JPWO2013146080A1 - 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

蒸気滅菌に対する十分な耐久性を有する中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュールの製造方法を提供する。本発明は、筒状ケース3に中空糸膜1が充填され、中空糸膜1と筒状ケース3との間が接着剤層で封止された中空糸膜モジュール100であって、前記接着剤層は、中空糸膜モジュール100の少なくとも一方の端部が、中空糸膜1の端部どうしを接着封止する膜束接着剤層6と、膜束接着剤層6と筒状ケース3の内面の隙間に充填され、膜束接着剤層6と筒状ケース3の内面とを接着封止する外周接着剤層7と、を有し、外周接着剤層7が筒状ケース3の径方向に占める長さが、筒状ケース3の内径の3%以上15%以下であって、Eが下記式(1)を満たすことを特徴とする。E=外周接着剤の伸度[%]?筒状ケースの径方向で外周接着剤層が占める長さ[mm]/筒状ケースの内径[mm]≧3・・・(1)

Description

本発明は、水処理分野、発酵工業分野、医薬品製造分野、食品工業分野などで使用する中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュールの製造方法に関するものである。
微生物や培養細胞の培養を伴う物質生産方法である発酵法は、大きく(1)回分発酵法(Batch発酵法)および流加発酵法(Fed−Batch発酵法)と、(2)連続発酵法とに分類することができる。
上記(2)の連続発酵法において、微生物や培養細胞を分離膜で濾過し、濾液から化学品を回収すると同時に濃縮液中の微生物や培養細胞を発酵培養液に保持または還流させることにより、発酵培養液中の微生物や培養細胞濃度を高く維持する方法が提案されている。
例えば、分離膜として有機高分子からなる平膜を用いた連続発酵装置において、連続発酵する技術が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、提案された技術は、平膜ユニットの設置容積に対する有効膜面積が小さく、目的化学品をこの技術で製造することに対するコストメリットが十分でない等、非効率的な技術であった。
上記課題の解決のために、連続発酵装置に用いる分離膜を有機高分子からなる中空糸膜とした、連続発酵技術が提案されている(特許文献2参照)。この技術では、膜ユニットにおいて単位体積あたりの膜面積が大きくとれるため、従来の連続発酵と比べて発酵生産効率は格段に高くなった。
さらに中空糸膜を用いた分離膜モジュールとしては、多数本の中空糸膜束が筒状ケースに収納され、少なくとも一方は中空糸膜の端面が開口された状態で、該中空糸膜束の両方の端部が接着剤によって該筒状ケースに固定されたモジュールの他に、例えば中空糸膜の一端をケース内に固定せずに1本ずつ封止し、懸濁物質の排出性を大幅に向上させた水処理用の中空糸膜モジュールの技術が開示されている(特許文献3参照)。また、懸濁物質の排出性も良好で、中空糸膜の封止作業も容易な中空糸膜モジュールの形態として、封止する側の中空糸膜束下端を複数の小束に分割してそれぞれを樹脂で接着封止する方法が開示されている(特許文献4参照)。
また、特許文献5では、中空糸膜の保湿剤が筒状ケースとの接着力の低下を引き起こすと指摘しており、先に筒状ケース内面に接着剤を塗布して外側接着剤層を形成させ、その後内側に中空糸膜束を接着した内側接着剤層を形成させることで接着性を改善する方法が開示されている。また、特許文献6では、接着剤構成を円筒状ケース内面から中心に向って非可撓性接着剤、可撓性接着剤、非可撓性接着剤の順に年輪状に配設することで接着性を改善する方法が開示されている。
特開2007−252367号公報 特開2008−237101号公報 特開平7−60074号公報 特開2005−230813号公報 特開平4−126526号公報 特開昭61−157309号公報
連続発酵による化学品の生産では、基本的に雑菌混入(コンタミネーション)を防いだ状態で培養を行う必要がある。例えば、発酵培養液を濾過する際に分離膜モジュールから雑菌が混入すると、発酵効率の低下、発酵槽内での発泡等により化学品の製造が効率的に行えなくなるため、雑菌混入を防ぐために、分離膜モジュール毎に滅菌することが必要となる。一般的な滅菌の方法としては、乾熱滅菌、煮沸滅菌、蒸気滅菌、紫外線滅菌、ガンマ線滅菌、ガス滅菌等の方法が挙げられる。特に、分離膜中の水分を損なうことなく滅菌する方法として、蒸気滅菌(通常は121℃、20分間)が知られている。
しかしながら、蒸気滅菌等、熱を用いた滅菌方法を中空糸膜モジュールの滅菌に適用すると、中空糸膜モジュールに使用される接着剤が熱負荷により剥離し、原液の透過液側へのリークおよび雑菌汚染等の問題が発生することがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、蒸気滅菌を適用しても接着剤の剥離によるリークおよび雑菌汚染を防止することができる中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュールの製造方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の中空糸膜モジュールは、筒状ケースに中空糸膜が充填され、該中空糸膜と該筒状ケースとの間が接着剤層で封止された中空糸膜モジュールであって、前記接着剤層は、前記中空糸膜モジュールの少なくとも一方の端部が、前記中空糸膜の端部どうしを接着封止する膜束接着剤層と、前記膜束接着剤層と前記筒状ケースの内面の隙間に充填され、前記膜束接着剤層と前記筒状ケースの内面とを接着封止する外周接着剤層と、を有し、前記外周接着剤層の前記筒状ケースの径方向に占める長さが、前記筒状ケースの内径の3%以上15%以下であって、Eが下記式(1)を満たすことを特徴とする。
E=外周接着剤層を形成する外周接着剤の伸度[%]×外周接着剤層の筒状ケースの径方向に占める長さ[mm]/筒状ケースの内径[mm]≧3・・・(1)
また、本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、中空糸膜を膜束接着剤で接着し、膜束接着剤層を形成する膜束接着ステップと、前記膜束接着剤層を硬化収縮させる硬化収縮ステップと、前記硬化収縮ステップ後、筒状ケースまたは内部筒状ケースと、前記膜束接着剤層との間を外周接着剤で接着し、外周接着剤層を形成する外周接着ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュールの製造方法は、中空糸膜を接着した膜束接着剤層と筒状ケースの内面とを、所定の伸度および長さの外周接着剤層で接着することにより、蒸気滅菌等の熱負荷に対しても剥離することなく、リークおよび雑菌汚染を防止することができる。また、本発明は、膜束接着剤層を硬化収縮させた後に筒状ケースに接着固定するため、膜束接着剤層の硬化収縮による接着剤層と筒状ケースとの界面での剥離を抑制することができる。したがって、本発明の中空糸膜モジュールは、蒸気滅菌や温水殺菌が必要な発酵工業分野、医薬品製造分野、食品工業分野、水処理分野などで長期間にわたり繰り返し使用することができる。特に本発明の中空糸膜モジュールを使用することで、長時間にわたり安定して高生産性を維持した連続発酵が可能となり、広く発酵工業において、発酵生産物である化学品を低コストで安定に生産することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図2は、図1の中空糸膜モジュールのA−A線断面図である。 図3は、実施の形態1の変形例にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図4は、図3の中空糸膜モジュールのB−B線断面図である。 図5は、実施の形態1にかかる中空糸膜モジュールの製造工程のフローチャートである。 図6は、実施の形態2にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図7は、実施の形態2にかかる中空糸膜モジュールの製造工程のフローチャートである。 図8は、実施の形態2の変形例1にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図9は、実施の形態2の変形例2にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図10は、実施の形態2の変形例2にかかる中空糸膜モジュールの製造工程のフローチャートである。 図11は、実施の形態2の変形例3にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図12は、実施の形態3にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図13は、実施の形態3にかかる中空糸膜モジュールの製造工程のフローチャートである。 図14は、実施の形態4にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図15は、実施の形態4にかかる中空糸膜モジュールの製造工程のフローチャートである。 図16は、実施の形態5にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。 図17は、本発明にかかる中空糸膜モジュールの製造方法を説明する概略図である。 図18は、本発明にかかる中空糸膜モジュールの製造方法を説明する概略図である。 図19は、本発明にかかる中空糸膜モジュールの製造方法を説明する概略図である。
以下に、本発明の実施の形態にかかる中空糸膜モジュールおよび中空糸膜モジュールの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュールの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュールを示す概略縦断面図である。図1に示す中空糸膜モジュール100は、両端が開口した筒状ケース3内に多数本の中空糸膜1からなる中空糸膜束2が収納され、中空糸膜1の端面の少なくとも一方が開口された状態で、中空糸膜束2の両方の端部が接着剤によって筒状ケース3に液密かつ気密に固定されている。接着剤層は中空糸膜束2を接着する膜束接着剤層6と、膜束接着剤層6と筒状ケース3を接着する外周接着剤層7とからなる。
つまり、膜束接着剤層6は、中空糸膜間のみを接着しており、中空糸膜束2と筒状ケース3との間は接着しない。
筒状ケース3の上部には、ろ過液出口14を有する上部キャップ11を、筒状ケース3の下部には、ろ過液出口14を有する下部キャップ12を液密かつ気密に接続している。図1に示す中空糸膜モジュール100は、中空糸膜1の両端が開口し、端部がそれぞれ膜束接着剤層6と外周接着剤層7とにより筒状ケース3に接着固定されている。
