JPWO2017022106A1 - ファスナーストリンガー、スライドファスナー、及び加締め機 - Google Patents

ファスナーストリンガー、スライドファスナー、及び加締め機 Download PDF

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Abstract

ファスナーストリンガー(50)は、テープ側縁部(15)に芯紐(16)が設けられたファスナーテープ(10)と、テープ側縁部(15)に対して固定されたファスナーエレメント(20)と、ファスナーエレメント(20)に隣接する位置で芯紐(16)に対して固定された金属製の止具(30、30s)を有する。止具(30、30s)には、芯紐(16)を間に挟んで反対側を臨む第1外面(31)及び第2外面(32)が設けられる。芯紐(16)に沿う方向における止具(30、30s)の第1端部(38e)には、第1外面(31)の外周縁に至るまで芯紐(16)に沿って延びる第1傾斜面(41)と、第2外面(32)の外周縁に至るまで芯紐(16)に沿って延びる第2傾斜面(42)が設けられる。第1傾斜面(41)及び第2傾斜面(42)が設けられた止具(30、30s)の第1端部(38e)の厚み(TH38)が、この第1端部(38e)以外の止具(30、30s)の部分(39)の厚み(TH39)よりも小さい。

Description

本開示は、ファスナーストリンガー、スライドファスナー、及び加締め機に関する。特には、本開示は、止具を有するファスナーストリンガーに関し、若しくはこのファスナーストリンガーを含むスライドファスナーに関する。
特許文献1には、スライドファスナーのテープ***縁部に対して加締めにより取り付けられる止具が開示されている。止具の上下脚部2、2の連続部4に止具の長さ方向に延びる溝5を設け、同文献の図2及び図3に端的に図示されるように溝5の横断面がV字形である。
特許文献2には、ファスナーストリンガーからのスライダーの抜けを防止するため上止具10に膨出部15を設けることが開示されている。
実公昭63−1855号公報 特開2002−253307号公報
ファスナーテープのテープ側縁部の芯紐に対する止具の取付強度は、止具に付与される変形が大きいほど大きくなることが予期される。しかしながら、止具への大きな変形が許容されない若しくは好まれない場合がある。
本発明の一態様に係るファスナーストリンガーは、
テープ側縁部(15)に芯紐(16)が設けられたファスナーテープ(10)と、
ファスナーテープ(10)のテープ側縁部(15)に対して固定されたファスナーエレメント(20)と、
ファスナーエレメント(20)に隣接する位置でファスナーテープ(10)のテープ側縁部(15)の芯紐(16)に対して固定された金属製の止具(30、30s)を有するファスナーストリンガー(50)であって、
止具(30、30s)には、テープ側縁部(15)の芯紐(16)を間に挟んで反対側を臨む第1外面(31)及び第2外面(32)が設けられ、
芯紐(16)に沿う方向における止具(30、30s)の第1端部(38e)には、第1外面(31)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第1傾斜面(41)と、第2外面(32)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第2傾斜面(42)が設けられ、
第1傾斜面(41)及び第2傾斜面(42)が設けられた止具(30、30s)の第1端部(38e)の厚み(TH38)が、この第1端部(38e)以外の止具(30、30s)の部分(39)の厚み(TH39)よりも小さい。
幾つかの実施形態においては、第1傾斜面(41)及び第2傾斜面(42)が設けられた止具(30、30s)の第1端部(38e)が、芯紐(16)沿いにおいてファスナーエレメント(20)からより離れて配される止具(30、30s)の端部である。
幾つかの実施形態においては、前記第1端部(38e)は、前記第1傾斜面(41)と同調に傾斜する第1傾斜内面(41k)と、前記第2傾斜面(42)と同調に傾斜する第2傾斜内面(42k)を有し、前記第1端部(38e)が前記芯紐(16)に食い込むエッジ部(35m、35n)を有する。
幾つかの実施形態においては、芯紐(16)に沿う止具(30、30s)の第2端部(38g)には、第1外面(31)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第3傾斜面(43)と、第2外面(32)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第4傾斜面(44)が設けられ、
第3傾斜面(43)と第4傾斜面(44)が設けられた止具(30、30s)の第2端部(38g)の厚み(TH38)が、止具(30、30s)の第1端部(38e)と第2端部(38g)の間の止具(30、30s)の中間部(39)の厚み(TH39)よりも小さい。
幾つかの実施形態においては、前記第2端部(38g)は、前記第3傾斜面(43)と同調に傾斜する第3傾斜内面(43k)と、前記第4傾斜面(44)と同調に傾斜する第4傾斜内面(44k)を有し、前記第2端部(38g)が前記芯紐(16)に食い込むエッジ部(35p、35q)を有する。
幾つかの実施形態においては、第1傾斜面(41)と第3傾斜面(43)の間には平坦面(45)が設けられ、第2傾斜面(42)と第4傾斜面(44)の間には平坦面(46)が設けられる。
本発明の更なる態様に係るスライドファスナーは、上述のいずれかのファスナーストリンガー(50)に等しい一対のファスナーストリンガー(50)と、
一対のファスナーストリンガー(50)を開閉するためのファスナースライダー(60)を有する。
