されないが、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成されることが好ましい。具体的には、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなる主鎖に対して、ジエン系重合体(B−2)からなる側鎖が導入されたものであることが好ましい。特に、1つのビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットに複数のジエン系重合体(B−2)からなるユニットが結合したものが特に好ましい。ビニルアルコール系重合体(B−1)の種類は特に限定されないが、例えば、以下に示すポリビニルアルコール又はエチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。ビニルアルコール系重合体(B−1)は、ビニルアルコール系重合体(B−1)を構成する全構造単位に対してビニルアルコール単位の含有率が40mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であっても、55mol%以上であってもよい。ビニルアルコール系重合体(B−1)において、ポリビニルアルコール又はエチレン−ビニルアルコール共重合体を1種単独で用いてもよく、複数のポリビニルアルコール及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体を組み合せて用いてもよい。
〔ブロック共重合体(B2)〕
ある他の好適な実施形態では、共重合体(B)は、ブロック共重合体(B2)である。共重合体(B)が、ブロック共重合体(B2)である場合、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットを重合体ブロック(b1)として有し、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットを重合体ブロック(b2)として有する。ブロック共重合体(B2)は、重合体ブロック(b1)及び重合体ブロック(b2)をそれぞれ1つずつ有するものであってもよいし、重合体ブロック(b1)及び/又は重合体ブロック(b2)を2つ以上有するものであってもよい。該ブロック共重合体の結合様式としては、b1−b2型ジブロック共重合体、b1−b2−b1型トリブロック共重合体、b2−b1−b2型トリブロック共重合体、b1−b2−b1−b2型テトラブロック共重合体やb2−b1−b2−b1型テトラブロック共重合体に代表される線状マルチブロック共重合体、(b2−b1−)n、(b1−b2−)n等で表される星型(ラジアルスター型)ブロック共重合体などが挙げられる。nは2より大きい値である。
(ビニルアルコール系重合体(A)及び(B−1))
ビニルアルコール系重合体(A)及びビニルアルコール系重合体(B−1)の種類は特に限定されないが、例えば、以下に示すポリビニルアルコール又はエチレン−ビニルアルコール共重合体が好適に用いられる。ビニルアルコール系重合体(A)及びビニルアルコール系重合体(B−1)は、各重合体を構成する構造単位、各重合体の粘度平均重合度、けん化度等が同じであってもよいし、異なっていてもよい。ビニルアルコール系重合体(A)及びビニルアルコール系重合体(B−1)は、ビニルアルコール単位の含有率が40mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であっても、55mol%以上であってもよい。また、ビニルアルコール系重合体(A)及びビニルアルコール系重合体(B−1)の各々において、単独のポリビニルアルコール又はエチレン−ビニルアルコール共重合体を用いてもよいし、複数のポリビニルアルコール及び/又はエチレン−ビニルアルコール共重合体を組み合せて用いてもよい。なお、本発明において重合体中の構造単位とは、重合体を構成する繰り返し単位のことを意味する。例えば、エチレン単位又はビニルアルコール単位も構造単位である。
上記ポリビニルアルコールの粘度平均重合度(JIS K 6726(1994)に準拠して測定)は特に限定されず、好ましくは100〜10,000、より好ましくは200〜7,000、さらに好ましくは300〜5,000である。上記粘度平均重合度が上記範囲内であると、得られる樹脂組成物の機械的強度が優れる。ビニルアルコール系重合体(B−1)においては、共重合体(B)の所望の数平均分子量に応じて粘度平均重合度を調整すればよい。
上記ポリビニルアルコールのけん化度(JIS K 6726(1994)に準拠して測定)は特に限定されないが、バリア性に優れる点から、50mol%以上が好ましく、80mol%がより好ましく、95mol%以上がさらに好ましく、100mol%であってもよい。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体におけるエチレン単位の含有率は特に限定されないが、バリア性に優れる点及び製造が容易となる点から、10〜60mol%が好ましく、20〜50mol%がより好ましい。エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン単位の含有率はH−NMR測定から求めることができる。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のけん化度は特に限定されないが、成形性及びバリア性に優れる点から、90mol%以上が好ましく、95mol%以上がより好ましく、99mol%以上がさらに好ましく、100mol%であってもよい。エチレン−ビニルアルコール共重合体のけん化度はJIS K 6726(1994)に準拠して測定できる。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2160g)は特に限定されないが、0.1g/10分以上が好ましく、0.5g/10分以上がより好ましい。上記メルトフローレートが0.1g/10分以上であると、耐水性及び機械的強度に優れる。なお、上記メルトフローレートの上限は通常用いられる値であればよく、例えば25g/10分以下であってもよい。メルトフローレートは、ASTM D1238に準拠して、メルトインデクサーを用いて210℃、荷重2160gの条件で測定して求めた値を示す。
上記のエチレン−ビニルアルコール共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、エチレン単位及びビニルアルコール単位以外の不飽和単量体に由来する構造単位を含んでいてもよい。上記エチレン−ビニルアルコール共重合体における該不飽和単量体に由来する構造単位の含有率は、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体を構成する全構造単位に対して10mol%以下であることが好ましく、5mol%以下であることがより好ましい。
上記ポリビニルアルコール及びエチレン−ビニルアルコール共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、ビニルアルコール単位、ビニルエステル系単量体単位及びエチレン単位以外の構造単位(c)を含んでいてもよい。
