JPWO2019004149A1 - 乳製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

生乳から乳脂肪分を分離して脱脂乳を調製し(ステップS1)、脱脂乳を濃縮して1次脱脂濃縮乳を調製する(ステップS2)。1次脱脂濃縮乳を間接加熱法を用いて予備加熱し(ステップS3)、予備加熱された1次脱脂の濃縮乳を直接加熱法を用いて所定の殺菌温度に加熱する(ステップS4)。そして、所定の殺菌温度に加熱された1次脱脂濃縮乳を間接冷却法を用いて冷却する(ステップS6)。本発明の目的は、加熱殺菌により発生する風味の劣化と物性の変化とを抑制することができる乳製品の製造方法を提供することである。

Description

本発明は、乳製品の製造方法に関し、さらに詳しくは、液状の乳製品を加熱する乳製品の製造方法に関する。
牛乳や乳製品を加熱殺菌する場合、牛乳や乳製品は、所定の殺菌温度に加熱される。牛乳や乳製品は、所定の殺菌温度で所定の時間保持されることにより殺菌される。加熱殺菌された牛乳や乳製品は、その後、所定の冷却温度に冷却される。
特許文献1(特開2012−200176号公報)は、水中油型乳化油脂組成物を加熱殺菌する方法を開示している。特許文献1(特開2012−200176号公報)において、水中油型乳化油脂組成物は、油脂を主成分とする油相と、水を主成分とする水相とを混合して乳化することにより調製される。水中油型乳化油脂組成物は、蒸気加熱法により120℃〜150℃に加熱され、加熱された状態で所定時間保持される。その後、水中油型乳化油脂組成物は、間接冷却法により冷却される。蒸気加熱法は、水中油型乳化油脂組成物に直接蒸気を作用させることにより加熱する方法であり、直接加熱法とも呼ばれる。
しかし、特許文献1(特開2012−200176号公報)は、生乳や牛乳から製造される液状の乳製品を加熱殺菌する具体的な方法を開示していない。
液状の乳製品を加熱殺菌する場合、液状の乳製品の加熱条件及び冷却条件によっては、液状の乳製品に含まれるタンパク質の熱変性を進行させ、液状の乳製品に含まれる乳香成分が散逸する場合がある。この結果、液状の乳製品が有する乳由来の風味が失われる虞がある。
また、液状の乳製品の加熱条件及び冷却条件によっては、液状の乳製品の粘度が上昇する場合がある。つまり、液状の乳製品を加熱殺菌することにより、液状の乳製品の物性が変化する虞がある。液状の乳製品が飲用に供される場合、液状の乳製品の粘度が増加することにより、液状の乳製品の飲みやすさが損なわれる虞がある。
特開2012−200176号公報
本発明の目的は、加熱殺菌により発生する風味の劣化と物性の変化とを抑制することができる乳製品の製造方法を提供することである。
本発明に係る乳製品の製造方法は、加熱殺菌工程と、冷却工程とを備える。加熱殺菌工程は、直接加熱法を用いて液状の乳製品を80℃以上120℃以下の温度に加熱し、この範囲の温度に加熱された液状の乳製品を2秒以上30秒以下の時間で保持することにより、液状の乳製品を殺菌する。冷却工程は、加熱殺菌工程により殺菌された液状の乳製品を間接冷却法を用いて冷却する。
本発明に係る乳製品の製造方法において、液状の乳製品は濃縮乳であってもよい。
本発明に係る乳製品の製造方法は、乳を濃縮して前記濃縮乳を生成する1次濃縮工程、を備えてもよい。この場合、加熱殺菌工程は、前記1次濃縮工程により生成された濃縮乳を加熱する。
本発明に係る乳製品の製造方法において、1次濃縮工程により生成された濃縮乳における全固形分濃度は、8重量%以上30重量%以下であってもよい。
本発明に係る乳製品の製造方法は、さらに、2次濃縮工程を備えてもよい。2次濃縮工程は、冷却工程により冷却された濃縮乳をさらに濃縮する。
本発明に係る乳製品の製造方法において、前記2次濃縮工程により生成された濃縮乳における全固形分濃度は、20重量%以上45重量%以下であってもよい。
本発明によれば、乳製品を加熱殺菌する際に風味の劣化と物性の変化とを抑制することができる乳製品の製造方法が提供される。
本発明の実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例1及び比較例1における加熱殺菌条件を示す表である。 本発明の実施例1及び比較例1における脱脂濃縮乳の分析結果を示す表である。 本発明の実施例1及び比較例1における乳香成分の量の変化を示すグラフである。 本発明の実施例1及び比較例1における硫黄化合物の量の変化を示すグラフである。 本発明の実施例1及び比較例2における加熱殺菌条件を示す表である。 本発明の実施例1及び比較例2における脱脂濃縮乳の分析結果を示す表である。 本発明の実施例1及び比較例2における乳香成分の量の変化を示すグラフである。 本発明の実施例2及び比較例3における加熱殺菌条件を示す表である。 本発明の実施例2及び比較例3における脱脂濃縮乳の分析結果を示す表である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の実施の形態に係る乳製品の製造方法は、乳から液状の乳製品を生成し、生成した液状の乳製品を所定の殺菌温度に加熱することより殺菌し、殺菌された液状の乳製品を所定の冷却温度まで冷却する。液状の乳製品の加熱には、直接加熱法が用いられ、殺菌された液状の乳製品の冷却には、間接冷却法が用いられる。液状の乳製品の加熱及び冷却の詳細については、後述する。
