JPWO2012081472A1 - インクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法 - Google Patents

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Abstract

インクジェット記録装置において、ヘッド制御基板が、電圧V1且つパルス幅ALの吐出パルスP1の終了時点より2AL後に吐出パルスと同極性の電圧V3(<V1)のキャンセルパルスC1をヘッドに印加する第1の駆動波形信号と、電圧V1且つパルス幅ALの吐出パルスP11に続く吐出パルスP12の終了時点より吐出パルスと同極性の電圧V2(<V1)のキャンセルパルスC11をヘッドに印加する第2の駆動波形信号と、を生成するように構成した。

Description

本発明は、インクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法に関する。
昨今、インク滴を吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置では、印刷速度が1m/s且つ印字解像度が1200dpiを実現するために、駆動周波数が100kHz(画素周期が10us)で且つ1画素周期内にインク滴を0又は1滴吐出する100kHzバイナリ駆動方式で記録ヘッドを駆動する。
当該100kHzバイナリ駆動方式では、インク滴を1滴吐出するための吐出パルスと、当該吐出パルスにより圧力室内に生ずる圧力波への残響振動の影響を抑制するためのキャンセルパルスと、を1画素周期内に含んだ駆動波形信号に応じて記録ヘッドが駆動させる。
ここで、引き打ち方式でインク滴を吐出させる場合の、100kHzバイナリ駆動方式に係る駆動波形信号を図12i;に、駆動波形信号に応じてインクを加圧する圧電素子等の圧力発生手段により生ずる圧力室内の圧力波形を図12ii;に示す。なお、電圧V0は引き打ち方式に係る待機電圧を示す。また、図12ii;において、インク滴を吐出させるための吐出パルスP1及びP2印加後の時刻T1及びT2はインク滴が吐出される時刻(正圧が最大となる時刻)を表し、実線はキャンセルパルスC1を印加した場合、破線はキャンセルパルスC1を印加しなかった場合の圧力波形をそれぞれ表す。つまり、図12ii;に示すように、キャンセルパルスC1が印加されることで、吐出パルスP1による残響振動の影響が緩和されて、時刻T2における正圧が時刻T1と同程度にまで抑えられるため、吐出パルスP2に基づくインク滴の吐出速度を、吐出パルスP1に基づくインク滴の吐出速度と同じにすることができる。
ところで、この場合の画素周期は、図12i;に示すように、吐出パルスP1及びキャンセルパルスC1のパルス幅をAL(AL:Acoustic Length,圧力室の固有振動周期の半周期)、吐出パルスの終了時点よりAL後にキャンセルパルスC1を印加、キャンセルパルスC1を印加した後に次の画素周期の吐出パルスP2を印加するまでの間隔をAL、とすると最短でも4AL必要となる。そのため、100kHzバイナリ駆動方式を実現するため(記録ヘッドの駆動周波数が100kHzに達するため)には、圧力室の固有振動周期が5us以下(固有振動周波数が200kHz以上)でなくてはならない。
なお、パルス幅は、パルスの立ち下がりが開始した時間から立ち上がりが開始するまでの時間、又は、立ち上がりが開始した時間から立ち下がりが開始するまでの時間である。例えば、図13に示す例の場合、幅T1、幅T3がパルス幅に相当する。
そこで、周波数が50kHz(画素周期が20us)で且つ1画素周期内にインク滴を0〜2滴吐出する50kHz2dpd駆動方式で記録ヘッドを駆動させる手法がある。
例えば、2dpd駆動方式を用いたインクジェット記録装置としては、各吐出パルスのパルス幅を圧力室の固有振動周期に同期させることで、効率よく且つ安定的で高速にインクを吐出可能にしたものが知られている(特許文献1参照)。
特開昭61−22959号公報
しかしながら、特許文献1記載のインクジェット記録装置によると、吐出パルスを圧力室の固有振動周期に同期させているため、吐出パルスが単純に繰り返し印加されていくと、1画素周期内にインク滴を2滴吐出する際、同一画素周期内の後の吐出パルスに基づくインク滴は、先の吐出パルスの影響によって吐出速度が増大するという問題がある。
さらに、特許文献1記載のインクジェット記録装置によると、図12ii;の破線に示したとおり、ある画素周期内の吐出パルスに基づく残響振動が次の画素周期におけるインク滴の吐出速度に影響をもたらす。そして、当該残響振動の影響は、上記キャンセルパルスの印加により抑制することは可能であるが、図12i;に示す通り、従来のキャンセルパルスは、電圧が吐出パルスの電圧と待機電圧V0に対して逆極性であるように印加されるため、駆動波形信号全体で使用される電圧幅が広くなるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、1画素周期内にインク滴を0〜2滴吐出する際、1画素周期内の各インク滴及び各画素周期間のインク滴を略等しい吐出速度で吐出可能で、且つ使用する電圧幅を極力広げないインクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、インクジェット記録装置であって、ノズルと、前記ノズルと連通された圧力室と、当該圧力室内のインクに圧力を加えるための圧力発生手段と、を有し、付与される駆動波形信号に応じて前記圧力発生手段がインクに圧力を加えて前記ノズルよりインク滴を吐出する記録ヘッドと、1滴のインク滴を吐出するための吐出パルスと、前記吐出パルスによる残響振動の影響を抑制するためのキャンセルパルスと、を含み、前記記録ヘッドに1画素に対して0〜2滴のインク滴を吐出させるための前記駆動波形信号を生成する駆動波形信号生成手段と、を備え、前記駆動波形信号生成手段は、前記記録ヘッドに1画素に対して1滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅が前記圧力室の固有振動周期の半周期を表すALと等しい第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスの終了時点より2AL後に印加され前記第1の吐出パルスと同極性である第1のキャンセルパルスと、を含む第1の駆動波形信号を生成し、前記記録ヘッドに1画素に対して2滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅がALと等しい第2の吐出パルスと、前記第2の吐出パルスの終了時点よりAL後に印加されパルス幅がALと等しい第3の吐出パルスと、前記第3の吐出パルスの終了時点より印加され前記第3の吐出パルスと同極性である第2のキャンセルパルスと、を含む第2の駆動波形信号を生成し、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2とがV1>V2の関係を満たし、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とがV1>V3の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと等しく、