当該構造単位(c)としては、例えば、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類(ポリビニルアルコールの場合はエチレンを含む);アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル基を有する不飽和単量体;メタクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル基を有する不飽和単量体;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸、アクリルアミドプロピルジメチルアミン等のアクリルアミド類;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸、メタクリルアミドプロピルジメチルアミン等のメタクリルアミド類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、2,3−ジアセトキシ−1−ビニルオキシプロパン等のビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、2,3−ジアセトキシ−1−アリルオキシプロパン、塩化アリル等のアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸及びその塩又はエステル;ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イソプロペニル等に由来する構造単位が挙げられる。当該構造単位(c)の含有率は、上記ポリビニルアルコール又は上記エチレン−ビニルアルコール共重合体を構成する全構造単位に対して10mol%未満であることが好ましい。
ビニルアルコール系重合体(A)及びビニルアルコール系重合体(B−1)としては、特にエチレン−ビニルアルコール共重合体が好適に用いられる。エチレン−ビニルアルコール共重合体を用いることで、本発明の樹脂組成物の熱成形性が向上しやすい。
(ジエン系重合体(B−2))
共重合体(B)は、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットを含む。ジエン系重合体(B−2)の構造は特に限定されないが、ジエン系重合体(B−2)がオレフィン構造を有することが好ましい。ジエン系重合体(B−2)がオレフィン構造を有することで、本発明の樹脂組成物は高エネルギー線による架橋又は加硫が可能となる。ジエン系重合体(B−2)としては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、ポリファルネセン等の合成ゴムが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、ジエン系重合体(B−2)は、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン、クロロプレン及びファルネセンからなる群より選択される2種以上の単量体の共重合体であってもよい。中でも、反応性及び柔軟性の観点から、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレンが好ましく、ポリイソプレンがより好ましい。なお、共重合体(B)のユニットは、本発明の効果を阻害しない範囲で、ビニルアルコール系重合体(A)及びジエン系重合体(B−2)以外の構造単位を含んでいてもよい。
本発明の層(L1)を含む積層体は、化学的耐久性(特に耐アルカリ性)にも優れる。共重合体(B)における、ジエン系重合体(B−2)から構成されるユニットは、その一部又は全部が、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットを構成する炭素原子、好適にはビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットを構成する2級炭素原子又は3級炭素原子に直接結合していることが好ましい。上記ユニットの一部又は全部が上記2級炭素原子又は3級炭素原子に直接結合している場合、本発明の層(L1)を含む積層体は化学的耐久性(特に耐アルカリ性)により優れる。
共重合体(B)における、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットとジエン系重合体(B−2)からなるユニットの合計質量に対するジエン系重合体(B−2)からなるユニットの含有率は特に限定されないが、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上がさらに好ましい。上記ジエン系重合体(B−2)からなるユニットの含有率は80質量%以下が好ましく、76質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。上記含有率が30質量%以上の場合、所望の柔軟性及び反応性が得やすく、80質量%以下の場合、ビニルアルコール系重合体(A)と共重合体(B)の相溶性に優れ、粗大な相分離の形成による透明性及び諸物性の悪化を抑制しやすい。
共重合体(B)における、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットとジエン系重合体(B−2)からなるユニットの合計質量に対するビニルアルコール単位の含有率は、15〜60質量%の範囲であることが好ましい。上記ビニルアルコール単位の含有率が15質量%以上の場合、ビニルアルコール系重合体(A)との相溶性が高く、透明性に優れる。上記ビニルアルコール単位の含有率が60質量%以下の場合、ビニルアルコール系重合体(A)と共重合体(B)とが適度に相溶するため、両者の過度な相溶によるマトリックスの結晶性の低下及びそれに伴う物性の悪化を抑制しやすい。上記ビニルアルコール単位の含有率は、17〜50質量%がより好ましく、18〜45質量%がさらに好ましく、20〜40質量%が特に好ましい。前記ビニルアルコール単位の含有率の測定方法は、後述する実施例に記載のとおりである。
共重合体(B)が有する、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットは、分子量分布を有していることが好ましい。ジエン系重合体(B−2)からなるユニットが分子量分布を有することにより、ビニルアルコール系重合体(A)と共重合体(B)の相溶性が向上しやすく、成形後の透明性が高くなりやすい。
層(L1)の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、さらに合成ゴム(D)を含んでいてもよい。合成ゴム(D)は、ジエン系重合体(B−2)に含まれる構成単位と同じ構成単位を含んでいてもよく、含まなくてもよい。また、合成ゴム(D)は、共重合体(B)の製造において生成する合成ゴムであってもよいし、本発明の樹脂組成物の製造において別途添加された合成ゴムであってもよい。層(L1)の樹脂組成物中の合成ゴム(D)の含有率は10質量%以下が好ましい。10質量%を超えると上記平均粒子径を有する樹脂組成物であっても樹脂同士が膠着しやすくなる傾向にある。上記合成ゴム(D)の含有率は、7質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましく、成形加工性により優れる点から、0.1質量%以下が特に好ましい。
層(L1)の樹脂組成物の総変性量は、より柔軟性に優れる点から、1.0〜45mol%が好ましく、5.0〜40mol%がより好ましく、8.0〜35mol%がさらに好ましい。本明細書における層(L1)の樹脂組成物の総変性量とは、樹脂組成物の全単量体単位に対するグラフトされた単量体単位の含有率を意味する。具体的には、実施例に記載の方法で算出される。なお、樹脂組成物の総変性量を算出する際、係る樹脂組成物はビニルアルコール系重合体(A)および共重合体(B)からなる樹脂組成物を意味し、上記以外の成分(合成ゴム(D)、着色剤、酸化防止剤等)を含有する場合には、係る成分を除いた樹脂組成物について総変性量を算出する。
本発明の樹脂組成物の結晶融解温度は、140℃以上であることが好ましい。上記結晶融解温度が上記140℃以上であることで、優れた機械的強度および高いバリア性が発現されやすい。一方、前記樹脂組成物の結晶融解温度は、200℃以下であることが好ましい。上記結晶融解温度が上記200℃以下であると成形時に高温とする必要がなく、樹脂の熱劣化を抑制しやすい。
