JPWO2013069265A1 - 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡 - Google Patents

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Abstract

内視鏡用対物レンズにおいて、有意な拡大観察効果を得ながら、収差変動、特に色収差の変動を少なくし、良好に収差補正する。
最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つの負レンズ群を光軸(Z)に沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成されている。焦点合わせの際に移動する1つの負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、この接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けている。最至近物体、最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離をそれぞれft、fwとし、前記接合レンズの負レンズ、正レンズのアッベ数をそれぞれνn、νpとしたとき、下記条件式(1)、(2)を満足する。
1.1≦ft/fw (1)
0<νn−νp (2)
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡用対物レンズおよび内視鏡に関し、より詳しくは、系内の一部のレンズ群を移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行う内視鏡用対物レンズ、および該内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡に関するものである。
内視鏡では、広い範囲を全体的に観察したいという要望と、全体的な観察において発見された患部等を部分的に詳細に観察したいという要望があり、従前の多くは、被写界深度の深い固定焦点レンズを用いることによりこのような要望に対応していた。ところが、内視鏡の流れとして、高画素化・広角化の傾向があることや、内視鏡で撮像した画像を取り込んでの解析や観察が行われることから、さらなる画質の向上が望まれるようになった。
このような状況を鑑み、内視鏡の使用状態として、全体的な観察に適した遠点側観察状態(ワイド)と、部分的な観察に適した至近側拡大観察状態(テレ)との切換え使用が可能な内視鏡対物レンズが用いられるようになった。その従来例として、例えば下記特許文献1〜3に記載の対物レンズが知られている。
特許文献1には、負・正・負・正の順にパワー配列された4群構成からなり、そのうちの第3群を移動させることで上記切換えを行う対物レンズが記載されている。下記特許文献2には、負・正・負・正の順にパワー配列された4群構成からなり、そのうちの第3レンズ群と、第2レンズ群もしくは第4レンズ群のいずれか一方とを移動させることで上記切換えを行う対物レンズが記載されている。下記特許文献3には、正・負・正の順にパワー配列された3群構成からなり、そのうちの第2群を移動させることで上記切換えを行う対物レンズが記載されている。
特許番号第2876252号公報 特開2001−91832号公報 特開2009−294496号公報
上記特許文献1、2に記載の従来例は、移動するレンズ群が単レンズからなるものが大半であり、このようなレンズ系では、レンズ移動による収差変動、特に色収差の変動を補正しきれない。上記分野のレンズ系の色収差補正は、移動するレンズ群のうち負レンズ群による影響が大きく、レンズ移動による色収差の変動を抑制するためには、移動するレンズを接合レンズにすることが好ましい。これらの事情から、移動する負レンズ群に接合レンズを持たせた構成が考えられる。
上記特許文献3の実施例3と上記特許文献1の実施例8では、移動する負レンズ群に正レンズと負レンズを物体側からこの順に接合した接合レンズを使用している。しかしながら、上記特許文献3の実施例3は、最遠点観察状態の焦点距離と最至近観察状態の焦点距離の変化が小さく拡大効果が小さい。また上記特許文献1の実施例8は、最遠点観察状態の焦点距離と最至近観察状態の焦点距離の変化は比較的大きく取られているが、レンズ移動による色収差の変動を十分補正できていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、有意な拡大観察効果を得ることができ、収差変動、特に色収差の変動が少なく、良好に収差補正された内視鏡用対物レンズ、および該内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の内視鏡用対物レンズは、最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つのレンズ群を光軸に沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成され、焦点合わせの際に移動するレンズ群のうち1つは負レンズ群であり、該負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、該接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けており、下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とするものである。
1.1≦ft/fw … (1)
0<νn−νp … (2)
ただし、
ft:最至近物体に合焦時の全系の焦点距離
fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
νn:前記接合レンズを構成する負レンズのd線に対するアッベ数
νp:前記接合レンズを構成する正レンズのd線に対するアッベ数
本発明の第1の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(3)を満足することが好ましい。