前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2>V3の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェット記録装置において、前記インクの粘度をX、V2/V1をY、V3/V1をZとした場合に、前記Xと前記Yとの関係が次式(1)で表される曲線と次式(2)で表される曲線とで囲まれる領域内にあり、かつ、前記Xと前記Zとの関係が次式(3)で表される曲線と次式(4)で表される曲線とで囲まれる領域内にあることを特徴とする。
Y=0.0014X−0.055X+0.91 ・・・ (1)
Y=−0.0036X+0.06X+0.21 ・・・ (2)
Z=0.003X−0.073X+0.62 ・・・ (3)
Z=−0.005X+0.097X−0.03 ・・・ (4)
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと一致せず、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2=V3の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、ノズルと、前記ノズルと連通された圧力室と、当該圧力室内のインクに圧力を加えるための圧力発生手段と、を有し、付与される駆動波形信号に応じて前記圧力発生手段がインクに圧力を加えて前記ノズルよりインク滴を吐出する記録ヘッドと、1滴のインク滴を吐出するための吐出パルスと、前記吐出パルスによる残響振動の影響を抑制するためのキャンセルパルスと、を含み、前記記録ヘッドに1画素に対して0〜2滴のインク滴を吐出させるための前記駆動波形信号を生成する駆動波形信号生成手段と、を備えたインクジェット記録装置による駆動波形信号生成方法であって、前記記録ヘッドに1画素に対して1滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅が前記圧力室の固有振動周期の半周期を表すALと等しく電圧がV1からなる第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスの終了時点より2AL後に印加され前記第1の吐出パルスと同極性であり且つ電圧がV1より小さなV3からなる第1のキャンセルパルスと、を含む第1の駆動波形信号を前記駆動波形信号生成手段に生成させ、前記記録ヘッドに1画素に対して2滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅がALと等しく電圧がV1からなる第2の吐出パルスと、前記第2の吐出パルスの終了時点よりAL後に印加されパルス幅がALと等しく電圧がV1からなる第3の吐出パルスと、前記第3の吐出パルスの終了時点より印加され前記第3の吐出パルスと同極性であり且つ電圧がV1より小さいV2からなる第2のキャンセルパルスと、を含む第2の駆動波形信号を前記駆動波形信号生成手段に生成させることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の駆動波形信号生成方法において、前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと等しく、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2>V3の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の駆動波形信号生成方法において、前記インクの粘度をX、V2/V1をY、V3/V1をZとした場合に、前記Xと前記Yとの関係が次式(1)で表される曲線と次式(2)で表される曲線とで囲まれる領域内にあり、かつ、前記Xと前記Zとの関係が次式(3)で表される曲線と次式(4)で表される曲線とで囲まれる領域内にあることを特徴とする。
Y=0.0014X−0.055X+0.91 ・・・ (1)
Y=−0.0036X+0.06X+0.21 ・・・ (2)
Z=0.003X−0.073X+0.62 ・・・ (3)
Z=−0.005X+0.097X−0.03 ・・・ (4)
また、請求項8に記載の発明は、請求項5に記載の駆動波形信号生成方法において、前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと一致せず、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2=V3の関係を満たすことを特徴とする。
したがって、本発明は、1画素周期内にインク滴を0〜2滴吐出する際、1画素周期内の各インク滴及び各画素周期間のインク滴を略等しい吐出速度で吐出可能で、且つ使用する電圧幅を極力広げないインクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法を提供できる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す概略図である。 図1のインクジェット記録装置に備わるヘッドの断面図である。 図1のインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る駆動波形信号を例示する図であり、i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。 本実施形態に係る第1の駆動波形信号に基づいてヘッドが駆動した場合の圧力室の圧力波の波形を例示する図である。 本実施形態に係る第2の駆動波形信号に基づいてヘッドが駆動した場合の圧力室の圧力波の波形を例示する図である。 インクの粘度が5(cp)であって、本実施形態に係る記録ヘッドを第1の駆動波形信号又は第2の駆動波形信号に基づいて駆動させる場合の各電圧の電圧比と液滴速度の変化量との関係性を表した図である。 インクの粘度が10(cp)であって、本実施形態に係る記録ヘッドを第1の駆動波形信号又は第2の駆動波形信号に基づいて駆動させる場合の各電圧の電圧比と液滴速度の変化量との関係性を表した図である。 インクの粘度が15(cp)であって、本実施形態に係る記録ヘッドを第1の駆動波形信号又は第2の駆動波形信号に基づいて駆動させる場合の各電圧の電圧比と液滴速度の変化量との関係性を表した図である。 粘度と電圧比(電圧V2/電圧V1)との対応関係を表す近似曲線及び近似曲線で囲まれた領域を例示する図である。 