JPWO2012133050A1 - チアカリックス[4]アレーン誘導体 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、半導体デバイス、半導体集積回路、およびインプリント用モールドによって代表される微細な構造体を形成するためのパターン、又はフォトマスク等に好適に使用されるチアカリックス[4]アレーン誘導体に関する。本発明は、また、該チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト材、および該レジストを用いたパターンの形成方法に関する。
半導体集積回路(LSI)などのような半導体素子や、透明基板上に電子回路のパターンを遮光性材料で形成したフォトマスク、およびインプリント用モールド等の製造プロセスにおいて、フォトレジストを用いたリソグラフィー法による微細加工がなされている。これは、シリコン基板上、または、遮光性薄膜を積層した石英基板上に、フォトレジストの薄膜を形成させ、これにエキシマレーザー、X線、電子線等のような高エネルギー線を選択的に一部のみに照射してパターンの潜像を形成し、その後、現像処理して得られたレジストパターンをマスクとしてエッチングするものである。
さらに詳しく説明すると、フォトリソグラフィ技術では、先ず、被加工層を表面に有する基板上に、レジスト材料と呼ばれる感光性材料を有機溶剤に溶かしたものを塗布し、プリベークで有機溶剤を蒸発させてレジスト膜を形成する。次いで、レジスト膜に部分的に光を照射し、さらに、現像液を用いて不要な部分のレジスト膜を溶解除去することにより、基板上にレジストパターンを形成する。その後、このレジストパターンをマスクとして有する基板上の被加工層をドライエッチング、またはウエットエッチングする。そして、最後に、レジストパターンを除去することにより、微細加工が完成する。
フォトマスクやインプリント用モールドの製造工程では、多くの場合、既に電子線描画装置やレーザー描画装置を用いてパターンが形成されている。また、シリコン基板上に形成するLSIなどの半導体素子についても、さらなる微細化に向けて同様に電子線描画装置等を用いたパターン形成の検討が開始されている。そのため、近年、電子線用レジストを用いたプロセスの開発が盛んに進められている。このような電子線レジストには、高エッチング耐性、高解像度、および高感度であることが望まれている。
電子線に感応する有機レジストは多種多様のものが知られており、様々な方法でレジストパターンが形成されている。例えば、ポリメチルメタクリレートのようなエチレン性不飽和単量体の重合体薄膜を基板上にレジスト膜として設けた後、電子線を照射して所定の画像形成を行い、アセトンのような低分子ケトン類を用いて現像することにより、微細パターンを形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。また、同様にクロロメチル化したカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト材料の薄膜をレジスト膜として設けた後、電子線を照射して所定の画像形成を行い、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、または2−ヘプタノン等を用いて現像することにより、微細パターンを形成する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献1の方法によれば、微細パターンを作製できる。しかし、ポリメチルメタクリレートのようなエチレン性不飽和単量体の重合体はエッチング耐性が低いので、このレジストをマスクにして被加工層を深くエッチングする場合、レジストパターンのアスペクト比を大きくしてパターン高さを高くする必要があった。また、現像液が引火点の低い低分子ケトン類であるため、防爆設備等を備える必要があった。
一方、特許文献2の方法によれば、カリックス[4]アレーンのクロロメチル化誘導体を含むエッチング耐性が高いレジスト材料を使用しているため、一本線書きで露光した線パターンを線幅約8nmで形成することができる。このようにクロロメチル化誘導体を使用すれば、線幅の非常に狭いパターンを形成できるが、工業的な使用においては、基板上に複数の線パターンを形成しなければならない。本発明者等の検討によれば、該クロロメチル化誘導体を使用して複数の線パターンを基板上に形成すると、電子線の露光量を厳密に調整しなければ、線パターン同士が密着(接着)してしまう場合があることが分かった。工業的な使用においては、生産性がよいことが求められるため、複数の線パターンを基板上に形成した場合でも、幅広い露光量の範囲で線パターン同士の密着が防止(低減)できるようなレジスト材料の開発が望まれていた。
従って、本発明の目的は、複数の線パターンを形成した場合でも、従来のカリックス[4]アレーン誘導体よりも、幅広い露光量の範囲で線パターン同士の密着を防止(低減)できるレジスト材料、および該材料に使用する化合物(カリックス[4]アレーン誘導体)を提供することにある。(以下、幅広い露光量で線パターン同士の密着を防止(低減)できる効果を「解像度がよい」と説明する場合もある。)
また、本発明の他の目的は、該レジスト材料を使用したレジストパターンの形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した。そして、環構造を改良することにより上記課題が解決できないか、検討を行った。その結果、分子内のベンゼン環とベンゼン環とを結合する基として、メチレン基に代わり−S−基(イオウ原子)を導入することにより、チアカリックス[4]アレーン誘導体の解像度が向上されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、
下記式(1)
下記式(1)
(式中、
R1は、アルキル基、アセチル基、又はアリル基であり、4つのR1は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R2は、水素原子、又はハロゲン化メチル基であり、4つのR2は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。)
で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体が提供される。
R1は、アルキル基、アセチル基、又はアリル基であり、4つのR1は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R2は、水素原子、又はハロゲン化メチル基であり、4つのR2は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。)
で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体が提供される。
本発明によれば、また、前記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト材料が提供される。
本発明によれば、さらに、前記レジスト材料を被処理基板上に塗布した後、プリベークしてレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜を高エネルギー線で選択的に露光して所望のパターンの潜像を形成する工程と、前記潜像を現像する工程とを含むレジストパターン形成方法が提供される。
本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体は、従来のカリックス[4]アレーン誘導体の架橋メチレン基の代わりにイオウ原子が導入された化合物であり、複数の線パターンを形成した場合であっても、幅広い露光量で解像度の良好なパターンを形成できる。それらの中でも、アリル基が導入された化合物(すなわち、式(1)においてR1がアリル基である化合物)は、高感度をも有するレジスト材料として有用である。
以下、本発明について、詳細に説明する。先ずは、本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体について説明する。
本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体は、下記式(1)で示される化合物である。
前記式(1)で示されるチアカリックスアレーン誘導体において、R1は、アルキル基、アセチル基、又はアリル基である。なお、4つのR1は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。つまり、R1は、分子中に4つ存在するが、4つとも同一の基であっても、異なる基であってもよい。また、R1は、3つが同一の基であり、1つが異なる基であってもよい。さらに、R1は、2つが同一の基であり、他の2つの基が先の2つとは別種の基であり、これら他の2つの基同士は互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。
アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、直鎖状、又は分岐状のものであってもよい。具体的な基を例示すると、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。前記各基のうちR1は、前記式(1)の化合物の各種溶剤への溶解性を高くしてレジスト膜の形成を容易にするためには、炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましい。
