JP3164407U - スライドファスナー用止具 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながらファスナーテープへの優れた係止力が得られ、加締め操作を寸法精度良く行うことのできる止具を提供する。【解決手段】スライダーによって噛合又は分離可能なファスナーエレメント列の少なくとも一方の端に連接してファスナーテープの端縁に加締め固定されるスライドファスナー用止具14であって、一対の脚部21、22と、該一対の脚部21、22を連結し、ファスナーテープへの加締め固定時に塑性変形を受ける断面略U字状の連結部23とを備え、前記止具14の内側面は、ファスナーテープの長手方向に沿って形成された第1の溝条部又は突条部24と、第1の溝条部又は突条部24に交差する方向に沿って形成された第2の溝条部又は突条部25とを有するスライドファスナー用止具。【選択図】図2

Description

本考案は、ファスナーエレメント列の端部に取り付けられ、スライダーの摺動を停止させる機能を備えたスライドファスナー用止具に関する。また、本考案は当該スライドファスナー用止具を備えたスライドファスナー及び当該スライドファスナーを備えた物品に関する。
スライドファスナーにおいて、止具はスライダーの摺動を停止させて、スライダーがファスナーストリンガーから拔脱することを防止する役割を果たす樹脂製や金属製の部材である。止具は基本構造として、一対の脚部と、この一対の脚部を連結する連結部を備えた断面視略U字状の形状を有しており、両脚部の間にファスナーテープを差し込んで加締め固定する。スライドファスナー用止具に関する先行技術文献としては以下が挙げられる。
特開2002−253307号公報(特許文献1)の図2には、図10に示したように、ファスナーエレメント列と隔離する端部側に、スライダーの肩口における少なくとも一方の翼板に当接可能な膨出部を形成した止具が記載されている。スライダーを摺動させたときに、止具の膨出部がスライダーの上下翼板の肩口に当接してスライダーの動きが停止する仕組みである。
同様に、米国特許第1,659,480号明細書(特許文献2)の図1には、図11に示したように、止具の脚部の外側面中央に突起部が形成されており、これによりスライダーの動きを停止させている。
特許第4062620号公報(特許文献3)の図11には、止具の内面に様々な形状の凹凸を設けることで脚部の加締め加工を容易化することや、ファスナーテープの芯部を強力に捕捉することなどを狙っている。具体的には、図12に示したように、連結部(基部)の内面に突出部を設けたり、脚部の内面に突条部や突起部を設けたりした止具が記載されている。止具はダイカスト成形手段によって作製される。
米国特許第3,086,269号明細書(特許文献4)の図4には、図13に示したように、ファスナーテープの幅方向に平行に、内側面全体にわたって複数の溝を設けた止具が記載されている。
特開2002−253307号公報 米国特許第1,659,480号明細書 特許第4062620号公報 米国特許第3,086,269号明細書
このように、各種形状のスライドファスナー用止具が提案されているものの、未だ改善の余地が残されている。特許文献1や特許文献2に記載の止具は、止具の内面に凹凸がないためにファスナーテープへの系止力が不十分である。特許文献3に記載の止具の内面に様々な形状の凹凸が設けられていることからファスナーテープへの係止力は得られるものの構造が複雑なため、金型が複雑な形状となってコスト高であるし、金型寿命も短くなる。特許文献4に記載の止具ではファスナーテープの幅方向にのみ溝が形成されているため、同幅方向に加わる力に対する抵抗力(横引強度)が弱い。
本考案は上記の事情に鑑みて創作されたものであり、簡単な構造でありながらファスナーテープへの優れた係止力が得られる止具を提供することを主たる課題とする。
本考案は一側面において、スライダーによって噛合又は分離可能なファスナーエレメント列の少なくとも一方の端に連接してファスナーテープの端縁に加締め固定されるスライドファスナー用止具であって、一対の脚部と、前記一対の脚部を連結し、ファスナーテープへの加締め固定時に塑性変形を受ける断面略U字状の連結部とを備え、前記止具の内側面は、ファスナーテープの長手方向に沿って形成された第1の溝条部又は突条部と、第1の溝条部又は突条部に交差する方向に沿って形成された第2の溝条部又は突条部とを有するスライドファスナー用止具めである。本考案では、止具の内側面に第1及び第2の溝条部又は突状部を互いに交差する方向に配置したことで、様々な方向からの外力に対して係止力を確保できる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の一実施形態においては、第1の溝条部又は突条部は脚部にのみ形成されており、第2の溝条部又は突条部は一方の脚部から他方の脚部に跨って連続的に形成されている。本実施形態によれば、塑性変形領域には第1の溝条部又は突条部が形成されていないので、止具をファスナーテープに加締め固定する際に精度よく曲げ加工できるという利点が得られる。第2の溝条部又は突条部は曲げ加工の精度には特に影響しないので連結部に形成しても問題ない。
