JPWO2008108215A1 - 弾性境界波装置 - Google Patents

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Abstract

挿入損失の低減及び周波数温度係数TCFの絶対値の低減を可能とする弾性境界波装置を提供する。圧電体2と誘電体3との界面を伝搬する弾性境界波を利用した弾性境界波装置であって、圧電体2の周波数温度係数TCFが負の値であり、誘電体3の周波数温度係数TCFが正の値であり、IDT電極4が圧電体2側及び誘電体3側にそれぞれ配置された第1,第3の導体層7,9と、第1,第3の導体層7,9間に配置されており、第1,第3の導体層7,9よりも密度が低い金属または該金属を主体とする合金からなる第2の導体層8とを有し、前記第1〜第3の導体層の厚みを、それぞれ、H1、H2、H3とし、前記IDT電極周期をλとしたときに、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.16λとされている弾性境界波装置。

Description

本発明は、圧電体と誘電体との界面を伝搬する弾性境界波を利用した弾性境界波装置に関する。
近年、パッケージ構造の簡略化及び小型化を図り得るため、弾性表面波装置に代えて、弾性境界波装置が注目されている。弾性境界波装置では、第1,第2の媒質間の境界を伝搬する弾性境界波が利用される。圧電効果を利用するため第1の媒質として圧電体が用いられ、第2の媒質としては、例えば誘電体が用いられる。そして、圧電体や誘電体、並びに圧電体と誘電体との間に配置されるIDT電極の材料を工夫することにより、特性の改善が種々図られている。
例えば、下記の特許文献1では、弾性表面波装置等で電極材料として多用されているAlに代えてAuやAgの質量の大きな金属を用いてIDT電極が形成されている。そして、AuやAgからなるIDT電極の厚みを特定の範囲とすることにより、IDT電極による所望でない境界波の反射を抑制することができるとされている。
他方、下記の特許文献2には、誘電体/IDT/圧電体の積層構造を有する弾性境界波装置において、IDT電極の密度が誘電体の密度及び圧電体の密度よりも高くされている。それによって、弾性境界波のエネルギーが、IDT電極に集中された状態で弾性境界波が伝搬すると述べられている。そして、IDT電極が、密度の異なる2種の金属の積層構造により形成されており、密度が大きい金属層が圧電体側に配置されており、該密度が大きい金属層の厚みが、0.025λ<H<0.1λとされている。なお、Hは、金属層の厚みを、λはIDT電極の周期で定まる波長である。特許文献2では、上記電極を用いることにより、挿入損失を小さくし得るとされている。
また、特許文献3にも、密度が異なる2種の金属層を積層するIDT電極を有する弾性境界波装置が開示されている。ここでは、密度が高い金属層の密度をρ1、密度が低い金属層の密度をρ2としたとき、ρ1/ρ2>1.8とされており、かつ密度ρ1の金属層が誘電体側に配置されている。また、該密度ρ1の金属層の厚みをHが、0.034λ<H<0.5λとされている。それによって、周波数温度係数TCFの絶対値を小さくすることができ、温度特性を改善し得るとされている。
DE4132309A1 WO2006/126327 WO2006/123585
上記のように、従来、弾性境界波装置のIDT電極を構成する金属材料の種類、厚み及びIDT電極の積層構造を工夫することにより、弾性境界波装置の特性の向上が種々図られていた。
ところで、特許文献2及び特許文献3では、いずれも、密度が相対的に大きい金属層と、密度が相対的に小さい金属層を積層してIDT電極が形成されていた。そして、特許文献2,3では、圧電体が、周波数温度係数TCFが負であるLiNbOからなり、誘電体が周波数温度係数TCFが正であるSiOにより形成されている。特許文献2,3のいずれにおいても、IDT電極に弾性境界波のエネルギーを集中させ、かつ密度の大きい金属層側に該エネルギーを偏らせることにより、それぞれ、挿入損失の改善または周波数温度係数TCFの絶対値の低減が図られていた。
しかしながら、特許文献2では、挿入損失が小さくされ得るものの周波数温度係数TCFの絶対値が大きくなりがちであった。また、特許文献3に記載の弾性境界波装置では、逆に、周波数温度係数TCFの絶対値が小さくされ得るものの、電気機械結合係数Kが小さくなり、挿入損失が増大するという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、圧電体と誘電体の間に、密度が異なる複数の導体層を有するIDT電極を配置した弾性境界波装置であって、挿入損失の低減及び周波数温度係数TCFの絶対値の低減の双方を可能とする弾性境界波装置を提供することにある。
本発明によれば、圧電体と、前記圧電体に積層された誘電体と、前記圧電体と前記誘電体との間に配置されたIDT電極とを備える弾性境界波装置であって、前記圧電体の周波数温度係数TCFが負の値であり、前記誘電体の周波数温度係数TCFが正の値であり、前記IDT電極が、前記圧電体側に配置されており、相対的に密度が大きな金属または該金属を主体とする合金からなる第1の導体層と、前記第1の導体層の前記誘電体側に配置されており、相対的に密度が小さな金属または該金属を主体とする合金からなる第2の導体層と、前記第2の導体層よりも前記誘電体側に配置されており、相対的に密度が大きい金属または該金属を主体とする合金からなる第3の導体層とを有し、前記第1〜第3の導体層の厚みを、それぞれ、H1、H2、H3とし、前記IDT電極の周期をλとしたときに、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.16λとされていることを特徴とする、弾性境界波装置が提供される。
