JPWO2019087711A1 - 構造体、及びその構造体を有する自動車 - Google Patents

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Abstract

種々の車両に用い易い複数の電線を有する構造体、及びその構造体を有する自動車を提供する。本発明の構造体は、車両駆体と、前記車両駆体の内側に位置する支持部材と、前記車両駆体と前記支持部材との間に配されている複数の電線と、ショアD硬度が60以下である樹脂とを有する。

Description

本発明は、構造体、及びその構造体を有する自動車に関する。
従来、自動車の天井材にはルームランプ等の電装品等が取り付けられており、これを稼働させる電線は乗員から見えないように天井材と車両駆体の間に配置されている。自動車等の車両の天井裏等に電線を配置する技術は種々知られており、例えば特許文献1には、サンルーフを有する車両において、導電体を埋設することができるようにサンルーフ用パネルのブラケット部を構成する技術が開示されている。
特開2017−128174号公報
特許文献1のサンルーフ用パネルを用いれば、導電体をサンルーフ用パネルのブラケット部に埋設することができるため、回路設定位置からの電線のずれに伴う問題を回避することができる。しかし、これはサンルーフを有する自動車に限られる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、種々の車両に用い易い複数の電線を有する構造体、及びその構造体を有する自動車を提供することにある。
本発明者は、樹脂を用いて車両駆体内に電線を固定する方法について種々の検討を行った。まず電線を強固に車両駆体内に固定するために、特に高硬度の樹脂を用いて検討を行った結果、走行中の振動により樹脂が破壊される場合があった。その場合、電線が動き回って電線に付着している高硬度の樹脂が車両駆体に当たることにより大きな車内騒音を引き起こすことが分かった。更に、鋭意検討した結果、本発明者はショアD硬度が60以下である樹脂を付着させることにより、上記車内騒音を低減できることを見出した。本発明の構成は以下のとおりである。
[1]車両駆体と、前記車両駆体の内側に位置する支持部材と、前記車両駆体と前記支持部材との間に配されている複数の電線と、ショアD硬度が60以下である樹脂とを有することを特徴とする構造体。
[2]前記樹脂は熱可塑性樹脂である上記[1]に記載の構造体。
[3]前記樹脂は、空隙率が1%以上、80%以下の発泡樹脂である上記[1]または[2]に記載の構造体。
[4]前記樹脂は、200℃における溶融粘度が1dPa・s以上、10000dPa・s以下である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の構造体。
[5]前記樹脂は、軟化点または融点が30℃以上、250℃以下である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の構造体。
[6]前記樹脂は、ガラス転移温度が−80℃以上、100℃以下である上記[1]〜[5]のいずれかに記載の構造体。
[7]前記樹脂は、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、及びエポキシ系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種である上記[1]〜[6]のいずれかに記載の構造体。
[8]前記樹脂は、前記支持部材と前記複数の電線との間に付着している上記[1]〜[7]のいずれかに記載の構造体。
[9]前記樹脂は、前記複数の電線の前記車両駆体側の表面に付着している上記[1]〜[8]のいずれかに記載の構造体。
[10]前記樹脂は、隣接する前記複数の電線の間に付着している上記[1]〜[9]のいずれかに記載の構造体。
[11]前記複数の電線は、前記樹脂が付着している付着面と、前記樹脂が付着していない非付着面を有し、
前記車両駆体から前記樹脂までの最短距離は、前記車両駆体から前記非付着面までの最短距離よりも短い上記[1]〜[10]のいずれかに記載の構造体。
[12]前記複数の電線は、前記樹脂が付着している付着面と、前記樹脂が付着していない非付着面を有し、
前記支持部材の表面に垂直な方向における前記支持部材の表面から前記樹脂の表面までの最長距離は、前記垂直な方向における前記支持部材の表面から前記非付着面までの最長距離よりも長い上記[1]〜[11]のいずれかに記載の構造体。
[13]上記[1]〜[12]のいずれかに記載の構造体を有する自動車。
本発明によれば上記構成により、車内騒音を低減することのできる構造体、及びその構造体を有する自動車を提供することができる。