幾つかの実施形態においては、スライダーの前進により一対のファスナーストリンガー(50)が閉じられ、止具(30、30s)がファスナーエレメント(20)の前隣に設けられる。
本発明の別態様に係る加締め機は、上述のファスナーストリンガー(50)の製造用の加締め機(80)であって、
芯紐(16)に対して止具(30、30s)を加締めるための第1押圧部(81)と第2押圧部(82)を備え、
第1押圧部(81)には、止具(30、30s)の第1傾斜面(41)を成形するための傾斜面が設けられ、
第2押圧部(82)には、止具(30、30s)の第2傾斜面(42)を成形するための傾斜面が設けられる。
本発明の一態様によれば、テープ側縁部の芯紐に対する止具の十分な取付強度の確保のために要求される止具の相対的に大きな変形を回避若しくは低減することができる。
本発明の第1実施形態に係るスライドファスナーの概略的な部分正面模式図である。 本発明の第1実施形態に係るスライドファスナーの概略的な部分正面模式図であり、スライダー内に配されるエレメントの状態を示す。 本発明の第1実施形態に係るスライドファスナーの概略的な部分正面模式図であり、スライダー内に配される止具の状態を示す。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な斜視図であり、図示の便宜状、ファスナーテープのテープ側縁部の芯紐の図示が省略されている。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な断面模式図であり、図5(a)にて図4のV(a)−V(a)に沿う断面構成を模式的に示し、図5(b)にて図4のV(b)−V(b)に沿う断面構成を模式的に示す。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な断面模式図であり、図4のVI−VIに沿う断面構成を模式的に示す。図6は、止具に隣接するファスナーエレメントの断面構成も併せて示す。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーに含まれる止具の加締め前の構成を示す概略的な斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機を示す模式図であり、第1押圧部と第2押圧部の間に止具が保持されている状態が示される。 本発明の第1実施形態に係るファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機の断面模式図であり、図8のIX−IXに沿う断面構成を模式的に示す。図9(a)及び図9(b)の対比により加締め機における適切な止具のアライメントが確保されることが示される。 本発明の比較例に係る止具の概略的な斜視図である。 本発明の比較例に係るファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機の断面模式図である。図11は、図9に対応する断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係るファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な断面模式図であり、止具に隣接するファスナーエレメントの断面構成も併せて示す。 本発明の更なる比較例に係る止具の概略的な斜視図である。 図14は、図1の後止めの概略的な部分斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の非限定の例示の実施の形態について説明する。開示の1以上の実施形態及び実施形態に包含される各特徴は、個々に独立したものではない。当業者は、過剰説明を要せず、各実施形態及び/又は各特徴を組み合わせることができ、また、この組み合わせによる相乗効果も理解可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明の記述を主たる目的とするものであり、作図の便宜のために簡略化されている場合がある。
以降の記述においては、前後方向が、スライドファスナー用のスライダーの移動方向に合致する。スライダーの前進により左右一対のファスナーストリンガーが閉じられ、左右一対のファスナーエレメントが噛み合う。スライダーの後進により左右一対のファスナーストリンガーが開けられ、左右一対のファスナーエレメントの噛み合いが解除される。上下方向は、前後方向に直交する方向である。上下方向は、スライダーの上翼板又は下翼板に直交する方向、スライダーの連結柱が延びる方向、又はファスナーテープの主面に直交する方向に等しい。左右方向は、前後方向及び上下方向に直交する方向である。
<第1実施形態>
本発明の幾つかの例示形態の一つの例示形態である第1実施形態について図1乃至図11を参照して説明する。図1は、スライドファスナーの概略的な部分正面模式図である。図2は、スライドファスナーの概略的な部分正面模式図であり、スライダー内に配されるエレメントの状態を示す。図3は、スライドファスナーの概略的な部分正面模式図であり、スライダー内に配される止具の状態を示す。図4は、ファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な斜視図であり、図示の便宜状、ファスナーテープのテープ側縁部の芯紐の図示が省略されている。図5は、止具の概略的な断面模式図であり、図5(a)にて図4のV(a)−V(a)に沿う断面構成を模式的に示し、図5(b)にて図4のV(b)−V(b)に沿う断面構成を模式的に示す。図6は、ファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な断面模式図であり、図4のVI−VIに沿う断面構成を模式的に示す。