原水は筒状ケース3の側面部に形成された原水流入口13より中空糸膜モジュール100内に流入し、中空糸膜1を透過しなかった原水は、原水出口15より中空糸膜モジュール100の外部に排出される。中空糸膜1を透過したろ過液は、上下のろ過液出口14より中空糸膜モジュール100の外部に排出される。ろ過液は上下のろ過液出口14のいずれか一方から排出させることもできる。このように膜面に対して原水を平行に流しながらろ過する方式をクロスフローろ過と呼び、原水中の懸濁物質等が膜面に堆積するのを抑制する効果がある。また、原水出口15を閉止すれば、原水を全てろ過する全量ろ過を行うこともできる。
図2は、図1の中空糸膜モジュール100のA−A線断面図である。中空糸膜モジュール100は、多数本の中空糸膜1が膜束接着剤層6で接着された小束状の中空糸膜束2を複数有し、中空糸膜束2を形成する膜束接着剤層6の周囲に外周接着剤層7が形成され、筒状ケース3との接着の役割を果たしている。中空糸膜束2の形状、直径、個数、軸方向の長さなどについては必要に応じて適宜設定すれば良い。また中空糸膜束2の個数が多過ぎると制作性が悪くなるため、中空糸膜束2の個数は20個以内とすることが好ましい。
中空糸膜1は、図2のように複数の中空糸膜束2とするほか、図3および図4に示すように、1の中空糸膜束2としてもよい。図3では、中空糸膜モジュール100A内の中空糸膜1すべてが、1の中空糸膜束2として膜束接着剤層6で接着され、膜束接着剤層6と筒状ケース3との間を外周接着剤層7で接着固定する。
一般に、連続発酵による化学品の製造など発酵の用途に中空糸膜モジュール100を使用する場合、予め中空糸膜モジュール100を蒸気滅菌してから使用する。蒸気滅菌には一般的に121℃以上の水蒸気が使用される。しかしながら、中空糸膜モジュール100の蒸気滅菌においては、以下の現象が問題となる。すなわち、蒸気滅菌による加熱とその後の冷却により、接着剤と筒状ケース3が膨張および収縮する。接着剤と筒状ケース3が異なる材質で形成されると、線膨張係数が異なるため温度変化による体積の変化率が異なる。そのため蒸気加熱による膨張とその後の冷却時に接着剤が筒状ケース3の動きに追随できないと、接着剤が筒状ケース3と剥離し、その結果、中空糸膜モジュール100の原液側と透過液側がつながり、原液が透過液にリークする。また、接着剤の剥離が発生すると剥離箇所から雑菌汚染が発生する可能性もある。
また接着剤としては一般的にエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが使用されるが、接着剤の硬化時に体積の収縮が起こるため、接着剤を内向きに引っ張る力が働いている。この接着剤の硬化収縮も筒状ケース3との剥離を発生させる要因となる。
ここで、伸度の大きい接着剤を使用すれば接着剤が伸長して筒状ケース3の動きに追随し、剥離を抑制することができる。伸度の大きい接着剤としては例えば一部のポリウレタン樹脂を挙げることができるが、ポリウレタン樹脂とフッ素系樹脂製の中空糸膜1等は接着性が十分でない場合が多く、蒸気加熱により中空糸膜1とポリウレタン樹脂が剥離しやすい。それに対し、エポキシ樹脂はフッ素系樹脂製の中空糸膜1等との接着性に優れ、蒸気加熱しても中空糸膜1との剥離が発生しにくいという特徴を有する。しかし伸度の大きいエポキシ樹脂の多くは硬化時の温度が高いため中空糸膜モジュール100の作製に適さず、伸度の小さいエポキシ樹脂を使用して中空糸膜モジュール100を作製すると蒸気加熱時にエポキシ樹脂が筒状ケース3と剥離しやすい。
そこで、本発明者らは、中空糸膜1との接着性に優れた膜束接着剤で中空糸膜1を接着して膜束接着剤層6を形成させ、膜束接着剤層6と筒状ケース3との間を伸度の大きい外周接着剤7で接着することで蒸気加熱時の接着剤の剥離を抑制できることを見出した。中空糸膜1との接着性に優れた膜束接着剤層6が中空糸膜1を保持し、膜束接着剤層6と筒状ケース3との間の外周接着剤層7が蒸気滅菌時の膨張、収縮時に伸張することで筒状ケース3との剥離の発生を防止することができる。このとき外周接着剤層7を形成する外周接着剤の伸度と、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを適切に設定する必要があり、外周接着剤層7の筒状ケース3の径方向に占める長さが、筒状ケース3の内径Lの3%以上15%以下であって、かつ、下記式(1)を満たすような外周接着剤を選択する必要がある。
E=外周接着剤の伸度[%]×外周接着剤層の筒状ケースの径方向に占める長さ[mm]/筒状ケースの内径[mm]≧3・・・(1)
値Eが式(1)を満たさない場合(3未満である場合)、外周接着剤層7の伸び幅が不十分で、蒸気滅菌時の膨張、収縮時に緩衝効果を発揮することができず、筒状ケース3と接着剤が剥離する可能性がある。
ここで筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さとは、筒状ケース3の横断面の中心を通る直線のうち、外周接着剤層7が存在する部分の長さを表す。
図2では、筒状ケース3の内径Lと、中空糸膜束2の平均直径L1とから、外周接着剤層7の断面積を求め、求めた断面積と等しい面積の円の直径を外周接着剤層6が存在する部分の長さとすればよい。
図4では、Rが外周接着剤層7の長さ、Lが筒状ケース3の内径である。
また外周接着剤層7を形成する外周接着剤の伸度は、式(1)を満たせば特に限定されないが、10%以上400%以下とすることが好ましく、30%以上300%以下とすることがさらに好ましく、50%以上200%以下とすることがさらに好ましい。伸度が10%未満だと、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さが大きくなり、膜束接着剤層6の占める割合が減少するため、充填可能な中空糸膜1の本数が少なくなり、モジュール当たりの膜面積が減少するため好ましくない。また伸度が400%を超えると、接着剤の強度が不足し、中空糸膜1の質量や、中空糸膜モジュール100の通液時の圧力に耐えられなくなる可能性がある。
また筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さRは、筒状ケース3の内径Lの3%以上15%以下の長さとし、5%以上10%以下の長さとすることがさらに好ましい。筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さRが筒状ケース3の内径Lの3%未満だと、外周接着剤層7の伸び幅を確保することが難しい。また外周接着剤層7が占める長さRが筒状ケース3の内径Lの15%以上だと膜束接着剤層6の占める割合が減少するため、充填可能な中空糸膜1の本数が少なくなり、モジュール当たりの膜面積が減少するため好ましくない。
前述したように接着剤としては一般的にエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが使用されるが、接着剤の硬化時に体積の収縮が起こるため、接着剤を内向きに引っ張る力が働き、筒状ケース3との剥離を発生させる要因となる。またこれらの接着剤は2液の反応時に発熱するが、硬化時の温度が高いほど硬化収縮率が大きくなる傾向がある。中空糸膜モジュール100を大型化すると放熱が少なくなるため硬化時の温度が高くなり、硬化収縮率が大きくなるため、剥離が発生しやすい。特に筒状ケース3の内径Lが60mm以上の大型のモジュールでは剥離が発生しやすい。
そこで膜束接着剤により膜束を接着して膜束接着剤層6を形成させた後、エイジングにより十分に硬化収縮させ、その後外周接着剤により膜束接着剤層6と筒状ケース3とを接着すると、内向きの収縮力を緩和して筒状ケース3との剥離を抑制することができる。エイジングの方法としては、例えば膜束接着剤層6を恒温槽の中に入れ、常温以上の温度で保管する方法が挙げられる。なお、保管温度を上げることでエイジングの時間を短縮することができ、保管温度は50℃以上とすることが好ましい。
また蒸気滅菌を繰り返すことにより接着剤が劣化すると、筒状ケース3との剥離の要因となるため、本発明の実施の形態1で使用する接着剤は、十分な耐湿熱性を有していることが好ましく、121℃の飽和水蒸気と24時間接触させた後の硬度の保持率が95%以上であることが好ましい。121℃の飽和水蒸気と24時間接触させた後の硬度の保持率が95%以上であれば、その接着剤は蒸気滅菌に必要な耐湿熱性を有していると言える。
本発明の実施の形態1において、中空糸膜モジュール100の外周接着剤の種類は、外周接着剤層7とした場合の長さと伸度が式(1)を満たし、十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばポリウレタン樹脂を使用することができる。
ポリウレタン樹脂は、イソシアネートとポリオールを反応させて得ることができる。本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の外周接着剤で使用可能なイソシアネートの種類は、その反応物を外周接着剤層7とした場合の長さと伸度が式(1)を満たし、十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種類以上併用しても良い。ポリオールの種類は、その反応物を外周接着剤層7とした場合の長さと伸度が式(1)を満たし、十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばポリブタジエン系ポリオールが挙げられる。ポリブタジエン系ポリオールを使用したポリウレタン樹脂は伸度が高く、耐熱性も高いため、本発明の中空糸膜モジュールの外周接着剤として好ましく使用することができる。また反応物の伸度と耐湿熱性を損なわない範囲であれば、例えば、ダイマー酸変性ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ひまし油系ポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリオールなど、その他の種類のポリオールを併用することもできる。またポリウレタン樹脂には添加剤として鎖延長剤を混合し、硬度や伸度などの物性を変化させることができる。鎖延長剤としては例えば1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、N−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。
本発明の実施の形態1において、中空糸膜モジュール100の膜束接着剤の種類は十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂を使用することができる。特にポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂からなる中空糸膜は、ポリウレタン樹脂と比べエポキシ樹脂と接着性が良いという特徴がある。フッ素系樹脂の中空糸膜をポリウレタン樹脂で接着すると、蒸気加熱時に剥離しリークが発生することがある。そのためポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂からなる中空糸膜を使用する場合、膜束接着剤としてはエポキシ樹脂を使用することが好ましい。