図1(a)は、第1の実施形態における構造体の一部の平面図を示す。図1(b)は、図1(a)の電線の軸方向に垂直なA−A断面の拡大図を示す。図1(c)は、図1(a)の電線の軸方向に平行なB−B断面の拡大図を示す。 図2(a)は、第2の実施形態における構造体の一部の平面図を示す。図2(b)は、図2(a)の電線の軸方向に垂直なA−A断面の拡大図を示す。図2(c)は、図2(a)の電線の軸方向に平行なB−B断面の拡大図を示す。 図3は、車両駆体の斜視図を示す。
本発明の構造体は、車両駆体と、車両駆体の内側に位置する支持部材と、車両駆体と支持部材との間に配されている複数の電線と、ショアD硬度が60以下である樹脂とを有するものである。
以下、例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適宜に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(第1の実施形態)
図1(a)は、第1の実施形態における構造体の一部の平面図を示す。図1(b)は、図1(a)の電線の軸方向に垂直なA−A断面の拡大図を示す。図1(c)は、図1(a)の電線の軸方向に平行なB−B断面の拡大図を示す。図3は、車両駆体の斜視図を示す。なお図1(a)では、車両駆体の記載を省略している。
本発明の構造体7は、図3に示す車両駆体2と、図1(a)〜(c)に示す支持部材1と、複数の電線4a、4b、4c、4dと、樹脂3とを有している。支持部材1は、車両駆体2の内側に位置している。車両駆体2と支持部材1との間には複数の電線4a、4b、4c、4dが配されている。
樹脂3は、ショアD硬度が60以下の樹脂である。このような柔軟性に優れる樹脂3を複数の電線4a、4b、4c、4dに付着させることにより、複数の電線4a、4b、4c、4dが、車内に固定されていないか又は固定が外れて動き回った場合でも、樹脂3が衝撃を吸収するため騒音を低減することができる。このように樹脂3を複数の電線4a、4b、4c、4dに付着させておくだけで騒音を低減することができるため、本発明の構造体7は種々の車両に用い易いものになる。樹脂3のショアD硬度は、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更により好ましくは30以下である。一方、樹脂3のショアD硬度を10以上とすることにより、樹脂3の耐久性や固定力を向上し易くすることができる。そのため、ショアD硬度は、好ましくは10以上、より好ましくは15以上、更に好ましくは20以上、更により好ましくは25以上である。なおショアD硬度は、JIS K 6253に記載の方法で、25℃の条件でD型硬度計を用いて測定することができる。
樹脂3は、支持部材1と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間に付着していることが好ましい。これにより、樹脂3を介して複数の電線4a、4b、4c、4dを支持部材1に固定し易くすることができ、複数の電線4a、4b、4c、4dが動き回ることによる車内騒音を低減し易くすることができる。必要に応じて、車両駆体2と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間に樹脂3を付着させて、複数の電線4a、4b、4c、4dを車両駆体2に固定しても良い。また支持部材1と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間、及び車両駆体2と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間の両方に樹脂3を付着させても良い。
支持部材1と、複数の電線4a、4b、4c、4dの間の樹脂3の厚さは、10μm以上、5mm以下であることが好ましい。10μm以上であれば複数の電線4a、4b、4c、4dを支持部材1に固定し易くすることができる。そのため、好ましくは10μm以上、より好ましくは50μm以上、更に好ましくは100μm以上、更により好ましくは200μm以上である。一方、支持部材1と、複数の電線4a、4b、4c、4dの間の樹脂3の厚さが5mm以下であれば軽量化、及びコストを低減し易くすることができる。そのため、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下、更により好ましくは500μm以下である。