上記第1,3の導体層を構成するための相対的に密度が大きい金属もしくは該金属を主体とする合金としては、特に限定されるわけではないが、好ましくは、Pt、Au、W、Ta、Cu、Ag、Ni、Fe、Cr及びPdから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金が用いられ、前記第2の導体層を構成する材料についても特に限定されないが、好ましくは、Al、Mg、Ti、Cr、Ni、Cu及びAgから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金であって、上記密度が大きな金属または合金よりも密度が低い金属もしくは合金が用いられる。
本発明に係る弾性境界波装置のある特定の局面では、前記第1,第3の導体層がPtまたはPtを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がAlまたはAlを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.15λとされている。この場合には、電気機械結合係数Kを10%以上とすることができ、挿入損失を十分に小さくすることができ、かつ周波数温度係数TCFの絶対値を30ppm/℃以下とすることができる。
本発明の弾性境界波装置の他の特定の局面では、前記第1,第3の導体層がAuまたはAuを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がAlまたはAlを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.15λとされている。この場合には、電気機械結合係数Kを10%以上とすることができ、挿入損失を十分に小さくすることができ、かつ周波数温度係数TCFの絶対値を30ppm/℃以下とすることができる。
本発明に係る弾性境界波装置のさらに別の局面では、前記第1,第3の導体層がPtまたはPtを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がCuまたはCuを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.06λ<H1+H3<0.14λ、H1>0.01λ、H3>0.03λ、0.07λ<H2<0.16λとされている。この場合には、電気機械結合係数Kを10%以上とすることができ、挿入損失を十分に小さくすることができ、かつ周波数温度係数TCFの絶対値を30ppm/℃以下とすることができる。
本発明の弾性境界波装置のさらに別の特定の局面では、前記第1,第3の導体層がAuまたはAuを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がCuまたはCuを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みをH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.026λ、0.05λ<H2<0.14λとされている。この場合には、電気機械結合係数Kを10%以上とすることができ、挿入損失を十分に小さくすることができ、かつ周波数温度係数TCFの絶対値を30ppm/℃以下とすることができる。
本発明に係る弾性境界波装置では、好ましくは、相手方に対する密着性が前記第1〜3の導体層よりも高い密着層を前記IDT電極がさらに備え、該密着層が、前記圧電体と前記第1の導体層との間、前記誘電体と前記第3の導体層との間、前記第1,第2の導体層の間及び前記第2,第3の導体層の間の少なくとも1箇所に配置されている。密着層を設けた場合には、密着層と接している導体層の該密着層と反対側の層への密着性を効果的に高めることができ、弾性境界波装置の信頼性、安定性を高めることができる。
好ましくは、前記IDT電極が、電極構成金属もしくは合金の拡散を防止する拡散防止層をさらに備え、該拡散防止層が、前記圧電体と前記第1の導体層との間、前記第3の導体層と前記誘電体との間、前記第1,第2の導体層の間及び前記第2,第3の導体層の間の少なくとも1箇所に設けられている。拡散防止層が設けられている場合には、導体層を構成している金属もしくは該金属を主体とする合金の所望でない拡散を防止することができ、それによって、弾性境界波装置の特性の安定化を図ることができ、かつ信頼性を高めることができる。
(発明の効果)
本発明に係る弾性境界波装置では、IDT電極が第1〜第3の導体層を有し、上記第1〜3の導体層の厚みをH1〜H3としたときに、0.04λ<H1+H3<0.14λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.16λの範囲とされているので、周波数温度係数TCFが負である圧電体と、周波数温度係数TCFが正である誘電体とを用いた弾性境界波装置において、電気機械結合係数Kを十分に大きくすることができ、従って挿入損失を小さくすることができるとともに、周波数温度係数TCFの絶対値を小さくすることが可能となる。