本実施の形態に係る乳製品の製造方法を用いて加熱殺菌することができる液状の乳製品は、乳等省令において列挙されている液状の乳製品であり、例えば、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、乳酸菌飲料、及び乳飲料である。
{1.脱脂濃縮乳の製造方法}
図1は、本発明の実施の形態に係る乳製品の製造方法を示すフローチャートである。図1を参照しながら、液状の乳製品の製造方法の一例として、脱脂濃縮乳の製造方法を説明する。脱脂濃縮乳は、生乳、牛乳又は特別牛乳などの乳から乳脂肪分の一部を除去し、乳脂肪分が除去された乳を濃縮したものである。脱脂濃縮乳は、飲用に供される。あるいは、脱脂濃縮乳は、乳酸菌飲料やアイスクリームなどの乳製品の原料等に用いられる。
{1.1.脱脂濃縮乳の調製}
(分離工程(ステップS1))
最初に、生乳や牛乳などの乳から乳脂肪分の一部を分離させることにより、脱脂乳を調製する(ステップS1)。乳脂肪分の分離には、例えば、遠心分離法が用いられる。分離工程(ステップS1)で調製される脱脂乳における乳脂肪分の含有量は、特に限定されない。
(1次濃縮工程(ステップS2))
ステップS1で調製された脱脂乳を濃縮することにより、1次脱脂濃縮乳を調製する(ステップS2)。脱脂乳の濃縮は、非加熱で行われることが好ましく、例えば、逆浸透膜が用いられる。脱脂乳に含まれる水分の一部が逆浸透膜を透過することにより、脱脂乳に含まれる無脂乳固形分及び乳脂肪分が濃縮される。脱脂乳を加熱することなく濃縮することにより、脱脂乳に含まれるタンパク質が熱変性により劣化することや、脱脂乳に含まれる乳香成分が失われることを防ぐことができる。
また、1次濃縮工程(ステップS2)で調製された1次脱脂濃縮乳において、全固形分の濃度の下限は、好ましくは8重量%であり、より好ましくは、12重量%であり、さらに好ましくは15重量%である。また、1次脱脂濃縮乳において、全固形分の濃度の上限は、好ましくは30重量%であり、より好ましくは28重量%であり、さらに好ましくは25重量%である。全固形分は、脱脂濃縮乳において水分を除く全ての成分である。
{1.2.1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌}
濃縮工程(ステップS2)で調製された1次脱脂濃縮乳は、以下のステップS3〜S5により加熱殺菌される。
(予備加熱工程(ステップS3))
間接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を殺菌温度(例えば、90℃)よりも低い予備加熱温度(例えば、70℃)まで加熱する(ステップS3)。間接加熱法は、熱交換器を用いて被加熱媒体(1次脱脂濃縮乳)を加熱する方法である。間接加熱法には、チューブ式、プレート式などの様々な方法があるが、ステップS3で用いられる方法は、間接加熱法であれば特に限定されない。
(直接加熱工程(ステップS4))
次に、直接加熱法を用いて、予備加熱温度まで加熱された脱脂濃縮乳を殺菌温度(例えば、90℃)まで加熱する。直接加熱法は、被加熱媒体である脱脂濃縮乳に蒸気を直接作用させることにより、脱脂濃縮乳を加熱する方法である。ステップS4において、脱脂濃縮乳に蒸気を直接作用させることで脱脂濃縮乳を加熱することができるのであれば、脱脂濃縮乳を加熱する方法は特に限定されない。例えば、直接加熱法として、スチームインジェクション式あるいはスチームインフュージョン式を用いることができる。
脱脂濃縮乳の殺菌温度が90℃である場合を例として説明しているが、脱脂濃縮乳の殺菌温度の下限は、予備加熱温度よりも高い温度であり、好ましくは80℃以上であり、より好ましくは85℃以上である。また、脱脂濃縮乳の殺菌温度の上限は、好ましくは120℃以下であり、より好ましくは110℃以下である。脱脂濃縮乳の殺菌温度を上記の範囲に設定することにより、脱脂濃縮乳に含まれるタンパク質の熱変性の進行を抑制することができる。
(温度維持工程(ステップS5))
直接加熱法により加熱された脱脂濃縮乳を殺菌温度で所定の時間維持する。これにより、脱脂濃縮乳が加熱殺菌される。