エポキシ樹脂は、主剤と硬化剤を反応させることで得ることができる。本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の膜束接着剤で使用可能な主剤の種類は、その反応物が十分な耐湿熱性を持つものであれば特に限定されないが、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の膜束接着剤で使用可能な硬化剤の種類は、その反応物が十分な耐湿熱性を持つものであれば特に限定されないが、例えば脂肪族アミン、芳香族アミン、有機酸無水物系又は変性アミン等を使用できる。
ポリウレタン樹脂は、イソシアネートとポリオールを反応させて得ることができる。本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の膜束接着剤で使用可能なイソシアネートの種類は、その反応物が十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種類以上併用しても良い。本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の膜束接着剤で使用可能なポリオールの種類は、その反応物が十分な耐湿熱性を有するものであれば特に限定されないが、例えばポリブタジエン系ポリオール、ダイマー酸変性ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。また反応物の耐湿熱性を損なわない範囲であれば、例えばひまし油系ポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリオールなど、その他の種類のポリオールを併用することもできる。またポリウレタン樹脂には添加剤として鎖延長剤を混合し、硬度や伸度などの物性を変化させることができる。鎖延長剤としては例えば1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、N−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。
また膜束接着剤にフィラーを添加することで反応による発熱を抑えて収縮応力を小さくし、反応物の亀裂発生や筒状ケース3からの剥離を発生しにくくし、さらに強度を向上させることもできる。フィラーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、ガラス繊維等が使用でき、シリカが好ましく用いられる。膜束接着剤の樹脂中のフィラーの添加量は、接着剤の樹脂分の1質量%〜60質量%が好ましい。
本実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の膜束接着剤層6および外周接着剤層7の軸方向の長さは、筒状ケース3との接着強度、保持する中空糸膜1の質量、必要な耐圧性を考慮して適宜設定すれば良い。該接着剤層の軸方向の長さが短過ぎると強度が不足する可能性があり、該接着剤層の軸方向の長さが長過ぎると中空糸膜モジュール100の膜面積が減少してしまうため好ましくない。
本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100は、分離膜として、中空糸膜1を用いる。中空糸膜1は一般的に平膜よりも比表面積が大きく、単位時間当たりにろ過できる液量が多いため有利である。中空糸膜1の構造としては全体的に孔径が一様な対称膜や、膜の厚み方向で孔径が変化する非対称膜、強度を保持するための支持層と対象物質の分離を行うための分離機能層とを有する複合膜などが存在する。
複合膜の一つの形態として、例えば球状構造の支持層と、三次元網目構造層を備える分離機能層とを有する複合膜が挙げられる。ここで三次元網目構造とは、固形分が三次元的に網目状に広がっている構造をいう。三次元網目構造層は網を形成する固形分に仕切られた細孔およびボイドを有する。三次元網目構造層は例えば非溶媒誘起相分離や熱誘起相分離などの手法で形成させることができ、分離機能に優れている。球状構造とは、多数の球状もしくは略球状の固形分が、直接もしくは筋状に固形分を介して連結している構造のこという。球状構造層は、例えば熱誘起相分離などの手法で形成させることができ、引っ張り強度が高く、透水性が高いという特徴を有している。従って球状構造を有する支持層と三次元網目構造を有する分離機能層とを備える複合膜は破断しにくく、優れた分離機能を持つという特徴を有している。支持層と分離機能層とは積層されていればよく、三次元網目構造層は、球状構造層の表面の一部または全部を覆うように形成されていてもよい。なお、支持層と分離機能層との間に、他の層が配置されていてもよい。
本発明の実施の形態1では上記の対称膜、非対称膜、複合膜のいずれも使用することができるが、特に球状構造の支持層(つまり球状構造層)と三次元網目構造の分離機能層(つまり三次元網目構造層)を備える複合膜は強度と分離機能に優れている。
ここで非溶媒誘起相分離とはポリマーを良溶媒に溶解させた後、非溶媒と接触させ、溶媒と非溶媒とを交換することで溶液中のポリマーの溶解性を低下させて相分離を起こし、多孔質構造をつくる技術である。また熱誘起相分離とは、ポリマーを貧溶媒に高温で溶解し、凝固浴と接触させることで冷却し、貧溶媒の溶解力を低下させることで相分離を起こし、多孔質構造をつくる技術である。
ここで、貧溶媒とは、高分子を、60℃以下の低温では5質量%以上溶解させることができないが、60℃以上かつ高分子の融点以下の高温領域で5質量%以上溶解させることができる溶媒のことである。貧溶媒に対し、60℃以下の低温領域でも高分子を5質量%以上溶解させることができることが可能な溶媒を良溶媒、高分子の融点または溶媒の沸点まで、高分子を溶解も膨潤もさせない溶媒を非溶媒と定義する。
本発明の実施の形態1で使用する中空糸膜1の平均孔径は、分離対象によって適宜選択すれば良いが、細菌類や真菌類などの微生物や、動物細胞の分離などを目的とする場合、10nm以上、200nm以下であることが好ましい。平均孔径が10nm未満だと透水性が低くなり、200nmを超えると微生物等が漏れる可能性がある。一般的に熱誘起相分離で作製した分離膜は全体の孔径が均一になり、非溶媒誘起相分離で作製した分離膜は表層の孔径が最も小さく、内側の層は孔径が大きくなる傾向がある。分離膜の分離性能を決定するのは最も孔径の小さい緻密層であるため、本発明での平均孔径とは最も孔径の小さい緻密層の孔径とする。
本発明の実施の形態1で使用する中空糸膜1の材質は、蒸気滅菌可能なものであれば特に限定されないが、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、エチレン・四フッ化エチレン共重合体などのフッ素系樹脂、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースエステル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのポリスルホン系樹脂などの樹脂を含有することができる。特にフッ素系樹脂やポリスルホン系樹脂からなる分離膜は耐熱性、物理的強度、化学的耐久性が高いことから、本発明の実施の形態1の中空糸膜モジュール100に好適に用いることができる。
また、本発明の実施の形態1で使用する中空糸膜1は、フッ素系樹脂やポリスルホン系樹脂に加えて、親水性樹脂をさらに含有してもよい。親水性樹脂によって、分離膜の親水性を高め、膜の透水性を向上させることができる。親水性樹脂は、分離膜に親水性を付与することができる樹脂であればよく、具体的な化合物に限定されるものではないが、例えば、セルロースエステルなどのセルロース系樹脂、脂肪酸ビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリメタクリル酸エステル系樹脂、及びポリアクリル酸エステル系樹脂などが好適に用いられる。
中空糸膜モジュール100を作製する際は、筒状ケース3に中空糸膜1を充填し、接着剤で固定するが、ハンドリングや接着の問題から予め中空糸膜1を乾燥させておく。しかし中空糸膜1の多くは乾燥により収縮が起こり、透水性が低下するという問題があるため、グリセリン水溶液に浸漬した後で乾燥させたものを用いる。中空糸膜1をグリセリン水溶液に浸漬した後で乾燥すると、グリセリンが細孔内に残留することで乾燥による収縮を防止することができ、その後エタノールなどの溶媒で浸漬処理を行うことで透水性を回復させることができる。
本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100は、蒸気滅菌してから使用することを想定しているが、中空糸膜1の種類によっては蒸気滅菌により収縮が起こるものがある。そのためモジュール作製後に蒸気滅菌を行うと中空糸膜1の収縮により糸切れなどの破損が起こる可能性があるため、予め中空糸膜1を蒸気処理し、収縮させておくことが望ましい。一般的に蒸気滅菌は121℃以上で実施するため、121℃以上の蒸気で前処理を実施しておくことが望ましい。
本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100で使用する筒状ケース3の材質は、蒸気滅菌可能なものであれば特に限定されないが、例えばポリスルホン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂などのフッ素系樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ステンレスなどを挙げることができる。
中空糸膜モジュール100の接着剤と筒状ケース3の剥離は、上述の通り蒸気加熱による膨張、収縮や、接着剤の硬化収縮が原因で発生するが、特に直径60mm以上の大型の中空糸膜モジュール100で発生しやすい。蒸気加熱による膨張、収縮や接着剤の硬化収縮による体積変化の変化率は一定だが、大型の中空糸膜モジュール100では体積変化の絶対値が大きいため、小型の中空糸膜モジュール100と比べ剥離が発生しやすい。従って本発明の実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の構成は特に大型の中空糸膜モジュール100を作製する際に有効である。
