JPWO2011068185A1 - 結像光学系及び顕微鏡装置 - Google Patents

結像光学系及び顕微鏡装置 Download PDF

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Abstract

右眼用及び左眼用の光路が完全に独立である内斜系実体顕微鏡装置の利点を残したまま、左右の光学系を平行に配置することができる結像光学系及びこの結像光学系を用いた顕微鏡装置を提供する。複数のレンズ群からなる変倍光学系11R,11Lを有し、この変倍光学系11R,11Lの光軸から外れた位置に配置された物体Oの像を光軸上に結像するとともに、当該像を変倍可能に構成された結像光学系10R、10Lは、複数のレンズ群を有し、この複数のレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群は、その中心が光軸に対して直交方向に所定量離れるように配置され、高倍端状態から低倍端状態へ変倍する区間の少なくとも一部において、変倍光学系11R,11Lの第2レンズ群G2を、基準光軸Aに対して直交方向の成分を持つように移動させる。

Description

本発明は、結像光学系及び顕微鏡装置に関する。
顕微鏡装置の一例である実体顕微鏡装置を用いると、凹凸のある物体を観察したときに、両眼で見た場合と同じように立体感を持って観察することができる。このため、顕微鏡下で作業する場合に、ピンセット等の工具と物体との距離関係を容易に把握することができる。したがって、精密機械工業、生物の解剖、手術等細かい処置が必要な分野で特に有効である。このような実体顕微鏡装置では、視差を得るため、左右2つの眼に入射する光束の光学系を少なくとも部分的には独立させ、その光軸が物体面上で交わるようにする。そして、異なった方向より見た物体の拡大像を作り、接眼レンズを通して観察することで微小物体の立体視を行っている。
このような実体顕微鏡装置は、その立体視を得る方法により、内斜系実体顕微鏡装置と平行系実体顕微鏡装置の2方式に大別される。内斜系実体顕微鏡装置の光学系は、図9(a)に示すように、右眼用光学系と左眼用光学系とがそれぞれ独立して設けられており、両光学系は所定の角度θだけ傾いて配置されている。この内斜系実体顕微鏡装置において、物体Oから出射した光は結像レンズ(通常はズーム変倍レンズ)1R,1Lにより像IR,ILとして結像する。そして、これらの像IR,ILは接眼レンズ2R,2Lにより拡大された後、図示しない肉眼で観察される。一方、平行系実体顕微鏡装置の光学系においては、図9(b)に示すように、物体Oからの光束は右眼用及び左眼用共通の対物レンズ3を通過した後、アフォーカル変倍レンズ(通常はズーム変倍レンズ)4R,4L及び結像レンズ5R,5Lにより像IR,ILとして結像する。そして、これらの像IR,ILは接眼レンズ6R,6Lにて拡大された後、図示しない肉眼で観察される。このような平行系実体顕微鏡装置において変倍を行う場合には、焦点距離の異なる共通対物レンズを複数用意しておき、必要な焦点距離の対物レンズを選択し、入れ替えることで変倍を行っている。
以上のように、内斜系実体顕微鏡装置は、光学系がシンプルで鏡体を小型・軽量化することが可能である。その反面、結像光学系が観察対象物体に対して斜めに配置されているため、変倍光学系の変倍メカ機構が複雑になってしまう。また、平面物体等の観察時に、視野中心以外はピントが合わないという現象が生じてしまう。一方、平行系実体顕微鏡装置は、左右の光学系の光軸が平行に配置されているため、平行光束部分に同軸照明装置、ティーチングヘッド装置など、各種の中間装置を挿入して使用することができる。また、視野全体にピントを合わせることができるので、観察対象物体の写真撮影にも適している。その反面、対物レンズの構成が複雑で装置が大型になり、高価なものになる等の欠点がある。このような理由により、平行系実体顕微鏡装置のようにシステム拡張性が高く、視野全体の光学性能が満たされている内斜系実体顕微鏡装置が求められており、例えば、左右の光学系の各々に偏角プリズムを挿入することで、内斜系実体顕微鏡装置の左右の光軸を平行にする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭58−11711号公報