脱脂濃縮乳を殺菌温度で維持する所定の時間の下限は、特に限定されるものではないが、好ましくは2秒以上であり、より好ましくは5秒以上である。また、維持時間の上限は、特に限定されるものではないが、好ましくは30秒以下であり、より好ましくは25秒以下である。維持時間を上記の範囲に設定することにより、脱脂濃縮乳に含まれるタンパク質の熱変性の進行を抑制することができ、脱脂濃縮乳における水分の増加を抑制することができる。
{1.3.脱脂濃縮乳の冷却}
(冷却工程(ステップS6))
1次脱脂濃縮乳を殺菌温度で所定の時間保持した(ステップS5)後に、間接冷却法を用いて、1次脱脂濃縮乳を所定の冷却温度まで冷却する(ステップS6)。
間接冷却法は、上述の間接加熱法と同様に熱交換器を用いる方法である。殺菌温度に加熱された1次脱脂濃縮乳は、熱交換器を介して熱を放出することにより所定の冷却温度(例えば、5℃)まで冷却される。熱交換器の種類は特に限定されず、プレート式であってもチューブ式であってもよい。また、本実施の形態においては、ステップS5において、1次脱脂濃縮乳に含まれる水分を蒸発させることにより1次脱脂濃縮乳を冷却する蒸発冷却法は用いられない。この理由は、蒸発冷却法を用いた場合、1次脱脂濃縮乳における乳香成分が散逸し、乳本来の風味が損なわれるためである。
{1.4.2次脱脂濃縮乳の調製}
(2次濃縮工程(ステップS7))
所定の冷却温度まで冷却された1次脱脂濃縮乳をさらに濃縮する2次濃縮工程(ステップS7)を実行して、2次脱脂濃縮乳を調製する。
2次濃縮工程では、例えば、凍結濃縮法が用いられる。凍結濃縮法は、1次脱脂濃縮乳をさらに冷却することにより氷を生成させ、生成された氷を除去することによって1次脱脂濃縮乳をさらに濃縮する。なお、2次濃縮工程(ステップS7)は、加熱により1次脱脂濃縮乳を濃縮する方法を用いなければ、特に限定されない。
2次濃縮工程(ステップS7)により調製された2次脱脂濃縮乳において、全固形分の濃度の下限は、1次脱脂濃縮乳の全固形分の濃度よりも高い。具体的には、2次脱脂濃縮乳の全固形分の濃度の下限は、好ましくは20重量%であり、より好ましくは、25重量%であり、さらに好ましくは30重量%である。また、2次脱脂濃縮乳の全固形分の濃度の上限は、好ましくは45重量%であり、より好ましくは40重量%であり、さらに好ましくは35重量%である。
{2.脱脂濃縮乳の特徴}
{2.1.1次脱脂濃縮乳の特徴}
図1に示す製造方法により製造された1次脱脂濃縮乳(加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳)は、以下の特徴(1)〜(3)を有する。
(1)加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳の全固形分濃度は、ステップS2で調整された1次脱脂濃縮乳と同様である。
(2)加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳における未変性タンパク質の指標は、好ましくは、12.0(%)以上20.0(%)以下である。未変性タンパク質の指標の下限は、より好ましくは、12.5(%)であり、さらに好ましくは、13.0(%)である。未変性タンパク質の指標の上限は、より好ましくは、19.5(%)であり、さらに好ましくは、19.0(5)である。ここで、未変性タンパク質の指標とは、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳のWPNI(Whey Protein Nitrogen Index)を、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳に含まれるタンパク質の濃度(重量%)で除算し、この除算値に100を乗じた値である。WPNI及びタンパク質の濃度の計測方法は、後述する。
(3)加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳における動粘度は、好ましくは、30(cSt)以上150(cSt)以下である。動粘度の下限は、より好ましくは35(cSt)であり、さらに好ましくは40(cSt)である。動粘度の上限は、より好ましくは140(cSt)であり、さらに好ましくは130(cSt)である。
{2.1.2次脱脂濃縮乳の特徴}
図1に示す製造方法により製造された2次脱脂濃縮乳は、以下の特徴(1)〜(3)を有する。
(1)2次脱脂濃縮乳の全固形分濃度の範囲は、上記の通りであるため、その説明を省略する。
(2)2次脱脂濃縮乳における未変性タンパク質の指標の範囲は、1次脱脂濃縮乳と同じである。
(3)2次脱脂濃縮乳における動粘度は、好ましくは、100(cSt)以上170(cSt)以下である。動粘度の下限は、より好ましくは110(cSt)であり、さらに好ましくは120(cSt)である。動粘度の上限は、より好ましくは165(cSt)であり、さらに好ましくは160(cSt)である。
{3.液状の乳製品の製造方法の効果}