粘度と電圧比(電圧V3/電圧V1)との対応関係を表す近似曲線及び近似曲線で囲まれた領域を例示する図である。 キャンセルパルスを印加しない3画素周期に亘る第1の駆動波形信号について、0〜50(kHz)までの各駆動周波数に対するインク滴の吐出速度を調べた実験結果を表した図である。 キャンセルパルスを印加しない3画素周期に亘る第2の駆動波形信号について、0〜50(kHz)までの各駆動周波数に対するインク滴の吐出速度を調べた実験結果を表した図である。 キャンセルパルスを印加しない第1の駆動波形信号と、キャンセルパルスを印加しない第2の駆動波形信号の3画素周期に亘る駆動波形信号を表した図である。i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。 キャンセルパルスを印加した3画素周期に亘る第1の駆動波形信号について、0〜50(kHz)までの各駆動周波数に対するインク滴の吐出速度を調べた実験結果を表した図である。 キャンセルパルスを印加した3画素周期に亘る第2の駆動波形信号について、0〜50(kHz)までの各駆動周波数に対するインク滴の吐出速度を調べた実験結果を表した図である。 キャンセルパルスを印加した第1の駆動波形信号と、キャンセルパルスを印加した第2の駆動波形信号の3画素周期に亘る駆動波形信号を表した図である。i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。 図4に示す駆動波形信号の変形例を例示する図であり、i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。 従来の駆動波形信号と、当該駆動波形信号に基づいてヘッドが駆動した場合の圧力室の圧力波を例示する図であり、i;が駆動波形信号を、ii;が圧力波の波形をそれぞれ表す。 パルス幅を例示する図である。
以下、本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態1について、図1〜図11を参照して説明する。
インクジェット記録装置1は、いわゆるラインヘッド方式のインクジェット記録装置である。当該インクジェット記録装置1は、図1に示すように、周面に巻回された長尺状の記録媒体10を巻き出す巻き出しロール10Aと、巻き出しロール10Aより巻き出される記録媒体10を巻き取る巻き取りロール10Bと、巻き出しロール10Aと巻き取りロール10Bとの間に配設されたバックロール20と、インクを記録媒体10に向けて吐出するためのインクジェットヘッド部30と、インクジェットヘッド部30にインクを供給する中間タンク40と、送液ポンプ60で中間タンク40へと供給されるインクを貯留する貯留タンク50と、記録媒体10に吐出されたインクを当該記録媒体10に定着させる定着機構70と、を含んで構成される。
巻き出しロール10A,巻き取りロール10B,バックロール20は、軸回りに回転可能な円柱形状からなる部材である。
巻き出しロール10Aは、周面に記録媒体10を幾重にも亘って巻回する。当該巻き出しロール10Aは、モーター等の図示しない駆動手段によって回転することで、記録媒体10を図1に示すXの方向へ繰り出して搬送する。巻き取りロール10Bは、巻き出しロール10Aより巻き出される記録媒体10を周面に巻き取る。
バックロール20は、巻き出しロール10Aにより搬送される記録媒体10を周面の一部に巻き付けて支持するとともに、当該記録媒体10を巻き取りロール10Bへ向けて搬送する。
インクジェットヘッド部30は、バックロール20近傍に配設され、記録媒体10に向けてインクをインク滴として吐出し、画像データに基づく画像形成を行う。当該インクジェットヘッド部30は、インク滴を吐出する記録ヘッド31を有する。ここで、インクジェットヘッド部30は、一の記録ヘッド31で吐出できる吐出幅が記録ヘッド31の外形寸法よりも狭いので、隙間なく吐出するために複数の記録ヘッド31を記録媒体10の上面に対して千鳥配置している。
各記録ヘッド31は、図2に示すように、中間タンク40より供給されるインクを内部に貯留するインク室32と、インク室32内のインクを下方へ搬送する孔部33と、孔部33と連通され当該孔部33を介してインクが供給される圧力室34と、圧力室34の上面を覆う振動板35と、振動板35の上部に配設された圧電素子36(圧力発生手段)と、圧電素子36の上面及び下面に位置する2つの電極37,38と、圧力室34の下面と連通され当該圧力室34内のインクをインク滴として吐出する複数のノズル39と、を含んで構成される。ここで、孔部33〜電極38は、各ノズル39に応じて各々設けられる。
インク室32は、後述するインクチューブ43を介して中間タンク40より供給されるインクを貯留する。孔部33は、インク室32の下面と圧力室34の側面とを連接する孔であり、インク室32内のインクを圧力室34へと搬送する。
圧力室34は、孔部33を介して供給されるインクを内部に貯留する。当該圧力室34は、上面が振動板35に覆われ且つ下面がノズル39と連接される。そして、圧力室34は、振動板35の振動に応じて内部に貯留するインクに圧力を付与して、当該インクをノズル39へと押し出す。振動板35は、圧電素子36(電極38)と圧力室34との間に配設され、圧力室34の上面に接合されている。当該振動板35は、圧電素子36の変形に応じて振動し、圧力室34内に圧力波を伝播させる。
圧電素子36は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる。当該圧電素子36は、上下を電極37,38に挟まれた位置に配設され、電極37,38間の電位差に応じて変形し、振動板32を振動させるためのアクチュエータである。ここで、電極37,38のうち、電極37は、後述する記録ヘッド31ごとに(各記録ヘッド31に備わる圧電素子36単位で)設けられる駆動回路200に備わる個別電極であり、電極38は、各記録ヘッド31について共有される共通電極である。
ノズル39は、圧力室34により押し出されたインクをインク滴として吐出させる。
中間タンク40は、貯留タンク50より供給されるインクを一時的に貯留する。当該中間タンク40は、複数のインクチューブ43と接続され、記録ヘッド31におけるインクの背圧を調整して、各記録ヘッド31へとインクを供給する。
貯留タンク50は、供給管51を介して中間タンク40へ供給するインクを貯留する。そして、当該インクは、供給管51の途中に配設された送液ポンプ60によって汲み上げられる。
定着機構70は、インクジェットヘッド部30により吐出されたインクを記録媒体10に定着させる。当該定着機構70は、吐出されたインクを記録媒体10に加熱定着するためのヒータや、吐出されたインクにUV(紫外線)を照射することによりインクを硬化させるためのUVランプ等で構成される。
次いで、インクジェット記録装置1の制御構成を、図3に示すブロック図を用いて説明する。