しかしながら、偏角プリズムは平行光束区間に挿入しないと大きな収差が発生する。そのため、内斜系実体顕微鏡装置において、偏角プリズム単体で左右の光軸を平行にするためには、平行区間及びプリズムを挿入するための間隔を設けなければならず、変倍光学系を構成するに当たり非常に負担となる。その結果、光学系が大型化しコストの上昇に繋がるという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、右眼用及び左眼用の光路が完全に独立である内斜系実体顕微鏡装置の利点を残したまま、左右の光学系を平行に配置することができる結像光学系及びこの結像光学系を用いた顕微鏡装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る結像光学系は、光軸から外れた位置に配置された物体の像を光軸上に結像するとともに、当該像を変倍可能に構成された結像光学系であって、複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群は、その中心が光軸に対して直交方向に所定量離れるように配置され、高倍端状態から低倍端状態へ変倍する区間の少なくとも一部において、少なくとも1つのレンズ群は、光軸に対して直交方向の成分を持つように移動することを特徴とする。
このような結像光学系は、複数のレンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群の光軸、若しくは、当該レンズ群を構成するレンズのうち少なくとも1つの光軸は、物体面の法線に対して傾斜していることが好ましい。
また、このような結像光学系は、さらに、偏角プリズムを有することが好ましい。このとき、この偏角プリズムは、2種類以上の硝種からなる張り合わせプリズムであることが好ましい。
また、本発明に係る顕微鏡装置は、異なる方向から見た物体の像を結像する2以上の結像光学系を有する顕微鏡装置であって、この結像光学系の少なくとも一つは、上述の結像光学系のいずれかで構成されることを特徴とする。
このような顕微鏡装置において、2以上の結像光学系の光軸の少なくとも一部は、互いに略平行に配置されていることが好ましい。
また、このような顕微鏡装置は、2以上の結像光学系に共通の対物レンズを装着できることが好ましい。
本発明に係る結像光学系及び顕微鏡装置を以上のように構成すると、右眼用及び左眼用の光路が完全に独立である内斜系実体顕微鏡装置の利点を残したまま、左右の光学系を平行に配置することができる。
実体顕微鏡装置の外観を示す斜視図である。 従来の4群構成の変倍光学系を有する結像光学系において、軸上の物体から出た光の結像状態を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 上記従来の変倍光学系を有する結像光学系において、軸外の物体から出た光の結像状態を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 第1の実施形態に係る結像光学系の構成を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 第1の実施形態に係る実体顕微鏡装置の結像光学系の構成を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 上記第1の実施形態に係る実体顕微鏡装置の結像光学系に、照明光学系を加えた場合の構成を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 第2の実施形態に係る実体顕微鏡装置の結像光学系の構成を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 第3の実施形態に係る実体顕微鏡装置の結像光学系の構成を示す説明図であって、(a)は低倍端状態を示し、(b)は高倍端状態を示す。 従来の実体顕微鏡装置の光学系を説明するための説明図であって、(a)内斜系実体顕微鏡装置の構成を示し、(b)は平行系実体顕微鏡装置の構成を示す。 第1の実施形態から第3の実施形態の結像光学系における低倍端状態から高倍端状態への変倍区間の第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道をプロットした図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて顕微鏡装置の一例である実体顕微鏡装置の構成について説明する。この実体顕微鏡装置100は、ベース部101、変倍レンズ鏡筒102、双眼鏡筒103、及び、焦点合わせ装置104を有して構成されている。ベース部101の上面には、透明部材を埋め込んだ標本載置台105が設けられている。また、変倍レンズ鏡筒102の内部には、その光軸の少なくとも一部が互いに略平行に配置された左眼用と右眼用の変倍光学系及び結像レンズがそれぞれ設けられ、鏡筒の外側には変倍ノブ106が配置されている。変倍光学系には変倍のための可動レンズ群が複数含まれており、変倍ノブ106の回転により、予め定められた移動量にのっとり光軸方向に移動する。また変倍光学系に可変絞りを搭載した場合、変倍レンズ鏡筒にはこの可変絞りの調節機構が設けられる。また焦点合わせ装置104は焦点合わせノブ107とこの焦点合わせノブ107の回転に伴い変倍レンズ鏡筒102を軸に沿って上下動させる機構部(図示せず)とを有している。
