JPWO2019031116A1 - 汚れ除去性塗膜形成用塗料、及びこれを用いた化粧シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の更なる課題は、汚れ除去性及び耐折曲性に優れた塗膜を形成することができ、艶消し意匠を付与することができる塗料、及びこれを用いた艶消し化粧シートを提供することにある。
本発明の別の更なる課題は、汚れ除去性及び耐傷付き性に優れた塗膜を形成することができ、艶消し意匠を付与することのできる塗料、及びこれを用いた艶消し化粧シートを提供することにある。
[1].
(A)多官能(メタ)アクリレート100質量部;及び、
(B)スルホン酸基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性親水基を有する化合物5〜100質量部
を含み;
無機粒子を含まず、
ここで上記(A)多官能(メタ)アクリレートは、ポリオール化合物に由来する構成単位の総和を100質量%として、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールからなる群から選択される1種以上のポリオール化合物に由来する構成単位を50質量%以上の量で含む(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを、上記(A)多官能(メタ)アクリレートの総和を100質量%として、10〜90質量%の量で含む、
塗料。
[2].
上記成分(A)多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、更に(C)平均粒子径1〜100μmの樹脂粒子5〜200質量部を含む、上記[1]項に記載の塗料。
[3].
上記成分(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの質量平均分子量が3,000〜50,000である、上記[1]又は[2]項に記載の塗料。
[4].
上記[1]〜[3]項の何れか1項に記載の塗料から形成された塗膜を含む化粧シート。
[5].
実使用状態において通常視認される側の面から順に、上記[1]〜[3]項の何れか1項に記載の塗料から形成された塗膜、及び熱可塑性樹脂フィルムの層を含み;
上記塗膜の表面の水接触角が15度以下であり;
マンドレル試験の値が10mm以下である、化粧シート。
一態様に係る本発明の塗料から形成された塗膜は、汚れ除去性、及び耐折曲性に優れ、艶消し意匠を有する。そのため、当該態様に係る本発明の塗料を用いて汚れ除去性を付与された化粧シートは、艶消し意匠を有し、かつラッピング成形などの所謂2D成形にも適用することができる。
別の態様に係る本発明の塗料から形成された塗膜は、汚れ除去性、及び耐傷付き性に優れ、艶消し意匠を有する。そのため、当該態様に係る本発明の塗料を用いて汚れ除去性を付与された化粧シートは、艶消し意匠を有し、耐傷付き性に優れたものになる。
数値範囲に係る「以上」の用語は、ある数値又はある数値超の意味で使用する。例えば、20%以上は、20%又は20%超を意味する。数値範囲に係る「以下」の用語は、ある数値又はある数値未満の意味で使用する。例えば、20%以下は、20%又は20%未満を意味する。更に数値範囲に係る「〜」の記号は、ある数値、ある数値超かつ他のある数値未満、又は他のある数値の意味で使用する。ここで、他のある数値は、ある数値よりも大きい数値とする。例えば、10〜90%は、10%、10%超かつ90%未満、又は90%を意味する。
実施例以外において、又は別段に指定されていない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される全ての数値は、「約」という用語により修飾されるものとして理解されるべきである。特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとすることなく、各数値は、有効数字に照らして、及び通常の丸め手法を適用することにより解釈されるべきである。
本発明の塗料は、(A)多官能(メタ)アクリレート;及び、(B)スルホン酸基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性親水基を有する化合物を含む。本発明のある態様の塗料は、(A)多官能(メタ)アクリレート;及び、(B)スルホン酸基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性親水基を有する化合物;及び、(C)平均粒子径1〜100μmの樹脂粒子を含む。本発明の塗料は、無機粒子を含まない。
上記成分(A)の多官能(メタ)アクリレートは、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールからなる群から選択される1種以上のポリオール化合物に由来する構成単位を含む多官能ウレタン(メタ)アクリレートを含む。通常、上記成分(A)の多官能(メタ)アクリレートは、ポリオール化合物に由来する構成単位の総和を100質量%として、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールからなる群から選択される1種以上のポリオール化合物に由来する構成単位を50質量%以上の量で含む(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを含む。