図6は、止具に隣接するファスナーエレメントの断面構成も併せて示す。図7は、ファスナーストリンガーに含まれる止具の加締め前の構成を示す概略的な斜視図である。図8は、ファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機を示す模式図であり、第1押圧部と第2押圧部の間に止具が保持されている状態が示される。図9は、ファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機の断面模式図であり、図8のIX−IXに沿う断面構成を模式的に示す。図9(a)及び図9(b)の対比により加締め機における適切な止具のアライメントが確保されることが示される。図10は、比較例に係る止具の概略的な斜視図である。図11は、比較例に係るファスナーストリンガーの製造に用いられる加締め機の断面模式図である。図11は、図9に対応する断面模式図である。
図1乃至図3に示すように、スライドファスナー70は、左右一対のファスナーストリンガー50と、左右一対のファスナーストリンガー50を開閉するための一つのファスナースライダー60を有する。各ファスナーストリンガー50は、前後方向に長尺なファスナーテープ10、前後方向に配列されたファスナーエレメント20、及びファスナーエレメント20に隣接して設けられた止具30、30sを有する。ファスナースライダー60の前進により左右のファスナーエレメント20が噛み合い、ファスナーエレメント20の後進により左右のファスナーエレメント20の噛み合いが解除される。図3に示すように、ファスナースライダー60内に止具30が収容され、ファスナースライダー60の前進が阻止される。止具30が前止めであり、止具30sが後止めである。
ファスナースライダー60は、上翼板61、下翼板62、連結柱63を有する。上翼板61と下翼板62が一定の間隔を空けて対向配置される。上翼板61の前端部と下翼板62の前端部が連結柱63により連結される。連結柱63の左右には左右一対の前口が設けられ、これを介してファスナーエレメント20がファスナースライダー60内に進入し、またこれを介してファスナーエレメント20がファスナースライダー60内からその外へ出る。上翼板61及び下翼板62の少なくとも一方には左右一対のフランジ部64が設けられる。左右のフランジ部64と連結柱63の間でエレメント通路が規定される。ファスナースライダー60内にはY字状のエレメント通路が画定される。ファスナースライダー60は、金属製又は樹脂製であり得る。ファスナースライダー60の上翼板61上には引手取付柱65が設けられ、引手取付柱65に対して引手66が取り付けられる。
左右一対のファスナーテープ10は、各々、他方のファスナーテープ10に対向するテープ側縁部15を有し、テープ側縁部15がファスナーテープ10の長手方向、端的には前後方向に延びる。テープ側縁部15には芯紐16が設けられる。芯紐16は、テープ側縁部15と同じく、ファスナーテープ10の長手方向、端的には前後方向に延びる。図示の例示形態においては、芯紐16は、前後方向におけるテープ側縁部15の全域に設けられる。他の実施形態においては、芯紐16は、前後方向におけるテープ側縁部15の一領域のみに設けられ、その全域に設けられない。
幾つかの実施形態においては、ファスナーテープ10は、経糸と緯糸が織られた可撓性を有する布であり、上面と下面を有し、これによりその厚みが規定される。ファスナーテープ10は、テープ主体部14とテープ側縁部15を有し、テープ側縁部15に芯紐16が設けられる。芯紐16は、前後方向に延びる1以上又は2以上の糸を含み、テープ側縁部15に縫い付け等により固定される。芯紐16は、ファスナーテープ10の上面から上方に突出する上部芯紐16mとファスナーテープ10の下面から下方に突出する下部芯紐16nを含む。
図示の例示形態においては、ファスナーエレメント20が金属製エレメントである。ファスナーエレメント20は、ファスナーテープ10のテープ側縁部15、端的には芯紐16に沿って前後方向に一定の間隔で配列される。他の実施形態においては、ファスナーエレメント20がモノフィラメントが螺旋状に巻かれたコイルエレメントであり、ファスナーテープ10のテープ側縁部15に対して縫い付けられる。幾つかの実施形態においては、コイルエレメント内に芯紐16が配され、他の実施形態においてはコイルエレメント内に芯紐16が配されない。また他の実施形態においては、ファスナーエレメント20が樹脂製エレメントである。
止具30は、金属製の止具であり、ファスナーテープ10のテープ側縁部15の芯紐16に対して加締めにより固定される。図4乃至図6に示すように、止具30は、ファスナーテープ10のテープ側縁部15の芯紐16を挟むように構成され、端的には、ファスナーテープ10の上面側の第1脚部35、ファスナーテープ10の下面側の第2脚部36、及び第1脚部35と第2脚部36を連結する連結部37を有する。第1脚部35がテープ側縁部15の上部芯紐16mに接触し、第2脚部36がテープ側縁部15の下部芯紐16nに接触する。
第1脚部35と第2脚部36の間でファスナーテープ10のテープ側縁部15の芯紐16が挟持され、これにより、ファスナーテープ10のテープ側縁部15の芯紐16に対する止具30の固定が確保される。止具30の第1脚部35を上部脚部と呼び、止具30の第2脚部36を下部脚部と呼んでも良い。
連結部37は、第1脚部35と第2脚部36と比較してファスナーテープ外方に設けられる。ファスナーテープ外方とは、ファスナーテープの面上からファスナーテープの外部領域上へ向かう方向であり、例えば、ファスナーテープの面上から芯紐を横切り、ファスナーテープの外部領域上へ向かう方向である。連結部37と比較し、第1脚部35と第2脚部36がファスナーテープ内方に設けられる。ファスナーテープ内方は、ファスナーテープの外部領域上からファスナーテープの面上に向かう方向であり、例えば、ファスナーテープの外部領域上から芯紐を横切り、ファスナーテープの面上に向かう方向である。