本考案に係るスライドファスナー用止具の別の一実施形態においては、第1の溝条部又は突条部及び第2の溝条部又は突条部は、それぞれ2列以上形成されたV字状の溝条部である。溝条部又は突条部をV字状とすることで、ファスナーテープが噛み込みやすくなり、止具の係止力が上昇するという利点が得られる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の更に別の一実施形態においては、前記止具はプレス成形によって作製されており、第1の溝条部又は突条部は溝条部であり、第2の溝条部又は突条部は溝条部であり、前記脚部には内側面から押圧することで形成された脚部の外側面よりも膨出した膨出部を有し、前記膨出部がスライダーの一部に当接可能に形成されている。ダイカスト品では、金型が複雑な構成となり、特にファスナーテープの表裏方向に厚くなりがちであるが、プレス成形であればスライダーの口径内に止具が入り込むくらいの薄型でも容易につくることができる。本考案に係る止具は構造がシンプルであるためプレス成形に適している。また、スライダーの一部に当接する膨出部についてもプレス成形により簡単に形成することができる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の更に別の一実施形態においては、前記膨出部の内側面には凹部が形成されており、第1の溝条部又は突条部は溝条部であり、当該凹部と当該溝条部が連続して形成されている。本実施形態によれば、凹部にファスナーテープがある程度は入り込むことによって、凹部と連続する溝条部での係止力が上昇するという利点が得られる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の更に別の一実施形態においては、第1の溝条部又は突条部は溝条部であり、第2の溝条部又は突条部は溝条部であり、各溝条部の両端には壁部が形成されている。本実施形態によれば、各溝条部は止具の端面まで到達していないので脚部の端面にバリなどが発生するのを抑制することができる。また、壁部と溝条部が形成する凹凸によって止具の係止力が上昇するという利点も得られる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の更に別の一実施形態においては、ファスナーテープの端縁にファスナーテープの長手方向に沿って、2本以上の芯紐が並んで配置されており、前記脚部の先端は最も内側に配置された芯紐の内側端縁よりも外側に配置される。本実施形態によれば、脚部の内側面を均一にファスナーテープに接触させることができるので止具の係止力が上昇するという利点が得られる。また芯紐を収納して固定するようなタイプ(図10や図12のようなタイプ)とは異なり脚部先端を互いに接近する方向に屈曲させる必要がないので止具が簡単な構成となる。
本考案は別の一側面において、本考案に係るスライドファスナー用止具を備えたスライドファスナーである。
本考案は更に別の一側面において、本考案に係るスライドファスナーを備えた物品である。
本考案によれば、簡単な構造でありながらファスナーテープへの優れた係止力が得られ、加締め操作を寸法精度良く行うことのできる止具が提供できる。
本考案に係るスライドファスナー用止具の使用例を示すスライドファスナーの正面図である。 本考案の実施例1に係る止具の斜視図である。 本考案の実施例1に係る止具を図2に示す点線Aに沿って切断したときの断面図である。 図3のB−B線断面図である。 本考案の実施例1に係る脚部の端面を観察したときの部分斜視図である。 本考案の変形例に係る止具の内側面に形成された溝条部の配置を示す図である。 スライダーの肩口が止具の膨出部に当接して、スライダーの摺動が停止した状態を示す模式図である。 本考案の実施例1に係る止具をファスナーテープの端縁に加締め固定した様子を示す断面図である。 図8のC−C線断面図である。 特開2002−253307号公報(特許文献1)の図2に記載された止具である。 米国特許第1,659,480号明細書(特許文献2)の図1に記載された止具である。 特許第4062620号公報(特許文献3)の図11に記載された止具である。 米国特許第3,086,269号明細書(特許文献4)の図4に記載された止具である。