よって、挿入損失の低減及び周波数温度係数TCFの低減の双方を両立し得るので、温度による特性の変化が少なく、しかも挿入損失が小さい良好な電気的特性を有するフィルタや共振子等を提供することが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の弾性境界波装置の模式的正面断面図であり、(b)は、IDT電極の積層構造を説明するための部分拡大正面断面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態の弾性境界波装置の電極構造を説明するための模式的平面断面図である。 図3は、第1の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みをH1,H3を0.025λとし、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図4は、第1の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みをH1,H3を0.025λとし、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を変化させたときの周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図5は、第1の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図6は、第1の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図7は、第1の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.05λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図8は、第1の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.05λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図9は、第1の実施形態の弾性境界波装置における弾性境界波の変位分布を模式的に示す模式的正面断面図である。 図10は、IDT電極がAu単一層からなる従来例の弾性境界波装置における弾性境界波の変位分布を模式的に示す模式的正面断面図である。 図11は、第2の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を0.025λとし、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図12は、第2の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を0.025λとし、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を変化させたときの周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図13は、第2の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図14は、第2の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図15は、第2の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.05λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図16は、第2の実施形態において、第2の導体層を構成するAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.05λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図17は、第3の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を0.03λとし、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図18は、第3の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を0.03λとし、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を変化させたときの周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図19は、第3の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図20は、第3の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図21は、第3の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.06λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図22は、第3の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.06λに固定し、第1,第3の導体層を構成するPt膜の厚みH1,H3を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図23は、第4の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