[第1の実施形態]
それでは、このような実体顕微鏡装置100に用いられる第1の実施形態に係る結像光学系の具体的な構成について説明する。図2は、変倍光学系11′及び結像レンズ12から構成される結像光学系10′であって、観察対象である物体O1及び結像光学系10′の全てのレンズ群が1つの光軸上(以下、「基準光軸A」と呼ぶ)に配置されている場合を示している。ここで、変倍光学系11′は、物体O1側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、からなる4群構成の代表的な構成の1つであって、第4レンズ群G4から出射される光は略平行光束となっている。この変倍光学系11′は、低倍端状態(図2(a))から高倍端状態(図2(b))への変倍の際に、第2レンズ群G2が物体側から像側へ一定方向に、また、第3レンズ群G3が像側から物体側へ一定方向に移動する。即ち、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3は常に一定方向にのみ移動し、変倍動作の途中で逆戻りするような方向へは移動しない。この図2から明らかなように、変倍光学系11′を構成する第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が光軸上を移動して変倍したとしても、基準光軸A上の物体O1から出射した光は、結像レンズ12により、この基準光軸A上に像I1として結像される。
この図2において、仮に結像光学系10′の全てのレンズ群が1つの光軸上(基準光軸A上)に配置されている状態のままで、観察対象である物体を、その光軸外O2に移動した場合、図3に示すように像I2も軸外に移動し、その移動量は低倍端状態(図3(a))から高倍端状態(図3(b))に変倍するに従って大きくなっていく。この像I2の位置を基準光軸A(第1レンズ群G1の光軸)上に補正するため、図4の結像光学系10に示すように、変倍光学系11の第2レンズ群G2を光軸に対して垂直な方向に移動させる。このとき、像と同様その移動量は低倍端状態(図4(a))から高倍端状態(図4(b))に変倍するに従って大きくなっていく。結果、変倍光学系11を射出する光束は基準光軸Aに略平行にすることができる。なお、ここでは第2レンズ群G2を偏心させたが、第3レンズ群G3を偏心させることでも同様の効果を得ることができる。
図4に示すような、変倍時に光軸上を移動するレンズ群(例えば、第2レンズ群G2)をこの光軸と直交方向の成分を持つように移動させて、倍率に関わらずに、軸外の物体O2の像を基準光軸A上に像I2′として結像するように構成された結像光学系10を、複数組み合わせ、物体を異なる方向から観察可能とすることで、この物体の立体視が可能となる。図5は、上述の結像光学系10を、右眼用結像光学系10R及び左眼用結像光学系10Lとして左右に並べて配置することにより、各々の基準光軸AR,ALを互いに略平行に保ちながら、これらの基準光軸AR,ALの略中間に位置する物体Oに対して異なる方向(左右方向)から観察することができるように構成された実体顕微鏡装置の光学系を示している。すなわち、この実体顕微鏡装置は、左右眼用結像光学系10R,10Lの基準光軸AR,ALを略平行にして配置した状態で、図9(a)を用いて説明した***系実体顕微鏡装置の光学系と同様に、物体Oに対する光軸を所定の角度だけ傾かせることができる。
なお、変倍光学系11R,11Lを射出する略平行光束は、最終的に結像レンズ12R,12Lによって集光され、像IR,ILとして結像される。左右光学系の基準光軸AR,ALを平行にできるので、図6に示すように、照明光学系13をこの平行光束部に挿入することができる。この図6に示す照明光学系13は、右眼用結像光学系10Rの変倍光学系11Rと結像レンズ12Rとの間に配置されたハーフミラー(若しくはハーフプリズム)13aと、光源14からの光を略平行光束に集光する集光レンズ13bと、から構成されている。そのため、光源14から放射された光は、集光レンズ14bで略平行光束に変換されてハーフミラー13aに入射し、このハーフミラー13aで反射して変倍光学系11Rに導かれ、さらにこの変倍光学系11Rを介して物体Oに照射される。本実施形態で示す実体顕微鏡装置と同様、左右独立した光学系を持つ従来の内斜系実体顕微鏡装置では、同軸落射照明をするためには、照明光学系を変倍光学系よりも物体側に装着する必要があり、作動距離が短くなってしまうという欠点があるが、変倍光学系11Rの変倍レンズ群の一部(例えば、第2レンズ群G2)を光軸と直交方向の成分を持つように移動させることにより、平行系実体顕微鏡装置の光学系と同様に、左右光学系の基準光軸AR,ALを平行にできるので、照明光学系の配置の自由度が上がり、作動距離への影響をなくすことができる。