以下、本考案の実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本考案に係るスライドファスナー用止具の使用例を示すスライドファスナー10の正面図である。スライドファスナー10はファスナーテープ11、ファスナーエレメント列12、スライダー13、止具14、及び下止具15によって構成されている。ファスナーテープ11は対になっており、各ファスナーテープ11にファスナーエレメント12が取り付けられた状態のものをファスナーストリンガーと呼ぶ。また、各ファスナーストリンガーが対になったものをファスナーチェンと呼ぶ。
各ファスナーテープ11は、合成繊維又は天然繊維により織成又は編成されており、その長手方向の端縁に沿って隣り合う2本の芯紐16が織り込み或いは編み込まれている。芯紐16には、スライダー13によって噛合又は分離可能な複数のファスナーエレメントから構成されるファスナーエレメント列12が取り付けられている。スライダー13は内部にファスナーエレメント列12を嵌挿しながら摺動することで、各ファスナーストリンガーに組み合わされたファスナーエレメント列12を噛合又は分離することができる。止具14は、ファスナーエレメント列12の上端に連接してファスナーテープの端縁に芯紐16をファスナーテープの表裏から挟持するように加締め固定されている。本件では、止具14は各ファスナーストリンガーの上側に配置されているので上止具ともいう。
ファスナーエレメント列12の下端には、各ファスナーストリンガーの対向する両側縁を加締め固定した下止具15が形成されている。本件においては下側に配置されている止具なので下止具と表記する。また、図1に示す下止具はファスナーチェンの下側が分離不能なように構成されているが、各ファスナーストリンガー17、18を分離することができる乖離嵌挿具が取り付けられていても良い。
図2は、本考案の実施例1に係る止具の斜視図である。図3は、同止具を図2に示す点線Aに沿って切断したときの断面図である。図4は、図3のB−B線断面図である。図5は、本考案の実施例1に係る脚部の端面を観察したときの部分斜視図である。
本考案においては、スライダーがエレメント列を噛合させるように摺動する向きを上方とし、エレメント列を分離させるように摺動する向きを下方とする。
実施例1に係る止具14は、ステンレス、亜鉛合金、アルミニウム合金、又は銅合金等の金属材料を使用してプレス成形により作製されており、図2〜4に示すように、一対の脚部21、22と、前記一対の脚部21、22を連結し、ファスナーテープ11への加締め固定時に塑性変形を受ける断面略U字状の連結部23とを備えている。
同止具14の脚部21、22の内側面は実質的に平坦面であって、前ファスナーテープ11の長手方向に沿って第1溝条部24が各脚部21、22の平坦面に2本ずつ間隔を置いて平行に配列されている。第1溝条部24は実質的に塑性変形しない脚部21、22にのみ存在しており、塑性変形による曲げ加工が加わる連結部23には存在しない。これにより、止具をファスナーテープに加締め固定する際に精度よく曲げ加工できる。また、第1溝条部24を芯紐16の表裏面に確実に密接させることができるのでファスナーテープに加わる横引き力に耐える強度を得ることができる。
また、第1溝条部24に実質的に直交する方向に沿って第2溝条部25が間隔を置いて平行に2本配列されている。第2溝条部25は一方の脚部21から連結部23を通って他方の脚部22まで連続的に形成されている。
なお、本実施例では溝条部24、25が内側面に形成されているが、溝条部に替えて突条部とすることもできるし、溝条部と突条部を組み合わせることもできる。また、溝条部又は突条部の本数や配置もファスナーテープへの係止力との兼ね合いで適宜設定することができる。
いずれの溝条部24、25も断面V字状をしている。図3を参照すると、溝条部を形成するV字の頂点の角度αは約80°である。角度αは30°〜100°の範囲とするのが好ましい。これにより、所定の溝深さを得、高い係止力が得られる。角度αが30°より小さくなると、溝の幅が狭くなり、ファスナーテープ11が溝条部と脚部内側面の平坦面の境界である縁に接触しにくくなり係止力が低下する。また、プレス成形金型の溝条部を成形する部分が小さくなるので型寿命が落ちてしまう。逆に溝条部の角度が100°よりも大きくなってしまうと、ファスナーテープ11が溝条部と脚部内側面の境界である縁に接触しても充分な係止力が得られない。
溝条部24、25はいずれも断面V字状の溝条を複数隣接させることができ、この場合はV字が横に並んだ断面鋸歯状となる。
同止具14においては、図4に示すように、第1溝条部24と第2溝条部25とが交差する交差点26が各脚部につき4箇所存在しており、第1溝条部24と第2溝条部が連続して形成されている。このような構成とすることで、交差点26にファスナーテープが噛み込むことで係止力が上昇するという効果が得られる。ただし、図6の変形例に示すように、第1溝条部と第2溝条部が交差しない態様にすることもできる。