上記基の中でも、R1は、高い感度のレジスト材料を得るためには、炭素数1〜3のアルキル基、アセチル基、又はアリル基であることが好ましく、より高い感度のレジスト材を得るためには、R1の2つ以上がアリル基であることが好ましい。
前記式(1)において、R2は、水素原子、又はハロゲン化メチル基である。なお、4つのR2は、互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。つまり、R2は、分子内に4つ存在するが、4つとも同一の基であっても、異なる基であってもよい。また、R2は、3つが同一の基であり、1つが異なる基であってもよい。さらに、R2は、2つが同一の基であり、他の2つの基が先の2つとは別種の基であり、これら他の2つの基同士は互いに同一の基であっても、異なる基であってもよい。
ハロゲン化メチル基としては、ハロゲン原子を1つ有する基であるものが好ましい。ハロゲン原子を具体的に例示すると、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられ、中でも、塩素原子が好適である。つまり、最も好ましい基は、クロロメチル基である。このハロゲン化メチル基は、高エネルギー線を露光した際、架橋点となるため高感度化に寄与する。そのため、4つのR2のうち少なくとも1つ基がハロゲン化メチル基となることが好ましい。より好ましいのは、4つのR2のうち2以上4以下の基がハロゲン化メチル基となる場合である。さらに好ましいのは、4つのR2のうち3以上4以下の基がハロゲン化メチル基となる場合であり、特に好ましいのは、全てのR2がハロゲン化メチル基となる場合である。
本発明の最大の特徴は、従来のカリックス[4]アレーン誘導体の架橋メチレン基の代わりにイオウ原子(−S−基)が導入されていることである。このイオウ原子が導入された前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体は、向上した解像度を示す。置換基の種類によって、各チアカリックス[4]アレーン誘導体の最適な露光量は異なるが、幅広い範囲の露光量で良好なパターンを形成することができる。例えば、下記の実施例に示すように、フルピッチ35nmのパターンを形成した場合、イオウ原子を導入した本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体は、同一の置換基を有し、架橋メチレン基を有するカリックス[4]アレーン誘導体よりも、線パターン同士の密着(接着)を防止(低減)できる露光量の範囲が広く、従って、線パターン製造条件の幅が広いことが分かる。
前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体の中でも、R2の少なくとも1つがハロゲン化メチル基、特に、クロロメチル基である化合物は、向上した解像度のみならず優れた感度をも有するので、好ましい。下記式(2)
(式中、
R1は、前記式(1)におけるものと同義であり、
nは、0〜3の整数である。)
で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体がその具体例の一つである。
R1は、前記式(1)におけるものと同義であり、
nは、0〜3の整数である。)
で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体がその具体例の一つである。
この式(2)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体が高感度であるためには、nは、0〜2であることが好ましく、0〜1であることがより好ましく、0であることが最も好ましい。
また、式(2)において、R1の2つ以上がアリル基である化合物は、更に高い感度を示すので、特に好ましい。
従って、前記式(2)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体の中でも、好ましく高い感度を示すのは、nが0〜2であって、R1の2つ以上がアリル基である化合物であり、より好ましく高い感度を示すのは、nが0〜1であって、R1の2つ以上がアリル基である化合物であり、最も高い感度を示すのは、nが0であり、R1が全てアリル基である化合物である。
具体的な化合物を例示すると、以下の化合物が挙げられる。
<チアカリックス[4]アレーン誘導体の製造方法および同定方法>
本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体の製造方法は、特に制限されるものではないが、以下の方法により製造することができる。先ず、5,11,17,23−テトラ−t−ブチル−25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,14,20−テトラチアカリックス[4]アレーン(以下、単に「t−ブチルチアカリックス[4]アレーン」ともいう)を脱t−ブチル化し、25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,14,20−テトラチアカリックス[4]アレーン(以下、単に「チアカリックス[4]アレーン」ともいう)を製造する。そして、これに、アルキル基、アセチル基またはアリル基を導入し、次いで、必要に応じて、ハロゲン化メチル基を導入してやればよい。
本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体の製造方法は、特に制限されるものではないが、以下の方法により製造することができる。先ず、5,11,17,23−テトラ−t−ブチル−25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,14,20−テトラチアカリックス[4]アレーン(以下、単に「t−ブチルチアカリックス[4]アレーン」ともいう)を脱t−ブチル化し、25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,14,20−テトラチアカリックス[4]アレーン(以下、単に「チアカリックス[4]アレーン」ともいう)を製造する。そして、これに、アルキル基、アセチル基またはアリル基を導入し、次いで、必要に応じて、ハロゲン化メチル基を導入してやればよい。
原料のチアカリックス[4]アレーンの水酸基部分に、アルキル基、アセチル基またはアリル基を導入する方法としては、例えば、非特許文献(本橋ら:「ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー」、第68巻、2324〜2333頁、2003年)、または非特許文献(LHOTAKら:「テトラヘドロン・レターズ」、第41巻、9339〜9344頁、2000年)に記載の方法を採用することができる。この際、反応条件を調整することにより、nの数を調製することができる。
次に、上記方法により、必要に応じて、アルキル基、アセチル基またはアリル基を導入した化合物にハロゲン化メチル基を導入する。つまり、ベンゼン環の水素をハロゲン化メチル基に変換する。ハロゲン化メチル基を導入する方法としては、例えば、特開平11−255766号公報、非特許文献(KASYANら:「テトラへドロン・レターズ」、第44巻、7167〜7170頁、2003年)に記載の方法を採用することができる。この際、反応条件を調整することにより、R2へのハロゲン化メチル基の導入割合を調製することができる。
以上のような方法により、本発明のチアカリックス[4]アレーン誘導体を製造することができる。得られたチアカリックス[4]アレーン誘導体は、IR、NMR、およびLC−MS等により、その構造を決定することができる。特に、LC−MSでは、イオウ化合物に由来する特徴的なシグナルを与える。イオウ原子は質量数32、33および34の三種類の同位体が存在し、その存在比は、それぞれ95.06%、0.74%および4.2%である。したがって、分子イオンピークMの他に、比較的強度の大きいM+2のピークが検出できる。また、一分子に含まれるイオウ原子の数もM+2のピーク強度から推定することもできる。
本発明は、また、上記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト材料をも提供する。次に、このレジスト材料について説明する。
<レジスト材料>
本発明のレジスト材料は、前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体を含むものである。前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体は、1種類のものを単独で使用することもできるし、2種類以上の混合物を使用することもできる。つまり、4つ存在するR1および4つ存在するR2が、それぞれ異なる基であるものの混合物であってもよい。
本発明のレジスト材料は、前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体を含むものである。前記式(1)で示されるチアカリックス[4]アレーン誘導体は、1種類のものを単独で使用することもできるし、2種類以上の混合物を使用することもできる。つまり、4つ存在するR1および4つ存在するR2が、それぞれ異なる基であるものの混合物であってもよい。