インクジェット記録装置1は、図3に示すように、制御部100と、当該制御部100に接続された、定着機構70と、通信インターフェース部80と、モータードライバー90と、モーターMと、駆動回路200と、駆動回路200に接続された記録ヘッド31と、を含んで構成される。ここで、定着機構70と記録ヘッド31については、先に述べた通りであるので、説明を省略する。
通信インターフェース部80は、LAN(Local Area Network)等を介して制御部100がホストコンピューターと通信を行うためのインターフェースである。
通信インターフェース部80は、例えば、ホストコンピューターから送信される画像データを受信して、制御部100へと当該画像データを送信する。
モータードライバー90は、モーターMを駆動制御するためのドライバーである。ここで、モーターMは、例えば、記録ヘッド31を主走査方向に沿って移動させるためのモーターである。
制御部100は、システムコントローラー110と、ヘッド制御基板120(駆動波形信号生成手段)と、エンコーダー130と、を含んで構成される。
システムコントローラー110は、CPU、RAM、ROM、画像メモリ、等から構成され、ROM中のプログラムを実行することでインクジェット記録装置1の動作全般を統括制御する。具体的には、システムコントローラー110は、ホストコンピューターとの間の通信制御、画像メモリの読み書き制御、モータードライバー90を介したモーターMの駆動制御、定着機構70に対する定着動作の動作制御等を行う。
ヘッド制御基板120は、ホストコンピューターから受信した画像データを記憶するためのページメモリ、記録媒体10に記録する際に副走査方向に一列に並べて記録される各画素の画像データを記憶するラインメモリ、記録ヘッド31を駆動させるための駆動波形信号を生成するための駆動波形信号生成回路等を含んで構成される。当該ヘッド制御基板120は、システムコントローラー110から出力される指示信号の下、駆動波形信号生成回路を用いて記録ヘッド31の駆動波形信号を生成する駆動波形信号生成手段として機能する。
エンコーダー130は、モーターMの駆動制御用のロータリエンコーダー等であり、カウントしたパルス数をヘッド制御基板120に出力する。
駆動回路200は、ヘッド制御基板120により生成される駆動波形信号に基づいて各記録ヘッド31を駆動させるための回路である。
具体的には、駆動回路200は、前述の記録ヘッド31ごとに設けられた個別電極である電極37と、共通電極である電極38と、を含む。そして、当該電極37と電極38とは圧電素子36の上下を挟むように配設される。また、駆動回路200は、圧電素子36に印加する後述の電圧V1,V2,V3からなる3つの電圧(電極37と電極38間の電位差)を発生させるための複数の電源や、当該3つの電圧のうち使用する電圧を切換えるための複数のFET(Field Effect Transistor)を備える。そのため、駆動回路200は、ヘッド制御基板120により生成される駆動波形信号が入力されると、入力された駆動波形信号に応じて圧電素子36に印加する電圧V1,V2,V3を適宜に切換えることで、記録ヘッド31を駆動させることができる。
(駆動波形信号について)
次いで、ヘッド制御基板120が記録ヘッド31を駆動させるために生成する駆動波形信号について説明する。ここで、ヘッド制御基板120は、1画素周期内に0〜2滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させる2dpd(drop per dot)駆動方式で記録ヘッド31を駆動させるための駆動波形信号(第1の駆動波形信号、第2の駆動波形信号)を生成する。そして、第1の駆動波形信号は、1画素周期内に1滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させる場合にヘッド制御基板120が生成する駆動波形信号であり、第2の駆動波形信号は、1画素周期内に2滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させる場合にヘッド制御基板120が生成する駆動波形信号である。なお、図4は、ヘッド制御基板120の生成する駆動波形信号を説明するための図であり、図4i;は第1の駆動波形信号を、図4ii;は第2の駆動波形信号を、それぞれ表す。また、図4i;、ii;に示す第1の駆動波形信号及び第2の駆動波形信号は、記録ヘッド31の待機時の電圧を表す待機電圧V0を基準として、引き打ち方式にてインク滴を吐出させるための記録ヘッド31の駆動波形信号である。
ここで、後述するようにV1、V2、V3は、それぞれ吐出パルス、第2のキャンセルパルス、第1のキャンセルパルスの電圧である。
ここで、電圧とは、各パルスの電位と、待機時の電位V0との電位差の絶対値であり、各パルスの極性とは電位差の極性である。
図4に示すように吐出パルスの電位をV1‘、第1のキャンセルパルスの電位をV3‘、第2のキャンセルパルスの電位をV2‘としたとき、
電圧V1=|V1‘―V0|
電圧V2=|V2‘―V0|
電圧V3=|V3‘―V0|
となる。
また、吐出パルス、第1のキャンセルパルス、第2のキャンセルパルスの極性が同じであるとは、V1‘―V0、V2‘―V0、V3‘―V0がいずれも同じ極性(正または負のいずれか)であることを意味する。図4の例では、吐出パルス、第1のキャンセルパルス、第2のキャンセルパルスの極性はいずれも負であり、図12の従来例では、吐出パルスP1の極性は負であるが、キャンセルパルスC1の極性は正である。
なお、本発明は引き打ち方式に限定されるものではなく、押し打ち方式であってもよい。図4の例で押し打ちの場合、吐出パルス、第1のキャンセルパルス、第2のキャンセルパルスの極性はいずれも正となる。
第1の駆動波形信号は、図4i;に示すように、1画素周期内に、電圧V1(|V1‘―V0|)からなる吐出パルスP1(第1の吐出パルス)と、電圧V3(|V3‘―V0|)からなるキャンセルパルスC1(第1のキャンセルパルス)と、を含む。ここで、1画素周期は、吐出パルスP1の開始時点から吐出パルスP2(第1の吐出パルス)の開始時点までの区間を指し、4AL+S1(AL:圧力室34の固有振動周期の半周期)の時間長からなる。また、電圧V1と電圧V3とはV1>V3を満たす。
吐出パルスP1は、記録ヘッド31に安定した吐出特性でインク滴を吐出させるため、パルス幅が圧力室34の固有振動周期に基づいてALと等しくなるように設定された記録ヘッド31の駆動パルスである。そして、図4i;及び図5に示すように、吐出パルスP1が記録ヘッド31(圧電素子36)に印加された場合、電位がV0よりV0−V1へと低下する過程で、圧電素子36によって圧力室34には負圧の圧力波が作用してインクが圧力室34内に引き込まれる。その後、電位がV0−V1からV0へと上昇すると、圧力室34には正圧の圧力波が作用してインクが圧力室34より押し出される。その結果、圧力室34内のインクは、図5に示す時刻T1の時点で、1滴のインク滴として圧力室34の下面に連通されたノズル39より吐出される。