を0.03λとし、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図24は、第4の実施形態において、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を0.03λとし、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を変化させたときの周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図25は、第4の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図26は、第4の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1の導体層及び第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3(H1=H3)を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図27は、第4の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.06λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数K(%)の変化を示す図である。 図28は、第4の実施形態において、第2の導体層を構成するCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3の合計H1+H3をH1+H3=0.06λに固定し、第1,第3の導体層を構成するAu膜の厚みH1,H3を変化させた場合の周波数温度係数TCF(ppm/℃)の変化を示す図である。 図29は、本発明の第1の実施形態の弾性境界波装置の変形例を説明するためのIDT電極の積層構造を示す模式的部分拡大正面断面図である。
符号の説明
1…弾性境界波装置
2…圧電体
3…誘電体
4…IDT電極
5,6…反射器
7〜9…第1〜第3の導体層
21…弾性境界波装置
22…IDT電極
23〜25…第1〜第3の導体層
26,27…密着層
28,29…拡散防止層
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
(第1の実施形態)
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る弾性境界波装置の略図的正面断面図であり、(b)は、該弾性境界波装置のIDT電極の構造を拡大して、示す部分正面断面図である。
弾性境界波装置1は、圧電体2と、圧電体2に積層された誘電体3とを有する。圧電体2と誘電体3との間の界面に、IDT電極4及び反射器5,6からなる電極パターンが形成されている。
本実施形態では、圧電体2は、LiNbOからなり、誘電体3は、SiOからなる。このLiNbOは、そのオイラー角(φ,θ,ψ)が、(−5°<φ<5°,100°<θ<110°,−30°<ψ<30°)のものが好ましい。
IDT電極4は、図2に示すように複数本の電極指4aと、複数本の電極指4bとが互いに間挿し合うように配置されている構造を有する。複数本の電極指4aが一方のバスバーに、複数本の電極指4bが他方のバスバーに電気的に接続されている。反射器5,6は、複数本の電極指の両端を短絡した平面形状を有する。
ところで、図1(b)に示すように、IDT電極4及び反射器5,6は、本実施形態では、複数の導体層、すなわち、第1〜第3の導体層を積層した構造を有する。図1(b)で示すように、IDT電極4は、第1の導体層7、第2の導体層8及び第3の導体層9をこの順序で積層した構造を有し、第1の導体層7が圧電体2側に配置されており、相対的に密度が大きな金属または該金属を主体とする合金からなる。
第2の導体層8は、第1の導体層7の誘電体3側に配置されており、相対的に密度が小さな金属または該金属を主体とする合金からなる。
第3の導体層9は、第2の導体層8よりも誘電体3側に配置されており、相対的に密度が大きい金属または該金属を主体とする合金からなる。
上記第1,3の導体層7,9を構成するための相対的に密度が大きい金属もしくは該金属を主体とする合金としては、特に限定されるわけではないが、好ましくは、Pt、Au、W、Ta、Cu、Ag、Ni、Fe、Cr及びPdから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金が用いられ、前記第2の導体層8を構成する材料についても特に限定されないが、好ましくは、Al、Mg、Ti、Cr、Ni、Cu及びAgから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金であって、上記密度が大きな金属または合金よりも密度が低い金属もしくは合金が用いられる。なお、これらの金属の密度を下記の表1に示す。
Figure 2008108215
本実施形態の特徴は、上記第1〜第3の導体層7〜9の厚みを、それぞれ、H1、H2、H3とし、IDT電極の周期をλとしたときに、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.16λとされていることにあり、それによって、十分大きな電気機械結合係数Kを得ることができ、従って挿入損失の低減を図ることができるとともに、周波数温度係数TCFの絶対値を小さくすることが可能とされている。これをより具体的に説明する。