層(L1)の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記以外の他成分を含んでいてもよい。上記他成分としては、例えば着色剤、酸化防止剤、光安定剤、加硫剤及び加硫促進剤、無機添加剤(シリカ等)が挙げられる。
(層(L1)の樹脂組成物の製造方法)
層(L1)の樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、公知の方法を採用できる。共重合体(B)がグラフト共重合体(B1)である場合について、以下に説明する。例えば、一般に公知である種々のグラフト重合法を用いてビニルアルコール系重合体(B−1)のユニット上にラジカルを発生させジエン系重合体(B−2)のグラフト鎖を導入することでグラフト共重合体(B1)を製造し、得られたグラフト共重合体(B1)とビニルアルコール系重合体(A)を所望の組成で混合する方法が挙げられる。上記グラフト重合法としては、例えば、重合開始剤を用いたラジカル重合を用いてグラフト重合する方法;活性エネルギー線を用いるグラフト重合法(以下、活性エネルギー線グラフト重合法と称する)が挙げられ、活性エネルギー線グラフト重合法が好適に用いられる。特に、活性エネルギー線グラフト重合法を用いる樹脂組成物の製造方法としては、ラジカルを発生させるために、ビニルアルコール系重合体(B−1)に予め活性エネルギー線を照射する工程、および、ビニルアルコール系重合体(B−1)をジエン系重合体(B−2)の原料である単量体中に、又は当該単量体を含む溶液中に分散させてグラフト重合する工程を含む、製造方法が好適である。係る方法を用いて得られる生成物は、未反応のビニルアルコール系重合体(B−1)と、グラフト共重合体(B1)の混合物になり、上記未反応のビニルアルコール系重合体(B−1)がビニルアルコール系重合体(A)に相当する。そのため、本法を用いれば本発明の樹脂組成物をわずか一工程で製造できる。また、係る方法により得られるグラフト共重合体(B1)のジエン系重合体(B−2)からなるユニットの分子量は、均一化されず分子量分布を有する。さらに、上記活性エネルギー線グラフト重合法を用いる樹脂組成物の製造方法によって得られた樹脂組成物に、必要に応じて、ビニルアルコール系重合体(A)を添加してもよい。本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、さら合成ゴム(D)を含んでいてもよい。合成ゴム(D)はジエン系重合体(B−2)の原料である単量体から生成される。一方で、樹脂組成物の製造方法が洗浄工程を含む場合、洗浄工程により、樹脂組成物に含まれる合成ゴム(D)を0.1質量%以下まで除去できる。洗浄工程に用いる溶媒は、例えば、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
ビニルアルコール系重合体(B−1)に活性エネルギー線を照射すると、少なくともビニルアルコール単位のメチン基の炭素原子にラジカルが発生することが確認されている。したがって、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体が上記メチン基の炭素原子を開始末端としてラジカル重合することにより、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットがビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットの3級炭素原子に直接結合しているグラフト共重合体(B1)が生成する。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体に活性エネルギー線を照射すると、エチレン単位のメチレン基の炭素原子にもラジカルが発生すると考えられる。このため、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体が上記メチレン基の炭素原子を開始末端としてラジカル重合することにより、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットがビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットの2級炭素原子に直接結合しているグラフト共重合体(B1)が生成すると推定される。
ビニルアルコール系重合体(B−1)に照射する活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等の電離放射線;X線、g線、i線、エキシマレーザー等が挙げられ、中でも電離放射線が好ましく、実用的には電子線及びγ線がより好ましく、処理速度が早く、かつ設備も簡便にできる電子線がさらに好ましい。
ビニルアルコール系重合体(B−1)に活性エネルギー線を照射する線量としては、5〜200kGyが好ましく、10〜150kGyがより好ましく、20〜100kGyがさらに好ましく、30〜90kGyが特に好ましい。照射する線量が5kGy以上の場合、十分な量のジエン系重合体(B−2)からなるユニットを導入しやすくなる。一方、照射する線量が200kGy以下の場合、コスト面で有利になりやすい上、活性エネルギー線の照射によるビニルアルコール系重合体(B−1)の劣化を抑制しやすくなる。
ビニルアルコール系重合体(B−1)の形状は特に限定されないが、粉末状又はペレット形状であることが好ましい。
活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)を、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体を含む溶液中に分散させてグラフト重合を行う場合、用いられる分散溶媒は、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体を溶解させるが、活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)を溶解させないものである必要がある。活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)を溶解させる溶媒を使用した場合、グラフト重合の進行とビニルアルコール系重合体(B−1)に発生したラジカルの失活が同時に進行するため、付加する単量体の量を制御することが困難である。前記グラフト重合に用いられる分散溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;トルエン、ヘキサン等が挙げられる。なお、水を使用する場合は、必要に応じて単量体を分散させるために界面活性剤等を併用してもよい。また、これらの溶媒は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グラフト重合を行う工程において、活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)が膨潤することで、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体が前記ビニルアルコール系重合体(B−1)の内部まで浸透し、ジエン系重合体(B−2)からなるユニットを多量に導入できる。したがって、使用する分散溶媒は活性エネルギー線が照射された前記ビニルアルコール系重合体との親和性を考慮して選択することが好ましい。上述の分散溶媒の中でも、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールは活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)との親和性が高いため、本発明の製造方法において好適に用いられる。また、活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)が溶解しない範囲で、上記分散溶媒の混合物を液体媒体として使用することも、上記と同様の理由で効果的である。一方、液体媒体とビニルアルコール系重合体の親和性が過度に高い場合、反応後の樹脂が著しく膨潤し、ろ過による単離が困難になる上、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体が単独重合しやすくなる。したがって、分散溶媒は、使用するビニルアルコール系重合体との親和性、後述する反応温度における膨潤性を踏まえた上で適切に選択することが好ましい。