キャンセルパルスC1は、吐出パルスP1によって圧力室34内に発生する圧力波の残響振動の影響を抑制するために記録ヘッド31に印加されるパルスであり、パルス幅はALに設定される。当該キャンセルパルスC1は、図4i;に示すように、吐出パルスP1の終了時点より2AL後に印加される。
ここで、第1の駆動波形信号に基づいて記録ヘッド31が駆動する際、吐出パルスP1が記録ヘッド31に印加された場合、上述の通り、圧力室34には負圧の圧力波が作用した後正圧の圧力波が作用し、時刻T1でインク滴が吐出される。そして、仮にキャンセルパルスC1が印加されない場合、図5の破線で示すように、吐出パルスP1の印加に基づく残響振動の影響により、次の画素周期の時刻T2で吐出パルスP2によって吐出されるインク滴の吐出速度は、時刻T1で吐出されるインク滴の吐出速度よりも小さくなる。
そこで、図12i;で示したように、仮に吐出パルスP1の終了時点よりAL後にキャンセルパルスC1を印加する場合、圧力室34内には負圧の圧力波が作用するので、残響振動の影響を抑制するためには、キャンセルパルスC1の電圧V3を、吐出パルスP1の電圧V1と逆極性にする必要がある。このような場合、第1の駆動波形信号全体における電圧幅が広くなってしまう。
そのため、上述の通り、キャンセルパルスC1を吐出パルスP1の終了時点より2AL後に印加することで、圧力室34内に正圧の圧力波が作用する時間にキャンセルパルスC1を印加することになり、電圧V3を吐出パルスP1の電圧V1と同極性にできるので、第1の駆動波形信号全体における電圧幅を狭くできる。
そして、図5の実線に示すように、当該キャンセルパルスC1が記録ヘッド31に印加されると、時刻T1及びT2に示すように、各画素周期におけるインク滴の吐出速度(圧力)は、残響振動の影響が抑制されて概ね等しいものとなる。
第2の駆動波形信号は、図4ii;に示すように、1画素周期内に、吐出パルスP1と等しい電圧V1からなる吐出パルスP11,P12(第2の吐出パルス,第3の吐出パルス)と、電圧V2(|V2‘―V0|)からなるキャンセルパルスC11(第2のキャンセルパルス)と、を含む。ここで、1画素周期は、吐出パルスP11の開始時点から吐出パルスP21(第2の吐出パルス)の開始時点までの区間を指し、第1の駆動波形信号と同じく4AL+S2(=S1)の時間長からなる。また、電圧V2と電圧V3とはV2>V3を満たす。
吐出パルスP11,P12は、それぞれ、1滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させるための駆動パルスであり、パルス幅がALに設定される。そして、第2の駆動波形信号では、1画素周期内において、吐出パルスP11の終了時点よりAL後に吐出パルスP12が印加される。ここで、当該吐出パルスP11により吐出されるインク滴と吐出パルスP12により吐出されるインク滴との吐出後の初速度は等しいものの、空気抵抗による減速の度合いは当該吐出パルスP11により吐出されるインク滴の方がより大きい。つまり、吐出パルスP11により吐出されるインク滴が空気抵抗により減速する一方で、吐出パルスP12により吐出されるインク滴は、吐出パルスP11により吐出されるインク滴が先行しているために空気抵抗が相対的に少なくなり、減速の度合いが小さくなる。そのため、当該吐出パルスP11により吐出されるインク滴と吐出パルスP12により吐出されるインク滴は、各々が記録ヘッド31より吐出された後に吐出パルスP12により吐出されるインク滴が吐出パルスP11により吐出されるインク滴に追いつくことで合体して一体となり、同じ画素に対する1つのインク滴として記録紙上に着弾する。
キャンセルパルスC11は、圧力室34内に発生する圧力波の残響振動の影響を抑制するために記録ヘッド31に印加されるパルスであり、パルス幅はALに設定される。また、キャンセルパルスC11の電圧V2は、電圧V1と同極性であり、キャンセルパルスC11の電圧V3よりも待機電圧V0に対する電位差が大きい。当該キャンセルパルスC11は、図4ii;に示すように、吐出パルスP12の終了時点より印加される。したがって、キャンセルパルスC11が印加されるタイミングは、キャンセルパルスC1が印加されるタイミングと等しくなる。
ところで、キャンセルパルスC11が印加されずに時刻T12にて吐出パルスP12が記録ヘッド31に印加された場合、図6の破線に示すように、吐出パルスP12の印加に基づく残響振動の影響により、次の画素周期の時刻T21で吐出パルスP21によって吐出されるインク滴の吐出速度は、時刻T12で吐出パルスP12によって吐出されるインク滴の吐出速度よりも小さくなる。特に、図5に示す第1の駆動波形信号に基づいて記録ヘッド31が駆動した場合の、時刻T1〜時刻T2までの時間間隔よりも、時刻T12〜時刻T21までの時間間隔の方が短いため、吐出パルスP21によって吐出されるインク滴への残響振動の影響はより強くなる。しかしながら、上述の通り、第2の駆動波形信号には、キャンセルパルスC1と同様に残響振動の影響を抑えるキャンセルパルスC11が印加されており、且つ当該キャンセルパルスC11の電圧V2は、キャンセルパルスC1の電圧V3よりも大きく設定されているので、残響振動の影響は十分に抑制される。このようにV2>V3の関係にすると、残響振動の影響を抑制する効果を高められるため好ましい。
さらに、キャンセルパルスC11が印加されなかった場合、吐出パルスP12によって吐出されるインク滴の吐出速度は、図6の破線で示すように、吐出パルスP11の印加に基づく残響振動の影響により、吐出パルスP11によって吐出されるインク滴の吐出速度よりも大きくなる。しかし、上述の通り、キャンセルパルスC11が吐出パルスP1の終了時点より印加されることで、図4ii;及び図6に示すように、吐出パルスP12が印加された時点から時刻T12までの電位変化量(V1−V2)は、吐出パルスP11が印加された時点から時刻T11までの電位変化量(V1)よりも小さくなる。これによって、時刻T12にて作用する正圧の圧力波が小さくなるので、インクが圧力室34より押し出される際の圧力は弱まる。その結果、時刻T12における吐出パルスP11の印加に基づく残響振動の影響が抑えられ、吐出パルスP12によって吐出されるインク滴の吐出速度は、吐出パルスP11によって吐出されるインク滴の吐出速度と略等しくなる。
ここで、圧力室34の固有振動周波数を150(kHz)として、記録ヘッド31を第1の駆動波形信号又は第2の駆動波形信号に基づいて駆動させ、インクの粘度を5(cp)、10(cp)、15(cp)、と定めた場合の各電圧(V1、V2、V3)の電圧比と、液滴速度の変化量と、の関係性についてのシミュレーション結果を図7A〜図7Cに示す。ここで、図7中のV1*、V2*、V3*は、各電圧をV1で除した電圧比を表しており、判定は、各行の電圧比を用いた際に各インク滴の吐出速度の増減が所定の範囲に収まるか否かを表し、±1(m/s)以内の場合を○、±1(m/s)より大きく±1.5(m/s)以内の場合を△、±1.5(m/s)より大きい場合を×とする。
