JPWO2016143861A1 - 眼鏡装用パラメータ測定システム、測定用プログラム、およびその測定方法、ならびに眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents

眼鏡装用パラメータ測定システム、測定用プログラム、およびその測定方法、ならびに眼鏡レンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

被検者に対する負担を軽減した測定を行う。実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と、実際の前記眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果における前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、前記撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める情報処理部14を備える眼鏡装用パラメータ測定システムおよびその関連技術を提供する。

Description

本発明は、眼鏡装用パラメータ測定システム、測定用プログラム、およびその測定方法、ならびに眼鏡レンズの製造方法に関する。
一般に、眼鏡レンズの作製には、眼鏡装用者(以降、「被検者」とも称する。)が眼鏡フレームを装用した状態で測定される眼鏡装用パラメータが必要となる。眼鏡装用パラメータとしては、角膜頂点間距離、フレーム前傾角、フィッティングポイント位置、瞳孔間距離、フレーム反り角等がある。
その中でも角膜頂点間距離(Corner Vertex Distance:CVDとも呼ばれる。)の測定は、例えば、専用のCVD測定装置を用いて行われる。CVD測定装置としては、被検者の顔の位置決めを行った上で、その被検者の顔側面および顔正面を撮像し、その撮像結果である画像を基にCVDを演算して求めるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
それに対し、CVD測定装置を用いず、比較的簡素な手法でスケール補助具を用いてCVDを求める方法も存在する。例えば、眼鏡フレームに測定基準スケール等を設けるという技術である。
例えば、特許文献2には、所定寸法の目盛りが付されたスケール補助具が眼鏡フレームに取り付けられた眼鏡をかけた被検者の顔側面映像を画像データとして得、撮影された被検者の角膜頂点を求めるとともに、スケール補助具に基づいてCVDを算出するという手法が記載されている。
特許第5013930号公報 特開2012−239566号公報
上記で述べた手法のうち、特許文献1に記載の手法ならば、確かに、CVDを精度高く測定することが可能となる。その一方、専用のCVD測定装置自体が大掛かりなものになる。詳しく言うと、当該CVD測定装置は、被検者を着席させた上で、被検者を中心として撮像手段が被検者の周囲を移動自在とする構成を有している。こうして、被検者の顔側面および顔正面を撮像する。そのため、自ずと装置が大掛かりなものとなり、装置の価格も低廉とは言い難いものになってしまう。そうなると、全ての眼鏡店が当該装置を購入できるわけではなくなる。
それに対し、特許文献2に記載の手法ならば、スケール補助具を眼鏡フレームに取り付け、眼鏡フレームを装用した被検者を撮像すれば済む。そのため、比較的簡便かつ低廉にCVDを求めることが可能となる。
特許文献2に記載の手法は、特許文献1に記載の手法に比べると精度の面で不安があるものの、比較的簡便かつ低廉にCVDを求めることができるという点で有用である。こうすることにより、多くの眼鏡店においてCVDを求めることができ、当該CVDを眼鏡レンズに反映させることができ、ひいては被検者が眼鏡を装用した際に必要な眼鏡レンズのパフォーマンスを引き出せるためである。
ところが、本発明者らが特許文献2に記載の手法を検討したところ、以下の課題が浮き彫りとなった。
スケール補助具を眼鏡フレームに取り付けることにより、被検者の顔にスケール補助具が接触する可能性が高くなってしまう。
そうなると被検者は不快感を催すおそれもあるし、仮に被検者の顔にスケール補助具が接触しなくとも被検者に緊張を強いることになる。
そこで、本発明は、被検者に対する負担を軽減した測定を行うことを実現可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、
実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と、実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果における眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める情報処理部を備える、眼鏡装用パラメータ測定システムである。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明であって、
眼鏡は、眼鏡レンズが取り付けられていない状態の眼鏡フレームであるサンプル用眼鏡、または、眼鏡フレームにダミーレンズを取り付けたサンプル用眼鏡である。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の発明であって、
情報処理部においては、撮像結果を用いて被検者の角膜の頂点と眼鏡との間の距離であるフレーム角膜頂点間距離を求める。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載の発明であって、
外観の寸法は、眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における外周の上方端部と下方端部との間の距離である。
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載の発明であって、
撮像カメラ部と、
撮像結果を画像表示する表示画面部と、
を更に備え、
表示画面部は、撮像対象および撮像結果を画像表示自在な撮像ファインダーおよびタッチインタフェースとして機能し、撮像結果は、表示画面部が有する撮像ファインダーの機能により表示される。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の発明であって、
実際の眼鏡での距離は、表示画面部が有するタッチインタフェースの機能によって、表示画面部に載置した実際の眼鏡を採寸して得られたものである。
本発明の第7の態様は、第5または第6の態様に記載の発明であって、
関連付けはキャリブレーションである。
本発明の第8の態様は、第7の態様に記載の発明であって、
表示画面部が有するタッチインタフェースの機能を発揮する操作部であって、表示画面部が表示する撮像結果のうち被検者が正面視したものに対し、被検者により装用された眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における眼鏡の外周の天の方向の端部と地の方向の端部とを測定基準点として指定自在な操作部と、
を更に備え、
情報処理部は、操作部で指定される測定基準点の間の距離に基づいてキャリブレーションを行う。
本発明の第9の態様は、第1〜第8のいずれかの態様に記載の発明であって、
眼鏡装用パラメータ測定システムは携帯型端末装置である。
本発明の第10の態様は、
実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と、実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果における眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める情報処理部、
としてコンピュータを機能させる、眼鏡装用パラメータ測定プログラムである。
本発明の第11の態様は、
実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像する撮像段階と、
実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と撮像結果における眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める測定段階と、
を有する、眼鏡装用パラメータ測定方法である。
本発明の第12の態様は、第11の態様に記載の発明であって、
撮像段階で得られた撮像結果を画像表示する表示画面部が有するタッチインタフェース機能によって、表示画面部に載置した実際の眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における眼鏡の外周の上方端部と下方端部との間の距離を採寸する採寸段階と、
を更に有する。
本発明の第13の態様は、第11または第12の態様に記載の発明であって、
測定段階においては、表示画面部が有するタッチインタフェース機能を用い、表示画面部が表示する撮像結果のうち被検者が正面視したものに対し、被検者により装用された眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における眼鏡の外周の天の方向の端部と地の方向の端部とを測定基準点として指定し、測定基準点の間の距離に基づいて関連付けとしてキャリブレーションを行う。