支持部材1は、車両駆体2の内側に位置する部材であり、例えば自動車等の車両用天井材、車両用床材、ドアインナーパネル、及びドア内張りよりなる群から選択される少なくとも1種の部材が挙げられる。車両用天井材は、例えばポリウレタン発泡体、ポリフェニレンエーテル発泡体、ポリスチレン発泡体等の発泡体が、吸音特性を有するため好ましい。発泡体は、表面か裏面のうち少なくとも一方に表皮材を有していてもよい。表皮材は、不織布、織布、編布、プラスチックフィルム等が挙げられる。車両用床材は、例えば金属板、塩化ビニル等のプラスチック板、木材等が挙げられる。ドアインナーパネル、ドア内張りは、例えば金属板、塩化ビニル等のプラスチック板等が挙げられる。
複数の電線4a、4b、4c、4dは、自動車等の車両内で用いられる電線である。図1(a)〜(c)では、導体5に絶縁層6が被覆されて構成されている一般電線を示しているが、複数の電線4a、4b、4c、4dは、これに限定されず、シールド電線やツイストペア電線等であっても良い。導体5の素材は、例えば銅、銅合金、アルミニウム、銀、またはこれらを金メッキ、錫メッキしたもの等が挙げられる。絶縁層6の素材は、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂が挙げられる。複数の電線の数は特に限定されないが、樹脂3を付着させた電線の数は、好ましくは2本以上、より好ましくは4本以上、更に好ましくは8本以上であって、好ましくは200本以下、より好ましくは150本以下、更に好ましくは100本以下である。なお樹脂3を付着させた電線は、車両内の1つの空間に限らず、複数の空間に存在していても良い。
複数の電線4a、4b、4c、4dの径の長さは、それぞれ好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、更に好ましくは500μm以上であって、好ましくは3cm以下、より好ましくは1cm以下、更に好ましくは0.5cm以下である。
車両駆体2は、いわゆる車体部分である。車両駆体2は、図3に示す様にルーフパネル2a、ルームフロアパネル2b、ドアアウターパネル2cを含むことが好ましい。また車両には、自動車の他、バス、トラック、電車等も含まれる。
次に、以下では本発明に用いられる樹脂3について更に詳細に説明する。
樹脂3は、空隙率が1%以上、80%以下の発泡樹脂であることが好ましい。空隙率が1%以上であることにより、樹脂3の吸音特性を向上し易くすることができる。また軽量化し易くすることができ、樹脂量を少なくしてコストを低減したり、柔軟性を向上し易くすることもできる。空隙率は、より好ましくは1.1%以上、更に好ましくは10%以上、更により好ましくは20%以上である。一方、空隙率が80%以下であることにより、樹脂3の強度を向上し易くすることができる。空隙率は、より好ましくは65%以下、更に好ましくは50%以下、更により好ましくは40%以下である。樹脂3の空隙率は、画像解析法により算出することができる。例えば、樹脂3の任意の部分を切り出し、その断面を光学顕微鏡(倍率350倍)で観察し写真撮影し、その写真を画像解析して対象領域における空隙が占める面積の割合を算出することにより樹脂3の空隙率を求めることができる。
樹脂3は、発泡率が1%以上、80%以下の発泡樹脂であることが好ましい。発泡率が1%以上であることにより、樹脂3の吸音特性を向上し易くすることができる。また軽量化し易くすることができ、樹脂量を少なくしてコストを低減したり、柔軟性を向上し易くすることもできる。発泡率は、より好ましくは1.1%以上、更に好ましくは10%以上、更により好ましくは20%以上である。一方、発泡率が80%以下であることにより、樹脂3の強度を向上し易くすることができる。発泡率は、より好ましくは65%以下、更に好ましくは50%以下、更により好ましくは40%以下である。なお発泡率とは、樹脂の発泡前の密度に対する樹脂の発泡後の密度の減少率(%)を示すものである。
樹脂3の200℃における溶融粘度は1dPa・s以上、10000dPa・s以下であることが好ましい。溶融粘度が1dPa・s以上であることにより、樹脂3を多く付着させ易くすることができ、その結果、車内騒音を低減し易くすることができる。溶融粘度は、より好ましくは5dPa・s以上、更に好ましくは20dPa・s以上、更により好ましくは50dPa・s以上、特に好ましくは100dPa・s以上である。一方、溶融粘度が10000dPa・s以下であることにより、加熱溶融時の流動性が高くなって細部まで樹脂3を付着させ易くすることができるため、固定力を向上し易くすることができる。溶融粘度は、より好ましくは5000dPa・s以下、更に好ましくは2000dPa・s以下、更により好ましくは1000dPa・s以下、特に好ましくは500dPa・s以下である。
溶融粘度は、下記方法により求めることができる。例えば、島津製作所(株)製のフローテスター(CFT−500C型)を用いて、200℃に設定した加熱体中央のシリンダー中に水分率0.1%以下に乾燥した樹脂試料を充填し、充填1分経過後、プランジャーを介して試料に荷重(10kgf)をかけ、シリンダー底部のダイ(孔径:1.0mm、厚み:10mm)より、溶融した試料を押出し、プランジャーの降下距離と降下時間を記録し、溶融粘度を算出すれば良い。