以下の説明においては、チアカリックスアレーン誘導体の混合物を使用する場合にも、単にチアカリックスアレーン誘導体として説明する。
本発明のレジスト材料は、前記チアカリックス[4]アレーン誘導体以外に、乳酸エチル(EL)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピオン酸エチル、酢酸−nブチル、2−ヘプタノンなどのような非塩素系の有機溶媒、クロロホルムのような塩素系の溶媒を含むことができる。
また、本発明のレジスト材料には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、界面活性剤などを含むこともできる。
本発明のレジスト材料は、チアカリックス[4]アレーン誘導体、及び必要に応じて配合される添加剤等の全ての成分を上記有機溶媒に溶解させた後、必要に応じメンブレンフィルターなどを用いて濾過することにより調製される。なお、この調製されたレジスト材料中に含まれるチアカリックス[4]アレーン誘導体の含有量は、所望とするレジスト膜の膜厚、チアカリックス[4]アレーン誘導体の種類等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.1〜10質量%である。
このようなレジスト材料を使用して、パターンを形成することができる。次に、このレジストパターンの形成方法について説明する。
<レジストパターンの形成方法>
前記レジスト材料を使用してレジストパターンを形成するには、以下の方法を採用すればよい。具体的には、前記レジスト材料を被処理基板上に塗布した後、プリベークしてレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜を高エネルギー線で選択的に露光して所望のパターンの潜像を形成する工程と、前記潜像を現像する工程を実施することにより、レジストパターンを形成することができる。以下、各工程について詳細に説明する。
前記レジスト材料を使用してレジストパターンを形成するには、以下の方法を採用すればよい。具体的には、前記レジスト材料を被処理基板上に塗布した後、プリベークしてレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜を高エネルギー線で選択的に露光して所望のパターンの潜像を形成する工程と、前記潜像を現像する工程を実施することにより、レジストパターンを形成することができる。以下、各工程について詳細に説明する。
<レジスト膜を形成する方法>
本発明において、レジスト膜を積層する基板は、特に制限されるものでなく、公知の基板、例えば、シリコン基板、フォトマスク、および前記の基板に酸化膜、窒化膜、金属薄膜等を成膜した基板が使用される。
本発明において、レジスト膜を積層する基板は、特に制限されるものでなく、公知の基板、例えば、シリコン基板、フォトマスク、および前記の基板に酸化膜、窒化膜、金属薄膜等を成膜した基板が使用される。
これら基板上に、公知の方法、例えば、スピンコーティング法等により上記レジスト材料を塗布し、ベークすることにより、上記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト膜を形成する。この時、ベークとしては、ホットプレート等を用いて80〜130℃の温度で10秒〜5分程度加熱処理することが好ましい。
形成されたレジスト膜の膜厚は、使用する用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、5〜300nmである。
以上の方法により、基板上に上記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト膜を形成することができる。次に、前記レジスト膜に高エネルギー線を選択的に露光させ、パターンの潜像を形成する工程について説明する。
<パターンの潜像を形成する工程>
本発明おいては、上記レジスト膜形成工程により得られた基板上のレジスト膜に、高エネルギー線を選択的に露光させ、パターンの潜像を形成する。
本発明おいては、上記レジスト膜形成工程により得られた基板上のレジスト膜に、高エネルギー線を選択的に露光させ、パターンの潜像を形成する。
上記高エネルギー線は、エネルギー照射により上記レジスト膜に潜像を形成できる線源であれば特に制限されるものではく、例えば、電子線、X線、イオンビームなどを挙げることができる。
また、該高エネルギー線を露光させる部分は、形成しようとするパターンに応じて適宜決定すればよい。そのため、高エネルギー線を選択的に露光させる方法としては、公知の方法を採用することができ、例えば、直接描画またはマスクを介して照射してやればよい。
以上の方法により、レジスト膜にパターンの潜像を形成することができる。
<現像工程>
次に、本発明においては、上記方法により得られた基板、すなわち、上記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト膜が積層され、該レジスト膜に高エネルギー線を選択的に露光させ、パターンの潜像が形成された基板(以下、単に、潜像形成工程で得られた基板ともいう)を、有機溶剤を含む現像液で現像してやればよい。
次に、本発明においては、上記方法により得られた基板、すなわち、上記チアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト膜が積層され、該レジスト膜に高エネルギー線を選択的に露光させ、パターンの潜像が形成された基板(以下、単に、潜像形成工程で得られた基板ともいう)を、有機溶剤を含む現像液で現像してやればよい。
本発明においては、上記潜像形成工程で得られた基板において、前記高エネルギー線に露光させていないレジスト膜の部分を、有機溶剤を含む現像液で除去することにより前記潜像を現像する。
この現像において使用する現像液は、露光部と未露光部の溶解速度が異なる溶媒を使用する。本発明で使用する現像液は、レジスト材料の溶媒として用いた乳酸エチル(EL)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピオン酸エチル、酢酸−nブチル、2−ヘプタノンなどの他に、キシレン、アルコール類(エタノール、イソプロピルアルコール等)、グリコールエーテル類、または、ハイドロフルオロアルキルエーテルなどが用いられる。これらの現像液は、単独でも、混合でも使用できる。
次に、前記現像液を使用し、上記潜像形成工程で得られた基板の現像を行う方法について説明する。
前記現像液を用いて潜像形成工程で得られた基板を現像する方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができる。具体的には、上記現像液が満たされた槽の中に基板を浸漬する方法(ディップ法)、上記現像液を基板表面に載せる方法(パドル法)、上記現像液を基板に噴霧する方法(スプレー法)が一般的に用いられる。これらの方法のうち、パーティクルを低減するためには、パドル法、またはスプレー法が好ましい。
より具体的な現像方法を説明すると、潜像形成工程、または加熱処理工程で得られた基板に、通常、10℃以上35℃以下、好ましくは15℃以上30℃以下の温度の上記現像液を塗布して静置するか、又は所定時間、該基板に該現像液を噴霧し続ける。静置する時間、又は噴霧する時間は、特に制限されるものではないが、スループットを考慮すると30秒以上5分以下とすることが好ましい。上記チアカリックス[4]アレーン誘導体と上記現像液との組み合わせであれば、上記温度範囲及び上記時間で十分にパターンを形成することができる。
以上の工程を実施することによりレジストパターンを形成することができる。次に、これら工程の後処理について説明する。
<後処理>
上記方法により現像してレジストパターンが形成された基板は、必要に応じてリンス液によって残存現像液等を除去する。リンス液として用いられる有機溶剤は、前記現像液と同じものでも、異なっていてもよいが、大気圧下での沸点が150℃以下のものが好ましく、乾燥しやすさを考慮すると、120℃以下のものがより好ましい。また、上記の現像工程とこのリンス工程を2〜10回程度交互に繰り返し行うこともできる。
上記方法により現像してレジストパターンが形成された基板は、必要に応じてリンス液によって残存現像液等を除去する。リンス液として用いられる有機溶剤は、前記現像液と同じものでも、異なっていてもよいが、大気圧下での沸点が150℃以下のものが好ましく、乾燥しやすさを考慮すると、120℃以下のものがより好ましい。また、上記の現像工程とこのリンス工程を2〜10回程度交互に繰り返し行うこともできる。
この後、基板を高速で回転させるなどして薬液を振り切り除去することにより、乾燥を行う。上記で説明したように、上記チアカリックスアレーン誘導体と上記現像液とを組み合わせることにより、微細なレジストパターンが形成される。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1〜8および比較例1〜6]