−20<1/(Pc×fw)<0 … (3)
ただし、
Pc:前記接合レンズの接合面の屈折力
本発明の第2の内視鏡用対物レンズは、最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つのレンズ群を光軸に沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成され、焦点合わせの際に移動するレンズ群のうち1つは負レンズ群であり、該負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、該接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けており、下記条件式(1)、(3)を満足することを特徴とするものである。
1.1≦ft/fw … (1)
−20<1/(Pc×fw)<0 … (3)
ただし、
ft:最至近物体に合焦時の全系の焦点距離
fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
Pc:前記接合レンズの接合面の屈折力
本発明の第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
0<νn−νp … (2)
ただし、
νn:前記負レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのd線に対するアッベ数
νp:前記負レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのd線に対するアッベ数
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、上記条件式(1)に代えて下記条件式(1A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(1B)を満たすことがさらにより好ましい。
1.2≦ft/fw … (1A)
1.4≦ft/fw … (1B)
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、上記条件式(2)に代えて下記条件式(2A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(2B)を満たすことがさらにより好ましい。
3<νn−νp … (2A)
5<νn−νp … (2B)
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、上記条件式(3)に代えて下記条件式(3A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(3B)を満たすことがさらにより好ましい。
−15<1/(Pc×fw)<−1 … (3A)
−10<1/(Pc×fw)<−2 … (3B)
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、焦点合わせの際に、負レンズ群のみが光軸に沿って移動するように構成されていてもよい。あるいは、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、焦点合わせの際に、負レンズ群および少なくとも1つの正レンズ群が光軸に沿って移動するように構成されていてもよい。
例えば、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4つのレンズ群からなるように構成することができる。
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(4)を満足することが好ましく、下記条件式(4A)を満たすことがより好ましい。
−5<fn/fw<−1.2 … (4)
−4<fn/fw<−1.5 … (4A)
ただし、
fn:前記負レンズ群の焦点距離
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5A)を満たすことがより好ましい。
1.5<bf/fw<5.0 … (5)
2.0<bf/fw<4.0 … (5A)
2.0<bf/fw<3.0 … (5B)
ただし、
bf:全系のバックフォーカス(空気換算距離)
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、最も物体側のレンズ群が、負の屈折力を有する単レンズと、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズとを有することが好ましい。
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、最も物体側のレンズ群が、負レンズと正レンズが接合された接合レンズを有する場合は、下記条件式(6)を満足することが好ましく、下記条件式(6A)を満たすことがより好ましい。
−20<f23/fw<0 … (6)
−15<f23/fw<−1.5 … (6A)
ただし、
f23:最も物体側のレンズ群が有する接合レンズの焦点距離
なお、「最遠点」とは、観察対象とする物体側の距離範囲のうち最も遠い地点を意味し、「最至近」とは、観察対象とする物体側の距離範囲のうち最も近い地点を意味する。
なお、上記「レンズ群」とは、必ずしも複数のレンズから構成されるものだけでなく、1枚のレンズのみで構成されるものも含むものとする。
なお、「単レンズ」とは、接合されていない1枚のレンズからなるものを意味する。
なお、上述した各レンズや各レンズ群が有する屈折力の符号は、非球面レンズを含むものについては近軸領域で考えるものとする。
なお、上記「〜実質的に4つのレンズ群からなる」の「実質的に」とは、構成要素として挙げたレンズ群以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞りやカバーガラス等レンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子等を含んでもよいことを意図するものである。