樹脂3は、軟化点または融点が30℃以上、250℃以下であることが好ましい。軟化点または融点が30℃以上であることにより、耐熱性を向上し易くすることができる。軟化点または融点は、より好ましくは50℃以上、更に好ましくは80℃以上、更により好ましくは100℃以上、特に好ましくは120℃以上である。一方、軟化点または融点が250℃以下であることにより、樹脂を塗布し易くすることができる。軟化点または融点は、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下、更により好ましくは170℃以下、特に好ましくは160℃以下である。ここで軟化点はJIS K 6863に記載されている方法に従って求めることができ、また融点はJIS K 0064に記載されている方法に従って求めることができる。
樹脂3は、ガラス転移温度が−80℃以上、100℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が−80℃以上であることにより、耐熱性を向上し易くすることができる。ガラス転移温度は、より好ましくは−50℃以上、更に好ましくは−20℃以上、更により好ましくは0℃以上、特に好ましくは20℃以上である。一方、ガラス転移温度が100℃以下であることにより、柔軟性を向上し易くすることができる。ガラス転移温度は、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下、更により好ましくは60℃以下、特に好ましくは50℃以下である。ここでガラス転移温度は、JIS K 7121に記載されている方法に従って求めることができ、DSC測定により、20℃/分で昇温した時の中間点がガラス転移温度である。
樹脂3として、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂等が挙げられる。このうち熱可塑性樹脂は、複数の電線4a、4b、4c、4dを車両内で固定等する際に作業性を向上し易くすることができるため好ましい。
樹脂3として、具体的にはポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、及びエポキシ系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。このうちポリエステル系樹脂が好ましい。
ポリエステル系樹脂は、カルボン酸成分と水酸基成分とを反応させて形成されるものである。カルボン酸成分は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、及びナフタレンジカルボン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。水酸基成分は、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールよりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
ポリアミド系樹脂は、分子中にアミド結合を有する高分子である。ポリアミド系樹脂として、例えばナイロン6,6、ナイロン6,9、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン11、及びナイロン4,6よりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
ポリウレタン系樹脂は、水酸基成分(プレポリマー)と、イソシアネート化合物(硬化剤)を反応させて形成されるものである。水酸基成分は、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール、及びポリカーボネートポリオールよりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。イソシアネート化合物は、トリメチレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、及びキシリレンジイソシアネート(XDI)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジイソシアネート等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類の単重合体もしくは共重合体;これらのオレフィン類と共重合可能な単量体成分との共重合体;またはこれらの無水マレイン酸変性物である。ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、及びエチレン−ブテン共重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