上記弾性境界波装置1におけるSH型弾性境界波の電気機械結合係数Kと、周波数温度係数TCFと有限要素法によるシミュレーションにより求めた。いま、IDT電極4の第1の導体層7をPt、第2の導体層8をAl、第3の導体層9をPtからなり、第1〜第3の厚みを上記の通りH1〜H3とした。使用した圧電体2を、オイラー角が(0°,105°,0°)のLiNbO基板とし、誘電体3をSiOとした。
電気機械結合係数Kは、開放境界における弾性境界波の音速Vfと、短絡境界における弾性境界波の音速Vmから、以下の式(1)を用いて求めた。
=2×|Vf−Vm|/Vf………式(1)
また、周波数温度係数TCFは、15℃、25℃及び35℃における弾性境界波の音速V[15℃]、V[25℃]及びV[35℃]から、以下の式(2)を用いて求めた。
TCF=((V[35℃]−V[15℃])/V[25℃])/(35−15)−αs………式(2)
なお、式(2)において、αsは弾性境界波の伝搬方向における圧電体の線膨張係数である。
第1の導体層7の厚みH1と、第3の導体層9の厚みH3をいずれも0.025λとし、第2の導体層8を構成しているAl膜の厚みを変化させた際の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を図3及び図4にそれぞれ示す。
図4から明らかなように、第2の導体層8を構成しているAl膜の厚みH2を厚くするにしたがって、周波数温度係数TCFの絶対値が小さくなることがわかる。すなわち、第2の導体層8が存在しない場合、すなわちAl膜の膜厚が0の場合、周波数温度係数TCFは−38ppm/℃であるが、Al膜の厚みが増加するにつれて、周波数温度係数TCFの絶対値が小さくなっていくことがわかる。
他方、図3から明らかなように、電気機械結合係数Kは、Al膜の厚みが厚くなるにしたがって小さくなる傾向のあることがわかる。この種の弾性境界波装置に必要な電気機械結合係数Kの値は、10〜15%程度である。従って、第2の導体層8の厚みH2は、0.05λ〜0.15λの範囲とすることが望ましく、その場合、図4より周波数温度係数TCFの値は−30〜−18ppm/℃であり、比較的その絶対値が小さく、良好であることがわかる。
他方、第2の導体層8を構成しているAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、Ptからなる第1の導体層7及び第3の導体層9の厚みH1,H3をH1=H3とし、さらにこれらを変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を図5及び図6に示す。
図5及び図6から明らかなように、第1,3の導体層の厚みH1,H3が0.01λ〜0.06λの範囲で、電気機械結合係数Kは必要とされる数値範囲、すなわち10〜15%の範囲となり、この場合、周波数温度係数TCFは−20〜−28ppm/℃と比較的良好な値を示すことがわかる。
ただし、第1の導体層7の厚みH1またはH3が0.02λ以下の範囲では、弾性境界波は完全に閉じこもらず、伝搬損失が0ではないため、厚みH1は0.02λより大きいことが必要である。
よって、第1,第3の厚みの合計であるH1+H3を、0.04λ<H1+H3<0.12λの範囲とすることが必要であることがわかる。それによって、電気機械結合係数Kを10〜15%と比較的大きな値とし、かつ周波数温度係数TCFも比較的良好とされ得ることがわかる。
次に、第1の導体層7の厚みH1と、第3の導体層9の厚みH3の合計であるH1+H3を0.05λと固定し、厚みH1と厚みH3の比率を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図7及び図8に示す。
ここでは、Alからなる第2の導体層8の厚みH2を0.07λとした。そして、Pt膜からなる第1,第3の導体層7,9の厚みを図7及び図8のように変化させた。
図7及び図8から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、比較的良好な周波数温度係数TCFを得るには、H1>0.01λかつH3>0.022λを満足する必要のあることがわかる。よって、図3〜図8の結果から第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3に関し、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.022λ及び0.05λ<H2<0.15λを満たすように第1〜第3の導体層7〜9の厚みを選択することにより、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、周波数温度係数TCFを−30〜−18ppm/℃とし、挿入損失の低減及び良好な周波数温度特性を両立し得ることがわかる。
図9は、第1の導体層7がPt膜からなり、その厚みH1=0.03λ、第2の導体層8がAl膜からなり、その厚みH2=0.07λ、第3の導体層9はPt膜からなり、その厚みH3=0.03λの場合の弾性境界波の変位分布を模式的に示す模式的正面断面図である。
比較のために、図10にIDT電極が厚み0.06λのAu膜単層からなる弾性境界波装置における弾性境界波の変位分布を図10に同じく模式的正面断面図で示す。
図10では、弾性境界波の変位分布の頂点がIDT電極の厚み方向中央付近に位置しているのに対し、図9から明らかなように、上記実施形態では、圧電体2側及び誘電体3側の双方にピークを持つ変位分布が形成されている。すなわち、上記実施形態の弾性境界波装置1では、圧電体2側及び誘電体3側の双方に変位分布がバランス良く配置されており、従って、電気機械結合係数K及び周波数温度係数TCFの両方が比較的良好で、両者のバランスが高められていることがわかる。