中空糸膜モジュール100は中空糸膜1の束を整束し、それを筒状ケース3に収納して端部を接着剤で接着固定した構成からなり、その接着固定方法としては、遠心力を利用して液状の接着剤を中空糸膜間に浸透させてから硬化させる遠心ポッティング法と、液状の接着剤を定量ポンプやヘッドにより送液し自然に流動させることにより中空糸膜1間に浸透させてから硬化させる静置ポッティング法とがある。遠心ポッティング法は遠心力により接着剤が中空糸膜間に浸透しやすく、高粘度の接着剤も使用することができる。一方静置ポッティングでは遠心成型器などの大型設備は不要だが、高粘度の接着剤は中空糸膜1間に浸透しにくく、低粘度の接着剤を使用する必要がある。また中空糸膜1を接着する膜束接着剤にポリウレタン樹脂を使用する場合、中空糸膜1に含まれる水分とイソシアネートが反応して二酸化炭素が発生し、発泡するため、静置ポッティング法でポリウレタン樹脂を使用することは難しい。遠心ポッティング法ならば遠心力によりモジュールの端部方向に圧力が生じ、泡が内側方向に抜けるため、中空糸膜1を接着する膜束接着剤としてポリウレタン樹脂を使用することができる。
ポッティングが終了し接着剤が硬化したら、端側の接着部をカットすることで中空糸膜1の端面を開口させるが、ポッティングを行う前には中空糸膜1の端部の中空部をシリコーン接着剤などで封止する目止め処理を実施しておくことが望ましい。目止め処理を行うと、それ以上中空部に接着剤が進入することを防ぎ、中空部が接着剤で満たされて透過液が出なくなる不通糸の発生を防止することができる。
またポッティングを行う際は、接着性を向上させるため筒状ケース3内側の表面や、膜束接着剤層6表面のヤスリがけ、プラズマ処理、プライマー処理などを実施しても良い。
次に、実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100の製造工程について図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、多数本の中空糸膜1を膜束接着剤により接着して膜束接着剤層6が形成された中空糸膜束2とする(ステップS1)。図2のような複数の中空糸膜束2とするか、図4のような1の中空糸膜束2とするかは、中空糸膜1の充填率やろ過対象により適宜決定すればよく、膜束接着剤の種類も、上記した接着剤から適宜選択すればよい。
膜束接着剤層6を有する中空糸膜束2を形成した後、膜束接着剤層6を硬化収縮させる(ステップS2)。本実施の形態1では、筒状ケース3と中空糸膜1とを直接接着せずに、一旦中空糸膜1を膜束接着剤層6で接着し、膜束接着剤層6を硬化収縮した後筒状ケース3と固定するため、接着剤と筒状ケース3との剥離の原因となる応力を低減することができる。
膜束接着剤層6の硬化後、中空糸膜束2を筒状ケース3内に配置し(ステップS3)、膜束接着剤層6と筒状ケース3との間に外周接着剤を供給し、外周接着剤層7を形成する(ステップS4)。外周接着剤層7の筒状ケース3の径方向に占める長さRを、筒状ケース3の内径Lの3%以上15%以下とし、使用する外周接着剤の伸度、筒状ケース3の内径L、および外周接着剤層7の長さRの関係を示す値Eについて、上記の式(1)を満たすように設定することにより、中空糸膜モジュール100を蒸気滅菌する場合であっても、加熱およびその後の冷却に伴う膨張、収縮時に、外周接着剤層7が伸縮することで筒状ケース3との間の剥離の発生を防止することができる。
外周接着剤層7は硬化され(ステップS5)、中空糸膜1の端部を開口し、上部および下部キャップ11、12を筒状ケース3に取り付けることにより、実施の形態1にかかる中空糸膜モジュール100を製造することができる(ステップS6)。
本実施の形態1によれば、筒状ケース3との剥離の原因となりうる接着剤の硬化収縮による応力を低減できるとともに、蒸気滅菌時の膨張・収縮に対して伸張することにより接着剤と筒状ケース3との剥離を防止することができる。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。実施の形態2にかかる中空糸膜モジュール200は、膜束接着剤層6および外周接着剤層7の表面であって、中空糸膜1が延在する側に内側接着剤層8が形成される点で、実施の形態1の中空糸膜モジュール100と異なる。
一般に、モジュール内では、原水の流れにより中空糸膜1と接着剤の界面部分に負担がかかりやすいため、界面部分で糸切れが発生しやすい。実施の形態2では、伸度の大きい接着剤で内側接着剤層8を形成することにより、中空糸膜1と内側接着剤層8との界面部分の負担を軽減し、糸切れを防止することができる。すなわち、伸度の大きい接着剤で内側接着剤層8を形成することにより、液の流れやエアスクラビングにより中空糸膜1が揺動した際、内側接着剤層8が伸張して中空糸膜1の動きに追随することで中空糸膜1にかかる負担を軽減することができる。
実施の形態2にかかる内側接着剤層8を形成する内側接着剤としては、十分な耐湿熱性を有するもので、伸度が30%以上のものを使用することが好ましく、伸度が50%以上のものを使用することがさらに好ましい。内側接着剤の種類としては、例えばポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂を使用することができる。
ポリウレタン樹脂は、イソシアネートとポリオールを反応させて得ることができる。本実施の形態2の中空糸膜モジュール200の内側接着剤で使用可能なイソシアネートの種類は、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)などが挙げられる。これらは単独で用いても良く、2種類以上併用しても良い。本実施の形態2の中空糸膜モジュール200の内側接着剤で使用可能なポリオールの種類は、例えばポリブタジエン系ポリオールが挙げられる。また反応物の伸度と耐湿熱性を損なわない範囲であれば、例えば、ダイマー酸変性ポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ひまし油系ポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリオールなど、その他の種類のポリオールを併用することもできる。またポリウレタン樹脂には添加剤として鎖延長剤を混合し、硬度や伸度などの物性を変化させることができる。鎖延長剤としては例えば1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ヒドロキノンビス(2−ヒドロキシエチル)エーテル、N−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。
本実施の形態2にかかる内側接着剤としてシリコーン樹脂を使用する場合、十分な耐湿熱性を有するもので、伸度が30%以上のものを使用することが好ましく、伸度が50%以上のものを使用することがさらに好ましい。
また内側接着剤層8にポリウレタン樹脂を使用する場合、中空糸膜1に含まれる水分とイソシアネートが反応して二酸化炭素が発生し発泡するため、静置ポッティング法によりポリウレタン樹脂を使用することは難しいが、シリコーン樹脂ならば静置ポッティング法にも使用することができる。
本実施の形態2にかかる中空糸膜モジュール200の膜束接着剤層6、外周接着剤層7および内側接着剤層8の軸方向の長さは、筒状ケース3との接着強度、保持する中空糸膜1の質量、必要な耐圧性を考慮して適宜設定すれば良い。該接着剤層の軸方向の長さが短過ぎると強度が不足する可能性があり、該接着剤層の軸方向の長さが長過ぎると中空糸膜モジュール200の膜面積が減少してしまうため好ましくない。
本実施の形態2にかかる中空糸膜モジュール200の内側接着剤層8の軸方向の長さは、必要に応じて適宜設定すれば良いが、2mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがさらに好ましい。内側接着剤層8の軸方向の長さが2mm未満だと糸切れ防止の効果が低くなる。また該接着剤層の軸方向の長さが長過ぎると中空糸膜モジュール200の膜面積が減少してしまうため好ましくない。
次に、実施の形態2にかかる中空糸膜モジュール200の製造工程について図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、実施の形態1と同様に、多数本の中空糸膜1を膜束接着剤により接着して膜束接着剤層6が形成された中空糸膜束2とし(ステップS11)、膜束接着剤層6を硬化収縮させる(ステップS12)。
膜束接着剤層6の硬化後、中空糸膜束2を筒状ケース3内に配置し(ステップS13)、膜束接着剤層6と筒状ケース3との間に外周接着剤を供給し、外周接着剤層7を形成する(ステップS14)。
その後、さらに膜束接着剤層6および外周接着剤層7の表面に内側接着剤層8を形成した後(ステップS15)、外周接着剤層7および内側接着剤層8を硬化する(ステップS16)。硬化後、中空糸膜1の端部を開口し、上部および下部キャップ11、12を筒状ケース3に取り付けることにより、実施の形態2にかかる中空糸膜モジュール200を製造することができる(ステップS17)。
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、筒状ケース3との剥離の原因となりうる接着剤の硬化収縮による応力を低減できるとともに、蒸気滅菌時の膨張・収縮に対して伸張することにより接着剤と筒状ケース3との剥離を防止することができる。また、実施の形態2では、伸度の高い内側接着剤層8を形成しているため、中空糸膜1の糸切れを防止することができる。また、図8に示すように、1の中空糸膜束2とする中空糸膜モジュール200Aでも同様の効果を得ることができる。
なお、内側接着剤層8は、外周接着剤層7と同一の接着剤で形成してもよい。図9は、実施の形態2の変形例にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。中空糸膜モジュール200Bは、外周接着剤層7を形成する外周接着剤により、内側接着剤層8を形成している。内側接着剤層8と外周接着剤層7とを、同一の接着剤を使用する中空糸膜モジュール200Bは、図10に示すフローチャートのようにして製造することができる。
内側接着剤層8を外周接着剤層7と同一の接着剤で形成するには、ステップS21〜S23を実施の形態2のステップS11〜S13と同様に行った後、外周接着剤層7と内側接着剤層8を形成する接着剤を筒状ケース3と膜束接着剤層6との間、ならびに膜束接着剤層6の表面に供給する(ステップS24)。
外周接着剤層7と内側接着剤層8とを形成した後(ステップS24)、外周接着剤層7および内側接着剤層8を硬化し(ステップS25)、中空糸膜1の端部を開口し、上部および下部キャップ11、12を筒状ケース3に取り付けることにより、実施の形態2の変形例にかかる中空糸膜モジュール200Bを製造することができる(ステップS26)。なお、図11に示すように、1の中空糸膜束2とする中空糸膜モジュール200Cでも同様にして製造することができる。
(実施の形態3)
図12は、実施の形態3にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。実施の形態3にかかる中空糸膜モジュール300は、膜束接着剤層6の表面であって、中空糸膜1が延在する側に形成される内側膜束接着剤層9を有し、外周接着剤層7が、膜束接着剤層6および内側膜束接着剤層9と、筒状ケース3との間を接着固定する点で、実施の形態2の中空糸膜モジュール200と異なる。