以上説明したように、本実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法は、乳製品の加熱殺菌の際に、直接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を殺菌温度まで加熱し、間接冷却法を用いて、殺菌された1次脱脂濃縮乳を冷却する。これにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌の際に発生するタンパク質の劣化、動粘度の上昇、乳香成分の散逸を抑制することができる。従って、1次脱脂濃縮乳を濃縮することにより生成された2次脱脂濃縮乳は、乳本来の風味及びを飲みやすさを維持することができる。
また、本実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法は、間接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を予備加熱し、直接加熱法を用いて、予備加熱された1次脱脂濃縮乳を殺菌温度まで加熱する。直接加熱法は、蒸気を1次脱脂濃縮乳に接触させることにより加熱する。このため、1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により加熱した場合、1次脱脂濃縮乳における水分濃度が増加する。しかし、本実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法は、間接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を予備加熱するため、1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により加熱する時間を短縮することができる。この結果、1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により加熱することにより発生する水分濃度の増加を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法は、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳を濃縮して2次脱脂濃縮乳を生成することにより、全固形分濃度が比較的高い(例えば、35重量%以上)脱脂濃縮乳を提供することができる。全固形分の濃度が比較的高い脱脂濃縮乳を加熱殺菌した場合、乳本来の風味が損なわれやすくなり、動粘度が上昇しやすくなる。しかし、本実施の形態に係る液状の乳製品の製造方法は、2次脱脂濃縮乳を加熱しなくてもよいため、全固形分濃度が比較的高い脱脂濃縮乳を、乳本来の風味が損なわれておらず、動粘度の上昇が抑制された状態で提供することが可能となる。
{3.変形例}
上記実施の形態では、1次脱脂濃縮乳を殺菌温度まで加熱する際に、間接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を予備加熱する例を説明したが、これに限られない。1次脱脂濃縮乳を殺菌温度に加熱する場合、予備加熱(ステップS3)を行わなくてもよい。この場合、1次脱脂濃縮乳は、直接加熱法により殺菌温度まで加熱されるため、1次脱脂濃縮乳の温度が殺菌温度まで上昇する時間を短縮することができる。
また、上記実施の形態では、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳に対して2次濃縮工程(ステップS7)を行う例を説明したが、これに限られない。脱脂濃縮乳の製造にあたり、2次濃縮工程(ステップS7)を省略してもよい。この場合、1次脱脂濃縮乳の全固形分の濃度の好ましい範囲は、上記実施の形態と同様である。
[試験1:加熱条件の評価]
生乳から1次脱脂濃縮乳を調製し、様々な加熱条件で1次脱脂濃縮乳を加熱殺菌した。そして、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳に含まれる成分を比較することにより、加熱条件を評価した。
図2は、後述する実施例1及び比較例1の1次脱脂濃縮乳における加熱殺菌の条件を示す表である。以下、図2を参照しながら、実施例1及び比較例1における1次脱脂濃縮乳の調製について説明する。
{実施例1}
遠心分離法を用いて生乳から乳脂肪分を分離することにより、脱脂乳を調製した。脱脂乳における全固形分の濃度が30重量%となるまで、逆浸透膜を用いて脱脂乳を濃縮して、1次脱脂濃縮乳を調製した。
調製した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により70℃まで予備加熱した。予備加熱した1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により90℃まで加熱した。そして、直接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を90℃の温度で15秒間保持することにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌を行った。つまり、実施例1では、1次脱脂濃縮乳の加熱の際に、間接加熱法と直接加熱法を併用した。