また、図9及び図10では、弾性境界波の音速はほぼ等しいにも関わらず、上記実施形態によれば、図10に示した従来例に比べて、IDT全体の厚みは大きくなっており、従って、電気抵抗を小さくすることができ、好ましいこともわかる。
(第2の実施形態)
次に、第1,第3の導体層7,9がAu膜からなることを除いては、上記と同様にして構成された第2の実施形態の弾性境界波装置を評価した。
第1の実施形態の有限要素法によるシミュレーションと同様にして、まず、第1の導体層7及び第3の導体層9を構成しているAu膜の厚みH1,H3を0.025λと固定し、Al膜からなる第2の導体層の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図11及び図12に示す。図11及び図12から明らかなように、第1,第3の導体層7,9がAu膜からなる場合においても、第2の導体層を構成しているAl膜の厚みが増加するにつれて、電気機械結合係数Kは小さくなり、他方周波数温度係数TCFはその絶対値が小さくなる方向に変化していることがわかる。そして、図11及び図12から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とするには、第2の導体層であるAl膜の厚みH2を0.05λ〜0.15λの範囲とすることが望ましい。この場合の周波数温度係数TCFの値は、−29〜−17ppm/℃となり、比較的良好である。
他方、第2の導体層8を構成しているAl膜の厚みH2を0.07λに固定し、Au膜からなる第1の導体層の厚みH1及び第3の導体層の厚みH3をH1=H3とし、これらの厚みをH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図13及び図14に示す。
図13及び図14から明らかなように、第1,第3の導体層の厚みH1,H3が0.01λ〜0.06λの範囲とすれば、電気機械結合係数Kが10〜15%の範囲となり、この場合、周波数温度係数TCFは−27〜−20ppm/℃と比較的良好な値となることがわかる。
もっとも、第1の導体層7の厚みH1が0.02λ未満の場合には、弾性境界波が完全に境界に閉じこもっておらず、伝搬損失が0ではないため、厚みH1は0.02λ以上である必要がある。
よって、H1+H3は、0.04λ<H1+H3<0.12λとすれば、電気機械結合係数K及び周波数温度係数TCFの絶対値を、良好な範囲とし、これら両者のバランスを高め得ることがわかる。
また、第2の実施形態において、第1の導体層7の厚みH1及び第3の導体層9の厚みH3の合計H1+H3を0.05λに固定し、厚みH1と厚みH3の比率を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。なお、第2の導体層8の厚みH2は、0.07λに固定にした。結果を図15及び図16に示す。
図15及び図16から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、かつ比較的良好なTCFの値を実現するには、H1>0.009λかつH3>0.022λを満足すればよいことがわかる。
従って、第2の実施形態においては、第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3に関し、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.15λを満たすように第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3を選択すればよいことがわかる。それによって、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、周波数温度係数TCFを−30〜−18ppm/℃と良好な範囲とし得ることがわかる。
(第3の実施形態)
次に、第1,第3の導体層7,9がPt膜からなり、第2の導体層8がCu膜からなることを除いては、上記と同様にして構成された第3の実施形態の弾性境界波装置を評価した。
第1の実施形態の有限要素法によるシミュレーションと同様にして、まず、第1の導体層7及び第3の導体層9を構成しているPt膜の厚みH1,H3を0.03λと固定し、Cu膜からなる第2の導体層の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図17及び図18に示す。図17及び図18から明らかなように、第1,第3の導体層7,9がPt膜からなり、第2の導体層がCu膜からなる場合においても、第2の導体層を構成しているCu膜の厚みが増加するにつれて、電気機械結合係数Kは小さくなり、他方周波数温度係数TCFはその絶対値が小さくなる方向に変化していることがわかる。そして、図17及び図18から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とするには、第2の導体層であるCu膜の厚みH2を0.07λ〜0.16λの範囲とすることが望ましい。この場合の周波数温度係数TCFの絶対値は、30ppm/℃以下となり、比較的良好である。