内側膜束接着剤層9を、実施の形態2の内側接着剤層8と同様に伸度の大きい接着剤で形成することにより、中空糸膜1と内側膜束接着剤層9との界面部分の負担を軽減し、糸切れを防止することができる。
実施の形態3にかかる内側膜束接着剤層9を形成する内側膜束接着剤としては、実施の形態2の内側接着剤と同様に、十分な耐湿熱性を有するもので、伸度が30%以上のものを使用することが好ましく、伸度が50%以上のものを使用することがさらに好ましい。内側膜束接着剤の種類としては、例えばポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂を使用することができる。
次に、実施の形態3にかかる中空糸膜モジュール300の製造工程について図13のフローチャートを参照して説明する。
まず、多数本の中空糸膜1を膜束接着剤により接着して膜束接着剤層6を形成し(ステップ31)、膜束接着剤層6の上面に内側膜束接着剤層9を形成する(ステップS32)。
内側膜束接着剤層9を形成した後、膜束接着剤層6および内側膜束接着剤層9を硬化収縮させる(ステップS33)。
膜束接着剤6および内側膜束接着剤層9の硬化後、中空糸膜束2を筒状ケース3内に配置し(ステップS34)、膜束接着剤層6および内側膜束接着剤層9と筒状ケース3との間に外周接着剤を供給し、外周接着剤層7を形成する(ステップS35)。
その後、外周接着剤層7は硬化され(ステップS36)、中空糸膜1の端部を開口し、上部および下部キャップ11、12を筒状ケース3に取り付けることにより、実施の形態3にかかる中空糸膜モジュール300を製造することができる(ステップS37)。
本実施の形態3によれば、実施の形態2と同様に、中空糸膜1の糸切れを防止することができるとともに、接着剤と筒状ケース3との剥離を防止することができる。
(実施の形態4)
図14は、実施の形態4にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。実施の形態4にかかる中空糸膜モジュール400は、膜束接着剤層6の表面であって、中空糸膜1が延在する側に形成される内側膜束接着剤層9と、外周接着剤層7の表面であって、中空糸膜1が延在する側に形成される内側外周接着剤層10とを有する点で、実施の形態2の中空糸膜モジュール200と異なる。
内側膜束接着剤層9を、実施の形態2の内側接着剤層8と同様に伸度の大きい接着剤で形成することにより、中空糸膜1と内側膜束接着剤層9との界面部分の負担を軽減し、糸切れを防止することができる。また、内側外周接着剤層10を、実施の形態1の外周接着剤7と同様に、式(1)を満たす接着剤で形成することにより、蒸気滅菌の際の膨張、収縮の際にも、接着剤と筒状ケース3との間の剥離を防止することができる。
実施の形態4にかかる内側膜束接着剤層9を形成する内側膜束接着剤および内側外周接着剤層10を形成する内側外周接着剤としては、実施の形態2の内側接着剤8と同様に、十分な耐湿熱性を有するもので、伸度が30%以上のものを使用することが好ましく、伸度が50%以上のものを使用することがさらに好ましい。内側膜束接着剤および内側外周接着剤の種類としては、例えばポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂を使用することができる。
次に、実施の形態4にかかる中空糸膜モジュール400の製造工程について、図15のフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS41〜S44を実施の形態3のステップS31〜S34と同様に行った後、外周接着剤層7を形成する接着剤を筒状ケース3と膜束接着剤層6との間に供給する(ステップS45)。
その後、内側膜束接着剤層9と筒状ケース3との間に内側外周接着剤を供給し、内側外周接着剤層10を形成し(ステップS46)外周接着剤層7および内側外周接着剤層10を硬化する(ステップS47)。硬化後、中空糸膜1の端部を開口し、上部および下部キャップ11,12を筒状ケース3に取り付けることにより、実施の形態4にかかる中空糸膜モジュール400を製造することができる(ステップS48)。
実施の形態4によれば、実施の形態2と同様に、中空糸膜1の糸切れを防止することができるとともに、接着剤と筒状ケース3との剥離を防止することができる。
(実施の形態5)
図16は、実施の形態5にかかる中空糸膜モジュールの概略縦断面図である。実施の形態5にかかる中空糸膜モジュール500において、筒状ケース3は、外部筒状ケース4と、外部筒状ケース4内に出し入れ可能な内部筒状ケース5とを備える。中空糸膜モジュール500は、カートリッジ式モジュールである。
実施の形態5において、接着剤層は中空糸膜束2の端部を接着する膜束接着剤層6と、膜束接着剤層6と内部筒状ケース5を接着する外周接着剤層7と、膜束接着剤層6および外周接着剤層7の表面であって、中空糸膜1が延在する側に形成される内側接着剤層8とから構成される。上記接着剤により、中空糸膜1と内部筒状ケース5との間は液密かつ気密に固定されている。
内部筒状ケース5と外部筒状ケース4との間はOリング17等のガスケットで液密かつ気密に固定されている。Oリング17の材料は、繰り返しの蒸気滅菌で劣化しにくい材料であればよく、酸、アルカリ、塩素などへの耐性も強い材料であればより好ましく用いられる。材料の例としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などを挙げることができる。また、内部筒状ケース5の下には、複数のスリットを有する筒状の整流筒16が設けられている。整流筒16は、スリット部分から通液することができる。整流筒16は、処理原水の偏流を防ぐ目的で、中空糸膜モジュール500の液の流出部である原水出口15周辺に設けられるほか、流入部である原水流入口13周辺に設けてもよい。整流筒16は、筒状ケース3と同様の材料から選択することができる。
中空糸膜1のもう一方の端部は複数本の中空糸膜1をまとめた小束を接着剤で封止した小束接着部18からなっている。中空糸膜1の上側の端部は開口しているが、小束接着部18の中空糸膜1は中空部にも接着剤が充填されており、開口していない。小束接着部18については中空部も接着剤で満たされているため、リークの可能性は低く、蒸気加熱により中空糸膜と接着剤の剥離が問題となることはほとんどない。
小束接着部18の形状、直径、個数、軸方向の長さなどについては必要に応じて適宜設定すれば良いが、軸方向の長さが長過ぎると膜面積が減るため好ましくない。また小束の個数が多過ぎると制作性が悪くなるため、小束の個数は20個以内とすることが好ましい。
また小束接着部18で使用する接着剤は十分な耐湿熱性を有するものを使用することが好ましく、例えばエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂などを使用することができる。
このようなカートリッジ式の中空糸膜モジュール500においても、外周接着剤層7、内側接着剤層8として、実施の形態2で説明した接着剤を選択することにより、中空糸膜1の糸切れを防止し、かつ蒸気滅菌時の接着剤と筒状ケース3との剥離を防止することができる。なお、実施の形態5において、外周接着剤層7が占める長さRは、内部筒状ケース5の内径を基準に設定することが好ましい。
実施例における膜表面平均孔径は、走査型電子顕微鏡を用いて60,000倍で写真撮影し、30個の任意の細孔の直径を測定し、数平均して求めた。細孔が円状でない場合、画像処理装置等によって、細孔が有する面積と等しい面積を有する円(等価円)を求め、等価円直径を細孔の直径とする方法により求めた。
実施例における接着剤の伸度の評価は、JIS K 6251(2004)に基づき実施した。接着剤を50℃の恒温槽内で24時間硬化させることにより、JIS K 6251(2004)に記載のダンベル状3号形の試験片を作製した。この際試験片厚さのみ2mmから1mmに変更した。この試験片の切断時伸びをJIS K 6251(2004)に規定の方法により、テンシロン(東洋ボールドウィン TMIRTM−100)を用いて測定した。試験は5回実施し、その平均値を接着剤の伸度とした。
実施例における接着剤の蒸気加熱後の硬度の保持率は次の方法で評価した。接着剤を硬化させた後、25℃になるまで自然冷却させたのちにJIS K 6253に記載のタイプDまたはタイプAのデュロメータを用いてD硬度またはA硬度を測定した。JIS K 6253(2004)のデュロメータ硬度は、JIS K 6253(2004)に記載の測定器を使用し、触針を樹脂の表面に押し付けることで測定される。硬度を測定した樹脂について、121℃の飽和水蒸気条件下で24時間熱処理し、25℃になるまで自然冷却させ、表面の水分をよくふき取った後、前述の方法で硬度を測定した。熱処理にはオートクレーブやプレッシャークッカーを使用した。蒸気加熱後の硬度保持率は下記式(2)から求めた。
硬度保持率(%)=蒸気加熱後の硬度/蒸気加熱前の硬度×100・・・(2)
<参考例1>
重量平均分子量41.7万のフッ化ビニリデンホモポリマー38質量部とγ−ブチロラクトン62質量部を混合し、160℃で溶解した。この高分子溶液を85質量%γ−ブチロラクトン水溶液を中空部形成液体として随伴させながら二重管の口金から吐出し、口金の30mm下方に設置した温度20℃のγ−ブチロラクトン85質量%水溶液からなる冷却浴中で凝固させて球状構造からなる中空糸膜を作製した。次いで、重量平均分子量28.4万のフッ化ビニリデンホモポリマー14質量部、セルロースアセテートプロピオネート(イーストマンケミカル社製、CAP482−0.5)1質量部、N−メチル−2−ピロリドン77質量部、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(三洋化成社製、イオネット(登録商標)T−20C)5質量部、水3質量部を混合し、95℃で溶解して高分子溶液を作製した。この製膜原液を、球状構造からなる中空糸膜の表面に均一に塗布し、すぐに水浴中で凝固させて球状構造層の上に三次元編目構造を形成させた中空糸膜1を作製した。得られた中空糸膜1は、外径1350μm、内径800μmで、膜表面平均孔径は40nmであった。
<参考例2>
ポリエーテルスルホン(Victrex社製、Victrex(登録商標) 200)20質量部、ポリビニルピロリドン(重量平均分子量36万)10質量部、N−メチル−2−ピロリドン65質量部およびイソプロパノール5質量部を混合溶解し、静置脱泡して製膜原液とした。この製膜原液および中空部形成液体としてN−メチル−2−ピロリドン/HO=80/20(mass/mass)の混合溶液を二重管の口金から吐出し、口金の30mm下方に設置した20℃の水溶中を通過させて凝固させた後、水洗を行い、中空糸膜1を得た。水洗された膜をカセに巻き取った。