本発明の内視鏡は、上記記載の本発明の内視鏡用対物レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第1の内視鏡用対物レンズは、系内の一部のレンズ群を移動させることにより遠点側観察状態から至近側拡大観察状態への移行が可能であり、条件式(1)を満足するように構成されているため、有意な拡大観察効果を得ることができる。また、本発明の第1の内視鏡用対物レンズは、移動させる負レンズ群を正・負レンズの接合レンズにより構成し、この接合レンズの構成を好適に設定し、特に材質を条件式(2)を満足するように好適に設定しているため、レンズ移動による収差変動、特に色収差の変動を少なくすることができ、良好に収差補正されたものとすることができる。
本発明の第2の内視鏡用対物レンズは、系内の一部のレンズ群を移動させることにより遠点側観察状態から至近側拡大観察状態への移行が可能であり、条件式(1)を満足するように構成されているため、有意な拡大観察効果を得ることができる。また、本発明の第2の内視鏡用対物レンズは、移動させる負レンズ群を正・負レンズの接合レンズにより構成し、この接合レンズの構成を好適に設定し、特に接合面の屈折力を条件式(3)を満足するように好適に設定しているため、レンズ移動による収差変動、特に色収差の変動を少なくすることができ、良好に収差補正されたものとすることができる。
本発明の内視鏡は、本発明の内視鏡用対物レンズを備えたものであるため、有意な拡大観察効果を得ることができ、遠点側観察状態から至近側拡大観察状態への移行においても収差変動、特に色収差の変動が少なく、良好な観察像を得ることができる。
本発明の実施例1の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例2の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例3の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例4の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例5の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 図6(A)〜図6(H)は本発明の実施例1の内視鏡用対物レンズの各収差図 図7(A)〜図7(H)は本発明の実施例2の内視鏡用対物レンズの各収差図 図8(A)〜図8(H)は本発明の実施例3の内視鏡用対物レンズの各収差図 図9(A)〜図9(H)は本発明の実施例4の内視鏡用対物レンズの各収差図 図10(A)〜図10(H)は本発明の実施例5の内視鏡用対物レンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる内視鏡の概略構成を示す図 内視鏡の先端硬質部の要部断面図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に、本発明の一実施形態にかかる内視鏡用対物レンズの光軸Zを含む断面における構成を示す。この図1に示す構成例は、後述の実施例1のレンズ構成に対応している。図1においては左側が物体側、右側が像側である。
本実施形態の内視鏡用対物レンズは、最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つのレンズ群を光軸Zに沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成されている。図1の上段に最遠点物体に合焦しているとき(以下、最遠点観察状態ともいう)のレンズ構成を示し、図1の下段に最至近物体に合焦しているとき(以下、最至近観察状態ともいう)のレンズ構成を示す。
図1に示す例の内視鏡用対物レンズは、物体側から順に配列された、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4の4つのレンズ群からなり、最遠点観察状態から最至近観察状態への焦点合わせの際には、図1の矢印で概略的に表すように、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の2つのレンズ群が移動するように構成されている。
図1に示す例では、第1レンズ群G1は、物体側から順に、負のレンズL1、負のレンズL2と正のレンズL3が接合された接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、1枚の正のレンズL4からなる。第3レンズ群G3は、物体側から順に、正のレンズL5と負のレンズL6が接合された接合レンズからなる。第4レンズ群G4は、物体側から順に、正のレンズL7、正のレンズL8と負のレンズL9が接合された接合レンズからなる。
図1では、開口絞りStが第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に配置され、レンズL1とレンズL2の間にフィルタ等を想定した平行平面板状の光学部材P1が配置され、第4レンズ群G4の像側には光路変換プリズム、フィルタ、カバーガラス等を想定した平行平面板状の光学部材P2、P3が配置された例を示している。しかし、開口絞りSt、光学部材P1、P2、P3はいずれも本発明の内視鏡用対物レンズに必須の構成ではない。またこの例では、光学部材P3の像側の面の位置が内視鏡用対物レンズの像面の位置と一致しているが、像面の位置は必ずしもこの例に限定されない。
本実施形態の内視鏡用対物レンズは、上記焦点合わせの際に最も物体側のレンズ群は固定されている。これは内視鏡では、対物レンズを保護部材無しで内視鏡に搭載し、最も物体側のレンズに光学窓の機能を兼備させることが多く、その場合は気密性を保持するために最も物体側のレンズは可動となるように構成できないことによる。
また、本実施形態の内視鏡用対物レンズでは、上記焦点合わせの際に移動するレンズ群のうち1つは負レンズ群となるように構成される。そして、この負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、該接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けているように構成される。