グラフト重合におけるジエン系重合体(B−2)の原料である単量体の使用量は、単量体の反応性に合わせて適宜調整される。上記反応性は前述の通り、ビニルアルコール系重合体への単量体の浸透しやすさ等に依存して変化する。したがって、上記単量体の適切な使用量は、分散溶媒の種類もしくは量、又はビニルアルコール系重合体(B−1)の重合度もしくはけん化度等に依存して変化するが、活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)100質量部に対して1〜1000質量部が好ましい。ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体の量が上記範囲内であると、グラフト共重合体(B1)のビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットの比率を前記範囲に制御しやすい。上記単量体の使用量は2〜900質量部がより好ましく、5〜800質量部がさらに好ましい。
グラフト重合における液体媒体の使用量は、活性エネルギー線が照射されたビニルアルコール系重合体(B−1)100質量部に対して100〜4000質量部が好ましく、200〜2000質量部がより好ましく、300〜1500質量部がさらに好ましい。
グラフト重合における反応温度は、好ましくは20℃〜150℃であり、より好ましくは30℃〜120℃であり、さらに好ましくは40℃〜100℃である。反応温度が20℃以上であるとグラフト重合反応が進行しやすい。反応温度が150℃以下であるとビニルアルコール系重合体(B−1)の熱溶融が起こりにくい。なお、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体の沸点あるいは液体媒体の沸点が上記反応温度よりも低い場合は、オートクレーブ等の耐圧容器内で加圧下反応させることができる。
グラフト重合における反応時間は、好ましくは10時間以内であり、より好ましくは8時間以内であり、さらに好ましくは6時間以内であり、特に好ましくは5時間以内である。上記反応時間が10時間以下であると、ジエン系重合体(B−2)の原料である単量体の単独重合を抑制しやすい。
本発明の積層体において、層(L1)は少なくとも1層有ればよく、2層以上有ってもよい。
本発明の積層体における層(L1)の厚さは特に限定されないが、例えば0.1〜500μmであり、1〜250μmであってもよく、2〜100μmであってもよい。
(層(L2))
ある好適な実施形態では、本発明の積層体は、さらに熱可塑性樹脂(C)を含む層(L2)を有する。熱可塑性樹脂(C)としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、及びゴム等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリブテン等の単独重合体、ポリプロピレンのブロックコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのブロックコポリマー)、ポリプロピレンのランダムコポリマー(例えば、プロピレンとエチレンのランダムコポリマー)等の共重合体等が挙げられる。ポリスチレンとしては、アタクチックポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、アイソタクチックポリスチレン等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等が挙げられる。ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12、ナイロン4−6、共重合ナイロン等が挙げられる。ゴムとしては、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム等のゴム;ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらは、市販品を使用できる。熱可塑性樹脂(C)は、延伸処理を施したものであってもよい。例えば、熱可塑性樹脂(C)としては、未延伸ポリプロピレンを使用できる。
本発明の積層体における層(L2)の厚さは特に限定されないが、例えば0.1〜500μmであってよく、1〜250μmであってもよく、2〜150μmであってもよい。
(層(L3))
ある好適な実施形態では、本発明の積層体は、ビニルアルコール系重合体(A)を含む層(L3)を有する。層(L3)に含まれるビニルアルコール系重合体(A)は、層(L1)で述べたとおりである。また、層(L3)は、ビニルアルコール系重合体(A)を含んでいればよく、共重合体(B)を含んでいてもよく、含まなくてもよい。他の好適な実施形態では、層(L3)は、共重合体(B)を含まず、ビニルアルコール系重合体(A)を含む。本発明の積層体における層(L3)の厚さは特に限定されないが、例えば0.1〜1000μmであってよく、1〜800μmであってもよく、2〜700μmであってもよい。
例えば、本発明の積層体は、層(L1)/層(L3)の層構成を有していてもよい。他の好適な実施形態では、層(L2)/層(L1)/層(L3)の層構成を有していてもよい。さらに、他の好適な実施形態では、層(L2)/層(L1)/層(L3)/層(L1)/層(L2)の層構成を有していてもよい。層(L2)は、層(L1)が層(L2)と層(L3)との両方に対して相溶性に優れ、異種ポリマーとの接着性に優れ、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れることから、上記したいずれかの好適な実施形態で示されるように、層(L1)が、層(L2)と層(L3)の間に配置されることが好ましい。他の実施形態としては、層(L2)/層(L3)/層(L1)/層(L3)/層(L1)/層(L3)/層(L2)等が挙げられる。本発明の積層体のいずれの実施形態においても、例えば、層(L2)の熱可塑性樹脂(C)として、ポリプロピレンフィルム、PETフィルム等を用い、層(L3)にエチレン−ビニルアルコール共重合体等を用いることによって、積層体の寸法変化率を低減できる。例えば、寸法変化率が0.5%以下の積層体を得ることができる。
本発明の積層体の層の数は、特に限定されないが、6層以下であってもよく、5層以下が好ましい。層(L1)を少なくとも1層有することによって、異種ポリマーとの接着性に優れ、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できるためである。6層以下の場合、製造工程が容易であり、WO2012/042679号に記載されるように、非常に成形難易度が高いという問題が生じない。一方で、ある実施形態としては、異種ポリマーとの接着性に優れ、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる点から、層の数は、7層以上であってもよく、10層、35層、65層、130層程度であってもよい。他の好適な実施形態の積層体は、7層である。