本発明の第14の態様は、
実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像する撮像段階と、
実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と撮像結果における眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める測定段階と、
眼鏡装用パラメータに基づいて眼鏡レンズを製造する製造段階と、
を有する、眼鏡レンズの製造方法である。
本発明によれば、被検者に対する負担を軽減した測定を行うことが実現可能となる。
本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定システムを示す説明図であり、(a)は外観斜視図、(b)は機能ブロック図を示している。 本実施形態における眼鏡フレームの天地方向の幅をタブレット端末によって求める様子を示す説明図であり、(a)は図1(a)のタブレット端末に眼鏡フレームを載置した様子を示す概略斜視図、(b)はタブレット端末に眼鏡フレームを載置した様子を示す概略平面図、(c)は載置した眼鏡フレームを採寸した結果を示す概略平面図である。 本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定方法の手順の概要を示したフローチャートである。 本実施形態においてフレーム角膜頂点間距離を求める際の表示画面部での表示内容の具体例を示す説明図(その1)である。 本実施形態においてフレーム角膜頂点間距離を求める際の表示画面部での表示内容の具体例を示す説明図(その2)である。 本実施形態においてフレーム角膜頂点間距離からCVDを求める様子を示す概略側面図である。 レンズ端面にヤゲンを有する眼鏡レンズの概略側面図である。 (縁なし)眼鏡の上下端部幅及びテンプル上下端部幅についての概略側面図である。 眼鏡の玉型パターンに対する上下端部測定位置についての概略正面図である。 眼鏡の上下端部幅を測定する位置についての概略正面図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
ここでは、以下のような項分けをして説明を行う。
1.フレーム角膜頂点間距離測定システム
1−A)フレーム角膜頂点間距離についての説明
1−B)フレーム角膜頂点間距離測定システムの概要
1−C)フレーム角膜頂点間距離測定システムの各部についての説明
2.フレーム角膜頂点間距離測定用プログラム
3.フレーム角膜頂点間距離測定方法
3−A)採寸段階
3−B)撮像段階
3−C)測定段階
3−D)表示段階
4.実施の形態による効果
5.変形例等
なお、本実施形態においては、眼鏡装用パラメータとして「フレーム角膜頂点間距離」を挙げ、これに特化したシステムを例示する。その一方、フレーム角膜頂点間距離以外の眼鏡装用パラメータを測定する際にも本発明の技術的思想は適用可能である。そのことについては後述する。
また、本実施形態において「天地」とは鉛直方向のことを指し、以降「上下」とも称する。後述するが、例えば眼鏡フレームの外周の天地幅という表現は、眼鏡フレームの上方端部と下方端部との間の距離(すなわち上下端部幅)のことを指し、ダミーレンズの天地幅という表現は、ダミーレンズの上方端部と下方端部との間の距離のことを指す。
<1.フレーム角膜頂点間距離測定システム>
まず、本発明に関する知見について、以下、説明する。
被検者の顔にスケール補助具が接触する可能性に加え、本発明者の調べにより以下の知見が得られた。先にも述べたように、従来の眼鏡レンズの作製には、CVDが必要となっていた。従来から使用されていたCVDすなわち角膜頂点間距離は、繰り返しになるが、特許文献2に示すように、被検者の角膜の頂点と、眼鏡フレームに嵌め込まれた眼鏡レンズの眼球側の面の頂点との間の距離のことを指す。被検者の角膜の頂点はともかく、眼鏡レンズの眼球側の面の頂点の位置は、眼鏡レンズを実際に作製するなり、シミュレーションで仮想の眼鏡レンズを配置するなりしなければ特定できない。
また、そもそも眼鏡レンズの形状は処方される度数によって大きく異なることになる。例えば、処方される度数が高いと眼鏡レンズの厚さが大きくなり、自ずと、眼鏡レンズの眼球側の面の頂点の位置が変動することになる。
つまり、従来の立ち位置においては、眼鏡レンズにとってCVDは極めて重要であり、精度良く測定しなければならないにもかかわらず、いざ精度良く測定を行おうとすると困難を伴う、という知見を本発明者は得た。
上記の知見を得、本発明者は更に検討を加えた。その結果、眼鏡レンズの際に、CVDを直接測定するのではなく、眼鏡の「外観(特に外観の輪郭)」を用いた上で、被検者の角膜の頂点と「眼鏡フレーム」との間の距離(「フレーム角膜頂点間距離」と称する。詳しくは後述。)に基づき、眼鏡レンズの作製を行うという手法を想到した。つまり、従来の眼鏡レンズの作製手法を再構築し、しかも従来のようにスケール補助具を用いる必要性を無くするという発想に基づき、本発明は想到された。
なお、上記の知見およびそれに関わる課題以外にも、以下の課題についての知見を得た上で、本発明は想到されている。
特許文献2に示すようにスケール補助具を眼鏡フレームに取り付けることにより、眼鏡フレームに傷または貼り付け痕(以降、代表として「傷」を挙げる。)が付いてしまう。
眼鏡の装用状態を可能な限り忠実に再現すべく、通常、被検者は、購入予定の眼鏡フレーム(眼鏡レンズ無しの状態の眼鏡フレーム)を装用し、撮像に臨む。そのため、購入予定の眼鏡フレームに、スケール補助具を取り付けなければならない。その際に、スケール補助具の取り付けによって眼鏡フレームに傷が付くと、最終的に被験者は、傷が付いた眼鏡フレームに眼鏡レンズが嵌め込まれた眼鏡を購入する羽目になる。
当然のことではあるが、特許文献2に記載の手法では、CVDを測定するためにのみ専用のスケール補助具を用意しなければならない。仮に、スケール補助具が破損した場合、眼鏡店においてCVDを測定することが不可能になってしまう。しかも、CVDを測定するためとはいえ、活用の機会が頻繁とは言い難いスケール補助具を眼鏡フレームに取り付けるせいで、上記の課題を生じさせてしまう。以上の内容を鑑みると、従来のスケール補助具を用意することにより、CVDを測定することが可能というメリットを超えたデメリットを生じさせてしまう。
また、測定精度に関しても、スケール補助具を用いるからこそ生じる課題があることを、本発明者らは見出している。それが以下の課題である。
スケール補助具を眼鏡フレームに取り付けると、通常の装用状態に比べ、スケール補助具自体の重みにより、眼鏡フレームが下にずり落ちてしまう。
測定精度を良好にするためには、眼鏡の装用状態を可能な限り忠実に再現しなければならない。それなのに、眼鏡フレームが下にずり落ちた状態で測定してしまうと、当然、CVDを正確に得ることが困難となる。
さらに、特許文献2のようにスケール補助具を眼鏡フレームに取り付ける場合、スケール補助具が測定対象(例えば角膜頂点)から離れることになり、このことが測定に影響を与えかねない。
本発明は、上記の種々の観点を基に、本発明者の鋭意研究により成されたものである。以下、本発明を具現化した一形態について詳述する。
1−A)フレーム角膜頂点間距離についての説明
本実施形態の具体的な構成を説明する前に、「フレーム角膜頂点間距離(FVDとも称するが、以降、フレーム角膜頂点間距離と言う。)」について説明する。
本明細書におけるフレーム角膜頂点間距離とは、被検者の角膜の頂点と、被検者が装用する眼鏡フレーム(実際の眼鏡フレーム。以降、同様。)との間の距離のことを指す。ここで言う「実際の」眼鏡フレームとは、実空間における眼鏡フレームのことを指す。この眼鏡フレームは、最終的に完成された眼鏡レンズを取り付ける先となる眼鏡フレームそのものであってもよいし、当該眼鏡フレームと同型のサンプルフレーム、または、例えば眼鏡フレームが縁なしの場合はダミーレンズを取り付けた眼鏡の玉型形状パターンであってもよい。
当該距離および当該距離を測定する様子を示すのが後述の図4(b)および図6である。具体例を挙げると、被検者が正面視した状態すなわち水平方向(無限遠)に視線を向けた状態(遠方視の状態)を測定者が被検者を側面視した上で、被検者の角膜の頂点から、その状態で被検者が装用する眼鏡フレームへと水平方向に線を伸ばし、眼鏡フレームの外周最上端にある上リムの幅の中央から、フレーム外周最下端にある下リムの幅の中央とを結んだ直線との交点までの距離が、フレーム角膜頂点間距離である。この場合、眼鏡レンズのヤゲン位置や、当該眼鏡レンズを取り付けるために眼鏡フレームに設けられたヤゲン位置を基準としてフレーム頂点間距離を測定すると、後述するCVD(角膜頂点距離)の算出が容易になる。
なお、眼鏡フレームが縁なしの場合は、フレームに取り付けられたダミーレンズの上端と下端のコバの幅の中点とを結んだ直線との交点までの距離が、フレーム角膜頂点間距離である。
さらに、眼鏡フレームがナイロールの場合は、リムバーの幅の中央、またはブローバーの幅の中央とダミーレンズの下端のコバの幅の中点とを結んだ直線との交点までの距離が、フレーム角膜頂点間距離である。