加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により、10℃以下の温度に冷却することにより、実施例1に係る脱脂濃縮乳を調製した。つまり、実施例1では、加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳の冷却の際に、間接冷却法を使用し、その他の冷却法を用いていない。
{比較例1}
実施例1と同様の手順により、生乳から1次脱脂濃縮乳を調製した。調製した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により70℃まで予備加熱し、予備加熱した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により90℃まで加熱した。そして、間接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を90℃の温度で15秒間保持することにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌を行った。加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により、10℃以下の温度に冷却することにより、比較例1に係る脱脂濃縮乳を調製した。
つまり、比較例1は、予備加熱された1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により加熱するのではなく、予備加熱された1次脱脂濃縮乳を殺菌温度(90℃)に加熱するために間接加熱法を用いた点が実施例1と異なる。
{評価結果}
実施例1及び比較例1の各々における脱脂濃縮乳の評価指標として、タンパク質、WPNI、動粘度、アセトン、2−ブタノン、DMDS(Dimethyl disulfide)、メタンチオールを測定した。
WPNIは、脱脂濃縮乳に含まれるタンパク質において熱変性が進行した度合いとして用いられる。WPNIの計測について、実施例1に係る1次脱脂濃縮乳を例に説明する。WPNIは、試料(実施例1に係る脱脂濃縮乳)に含まれるタンパク質濃度が3.4重量%となるように、試料を希釈した。塩酸を用いて、希釈された試料のpHを4.6に調整することにより、試料に含まれるタンパク質を凝集させた。タンパク質を凝集させた試料を2倍に希釈して濾過した。ケルダール法を用いて、試料の濾過によって得られた濾過液に含まれるタンパク質の量を測定し、測定結果を、WPNIとして取得した。なお、タンパク質の量の計測は、ケルダール法により行われた。具体的には、試料に含まれる有機物中の窒素量を測定し、得られた窒素量に対し、乳タンパク質と窒素との換算係数として6.38を乗じて、試料におけるタンパク質の量とした。
動粘度は、試料そのものの動きにくさを示し、1次脱脂濃縮乳の飲みやすさを示す指標として用いられる。動粘度は、下記の式(1)により算出される。
動粘度(cSt)=粘度(cP)/密度(g/cm3) ・・・(1)
粘度の計測について、実施例1に係る脱脂濃縮乳を例に説明する。試料(実施例1に係る脱脂濃縮乳)を薬匙で時計回りに10回撹拌し、反時計回りに10回撹拌した。撹拌された試料を5℃に冷却し、冷却された試料の粘度をB型粘度計を用いて計測した。試料の密度については、以下のようにして計測した。すなわち、粘度の計測と同様に、試料を撹拌、冷却した。その上で、試料の密度を比重計(DA130N。京都電子工業株式会社製)を用いて計測した。
アセトン、2−ブタノン、DMDS及びメタンチオールは、脱脂濃縮乳における乳香成分である。アセトン及び2-ブタノンは、新鮮な乳の風味を示す指標である。DMDS及びメタンチオールは、乳に含まれるタンパク質の加熱劣化指標である。試料におけるアセトン、2−ブタノン、DMDS及びメタンチオールの量は、DHS−GC−MS(Dynamic HeadSpace-Gas Chromatography-Mass Spectrometry)分析により測定される。
図3は、実施例1の脱脂濃縮乳と、比較例1に係る脱脂濃縮乳との分析結果を示す表である。
図3に示す表において、「全固形分」は、各試料における全固形分の濃度(重量%)であり、「タンパク質」は、各試料におけるタンパク質の濃度(重量%)であり、WPNIと、熱変性が進行したタンパク質とを含む。「WPNI」の数値は、タンパク質1gあたりに含まれる未変性ホエイタンパク質の量(mg)である。「WPNI/タンパク質」は、上述した、未変性タンパク質の指標である。