レンズ移動による収差変動、特に色収差の変動は、移動するレンズ群のうち負レンズ群による影響が大きい。この移動する負レンズ群を接合レンズからなるように構成することで、レンズ移動による色収差の変動の抑制を行うことができる。
なお、内視鏡では、全系の最も物体側のレンズは広角化のためにパワーの強い負レンズになるため、移動するレンズ群に含まれる負レンズを用いて接合レンズを形成する場合、物体側から正レンズ、負レンズの順となるように接合することでレンズ系全体の収差補正に有利となる。
さらに、この移動する負レンズ群の接合レンズの接合面を物体側に凹面を向けた形状とすることで、内視鏡用対物レンズに望まれる小型化を図りながら負のパワーを有する接合面での収差補正を効果的に行い、レンズ系全体の収差補正に有利となる。
本実施形態の内視鏡用対物レンズは、下記条件式(1)を満足するように構成されている。
1.1≦ft/fw … (1)
ただし、
ft:最至近物体に合焦時の全系の焦点距離
fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
条件式(1)のft/fwは、拡大率を示すものであり、条件式(1)の下限を下回ると、拡大率の低下を招き、有意な拡大観察効果が得られなくなる。条件式(1)を満たすことで、有意な拡大観察効果を得ることが可能となる。
なお、より有意な拡大観察効果を得るためには、下記条件式(1A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(1B)を満たすことがさらにより好ましい。下記条件式(1A)、(1B)を満たす場合は高い拡大観察効果を得ることができる。
1.2≦ft/fw … (1A)
1.4≦ft/fw … (1B)
また、本実施形態の内視鏡用対物レンズは、下記条件式(2)〜(5)のいずれか、または任意の組合せを満足することが好ましい。
0<νn−νp … (2)
−20<1/(Pc×fw)<0 … (3)
−5<fn/fw<−1.2 … (4)
1.5<bf/fw<5.0 … (5)
ただし、
νn:焦点合わせの際に移動する負レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのd線に対するアッベ数
νp:焦点合わせの際に移動する負レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのd線に対するアッベ数
Pc:焦点合わせの際に移動する負レンズ群の接合レンズの接合面の屈折力
fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
fn:焦点合わせの際に移動する負レンズ群の焦点距離
bf:全系のバックフォーカス(空気換算距離)
条件式(2)は、移動する負レンズ群の接合レンズを構成する材質の分散特性に関するものである。条件式(2)の下限を下回ると、レンズ移動による色収差の変動が大きくなる。条件式(2)を満たすことで、レンズ移動による色収差の変動を良好に抑制することができる。
レンズ移動による色収差の変動をより良好に抑制するためには、下記条件式(2A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(2B)を満たすことがさらにより好ましい。
3<νn−νp … (2A)
5<νn−νp … (2B)
条件式(3)は、全系に対する移動する負レンズ群の接合面のパワー比に関するものである。条件式(3)の下限を下回っても上限を上回っても、レンズ移動による色収差の変動が大きくなる。条件式(3)を満たすことで、レンズ移動による色収差の変動を良好に抑制することができる。
レンズ移動による色収差の変動をより良好に抑制するためには、下記条件式(3A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(3B)を満たすことがさらにより好ましい。
−15<1/(Pc×fw)<−1 … (3A)
−10<1/(Pc×fw)<−2 … (3B)
条件式(4)は、全系に対する移動する負レンズ群のパワー比に関するものである。条件式(4)の下限を下回ると、移動するレンズ群の移動量が増大してレンズ系の大型化につながる。条件式(4)の上限を上回ると、良好な収差補正が困難になる。条件式(4)を満たすことで、内視鏡用対物レンズに望まれるコンパクト性を維持しつつ、良好に収差補正することが可能になる。
より小型化とより良好な収差補正のためには、下記条件式(4A)を満たすことがより好ましい。
−4<fn/fw<−1.5 … (4A)
条件式(5)は、バックフォーカスと全系の焦点距離の比に関するものである。近年主流となっている電子内視鏡では、内視鏡用対物レンズと撮像素子の間に光学ローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等の各種フィルタが配置されることがある。また、後述するように撮像素子の撮像面が内視鏡の挿入部の長軸方向と平行に配置されるタイプの内視鏡では一般に、内視鏡用対物レンズと撮像素子との間に光路の方向を変換するためのプリズム等の光路変換部材が挿入配置されるため、十分な長さのバックフォーカスが必要となる。条件式(5)の下限を下回ると、各種フィルタや光路変換部材等を配置するための十分な長さのバックフォーカスを確保することが困難になる。条件式(5)の上限を上回ると、光学系全長が長くなり、光学系の大型化につながる。条件式(5)を満たすことで、十分長いバックフォーカスを確保しつつ、光学系の大型化を防止することができる。
なお、より長いバックフォーカスと光学系のより小型化のためには、下記条件式(5A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(5B)を満たすことがさらにより好ましい。
2.0<bf/fw<4.0 … (5A)
2.0<bf/fw<3.0 … (5B)