なお、図7A〜図7Cの比較例は、キャンセルパルスC1、C11を印加していないのに対し、本発明は、キャンセルパルスC1、C11を、0<V2*<1、0<V3*<1の範囲で図7A〜図7Cに示すような数値範囲で印加している。ここで、判定が○の部分は、V2*>V3*(V2>V3)の関係を満たしている。V2*のanyは0<V2*<1の任意の値、V3*のanyは0<V3*<1の任意の値である。
図7A〜図7Cから把握される通り、キャンセルパルスC1、C11を、0<V2*<1、0<V3*<1の範囲で印加することで、各吐出パルスに基づいて吐出されるインク滴の吐出速度を±1.5(m/s)以内に収めることができる。
特に、V2*>V3*(V2>V3)とし、インクの粘度を5(cp)とした場合はV1*:V2*:V3*=1:0.42〜0.67:0.33、インクの粘度を10(cp)とした場合はV1*:V2*:V3*=1:0.45〜0.5:0.19〜0.44、インクの粘度を15(cp)とした場合はV1*:V2*:V3*=1:0.3〜0.4:0.2〜0.3、の電圧比を用いることで、各吐出パルスに基づいて吐出されるインク滴の吐出速度を±1.0(m/s)以内に収めることができる。
また、図7A〜図7Cにおいて、判定が△のv2*、v3*の組み合わせの中でも、V2*>V3*(V2>V3)の組み合わせにおいて、各吐出パルスに基づいて吐出されるインク滴の吐出速度差が小さくなる傾向がみられた。
また、図7A〜図7Cの判定が○の部分について、各粘度に対応するV2*は図8Aに示すような近似曲線L1と近似曲線L2とで囲まれる領域内にプロットされ、各粘度に対応するV3*は図8Bに示すような近似曲線L3と近似曲線L4とで囲まれる領域内にプロットされる。インクの粘度をX、V2*=V2/V1をY、V3*=V3/V1をZとした場合に、XとYとの関係が、図8Aに示すように、次式(1)で表される曲線L1と次式(2)で表される曲線L2とで囲まれる領域内にあり、かつ、XとZとの関係が、図8Bに示すように、次式(3)で表される曲線L3と次式(4)で表される曲線L4とで囲まれる領域内にあるようにV2*、V3*を定めることで、各吐出パルスに基づいて吐出されるインク滴の吐出速度を±1.0(m/s)以内に収めることができる。
Y=0.0014X−0.055X+0.91 ・・・ (1)
Y=−0.0036X+0.06X+0.21 ・・・ (2)
Z=0.003X−0.073X+0.62 ・・・ (3)
Z=−0.005X+0.097X−0.03 ・・・ (4)
なお、インクの粘度は吐出時の粘度である。また、粘度と温度のプロファイルが既知であれば、粘度は温度が何度であってもよい。実施例では、例えば、駆動時に30℃のヘッド温度をモニタリングしており、既知のプロファイルより粘度を特定している。
(記録ヘッドの2dpd駆動時の動作について)
次いで、ヘッド制御基板120が記録ヘッド31を2dpd駆動方式にて駆動させる動作について述べる。まず、ヘッド制御基板120は、各画素周期内に1滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させる場合、図4i;に示す第1の駆動波形信号を生成する。そして、ヘッド制御基板120は、当該第1の駆動波形信号に係る各タイミングで、待機電圧V0,吐出パルスP1の電圧V1、キャンセルパルスC1の電圧V3、それぞれを圧電素子36に印加するための入力信号(FETのオン/オフ切換えの信号)を駆動回路200へと入力する。すると、駆動回路200が圧電素子36に印加する電圧をV0,V1,V0,V3,V0へと適宜変化させることで、1画素周期内に1滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させることができる。この場合、ある画素に対して記録ヘッド31が吐出パルスP1に基づきインク滴を吐出した後、次の画素に対して吐出パルスP2に基づきインク滴を吐出する際、キャンセルパルスC1が印加されることで吐出速度はほぼ一定に保たれる。
一方、ヘッド制御基板120は、各画素周期内に2滴のインク滴を記録ヘッド31に吐出させる場合、図4ii;に示す第2の駆動波形信号を生成する。そして、ヘッド制御基板120は、当該第2の駆動波形信号に係るタイミングで、待機電圧V0,吐出パルスP11,P12の電圧V1、キャンセルパルスC11の電圧V2、それぞれを圧電素子36に印加するための入力信号(FETのオン/オフ切換えの信号)を駆動回路200へと入力する。すると、駆動回路200が圧電素子36に印加する電圧をV0,V1,V0,V1,V2,V0へと適宜変化させることで、インク滴を記録ヘッド31に吐出させることができる。この場合、ある画素に対して記録ヘッド31が吐出パルスP11に基づきインク滴を吐出した後、同じ画素に対して吐出パルスP12に基づきインク滴を吐出することで、2滴が一体となって1つのインク滴として記録紙上に着弾する。ここで、同じ画素周期内において吐出パルスP11、P12に基づきインク滴を吐出する際のそれぞれの吐出速度、及び、次の画素周期において吐出パルスP21に基づきインク滴を吐出する際の吐出速度は、キャンセルパルスC11が印加されることでほぼ等しくなる。さらに、吐出パルスP1の電圧と吐出パルスP11、P12の電圧はV1で等しいため、吐出パルスP1、P11、P12に基づきインク滴を吐出する際のそれぞれの吐出速度もほぼ等しくなる。
ここで、記録ヘッド31における流路形状やインクの種類などに基づいて公知の式から一意に算出される圧力室34の固有振動周波数を125(kHz)として、図4に示すS1(=S2)をAL(画素周期:5AL)に設定した場合、印刷速度:1m/s且つ印字解像度が1200dpiで、駆動周波数:50kHzが実現できる。なお、S1(=S2)はAL又はALの倍数(2ALや3ALなど)であることが好ましい。
(実験結果)
次いで、インクの粘度を10(cp)、圧力室34の固有振動周波数を150(kHz)、ALを3.3(us)として、2dpd駆動方式で記録ヘッド31を駆動させた実験の結果について述べる。当該実験では、図9A、図9B、図10A及び図10Bに示すように、図9Aに示すキャンセルパルスを印加しない第1の駆動波形信号と、図9Bに示すキャンセルパルスを印加しない第2の駆動波形信号と、図10Aに示す電圧V3のキャンセルパルスを印加した第1の駆動波形信号と、図10Bに示す電圧V2のキャンセルパルスを印加した第2の駆動波形信号と、の3画素周期それぞれについて、0〜50(kHz)までの各駆動周波数に対するインク滴の吐出速度を調べた。なお、図9Cは、キャンセルパルスを印加しない第1の駆動波形信号と、キャンセルパルスを印加しない第2の駆動波形信号の3画素周期に亘る駆動波形信号を表した図であり、i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。また、図10Cは、キャンセルパルスを印加した第1の駆動波形信号と、キャンセルパルスを印加した第2の駆動波形信号の3画素周期に亘る駆動波形信号を表した図であり、i;が第1の駆動波形信号、ii;が第2の駆動波形信号をそれぞれ表す。