表1(実施例)、表2(実施例)および表3(比較例)に示す構造を有するチアカリックス[4]アレーン誘導体またはカリックス[4]アレーン誘導体と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とを、チアカリックスアレーン誘導体またはカリックス[4]アレーン誘導体の濃度が2質量%になるように混合溶解した。次いで、得られた溶液をポアサイズ0.05μmの高密度ポリエチレン(HDPE)製メンブランフィルターで濾過してレジスト材料を調製した。4インチシリコンウエハに、前記レジスト材料をスピンコートした後、110℃のホットプレート上で60秒間ベークして膜厚が約35nm(固形物として)のレジスト膜を形成した(レジスト膜形成工程)。
表1(実施例)、表2(実施例)および表3(比較例)に示す構造を有するチアカリックス[4]アレーン誘導体またはカリックス[4]アレーン誘導体と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とを、チアカリックスアレーン誘導体またはカリックス[4]アレーン誘導体の濃度が2質量%になるように混合溶解した。次いで、得られた溶液をポアサイズ0.05μmの高密度ポリエチレン(HDPE)製メンブランフィルターで濾過してレジスト材料を調製した。4インチシリコンウエハに、前記レジスト材料をスピンコートした後、110℃のホットプレート上で60秒間ベークして膜厚が約35nm(固形物として)のレジスト膜を形成した(レジスト膜形成工程)。
次いで、シリコンウエハ上に形成されたレジスト膜に、電子線描画装置CABL−9210TF(クレステック社製)を用い、加速電圧50kVおよびビーム電流100pAで、電子線照射量を調節して(露光量を調節して)、感度評価用に200μm幅のライン&スペースパターンを、また、解像度評価用にフルピッチ(fp)50、40および35nm幅のライン&スペースパターンを描画した(潜像形成工程)。
次いで、上記潜像形成工程で得られた基板上に、23℃でイソプロピルアルコール(IPA)を塗布して60秒間現像を行った(現像工程)。現像後、分速300回転で基板を回転させながらリンス液(IPA)を30秒間滴下することにより、リンスを行った。最後に、基板を、分速2000回転で回転させてリンス液を振り切り除去することにより、乾燥させてレジストパターンを形成した。
このようにして得られたレジストパターンについて、以下の方法により、感度、および、解像度を評価した。
<感度の評価>
上記の200μm幅のライン&スペースパターンの膜厚を測定し、露光量(照射量)と膜厚の関係をプロットし、感度曲線を作成した。この感度曲線から電子線露光量(露光量D)を求め、該露光量(D)を感度の指標として評価した。
上記の200μm幅のライン&スペースパターンの膜厚を測定し、露光量(照射量)と膜厚の関係をプロットし、感度曲線を作成した。この感度曲線から電子線露光量(露光量D)を求め、該露光量(D)を感度の指標として評価した。
図1に、実施例1についての感度曲線を示した。この感度曲線は、膜厚測定器を用いて露光部分の膜厚を測定し、横軸に露光量、縦軸に膜厚を表したものである。各実施例および比較例において同様にして、このような感度曲線を作成し、露光量(D)を求めた。具体的には、図1に示すように、感度曲線の立ち上がり部の近似直線(図中に点線で示される右上がりの直線)と平坦部の近似直線(図中に点線で示される水平な直線)との交点を求め、その交点における露光量(図1では約1.4mC/cm2)を露光量(D)として求めた。各実施例および比較例について、この露光量(D)により上記評価を行い、その結果を表1および表2に示した。なお、感度の比較を行うため、全ての実施例および比較例において、チアカリックス[4]アレーン誘導体(実施例)またはカリックス[4]アレーン誘導体(比較例)は、その濃度が2質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解させた。
<解像度の評価>
上記のフルピッチ(fp)50、40および35nmのライン&スペースパターンを走査型電子顕微鏡JSM5600LV(日本電子社製)にて10万倍の倍率で観察し、露光量(照射量:10nC/cm〜1.5nC/cm)とライン&スペースパターンのマトリックスを作成した。各露光量におけるパターンの状態を以下の評価基準により評価した。
○:線パターン(ライン)同士の密着(接着)がないもの。
△:線パターン(ライン)同士の密着(接着)があるが、全体の10%未満であるもの。
×:線パターン(ライン)同士の密着(接着)が全体の10%以上であるもの。
上記のフルピッチ(fp)50、40および35nmのライン&スペースパターンを走査型電子顕微鏡JSM5600LV(日本電子社製)にて10万倍の倍率で観察し、露光量(照射量:10nC/cm〜1.5nC/cm)とライン&スペースパターンのマトリックスを作成した。各露光量におけるパターンの状態を以下の評価基準により評価した。
○:線パターン(ライン)同士の密着(接着)がないもの。
△:線パターン(ライン)同士の密着(接着)があるが、全体の10%未満であるもの。
×:線パターン(ライン)同士の密着(接着)が全体の10%以上であるもの。
この解像度の評価結果を表4および表5に示した。表4には、イオウ原子が導入された効果が明確に分かるように、同じ置換基を有するチアカリックス[4]アレーン誘導体(実施例)とカリックス[4]アレーン誘導体(比較例)を併記した。また、図2に実施例1のフルピッチ35nmおよび露光量10nC/cmで作製したパターンの電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を示し、図3に比較例1のフルピッチ35nmおよび露光量10nC/cmで作製したパターンの電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を示した。
<合成例>
実施例1〜8のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成例を下記に示す。
実施例1〜8のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成例を下記に示す。
<合成例1:実施例1のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
原料として、t−ブチルチアカリックス[4]アレーンを用いて、先ず脱t−ブチル化反応、次いで、メチル基の導入反応、最後にクロロメチル化反応の順で反応を行うことにより、クロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、脱t−ブチル化反応による、チアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
原料として、t−ブチルチアカリックス[4]アレーンを用いて、先ず脱t−ブチル化反応、次いで、メチル基の導入反応、最後にクロロメチル化反応の順で反応を行うことにより、クロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、脱t−ブチル化反応による、チアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<チアカリックス[4]アレーンの合成>
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計、ジムロートおよびガス導入管を取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるt−ブチルチアカリックス[4]アレーン(東京化成社製)20.0g(0.028mol)、フェノール12.5g(0.133mol)および脱水トルエン800mlを素早く仕込み、窒素フロー下、300rpmで撹拌した。このとき、原料であるt−ブチルチアカリックス[4]アレーンは溶解せずに懸濁していた。次に、グローブバッグ中で秤量した無水塩化アルミニウム(III)39.0g(0.293mol)をフラスコに一気に投入した。投入後、液温は30℃程度まで上昇した。液温が80〜85℃になるようにオイルバスで加熱した。液温が80℃になると、均一に溶解し、オレンジ色透明液体になった。80〜85℃で8時間反応させた後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.2規定の塩酸2Lに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム600mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム300mlで10回抽出し、有機相に合わせた。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、白色結晶と褐色液体の混合物を得た。この混合物にメタノール500mlを加えて、30分還流させてから、放冷した。桐山ロートで白色結晶をろ過し、メタノール150mlで洗浄した。得られた白色結晶を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるチアカリックス[4]アレーン66.4gを得た。収率は97.8%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、メチル基の導入によるメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を、下記の方法で行った。