本発明の積層体において、層(L1)、層(L2)、層(L3)の各層は、金属塩を含有していてもよい。金属塩を含めることでさらに層間の接着性を高めることもできる。金属塩としては、特に限定されないが、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は周期律表の第4周期に記載される遷移金属塩が層間接着性をより高める点で好ましい。中でも、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、マグネシウム塩等がより好ましく、特にアルカリ金属塩が好ましい。アルカリ土類金属塩としては特に限定されないが、例えばカルシウム、バリウム等の酢酸塩又はリン酸塩が挙げられる。また、マグネシウム塩としては、マグネシウムの酢酸塩又はリン酸塩が挙げられる。中でも、マグネシウム又はカルシウムの酢酸塩又はリン酸塩が、入手容易である点から特に好ましい。かかるアルカリ土類金属塩を含有させると、溶融成形時における熱劣化した樹脂の成形機のダイ付着量を低減できるという利点もある。周期律表の第4周期に記載される遷移金属の金属塩としては、特に限定されないが、例えばチタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等のカルボン酸塩、リン酸塩、アセチルアセトナート塩等が挙げられる。
本発明の積層体全体を基準とする金属元素換算の含有量は、1質量ppm以上が好ましく、5質量ppm以上がより好ましく、10質量ppm以上がさらに好ましい。一方、金属塩の含有量は10,000質量ppm以下が好ましく、5,000質量ppm以下がより好ましく、1,000質量ppm以下がさらに好ましい。金属塩の含有量が上記下限より小さいと、層間接着性が低くなり、積層体の耐久性が低くなるおそれがある。逆に、金属塩の含有量が上記上限を超えると、層の着色が激しくなり、積層体の外観が悪化するおそれがある。各層の金属塩の含有量は、隣接する他層に対する接着性の点から5質量ppm以上が好ましく、10質量ppm以上がより好ましく、20質量ppm以上がさらに好ましい。一方、金属塩の含有量は、積層体の着色による外観不良の防止の点から5,000質量ppm以下が好ましく、1,000質量ppm以下がより好ましく、500質量ppm以下がさらに好ましい。
本発明の積層体においては、層(L2)及び/又は層(L3)は、ラジカル架橋剤を含有していてもよい。ラジカル架橋剤を含有する層(L2)及び/又は層(L3)を有する積層体に活性エネルギー線を照射することで、この活性エネルギー線照射時における架橋効果が促進され、積層体の層間接着性がさらに向上し、高湿下でのバリア性がさらに高まる。また、活性エネルギー線の照射量を、ラジカル架橋剤が存在しない場合に比べて少なくすることが可能となる。ラジカル架橋剤としては、特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオフェニレングリコールジアクリレート等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。活性エネルギー線照射前における、ラジカル架橋剤を含有する層(L2)及び/又は層(L3)に対するラジカル架橋剤の含有率としては、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.05質量%以上9質量%以下がさらに好ましく、0.1質量%以上8質量%以下が架橋効果と経済性のバランスの観点から好ましい。
本発明のある実施形態としては、ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を形成する工程を含む、前記したいずれかの積層体の製造方法が挙げられる。
層(L1)を形成する工程では、上記した樹脂組成物の製造方法で得られた樹脂組成物を層状に形成する。樹脂組成物を層状に形成する方法は、特に限定されず、公知の成形方法を使用でき、プレス成形等であってもよい。成形時に、熱処理を加えてもよい。熱処理の温度は特に限定されず、60〜250℃であってもよく、80〜220℃であってもよい。
また、本発明の他の実施形態としては、積層体が、熱可塑性樹脂(C)を含む層(L2)及び/又はビニルアルコール系重合体(A)を含む層(L3)を有する場合、層(L2)に用いる熱可塑性樹脂(C)及び/又は層(L3)に用いるビニルアルコール系重合体(A)をそれぞれ、層状に形成し、各層を積層して、さらに成形する(例えば、プレス成形)ことによって、多層構造を有する積層体を製造できる。各層を層状に形成する際に、熱処理を加えてもよい。熱処理の温度は、層(L1)を形成する工程と同様である。
本発明の他の好適な実施形態としては、さらに、層(L1)を形成する工程の後に、積層体に活性エネルギー線を照射する工程を含む、積層体の製造方法が挙げられる。活性エネルギー線を照射することで、層間の接着性をより高めることができ、高湿下でのバリア性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる。活性エネルギー線は、ビニルアルコール系重合体(B−1)に照射する活性エネルギー線として述べたものを使用できる。
本発明の他の好適な実施形態としては、活性エネルギー線が電子線である、積層体の製造方法が挙げられる。
本発明の積層体は上記したいずれかの製造方法で製造できる。
本発明の積層体は、異種ポリマーとの接着性に優れる層を有し、当該層と他の層間の剥離が生じにくく、高湿下でのバリア性及び柔軟性に優れ、屈曲にさらされた場合にもバリア性を維持できる特性から、縦製袋充填シール袋、真空包装袋、パウチ、ラミネートチューブ容器、輸液バッグ、紙容器、ストリップテープ、容器用蓋材又はインモールドラベル容器等の医療用、食品用又は日用品用の包装材;農業用のカバーフィルムや土壌シート等の産業用バリアフィルム;タイヤのインナーライナー等として有用である。
本発明は、本発明の効果を奏する限り、本発明の技術的思想の範囲内において、上記の構成を種々組み合わせた実施形態を含む。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で多くの変形が当分野において通常の知識を有する者により可能である。なお、実施例、比較例中の「%」及び「部」は特に断りのない限り、それぞれ「質量%」及び「質量部」を表す。
[樹脂組成物のビニルアルコール系重合体(A)とグラフト共重合体(B1)の合計質量に対するグラフト共重合体(B1)の含有率(質量%)の算出]
後述するグラフト重合反応で得られた樹脂組成物を抽出溶媒(ポリビニルアルコールの場合:水、エチレン−ビニルアルコール共重合体の場合:水/イソプロパノール=4/6(質量比)混合)に添加し、80℃で3時間抽出処理を行った。抽出液を濃縮し、得られた抽出物、及び抽出されなかった残渣の質量をそれぞれ測定した。係る抽出物の質量が上記樹脂組成物に含まれるビニルアルコール系重合体(A)の質量(Waとする)であり、抽出されなかった残渣の質量が上記樹脂組成物に含まれるグラフト共重合体(B1)の質量(Wbとする)である。これらの質量から(A)/(B1)の質量比、ビニルアルコール系重合体(A)とグラフト共重合体(B1)の合計100質量部に対するグラフト共重合体(B1)の含有率(質量%)を算出した。なお、当該処理における抽出物がグラフト共重合体(B1)を含まず、ビニルアルコール系重合体(A)のみであることは、抽出物のH−NMR分析から確認した。
[ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットとジエン系重合体(B−2)からなるユニットの合計質量に対するジエン系重合体(B−2)からなるユニットの含有率の算出]