上記の各場合をまとめると、上記の「フレーム角膜頂点間距離」とは、「被検者の角膜の頂点と眼鏡との間の距離」となる。なお、本実施形態における「眼鏡」とは、眼鏡レンズが取り付けられていない状態の眼鏡フレームであるサンプル用眼鏡、または、当該眼鏡フレームにダミーレンズを取り付けたサンプル用眼鏡を指す。ここで言うダミーレンズとは、最終的に得るべき眼鏡レンズ以外のレンズのことを指し、例えば処方に応じた度数を有さないレンズのことを指す。
ちなみに、眼鏡フレームが縁なしの場合、ダミーレンズの外観輪郭を用いることになる場合もありうる。その場合であっても、ダミーレンズは縁なしの眼鏡フレームにより保持されていることには変わらない。それに加え、被検者を側面視したとき、実際のところ、縁なしの眼鏡フレームが眼鏡レンズを保持する場所が、被検者の角膜から見てほぼ水平位置に存在する場合がほとんどである。そのため、本明細書においては眼鏡フレームの形状にかかわらず「フレーム角膜頂点間距離」という用語を使用する。
以降、説明の便宜上、眼鏡フレームが縁なしでもナイロールでもない場合を例示する。なお、眼鏡フレームが縁なしやナイロールである場合、眼鏡フレームの最上端や最下端というときは、眼鏡フレームおよび/またはダミーレンズの最上端や最下端と読み替えればよい。
なお、側面視した際の眼鏡フレームの形状を仮想した直線を検者が設定することにより、フレーム角膜頂点間距離を容易に測定可能となる。その点については<3.フレーム角膜頂点間距離測定方法>にて後述する。
1−B)フレーム角膜頂点間距離測定システムの概要
本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定システム1(以降、単に「測定システム1」とも言う。)の基本的構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態における測定システム1を示す説明図であり、(a)は外観斜視図、(b)は機能ブロック図を示している。
本実施形態における測定システム1は、主に、以下の構成を有する。
・撮像カメラ部11
・実際の眼鏡フレームF(以降、符号は省略する。)を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果を画像表示自在な撮像ファインダーおよびタッチインタフェースとして機能する表示画面部12
・撮像結果を用いて被検者の角膜の頂点と眼鏡フレームとの間のフレーム角膜頂点間距離を求める情報処理部14
上記の構成により、専用の装置を用いる必要なく、汎用の撮像カメラ部11によって、被検者に対する負担を軽減した測定を行うことが実現可能となる。しかも、検者にかかる負担を軽減しつつ、フレーム角膜頂点間距離を簡便、低コスト、かつ精度良く行うことが可能となる。
1−C)フレーム角膜頂点間距離測定システムの各部についての説明
以下、本実施形態における測定システム1の各構成について、図1を用いて説明する。なお、以下の例においては、タブレット端末に、以下の全ての構成が含まれている場合について述べる。
図1(a)に示すように、本実施形態で説明する測定システム1は、携帯型のタブレット端末装置を利用して構成されている。以下、本実施形態における測定システム1を、単に「タブレット端末1」と称す。
タブレット端末1は、フレーム角膜頂点間距離の測定者(すなわち被検者に対する検者)が手で持ち運び可能な可搬式の装置筐体(本体部)10を備えている。そして、装置筐体10には、CCD(Charge Coupled Device)センサまたはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサを有してなる撮像カメラ部11と、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等のフラットパネルディスプレイを有してなる表示画面部12と、CPU(Central Processing Unit)を有してなる情報処理部14(ただし図1(a)には不図示)とが設けられている。
そして、表示画面部12には、タッチインタフェースを実現する操作部12aが付設されている。タッチインタフェースとは、表示画面部12のディスプレイに触れることで操作できるユーザインタフェースのことである。このようなタッチインタフェースにより、操作部12aからは、タブレット端末1に対する情報入力を行い得るようになっている。
なお、タッチインタフェースによる操作部12aの操作は、図例のようにタッチペンを用いて行うことが考えられるが、操作者の指で直接行うようにしても構わない。また、操作部12aは、タッチインタフェースによるものではなく、タブレット端末1に接続されたキーボードやマウス等の情報入力装置を用いるようにしても構わない。
本実施形態における撮像カメラ部11は、被検者および眼鏡フレームを撮像する機能を発揮可能な部分であり、被検者を視認可能なカメラを含むものである。具体的な構成としては、公知の撮像カメラ部11を用いても構わない。ただ、撮像結果から、正確なフレーム角膜頂点間距離を情報処理部14にて算出させるため、撮像結果が画像データとして得られるような構成を採用するのが極めて好ましい。タブレット端末の場合、タブレット端末1に備えられたカメラ機能を司る部分が撮像カメラ部11となる。
本実施形態における表示画面部12は、撮像カメラ部11での撮像対象を表示する撮像ファインダー機能、および、情報処理部14による演算の結果を表示する機能を発揮可能な部分である。具体的な構成としては、公知の表示画面部12を用いても構わず、タブレット端末1の表示画面部12を用いても構わない。本実施形態においては、上述の通り、表示画面部12には、タッチインタフェースを実現する操作部12aが付設されている。
本実施形態における情報処理部14は、予め記録された実空間の眼鏡フレームの外周の天地幅と、撮像カメラ部11で得られた撮像結果において表示される眼鏡フレームの外周の天地幅とを関連付けるキャリブレーション(較正)を行い、当該キャリブレーションの結果に基づいて当該撮像結果からフレーム角膜頂点間距離を求める機能を有することになる。キャリブレーションの手法については後述するが、情報処理部14の具体的な構成としては、公知のコンピュータの制御部を用いても構わない。なお、情報処理部14は、いわゆる制御部としての機能を備えていることから制御部とも言う。
つまり、タブレット端末1は、撮像機能、画像表示機能および情報処理機能を備えたコンピュータとして機能するものである。
また、タブレット端末1は、図1(b)に示すように、その装置筐体10内に、撮像カメラ部11および表示画面部12に加えて、不揮発性メモリからなるメモリ部13が設けられている。メモリ部13には、撮像カメラ部11で得た画像データや表示画面部12のタッチパネル等で入力された各種データの他に、情報処理部14の処理動作に必要となる所定プログラムが記憶される。このメモリ部13から所定プログラムを読み出して実行することで、情報処理部14は、撮像制御手段14a、表示制御手段14b、操作制御手段14cおよび計測演算手段14dとして機能するようになっている。
撮像制御手段14aは、撮像カメラ部11の動作制御を行うものである。撮像カメラ部11の動作制御には、当該撮像カメラ部11におけるシャッターの動作タイミング制御が含まれる。具体的には、撮像カメラ部11は、フレーム角膜頂点間距離の測定にあたり、眼鏡フレームを装用した状態の被検者の顔側面(好ましくはそれに加えて顔正面)を撮像対象とする。そして、撮像制御手段14aは、被検者が装用する被検者および眼鏡フレームの顔側面または顔正面を含む撮像結果を得るようになっている。
表示制御手段14bは、表示画面部12の動作制御を行うものである。表示画面部12の動作制御には、当該表示画面部12が表示する画像内容についての制御が含まれる。具体的には、表示制御手段14bは、撮像カメラ部11による撮像対象である被検者の顔画像を表示画面部12に画像表示させることで、表示画面部12を撮像カメラ部11の撮像ファインダーとして機能させる。また、表示制御手段14bは、表示画面部12による表示画面内に、各種の所定画像を表示させる。所定画像としては、詳細を後述するように、操作部12aで指定しようとする点の位置特定の目安となるポインタ画像、そのポインタ画像で指定しようとする点およびその周辺領域を拡大して表示する部分拡大ウインドウ画像、その他各種アイコン画像、表示画面の基準となる方向を示すグリッド画像等が挙げられる。
操作制御手段14cは、操作部12aの動作制御を行うものである。操作部12aの動作制御には、その操作部12aで指定された点の位置認識が含まれる。具体的には、操作制御手段14cは、表示画面部12が表示する被検者の顔画像上の点を操作部12aで指定させることで、フレーム角膜頂点間距離の測定に必要となる測定基準点の位置を認識するようになっている。
なお、上記の撮像制御手段14a、表示制御手段14bおよび操作制御手段14cは、あくまで好ましい例である。上記そのままの構成が存在する場合に本発明が限定されることはない。
本実施形態においては、計測演算手段14dが、予め記録された実際の眼鏡フレームの外周の天地幅と、撮像カメラ部11で得られた撮像結果において表示される眼鏡フレームの外周の天地幅とを関連付けるキャリブレーションを行い、当該キャリブレーションの結果に基づいて当該撮像結果からフレーム角膜頂点間距離を求める機能を有する。