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計、ジムロートおよびガス導入管を取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるt−ブチルチアカリックス[4]アレーン(東京化成社製)20.0g(0.028mol)、フェノール12.5g(0.133mol)および脱水トルエン800mlを素早く仕込み、窒素フロー下、300rpmで撹拌した。このとき、原料であるt−ブチルチアカリックス[4]アレーンは溶解せずに懸濁していた。次に、グローブバッグ中で秤量した無水塩化アルミニウム(III)39.0g(0.293mol)をフラスコに一気に投入した。投入後、液温は30℃程度まで上昇した。液温が80〜85℃になるようにオイルバスで加熱した。液温が80℃になると、均一に溶解し、オレンジ色透明液体になった。80〜85℃で8時間反応させた後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.2規定の塩酸2Lに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム600mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム300mlで10回抽出し、有機相に合わせた。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、白色結晶と褐色液体の混合物を得た。この混合物にメタノール500mlを加えて、30分還流させてから、放冷した。桐山ロートで白色結晶をろ過し、メタノール150mlで洗浄した。得られた白色結晶を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるチアカリックス[4]アレーン66.4gを得た。収率は97.8%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、メチル基の導入によるメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を、下記の方法で行った。
<メトキシチアカリックス[4]アレーンの合成>
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン12.0g(0.024mol)、ヨウ化メチル68.8g(0.485mol)、無水炭酸カリウム33.4g(0.242mol)および脱水アセトン600mlを仕込み、300rpmで撹拌した。原料のチアカリックス[4]アレーンは溶解せず、懸濁していた。オイルバスで加熱し、還流下で15時間反応させた。その後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.1規定の塩酸800mlに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム200mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム200mlで5回抽出し、有機相に合わせた。次に有機相を20%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、褐色液体を得た。この褐色液体にクロロホルム80mlおよびメタノール200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール100mlで洗浄した。得られたベージュ色固体を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるメトキシチアカリックス[4]アレーン10.0gを得た。収率は74.9%、HPLC純度は98.2%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.96ppm(br、12H)、δ6.7〜7.6ppm(br、12H)、LC−MS:M=552、M+2=554であった。最後にハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン12.0g(0.024mol)、ヨウ化メチル68.8g(0.485mol)、無水炭酸カリウム33.4g(0.242mol)および脱水アセトン600mlを仕込み、300rpmで撹拌した。原料のチアカリックス[4]アレーンは溶解せず、懸濁していた。オイルバスで加熱し、還流下で15時間反応させた。その後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.1規定の塩酸800mlに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム200mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム200mlで5回抽出し、有機相に合わせた。次に有機相を20%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、褐色液体を得た。この褐色液体にクロロホルム80mlおよびメタノール200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール100mlで洗浄した。得られたベージュ色固体を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるメトキシチアカリックス[4]アレーン10.0gを得た。収率は74.9%、HPLC純度は98.2%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.96ppm(br、12H)、δ6.7〜7.6ppm(br、12H)、LC−MS:M=552、M+2=554であった。最後にハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)メトキシチアカリックス[4]アレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
200mlのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラーおよび温度計を取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーン8.0g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル100g(1.242mol)および塩化亜鉛0.5g(0.004mol)を仕込み、200rpmで撹拌した。室温で2時間撹拌し、水500mlにゆっくり注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム300mlを加えて有機相を分液した。水相をクロロホルム300mlで2回抽出し、有機相と合わせた。有機相を水500mlで2回洗浄し、水相のpHが中性になったことを確認した。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、茶色液体を得た。この粗体をカラムクロマトグラフィー(充填剤:ワコーゲルC−200、展開溶媒:テトラヒドロフラン/ヘキサン=1/4)にて精製し、白色固体5.6gを得た。収率は52.2%、HPLC純度は98.4%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.5〜4.0ppm(br、12H)、δ4.3〜5.1ppm(m、8H)、δ7.0〜8.0ppm(br、8H)、LC−MS:M=744、M+2=746、M+4=748、M+6=750であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
200mlのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラーおよび温度計を取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーン8.0g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル100g(1.242mol)および塩化亜鉛0.5g(0.004mol)を仕込み、200rpmで撹拌した。室温で2時間撹拌し、水500mlにゆっくり注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム300mlを加えて有機相を分液した。水相をクロロホルム300mlで2回抽出し、有機相と合わせた。有機相を水500mlで2回洗浄し、水相のpHが中性になったことを確認した。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、茶色液体を得た。この粗体をカラムクロマトグラフィー(充填剤:ワコーゲルC−200、展開溶媒:テトラヒドロフラン/ヘキサン=1/4)にて精製し、白色固体5.6gを得た。