他方、第2の導体層8を構成しているCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、Pt膜からなる第1の導体層の厚みH1及び第3の導体層の厚みH3をH1=H3とし、これらの厚みをH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図19及び図20に示す。
図19及び図20から明らかなように、第1,第3の導体層の厚みH1,H3が0.03λ〜0.07λの範囲とすれば、電気機械結合係数Kが10〜15%の範囲となり、この場合、周波数温度係数TCFは−30〜−25ppm/℃と比較的良好な値となることがわかる。
もっとも、第1の導体層7の厚みH1が0.03λ未満の場合には、弾性境界波が完全に境界に閉じこもっておらず、伝搬損失が0ではないため、厚みH1は0.03λ以上である必要がある。
よって、H1+H3は、0.06λ<H1+H3<0.14λとすれば、電気機械結合係数K及び周波数温度係数TCFの絶対値を、良好な範囲とし、これら両者のバランスを高め得ることがわかる。
また、第3の実施形態において、第1の導体層7の厚みH1及び第3の導体層9の厚みH3の合計H1+H3を0.06λに固定し、厚みH1と厚みH3の比率を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。なお、第2の導体層8の厚みH2は、0.07λに固定にした。結果を図21及び図22に示す。
図21及び図22から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、かつ比較的良好なTCFの値を実現するには、H1>0.01λかつH3>0.03λを満足すればよいことがわかる。
従って、第3の実施形態においては、第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3に関し、0.06λ<H1+H3<0.14λ、H1>0.01λ、H3>0.03λ、0.07λ<H2<0.16λを満たすように第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3を選択すればよいことがわかる。それによって、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、周波数温度係数TCFを−30〜−18ppm/℃と良好な範囲とし得ることがわかる。
(第4の実施形態)
次に、第1,第3の導体層7,9がAu膜からなり、第2の導体層8がCu膜
からなることを除いては、上記と同様にして構成された第4の実施形態の弾性境界波装置を評価した。
第1の実施形態の有限要素法によるシミュレーションと同様にして、まず、第1の導体層7及び第3の導体層9を構成しているAu膜の厚みH1,H3を0.03λと固定し、Cu膜からなる第2の導体層の厚みH2を変化させたときの電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図23及び図24に示す。図23及び図24から明らかなように、第1,第3の導体層7,9がAu膜からなり、第2の導体層がCu膜からなる場合においても、第2の導体層を構成しているCu膜の厚みが増加するにつれて、電気機械結合係数Kは小さくなり、他方周波数温度係数TCFはその絶対値が小さくなる方向に変化していることがわかる。そして、図23及び図24から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とするには、第2の導体層であるCu膜の厚みH2を0.05λ〜0.14λの範囲とすることが望ましい。この場合の周波数温度係数TCFの値は、−30〜−23ppm/℃となり、比較的良好である。
他方、第2の導体層8を構成しているCu膜の厚みH2を0.07λに固定し、Au膜からなる第1の導体層の厚みH1及び第3の導体層の厚みH3をH1=H3とし、これらの厚みをH1,H3を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。結果を図25及び図26に示す。
図25及び図26から明らかなように、第1,第3の導体層の厚みH1,H3が0.02λ〜0.06λの範囲とすれば、電気機械結合係数Kが10〜15%の範囲となり、この場合、周波数温度係数TCFは−30〜−23ppm/℃と比較的良好な値となることがわかる。
もっとも、第1の導体層7の厚みH1が0.02λ未満の場合には、弾性境界波が完全に境界に閉じこもっておらず、伝搬損失が0ではないため、厚みH1は0.02λ以上である必要がある。
よって、H1+H3は、0.04λ<H1+H3<0.12λとすれば、電気機械結合係数K及び周波数温度係数TCFの絶対値を、良好な範囲とし、これら両者のバランスを高め得ることがわかる。
また、第4の実施形態において、第1の導体層7の厚みH1及び第3の導体層9の厚みH3の合計H1+H3を0.06λに固定し、厚みH1と厚みH3の比率を変化させた場合の電気機械結合係数Kの変化及び周波数温度係数TCFの変化を求めた。なお、第2の導体層8の厚みH2は、0.07λに固定にした。結果を図27及び図28に示す。
図27及び図28から明らかなように、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、かつ比較的良好なTCFの値を実現するには、H1>0.01λかつH3>0.026λを満足すればよいことがわかる。