連結部37は、第1脚部35及び第2脚部36と比較して左右方向内側に配される。第1脚部35及び第2脚部36は、連結部37と比較して左右方向外側に配される。左右方向内側及び外側は、左右一対のファスナーストリンガー50を基準として理解される方向である。閉状態の左右のファスナーストリンガー50に関して左右方向内側及び左右方向外側を次のように説明することができる。左右方向内側は、左右方向において、噛合状態の左右のエレメント列に向かう方向である。左右方向外側は、左右方向において、噛合状態の左右のエレメント列から離れる方向である。
図7に模式的に示すように、塑性変形前の止具30の第1脚部35と第2脚部36の間隔が十分に確保されており、第1脚部35と第2脚部36の間の空間にテープ側縁部15の芯紐16を簡単に挿入することができる。第1脚部35と第2脚部36の空間に芯紐16を配した状態で第1脚部35と第2脚部36の間隔を減じるように止具30が塑性変形される。
止具30は、上下方向に交差する第1外面31及び第2外面32を有する。第1外面31が、上下方向に関してファスナーテープ10の上面と同じ側にあり、第2外面32が、上下方向に関してファスナーテープ10の下面と同じ側にある。第1外面31と第2外面32は、テープ側縁部15及び芯紐16を間に挟んで上下方向に関して反対側を臨む。第1外面31及び第2外面32は、左右方向において幅を有し、前後方向において長さを有する。第1外面31及び第2外面32は、それぞれ略一定の幅を有しながら前後方向に延びる。
第1外面31と第2外面32の間には、テープ側縁部15の芯紐16が配される。第1外面31と第2外面32により止具30の厚みTH30が規定される。第1外面31及び第2外面32は、それぞれ、図1乃至図3に示されるように正面視して矩形状の領域を占める。換言すれば、第1外面31及び第2外面32の外周縁が矩形を描くように延びる。他の実施形態においては、第1外面31と第2外面32が、それぞれ図示のものとは異なる正面視形状を有する。なお、第1外面31を上面と呼び、第2外面32を下面と呼んでも良い。
止具30は、上下方向に延びて第1外面31と第2外面32を接続する接続面33を有する。接続面33は、ファスナーテープ10の芯紐16よりもファスナーテープ外方に設けられる。接続面33は、第1外面31と第2外面32の左右方向内側の各外周縁を接続する。接続面33は、上下方向において幅を有し、前後方向において長さを有する。接続面33は、上下方向の一定幅を有しながら前後方向に延びる。接続面33は、左右方向に交差又は直交するように配向される。接続面33は、ファスナースライダー60の連結柱63に接触可能な面である。
止具30は、左右方向において接続面33の反対側にある反対面34を有する。反対面34は、ファスナーテープ10の芯紐16よりもファスナーテープ内方に設けられる。反対面34がファスナーテープ10により分断されている。反対面34は、左右方向に交差又は直交するように配向される。接続面33とは異なり、反対面34がファスナーテープ10上に位置する。
詳細には、止具30の反対面34は、連結部37からファスナーテープ内方に延びる第1脚部35の頂面34mと、連結部37からファスナーテープ内方に延びる第2脚部36の頂面34nが含まれ、第1脚部35の頂面34mがファスナーテープの上面に対してほぼ垂直に配向され、第2脚部36の頂面34nがファスナーテープの下面に対してほぼ垂直に配向される。
止具30は、上下方向に延びて第1外面31と第2外面32を接続する第1端面301と第2端面302を有し、第1端面301と第2端面302が前後方向において互いに反対方向を臨むように配向される。第1端面301と第2端面302は、ファスナーテープ10の芯紐16に交差するように設けられる。第1端面301を前端面と呼び、第2端面302を後端面と呼んでも良い。第1端面301は、第1外面31の前側の外周縁と第2外面32の前側の外周縁を接続する。第2端面302は、第1外面31の後側の外周縁と第2外面32の後側の外周縁を接続する。
なお、第1外面31は、第1脚部35と連結部37に亘る面である。同様に、第2外面32は、第2脚部36と連結部37に亘る面である。接続面33は、連結部37の一側面である。止具30の接続面33は、組を為す他方の止具30に対向する面であり、これを対向面と呼んでも良い。
止具30は、芯紐16に沿う方向、端的には前後方向において第1端部38eと第2端部38gの2つの端部38を有し、2つの端部38の間に中間部39を有する。第1端部38eを前端部と呼び、第2端部38gを後端部と呼んでも良い。止具30の第1端部38eは、第2端部38gよりもファスナーエレメント20から離間して配される。止具30の第2端部38gは、第1端部38eよりもファスナーエレメント20に近接し、ファスナーエレメント20に隣接して配置される。
非限定例においては、芯紐16に沿う第1端部38eの長さL38e、芯紐16に沿う第2端部38gの長さL38g、芯紐16に沿う中間部39の長さL39は、次のとおりである。L38e=1.43mm、L38g=1.43mm、L39=0.94mmである。この時、芯紐16に沿う止具30の長さL30は、3.8mmである。幾つかの実施形態においては、L38e>L39を満足し、L38g>L39を満足する。これにより、止具30の美観と止具30の取り付け強度のバランスを好適に確保することができる。幾つかの実施形態においては、上述の止具30の長さL30に占める中間部39の長さL39は、約25%〜40%である。別表現すれば、幾つかの実施形態においては、L39/L30×100=25〜40を満足する。これにより、止具30の美観と止具30の取り付け強度のバランスを好適に確保することができる。