上記成分(A)の多官能(メタ)アクリレートは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートである。上記成分(A)は、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するため、紫外線や電子線等の活性エネルギー線や熱により重合・硬化して、塗膜を形成する働きをする。
上記(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートは、ウレタン構造(−NH−CO−O−)を有する化合物、又はその誘導体であって2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、下記特性(a1)を満たすウレタン(メタ)アクリレートである。
一実施形態において、上記成分(A1)の多官能ウレタン(メタ)アクリレートの質量平均分子量は、好ましくは3,000以上50,000以下、より好ましくは3,000以上30,000以下、5,000以上50,000以下、5,000以上30,000以下、6,000以上50,000以下、6,000以上30,000以下、7,000以上50,000以下、または7,000以上30,000以下であってよい。
上記成分(A)中の上記成分(A1)の量は、ラッピング成形などの所謂2D成形用の化粧シートに本発明の塗料を用いる場合には、得られる塗膜の汚れ除去性、耐傷付き性、及び耐折曲性の観点から、好ましくは50〜85質量%、より好ましくは60〜75質量%であってよい。一実施形態において、この量は、50〜75質量%、または60〜85質量%であってよい。
また、上記成分(A)中の上記成分(A1)の量は、平貼り成形などの所謂1D成形用の化粧シートに本発明の塗料を用いる場合には、得られる塗膜の汚れ除去性、耐折曲性、及び耐傷付き性の観点から、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜25質量%であってよい。一実施形態において、この量は、10〜25質量%、または15〜40質量%であってよい。
上記成分(B)アニオン性親水基を有する化合物は、スルホン酸基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性親水基を有する化合物である。上記成分(B)は、典型的には、国際公開WO2007/064003号に化合物(I)として記載されている化合物である。上記化合物(I)については国際公開WO2007/064003号に詳細に説明されており、そのまま引用により本明細書に取り込まれる。上記化合物(I)は下記一般式(1)で表される化合物である。
式(1)中、sは1又は2を表す。Lは1又は2を表す。mは0又は1を表す。M1、M2は水素イオン、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、又はアルカリ土類金属イオンを表す。M1 とM2 とは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは下記一般式(1−1)〜(1−4)で示される親水基含有部分から選ばれる1種を表す。
上記成分(B)のアニオン性親水基を有する化合物の配合量は、通常5質量部以上100質量部以下であり、好ましくは、5質量部以上70質量部以下、5質量部以上60質量部以下、5質量部以上50質量部以下、10質量部以上100質量部以下、10質量部以上70質量部以下、10質量部以上60質量部以下、10質量部以上50質量部以下、20質量部以上100質量部以下、20質量部以上70質量部以下、20質量部以上60質量部以下、20質量部以上50質量部以下、30質量部以上100質量部以下、30質量部以上70質量部以下、30質量部以上60質量部以下、または30質量部以上50質量部以下であってよい。
本発明の塗料のある態様のものは、上記成分(C)平均粒子径1〜100μmの樹脂粒子を含む。上記成分(C)は塗膜を艶消し意匠にする働きをする。
なお、上記成分(C)の樹脂粒子として用いられるアクリル系樹脂またはウレタン系樹脂は、有機溶剤への溶解性の有無によって、あるいはその特定範囲内の平均粒子径の粒子形状の有無によって、上記成分(A)の多官能(メタ)アクリレートまたは上記成分(A1)の多官能ウレタン(メタ)アクリレートと区別される。
上記成分(C)の樹脂粒子の平均粒子径は、通常1μm以上100nm以下、好ましくは、1μm以上60nm以下、1μm以上30μm以下、1μm以上20μm以下、2μm以上100nm以下、2μm以上60nm以下、2μm以上30μm以下、2μm以上20μm以下、3μm以上100nm以下、3μm以上60nm以下、3μm以上30μm以下、3μm以上20μm以下、4μm以上100nm以下、4μm以上60nm以下、4μm以上30μm以下、または4μm以上20μm以下であってよい。