その結果、図9Bに示すように、キャンセルパルスを印加しない第2の駆動波形信号では、1〜3周期目それぞれについて、図9Aに示すキャンセルパルスを印加しない第1の駆動波形信号よりもインク滴の吐出速度が速くなっている。それに対して、図10Bに示すように、キャンセルパルスを印加した第2の駆動波形信号では、1〜3周期目それぞれについて、図10Aに示すキャンセルパルスを印加した第1の駆動波形信号と比べて、インク滴の吐出速度がほぼ等しくなる。また、図10Bに示すように、キャンセルパルスを印加することで、各駆動周波数におけるインク滴の吐出速度のばらつきが、図9Bに示すキャンセルパルスを印加しない第2の駆動波形信号よりも小さくなっている。同様に、図10Aに示すように、キャンセルパルスを印加することで、各駆動周波数におけるインク滴の吐出速度のばらつきが、図9Aに示すキャンセルパルスを印加しない第1の駆動波形信号よりも小さくなっている。したがって、当該実験結果より、第1の駆動波形信号及び第2の駆動波形信号各々にキャンセルパルスを印加することで、吐出パルスに基づく残響振動の影響が抑えられて、各インク滴の吐出速度がほぼ一定になることが把握できる。
以上のように、本実施形態に係るインクジェット記録装置1によれば、第1の駆動波形信号において、電圧が吐出パルスP1の電圧V1より小さいV3からなるキャンセルパルスC1が印加される。そのため、各画素周期におけるインク滴の吐出速度は、残響振動の影響が抑制されてほぼ等しくなる。さらに、キャンセルパルスC1は、吐出パルスP1の終了時点より2AL後に印加されるため、残響振動によって正圧の圧力波が作用する際に負圧を齎すように作用するので、キャンセルパルスC1が負圧の圧力波を作用させる吐出パルスP1と同極性にできる。そのため、第1の駆動波形信号全体における電圧幅は狭くなる。
さらに、インクジェット記録装置1によれば、第2の駆動波形信号において、待機電圧V0に対するキャンセルパルスC11の電圧V2は、電圧V1よりも小さい。そのため、吐出パルスP21によって吐出されるインク滴への吐出パルスP12に基づく残響振動の影響は、キャンセルパルスC11によって抑制できる。つまり、各画素周期間におけるインク滴の吐出速度がほぼ等しくなる。加えて、キャンセルパルスC11は、吐出パルスP12の終了時点より印加される。そのため、キャンセルパルスC11の極性は、吐出パルスと同極性にできるため、第2の駆動波形信号全体における電圧幅も狭くなるとともに、吐出パルスP12によって吐出されるインク滴に対して、吐出パルスP11に基づく残響振動の影響が抑えられるので、同じ画素周期内の各々のインク滴の吐出速度はほぼ等しくなる。
したがって、本発明は、1画素周期内にインク滴を0〜2滴吐出する際、1画素周期内の各インク滴及び各画素周期間のインク滴を略等しい吐出速度で吐出可能で、且つ使用する電圧幅を極力広げないインクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法であるといえる。
特に、キャンセルパルスC11の電圧V2を、キャンセルパルスC1の電圧V3よりも大きくすることで、吐出パルスP2によって吐出されるインク滴への吐出パルスP1に基づく残響振動の影響よりも強い、吐出パルスP21によって吐出されるインク滴への吐出パルスP12に基づく残響振動の影響を、キャンセルパルスC11によってより効果的に抑制できる。つまり、各画素周期間におけるインク滴の吐出速度差をより小さくすることができる。
「変形例1」
上記実施形態1では、図4で示した通り、第1の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC1の電圧V3と第2の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC11の電圧V2とは、各々相違するV2>V3の電圧値を有する場合に、残留振動を抑制する効果を高められる。つまり、第1の駆動波形信号及び第2の駆動波形信号内には、3つの異なる電圧(電圧V1〜V3)が含まれる。そのため、駆動回路200には、当該3つの電圧を圧電素子36に印加するための回路構成が必要となるため、回路規模が大きくなる。
そこで、本変形例では、図11に示すように、第1の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC1のパルス幅をALより小さな幅であるT1に定める。つまり、キャンセルパルスC1のパルス幅をALに一致させないことで、第1の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC1の電圧V3と第2の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC11の電圧V2とを、同じ電圧値にすることができる。この場合、図11に示すS1及びS2は、第1の駆動波形信号の画素周期と第2の駆動波形信号の画素周期とが一致するように、各々適宜の時間に設定される。なお、キャンセルパルスC1のパルス幅T1は、ALに一致しなければ良いため、ALより大きな幅に定めてもよい。
以上、本変形例では、実施形態1においてV2>V3の電圧値に設定した場合と同様の効果が得られることは勿論、第1の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC1の電圧V3と第2の駆動波形信号に係るキャンセルパルスC11の電圧V2とが同じ電圧値であるので、駆動回路200は、2つの電圧V1,V2(=V3)を圧電素子36に印加するための回路構成で足りるため、回路規模を小さくできる。
なお、以上の実施形態における記述は、本発明に係る好適なインクジェット記録装置及び駆動波形信号生成方法の一例であり、これに限定されるものではない。
また、以上の実施形態におけるインクジェット記録装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
インクジェット記録装置による画像形成を行う分野において利用可能性がある。
1 インクジェット記録装置
30 インクジェットヘッド部
31 記録ヘッド
34 圧力室
36 圧電素子(圧力発生手段)
39 ノズル
100 制御部
120 ヘッド制御基板
200 駆動回路
P1 吐出パルス(第1の吐出パルス)
P11 吐出パルス(第2の吐出パルス)
P12 吐出パルス(第3の吐出パルス)
C1 キャンセルパルス(第1のキャンセルパルス)
C11 キャンセルパルス(第2のキャンセルパルス)