本実施形態においては、止具30の第1端部38eには、第1外面31の前側の外周縁に至るまで芯紐16に徐々に接近する態様で芯紐16に沿って延びる第1傾斜面41と、第2外面32の前側の外周縁に至るまで芯紐16に徐々に接近する態様で芯紐16に沿って延びる第2傾斜面42が設けられる。図示例においては、第1傾斜面41及び第2傾斜面42それぞれの斜度は互いに等しい。第1傾斜面41及び第2傾斜面42が設けられた止具30では、第1端部38eの前側端部における第1端部38eの厚みTH38が、この第1端部38e以外の止具30の部分の厚み、図示例においては中間部39の厚みTH39よりも小さい。これにより、止具30を大きく塑性変形しなくとも、芯紐16に対する止具30の十分な取付強度を確保することができる。
なお、第1傾斜面41と第2傾斜面42の間にテープ側縁部15の芯紐16が配される。更に第1傾斜面41及び第2傾斜面42の上下間隔が、第1外面31の外周縁に向かう第1傾斜面41の延在及び第2外面32の外周縁に向かう第2傾斜面42の延在に応じて徐々に狭められる。第1外面31の第1傾斜面41は、前後方向においてファスナーエレメント20から離間する側へ第1外面31の外周縁に至るまで延びる。また、第2外面32の第2傾斜面42は、前後方向においてファスナーエレメント20から離間する側へ第2外面32の外周縁に至るまで延びる。止具30の厚みTH30は、中間部39から第1端部38eの前側端部に向けて徐々に減少するため、その外観が損なわれない。
第1傾斜面41及び第2傾斜面42が設けられた止具30の第1端部38eが、芯紐16沿いにおいてファスナーエレメント20からより離れて配される止具30の端部である。これにより、止具30は、ファスナースライダー60の前進を制止する時にファスナースライダー60から受ける力に十分に耐えることができる。
図6に示すように、第1端部38eは、第1傾斜面41と同調に傾斜する第1傾斜内面41kと、第2傾斜面42と同調に傾斜する第2傾斜内面42kを有する。従って、第1端部38eは、芯紐16に食い込む第1及び第2エッジ部35m、35nを有する。第1脚部35は、第1傾斜面41及び第1傾斜内面41kに応じて上部芯紐16mに食い込む第1エッジ部35mを有し、同様に、第2脚部36は、第2傾斜面42及び第2傾斜内面42kに応じて下部芯紐16nに食い込む第2エッジ部35nを有する。第1エッジ部35mと第2エッジ部35nのため、第1脚部35の前端部35eと第2脚部36の前端部36eの間隔が減じられる。第1脚部35の前端部35eの第1傾斜内面41kは芯紐16に接触する接触面である。第2脚部36の前端部36eの第2傾斜内面42kは芯紐16に接触する接触面である。
更に、必ずしもこの限りではないが、本実施形態においては、止具30の第2端部38gには、第1外面31の後側の外周縁に至るまで芯紐16に徐々に接近する態様で芯紐16に沿って延びる第3傾斜面43と、第2外面32の後側の外周縁に至るまで芯紐16に徐々に接近する態様で芯紐16に沿って延びる第4傾斜面44が設けられる。図示例においては、第3傾斜面43及び第4傾斜面44それぞれの斜度は互いに等しい。第3傾斜面43と第4傾斜面44が設けられた止具30では、第2端部38gの後側端部における第2端部38gの厚みTH38が、第1端部38eと第2端部38gの間の中間部39の厚みTH39よりも小さい。これにより、芯紐16に対する止具30の固定がより十分になり、更に、止具30の前後対称の外観を確保することができる。
なお、第3傾斜面43と第4傾斜面44の間にテープ側縁部15の芯紐16が配される。第3傾斜面43及び第4傾斜面44の上下間隔は、第1外面31の外周縁に向かう第3傾斜面43の延在及び第2外面32の外周縁に向かう第4傾斜面44の延在に応じて徐々に狭められる。第3傾斜面43が、ファスナーエレメント20に向かう側へ第1外面31の外周縁に至るまで延びる。第4傾斜面44が、ファスナーエレメント20に向かう側へ第2外面32の外周縁に至るまで延びる。止具30の厚みTH30は、中間部39から第2端部38gの後側端部に向けて徐々に減少するため、その外観が損なわれない。
このように第1傾斜面41及び第2傾斜面42に加えて第3傾斜面43及び第4傾斜面44が止具30に設けられる場合、芯紐16に沿う前後方向における止具30の両端部38の各厚みTH38が、その両端部38の間の中間部39の厚みTH39よりも小さい。止具30を大きく塑性変形しなくとも、芯紐16に対する止具30の十分な取付強度を確保することができる。
図6に示すように、第2端部38gは、第3傾斜面43と同調に傾斜する第3傾斜内面43kと、第4傾斜面44と同調に傾斜する第4傾斜内面44kを有する。従って、第1端部38eは、芯紐16に食い込む第3及び第4エッジ部35p、35qを有する。第1脚部35は、第3傾斜面43及び第3傾斜内面43kに応じて上部芯紐16mに食い込む第3エッジ部35pを有し、同様に、第2脚部36は、第4傾斜面44及び第4傾斜内面44kに応じて下部芯紐16nに食い込む第4エッジ部35qを有する。第3エッジ部35pと第4エッジ部35qのため、第1脚部35の後端部35gと第2脚部36の後端部36gの間隔が減じられる。第1脚部35の後端部35gの第3傾斜内面43kは芯紐16に接触する接触面である。第2脚部36の後端部36gの第4傾斜内面44kは芯紐16に接触する接触面である。