図3を参照して、実施例1に係る脱脂濃縮乳のWPNIは、比較例1に係る脱脂濃縮乳のWPNIよりも1.5倍程度大きい。実施例1に係る脱脂濃縮乳における「WPNI/タンパク質」は、比較例1に係る脱脂濃縮乳における「WPNI/タンパク質」よりも1.6倍程度大きい。つまり、実施例1に係る脱脂濃縮乳は、比較例1に係る脱脂濃縮乳と比べて、ホエイタンパク質の熱変性の進行が抑制されている。1次脱脂濃縮乳の加熱に直接加熱法を使用し、加熱された1次脱脂濃縮乳の冷却に間接冷却法を使用することによって、ホエイタンパク質の熱変性の進行を抑制できることが明らかとなった。
また、実施例1に係る脱脂濃縮乳の動粘度は、比較例1に係る脱脂濃縮乳の動粘度の1/6程度であった。このことから、1次脱脂濃縮乳の加熱に直接加熱法を使用し、加熱された1次脱脂濃縮乳の冷却に間接冷却法を使用することによって、1次脱脂濃縮乳における動粘度の増加が抑制されることが明らかとなった。
(香気成分の変化)
図4は、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳における乳香指標成分の濃度を示すグラフである。具体的には、図4は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれるアセトンの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳に含まれるアセトンの濃度を示している。また、図4は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれる2−ブタノンの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳に含まれる2−ブタノンの濃度を示している。
図5は、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳における硫黄化合物の濃度を示すグラフである。図5は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれるDMDSの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳のDMDSの濃度を示している。また、図5は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれるメタンチオールの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例1に係る脱脂濃縮乳に含まれるメタンチオールの濃度を示している。
図4を参照して、実施例1に係る脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度とほぼ同じであった。また、比較例1に係る1次脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度とほぼ同じであった。図4に示す結果から、間接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を殺菌温度に加熱した場合において、乳香成分が散逸しないことが明らかとなった。
図5を参照して、実施例1に係る脱脂濃縮乳のDMDS及びメタンチオールの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のDMDS及びメタンチオールの濃度より減少していた。一方、比較例1に係る脱脂濃縮乳のDMDSの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のDMDSの濃度の1.5倍以上であった。比較例1に係る脱脂濃縮乳のメタンチオールの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のメタンチオールの濃度の3倍以上であった。図5に示す結果から、間接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を殺菌温度に加熱した場合、DMDS及びメタンチオールを由来とする不快な臭いが大幅に増加することが明らかとなった。一方で、直接加熱法を用いて1次脱脂濃縮乳を殺菌温度に加熱した場合、DMDS及びメタンチオールを由来とする不快な臭いを抑制できることが明らかとなった。
[試験2:冷却条件の評価]
試験2では、実施例1と異なる冷却条件で1次脱脂濃縮乳を冷却した比較例2に係る脱脂濃縮乳を調整した。そして、実施例1に係る脱脂濃縮乳の分析結果と、比較例2に係る1次脱脂濃縮乳の分析結果とを比較した。
図6は、実施例1及び比較例2の各々における加熱殺菌の条件を示す表である。図6を参照しながら、実施例1及び比較例2における1次脱脂濃縮乳の調製について説明する。
{比較例2}