なお、図1に示す例では全系を4つのレンズ群から構成し、焦点合わせの際に物体側から2、3番目の2つのレンズ群を移動させるようにしているが、本発明の内視鏡用対物レンズは必ずしもこれに限定されない。全系を構成するレンズ群の数は必ずしも4つに限定されない。例えば後述の実施例に示すように、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、負の屈折力を有する第2レンズ群、正の屈折力を有する第3レンズ群の3つのレンズ群からなる3群構成としてもよい。
また、本発明の内視鏡用対物レンズでは、焦点合わせの際に移動するレンズ群は、1つの負レンズ群のみとしてもよく、この場合は、駆動機構を簡素化できる。あるいは、本発明の内視鏡用対物レンズでは、焦点合わせの際に移動するレンズ群は、負レンズ群と少なくとも1つの正レンズ群であるようにしてもよく、この場合は、レンズ移動による収差変動、特に色収差の変動を良好に抑制することができる。また、このように焦点合わせの際に移動するレンズ群を2つ以上とした場合は、各レンズ群の移動距離に対する合焦速度の設定の自由度を高くすることができ、使用者の使い勝手の良いものとすることができる。
ただし、コンパクト性が強く望まれる内視鏡用対物レンズにおいては、レンズ群の移動機構の簡素化も重要であり、例えば、物体側から順に、負、正、負、正のパワー配列からなる4群構成では、焦点合わせの際に移動するレンズ群は、正、負レンズ群各々1つの計2つのレンズ群とすることで、レンズ群の移動機構の簡素化を図りながら、上記のレンズ移動による収差変動の抑制、各レンズ群の移動距離に対する合焦速度の設定の自由度の向上を得ることができる。その場合、移動する正レンズ群としては、移動機構の簡素化のためには第4レンズ群G4よりも比較的少ないレンズ枚数で構成しやすい第2レンズ群G2を選択することが好ましい。
一方、物体側から順に、正、負、正のパワー配列からなる3群構成とし、焦点合わせの際に負レンズ群のみを移動させるようにした場合は、レンズ移動による収差変動、特に色収差変動を抑制しながら、極力簡素化を図ることができる。
また、本実施形態の内視鏡用対物レンズは、負の屈折力を有する単レンズと、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズとを有することが好ましい。これは以下の事情による。内視鏡用対物レンズの最も物体側のレンズは広角化のために強い負のパワーを持つことが多いため単レンズにするのが好ましい。また、焦点合わせの際に移動するレンズ群があることから個々のレンズ群で色収差補正がなされていることが好ましく、特に光線高が高い第1レンズ群G1では色収差補正のために接合レンズを有することが好ましい。
なお、最も物体側のレンズ群が負の屈折力を有する単レンズと、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズとを有する場合、図1に示す例のように物体側から順に、負の単レンズ、負レンズおよび正レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズとした場合、広角化に有利となる。
最も物体側のレンズ群が、負レンズと正レンズが接合された接合レンズを有する場合、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
−20<f23/fw<0 … (6)
ただし、
f23:最も物体側のレンズ群が有する接合レンズの焦点距離
fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
条件式(6)は、全系に対する最も物体側のレンズ群が有する接合レンズのパワー比に関するものである。条件式(6)の下限を下回ると、良好な収差補正が困難になる。条件式(6)の上限を上回ると、十分な長さのバックフォーカスの確保が困難になる。条件式(6)を満たすことで、十分な長さのバックフォーカスを確保しつつ、良好に収差補正することが可能になる。
なお、より長いバックフォーカスとより良好な収差補正のためには、下記条件式(6A)を満たすことがより好ましい。
−15<f23/fw<−1.5 … (6A)
なお、内視鏡用対物レンズが保護部材なしで内視鏡に搭載される場合、最も物体側のレンズは、体液、洗浄液、直射日光、油脂等にさらされることになる。したがって、このレンズの材質には、耐水性、耐候性、耐酸性、耐薬品性等が高いものを用いることが好ましく、例えば、日本光学硝子工業会が定める粉末耐水性、粉末耐酸性規格の減量率ランク、表面法耐候性ランクが1のものを用いることが好ましい。
次に、本発明の内視鏡用対物レンズの数値実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図1に示したものであり、その図示方法については上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例1の内視鏡用対物レンズの概略構成は以下のようになっている。すなわち、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1、正の屈折力を有する第2レンズ群G2、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4の4つのレンズ群が配列されてなり、最遠点物体から最至近物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群G2が物体側へ、第3レンズ群G3が像側へそれぞれ光軸Zに沿って移動するように構成されている。開口絞りStが第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の間に配置されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、負のレンズL1、負のレンズL2、正のレンズL3が配置されて構成されており、レンズL1とレンズL2の間には、フィルタ等を想定した平行平面板状の光学部材P1が配置されている。レンズL2とレンズL3は接合されている。第2レンズ群G2は、1枚の正のレンズL4からなる。第3レンズ群G3は、物体側から順に、正のレンズL5、負のレンズL6が配置されて構成されている。レンズL5とレンズL6は接合されている。第4レンズ群G4は、物体側から順に、正のレンズL7、正のレンズL8、負のレンズL9が配置されて構成されている。レンズL8とレンズL9は接合されている。