第1脚部35は、第1脚部35の前端部35e及び後端部35gに設けられた上述の第1及び第3傾斜内面41k、43kの間の中間内面45kを有する。中間内面45kも上部芯紐16mに接触する。第2脚部36は、第2脚部の前端部36e及び後端部36gに設けられた上述の第2及び第4傾斜内面42k、44kの間の中間内面46kを有する。中間内面46kも下部芯紐16nに接触する。なお、第1脚部35の内面と第2脚部36の内面は、芯紐16を挟んで対向する面である。第1脚部35の内面を第1内面と呼び、第2脚部36の内面を第2内面と呼んでも良い。
図示の例示形態においては、止具30が、第1傾斜面41、第2傾斜面42、第3傾斜面43、及び第4傾斜面44の全てを具備している。しかしながら、他の実施形態においては、第1傾斜面41と第2傾斜面42の第1組と第3傾斜面43と第4傾斜面44の第2組のいずれか一方のみを採用することが想定される。つまり、必ずしも両方の組を採用する必要はない。他の実施形態においては、第1傾斜面41と第2傾斜面42が省略され、第3傾斜面43と第4傾斜面44が採用される。この場合、第3傾斜面43と第4傾斜面44の合計2つの傾斜面しか止具30に設けられないため、「第3」傾斜面が「第1」傾斜面と呼ばれ、「第4」傾斜面が「第2」傾斜面と呼ばれる。
図6の模式図から理解されるように、止具30の第1外面31に第1傾斜面41が設けられ、これに応じて第1脚部35の前端部35eが前方下向きに傾斜される。止具30の第2外面32に第2傾斜面42が設けられ、これに応じて第2脚部36の前端部36eが前方上向きに傾斜される。第1脚部35の前端部35eと第2脚部36の前端部36eの間隔が十分に狭まり、両者の間で芯紐16が強く挟まれる。
図6の模式図から理解されるように、止具30の第1外面31に第3傾斜面43が設けられ、これに応じて第1脚部35の後端部35gが後方下向きに傾斜される。止具30の第2外面32に第4傾斜面44が設けられ、これに応じて第2脚部36の後端部36gが後方上向きに傾斜される。第1脚部35の後端部35gと第2脚部36の後端部36gの間隔が十分に狭まり、両者の間で芯紐16が強く挟まれる。
第1脚部35の前端部35eと後端部35gの間には中間部35fが設けられ、第2脚部36の前端部36eと後端部36gの間には中間部36fが設けられる。第1脚部35の中間部35fと第2脚部36の中間部36fの間の間隔が相対的に大きく確保される。
止具30は、第1端部38e及び第2端部38gにおいて最小厚TH30minを有する。止具30は、第1端部38e及び第2端部38gの間の中間部39において最大厚TH30maxを有する。
図6に示すように、止具30は、ファスナーエレメント20に隣接して設けられる。図示の例示形態においては、止具30は、ファスナーエレメント列の前端の隣に設けられる。止具30がファスナーエレメント列の後端の隣に設けられる他の実施形態も想定される。ファスナーエレメント20は、上述のように金属製エレメントである。当業者が即時に理解されるように、ファスナーエレメント20は、止具30と同様に、第1脚部21、第2脚部22、及び第1脚部21と第2脚部22を連結する連結部を有する。第1脚部21の第1外面21mと第2脚部22の第2外面22mの間に芯紐16が配される。第1脚部21の第1外面21mと第2脚部22の第2外面22mによりファスナーエレメント20の厚みTH20が規定される。
幾つかの実施形態においては、上述の止具30の第1端部38e及び第2端部38gにおける最小厚TH30minが、ファスナーエレメント20の厚みTH20よりも小さい。幾つかの実施形態においては、上述の止具30の第1端部38e及び第2端部38gにおける最小厚TH30minが、ファスナーエレメント20の厚みTH20に等しい。
なお、ファスナーエレメント20は、ファスナーテープ内方の基部と、ファスナーテープ外方の係合頭部を有し、図6にはファスナーエレメント20の基部の断面構成が図示される。
図4を参照して理解されるように止具30の第1外面31には相対的に大きい凸凹が形成されていなく、主に傾斜面と平坦面から構成されている。第1外面31には上述の第1傾斜面41と第3傾斜面43が設けられ、その間に平坦面45が設けられる。第1傾斜面41、平坦面45、及び第3傾斜面43よりもファスナーテープ外方には傾斜面471と傾斜面473が設けられる。傾斜面471は、傾斜面473よりも急な傾斜面である。傾斜面473は、緩慢に傾斜し、幾つかの形態においてはほぼ平坦である。幾つかの実施形態においては、傾斜面471と傾斜面473の境界を明確に視認することができない。なお、第2外面32には上述の第2傾斜面42と第4傾斜面44が設けられ、その間に平坦面46が設けられる。第2傾斜面42、平坦面46、及び第4傾斜面44よりもファスナーテープ外方には傾斜面472と傾斜面474が設けられる。傾斜面472は、傾斜面474よりも急な傾斜面である。傾斜面474は、緩慢に傾斜し、幾つかの形態においてはほぼ平坦である。図示例においては、平坦面45、46はファスナーテープ10に平行な面である。
本実施形態は、止具30に凸凹を設けることに依拠して芯紐16に対する止具30の取付強度を確保していない。本実施形態は、上述の第1傾斜面41と第2傾斜面42の形成に基づく止具30の第1端部38eでの第1脚部35と第2脚部36による芯紐16の挟み込み、及び/又は、上述の第3傾斜面43と第4傾斜面44の形成に基づく止具30の第2端部38gでの第1脚部35と第2脚部36による芯紐16の挟み込みに依拠して芯紐16に対する止具30の取付強度を確保している。止具30に相対的に大きな凸凹が設けられず、止具30の美観が確保される。止具30に第1傾斜面41と第2傾斜面42の組、若しくは第3傾斜面43と第4傾斜面44の組を設けることにより、後述のように芯紐16に対して止具30を加締めにより取り付ける際、加締め機における加締め前の止具30のセルフアライメントも促進される。