次いで、作成した中空糸膜1をエタノールに浸漬し、さらにヘキサンに浸漬して中空糸膜1を脱水した。その後、150℃の雰囲気下で2〜30時間熱処理を行い、ポリビニルピロリドンを架橋させた。得られた中空糸膜1は、外径1350μm、内径800μmで、膜表面平均孔径は100nmであった。
<実施例1>
参考例1の中空糸膜1を長さ1800mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。この中空糸膜1を125℃の水蒸気で1時間加熱処理して風乾させ、長さ1200mmにカットした。その後シリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)で中空糸膜1の両端を目止めした。
その後図17に示すように塩ビ製筒状ケース19(内径145mm、外径155mm、長さ1000mm、割り型)に前述の中空糸膜1を5000本充填し、塩ビ製筒状ケース19の両端にポッティングキャップ20(内径140mm)を装着して遠心成型機に設置した。その後膜束接着剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(ハンツマン社製、LST868−R14)と脂肪族アミン系硬化剤(ハンツマン社製、LST868−H14)を質量比が100:30となるように混合し、合計2000g(片端当たり1000g)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤を両端のポッティングキャップ20の底側から充填して膜束接着剤層6を形成し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は5時間とした。その後ポッティングキャップ20と塩ビ製筒状ケース19を取り外し、60℃の恒温槽内に24時間保管して膜束接着剤層6を十分に硬化収縮させた。その後膜束接着剤層6の表面をサンドペーパー(#80)でヤスリがけし、エタノールで脱脂した。
前述の膜束接着剤層6で両端を接着した中空糸膜1を図18に示すようにポリスルホン製の筒状ケース3(内径150mm、外径170mm、長さ1150mm)に充填し、筒状ケース3の両端にポッティングキャップ20(内径150mm)を装着して遠心成型機に設置した。ポリスルホン製の筒状ケース3内側の接着面は予めサンドペーパー(#80)でヤスリがけを行い、エタノールで脱脂しておいた。その後外周接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合し(ポリウレタン樹脂)、合計360g(片端当たり180g)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、外周接着剤をモジュール内側から両端のポッティングキャップ20に充填し外周接着剤層7を形成し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は4時間とした。
その後ポッティングキャップ20を取り外し、室温で24時間硬化させた後、ポリスルホン製の筒状ケース3外側の接着剤部分(図19に示すB−B面)をチップソー式回転刃でカットし、中空糸膜1の端面を開口させた。続いてポリスルホン製の筒状ケース3の両端に上部キャップ11と下部キャップ12を取り付け、図3に示すような中空糸膜モジュール100Aとした。膜束接着剤層6と外周接着剤層7の軸方向の長さは49mmで、膜束接着剤層6の直径は139mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さは11mmだった。この中空糸膜モジュールのEは8.8となる。
その後中空糸膜モジュール100Aにエタノールを送液してろ過を行い、中空糸膜1の細孔内をエタノールで満たした。続いてRO水を送液してろ過を行い、エタノールをRO水に置換した。
この中空糸膜モジュール100Aについて蒸気加熱による耐久性評価を実施した。中空糸膜モジュール100A内のRO水を排出した後、原水出口15から125℃の水蒸気を供給して1時間加熱後、密閉状態でモジュール内部温度が60℃以下になるまで放冷し、RO水を送液してろ過を行い、続いてエアリークテストを実施した。エアリークテストは以下の方法で実施した。中空糸膜モジュール100Aの上部キャップ11を取り外し、端面を露出させ、中空糸膜モジュール100Aの原水出口15から100kPaの圧空を供給し、端面からエアリークするかどうかを調べた。耐久性評価の結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例2>
参考例1の中空糸膜1を長さ1800mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。この中空糸膜1を125℃の水蒸気で1時間加熱処理して風乾させ、長さ1200mmにカットした。その後シリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)で中空糸膜1の両端を目止めした。
その後、塩ビ製筒状ケース19(内径145mm、外径150mm、長さ1000mm、割り型)に前述の中空糸膜1を5000本充填し、塩ビ製筒状ケース19の両端にポッティングキャップ20(内径140mm)を装着して遠心成型機に設置した。その後膜束接着剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(ハンツマン社製、LST868−R14)と脂肪族アミン系硬化剤(ハンツマン社製、LST868−H14)を質量比が100:30となるように混合し、合計1740g(片端当たり870g)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤を両端のポッティングキャップ20の底側から充填して膜束接着剤層6を形成し、膜束接着剤層6を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は5時間とした。その後ポッティングキャップ20と塩ビ製筒状ケース19を取り外し、60℃の恒温槽内に24時間保管して膜束接着剤層6を十分に硬化収縮させた。その後膜束接着剤層6の表面をサンドペーパー(#80)でヤスリがけし、エタノールで脱脂した。
前述の膜束接着剤層6で両端を接着した中空糸膜1をポリスルホン製の筒状ケース3(内径150mm、外径170mm、長さ1150mm)に充填し、筒状ケース3の両端にポッティングキャップ20(内径150mm)を装着して遠心成型機に設置した。ポリスルホン製の筒状ケース3内側の接着面は予めサンドペーパー(#80)でヤスリがけを行い、エタノールで脱脂しておいた。その後外周接着剤と、内側接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合し(ポリウレタン樹脂)、合計530g(片端当たり265g)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤をモジュール内側から両端のポッティングキャップ20に充填し外周接着剤層7と内側接着剤層8とを形成し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は4時間とした。
その後ポッティングキャップ20を取り外し、室温で24時間硬化させた後、ポリスルホン製の筒状ケース3外側の接着剤部分をチップソー式回転刃でカットし、中空糸膜1の端面を開口させた。続いてポリスルホン製の筒状ケース3の両端に上部キャップ11と下部キャップ12とを取り付け、図11に示すような中空糸膜モジュール200Cとした。膜束接着剤層6と外周接着剤層7(内側接着剤層8として機能する部分を除く)の軸方向の長さは39mmで、内側接着剤層8の軸方向の長さは10mmだった。また膜束接着剤層6の直径は139mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7(内側接着剤層8として機能する部分を除く)が占める長さは11mm、内側接着剤層8の直径は150mmだった。この中空糸膜モジュールのEは8.8となる。
その後中空糸膜モジュール200Cにエタノールを送液してろ過を行い、中空糸膜1の細孔内をエタノールで満たした。続いてRO水を送液してろ過を行い、エタノールをRO水に置換した。
この中空糸膜モジュール200Cについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例3>
使用する中空糸膜1を参考例2の中空糸膜1に変更した以外は実施例2と同様の方法で中空糸膜モジュール200Cを作製した。この中空糸膜モジュールのEは8.8となる。この中空糸膜モジュール200Cについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例4>
参考例1の中空糸膜1を長さ1800mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。この中空糸膜1を125℃の水蒸気で1時間加熱処理して風乾させ、長さ1200mmにカットした。その後シリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)で中空糸膜1の両端を目止めした。
その後塩ビ製筒状ケース19(内径145mm、外径150mm、長さ1000mm、割り型)に前述の中空糸膜1を5000本充填し、塩ビ製筒状ケース19の両端にポッティングキャップ20(内径140mm)を装着してポッティングキャップ20が下に来るように塩ビ筒状ケース19を垂直に立てて固定した。その後膜束接着剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(ハンツマン社製、LST868−R14)と脂肪族アミン系硬化剤(ハンツマン社製、LST868−H14)を質量比が100:30となるように混合し、合計870g(片端分)をポッティングキャップ20の底側から注入して膜束接着剤層6を形成し、35℃の恒温槽内で5時間硬化させた(静置ポッティング)。もう一方の端部も同様の方法で接着した。その後ポッティングキャップ20と塩ビ製筒状ケース19を取り外し、60℃の恒温槽内に24時間保管して接着剤を十分に硬化収縮させた。その後膜束接着剤層6の表面をサンドペーパー(#80)でヤスリがけし、エタノールで脱脂した。
前述の膜束接着剤層6で両端を接着した中空糸膜1をポリスルホン製の筒状ケース3(内径150mm、外径170mm、長さ1150mm)に充填し、筒状ケース3の両端にポッティングキャップ20(内径150mm)を装着してポッティングキャップ20が下に来るように筒状ケース3を垂直に立てて固定した。ポリスルホン製の筒状ケース3内側の接着面は予めサンドペーパー(#80)でヤスリがけを行い、エタノールで脱脂しておいた。その後外周接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合し(ポリウレタン樹脂)、合計155g(片端分)をモジュール内側からポッティングキャップ20に注入し外周接着剤層7を形成し、35℃の恒温槽内で4時間硬化させた(静置ポッティング)。その後内側接着剤としてシリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)166g(片端分)をモジュール内側からポッティングキャップ20に注入し内側接着剤層8を形成し、35℃の恒温槽内で4時間硬化させた(静置ポッティング)。もう一方の端部も同様の方法で接着した。