シリコーン系樹脂は、SiO、RSiO3/2、RSiO、RSiO1/2の構造単位を組み合わせてできる高分子化合物である。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、ベンジル基等の芳香族基;またはこれらの官能基にビニル基を含有したものを示す。具体的には、メチルシリコーン、エチルシリコーン、フェニルシリコーン、フェニルメチルシリコーン等が挙げられる。
エポキシ系樹脂は、1分子中にエポキシ基を2以上有するプレポリマーと、各種硬化剤を反応させて形成されるものである。プレポリマーは、例えば、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、これらをアルキルフェノールや脂肪酸により変性させた変性エポキシ樹脂、及びノボラック型エポキシ樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。硬化剤は、例えば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類、及び第3級アミンよりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
樹脂3は、付着時の粘度を低減させたり、粘着性を向上したりするために粘着付与剤や、ワックスを含んでいてもよい。粘着付与剤として、ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂、ロジン系樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂等が挙げられる。ワックスとして、パラフィンワックスやポリエチレンワックス等が挙げられる。これらは一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他、樹脂3には特性を損なわない範囲で、従来の各種添加剤を添加することができる。添加剤として、シリカ、タルク等の充填剤;酸化アンチモン、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム等の難燃剤;フタル酸エステル、アジピン酸エステル等の可塑剤;カルボジイミド等の加水分解抑制剤等が挙げられる。これらの添加剤は、その一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。添加剤の含有量は、樹脂3 100質量部中、0.1質量部以上、50質量部以下であることが好ましい。添加剤の含有量は、より好ましくは1質量部以上、30質量部以下、更に好ましくは5質量部以上、20質量部以下である。
(第2の実施形態)
上記の第1の実施形態では、樹脂3が支持部材1と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間に付着している構成について説明したが、第2の実施形態のように、種々の部位に樹脂3を付着させても良い。なお第2の実施形態において、樹脂3の付着形態以外の構成は第1の実施形態と同じであるため、それらの構成の説明は省略する。
図2(a)は、第2の実施形態における構造体7の平面図を示す。図2(b)は、図2(a)の電線の軸方向に垂直なA−A断面の拡大図を示す。図2(c)は、図2(a)の電線の軸方向に平行なB−B断面の拡大図を示す。なお図2(a)では、車両駆体2の記載を省略している。
図2(a)、(b)に示す通り、樹脂3は、複数の電線4a、4b、4c、4dの車両駆体2側の表面に付着していることが好ましい。これにより、例えば電線4aと支持部材1の間の樹脂3が振動等により破損して電線4aが浮いた状態になった場合でも、電線4aが車両駆体2に当たって生じる車内騒音を低減し易くすることができる。
図2(a)、(b)では、隣接する電線4b、4cの間に樹脂3が付着している。これにより、例えば電線4cと支持部材1の間の樹脂3が振動等により破損した場合でも、電線4cは、電線4cと電線4bの間の樹脂3により電線4bに固定されているため、電線4cの離脱を抑制し易くすることができる。そのため樹脂3は、隣接する複数の電線4a、4b、4c、4dの間に付着していることが好ましい。
図2(b)に示す通り、電線4aは、樹脂3が付着している付着面S1と、樹脂3が付着していない非付着面S2を有している。更に、車両駆体2から樹脂3までの最短距離L1は、車両駆体2から非付着面S2までの最短距離L2よりも短くなっている。これにより、非付着面S2が車両駆体2と接触し難くなるため、車内騒音を低減し易くすることができる。そのため、車両駆体2から樹脂3までの最短距離L1は、車両駆体2から非付着面S2までの最短距離L2よりも短いことが好ましい。