実施例1と同様の手順により、生乳から1次脱脂濃縮乳を調製した。調製した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により70℃まで予備加熱し、予備加熱した1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により90℃まで加熱した。そして、直接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を90℃の温度で15秒間保持することにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌を行った。
加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を大気圧よりも低い気圧の環境下に置くことにより、加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を蒸発冷却法により冷却した。蒸発冷却により、加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳の温度を70℃に低下させた。その後、間接冷却法を用いて、70℃まで冷却された1次脱脂濃縮乳を10℃以下の温度に冷却にした。つまり、比較例2は、実施例1と異なり、蒸発冷却法と間接冷却法とを併用して、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳を冷却している。
{評価結果}
図7は、実施例1の脱脂濃縮乳と、比較例2の脱脂濃縮乳との分析結果を示す表である。図7を参照して、脱脂濃縮乳の全固形分、タンパク質、WPNI、密度及び動粘度については、実施例1と比較例2において顕著な差は認められなかった。図7に示す結果から、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳の冷却条件は、ホエイタンパク質の熱変性及び動粘度の変化に大きな影響を与えないことが明らかとなった。
図8は、実施例1及び比較例2に係る脱脂濃縮乳における乳香指標成分の濃度を示すグラフである。図8は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれるアセトンの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例2に係る脱脂濃縮乳に含まれるアセトンの濃度量を示している。図8は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳に含まれる2−ブタノンの濃度を1とした場合における、実施例1及び比較例2に係る脱脂濃縮乳に含まれる2−ブタノンの濃度を示している。
上述のように、実施例1に係る脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度とほぼ同じである。一方、比較例2に係る脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度は、予備加熱前の1次脱脂濃縮乳のアセトン及び2-ブタノンの濃度に比べて半分以下に減少していた。従って、比較例2のように、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳を蒸発冷却法により冷却することにより、1次脱脂濃縮乳に含まれる乳香成分が散逸するが、実施例1のように、加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳の冷却の際に、間接冷却法を使用し、その他の冷却法を用いない方法は、乳香成分が散逸しないことが明らかとなった。
[試験3:2次脱脂濃縮乳の評価]
試験3では、1次脱脂濃縮乳から2次脱脂濃縮乳を調製する場合における、加熱殺菌条件により生ずる影響を評価した。図9は、実施例2及び比較例3の各々における加熱殺菌の条件を示す表である。図9を参照しながら、実施例2及び比較例3における2次脱脂濃縮乳の調製について説明する。
{実施例2}
実施例1と同様の手順で、1次脱脂濃縮乳を調製した。調製した1次脱脂濃縮乳を、実施例1と同様の手順で加熱殺菌した。つまり、1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により70℃まで予備加熱した。予備加熱した1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により90℃まで加熱した。そして、直接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を90℃の温度で15秒間保持することにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌を行った。加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により10℃以下の温度に冷却した。