各実施例で得られた樹脂組成物の質量を「Wab」とし、Wabと、反応に使用したビニルアルコール系重合体(B−1)の質量の差を「Wq」とする。上述の方法で算出された樹脂組成物中のビニルアルコール系重合体(A)の質量を「Wa」とし、Wab−Waをグラフト共重合体(B1)の質量「Wb」とした。そして、Wb−Wqをビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットの質量とし、Wqをジエン系重合体(B−2)からなるユニットの質量として、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニットとジエン系重合体(B−2)からなるユニットの合計値に対するジエン系重合体(B−2)からなるユニットの含有率を算出した。
[総変性量の算出]
[ビニルアルコール系重合体(A)がポリビニルアルコールの場合]
原料のポリビニルアルコールの酢酸ビニル単位をa質量%、ビニルアルコール単位をb質量%とする。以下の計算式に従い、総変性量(樹脂組成物の全単量体単位に対する、グラフトされた単量体の含有量)を算出した。
変性量[mol%]=Z/(X+Y+Z)×100
上記式中、X、Y、Zは以下の数式で算出される値である。
={(原料のポリビニルアルコール(質量部))×(a/100)}/86
={(原料のポリビニルアルコール(質量部))×(b/100)}/44
={(反応後の樹脂組成物(質量部))−(原料のポリビニルアルコール(質量部))}/(グラフトする単量体の分子量)
[ビニルアルコール系重合体(A)がエチレン−ビニルアルコール共重合体の場合]
原料のエチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン単位をa質量%、ビニルアルコール単位をb質量%とする。以下の計算式に従い、総変性量(樹脂組成物の全単量体単位に対する、グラフトする単量体の含有量)を算出した。
変性量[mol%]=Z/(X+Y+Z)×100
上記式中、X、Y、Zは以下の数式で算出される値である。
={(原料のエチレン−ビニルアルコール共重合体(質量部))×(a/100)}/28
={(原料のエチレン−ビニルアルコール共重合体(質量部))×(b/100)}/44
={(反応後の樹脂組成物(質量部))−(原料のエチレン−ビニルアルコール共重合体(質量部))}/(グラフトする単量体の分子量)
[グラフト共重合体(B1)に含まれるビニルアルコール単位の含有率の算出]
前述のWb(グラフト共重合体(B1)の質量)、Wb−Wq(グラフト共重合体(B1)におけるビニルアルコール系重合体からなるユニットの質量)、b(ポリビニルアルコールにおけるビニルアルコール単位の質量%)、d(エチレン−ビニルアルコール共重合体におけるビニルアルコール単位の質量%)を用いて、以下の式に従い算出した。
(ビニルアルコール系重合体(B−1)がポリビニルアルコールの場合)
ビニルアルコール単位の含有率[%]={(Wb−Wq)×b/100}/Wb×100
(ビニルアルコール系重合体(B−1)がエチレン−ビニルアルコール共重合体の場合)
ビニルアルコール単位の含有率[%]={(Wb−Wq)×d/100}/Wb×100
[耐屈曲性試験]
各実施例及び比較例の積層体を50mm×100mmの短冊状に裁断し、短辺を指でつまんで90度に折り曲げて戻す操作を10回繰り返した。当該操作前後のバリア性を、後述する酸素透過度(OTR)の評価に従い行った。
[OTR評価]
各実施例及び比較例の積層体を20℃、85%RHの条件下で3日間調湿後、同条件下で酸素透過速度の測定(Mocon社製「OX−TORAN MODEL 2/21」)を行った。
温度:20℃
酸素供給側の湿度:85%RH
キャリアガス側の湿度:85%RH
酸素圧:1.0atm
キャリアガス圧力:1.0atm
[接着性評価]
積層体を幅15mm長さ100mmの短冊状に裁断し、オートグラフ(株式会社島津製作所製AG−5000B)を用いて、該オートグラフの一方のチャックに層(L2)、もう一方のチャックに層(L1)(層(L3)を含む場合は、層(L1)の代わりに、層(L1)/層(L3)/層(L1)の積層体)を挟み、T字状に引張り接着力(破断までの応力)を測定した(ロードセル1kN、引張速度250mm/分、チャック間距離70mm)。表に記載の数値は5回測定の平均値を採用した。
[合成例1]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、F101、エチレン単位含有率32mol%、エチレン単位質量分率23.0質量%、ビニルアルコール単位質量分率77.0質量%)を粉砕した後、目開き425μmの篩と目開き710μmの篩を用いて分級された粒子(粒度分布が425〜710μmの粒子)を得た。得られた粒子100質量部に電子線(30kGy)を照射した。次に、撹拌機、窒素導入管及び粒子の添加口を備えたオートクレーブに、イソプレン570質量部を仕込み、氷冷した状態で窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。ここに電子線を照射したエチレン−ビニルアルコール共重合体を100質量部添加し、オートクレーブを密閉して内温が65℃になるまで加温、粒子が液中に分散した状態で4時間加熱撹拌を継続しグラフト重合を行った。その後、ろ別して粒子を回収し、粒子をテトラヒドロフランで洗浄し、残留するイソプレン及び副生したポリイソプレンを除去した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びグラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[合成例2]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105、エチレン単位含有率44mol%、エチレン単位質量分率33.3質量%、ビニルアルコール単位質量分率66.7質量%)を粉砕した後、目開き75μmの篩と目開き212μmの篩を用いて分級された粒子(粒度分布が75〜212μmの粒子)を得た。得られた粒子100質量部に電子線(30kGy)を照射した。次に、撹拌機、窒素導入管及び粒子の添加口を備えたオートクレーブに、電子線を照射したエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部を添加し、系内に窒素を封入、脱圧する操作を5回繰り返して系内を窒素置換した。ここに液化ブタジエン250質量部を仕込み、オートクレーブを密閉して内温が65℃になるまで加温、そのまま4時間加熱撹拌を継続しグラフト重合を行った。その後、常温まで冷却した後、残留するブタジエンを除去した。得られた反応後の粒子をテトラヒドロフランで洗浄し副生したポリブタジエンを除去した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びグラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[合成例3]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105、エチレン単位含有率44mol%、エチレン単位質量分率33.3質量%、ビニルアルコール単位質量分率66.7質量%)を粉砕した後、目開き75μmの篩と目開き212μmの篩を用いて分級された粒子(粒度分布が75〜212μmの粒子)を得た。得られた粒子100質量部に電子線(30kGy)を照射した。次に、撹拌機、窒素導入管及び粒子の添加口を備えたオートクレーブに、電子線を照射したエチレン−ビニルアルコール共重合体100質量部、酢酸メチル183質量部を添加し、系内に窒素を封入、脱圧する操作を5回繰り返して系内を窒素置換した。ここに液化ブタジエン100質量部を仕込み、オートクレーブを密閉して内温が65℃になるまで加温、そのまま4時間加熱撹拌を継続しグラフト重合を行った。その後、常温まで冷却した後、残留するブタジエンを除去した。その後、ろ別して粒子を回収し、粒子をテトラヒドロフランで洗浄し副生したポリブタジエンを除去した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びグラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[合成例4]