なお、「予め記録された実際の眼鏡フレームの外周の天地幅」は、フレーム角膜頂点間距離の測定の前に、定規等で採寸しておき、その値を操作部12aによってメモリ部13に記憶しておいても構わない。ただ、本実施形態においては、表示画面部12がタッチインタフェース機能を備えているため、タブレット端末1を用いることにより、眼鏡フレームを採寸することも可能である。以下、その例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態における眼鏡フレームの天地方向の幅をタブレット端末1によって求める様子を示す説明図であり、(a)は図1(a)のタブレット端末1に眼鏡フレームを載置した様子を示す概略斜視図、(b)はタブレット端末1に眼鏡フレームを載置した様子を示す概略平面図、(c)は載置した眼鏡フレームを採寸した結果を示す概略平面図である。
図2(a)に示すように、まず、被検者が装用する実際の眼鏡フレームを表示画面部12に載置する。そして、図2(b)に示すように、検者が、眼鏡フレームにおいて天の方向の端(上端)および地の方向の端(下端)に対応する表示画面部12の部分を押下する。こうすることにより、図2(c)に示すように、眼鏡フレームの天地方向(上下方向)の幅を採寸することが可能である。
なお、「眼鏡フレームの天地方向の幅」は、眼鏡フレームでの眼鏡レンズの取り付け部分における外周の天の方向の端部(上端)と地の方向の端部(下端)との間の距離のことを指す。更に正確に言うと、眼鏡フレームのリムの最上端と最下端の間の幅のことを指す。本明細書においては眼鏡フレームにおいて眼鏡レンズと接する部分を「内周」、それに対向する部分であって眼鏡フレームの最上端や最下端を含む部分を「外周」と称する。本実施形態においては、眼鏡フレームの「外周」を基準とするため、実際の眼鏡フレームを採寸しやすくなる上、撮像結果から眼鏡フレームの位置を判別しやすくなり、キャリブレーションの精度が向上する。
さらに、後述の図5(b)に示すように、表示画面部12に2本の水平線を操作部12aにより操作可能に表示しておき、2本の水平線が、眼鏡フレームの外周の上端および下端に接するように操作するという手法を採用しても構わない。こうすることにより、眼鏡フレームの天地方向の幅を表示画面部12上にて採寸することが可能である。なお、その際、後述の図5(a)に示すように、グリッド線を用いて画像を左右に傾けるという前処理を行ってから2本の水平線を眼鏡フレームの外周に接するようにしても構わない。こうすることにより採寸の精度が向上する。
なお、上記の手法で採寸を行う場合、眼鏡フレームの外周の上端および下端に対応する表示画面部12の部分を押下する以外の方法を採用しても構わない。例えば、眼鏡フレームの外周の上端および下端に加え、眼鏡フレームの外周の輪郭に沿って、複数点または連続的に、表示画面部12を押下しても構わない。また、採寸の対象とするのは、右眼に対応する眼鏡フレームの部分でも構わないし、左眼に対応する部分でも構わない。また、両方の部分について採寸し、その平均値を眼鏡フレームの上下方向の幅とする処理を行っても構わない。採寸の手法は、状況に応じて適宜設定しても構わない。
こうして得られた実際の眼鏡フレームの外周の天地幅をメモリ部13に記憶させておく。その一方で、表示画面部12が有する撮像ファインダー機能を用い、撮像カメラ部11で得られた撮像結果を表示画面部12に表示する。そして、計測演算手段14dは、表示画面部12に表示された眼鏡フレームに対し、採寸された実際の眼鏡フレームの外周の天地幅を関連付けるキャリブレーションを行う。こうすることにより、撮像結果である画像に対し、実際の距離を関連付けることができ、画像内の距離を求めることにより、実際の距離を求めることが可能となる。
なお、眼鏡フレームを撮像ファインダーに表示する際の所定の縮尺倍率としては、例えば、縮尺が被検者実像の50%となるように設定しても構わない。また、撮影距離に関しては、例えば400mmとしても構わない。これらの数値はあくまで一例であり、適宜変更可能である。
なお、上記の各手段14a〜14dは、情報処理部14がメモリ部13内の所定プログラムを読み出して実行することによって実現される。つまり、タブレット端末1における各手段14a〜14dとしての機能は、メモリ部13内の所定プログラム(すなわち、本発明に係るフレーム角膜頂点間距離測定プログラムの一実施形態)によって実現される。その場合に、フレーム角膜頂点間距離測定プログラムは、メモリ部13内にインストールされて用いられることになるが、そのインストールに先立ち、タブレット端末1で読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであってもよいし、あるいはタブレット端末1と接続する通信回線を通じて当該タブレット端末1へ提供されるものであってもよい。
なお、本実施形態では、装置筐体10内の情報処理部14が計測演算手段14dとして機能する場合、すなわち装置筐体10内にて計測演算手段14dがフレーム角膜頂点間距離を求める演算処理を行う場合を例に挙げたが、例えばタブレット端末1と接続する無線または有線の通信回線を通じて当該通信回線上の他装置と情報処理部14が通信可能に構成されている場合には、当該他装置にフレーム角膜頂点間距離を求める演算処理を行う機能を担わせるようにしても構わない。つまり、タブレット端末1の装置筐体10には、少なくとも撮像カメラ部11および表示画面部12が設けられていればよく、メモリ部13や、情報処理部14による計測演算手段14dとしての機能等は、いわゆるクラウドコンピューティングのように、通信回線上の他装置に代替させてもよい。上記の場合のように別の構成が遠隔地に存在する場合にも本発明の技術的思想は適用可能である。そのため、本発明においては「フレーム角膜頂点間距離測定システム1」と名付けている。
本実施形態における測定システム1に対し、その他、適宜、公知の構成を加えても構わない。
<2.フレーム角膜頂点間距離測定用プログラム>
本実施形態は、先にも述べたように、撮像カメラ部11としては、公知のものを用いても構わない。さらに言うと、公知のタブレット端末を用いても構わない。つまり、当該タブレット端末に対して、上記の各構成が有する機能を発揮させるプログラムにも、本発明の技術的特徴がある。この場合、測定用プログラムにて上記に列挙した各部を制御し、ひいてはタブレット端末1を制御することになる。
また、上記のプログラムを格納した記録媒体にも、本発明の技術的特徴があることは言うまでもない。
<3.フレーム角膜頂点間距離測定方法>
次に、本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定方法の手順について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定方法の手順を示したフローチャートである。
なお、本項においては、フレーム角膜頂点間距離測定方法の手順の概要について説明する。
また、以下の段階の内容は、<1.フレーム角膜頂点間距離測定システム>にて説明した内容と重複する部分もある。そのため、以下に記載が無い内容については、<1.フレーム角膜頂点間距離測定システム>にて説明した通りである。
また、以下の段階においては、発明を理解しやすくするために、測定システム1の各部または各部材を具体化したものについて述べる。もちろん、本発明は各部または各手段を具体化したものに限定されることはない。
本実施形態におけるフレーム角膜頂点間距離測定方法は、以下の段階を有している。
・撮像段階で得られた撮像結果を画像表示する表示画面部が有するタッチインタフェース機能によって、表示画面部12に載置した実際の眼鏡フレームでの天地幅を採寸する採寸段階
・実際の眼鏡フレームを装用した状態の被検者(の顔側面または顔正面)を撮像する撮像段階
・撮像段階で得られた撮像結果を用いて被検者の角膜の頂点と眼鏡フレームとの間のフレーム角膜頂点間距離を求める測定段階
・演算結果であるフレーム角膜頂点間距離を表示する表示段階
以下、各段階について詳述する。
3−A)採寸段階
被検者が装用する実際の眼鏡フレームは、上記の手法により、表示画面部12にて予め採寸しておく。なお、一般的に、従来において眼鏡フレームを採寸するのに用いられていたのは、眼鏡フレームにおける眼鏡レンズの取り付け(または嵌め込み)部分の内周である。それに対し、本実施形態においては、眼鏡フレームの外周を使用する。これは、表示画面部12上で、実際の眼鏡フレームを使用して正確に採寸を行うからこそ採用される手法であり構成である。
なお、採寸段階において採寸される実際の眼鏡フレームの外周の天地幅の計算方法は、以下のものが挙げられる。なお、当該計算には、情報処理部14の計測演算手段14dを用いればよい。
まず、表示画面部12における、画素数(ピクセル)あたりの実空間の距離(mm)を予め把握しておく。これは、タブレット端末1の表示画面部12自体がハードウェアとして公知の構成を備えているのならば、画素数(ピクセル)と実空間の距離(mm)との関係性は、例えばレシオ係数K(画面サイズ(mm)/対角線上の画素数)により容易く規定可能である。