上記成分(C)の樹脂粒子の配合量は、通常5質量部以上200質量部以下、好ましくは、5質量部以上150質量部以下、5質量部以上100質量部以下、5質量部以上80質量部以下、5質量部以上70質量部以下、20質量部以上200質量部以下、20質量部以上150質量部以下、20質量部以上100質量部以下、20質量部以上80質量部以下、20質量部以上70質量部以下、30質量部以上200質量部以下、30質量部以上150質量部以下、30質量部以上100質量部以下、30質量部以上80質量部以下、30質量部以上70質量部以下、40質量部以上200質量部以下、40質量部以上150質量部以下、40質量部以上100質量部以下、40質量部以上80質量部以下、または40質量部以上70質量部以下であってよい。
平均粒子径の大きいものの配合量Caと平均粒子径の小さいものの配合量Cbとの比(Ca/Cb)(質量比)は、好ましくは0.1〜6、より好ましくは0.3〜2、更に好ましくは0.4〜1.5であってよい。一実施形態において、この比は、0.1〜2、0.1〜1.5、0.3〜6、0.3〜1.5、0.4〜6、または0.4〜2であってよい。
一般に、無機粒子(例えば、シリカ(二酸化珪素);酸化アルミニウム、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、インジウムスズ酸化物、酸化アンチモン、及び酸化セリウム等の金属酸化物粒子;弗化マグネシウム、及び弗化ナトリウム等の金属弗化物粒子;金属硫化物粒子;金属窒化物粒子;及び金属粒子など)は、特に適切な粒子径の無機粒子は、艶消し意匠を付与する観点からは有用である。一方、無機粒子と上記成分(A)などの樹脂成分との相互作用は弱く、得られる塗膜の耐傷付き性や耐折曲性を不十分なものにする原因となっていた。
そこで本発明においては、艶消し意匠を付与するための粒子として、無機粒子ではなく樹脂粒子を用いることにより、塗膜の耐傷付き性や耐折曲性を良好に保持することが可能になる。
一実施形態において、上記1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物の配合量は、通常0.1質量部以上30質量部以下、好ましくは、0.1質量部以上20質量部以下、0.1質量部以上10質量部以下、0.5質量部以上30質量部以下、0.5質量部以上20質量部以下、0.5質量部以上10質量部以下、1質量部以上30質量部以下、1質量部以上20質量部以下、1質量部以上10質量部以下、2質量部以上30質量部以下、2質量部以上20質量部以下、または2質量部以上10質量部以下であってよい。
一実施形態において、上記光重合開始剤の配合量は、通常0.1質量部以上10質量部以下、好ましくは、0.1質量部以上7質量部以下、0.1質量部以上5質量部以下、0.5質量部以上10質量部以下、0.5質量部以上7質量部以下、0.5質量部以上5質量部以下、1質量部以上10質量部以下、1質量部以上7質量部以下、1質量部以上5質量部以下、2質量部以上10質量部以下、2質量部以上7質量部以下、または2質量部以上5質量部以下であってよい。
一実施形態において、塗膜の厚みは、1μm以上100μm以下、1μm以上50μm以下、1μm以上30μm以下、1μm以上15μm以下、2μm以上100μm以下、2μm以上50μm以下、2μm以上30μm以下、2μm以上15μm以下、3μm以上100μm以下、3μm以上50μm以下、3μm以上30μm以下、または3μm以上15μm以下であってよい。
本発明の化粧シートは、本発明の塗料を用いて形成された塗膜を有する化粧シートである。本発明の塗料を用いて形成される塗膜は、通常は、本発明の化粧シートの正面(実使用状態において通常視認される側の面)の表面保護層として形成される。ここで実使用状態とは、化粧シートが各種物品の表面の化粧・加飾に用いられた状態をいう。
一実施形態において、上記熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、50μm以上300μm以下、50μm以上250μm以下、75μm以上300μm以下、または75μm以上250μm以下であってよい。
一実施形態において、化粧シートにおける塗膜の厚みは、1μm以上100μm以下、1μm以上50μm以下、1μm以上30μm以下、1μm以上15μm以下、2μm以上100μm以下、2μm以上50μm以下、2μm以上30μm以下、2μm以上15μm以下、3μm以上100μm以下、3μm以上50μm以下、3μm以上30μm以下、または3μm以上15μm以下であってよい。
(i)塗膜の平滑性
化粧シートの塗膜面を、蛍光灯の光の入射角をいろいろと変えて当てながら目視観察し、以下の基準で評価した。
◎(非常に良好):うねりや凹凸ムラがなく良好であった。
○(良好):うねりや凹凸ムラのある部分が僅かにあった。
△(やや不良):うねりや凹凸ムラのある部分がやや目立っていた。
×(不良):全体的にうねりや凹凸ムラがあった。