全固形分の濃度が34重量%となるまで、冷却された1次脱脂濃縮乳を凍結濃縮法を用いて濃縮した。これにより、実施例2に係る脱脂濃縮乳を調製した。
{比較例3}
実施例1と同様の手順で、1次脱脂濃縮乳を調製した。調製した1次脱脂濃縮乳を、比較例1と同様の手順で加熱殺菌した。つまり、調製した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により70℃まで予備加熱し、予備加熱した1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により90℃まで加熱した。そして、間接加熱法を用いて、1次脱脂濃縮乳を90℃の温度で15秒間保持することにより、1次脱脂濃縮乳の加熱殺菌を行った。加熱殺菌した1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により10℃以下の温度に冷却した。
全固形分の濃度が34重量%となるまで、冷却された1次脱脂濃縮乳を凍結濃縮法を用いて濃縮した。これにより、比較例3に係る脱脂濃縮乳を調製した。
つまり、比較例3では、予備加熱された1次脱脂濃縮乳を間接加熱法により加熱する点が、実施例1と異なる。
{評価結果}
図10は、実施例2及び比較例3における2次脱脂濃縮乳の分析結果を示す表である。図10を参照して、実施例2に係る2次脱脂濃縮乳のWPNIは、比較例3に係る1次脱脂濃縮乳のWPNIよりも1.5倍程度大きい。実施例2に係る2次脱脂濃縮乳における「WPNI/タンパク質」は、比較例3に係る1次脱脂濃縮乳における「WPNI/タンパク質」よりも1.45倍程度大きい。つまり、実施例2に係る2次脱脂濃縮乳は、比較例3に係る2次脱脂濃縮乳と比べて、1次脱脂濃縮乳に含まれるホエイタンパク質の熱変性の進行が抑制されている。
図10に示す結果は、2次脱脂濃縮乳を調製する場合において、間接加熱法及び直接加熱法により加熱され、間接冷却法により冷却された1次脱脂濃縮乳を用いることにより、タンパク質の熱変性の進行と、動粘度の増加とが抑制される傾向が維持されている。つまり、1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により殺菌温度に加熱し、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により冷却することにより、1次脱脂濃縮乳をさらに濃縮するか否かに関係なく、タンパク質の熱変性の進行と動粘度の増加とを抑制できることが明らかとなった。
また、図10に示す結果は、1次脱脂濃縮乳における全固形分の濃度が18重量%であっても、1次脱脂濃縮乳を直接加熱法により加熱し、加熱殺菌された1次脱脂濃縮乳を間接冷却法により冷却することによって、1次脱脂濃縮乳に含まれるホエイタンパク質の熱変性の進行を抑制できることを示している。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。



Claims (6)

  1. 直接加熱法を用いて液状の乳製品を80℃以上120℃以下の温度に加熱し、前記温度に加熱された液状の乳製品を2秒以上30秒以下の時間で保持することにより、前記液状の乳製品を殺菌する加熱殺菌工程と、
    前記加熱工程により殺菌された液状の乳製品を間接冷却法を用いて冷却する冷却工程と
    を備える、乳製品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の乳製品の製造方法であって、
    前記液状の乳製品は濃縮乳である、乳製品の製造方法。
  3. 請求項2に記載の乳製品の製造方法であって、さらに、
    乳を濃縮して前記濃縮乳を生成する1次濃縮工程、
    を備え、
    前記加熱殺菌工程は、前記1次濃縮工程により生成された濃縮乳を加熱する、乳製品の製造方法。
  4. 請求項3に記載の乳製品の製造方法であって、
    前記1次濃縮工程により生成された濃縮乳における全固形分濃度は、8重量%以上30重量%以下である、乳製品の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の乳製品の製造方法であって、さらに、
    前記冷却工程により冷却された濃縮乳をさらに濃縮する2次濃縮工程、
    を備える、乳製品の製造方法。
  6. 請求項5に記載の乳製品の製造方法であって、
    前記2次濃縮工程により生成された濃縮乳における全固形分濃度は、20重量%以上45重量%以下である、乳製品の製造方法。
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