その上で、図2に示すように、表示画面部12に載置された実際の眼鏡フレームの外周の上端および下端に対応する表示画面部12の部分を押下する。押下された2つの部分は、表示画面部12上において座標として認識される。その結果、押下された2つの部分の間に存在する画素数も把握可能である。こうして把握した画素数に上記のレシオ係数Kを乗じることにより、実空間における眼鏡フレームの外周の天地幅を採寸することが可能となる。
もちろん、実際の眼鏡フレームの外周の天地幅が既知の場合は、採寸段階を行わず、その天地幅を用いればよい。
3−B)撮像段階
フレーム角膜頂点間距離の測定者(例えば眼鏡店の店員であり検者)は、眼鏡フレームを装用した状態の被検者を正面視させた上で顔側面または顔正面の画像を撮像する。このときの撮像は、被検者の顔の位置決めを要することがないので、従来のようなCVD測定装置(例えば特許文献1参照)ではなく、撮像機能および情報処理機能を有した携帯型端末装置(例えばタブレット型端末やスマートホン)やコンピュータ装置(これらをまとめてコンピュータと言う。)へのデータ転送が可能な撮像カメラ等を用いつつ、被検者にとって自然な姿勢で行うことが可能である。
なお、撮像段階の後に上記の採寸段階を行っても構わない。後述の測定段階に入る前に撮像段階および採寸段階を行っておけばよい。
3−C)測定段階
このようにして得られる撮像結果を基にして、タブレット端末1における情報処理部14の計測演算手段14dは、フレーム角膜頂点間距離を求める。
このとき撮像画像上で求めるために、実空間内での大きさと撮像画像上での大きさとを関連付けるキャリブレーションが必要となる。得られた撮像画像中には、眼鏡フレームの画像が含まれている。そして、眼鏡フレームの外周の天地幅(すなわち実空間内での天地幅)は、採寸段階における採寸のおかげで既知となっている。したがって、撮像画像上での処理を行う情報処理機能は、眼鏡フレームを用いて、実空間内での大きさと撮像画像上での大きさとを関連付けるキャリブレーションを行い、撮像画像上でのスケール変換を行うことが可能となる。
なお、キャリブレーションの手法としては、眼鏡フレームの天地方向の幅を採用する場合、以下のものが挙げられる。
まず、被検者の側面側の画像から、画像内の眼鏡フレームの天地方向の幅(上下のアイコン画像における天地方向の幅)と、実際の眼鏡フレームの天地方向の幅とを関連付けることが挙げられる。これについて、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態においてフレーム角膜頂点間距離を求める際の表示画面部での表示内容の具体例を示す説明図(その1)である。
表示制御手段14bによる制御に従いつつ、図4(a)に示すように、側面撮像モードにて撮像カメラ部11で得られた撮像結果である被検者の顔側面画像をメモリ部13内から読み出して表示画面部12で表示するとともに、その顔側面画像と併せて、所定サイズの格子状に形成されたグリッド画像81を表示画面部12で表示する。このグリッド画像81は、表示画面部12を基準にして(すなわち当該表示画面部12の長辺および短辺の各方向に沿うように)表示される。さらに、タブレット端末1は、表示画面部12が表示する被検者の顔側面画像の傾斜状態を調整するためのアイコン画像82を表示する。
この状態で、検者は、表示画面部12が表示するグリッド画像81を利用して、同じく表示画面部12が表示する被検者の顔側面画像が画面内で左右に傾斜せず水平であることを確認する。そして、傾斜しているときには、検者は、アイコン画像82をタッチパネル等で操作して、顔側面画像の傾斜状態を調整する。アイコン画像82の操作があると、表示制御手段14bは、その操作内容に従いつつ、表示画面部12が表示する被検者の顔側面画像についての位置補正処理を行う。これにより、表示画面部12が表示する被検者の顔側面画像は、その画面内で左右に傾斜せず水平である状態となる。
被検者の顔側面画像が表示画面部12の画面内で水平な状態であれば、その後、タブレット端末1では、表示画面部12が表示する被検者の顔側面画像を用いつつ、計測演算手段14dがフレーム角膜頂点間距離を求める演算処理を行う。
そのために、先ず、表示制御手段14bは、図4(b)に示すように、フレーム角膜頂点間距離を求めるための測定基準点を検者に指定させるべく、第一図形パターンによるポインタ画像83および第二図形パターンによるポインタ画像84を、被検者の顔側面画像に重ねて表示する。
そして、検者は、操作部12aを操作して、表示画面部12の画面内で移動可能な第一図形パターンによるポインタ画像83を、表示中の顔側面画像上における角膜の頂点に位置させる。このとき、第一図形パターンによるポインタ画像83を用いることで、検者は、そのポインタ画像83の背景となる角膜頂点位置についての画像を視認しながら、そのポインタ画像83の位置移動を操作することができる。
さらに、検者は、操作部12aを操作して、その表示画面部12の画面内で移動可能な第二図形パターンによるポインタ画像84を、表示中の顔側面画像上における眼鏡フレームのリムの上端および下端に位置させる。このとき、第二図形パターンによるポインタ画像84を用いることで、検者は、そのポインタ画像84の背景となる眼鏡フレームのリムの端部の画像を視認しながら、そのポインタ画像84の位置移動を操作することができる。
その状態で操作部12aによる所定操作(例えば「決定」アイコン画像の押下)があると、角膜頂点位置に配されたポインタ画像83における中心点が、フレーム角膜頂点間距離を求めるための測定基準点の一つとして指定されるとともに、眼鏡フレームのリムの上端および下端に配されたポインタ画像84における中心点が、フレーム角膜頂点間距離を求めるための残りの測定基準点として指定されることになる。なお、上記の2つの測定基準点は、座標として指定される。
このとき、表示制御手段14bは、検者が画面内で移動させようとするポインタ画像83,84に触れると、そのポインタ画像83,84とその周辺領域を拡大して表示する部分拡大ウインドウ画像85を、表示画面部12の画面内の所定箇所に表示させる。このようにすれば、ポインタ画像83,84をタッチインタフェースで操作して移動させる場合であっても、そのタッチインタフェースで触れている箇所が部分拡大ウインドウ画像85によって当該箇所とは別の所定箇所に拡大表示されるので、検者がポインタ画像83,84を移動させて位置合わせする際の操作性向上が図れる。
こうして指定された2つの測定基準点の間を結んだ線分が、1−A)フレーム角膜頂点間距離についての説明にて述べたところの、側面視した際の眼鏡フレームの形状を仮想した直線に該当する。当該線分の距離を、採寸段階において採寸した実際の眼鏡フレームの外周の天地幅と関連付けることにより、キャリブレーションを行う。これにより、実空間における寸法と図4(b)に示す撮像結果における寸法とが関連付けられ、結果的に、撮像結果におけるフレーム角膜頂点間距離(FVD)の実空間の距離が得られる。
また、キャリブレーションの別の手法として、被検者の正面側の画像から、画像内の眼鏡フレームの天地方向の幅(上下のアイコン画像における天地方向の幅)と、実際の眼鏡フレームの天地方向の幅とを関連付けることが挙げられる。これについて、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態においてフレーム角膜頂点間距離を求める際の表示画面部での表示内容の具体例を示す説明図(その2)である。
なお、図5においては被検者は遠方視しているものの、眼鏡フレームが前方寄りに傾いている可能性もある。ただ、図4に示すような側面視における眼鏡フレームの2つの測定基準点を結ぶ線の傾きから、前方寄りの傾きの度合い(すなわち眼鏡フレームの前傾角)を求めることができる。この前傾角を加味した上で、図5において表示される値が正しい眼鏡フレームの外周の天地幅となるように情報処理部14にて補正すると、極めて正確な眼鏡フレームの外周の天地幅が得られる。
表示制御手段14bによる制御に従いつつ、図5(a)に示すように、正面撮像モードにて撮像カメラ部11で得られた撮像結果である被検者の顔正面画像をメモリ部13内から読み出して表示画面部12で表示するとともに、その顔正面画像と併せて、所定サイズの格子状に形成されたグリッド画像91を表示画面部12で表示する。なお、ここで行うことは、図4(a)と同様である。なお、グリッド画像91は図4の符号81と同様であり、アイコン画像92も図4の符号82と同様である。
次に、図5(b)において、図4(b)と同様に、表示画面部12が表示する被検者の顔正面画像を用いつつ、計測演算手段14dが眼鏡フレームの外周の天地幅を求める演算処理を行う。なお、ポインタ画像93は図4の符号84と同様であり、部分拡大ウインドウ画像94は図4の符号85と同様である。
こうして、検者がポインタ画像93をそれぞれの位置に移動させて、これにより眼鏡フレームの外周の天地幅を求めるための測定基準点を指定すると、計測演算手段14dは、眼鏡フレームのリムの上端および下端の各ポインタ画像93の中心同士の鉛直方向の距離を、眼鏡フレームの外周の天地幅として求める。
なお、先にも述べたが、図5(b)に示すように、2本の水平線が眼鏡フレームの外周の上端および下端に接するように配置すると採寸精度が向上する。なお、その様子を図10にも示している。図10は、眼鏡の上下端部幅を測定する位置についての概略正面図である。