市販のポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、Poval 5−82、けん化度82mol%、酢酸ビニル単位質量分率30.0質量%、ビニルアルコール単位質量分率70.0質量%)を粉砕した後、目開き425μmの篩と目開き710μmの篩を用いて分級された粒子(粒度分布が425〜710μmの粒子)を得た。得られた粒子100質量部に電子線(30kGy)を照射した。次に、撹拌機、窒素導入管及び粒子の添加口を備えたオートクレーブに、イソプレン130質量部、メタノール890質量部を仕込み、氷冷した状態で窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。ここに電子線を照射したポリビニルアルコールを100質量部添加し、オートクレーブを密閉して内温が65℃になるまで加温、粒子が液中に分散した状態で4時間加熱撹拌を継続しグラフト重合を行った。その後、ろ別して粒子を回収し、粒子をテトラヒドロフランで洗浄し、残留するイソプレン及び副生したポリイソプレンを除去した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、ポリビニルアルコールとグラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[合成例5]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、F101、エチレン単位含有率32mol%、エチレン単位質量分率23.0質量%、ビニルアルコール単位質量分率77.0質量%)を粉砕した後、目開き425μmの篩と目開き710μmの篩を用いて分級された粒子(粒度分布が425〜710μmの粒子)を得た。得られた粒子100質量部に電子線(30kGy)を照射した。次に、撹拌機、窒素導入管及び粒子の添加口を備えたオートクレーブに、イソプレン20質量部、メタノール980質量部を仕込み、氷冷した状態で窒素バブリングをしながら30分間系内を窒素置換した。ここに電子線を照射したエチレン−ビニルアルコール共重合体を100質量部添加し、オートクレーブを密閉して内温が40℃になるまで加温した。共重合体粒子が液中に分散した状態で4時間加熱撹拌を継続しグラフト重合を行った。その後、ろ別して粒子を回収し、粒子をテトラヒドロフランで洗浄し、残留するイソプレン及び副生したポリイソプレンを除去した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びグラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[合成例6]
合成例1で得た樹脂組成物を、水/イソプロパノール=4/6(質量比)混合液に添加し、80℃で3時間抽出処理を行った。その後ろ別して残渣を回収し、残渣を水/イソプロパノール=4/6(質量比)混合液で洗浄した後、40℃で終夜真空乾燥することにより、エチレン−ビニルアルコール共重合体が除去された、グラフト共重合体を含む樹脂組成物を得た。詳細を表1に示す。
[実施例1]
合成例1で得た樹脂組成物を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L1))を作製した。同様に、市販のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP EA7AD)を170℃で120秒プレス成形して、厚さ100μmのプレスフィルム(=層(L2))を作製した。さらに、市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L3))を作製した。次いで、各フィルムを、L2/L1/L3/L1/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例2]
合成例1で得た樹脂組成物を200℃で120秒プレス成形して、厚さ180μmのプレスフィルム(=層(L1))を作製した。同様に、市販のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP EA7AD)を170℃で120秒プレス成形して、厚さ100μmのプレスフィルム(=層(L2))を作製した。次いで、各フィルムを、L2/L1/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、積層体を得た。この積層体に、室温で電子線(30kGy)を照射し、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例3]
合成例2で得た樹脂組成物を使用した以外は実施例1と同様にして、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例4]
合成例2で得た樹脂組成物を使用した以外は実施例1と同様にして積層体を得た後、この積層体に、室温で電子線(30kGy)を照射し、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例5]
合成例3で得た樹脂組成物を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L1))を作製した。同様に、市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L3))を作製した。また、ゴム層として、厚さ1000μmの自動車タイヤ用カーカス配合未加硫ゴム(=層(L2))を準備した。次いで、各フィルムを、L2/L1/L3/L1/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、積層体を得た。この積層体に、室温で電子線(150kGy)を照射し、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例6]
合成例2で得た樹脂組成物を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L1))を作製した。同様に、市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L3))を作製した。また、ゴム層として、厚さ1000μmの自動車タイヤ用カーカス配合未加硫ゴム(=層(L2))を準備した。次いで、各フィルムを、L2/L1/L3/L1/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[実施例7]