JIS Z8741:1997に準拠し、コニカミノルタ株式会社のマルチアングル光沢計「GM−268」(商品名)を使用し、化粧シートの塗膜面について60度光沢値を測定した。
化粧シートの塗膜が表面になるように、摩擦端子の往復方向と化粧シートのマシン方向が平行となるように、JIS L0849:2013の学振形試験機に置き、該学振形試験機の摩擦端子に、#0000のスチールウールを取り付けた後、500g荷重を載せ、移動距離60mm、速度1往復/秒の条件で試験片の表面を往復10回擦った。当該摩擦個所を目視観察し以下の基準で判定した。
◎(非常に良好):傷は認められなかった。
○(良好):1〜3本の傷があった。
△(やや不良):4〜10本の傷があった。
×(不良):11本以上の傷があった。
化粧シートの塗膜面について、KRUSS社の自動接触角計「DSA20」(商品名)を使用し、水滴の幅と高さとから算出する方法(JIS R3257:1999を参照)で測定した。
和光純薬工業株式会社のオレイン酸(試薬1級)と、オリオン・エンジニアドカーボンズ株式会社のカーボンブラック「FW−200」(商品名)を質量比10/1で配合し、良く混合攪拌して汚染物を作成した。次に、化粧シートの塗膜面に、上記で得た汚染物1mgを直径20mmの円形に塗布した後、水道水で洗い流した。水洗は、1リットル/10秒の流量の流水を、水道蛇口から10cm下の位置において、上記の塗布された汚染物に直接当てるのみの方法で20秒間行った。このとき汚れ除去性が良好であれば、汚染物が塗膜から浮き剥がれ落ちるのを観察することができる。汚染物の塗布箇所を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎(非常に良好):汚染物は完全に除去され、塗布跡が全く残らなかった。
○(良好):汚染物は除去されたが、塗布跡が僅かに残っていた。
△(やや不良):汚染物の一部が除去されず、塗布箇所に残存していた。
×(不良):汚染物の多くが除去されず、塗布箇所に塗布されたときのまま残存していた。
パール金属株式会社のアルミニウム製やかん(適合容量2リットル)「ニューセレット アルミケトルH−2508」(商品名)に水道水を1.5リットル入れ、沸騰直後に化粧シートの艶消し塗膜面の上に直置きした。5分経過後にやかんを取り去り、化粧シートのやかん直置き箇所を目視観察し、以下の基準で評価した。
◎(非常に良好):やかんを直置きした跡が全く残らなかった。
○(良好):やかんを直置きした跡が僅かに残っていた。
△(やや不良):やかんを直置きした跡が明確に残っていた。
×(不良):化粧シートが著しく熱変形していた。
JIS K5600−5−1:1999に準拠し、化粧シートからマシン方向100mm×横方向50mmとなるように採取したサンプルを用い、円筒形マンドレル法による耐屈曲性試験を行った。割れの起こらなかったマンドレルのうち直径が最小のマンドレルの直径を求めた。
(A)多官能(メタ)アクリレート
(A2)多官能ウレタン(メタ)アクリレート以外の多官能(メタ)アクリレート
(A2−1)日本化薬株式会社のジペンタエリスリトールヘキサアクリレート。単位量当たりの水酸基の個数:0.668モル/Kg。
(A1−1)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「アートレジンUN−1255」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリエステルポリオール。質量平均分子量8000。
(A1−2)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「REAX−2」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリエステルポリオール。質量平均分子量4500。
(A1−3)日本合成化学株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「UV3520EA」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリエステルポリオール。質量平均分子量14000。
(A1−4)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「UN9000PEP」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリカーボネートポリオール。質量平均分子量5000。
(A1−5)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「KY101」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリカプロラクトン(ポリエステルポリオール)。質量平均分子量3000。
(A1−6)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「KY103」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物は全てポリカプロラクトン(ポリエステルポリオール)。質量平均分子量5500。