Claims (8)

  1. ノズルと、前記ノズルと連通された圧力室と、当該圧力室内のインクに圧力を加えるための圧力発生手段と、を有し、付与される駆動波形信号に応じて前記圧力発生手段がインクに圧力を加えて前記ノズルよりインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    1滴のインク滴を吐出するための吐出パルスと、前記吐出パルスによる残響振動の影響を抑制するためのキャンセルパルスと、を含み、前記記録ヘッドに1画素に対して0〜2滴のインク滴を吐出させるための前記駆動波形信号を生成する駆動波形信号生成手段と、
    を備え、
    前記駆動波形信号生成手段は、前記記録ヘッドに1画素に対して1滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅が前記圧力室の固有振動周期の半周期を表すALと等しい第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスの終了時点より2AL後に印加され前記第1の吐出パルスと同極性である第1のキャンセルパルスと、を含む第1の駆動波形信号を生成し、前記記録ヘッドに1画素に対して2滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅がALと等しい第2の吐出パルスと、前記第2の吐出パルスの終了時点よりAL後に印加されパルス幅がALと等しい第3の吐出パルスと、前記第3の吐出パルスの終了時点より印加され前記第3の吐出パルスと同極性である第2のキャンセルパルスと、を含む第2の駆動波形信号を生成し、
    前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2とがV1>V2の関係を満たし、前記各吐出パルスの電圧V1と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とがV1>V3の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと等しく、
    前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2>V3の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
    前記インクの粘度をX、V2/V1をY、V3/V1をZとした場合に、前記Xと前記Yとの関係が次式(1)で表される曲線と次式(2)で表される曲線とで囲まれる領域内にあり、かつ、前記Xと前記Zとの関係が次式(3)で表される曲線と次式(4)で表される曲線とで囲まれる領域内にあることを特徴とするインクジェット記録装置。
    Y=0.0014X−0.055X+0.91 ・・・ (1)
    Y=−0.0036X+0.06X+0.21 ・・・ (2)
    Z=0.003X−0.073X+0.62 ・・・ (3)
    Z=−0.005X+0.097X−0.03 ・・・ (4)
  4. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
    前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと一致せず、
    前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2=V3の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. ノズルと、前記ノズルと連通された圧力室と、当該圧力室内のインクに圧力を加えるための圧力発生手段と、を有し、付与される駆動波形信号に応じて前記圧力発生手段がインクに圧力を加えて前記ノズルよりインク滴を吐出する記録ヘッドと、1滴のインク滴を吐出するための吐出パルスと、前記吐出パルスによる残響振動の影響を抑制するためのキャンセルパルスと、を含み、前記記録ヘッドに1画素に対して0〜2滴のインク滴を吐出させるための前記駆動波形信号を生成する駆動波形信号生成手段と、を備えたインクジェット記録装置による駆動波形信号生成方法であって、
    前記記録ヘッドに1画素に対して1滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅が前記圧力室の固有振動周期の半周期を表すALと等しく電圧がV1からなる第1の吐出パルスと、前記第1の吐出パルスの終了時点より2AL後に印加され前記第1の吐出パルスと同極性であり且つ電圧がV1より小さなV3からなる第1のキャンセルパルスと、を含む第1の駆動波形信号を前記駆動波形信号生成手段に生成させ、前記記録ヘッドに1画素に対して2滴のインク滴を吐出させる場合、1画素周期内に、パルス幅がALと等しく電圧がV1からなる第2の吐出パルスと、前記第2の吐出パルスの終了時点よりAL後に印加されパルス幅がALと等しく電圧がV1からなる第3の吐出パルスと、前記第3の吐出パルスの終了時点より印加され前記第3の吐出パルスと同極性であり且つ電圧がV1より小さいV2からなる第2のキャンセルパルスと、を含む第2の駆動波形信号を前記駆動波形信号生成手段に生成させることを特徴とする駆動波形信号生成方法。
  6. 請求項5に記載の駆動波形信号生成方法において、
    前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと等しく、
    前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2>V3の関係を満たすことを特徴とする駆動波形信号生成方法。
  7. 請求項6に記載の駆動波形信号生成方法において、
    前記インクの粘度をX、V2/V1をY、V3/V1をZとした場合に、前記Xと前記Yとの関係が次式(1)で表される曲線と次式(2)で表される曲線とで囲まれる領域内にあり、かつ、前記Xと前記Zとの関係が次式(3)で表される曲線と次式(4)で表される曲線とで囲まれる領域内にあることを特徴とする駆動波形信号生成方法。
    Y=0.0014X−0.055X+0.91 ・・・ (1)
    Y=−0.0036X+0.06X+0.21 ・・・ (2)
    Z=0.003X−0.073X+0.62 ・・・ (3)
    Z=−0.005X+0.097X−0.03 ・・・ (4)
  8. 請求項5に記載の駆動波形信号生成方法において、
    前記第1のキャンセルパルスのパルス幅がALと一致せず、
    前記各吐出パルスの電圧V1と前記第2のキャンセルパルスの電圧V2と前記第1のキャンセルパルスの電圧V3とが、V1>V2=V3の関係を満たすことを特徴とする駆動波形信号生成方法。
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