以上より、この図5及び図6に示す第1の実施形態に係る実体顕微鏡装置によると、右眼用及び左眼用の光路が完全に独立である内斜系実体顕微鏡装置の利点を残したまま、左右の光学系の基準光軸を平行に配置することができ、平行系実体顕微鏡装置のようにシステム拡張性が高く、視野全体の光学性能を向上させることができる。その結果、メカ機構をより小さく単純な構成にすることができる。また、平行系実体顕微鏡と各種の中間装置及び鏡筒の共通化ができる利点がある。
以下、結像光学系10(10R,10L)の具体的な構成例について説明する。尚、レンズは現実には厚みを持つが、レンズに入射する光線と射出する光線の振る舞いだけをそのレンズの効果と考え、厚さの無視できる薄肉レンズに理論的に置き換えることが可能である。特に変倍光学系においては、各レンズ群の構成枚数が少ないために、薄肉レンズとして近似しやすく、各レンズ群を薄肉レンズに置き換え、仕様に見合う最適な焦点距離と各レンズ群配置を決定することが一般的である。その例に倣い、以下の結像光学系10における変倍光学系11では、各レンズ群をそれぞれ一枚の薄肉レンズに置き換えて説明する。また、各レンズ群の焦点距離と配置以外の情報(各レンズ群を構成するレンズの曲率半径等)はこの結像光学系10の本質とは関係がないために省略する。
図4を用いて説明したように、本実施形態に係る結像光学系10を構成する変倍光学系11は、物体O側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、からなる4群構成の代表的な変倍光学系の1つであり、低倍端状態から高倍端状態への変倍の際に、第2レンズ群G2が物体側から像側に一定方向に、また第3レンズ群G3が像側から物体側へ一定方向に移動する。即ち、第2レンズ群G2及び第3レンズ群は常に一定方にのみ移動し、変倍動作の途中で逆戻りするような方向には移動しない。このズームタイプにおいて、変倍動作とともに第2レンズ群G2を結像光学系10の基準光軸Aに直交する方向の成分を持つように移動させることで軸外物点O2の像の位置を基準光軸A上に補正するように構成した場合について、以下に諸元を示す。
次の表1に、この第1の実施形態に係る結像光学系10の諸元を示す。なお、この表1において、βは変倍光学系11のズーム倍率を示し、f1は第1レンズ群G1の焦点距離を示し、f2は第2レンズ群G2の焦点距離を示し、f3は第3レンズ群G3の焦点距離を示し、f4は第4レンズ群G4の焦点距離を示す。また、d0は物体Oと第1レンズ群G1の最も物体側レンズ頂点の基準光軸Aに沿った間隔を示し、d1は第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との基準光軸A上の距離を示し、d2は第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との基準光軸A上の距離を示し、d3は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との基準光軸A上での距離を示す。さらにε(基準光軸)は物体に対する基準光軸Aの偏芯量を、ε(G2)は第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯量を示す。ここで偏芯量とは、図4の上向き(矢印Eの方向)を正として表す。この表1において、第1〜第4レンズ群G1〜G4の間隔d1〜d3及び偏芯量ε(G2)に対しては、低倍端及び高倍端のときの値、並びに、倍率が0.63x、1.26x、2.52x及び5.04xのときの値を示す。これらの符号の説明は、以降の実施形態においても同様である。
また、図10(a)に低倍端状態から高倍端状態への変倍区間における、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道をプロットした図を示す。低倍端状態から高倍端状態への変倍区間において、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道は、直線軌道ではない。第2レンズ群G2の光軸方向移動量Xを横軸、第2レンズ群G2の光軸からの偏芯量Yを縦軸としたとき、Y=f(X)という関数で軌道は表される。このとき、関数f(X)のXによる2階微分は正である。
さらに、結像レンズ12R,12Lの焦点距離は200としている。ここで、焦点距離、間隔(距離)、偏芯量その他長さの単位は、特に断らない限り「mm」であるとして説明するが、光学系は比例拡大、比例縮小しても同一の光学性能を得ることができるため、単位は「mm」に限定されることはない。なお、これらの諸元表の説明は以降の実施形態においても同様である。
(表1)
β = 8x
f1 = 67.73
f2 = -41.33
f3 = 52.31
f4 = -64.50
d0 = 127.5