このようにして計測演算手段14dが求めた眼鏡フレームの外周の天地幅は、表示制御手段14bによる制御に従いつつ、表示画面部12の画面内の部分拡大ウインドウ画像85に表示される。そして、その演算処理結果は、検者による確認の結果、問題がなければ、メモリ部13内にデータ保存されることになる。
上記の内容は、顔正面における撮像結果を用い、実際の眼鏡フレームの外周の天地幅を、撮像結果における眼鏡フレームの外周の天地幅へと関連付けるキャリブレーションを行うことに関する内容である。その後、先に述べたように、顔側面における撮像結果を用い、フレーム角膜頂点間距離を得る。
以下、その後、フレーム角膜頂点間距離を、眼鏡レンズの設計にどのように活用するかについて述べる。
まず、一つの手法としては、フレーム角膜頂点間距離からCVDを算出するという手法がある。その様子を具体的に説明したのが図6である。図6で言うところのCVDは、「フレーム角膜頂点間距離(FVD)」と「被検者の角膜の頂点から、その状態で被検者が装用する眼鏡フレームへと水平方向に線を伸ばし、測定基準点同士を結ぶ線から、眼鏡レンズL(破線、以降、符号は省略する。)のレンズ内面の接点までの水平距離(FLD)」とに分けられる。「フレーム角膜頂点間距離(FVD)」は上記の手法で算出することが可能である。その一方、「測定基準点同士を結ぶ線上に存在するフレーム角膜頂点間距離のフレーム側の終点から、眼鏡レンズのレンズ内面の接点までの水平距離(FLD)」は、被検者の処方度数に応じて、レンズ基材の屈折率、レンズ凸面カーブ形状、レンズ凹面カーブ形状、レンズ肉厚、フレーム前傾角、フレームのそり角、レンズの前傾角、アイポイント、ヤゲンの位置、フレーム角膜頂点間距離(FVD)を計算パラメータとしてシミュレーションが可能である。具体的な手法としては、以下の手法が挙げられる。例えば、処方度数がゼロ(S度数が0.0ディオプター、C度数が0.0ディオプター)の眼鏡レンズの形状を基準として、基準FLDを予め求めておく。その上で、所定の処方度数を有する眼鏡レンズの形状をシミュレーションする。このシミュレーション形状に基づいて正確なFLDを算出する、という手法が考えられる。
なお、眼鏡店の側においても、眼鏡フレームの溝に眼鏡レンズを嵌め込むために眼鏡レンズの側面にヤゲンVを形成することになるのだが、このヤゲンVの位置を適宜設定する場合がある。そうなると、眼鏡フレームに対して眼鏡レンズの眼球側の面が、被検者に近づくように配置されたり、逆に遠ざかるように配置されたりする可能性がある。好ましくはヤゲンVの位置についての情報を眼鏡店から入手するのがよいが、そうでない場合、少なくとも眼鏡レンズの形状の変動を加味したFLDを正確に求めることができていれば、最終的にCVDを精緻に算出することが可能となる。
以下、CVDの算出方法について具体例(実施例)を挙げる。レンズ端面にヤゲンを有する眼鏡レンズの概略側面図である図7を用いて説明する。
(実施例1)
本例においては、眼鏡レンズの処方値は、屈折率:1.500、度数:−6.79D(ディオプター)とする。
そして、上記の処方値に対応する当該眼鏡レンズの形状は以下の通りである。
物体側の面の曲率半径R1:1400mm
眼球側の面の曲率半径R2:70mm
中心肉厚:CT2.5mm
端面厚み:(ET)8.45mm(なお、この値はR1とCTとから求められる。)
FLD測定位置でのレンズ径LD:60mm
EL(レンズ上でのヤゲン位置、レンズ端面の物体側面からヤゲン頂点までの距離):2mm
まず図7より、上記R2とLDから、眼球側光学面のサジタルハイト(別名、レンズ後面の高さ、CCsag)を算出する。当該サジタルハイトは以下の式CCsag=R2−{R22−(LD/2)21/2により求められる。本例においては当該サジタルハイトは6.754mmとなる。そうなるとFLDはFLD=CCsag−(ET−EL)で求められ、本例では6.754−8.45+2=0.304mmとなる。
その結果、CVDは以下のように求めることが可能である。
CVD=FVD(フレーム頂点間距離)+FLD(本例では0.304mm)
=FVD+CCsag−(ET−EL)
そして上記の例におけるCVD算出は、少なくともフレーム頂点間距離とヤゲン位置を基準位置として特定しておこなうことも可能である。その場合、図4(b)に示すポインタ画像84を位置させる際に、ヤゲンを考慮に入れるのが良い。例えば、表示画面部12に表示されている状態の眼鏡フレームに対し、眼鏡フレームおよび/または眼鏡レンズのヤゲン位置を反映させた上で、眼鏡フレームの上端近傍における水平幅の中点から眼球寄り(または前方寄り)に、ポインタ画像84を位置させても構わない。
また、表示画面部12に表示されている状態から撮像結果を回転させて、側面視の眼鏡フレームが鉛直方向に配置されるようにし、上記のようにポインタ画像84を位置させても構わない。
なお、別の実施例としては、ヤゲンを基準としないことが挙げられる。その場合は実施例1においてレンズ端面中央にヤゲンがあると仮定する。例えばELの値をET/2と仮定する。それにより、本実施形態そして実施例1を適用し、ヤゲンがないレンズ(例えば縁なしであるリムレス、ナイロール等)、あるいはヤゲン位置が不明な場合でもCVDを求めることができる。
また、そもそもFLDの値如何にかかわらず、フレーム角膜頂点間距離(FVD)に基づいて眼鏡レンズの設計に必要な眼鏡装用パラメータを取得するのが好ましい。その理由としては以下の通りである。先ほども述べたように、ヤゲンVの位置を眼鏡店が適宜設定すると、眼鏡フレームに対して眼鏡レンズが装用者寄りに配置されたり、逆に前方の物体寄りに配置されたりする。そうなると、眼鏡レンズの内面の頂点位置が眼鏡店の設定により変動することになる。特に、コバ厚が大きいマイナスレンズだとその変動は顕著になる。その一方、眼鏡フレームを用いたフレーム角膜頂点間距離(FVD)ならば、眼鏡フレームの形状は装用者の処方度数等によらず固定されるので、そのような変動要因が無くなる。その結果、フレーム角膜頂点間距離(FVD)に基づくことにより、眼鏡装用パラメータを正確に取得することが可能となる。その場合、フレーム角膜頂点間距離を基準にして変換させたものを用意し直し、この変換後の各パラメータを眼鏡レンズの設計に用いても構わない。
なお、上記の内容は単独で発明足り得る。その発明の課題としては、<1.フレーム角膜頂点間距離測定システム>の冒頭で述べたように、従来の立ち位置においては、眼鏡レンズにとってCVDは極めて重要であり、精度良く測定しなければならないにもかかわらず、いざ精度良く測定を行おうとすると困難を伴う、ということが挙げられる。
上記の内容を構成としてまとめると以下の規定となる。
(構成1)
被検者の角膜の頂点と被検者が装用する眼鏡との間の距離に基づいて眼鏡装用パラメータを測定する情報処理部を備える、眼鏡装用パラメータ測定システム。
(構成2)
眼鏡装用パラメータは角膜頂点間距離を含む、眼鏡装用パラメータ測定システム(フレーム角膜頂点間距離測定システム)。
(構成3)
撮像カメラ部と、
実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果を画像表示する表示画面部と、
を更に備える、眼鏡装用パラメータ測定システム。
(構成4)
情報処理部においては、撮像結果から得られる被検者の角膜の頂点と眼鏡との間の距離に基づいて眼鏡装用パラメータを測定する、眼鏡装用パラメータ測定システム。
(構成5)
情報処理部においては、
撮像結果から得られる被検者の角膜の頂点と眼鏡との間の水平距離と、
被検者の角膜の頂点から被検者が装用する眼鏡へと水平方向に線を伸ばした際の眼鏡レンズのレンズ内面の接点と眼鏡との間の水平距離と、
から(具体的には合計値として)角膜頂点間距離を求める、眼鏡装用パラメータ測定システム。
(構成6)
被検者の角膜の頂点と被検者が装用する眼鏡との間の距離に基づいて眼鏡装用パラメータを測定する情報処理部、
としてコンピュータを機能させる、眼鏡装用パラメータ測定プログラム。
(構成7)
被検者の角膜の頂点と被検者が装用する眼鏡との間の距離に基づいて眼鏡装用パラメータを測定する、眼鏡装用パラメータ測定方法。
(構成8)
被検者の角膜の頂点と被検者が装用する眼鏡との間の距離に基づいて測定された眼鏡装用パラメータを用いて眼鏡レンズを製造する、眼鏡レンズの製造方法。
(構成9)
情報処理部においては、撮像結果から得られる被検者の角膜の頂点と眼鏡との間の距離に加え、眼鏡フレームおよび/または眼鏡レンズのヤゲン位置に基づいて眼鏡装用パラメータを測定する、眼鏡装用パラメータ測定システム。
上記の構成により、上記の課題が解決可能になると共に以下の効果が得られる。なお、以下の効果は、本実施形態の効果にも当てはまる。
まず、眼鏡レンズとは違って眼鏡フレームは透明ではない。そのため、眼鏡レンズの内面の頂点の位置を特定するよりも、眼鏡フレームの位置を特定する方が容易かつ正確である。しかも、眼鏡レンズの形状やヤゲン位置の変動等の影響を排することができる。そのため、最終的に測定される眼鏡装用パラメータの精度が向上する。