その後ポッティングキャップ20を取り外し、室温で24時間硬化させた後、ポリスルホン製の筒状ケース3外側の接着剤部分をチップソー式回転刃でカットし、中空糸膜1の端面を開口させた。続いてポリスルホン製の筒状ケース3の両端に上部キャップ11と下部キャップ12とを取り付け、図8に示すような中空糸膜モジュール200Aとした。膜束接着剤層6と外周接着剤層7の軸方向の長さは39mmで、内側接着剤層8の軸方向の長さは10mmだった。また膜束接着剤層6の直径は139mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さは11mm、内側接着剤層8の直径は150mmだった。この中空糸膜モジュールのEは8.8となる。
その後中空糸膜モジュール200Aにエタノールを送液してろ過を行い、中空糸膜1の細孔内をエタノールで満たした。続いてRO水を送液してろ過を行い、エタノールをRO水に置換した。
この中空糸膜モジュール200Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例5>
参考例1の中空糸膜1を長さ1800mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。この中空糸膜1を125℃の水蒸気で1時間加熱処理して風乾させ、長さ1160mmにカットした。その後シリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)で中空糸膜1の片端を目止めした。
その後塩ビ製筒状ケース19(内径145mm、外径150mm、長さ1000mm、割り型)に前述の中空糸膜1を5000本充填し、塩ビ製筒状ケース19の両端にポッティングキャップ20(内径138.5mm)を装着して遠心成型機に設置した。その後膜束接着剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(ハンツマン社製、LST868−R14)と脂肪族アミン系硬化剤(ハンツマン社製、LST868−H14)を質量比が100:30となるように混合し、合計835g(大束側片端分)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤をポッティングキャップ20の底側から充填し膜束接着剤層6を形成し、接着剤を硬化させた。このとき中空糸膜1の目止めを行った側のみに接着剤を充填した。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は5時間とした。その後ポッティングキャップ20と塩ビ製筒状ケース19とを取り外し、60℃の恒温槽内に24時間保管して接着剤を十分に硬化収縮させた。その後膜束接着剤層6の表面をサンドペーパー(#80)でヤスリがけし、エタノールで脱脂した。
前述の膜束接着剤層6で片端を接着した中空糸膜1の膜束接着剤層6をポリスルホン製の内部筒状ケース5(内径148.5mm、外径159mm、長さ121mm)に挿入し、さらに大束用ポッティングキャップ(内径148.5mm)を装着した。さらに中空糸膜部分については塩ビ製筒状ケース(内径150.5mm、外径160.5mm、長さ1000mm、割り型)に挿入し、膜束接着剤層6の反対側の未接着の中空糸膜を均等に7個の小束に分割して、7個の小束用ポッティングキャップ(内径50mm、深さ50mmの穴)にそれぞれ挿入して遠心成型機に設置した。ポリスルホン製の内部筒状ケース5内側の接着面は予めサンドペーパー(#80)でヤスリがけを行い、エタノールで脱脂しておいた。その後外周接着剤と、内側接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合し(ポリウレタン樹脂)、合計260g(大束側片端分)を接着剤投入器に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤をモジュール内側から大束用ポッティングキャップに充填し外周接着剤層7と内側接着剤層8とを形成し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は4時間とした。その後小束用接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合し(ポリウレタン樹脂)、合計335g(小束側片端分)を接着剤投入器に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤を小束用ポッティングキャップの底側から充填し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は4時間とした。小束部分については中空糸膜1の中空部も接着剤で封止されるため、ポリウレタン樹脂を使用しても蒸気加熱により剥離が問題となることはない。
その後ポッティングキャップを取り外し、室温で24時間硬化させた後、ポリスルホン製の内部筒状ケース5外側の接着剤部分をチップソー式回転刃でカットし、中空糸膜1の端面を開口させ、カートリッジモジュールとした。膜束接着剤層6と外周接着剤層7(内側接着剤層8として機能する部分を除く)の軸方向の長さは39mmで、内側接着剤層8の軸方向の長さは10mmだった。また膜束接着剤層6の直径は137.5mm、内部筒状ケース5の径方向で外周接着剤層7(内側接着剤層8として機能する部分を除く)が占める長さは11mm、内側接着剤層8の直径は148.5mmだった。この中空糸膜モジュールのEは8.9となる。
このカートリッジモジュールのポリスルホン製の内部筒状ケース5にシリコーン製のOリング17を取り付け、ステンレス製の外部筒状ケース4(内径160mm)内に装填して、図16に示すような中空糸膜モジュール500とした。Oリング17はカートリッジモジュールをステンレス製の外部筒状ケース4に液密かつ気密に固定し、中空糸膜モジュール500の原水側と透過水側を分離する役割を果たす。
その後中空糸膜モジュール500にエタノールを送液してろ過を行い、中空糸膜1の細孔内をエタノールで満たした。続いてRO水を送液してろ過を行い、エタノールをRO水に置換した。
この中空糸膜モジュール500について実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例6>
膜束接着剤層6の直径を146mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを4mmとした以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは3.2となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例7>
膜束接着剤層6の直径を77mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを3mmとした以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは4.5となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例8>
膜束接着剤層6の直径を186mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを14mmとした以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは8.4となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例9>
膜束接着剤層6の直径を130mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを20mmとし、外周接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 3000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が78:100:39となるように混合したもの(ポリウレタン樹脂、360g)を使用した以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは10.7となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<実施例10>
膜束接着剤層6の直径を139mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを11mmとし、外周接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とポリブタジエン系ポリオール(Cray Valley社製、Krasol LBH 2000)と2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを質量比が57:100:26となるように混合したもの(ポリウレタン樹脂、360g)を使用した以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは13.2となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、20回蒸気加熱を繰り返しても接着部は剥離せず、エアリークは発生しなかった。
<比較例1>
参考例1の中空糸膜1を長さ1800mmにカットし、30質量%グリセリン水溶液に1時間浸漬後、風乾した。この中空糸膜1を125℃の水蒸気で1時間加熱処理して風乾させ、長さ1200mmにカットした。その後シリコーン接着剤(東レ・ダウコーニング社製、SH850A/B、2剤を質量比が50:50となるように混合したもの)で中空糸膜1の両端を目止めした。
その後ポリスルホン製の筒状ケース3(内径150mm、外径170mm、長さ1150mm)に前述の中空糸膜1を5000本充填し、筒状ケース3の両端にポッティングキャップ20(内径150mm)を装着して遠心成型機に設置した。ポリスルホン製の筒状ケース3内側の接着面は予めサンドペーパー(#80)でヤスリがけを行い、エタノールで脱脂しておいた。その後接着剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(ハンツマン社製、LST868−R14)と脂肪族アミン系硬化剤(ハンツマン社製、LST868−H14)を質量比が100:30となるように混合し、合計2360g(片端当たり1180g)を接着剤投入器21に入れた。続いて遠心成型機を回転させ、接着剤を両端のポッティングキャップ20の底側から充填して膜束接着剤層6を形成し、接着剤を硬化させた。遠心成型機内の温度は35℃、回転数は350rpm、遠心時間は5時間とした。