(A1−7)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「UN5500」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数9個。ポリオール化合物は全てポリカーボネートポリオール。質量平均分子量86000。
(A’1−1)根上工業株式会社の多官能ウレタン(メタ)アクリレート「アートレジンUN−6300」(商品名)。(メタ)アクリロイル基の数2個。ポリオール化合物はポリエーテルポリオール。質量平均分子量12700。
(B−1)3−スルホニルプロピル−アクリレート・カリウム塩(下記式2の化合物)。
(C−1)ビックケミー・ジャパン株式会社の樹脂粒子「CERAFLOUR 1000」(商品名)。平均粒子径5μm。
(C−2)根上工業株式会社のアクリル系樹脂粒子「アートパールSE−010T」(商品名)。平均粒子径10μm。
(D−1)ライトケミカル工業株式会社の1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物「RV2」(商品名)。単位量当たりのイソシアネート基の個数:5.95モル/Kg。
(D−2)BASF社のアセトフェノン系光重合開始剤(2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)「IRGACURE127」(商品名)。
(D−3)メタノール。
(D−4)1−メトキシ−2−プロパノール。
(P−1)東洋紡株式会社の非晶性ポリエステル樹脂「バイロン103」(商品名)100質量部、BASF社のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤「TINUVIN479」(商品名)10質量部、上記成分(D−1)3.3質量部、メチルエチルケトン120質量部、及び酢酸エチル240質量部を混合撹拌して得た塗料。
1.塗料の調製
上記成分(A2−1)33質量部、上記成分(A1−1)67質量部、上記成分(B−1)37質量部、上記成分(C−1)30質量部、上記成分(C−2)20質量部、上記成分(D−1)6質量部、上記成分(D−2)3.5質量部、上記成分(D−3)50質量部、及び上記成分(D−4)150質量部を混合撹拌し、塗料を得た。
(2−1)リケンテクノス株式会社の厚み250μm、白色の着色ポリブチレンテレフタレート系樹脂フィルム「HR(WHT)」(商品名)の片面の上に、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体をメジウムとするインクを用いて厚み1μmの木目柄の印刷層を形成した。
塗料の配合を表1又は2に示すものに変更したこと以外は例1と同様に、化粧シートの作成および物性の測定・評価を行った。結果を表1〜2に示す。
本発明の塗料であって、所謂1D成形用として設計された化粧シートは、汚れ除去性、耐熱性、塗工面の平滑性、及び耐傷付き性に優れる。また、この化粧シートは、所謂1D成形用としては十分な耐折曲性を有している。
2:印刷層
3:着色熱可塑性樹脂フィルムの層
4:粘着剤層
Claims (5)
- (A)多官能(メタ)アクリレート100質量部;及び、
(B)スルホン酸基、カルボキシル基、及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種のアニオン性親水基を有する化合物5〜100質量部
を含み;
無機粒子を含まず、
ここで上記(A)多官能(メタ)アクリレートは、ポリオール化合物に由来する構成単位の総和を100質量%として、ポリエステルポリオール、及びポリカーボネートポリオールからなる群から選択される1種以上のポリオール化合物に由来する構成単位を50質量%以上の量で含む(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートを、上記(A)多官能(メタ)アクリレートの総和を100質量%として、10〜90質量%の量で含む、
塗料。 - 上記成分(A)多官能(メタ)アクリレート100質量部に対して、更に(C)平均粒子径1〜100μmの樹脂粒子5〜200質量部を含む、請求項1に記載の塗料。
- 上記成分(A1)多官能ウレタン(メタ)アクリレートの質量平均分子量が3,000〜50,000である、請求項1又は2に記載の塗料。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の塗料から形成された塗膜を含む化粧シート。
- 実使用状態において通常視認される側の面から順に、請求項1〜3の何れか1項に記載の塗料から形成された塗膜、及び熱可塑性樹脂フィルムの層を含み;
上記塗膜の表面の水接触角が15度以下であり;
マンドレル試験の値が10mm以下である、化粧シート。
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