低倍端 高倍端
d1 0.4407 67.3893
d2 112.0325 7.0315
d3 10.9750 49.0274

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
d1 0.4407 31.7298 53.2646 7.3893
d2 112.0325 71.56028 37.4426 7.0315
d3 10.975 20.1581 32.7416 49.0274

基準光軸の物体に対する偏芯量
ε(基準光軸) = 8.8

第2レンズ群の基準光軸に対する偏芯量
低倍端 高倍端
ε(G2) 2.8510 5.3688

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
ε(G2) 2.8510 3.6512 4.5233 5.3688
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、結像光学系10の変倍光学系11を構成する第2レンズ群G2を偏心させることでこの変倍光学系11を出射する光束を基準光軸Aに平行にしている。さらに図7に示す結像光学系20R,20Lのように、変倍光学系21R,21Lを構成する第1レンズ群G1の光軸のみを基準光軸Aに対して物体Oに向けて傾ける、すなわち、物体Oの観察面(物体面)の法線に対して傾斜させることにより、第2レンズ群G2の偏芯量を減らし、この結像光学系20R,20Lをよりコンパクトな構成とすることができる。具体的には、第1レンズ群G1を、左右方向に並ぶ2つの結像光学系20R,20Lの基準光軸AR,ALを含む面に対して垂直な軸Bを中心にα度回転させる(右回りを正とする)ように構成する。なお、この第2の実施形態では、第1レンズ群G1全体を軸Bを中心に回転させた場合について示しているが、この第1レンズ群G1を構成するレンズの少なくとも1つを回転させても良い。さらに、その他のレンズ群(第2、第3、第4レンズ群G2,G3,G4)の全体若しくはその一部を回転させても同様の効果がある。また、この図7において、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次の表2に、この第2の実施形態に係る結像光学系20の諸元を示す。なお、この第2の実施形態においても、結像レンズ12R,12Lの焦点距離は200としている。
また、図10(b)に低倍端状態から高倍端状態への変倍区間における、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道をプロットした図を示す。低倍端状態から高倍端状態への変倍区間において、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道は、直線軌道ではない。第2レンズ群G2の光軸方向移動量Xを横軸、第2レンズ群G2の光軸からの偏芯量Yを縦軸としたとき、Y=f(X)という関数で軌道は表される。このとき、関数f(X)のXによる2階微分は正である。
(表2)
β = 8x
f1 = 56.9411
f2 = -27.7402
f3 = 32.7880
f4 = -46.0593
d0 = 127.5

低倍端 高倍端
d1 7.2803 51.1030
d2 68.4085 0.6055
d3 1.0890 25.0693

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
d1 7.2803 27.7278 41.8440 51.1030
d2 68.4085 42.1777 20.0978 0.6055
d3 1.0890 6.8723 14.8360 25.0693

基準光軸の物体に対する偏芯量
ε(基準光軸) = 8.8

第1レンズ群の基準光軸に対する回転角
α = -1.4182

第2レンズ群の基準光軸に対する偏芯量
低倍端 高倍端
ε(G2) 2.4232 4.5000

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
ε(G2) 2.4232 3.0863 3.8069 4.5000
[第3の実施形態]
既に説明したように偏角プリズムのみで、光束を基準光軸に平行にすると、光学系を構成することが非常に難しくなってしまう。しかし、図8に示す結像光学系30のように、偏角プリズム35R,35Lのそれぞれを、物体Oと変倍光学系11R,11Lとの間にそれぞれ挿入し、かつ第2レンズ群G2を偏芯させることによって、必要とされる偏角プリズム35R,35Lの偏角、第2レンズ群G2の偏芯量が共に小さくなり、光学系の構成が容易となる。また、偏角プリズム35R,35Lの各々は第1プリズム35aと第2プリズム35bとの2種類の硝種を張り合わせた構造である。このように、編角プリズム35R,35Lを2種類の硝種を張り合わせた構造とすることで、収差の発生を抑えることができる。ここで、この第3の実施形態においては、第1の実施形態に係る結像光学系10R,10Lに偏角プリズム35R,35Lを加えた構成としているが、第2の実施形態に係る結像光学系20、すなわち、第1レンズ群G1の光軸が物体に向けられている構成に、偏角プリズム35R,35Lを加えた構成としても良い。なお、この図8においても、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次の表3に、この第3の実施形態に係る結像光学系30の諸元を示す。なお、張り合わせた偏角プリズム35R,35Lの各面の偏角を物体側から順にα、β、γとする。また、結像レンズ12R,12Lの焦点距離は200としている。
また、図10(c)に低倍端状態から高倍端状態への変倍区間における、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道をプロットした図を示す。低倍端状態から高倍端状態への変倍区間において、第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道は、直線軌道ではない。第2レンズ群G2の光軸方向移動量Xを横軸、第2レンズ群G2の光軸からの偏芯量Yを縦軸としたとき、Y=f(X)という関数で軌道は表される。このとき、関数f(X)のXによる2階微分は正である。
(表3)
β = 8x
f1 = 67.0868
f2 = -40.9593
f3 = 51.9117
f4 = -64.3239
d0 = 127.5