表1に、実施例1の内視鏡用対物レンズの詳細な構成を示す。表1の上段の基本レンズデータの表のSiの欄は最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄はi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄はi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示し、Ndjの欄は最も物体側の光学要素を1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjの欄はj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示す。曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
なお、基本レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材P1、P2、P3も含めて示しており、開口絞りStに対応する面の面番号の欄には面番号とともに(St)を記入している。また、焦点合わせの際に間隔が変化する、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔、第2レンズ群G2と開口絞りStの間隔、開口絞りStと第3レンズ群G3の間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔にはそれぞれ(可変1)、(可変2)、(可変3)、(可変4)と記載している。
表1の下段の表には、最遠点物体に合焦したとき、最至近物体に合焦したときそれぞれの物体距離と上記(可変1)、(可変2)、(可変3)、(可変4)の値を示している。
なお、表1に示す数値は、最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離が1となるように規格化されたものである。また、表1には、所定の桁でまるめた値を示している。
Figure 2013069265
図6(A)〜図6(D)にそれぞれ、実施例1の内視鏡用対物レンズの最遠点観察状態における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。また、図6(E)〜図6(H)にそれぞれ、実施例1の内視鏡用対物レンズの最至近観察状態における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。
球面収差、非点収差、歪曲収差の各収差図には、d線を基準波長とした収差を示すが、球面収差図にはC線(波長656.3nm)、F線(波長486.1nm)についての収差も示している。非点収差図ではサジタル方向、タンジェンシャル方向に関する収差をそれぞれ実線、破線で示している。倍率色収差図ではC線とF線についての収差を示している。球面収差図のFno.はF値を意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。歪曲収差は、全系の焦点距離f、半画角θ(変数扱い、0≦θ≦ω)を用いて、理想像高の大きさをf×tanθとしたとき、この理想像高からのずれ量を示したものである。
なお、実施例1の内視鏡用対物レンズの条件式(1)〜(6)の対応値は後掲の表6に他の実施例2〜5のものと合わせて示す。
上記の実施例1のものに関する図示方法、各種データの記号、意味、記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例2〜5のものについても同様であるため、以下では重複説明を省略する。
[実施例2]
図2に、実施例2の内視鏡用対物レンズの最遠点観察状態と最至近観察状態のレンズ構成図を示す。実施例2の内視鏡用対物レンズの概略構成は実施例1のものと同様である。表2に、実施例2の内視鏡用対物レンズの詳細な構成を示す。図7(A)〜図7(H)に、実施例2の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。
Figure 2013069265
[実施例3]
図3に、実施例3の内視鏡用対物レンズの最遠点観察状態と最至近観察状態のレンズ構成図を示す。実施例3の内視鏡用対物レンズの概略構成は以下のようになっている。すなわち、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正の屈折力を有する第3レンズ群G3の3つのレンズ群が配列されてなり、最遠点物体から最至近物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群G2のみが像側へ光軸Zに沿って移動するように構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、負のレンズL1、負のレンズL2、正のレンズL3、正のレンズL4が配置されて構成されており、レンズL1とレンズL2の間には、フィルタ等を想定した平行平面板状の光学部材P1が配置されている。レンズL2とレンズL3は接合されている。第2レンズ群G2は、物体側から順に、正のレンズL5、負のレンズL6が配置されて構成されている。レンズL5とレンズL6は接合されている。第3レンズ群G3は、物体側から順に、正のレンズL7、正のレンズL8、負のレンズL9が配置されて構成されている。レンズL8とレンズL9は接合されている。
表3に、実施例3の内視鏡用対物レンズの詳細な構成を示す。図8(A)〜図8(H)に、実施例3の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。
Figure 2013069265
[実施例4]