図4に示すように、第1傾斜面41の左右幅は、平坦面45から離間するに応じて増加する。第3傾斜面43の左右幅は、平坦面45から離間するに応じて増加する。同様に、第2傾斜面42の左右幅は、平坦面46から離間するに応じて増加する。第4傾斜面44の左右幅は、平坦面46から離間するに応じて増加する。幾つかの実施形態においては、第1傾斜面41の左右幅は、芯紐16の左右幅W16の1/2以上になるまで増加する。第3傾斜面についても同様である。また、第2傾斜面42の左右幅は、芯紐16の左右幅W16の1/2以上になるまで増加する。第4傾斜面44についても同様である。かかる態様により芯紐16に対する止具30の取り付け強度が高められる。
幾つかの実施形態においては、第1傾斜面41は、芯紐16の最も厚みがある部分R16上に配される。第3傾斜面についても同様である。また、第2傾斜面42は、芯紐16の最も厚みがある部分R16上に配される。第4傾斜面44についても同様である。かかる態様により芯紐16に対する止具30の取り付け強度が高められる。
幾つかの実施形態においては、第1傾斜内面41kは、芯紐16の最も厚みがある部分に接触する。第3傾斜内面についても同様である。また、第2傾斜内面42kは、芯紐16の最も厚みがある部分に接触する。第4傾斜内面44kについても同様である。かかる態様により芯紐16に対する止具30の取り付け強度が高められる。
図8に示す加締め機80を用いて加締め前の止具30がファスナーテープ10のテープ側縁部15の芯紐16に対して加締めにより取り付けられる。加締め機80は、止具30の第1脚部35を押圧するための第1押圧部81が先端に設けられた第1アーム83と、止具30の第2脚部36を押圧するための第2押圧部82が先端に設けられた第2アーム84を有し、第1アーム83と第2アーム84が連結軸85を介して軸着され、お互いに枢動可能である。加締め前、第1押圧部81と第2押圧部82の間に止具30が投入され、その間に仮保持される。加締め過程において第1アーム83と第2アーム84の反対方向への回動により第1押圧部81が第2押圧部82側へ移動し、第2押圧部82が第1押圧部81側へ移動し、第1押圧部81と第2押圧部82の間隔が狭められ、これにより、止具30の第1脚部35と第2脚部36の間に芯紐16が十分に保持される。
第1押圧部81は、止具30の第1脚部35を押圧するための押圧面81mを有し、この押圧面81mには、止具30の第1傾斜面41と第3傾斜面43を成形するための2つの傾斜面が設けられ、この2つの傾斜面の間には平坦面45を成形するための平坦面が設けられる。押圧面81mは、上述した第1外面31の傾斜面471と傾斜面473を成形するようにも構成される。
第2押圧部82は、止具30の第2脚部36を押圧するための押圧面82mを有し、この押圧面82mには、止具30の第2傾斜面42と第4傾斜面44を成形するための2つの傾斜面が設けられ、この2つの傾斜面の間には平坦面46を成形するための平坦面が設けられる。押圧面82mは、上述した第2外面32の傾斜面472と傾斜面474を成形するようにも構成される。
図9(a)に示されるように第1押圧部81と第2押圧部82の間に止具30が仮保持される時、両者の間で止具30が意図されるように配向されないおそれがある。本実施形態においては、第1押圧部81の押圧面81mには傾斜面が設けられ、第2押圧部82の押圧面82mには傾斜面が設けられ、これにより、加締め過程において図9(b)に示すように止具30の正しい配向が促進される見込みがある。止具30のセルフアライメントが確保される。なお、押圧面81m、押圧面82mに2つの傾斜面を設けることは必須ではない。幾つかの場合、第1押圧部81には、第1傾斜面41を成形するための傾斜面のみが設けられ、第2押圧部82には、第2傾斜面42を成形するための傾斜面のみが設けられる。このような場合においても止具のセルフアライメントが達成できる。
図10に示す比較例に係る止具30zは、その第1外面31と第2外面32に上述の第1乃至第4傾斜面のいずれも形成されていない。図11に示す加締め機80zは、図10に示す止具30zを製造するためのものである。図11に示す加締め機80zの第1押圧部81には第1傾斜面41及び第3傾斜面43を成形するための傾斜面が形成されておらず、同様に、第2押圧部82には第2傾斜面42及び第4傾斜面44を成形するための傾斜面が設けられていない。従って、図9を参照して説明したような止具30のセルフアライメントが何ら促進させず、芯紐16に対する止具30の取付強度の低下を招き得る。
<第2実施形態>
図12を参照して第2実施形態について説明する。図12は、ファスナーストリンガーに含まれる止具の概略的な断面模式図であり、止具に隣接するファスナーエレメントの断面構成も併せて示す。本実施形態においては、第1傾斜面41が止具30の前後長の全域に亘り設けられ、第2傾斜面42が止具30の前後長の全域に亘り設けられる。このような場合においても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。止具30は、第1端部38eにおいて最小の厚みを有し、第2端部38gにおいて最大の厚みを有する。
<更なる比較例>
図13に示す比較例に係る止具30zzは、第1外面31に2つの凹部305が形成され、第2外面32にも同様に2つの凹部305が形成されている。この場合、止具30に相対的に大きい変形を付与することが要求される。このような大きな変形は、常に許容されるものではない。加締め機80における止具30のセルフアライメントも達成することができない。
<更なる実施形態>