また、他の構成に係る効果であるが、角膜の頂点と眼鏡フレームとの間の距離は、処方度数にかかわらず固定値となる。そして、眼鏡フレームから眼鏡レンズの内面の頂点までの距離は変動値となる。つまり、当該固定値を正確に測定可能ならば、変動値が存在していたとしても、角膜頂点間距離の精度は向上する。しかも、上記のように処方度数等を加味して眼鏡レンズ形状をシミュレートすることにより変動値をも算出することができれば、極めて正確な角膜頂点間距離を測定できる。そして、角膜頂点間距離に基づき、他の眼鏡装用パラメータを測定することも可能となる。
なお、上記の構成に対し、本実施形態で例示する各構成や好適例を適宜組み合わせても構わない。
3−D)表示段階
測定段階で得られたフレーム角膜頂点間距離の値を、タブレット端末1の表示画面部12に表示する。
上記のようにフレーム角膜頂点間距離を測定することが可能となる。その後、当該フレーム角膜頂点間距離を用いて眼鏡レンズを製造する。なお、製造手法については公知の技術を用いればよい。
<4.実施の形態による効果>
本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
まず、本実施形態においては、特許文献1に記載の手法とは異なり、大掛かりな装置が必要とならない。具体的に言うと、被検者が実際に装用する眼鏡フレームを含む眼鏡をスケールとして用いると、当該眼鏡を装用した被検者を撮像すれば済む。そのため、比較的簡便かつ低廉にフレーム角膜頂点間距離を求めることが可能となる。こうすることにより、多くの眼鏡店においてフレーム角膜頂点間距離を求めることができ、被検者が眼鏡を装用した際に必要な眼鏡レンズのパフォーマンスを引き出せる。
しかも、上記のメリットに加え、以下の効果も享受することができる。
スケール補助具を眼鏡フレームに取り付けることがないので、眼鏡フレームに傷が付くおそれを無くすることができる。そのため、最終的に被検者は、傷の無い眼鏡フレームに眼鏡レンズが嵌め込まれた眼鏡を購入することが確実となる。
スケール補助具を眼鏡フレームに取り付けることがないので、被検者の肌にスケール補助具が接触する可能性を無くすることができる。その結果、被検者が不快感を催すおそれをなくすることができる。また、被検者の肌にスケール補助具が接触する可能性をゼロとすることができ、被検者に緊張を強いることもない。さらに優れた効果として、あくまで非接触の使用なので、衛生上問題が生じるおそれが皆無となる。その結果、測定の度にスケール補助具を消毒するという作業を行わなくて済み、眼鏡店にとって負担が著しく軽減する。
CVDを測定するためにのみ専用のスケール補助具を用意する必要が無くなる。そうなると、スケール補助具が破損した場合、眼鏡店においてCVDを測定することが不可能になるという事態は、そもそも生じ得ない。その結果、デメリットなく、上記の効果1および2を享受することが可能となる。
スケール補助具を眼鏡フレームに取り付けることがないので、スケール補助具自体の重みにより、眼鏡フレームが下にずり落ちることがない。その結果、眼鏡の装用状態を可能な限り忠実に再現することが可能となり、ひいては、フレーム角膜頂点間距離を正確に得ることができる。
既知の長さのものを用いて角膜と眼鏡との距離を測る際に、特許文献2に示すようにテンプル上の指標を基準とするのではなく、眼鏡を指標とすることにより、測定対象(例えば角膜頂点)との距離が小さい(近い)ところに指標を配置させられるため、測定値(例えばFLD、CVD)の誤差を少なくできる。
上記の効果に加え、本実施形態においては、従来の眼鏡レンズの作製手法を再構築したことに起因する効果も奏する。つまり、フレーム角膜頂点間距離に基づき、眼鏡レンズの作製を行うという手法およびそのための構成を採用している。
この構成を採用することにより、眼鏡レンズの形状が処方される度数によって大きく異なる場合についても、結局、眼鏡の外周の天地幅の測定基準点はあくまで眼鏡の外周に対して付与されることになるため、精緻なフレーム角膜頂点間距離を算出するのに妨げが無くなる。
また、本実施形態ならば、上記の各段階を、タブレット端末1のみを用いて行うことが可能となる。特に、採寸段階をもタブレット端末1を用いて行うことができる。もちろん実際の眼鏡の外周の天地幅を別途取得しておいても構わないが、本実施形態の構成および手法を採用することにより、タブレット端末1(更に言うと表示画面部12)という共通のプラットフォームにより、採寸、撮像、キャリブレーション、および測定を行っている。共通のプラットフォームを採用することにより、撮像段階で得た撮像結果に適合するように採寸結果を変換する必要が無くなる。つまり、一つのタブレット端末1(表示画面部12)を用いて各段階を行うことから、各段階で得られた結果を特別に変換する機会を減少させられる。変換の機会が減るということは、最終的に得られるフレーム角膜頂点間距離の精度が向上するし、フレーム角膜頂点間距離を算出するのに要する時間を低減させられる。
以上の通り、本発明によれば、フレーム角膜頂点間距離の測定にあたり、被検者に対する負担を軽減した測定を行うことが実現可能となる。しかも、その測定のための撮像画像に関するキャリブレーションを、被検者に対する負担、それに加え検者にかかる負担を可能な限り軽減した上で、簡便、低コスト、かつ精度良く行うことが実現可能となる。
<5.変形例等>
以上に本発明の実施形態を説明したが、上述した開示内容は、本発明の例示的な実施形態を示すものである。すなわち、本発明の技術的範囲は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではない。
なお、上記の実施形態においては、フレーム角膜頂点間距離を求める場合に特化して説明した。その一方、それ以外の眼鏡装用パラメータを求める場合であっても本発明の技術的思想を適用可能である。例えば、距離として測定されるべき瞳孔間距離やフィッティングポイント位置はその最たる例である。そのため、上記の「フレーム角膜頂点間距離(測定システム)」は「眼鏡装用パラメータ(測定システム)」と言い換えても差し支えない。
また、上記の実施形態では眼鏡フレームの外周の天地幅を基に関連付けを行ったが、それ以外の部分を基としても構わず、(縁なし)眼鏡の上下端部幅及びテンプル上下端部幅についての概略側面図である図8に示す各部を基としても構わない。
例えば眼鏡フレームの左右のヨロイ(ち:智)や蝶番間の寸法、テンプルの天地幅(厚み)、リムの水平幅(厚み)を採寸しても構わない。その場合、例えば上記の「眼鏡フレームでの眼鏡レンズの取り付け部分における外周の天地幅」という表現を「眼鏡フレームの外周の大きさ」と言い換えればよい。ここで言う「眼鏡フレームの外周の大きさ」とは、例えば眼鏡フレームの天地幅、テンプルの幅またはリムの幅など眼鏡フレームの輪郭をなす構造の一部のことである。
例えば、眼鏡フレームが縁なしの場合であっても、ダミーレンズが保持されている部分には眼鏡フレームが存在する。この部分を採寸し、眼鏡(サンプル用眼鏡)をかけた被検者を撮像し、上記の関連付けを行っても構わない。
テンプルの幅やリム厚みを測定基準する場合には、眼鏡フレームの他の部分に比べ比較的形状の把握が容易となり、ひいては測定が容易となる。
また、上記の変形例だと「眼鏡フレームの外周に関わる部分」を基に関連付けを行っているが、それ以外の部分を基としても構わない。例えば、眼鏡フレームを正面視(眼鏡フレームを装用した被検者を正面から見た状態)における、眼鏡フレームの内周の上端から下端までの幅すなわち「内周の天地幅」を基に関連付けを行っても構わない。
但し、ここで注意すべきは、眼鏡フレームの実際の内周の天地幅ではなく、眼鏡フレームの見た目である輪郭(以降、外観輪郭と言う。)での内周の天地幅を採用していることである。
眼鏡レンズにヤゲンVが設けられる理由は、眼鏡フレームにはヤゲンVに対応する溝が設けられており、その溝に眼鏡レンズを嵌合させるためである。そのため、眼鏡フレームの実際の内周の天地幅は、眼鏡フレームの溝を勘案しなければならず、眼鏡フレームの見た目である外観輪郭での内周の天地幅よりも大きな値となる。
本発明の技術的思想における大きな特徴は「実空間の眼鏡の寸法を、仮想空間(撮像結果)の眼鏡の寸法とリンクさせることにより、仮想空間(撮像結果)から、実空間における眼鏡装用パラメータの値を求める」ことにある。これを正確かつ精度良く実行するためには、「実空間の眼鏡(フレーム)の寸法」および「撮像結果の眼鏡(フレーム)の寸法」を確実に把握する必要がある。
もし、眼鏡フレームの実際の内周の天地幅を採用してしまうと、眼鏡フレームの溝までも考慮しなければならなくなる。そうなると、少なくとも「撮像結果の眼鏡フレーム」からでは、眼鏡フレームの溝は眼鏡レンズなり眼鏡フレーム自体で隠れてしまい、当該溝の位置が把握できず、正確な寸法が把握できない。
その一方、眼鏡(フレーム)の見た目である「外観輪郭」での内周の天地幅を採用するならば、「撮像結果の眼鏡の寸法」に関しては表示画面部12に表示される結果から容易に測定基準点を指定可能であり、ひいては当該寸法を確実に把握可能である。
また、「実空間の眼鏡の寸法」に関しても、縁なしやナイロールの眼鏡フレームではない場合、眼鏡フレームでの眼鏡レンズの嵌め込み部分を正面からノギス等を用いて採寸すれば良く、眼鏡フレームの溝を考慮する必要が無くなる。縁なしやナイロールの眼鏡フレームの場合だと、ダミーレンズを取り付けた上で眼鏡そのものを採寸すればよい。