図2及び図4から分かるように、第1溝条部24及び第2溝条部25はそれぞれ両端に壁部27A、27Bが形成されており、止具14の端面28まで溝条部が形成されないようになっている。これにより、止具の端面にバリが発生することなどを防止することができ、壁部にファスナーテープ11が接触することで、係止力の上昇も期待できる。壁部27A、27Bの厚み(すなわち各溝条部の終端から止具の端面までの距離)は、壁部27Aのように各溝条部の幅より大きくすることも、壁部27Bのように各溝条部の幅より小さくすることもできる。薄い方がファスナーテープに鋭く噛み込みやすくなることから係止力の上昇には好ましいが、薄すぎると壁の強度が低下する。壁部の厚みはこのことを考慮しながら適宜設定すればよい。図5は脚部の端面を観察したときの部分斜視図であり、壁部27A、27Bの構造を点線で示してある。ここで、図5に示す壁部27Bは非常に薄く形成されており、壁部27Bの上端が脚部の内側面よりも少し欠けて形成されているが、この壁部27Bは各溝条部の一番深い部分よりも高く形成されていれば良いでの、多少欠けていても問題ない。
実施例1に係る止具14の各脚部21、22には、内側面から押圧することで各脚部21、22の外側面よりも膨出した膨出部29が形成されており、図7に示すように、スライダー13の肩口30が止具14の膨出部29に当接することで、スライダー13の摺動が停止する。スライダー13への当たりを良くするため、膨出部29のスライダーと接触する面が平坦面であることが好ましい。一方、膨出部29の裏側の内側面には対応する凹部31が形成されている。凹部31は第1溝条部を分断する又は第1溝条部と干渉する位置に設けられており、凹部31と第1溝条部24が連続した状態となっている。これによって、図8、図9に見られるように、凹部により深くファスナーテープが入り込むので、凹部31と凹部31に連続する第1溝条部24との境界である縁にファスナーテープが噛み込み易くなり、止具の係止力上昇につながる。
更に、同止具14は断面視略U字状の形状を有しているところ、U字の頂点を結ぶことで内側面に形成される第1溝条部に平行な中央線に沿って孔部34が間隔を置いて配列されている。これにより、中央線に沿った曲げ加工が容易となり、加工精度も高くなる。なお前述したとおり、塑性変形する連結部23には第1溝条部24がないことが好ましいが、簡単な曲げ加工を優先するならば、図6に示すように同止具14の中央線に沿った位置すなわち各孔部34を連結するような方向に溝条部35を形成してもよい。しかし、連結部23の中央線以外の部分には第1溝条は設けないほうが好ましい。
図8は、実施例1に係る止具14をファスナーテープ11に加締め固定した様子を示す断面図であり、図9は図8のC−C線断面図である。図に示すとおり、止具14は連結部23が塑性変形されることで、一対の脚部が接近する方向に移動して、ファスナーテープ11に加締められる。ここで、ファスナーテープの外側端縁にファスナーテープの長手方向に沿って、2列以上の芯紐16が並んで配置されており、前記脚部の先端32は最も内側に配置された芯紐の内側端縁33よりも外側に配置される(ここで内側とは、ファスナーテープの物品本体へ縫合される側を指し、外側とはファスナーテープのファスナーエレメントが取り付けられる側を指す。)。また、止具14は芯紐16をファスナーテープ11の表裏から挟持するようにしてファスナーテープ11に加締め固定されている。
芯紐16は加締め固定時の押圧によって変形し、第1溝条部24、第2溝条部25及び凹部31に噛み込んでいる。また、第1溝条部の壁部27A、27Bは主にファスナーテープが長手方向にずれる力に対する抵抗を与え、第2溝条部の壁部27A、27Bは、主にファスナーテープが幅方向にずれる力に対する抵抗を与えている。また前述の通り、各脚部21、22の先端32は芯紐上に配置されているため、脚部21、22の内側面を均一にファスナーテープ11に接触させることができ、係止強度を向上させることができる。
上記本発明である止具14は、図7に示されるように、膨出部29がスライダーの肩口30側の上翼板と下翼板に接触するようにファスナーテープ11に加締められ、膨出部29よりもエレメント列側にある脚部の一部がスライダー13の案内路内に入り込む構成となる。このような構成とすることで、止具14の直下に配置されるエレメントを極力後口側へ配置することができるので、スライダー13の案内路とスライダー13のフランジとの空間のうち肩口側のスペースを空けることができ、その空いたスペースによってファスナーストリンガーを互いに引き寄せることができるので、ファスナーチェンを完全に閉じたときに上端部が開きすぎてしまうことを防止できる。肩口側案内路に止具直下のエレメントが配置されると、ファスナーチェンの上端部がハの字状に開いたままとなってしまう。