図4に、実施例4の内視鏡用対物レンズの最遠点観察状態と最至近観察状態のレンズ構成図を示す。実施例4の内視鏡用対物レンズの概略構成は実施例1のものと同様である。表4に、実施例4の内視鏡用対物レンズの詳細な構成を示す。図9(A)〜図9(H)に、実施例4の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。
Figure 2013069265
[実施例5]
図5に、実施例5の内視鏡用対物レンズの最遠点観察状態と最至近観察状態のレンズ構成図を示す。実施例5の内視鏡用対物レンズの概略構成は実施例1のものと同様である。表5に、実施例5の内視鏡用対物レンズの詳細な構成を示す。図10(A)〜図10(H)に、実施例5の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。
Figure 2013069265
表6に、上記実施例1〜5の上述した条件式(1)〜(6)の対応値を示す。実施例1〜5は全て条件式(1)〜(6)を満たしている。表6のデータは基準波長をd線としたものである。
Figure 2013069265
次に、本発明の内視鏡用対物レンズが適用される内視鏡の実施形態について図11、図12を参照しながら説明する。図11に示す内視鏡100は、主として、操作部102と、挿入部104と、ユニバーサルコード106を引き出すコネクタ部(図示せず)を備える。操作部102の先端側には、患者の体内に挿入される挿入部104が連結され、操作部102の基端側からは、光源装置等と接続するためのコネクタ部に接続するためのユニバーサルコード106が引き出されている。
挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、この軟性部107の先端には、湾曲部108が連結され、この湾曲部108の先端には、先端硬質部110が順次連結されている。湾曲部108は、先端硬質部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲走査ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。
図12に先端硬質部110の要部断面図を示す。図12に示すように、先端硬質部110の内部には本実施形態にかかる内視鏡用対物レンズ1が配設される。なお、図12は、内視鏡用対物レンズ1の光軸Zを含む断面におけるものであり、図12では内視鏡用対物レンズ1は概念的に図示されている。内視鏡用対物レンズ1の像側には光路を90度折り曲げるための光路変換プリズム5が配置され、光路変換プリズム5の像側の面には撮像素子10が接合されている。撮像素子10は、その撮像面が内視鏡用対物レンズ1の像面に一致するように配置されており、内視鏡用対物レンズ1により形成された光学像を撮像して電気信号を出力するものである。図12に示すような光路を折り曲げた構成を採用することにより、先端硬質部110の下半分に直視型の観察光学系を構成し、先端硬質部110の上半分に処置具挿通チャンネル11を構成し、細径の挿入部内に多数の要素を配設することができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数等の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
例えば、上述の実施例の内視鏡用対物レンズは全て非球面を用いない屈折レンズにより構成されているが、本発明の内視鏡用対物レンズはこれに限定されない。本発明の内視鏡用対物レンズは、球面の屈折レンズだけでなく、非球面、GRINレンズ(屈折率分布レンズ)、回折光学素子のいずれか、あるいはこれらの任意の組合せを用いて、色収差や諸収差の補正を行った構成も可能である。
また、本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5A)を満たすことがより好ましく、下記条件式(5B)を満たすことがさらにより好ましい。
1.5<bf/fw<5.0 … (5)
2.0<bf/fw<4.0 … (5A)
2.0<bf/fw<3.0 … (5B)
ただし、
bf:全系のバックフォーカス(空気換算距離)
なお、基本レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材P1、P2、P3も含めて示しており、開口絞りStに対応する面の面番号の欄には面番号とともに(St)を記入している。また、焦点合わせの際に間隔が変化する、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔、第2レンズ群G2と開口絞りStの間隔、開口絞りStと第3レンズ群G3の間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の間隔の欄の右の欄にはそれぞれ(可変1)、(可変2)、(可変3)、(可変4)と記載している。
表1の下段の表には、最遠点物体に合焦したとき、最至近物体に合焦したときそれぞれの物体距離と上記の焦点合わせの際に変化する間隔の値を(可変1)、(可変2)、(可変3)、(可変4)として示している。
挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、この軟性部107の先端には、湾曲部108が連結され、この湾曲部108の先端には、先端硬質部110が順次連結されている。湾曲部108は、先端硬質部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲操作ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。

Claims (17)

  1. 最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つのレンズ群を光軸に沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成され、
    前記焦点合わせの際に移動するレンズ群のうち1つは負レンズ群であり、
    該負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、該接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けており、