また、眼鏡フレームの寸法を表示画面部12上で採寸する場合だと、眼鏡レンズを嵌め込んでいない眼鏡フレームを表示画面部12上に載置し、眼鏡フレームにおける眼鏡レンズの取り付け部分の内周の上端および下端に対応する部分の表示画面部12を押下して測定基準点を指定しても良い。こうすることにより「実空間の眼鏡フレームの寸法」も確実に把握可能である。
そのため、上記の例での「外観輪郭」は、眼鏡フレームに設けられた溝を含まない輪郭のことを指し、例えば眼鏡レンズが嵌まった眼鏡フレーム(すなわち眼鏡)を被検者が装用した状態を検者が見たときに視認可能な眼鏡フレームの輪郭のことを指し、また別の表現としては正面視または側面視した際に視認可能な眼鏡フレームの輪郭のことを指す。
なお、上記の例では外観輪郭での内周の天地幅を採用したが、それ以外の部分を採寸しても構わない。例えば眼鏡フレームの外観輪郭において、眼鏡レンズの取り付け部分の内周の「水平幅」を採用しても構わない。
また、「眼鏡の外観輪郭の寸法」とは、眼鏡全体の外観輪郭でなくとももちろん構わない。例えば、上記に挙げたような眼鏡フレーム等の一部(例えば、眼鏡フレームが縁なしの場合、ダミーレンズの一部の外観輪郭、またはレンズを保持している眼鏡フレームの一部の外観輪郭、すなわち少なくとも一部の外観(輪郭))を採用して実測しても構わない。縁なしの眼鏡フレームを採用する場合、眼鏡の玉型パターンに対する上下端部測定位置についての概略正面図である図9に示すように、眼鏡装用状態の鉛直方向においてダミーレンズの上方端部と下方端部を測定位置とする。
実測する外観として例えばテンプルの上下幅、テンプルの長さ、リムの水平幅(厚み)、眼鏡(フレームを含む)上の模様、数字、文字、記号、パターンなどを上記外観としての寸法として採用することも好適である。なおテンプル長さを採用した場合、その長さが比較的大きいため、高精度な測定値を得ることが容易である。
また、先ほども述べたように、本発明の技術的思想における大きな特徴は、実空間の眼鏡の外観輪郭の寸法と仮想空間(撮像結果)のそれとをリンクさせることにある。そのため、上記の撮像カメラ部11や表示画面部12が別の場所に存在したとしても、撮像カメラ部11や表示画面部12と上記の情報処理部14とがネットワーク等で接続されていたり、予め撮像結果が用意されていたり、撮像結果に対する眼鏡フレーム等の自動判別機能を備えさせたりするのならば、上記の情報処理部14が単独で配置されていたとしても本発明の効果を奏することが可能となる。
1……フレーム角膜頂点間距離測定システム(測定システム、タブレット端末)
10…装置筐体
11…撮像カメラ部
12…表示画面部
12a…操作部
13…メモリ部
14…情報処理部
14a…撮像制御手段
14b…表示制御手段
14c…操作制御手段
14d…計測演算手段
81,91…グリッド画像
82,92…アイコン画像
83,84,93…ポインタ画像
85,94…部分拡大ウインドウ画像

Claims (14)

  1. 実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と、実際の前記眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果における前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、前記撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める情報処理部を備える、眼鏡装用パラメータ測定システム。
  2. 前記眼鏡は、眼鏡レンズが取り付けられていない状態の眼鏡フレームであるサンプル用眼鏡、または、前記眼鏡フレームにダミーレンズを取り付けたサンプル用眼鏡である、請求項1に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  3. 前記情報処理部においては、前記撮像結果を用いて前記被検者の角膜の頂点と前記眼鏡との間の距離であるフレーム角膜頂点間距離を求める、請求項2に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  4. 前記外観の寸法は、前記眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における外周の上方端部と下方端部との間の距離である、請求項3に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  5. 撮像カメラ部と、
    前記撮像結果を画像表示する表示画面部と、
    を更に備え、
    前記表示画面部は、前記撮像対象および前記撮像結果を画像表示自在な撮像ファインダーおよびタッチインタフェースとして機能し、前記撮像結果は、前記表示画面部が有する前記撮像ファインダーの機能により表示される、請求項4に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  6. 実際の前記眼鏡での前記距離は、前記表示画面部が有する前記タッチインタフェースの機能によって、前記表示画面部に載置した実際の前記眼鏡を採寸して得られたものである、請求項5に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  7. 前記関連付けはキャリブレーションである、請求項5または6に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  8. 前記表示画面部が有する前記タッチインタフェースの機能を発揮する操作部であって、前記表示画面部が表示する前記撮像結果のうち前記被検者が正面視したものに対し、前記被検者により装用された前記眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における前記眼鏡の外周の天の方向の端部と地の方向の端部とを測定基準点として指定自在な操作部と、
    を更に備え、
    前記情報処理部は、前記操作部で指定される前記測定基準点の間の距離に基づいて前記キャリブレーションを行う、請求項7に記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  9. 前記眼鏡装用パラメータ測定システムは携帯型端末装置である、請求項1〜8のいずれかに記載の眼鏡装用パラメータ測定システム。
  10. 実際の眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と、実際の前記眼鏡を装用した状態の被検者を撮像対象とした撮像結果における前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、前記撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める情報処理部、
    としてコンピュータを機能させる、眼鏡装用パラメータ測定プログラム。
  11. 実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像する撮像段階と、
    実際の前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と撮像結果における前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、前記撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める測定段階と、
    を有する、眼鏡装用パラメータ測定方法。
  12. 前記撮像段階で得られた前記撮像結果を画像表示する表示画面部が有するタッチインタフェース機能によって、前記表示画面部に載置した実際の前記眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における前記眼鏡の外周の上方端部と下方端部との間の距離を採寸する採寸段階と、
    を更に有する、請求項11に記載の眼鏡装用パラメータ測定方法。
  13. 前記測定段階においては、表示画面部が有するタッチインタフェース機能を用い、前記表示画面部が表示する前記撮像結果のうち前記被検者が正面視したものに対し、前記被検者により装用された前記眼鏡での眼鏡レンズの取り付け部分における前記眼鏡の外周の天の方向の端部と地の方向の端部とを測定基準点として指定し、前記測定基準点の間の距離に基づいて前記関連付けとしてキャリブレーションを行う、請求項11または12に記載の眼鏡装用パラメータ測定方法。
  14. 実際の眼鏡を装用した状態の被検者を撮像する撮像段階と、
    実際の前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法と撮像結果における前記眼鏡の少なくとも一部の外観の寸法とを関連付け、前記撮像結果から眼鏡装用パラメータを求める測定段階と、
    前記眼鏡装用パラメータに基づいて眼鏡レンズを製造する製造段階と、
    を有する、眼鏡レンズの製造方法。
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