図14は、図1の後止め30sの概略的な部分斜視図である。後止め30sは、図1の前止め30と同様の構成を有する。端的には、この後止め30sには、テープ側縁部の芯紐を間に挟んで反対側を臨む第1外面及び第2外面が設けられ、芯紐に沿う方向における止具の第1端部には、第1外面の外周縁に至るまで芯紐に徐々に接近する態様で芯紐に沿って延びる第1傾斜面と、第2外面の外周縁に至るまで芯紐に徐々に接近する態様で芯紐に沿って延びる第2傾斜面が設けられ、第1傾斜面及び第2傾斜面が設けられた止具の第1端部の厚みが、この第1端部以外の止具の部分の厚みよりも小さい。前止め30に関して上述した他の特徴も、同じく図1及び図14に図示の後止め30sに適用することができる。つまり、本開示の止具は、前止めに限られるべきものではなく、後止めとしても利用できる。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。
10 ファスナーテープ
15 テープ側縁部
16 芯紐
20 ファスナーエレメント
30 止具
31 第1外面
32 第2外面
38e 第1端部
38g 第2端部
39 中間部
41 第1傾斜面
42 第2傾斜面
50 ファスナーストリンガー
60 ファスナースライダー
70 スライドファスナー

Claims (9)

  1. テープ側縁部(15)に芯紐(16)が設けられたファスナーテープ(10)と、
    ファスナーテープ(10)のテープ側縁部(15)に対して固定されたファスナーエレメント(20)と、
    ファスナーエレメント(20)に隣接する位置でファスナーテープ(10)のテープ側縁部(15)の芯紐(16)に対して固定された金属製の止具(30、30s)を有するファスナーストリンガー(50)であって、
    止具(30、30s)には、テープ側縁部(15)の芯紐(16)を間に挟んで反対側を臨む第1外面(31)及び第2外面(32)が設けられ、
    芯紐(16)に沿う方向における止具(30、30s)の第1端部(38e)には、第1外面(31)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第1傾斜面(41)と、第2外面(32)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第2傾斜面(42)が設けられ、
    第1傾斜面(41)及び第2傾斜面(42)が設けられた止具(30、30s)の第1端部(38e)の厚み(TH38)が、この第1端部(38e)以外の止具(30、30s)の部分(39)の厚み(TH39)よりも小さい、ファスナーストリンガー。
  2. 第1傾斜面(41)及び第2傾斜面(42)が設けられた止具(30、30s)の第1端部(38e)が、芯紐(16)沿いにおいてファスナーエレメント(20)からより離れて配される止具(30、30s)の端部である、請求項1に記載のファスナーストリンガー。
  3. 前記第1端部(38e)は、前記第1傾斜面(41)と同調に傾斜する第1傾斜内面(41k)と、前記第2傾斜面(42)と同調に傾斜する第2傾斜内面(42k)を有し、前記第1端部(38e)が前記芯紐(16)に食い込むエッジ部(35m、35n)を有する、請求項1又は2に記載のファスナーストリンガー。
  4. 芯紐(16)に沿う止具(30、30s)の第2端部(38g)には、第1外面(31)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第3傾斜面(43)と、第2外面(32)の外周縁に至るまで芯紐(16)に徐々に接近する態様で芯紐(16)に沿って延びる第4傾斜面(44)が設けられ、
    第3傾斜面(43)と第4傾斜面(44)が設けられた止具(30、30s)の第2端部(38g)の厚み(TH38)が、止具(30、30s)の第1端部(38e)と第2端部(38g)の間の止具(30、30s)の中間部(39)の厚み(TH39)よりも小さい、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のファスナーストリンガー。
  5. 前記第2端部(38g)は、前記第3傾斜面(43)と同調に傾斜する第3傾斜内面(43k)と、前記第4傾斜面(44)と同調に傾斜する第4傾斜内面(44k)を有し、前記第2端部(38g)が前記芯紐(16)に食い込むエッジ部(35p、35q)を有する、請求項4に記載のファスナーストリンガー。
  6. 第1傾斜面(41)と第3傾斜面(43)の間には平坦面(45)が設けられ、第2傾斜面(42)と第4傾斜面(44)の間には平坦面(46)が設けられる、請求項4又は5に記載のファスナーストリンガー。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のファスナーストリンガー(50)に等しい一対のファスナーストリンガー(50)と、
    一対のファスナーストリンガー(50)を開閉するためのファスナースライダー(60)を有する、スライドファスナー。
  8. スライダーの前進により一対のファスナーストリンガー(50)が閉じられ、止具(30、30s)がファスナーエレメント(20)の前隣に設けられる、請求項7に記載のスライドファスナー。
  9. 請求項1に記載のファスナーストリンガー(50)の製造用の加締め機(80)であって、
    芯紐(16)に対して止具(30、30s)を加締めるための第1押圧部(81)と第2押圧部(82)を備え、
    第1押圧部(81)には、止具(30、30s)の第1傾斜面(41)を成形するための傾斜面が設けられ、
    第2押圧部(82)には、止具(30、30s)の第2傾斜面(42)を成形するための傾斜面が設けられる、加締め機。
JP2017532324A 2015-08-05 2015-08-05 ファスナーストリンガー、スライドファスナー、及び加締め機 Active JP6484717B2 (ja)

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