その後ポッティングキャップ20を取り外し、室温で24時間硬化させた後、ポリスルホン製の筒状ケース3外側の接着剤部分(図19に示すB−B面)をチップソー式回転刃でカットし、中空糸膜1の端面を開口させた。続いてポリスルホン製の筒状ケース3の両端に上部キャップ11と下部キャップ12を取り付け、中空糸膜モジュールとした。
その後中空糸膜モジュールにエタノールを送液してろ過を行い、中空糸膜1の細孔内をエタノールで満たした。続いてRO水を送液してろ過を行い、エタノールをRO水に置換した。
この中空糸膜モジュールについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、2回目の蒸気加熱で接着剤と筒状ケース3の接着部が剥離し、エアリークした。
<比較例2>
外周接着剤としてポリメリックMDI(Huntsman社製、Suprasec5025)とひまし油系ポリオール(伊藤製油社製、Uric H−81)を質量比が83:100となるように混合したもの(ポリウレタン樹脂、360g)を使用した以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは0.7となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、2回目の蒸気加熱で外周接着剤と筒状ケース3の接着部が剥離し、エアリークした。
<比較例3>
膜束接着剤層6の直径を147mm、筒状ケース3の径方向で外周接着剤層7が占める長さを3mmとした以外は実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュール100Aを作製した。この中空糸膜モジュールのEは2.4となる。
この中空糸膜モジュール100Aについて実施例1と同様の方法で蒸気加熱による耐久性評価を実施した結果、6回目の蒸気加熱で外周接着剤と筒状ケース3の接着部が剥離し、エアリークした。
表1に、実施例1〜10および比較例1〜3で使用した中空糸膜1や接着剤の種類等、式(1)で求められるE値、ならびにエアリーク試験の結果を表示する。また、表2に、実施例1〜10および比較例1〜3で使用した接着剤の伸度および蒸気過熱後の硬度保持率について表示する。
Figure 2013146080
Figure 2013146080
本発明の中空糸膜モジュールは蒸気滅菌や温水殺菌が必要な発酵工業分野、医薬品製造分野、食品工業分野、水処理分野などで長期間にわたり繰り返し使用することができる。
1 中空糸膜
2 中空糸膜束
3 筒状ケース
4 外部筒状ケース
5 内部筒状ケース
6 膜束接着剤層
7 外周接着剤層
8 内側接着剤層
9 内側膜束接着剤層
10 内側外周接着剤層
11 上部キャップ
12 下部キャップ
13 原水流入口
14 ろ過液出口
15 原水出口
16 整流筒
17 Oリング
18 小束接着部
19 塩ビ製筒状ケース
20 ポッティングキャップ
21 接着剤投入器
100、100A、200、200A、200B、200C、300、400、500 中空糸膜モジュール

Claims (18)

  1. 筒状ケースに中空糸膜が充填され、該中空糸膜と該筒状ケースとの間が接着剤層で封止された中空糸膜モジュールであって、
    前記接着剤層は、
    前記中空糸膜モジュールの少なくとも一方の端部で前記中空糸膜の端部どうしを接着封止する膜束接着剤層と、
    前記膜束接着剤層と前記筒状ケースの内面との隙間に充填され、前記膜束接着剤層と前記筒状ケースの内面とを接着封止する外周接着剤層と、
    を有し、前記外周接着剤層の前記筒状ケースの径方向に占める長さが、前記筒状ケースの内径の3%以上15%以下であって、
    Eが下記式(1)を満たすことを特徴とする中空糸膜モジュール。
    E=外周接着剤層を形成する外周接着剤の伸度[%]×外周接着剤層が筒状ケースの径方向に占める長さ[mm]/筒状ケースの内径[mm]≧3・・・(1)
  2. 121℃の飽和水蒸気と24時間接触させた後の前記膜束接着剤と前記外周接着剤の硬度保持率が95%以上であることを特徴とする請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記中空糸膜がフッ素系樹脂を含む中空糸膜であり、前記膜束接着剤がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記外周接着剤がポリウレタン樹脂であり、該ポリウレタン樹脂のポリオール成分が、ポリブタジエン系ポリオールを含有するポリオールであることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記接着剤層は、
    前記膜束接着剤層および前記外周接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に形成される内側接着剤層を備え、
    前記内側接着剤層を形成する内側接着剤の伸度は30%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュール。
  6. 前記接着剤層は、
    前記膜束接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に形成される内側接着剤層を備え、
    前記外周接着剤層は、前記膜束接着剤層および前記内側接着剤層と前記筒状ケースの内面とを接着封止するとともに、前記内側接着剤層を形成する内側接着剤の伸度は30%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュール。
  7. 前記内側接着剤がポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項5または6に記載の中空糸膜モジュール。
  8. 前記内側接着剤がシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項5または6に記載の中空糸膜モジュール。
  9. 前記接着剤層は、
    前記膜束接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に形成される内側膜束接着剤層と、
    前記外周接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に形成される内側外周接着剤層と、を備え、
    前記内側膜束接着剤層を形成する内側膜束接着剤および前記内側外周接着剤層を形成する内側外周接着剤の伸度が30%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュール。
  10. 前記内側膜束接着剤がポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の中空糸膜モジュール。
  11. 前記内側膜束接着剤がシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の中空糸膜モジュール。
  12. 前記筒状ケースは、外部筒状ケースと該外部筒状ケース内に出し入れ可能な内部筒状ケースと、を備え、
    前記中空糸膜と前記内部筒状ケースとの間が前記接着剤層で封止され、
    前記内部筒状ケースと前記外部筒状ケースとの間はガスケットにより液密に固定されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュール。
  13. 中空糸膜を膜束接着剤で接着し、膜束接着剤層を形成する膜束接着ステップと、
    前記膜束接着剤層を硬化収縮させる硬化収縮ステップと、
    硬化収縮ステップ後、筒状ケースまたは内部筒状ケースと、前記膜束接着剤層との間を外周接着剤で接着し、外周接着剤層を形成する外周接着ステップと、
    を含むことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  14. 前記外周接着ステップは、前記外周接着剤層を形成するとともに、前記膜束接着剤層および前記外周接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に内側接着剤層を形成することを特徴とする請求項13に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  15. 前記外周接着ステップ後、前記膜束接着剤層および前記外周接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に内側接着剤層を形成することを特徴とする
    請求項13に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  16. 中空糸膜を膜束接着剤で接着し、膜束接着剤層を形成する膜束接着ステップと、
    前記膜束接着剤層の表面であって、中空糸膜が延在する側に内側膜束接着剤層を形成する内側膜束接着ステップと
    前記膜束接着剤層と前記内側膜束接着剤層とを硬化収縮させる硬化収縮ステップと、
    前記硬化収縮ステップ後、筒状ケースまたは内部筒状ケースと、前記膜束接着剤層および前記内側膜束接着剤層との間を外周接着剤で接着し、外周接着剤層を形成する外周接着ステップと、
    を含むことを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  17. 前記外周接着ステップは、
    前記筒状ケースまたは前記内部筒状ケースと、前記膜束接着剤層との間を外周接着剤で接着した後、
    前記筒状ケースまたは前記内部筒状ケースと、前記内側膜束接着剤層との間を内側外周接着剤で接着することを特徴とする請求項16に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  18. 前記外周接着剤層の前記筒状ケースの径方向に占める長さが、前記筒状ケースの内径の3%以上15%以下であって、Eが下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項13〜17のいずれか一つに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
    E=外周接着剤層を形成する外周接着剤の伸度[%]×外周接着剤層の筒状ケースの径方向に占める長さ[mm]/筒状ケースの内径[mm]≧3・・・(1)
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