また、左右の膨出部29の位置を図7に示す位置よりもファスナーテープの外側(すなわち、図7の矢印方向)に設けることで、膨出部29がスライダーの肩口30に接触したときに、ファスナーチェンが閉鎖する方向の力が加わるので、より体裁の良いスライドファスナーが得られる。
このように、本考案に係る止具の内側面には溝条部(又は突条部)、更には凹部が形成されているが、一般には、止具を平面状に拡開して内側面を平面視したときに、溝条部(又は突条部)や凹部が形成されていない平坦部が占める面積よりも、溝条部(又は突条部)及び凹部が占める面積の方が小さいことが望ましい。このように構成することで、精度よくファスナーテープ11に止具を加締めることができ、かつ、強度の高い薄い止具からなるスライドファスナーチェーンを作製することができる。
本考案に係る止具は、各種のスライドファスナーに使用可能である。例えば、エレメントが金属製の金属ファスナー、エレメントがコイル状の樹脂でできている樹脂ファスナー及び樹脂製のエレメントがテープに射出成型されたファスナーなどに好適に使用できる。本考案に係る止具を備えたスライドファスナーは公知の任意の物品(衣料品、鞄類、靴類及び雑貨品といった日用品のほか、貯水タンク、漁網及び宇宙服といった産業用品)の開閉具として利用できる。
以上、本考案を実施例に基づいて説明してきたが、本考案は当該実施例に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
10 スライドファスナー
11 ファスナーテープ
12 ファスナーエレメント列
13 スライダー
14 止具
15 下止具
16 芯紐
17、18 ファスナーストリンガー
21、22 脚部
23 連結部
24 第1溝条部
25 第2溝条部
26 交差点
27A、27B 壁部
28 止具の端面
29 膨出部
30 スライダーの肩口
31 凹部
32 脚部の先端
33 芯紐の内側端縁
34 孔部
35 止具の中央線に沿った溝条部

Claims (9)

  1. スライダー13によって噛合又は分離可能なファスナーエレメント列12の少なくとも一方の端に連接してファスナーテープ11の端縁に加締め固定されるスライドファスナー用止具14であって、
    前記スライドファスナー用止具は、一対の脚部21、22と、前記一対の脚部21、22を連結し、ファスナーテープ11への加締め固定時に塑性変形を受ける断面略U字状の連結部23とを備え、前記止具14の内側面は、ファスナーテープ11の長手方向に沿って形成された第1の溝条部又は突条部24と、第1の溝条部又は突条部24に交差する方向に沿って形成された第2の溝条部又は突条部25とを有するスライドファスナー用止具。
  2. 第1の溝条部又は突条部24は脚部にのみ形成されており、第2の溝条部又は突条部25は一方の脚部21から他方の脚部22に跨って連続的に形成されている請求項1に記載のスライドファスナー用止具。
  3. 第1の溝条部又は突条部24及び第2の溝条部又は突条部25は、それぞれ2列以上形成されたV字状の溝条部である請求項1又は2に記載のスライドファスナー用止具。
  4. 前記止具14はプレス成形によって作製されており、前記脚部21、22には内側面から押圧することで形成された脚部21、22の外側面よりも膨出した膨出部29を有し、前記膨出部29がスライダー13の一部に当接可能に形成されている請求項1〜3の何れか一項に記載のスライドファスナー用止具。
  5. 前記膨出部29の内側面側には凹部31が形成されており、第1の溝条部又は突条部24は溝条部であり、当該凹部31と当該溝条部24が連続して形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のスライドファスナー用止具。
  6. 第1の溝条部又は突条部24は溝条部であり、第2の溝条部又は突条部25は溝条部であり、各溝条部24、25の両端には壁部27A、27Bが形成されている請求項1〜5の何れか一項に記載のスライドファスナー用止具。
  7. ファスナーテープの端縁にファスナーテープの長手方向に沿って、2列以上の芯紐が並んで配置されており、前記脚部の先端は最も内側に配置された芯紐の内側端縁よりも外側に配置される請求項1〜6の何れか一項に記載のスライドファスナー用止具。
  8. 請求項1〜6の何れか一項に記載のスライドファスナー用止具を備えたスライドファスナー。
  9. 請求項8に記載のスライドファスナーを備えた物品。
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