低倍端 高倍端
d1 0.1504 66.7184
d2 111.4181 7.0000
d3 10.5285 48.3787

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
d1 0.1504 31.2300 52.6363 66.7184
d2 111.4181 71.2292 37.3318 7.0000
d3 10.5285 19.6379 32.1291 48.3787

基準光軸の物体に対する偏芯量
ε(基準光軸) = 8.8

第2レンズ群の基準光軸に対する偏芯量
低倍端 高倍端
ε(G2) 2.3877 4.5000

0.63x 1.26x 2.52x 5.04x
ε(G2) 2.3877 3.0577 3.7885 4.5000

物体と変倍光学系の間に挿入するプリズムの構成
第1プリズム 屈折率=1.49782 アッベ数=82.5 厚み=1.5
第2プリズム 屈折率=1.75520 アッベ数=27.5 厚み=1.5
α = -2.4431
β = -4.3742
γ = -3.9314
なお、以上の説明では、結像レンズと変倍光学系とを分けているが、変倍光学系内の最も像側のレンズ群に結像レンズの役割をもたせ、結像レンズを省くことも可能である。また、本実施形態と同様に、左右光路共通の対物レンズを持たない実体顕微鏡装置として内斜系実体顕微鏡装置が挙げられる。但し、内斜系実体顕微鏡装置では特殊な用途、例えば作動距離が通常よりも必要な場合などにおいて、左右光路共通の対物レンズを装着する場合がある。本実施形態では示されていないが、同様の要請から、左右光路共通の対物レンズを装着することが可能である。
また、本実施形態の結像光学系の第2レンズ群G2の基準光軸Aに対する偏芯軌道は、直線軌道ではないが、製造上の利便性を鑑み、直線軌道をとることも可能である。しかし、その場合は軌道の自由度が減るために光学性能は低下する。
10R,10L,20R,20L,30R,30L 結像光学系
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群 G4 第4レンズ群
35R,35L 偏角プリズム 100 実体顕微鏡装置
前記課題を解決するために、本発明に係る結像光学系は、光軸から外れた位置に配置された物体の像を光軸上に結像するとともに、当該像を変倍可能に構成され、像の位置及び像と共役な前記物体上の位置が、変倍によって光軸方向に変動することなく維持されるように構成された結像光学系であって、複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群は、その中心が光軸に対して直交方向に所定量離れるように配置され、他の少なくとも1つのレンズ群は、その中心が光軸と略一致するように配置されることを特徴とする。
このような結像光学系において、高倍端状態から低倍端状態へ変倍する区間の少なくとも一部において、光軸に対して直交方向に所定量離れるように配置された少なくとも1つのレンズ群は、光軸に対して直交方向の成分を持つように移動することが好ましい。
また、このような結像光学系において、高倍端状態から低倍端状態へ変倍する区間の少なくとも一部において、光軸と略一致するように配置された他の少なくとも1つのレンズ群は、光軸上を移動することが好ましい。
また、このような結像光学系は、複数のレンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群の光軸、若しくは、当該レンズ群を構成するレンズのうち少なくとも1つの光軸は、物体上の観察面の法線に対して傾斜していることが好ましい。

Claims (7)

  1. 光軸から外れた位置に配置された物体の像を前記光軸上に結像するとともに、当該像を変倍可能に構成された結像光学系であって、
    複数のレンズ群を有し、該複数のレンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群は、その中心が前記光軸に対して直交方向に所定量離れるように配置され、高倍端状態から低倍端状態へ変倍する区間の少なくとも一部において、前記少なくとも1つのレンズ群は、前記光軸に対して直交方向の成分を持つように移動することを特徴とすることを特徴とする結像光学系。
  2. 前記複数のレンズ群のうち少なくとも1つのレンズ群の光軸、若しくは、当該レンズ群を構成するレンズのうち少なくとも1つの光軸は、前記物体面の法線に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
  3. さらに、偏角プリズムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の結像光学系。
  4. 前記偏角プリズムは、2種類以上の硝種からなる張り合わせプリズムであることを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  5. 異なる方向から見た物体の像を結像する2以上の結像光学系を有する顕微鏡装置であって、
    前記結像光学系の少なくとも一つは、請求項1〜4いずれか一項に記載の結像光学系で構成されることを特徴とする顕微鏡装置。
  6. 前記2以上の結像光学系の光軸の少なくとも一部は、互いに略平行に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡装置。
  7. 前記2以上の結像光学系に共通の対物レンズを装着できることを特徴とする請求項5または6に記載の顕微鏡装置。
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