収率は52.2%、HPLC純度は98.4%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.5〜4.0ppm(br、12H)、δ4.3〜5.1ppm(m、8H)、δ7.0〜8.0ppm(br、8H)、LC−MS:M=744、M+2=746、M+4=748、M+6=750であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例2:実施例2のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1で合成したメトキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、クロロメチル化反応を行った。クロロメチル化反応は、仕込み量を変更した以外は合成例1と同様に行った。仕込み量は、メトキシチアカリックス[4]アレーン8.0g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル3.4g(0.042mol)、塩化亜鉛0.5g(0.004mol)および脱水クロロホルム100mlである。収率は42.2%、HPLC純度は98.7%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.5〜4.0ppm(br、12H)、δ4.3〜5.1ppm(m、6H)、δ7.0〜8.0ppm(br、9H)、LC−MS:M=696、M+2=698、M+4=700、M+6=702であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1で合成したメトキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、クロロメチル化反応を行った。クロロメチル化反応は、仕込み量を変更した以外は合成例1と同様に行った。仕込み量は、メトキシチアカリックス[4]アレーン8.0g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル3.4g(0.042mol)、塩化亜鉛0.5g(0.004mol)および脱水クロロホルム100mlである。収率は42.2%、HPLC純度は98.7%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.5〜4.0ppm(br、12H)、δ4.3〜5.1ppm(m、6H)、δ7.0〜8.0ppm(br、9H)、LC−MS:M=696、M+2=698、M+4=700、M+6=702であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例3:実施例3のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、アセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、ハロゲン化メチル基を導入(クロロメチル化)することによって、クロロメチルアセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、アセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、アセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、ハロゲン化メチル基を導入(クロロメチル化)することによって、クロロメチルアセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、アセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<アセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成>
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン10.0g(0.02mol)、無水酢酸600g(5.9mol)および無水酢酸ナトリウム6.6g(0.08mol)を仕込み、300rpmで撹拌した。オイルバスで加熱し、還流条件下で2時間反応させた後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.2規定の硫酸600mlにゆっくり注いで、反応をクエンチした。その後、1時間以上よく撹拌し、分液ロートに移し、クロロホルム500mlを加えて有機相を分液した。水相をクロロホルム200mlで3回抽出し、有機相と合わせた。有機相を水300mlで3回洗浄し、水相のpHが中性になったことを確認した。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、白色固体を得た。この白色固体をクロロホルム600mlに溶かし、次にメタノール1200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール200mlで洗浄した。得られた白色固体を真空乾燥(50℃、12時間以上)し、目的物であるアセトキシチアカリックス[4]アレーン17.6gを得た。収率は58.7%、HPLC純度は99.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン10.0g(0.02mol)、無水酢酸600g(5.9mol)および無水酢酸ナトリウム6.6g(0.08mol)を仕込み、300rpmで撹拌した。オイルバスで加熱し、還流条件下で2時間反応させた後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.2規定の硫酸600mlにゆっくり注いで、反応をクエンチした。その後、1時間以上よく撹拌し、分液ロートに移し、クロロホルム500mlを加えて有機相を分液した。水相をクロロホルム200mlで3回抽出し、有機相と合わせた。有機相を水300mlで3回洗浄し、水相のpHが中性になったことを確認した。有機相を無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、白色固体を得た。この白色固体をクロロホルム600mlに溶かし、次にメタノール1200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール200mlで洗浄した。得られた白色固体を真空乾燥(50℃、12時間以上)し、目的物であるアセトキシチアカリックス[4]アレーン17.6gを得た。収率は58.7%、HPLC純度は99.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)アセトキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにアセトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は58.3%、HPLC純度は98.1%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.54ppm(s、12H)、δ4.3〜5.0ppm(br、8H)、δ7.0〜8.0ppm(br、8H)、LC−MS:M=856、M+2=858、M+4=860、M+6=862であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにアセトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は58.3%、HPLC純度は98.1%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.54ppm(s、12H)、δ4.3〜5.0ppm(br、8H)、δ7.0〜8.0ppm(br、8H)、LC−MS:M=856、M+2=858、M+4=860、M+6=862であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例4:実施例4のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、アリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することによって、クロロメチルアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、アリロキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、アリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することによって、クロロメチルアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、アリロキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<アリロキシチアカリックスアレーンの合成>