図2(b)に示す通り、支持部材1の表面に垂直な方向において、支持部材1の表面から樹脂3の表面までの最長距離L3は、支持部材1の表面から非付着面S2までの最長距離L4よりも長いことが好ましい。これにより、非付着面S2が車両駆体2と接触し難くなるため、車内騒音を低減し易くすることができる。
なお図2(c)に示す通り、支持部材1と複数の電線4a、4b、4c、4dとの間には、樹脂3が付着していない部分が存在しても良い。
樹脂3を付着させる方法は、特に限定されないが、例えば熱可塑性樹脂の場合には、加熱溶融させた樹脂をホットメルトアプリケーター、ホットメルトコーター等により塗布する方法、ホットメルトエアーガン等により噴霧する方法等が挙げられる。樹脂を発泡させる場合には、加熱溶融した樹脂と窒素等のガスを混合して発泡させるホットメルト発泡アプリケーター等を用いれば良い。また複数の電線4a、4b、4c、4dを固定するに当り、支持部材1等に加熱溶融させた樹脂を付着させてその後、複数の電線4a、4b、4c、4dを一定時間、押しつけて固定しても良いし、複数の電線4a、4b、4c、4dに加熱溶融した樹脂を付着させて支持部材1等に押しつけて固定しても良い。また光硬化性樹脂等の反応硬化性樹脂の場合でも、樹脂を塗布等して、次いで複数の電線4a、4b、4c、4dを押しつけて、公知の方法で樹脂を硬化させて固定すれば良い。
本発明には、構造体7を有する車両も含まれる。車両として、自動車、バス、トラック、電車等が挙げられる。そのうち自動車が好ましい。
本願は、2017年10月30日に出願された日本国特許出願第2017−209220号に基づく優先権の利益を主張するものである。2017年10月30日に出願された日本国特許出願第2017−209220号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1 支持部材
2 車両駆体
2a ルーフパネル
2b ルームフロアパネル
2c ドアアウターパネル
3 樹脂
4a〜4d 電線
5 導体
6 絶縁層
7 構造体

Claims (13)

  1. 車両駆体と、
    前記車両駆体の内側に位置する支持部材と、
    前記車両駆体と前記支持部材との間に配されている複数の電線と、ショアD硬度が60以下である樹脂とを有することを特徴とする構造体。
  2. 前記樹脂は熱可塑性樹脂である請求項1に記載の構造体。
  3. 前記樹脂は、空隙率が1%以上、80%以下の発泡樹脂である請求項1または2に記載の構造体。
  4. 前記樹脂は、200℃における溶融粘度が1dPa・s以上、10000dPa・s以下である請求項1〜3のいずれかに記載の構造体。
  5. 前記樹脂は、軟化点または融点が30℃以上、250℃以下である請求項1〜4のいずれかに記載の構造体。
  6. 前記樹脂は、ガラス転移温度が−80℃以上、100℃以下である請求項1〜5のいずれかに記載の構造体。
  7. 前記樹脂は、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、及びエポキシ系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の構造体。
  8. 前記樹脂は、前記支持部材と前記複数の電線との間に付着している請求項1〜7のいずれかに記載の構造体。
  9. 前記樹脂は、前記複数の電線の前記車両駆体側の表面に付着している請求項1〜8のいずれかに記載の構造体。
  10. 前記樹脂は、隣接する前記複数の電線の間に付着している請求項1〜9のいずれかに記載の構造体。
  11. 前記複数の電線は、前記樹脂が付着している付着面と、前記樹脂が付着していない非付着面を有し、
    前記車両駆体から前記樹脂までの最短距離は、前記車両駆体から前記非付着面までの最短距離よりも短い請求項1〜10のいずれかに記載の構造体。
  12. 前記複数の電線は、前記樹脂が付着している付着面と、前記樹脂が付着していない非付着面を有し、
    前記支持部材の表面に垂直な方向における前記支持部材の表面から前記樹脂の表面までの最長距離は、前記垂直な方向における前記支持部材の表面から前記非付着面までの最長距離よりも長い請求項1〜11のいずれかに記載の構造体。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の構造体を有する自動車。
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