合成例4で得た樹脂組成物70質量部とグリセリン30質量部をブレンドし、ラボプラストミルにて、200℃の温度で3分間溶融混練した後、溶融物を冷却固化させコンパウンドを得た。得られたコンパウンドを200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルムを作製した。当該プレスフィルムをエタノール80質量部、水20質量部の混合溶媒中に浸漬してグリセリンを抽出した後、40℃の真空乾燥機内で終夜乾燥して樹脂組成物のフィルム(=層(L1))を得た。同様に、市販のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP EA7AD)を170℃で120秒プレス成形して、厚さ100μmのプレスフィルム(=層(L2))を作製した。さらに、市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、E105)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ60μmのプレスフィルム(=層(L3))を作製した。次いで、各フィルムを、L2/L1/L3/L1/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[比較例1]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、F101)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ180μmのプレスフィルム(=層(L1’))を作製した。組成及び評価結果を表2に示す。
[比較例2]
市販のエチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製、F101)を200℃で120秒プレス成形して、厚さ180μmのプレスフィルム(=層(L1’))を作製した。同様に、市販のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP EA7AD)を170℃で120秒プレス成形して、厚さ100μmのプレスフィルム(=層(L2))を作製した。次いで、各フィルムを、L2/L1’/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理したが、当該積層体は冷却しプレス機から取り出した直後にL2層とL1層の界面で剥離してしまい、評価に供することができなかった。組成及び評価結果を表2に示す。
[比較例3]
合成例5で得た樹脂組成物を使用した以外は実施例4と同様にして、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
[比較例4]
合成例6で得た樹脂組成物を200℃で120秒プレス成形して、厚さ180μmのプレスフィルム(=層(L1’))を作製した。同様に、市販のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP EA7AD)を170℃で120秒プレス成形して、厚さ100μmのプレスフィルム(=層(L2))を作製した。次いで、各フィルムを、L2/L1’/L2の順に積層し、当該積層フィルムを200℃の熱プレス機で挟み(プレス圧0kgf/cm)、4分間熱処理して、目的の積層体を得た。組成及び評価結果を表2に示す。
Figure 2019124553
Figure 2019124553
実施例1〜7から明らかなように、本発明の積層体は、高湿下での高いバリア性と柔軟性を兼備しており、屈曲にさらされても優れたバリア性を維持できる。また、各層の接着性に優れるため、デラミネーションが生じにくく、長期に渡り安定したバリア性能を発現できる。従って、本発明の積層体は、食品包装材、タイヤ用途等、バリア性を必要とする幅広い用途に利用できる。
比較例1のように、ビニルアルコール系重合体単体では、柔軟性が無くクラックが生じやすいために、屈曲にさらされるとバリア性を維持できない。また、比較例2のように、ビニルアルコール系重合体単体では、異種ポリマーと自己接着することができない。一方、比較例3のように、ビニルアルコール系重合体からなるユニット及びジエン系重合体からなるユニットから構成されるグラフト共重合体の含有率が少ない場合、柔軟性が低く、クラックが生じやすいために、屈曲にさらされるとバリア性を維持できない。また、比較例4のように、ビニルアルコール系重合体からなるユニット及びジエン系重合体からなるユニットから構成されるグラフト共重合体を単体で用いた場合、結晶性が大きく低下するためにバリア性を維持できず、またグラフト共重合体単体の機械的強度にも劣ることから、異種ポリマーと相溶してもグラフト共重合体層が脆く、高い接着性を発現できない。比較例4は、層(L1)の樹脂組成物が、ビニルアルコール系重合体からなるユニット及びジエン系重合体からなるユニットから構成されるグラフト共重合体のみを有しており、ビニルアルコール系重合体を有しておらず、WO2015/190029号の樹脂組成物に相当する。

Claims (15)

  1. ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を少なくとも1層有し、層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率がビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して10〜85質量%である、積層体。
  2. さらに、熱可塑性樹脂(C)を含む層(L2)を有する、請求項1に記載の積層体。
  3. 熱可塑性樹脂(C)が、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、及びゴムからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項2に記載の積層体。
  4. さらに、ビニルアルコール系重合体(A)を含む層(L3)を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 層(L1)が、層(L2)と層(L3)の間に配置される、請求項4に記載の積層体。
  6. 層(L1)のビニルアルコール系重合体(A)がエチレン−ビニルアルコール共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 層(L3)のビニルアルコール系重合体(A)がエチレン−ビニルアルコール共重合体である、請求項4〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. 層の数が、6層以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の積層体。
  9. ジエン系重合体(B−2)が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、及びポリイソブチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の積層体。
  10. 層(L1)に含まれる共重合体(B)の含有率が、ビニルアルコール系重合体(A)及び共重合体(B)の合計質量に対して30〜80質量%である、請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
  11. 共重合体(B)がグラフト共重合体(B1)である、請求項1〜10のいずれかに記載の積層体。
  12. ビニルアルコール系重合体(A)と、ビニルアルコール系重合体(B−1)からなるユニット及びジエン系重合体(B−2)からなるユニットから構成される共重合体(B)とを含む樹脂組成物を含む層(L1)を形成する工程を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の積層体の製造方法。
  13. 層(L1)を形成する工程の後に、積層体に活性エネルギー線を照射する工程を含む、請求項12に記載の製造方法。
  14. 活性エネルギー線が電子線である、請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記樹脂組成物の製造において、ビニルアルコール系重合体(B−1)をジエン系重合体(B−2)の原料である単量体中に、又は当該単量体を含む溶液中に分散させてグラフト重合する工程を含む、請求項12〜14のいずれかに記載の製造方法。
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