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、ヨウ化メチルの代わりに臭化アリルを用いた以外は同様に行った。収率は78.6%、HPLC純度は98.7%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、ヨウ化メチルの代わりに臭化アリルを用いた以外は同様に行った。収率は78.6%、HPLC純度は98.7%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)アリロキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は34.4%、HPLC純度は99.5%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ4.2〜4.5ppm(m、16H)、δ5.1〜6.0ppm(br、6H)、δ7.0〜7.4ppm(br、8H)、LC−MS:M=848、M+2=850、M+4=852、M+6=854であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は34.4%、HPLC純度は99.5%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ4.2〜4.5ppm(m、16H)、δ5.1〜6.0ppm(br、6H)、δ7.0〜7.4ppm(br、8H)、LC−MS:M=848、M+2=850、M+4=852、M+6=854であった。以上の結果から、このものは表1に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例5:実施例5のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、プロポキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することにより、クロロメチルプロポキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、プロポキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、プロポキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することにより、クロロメチルプロポキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、プロポキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<プロポキシチアカリックスアレーンの合成>
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、ヨウ化メチルの代わりにヨウ化プロピルを用いた以外は同様に行った。収率は75.1%、HPLC純度は98.9%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、ヨウ化メチルの代わりにヨウ化プロピルを用いた以外は同様に行った。収率は75.1%、HPLC純度は98.9%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)プロポキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにプロポキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は61.9%、HPLC純度は98.2%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.07ppm(t、J=7.0Hz、12H)、δ1.95ppm(m、8H)、δ3.75ppm(t、J=7.0Hz、8H)、δ4.41ppm(s、8H)、δ7.12ppm(s、8H)、LC−MS:M=856、M+2=858、M+4=860、M+6=862であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにプロポキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は61.9%、HPLC純度は98.2%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.07ppm(t、J=7.0Hz、12H)、δ1.95ppm(m、8H)、δ3.75ppm(t、J=7.0Hz、8H)、δ4.41ppm(s、8H)、δ7.12ppm(s、8H)、LC−MS:M=856、M+2=858、M+4=860、M+6=862であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例6:実施例6のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、ジメトキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、アセチル基の導入反応、最後にクロロメチル化(ハロゲン化メチル基の導入)反応の順で反応を行うことにより、クロロメチルジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、ジメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例1で合成したチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、ジメトキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、アセチル基の導入反応、最後にクロロメチル化(ハロゲン化メチル基の導入)反応の順で反応を行うことにより、クロロメチルジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、ジメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<ジメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成>
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン12.0g(0.024mol)、ヨウ化メチル68.8g(0.485mol)、無水炭酸カリウム3.3g(0.024mol)および脱水アセトン600mlを仕込み、300rpmで撹拌した。原料のチアカリックス[4]アレーンは溶解せず、懸濁していた。オイルバスで加熱し、還流下で15時間反応させた。その後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.1規定の塩酸800mlに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム200mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム200mlで5回抽出し、有機相に合わせた。次に有機相を20%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、褐色液体を得た。この褐色液体にクロロホルム80ml、メタノール200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール100mlで洗浄した。得られたベージュ色固体を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるジメトキシチアカリックス[4]アレーン8.3gを得た。収率は65.5%、HPLC純度は98.7%であった。次いで、アセチル基の導入によるジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を行った。
1Lのガラス製四つ口フラスコに、メカニカルスターラー、温度計およびジムロートを取り付けて反応装置を組み立てた。フラスコに原料であるチアカリックス[4]アレーン12.0g(0.024mol)、ヨウ化メチル68.8g(0.485mol)、無水炭酸カリウム3.3g(0.024mol)および脱水アセトン600mlを仕込み、300rpmで撹拌した。原料のチアカリックス[4]アレーンは溶解せず、懸濁していた。オイルバスで加熱し、還流下で15時間反応させた。その後、オイルバスを外し、放冷した。反応混合物を0.1規定の塩酸800mlに注いで、反応をクエンチした。反応混合物を分液ロートに移し、クロロホルム200mlを加えて有機相を分液した。次に水相をクロロホルム200mlで5回抽出し、有機相に合わせた。次に有機相を20%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで予備乾燥し、ろ過した。エバポレーターで溶媒を留去し、褐色液体を得た。この褐色液体にクロロホルム80ml、メタノール200mlを撹拌しながら、ゆっくり加えて、再沈殿させた。桐山ロートにて固体をろ過し、メタノール100mlで洗浄した。得られたベージュ色固体を真空乾燥(50℃で12時間以上)し、目的物であるジメトキシチアカリックス[4]アレーン8.3gを得た。収率は65.5%、HPLC純度は98.7%であった。次いで、アセチル基の導入によるジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成を行った。
<ジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成>