    下記条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする内視鏡用対物レンズ。
    1.1≦ft/fw … (1)
    0<νn−νp … (2)
    ただし、
    ft:最至近物体に合焦時の全系の焦点距離
    fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
    νn:前記接合レンズを構成する負レンズのd線に対するアッベ数
    νp:前記接合レンズを構成する正レンズのd線に対するアッベ数
  2. 下記条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1記載の内視鏡用対物レンズ。
    −20<1/(Pc×fw)<0 … (3)
    ただし、
    Pc:前記接合レンズの接合面の屈折力
  3. 最も物体側のレンズ群を除く少なくとも1つのレンズ群を光軸に沿って移動させることにより最遠点物体から最至近物体へ焦点合わせを行うように構成され、
    前記焦点合わせの際に移動するレンズ群のうち1つは負レンズ群であり、
    該負レンズ群は、正レンズおよび負レンズが物体側からこの順に接合された接合レンズからなり、該接合レンズの接合面は物体側に凹面を向けており、
    下記条件式(1)、(3)を満足することを特徴とする内視鏡用対物レンズ。
    1.1≦ft/fw … (1)
    −20<1/(Pc×fw)<0 … (3)
    ただし、
    ft:最至近物体に合焦時の全系の焦点距離
    fw:最遠点物体に合焦時の全系の焦点距離
    Pc:前記接合レンズの接合面の屈折力
  4. 下記条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −5<fn/fw<−1.2 … (4)
    ただし、
    fn:前記負レンズ群の焦点距離
  5. 下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.5<bf/fw<5.0 … (5)
    ただし、
    bf:全系のバックフォーカス(空気換算距離)
  6. 前記焦点合わせの際に、前記負レンズ群のみが光軸に沿って移動するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
  7. 前記焦点合わせの際に、前記負レンズ群および少なくとも1つの正レンズ群が光軸に沿って移動するように構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
  8. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群との実質的に4つのレンズ群からなることを特徴とする請求項1から5、7のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
  9. 前記最も物体側のレンズ群が、負の屈折力を有する単レンズと、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズとを有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
  10. 前記最も物体側のレンズ群が、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズを有し、
    下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −20<f23/fw<0 … (6)
    ただし、
    f23:前記最も物体側のレンズ群が有する前記接合レンズの焦点距離
  11. 下記条件式(1B)を満足することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.4≦ft/fw … (1B)
  12. 下記条件式(2B)を満足することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    5<νn−νp … (2B)
    ただし、
    νn:前記接合レンズを構成する負レンズのd線に対するアッベ数
    νp:前記接合レンズを構成する正レンズのd線に対するアッベ数
  13. 下記条件式(3B)を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −10<1/(Pc×fw)<−2 … (3B)
    ただし、
    Pc:前記接合レンズの接合面の屈折力
  14. 下記条件式(4A)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −4<fn/fw<−1.5 … (4A)
    ただし、
    fn:前記負レンズ群の焦点距離
  15. 下記条件式(5B)を満足することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    2.0<bf/fw<3.0 … (5B)
    ただし、
    bf:全系のバックフォーカス(空気換算距離)
  16. 前記最も物体側のレンズ群が、負レンズおよび正レンズが接合された接合レンズを有し、
    下記条件式(6A)を満足することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −15<f23/fw<−1.5 … (6A)
    ただし、
    f23:前記最も物体側のレンズ群が有する接合レンズの焦点距離
  17. 請求項1から16のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズを備えたことを特徴とする内視鏡。
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