合成例3のアセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は65.4%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
合成例3のアセトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は65.4%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)ジメトキシジアセトキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は67.3%、HPLC純度は98.4%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.52ppm(s、6H)、δ3.9〜4.8ppm(br、14H)、δ7.0〜7.4ppm(br、8H)、LC−MS:M=800、M+2=802、M+4=804、M+6=806であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアセトキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は67.3%、HPLC純度は98.4%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ1.52ppm(s、6H)、δ3.9〜4.8ppm(br、14H)、δ7.0〜7.4ppm(br、8H)、LC−MS:M=800、M+2=802、M+4=804、M+6=806であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例7:実施例7のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例5で合成したジメトキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、ジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することによって、クロロメチルジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、ジメトキシジアリロキシカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例5で合成したジメトキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、まず、ジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成し、次いで、クロロメチル化することによって、クロロメチルジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを合成した。まず、ジメトキシジアリロキシカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<ジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンの合成>
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシカリックス[4]アレーンを、また、ヨウ化メチルの代わりに臭化アリルを用いた以外は同様に行った。収率は75.5%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
合成例1のメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシカリックス[4]アレーンを、また、ヨウ化メチルの代わりに臭化アリルを用いた以外は同様に行った。収率は75.5%、HPLC純度は98.1%であった。次いで、ハロゲン化メチル基(クロロメチル基)の導入を以下の方法で行った。
<ハロゲン化メチル(クロロメチル)ジメトキシジアリロキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は6.6%、HPLC純度は98.5%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ4.0〜4.7ppm(m、18H)、δ4.9〜6.0ppm(m、6H)、δ6.0〜7.0ppm(m、8H)、LC−MS:M=796、M+2=798、M+4=800、M+6=802であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用いた以外は同様に行った。収率は6.6%、HPLC純度は98.5%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ4.0〜4.7ppm(m、18H)、δ4.9〜6.0ppm(m、6H)、δ6.0〜7.0ppm(m、8H)、LC−MS:M=796、M+2=798、M+4=800、M+6=802であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
<合成例8:実施例8のチアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例6で合成したジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、クロロメチル化によるトリクロロメチルジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
合成例6で合成したジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを原料に用いて、クロロメチル化によるトリクロロメチルジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンの合成を下記の方法で行った。
<トリクロロメチルジメトキシジアリロキシチアカリックスアレーンの合成:チアカリックス[4]アレーン誘導体の合成>
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用い、仕込み量を変更した以外は同様に行った。仕込み量は、ジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーン8.5g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル3.4g(0.042mol)、塩化亜鉛0.5g(0.004mol)および脱水クロロホルム100mlである。収率は6.3%、HPLC純度は98.1%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.9〜4.8ppm(br、16H)、δ5.1〜6.0ppm(m、6H)、δ7.0〜7.4ppm(br、9H)、LC−MS:M=748、M+2=450、M+4=752、M+6=754であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
合成例1のクロロメチルメトキシチアカリックス[4]アレーンの合成において、原料であるメトキシチアカリックス[4]アレーンの代わりにジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーンを用い、仕込み量を変更した以外は同様に行った。仕込み量は、ジメトキシジアリロキシチアカリックス[4]アレーン8.5g(0.014mol)、クロロメチルメチルエーテル3.4g(0.042mol)、塩化亜鉛0.5g(0.004mol)および脱水クロロホルム100mlである。収率は6.3%、HPLC純度は98.1%であった。構造は1H−NMRとLC−MSにて同定を行った。結果は、1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ3.9〜4.8ppm(br、16H)、δ5.1〜6.0ppm(m、6H)、δ7.0〜7.4ppm(br、9H)、LC−MS:M=748、M+2=450、M+4=752、M+6=754であった。以上の結果から、このものは表2に示す構造のチアカリックス[4]アレーン誘導体であることが分かった。
表4において、実施例1と比較例1、実施例3と比較例2、実施例4と比較例3、実施例5と比較例4、実施例6と比較例5および実施例7と比較例6をそれぞれ対比すれば明らかなように、実施例のチアカリックス[4]アレーン誘導体と比較例のカリックスアレーン誘導体とは、前者がS原子を含み後者がメチレン基を含むこと以外は同一の構造を有するものであるにもかかわらず、前者の方が後者よりも幅広い露光量の範囲で良好なパターンを形成できることが分かる。
Claims (3)
- 請求項1に記載のチアカリックス[4]アレーン誘導体を含むレジスト材料。
- 請求項2に記載のレジスト材料を被処理基板上に塗布した後、プリベークしてレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜を高エネルギー線で選択的に露光して所望のパターンの潜像を形成する工程と、前記潜像を現像する工程とを含むレジストパターン形成方法。
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