従って、第4の実施形態においては、第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3に関し、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.026λ、0.05λ<H2<0.14λを満たすように第1〜第3の導体層7〜9の厚みH1〜H3を選択すればよいことがわかる。それによって、電気機械結合係数Kを10〜15%とし、周波数温度係数TCFを−30〜−18ppm/℃と良好な範囲とし得ることがわかる。
(第5の実施形態)
上述した第1の実施形態〜第4の実施形態では、IDT電極は、第1〜第3の導体層7〜9を積層した構造であったが、本発明においては、第1〜第3の導体層以外に、IDT電極が密着層及び拡散防止層などの他の層を備えていてもよい。
図29は、密着層及び拡散防止層が備えられた変形例の弾性境界波装置におけるIDT電極の構造を模式的に示す模式的部分正面断面図である。
変形例の弾性境界波装置21では、IDT電極22は、第1〜第3の導体層23〜25を有する。第1,第3の導体層23,25は、本実施形態では、Pt膜からなり、第2の導体層24はAl膜からなる。第1の導体層23の圧電体2側の面には、密着層26が積層されている。同様に、第3の導体層25の誘電体3側の面、すなわち外側の面にも、密着層27が形成されている。密着層26,27は、Tiからなり、第1,第3の導体層23,25の圧電体2または誘電体3への密着性を高めるように作用する。
このような密着性を構成する材料は、Tiに限らず、第1,第3の導体層を構成している材料よりも圧電体2または誘電体3に対する密着性を高める得る適宜の金属または該金属を主体とする合金により形成することができる。
他方、第1,第2の導体層23,24間及び第2,第3の導体層24,25間には、それぞれ、拡散防止層28,29が積層されている。拡散防止層28,29は、第1,第2の導体層23,24間及び第2,第3の導体層24,25間におけるPtやAlなどの導体層構成金属の拡散を防止するために設けられている。このような拡散防止層28,29を構成する材料については、上記拡散防止作用を果たし得る限り特に限定されず、例えば、Tiなどの適宜の金属により形成することができる。拡散防止層28,29が設けられていない場合には、Pt膜とAl膜が接することによる相互拡散により、電極指の抵抗が増大し、特性が劣化するおそれがある。これに対して、本変形例では、Pt及びAlの相互拡散を防止して、特性をより一層改善することができる。
なお、本変形例では、第1,第2の導体層間及び第2,第3の導体層間のいずれにも拡散防止層が設けられていたが、拡散防止層は、第1,第2の導体層間または第2,第3の導体層間の一方にのみ形成されていてもよい。
さらに、上記拡散防止層は、第1,第3の導体層の外側の面に形成されていてもよい。
同様に、前述した密着層についても、第1,第3の導体層の外側の面だけでなく、第1,第2の導体層間及び/または第2,第3の導体層間に形成されていてもよい。
なお、上述した第1の実施形態では、圧電体2は、LiNbOにより形成されていたが、LiTaOなどの周波数温度係数TCFが負の値である適宜の圧電材料により形成することができる。このような圧電材料としては、LiNbO、LiTaOのほか、PZT、LBO、ランガサイト及びランガナイトなどを挙げることができる。
また、上記誘電体3についても、周波数温度係数TCFが正の値である適宜の誘電体を用いることができ、SiO含む広い意味での酸化ケイ素を挙げることができる。
第1〜第3の導体層を構成する金属については、上記Pt/Al/PtやAu/Al/Au、Pt/Cu/Pt、Au/Cu/Auの積層構造に限定されず、様々な金属の組合せを用いることができる。また、これらの金属だけでなく、該金属を主体とする合金により、第1〜第3の導体層が形成されていてもよい。
また、第1の導体層を構成する金属と、第3の導体層を構成する金属は異なっていてもよい。好ましくは、第1の導体層を構成する金属と第3の導体層を構成する金属とが同一金属とされ、その場合には、第1の導体層及び第3の導体層を、同じ材料を用いて形成することができるので、コストを低減することができるとともに導体層の形成に際しての製造工程の簡略化を果たすことができる。
各種金属の組合せの中でも、第1,第3の導体層を構成する金属として、Pt及びAuは、密度が大きく音速が遅いため、第1,第3の導体層を構成する金属として、好ましい。Ptは、さらに電気抵抗は高いが、安定性に優れており、Auは、安定性の面でPtに比べて劣るものの、電気抵抗が小さいという利点を有する。
従って、第1,第3の導体層をPtにより形成することにより、信頼性を高めることができ、第1,第3の導体層をAuで形成することにより、低抵抗化を図ることができ、好ましい。
また、第2の導体層を構成する金属もしくは該金属を主体とする合金も、密度が相対的に第1,第3の導体層を構成する金属より小さければ、特に限定されないが、Al及びCuが好適に用いられる。Al及びCuは密度が比較的低く、電気抵抗が小さい。従って、Al及びCuは第2の導体層を構成する金属として望ましい。
Alは、電気抵抗が比較的低いが、安定性に優れており、Cuは安定性の面ではAlに比べて劣るものの、電気抵抗がより一層低い。従って、Alを第2の導体層を構成する材料として用いることにより信頼性をより一層を高めることができる。また、第2の導体層を構成する金属材料としてCuを用いることにより、電極抵抗の低抵抗化をより一層を進めることができる。
従って、Pt/Al/Pt積層構造を用いることにより、信頼性をより一層高めることができ、望ましい。また、Au/Al/Au積層構造を用いることにより、信頼性は多少低くなるものの、低抵抗化を効果的に図ることができる。同様に、Pt/Cu/Pt積層構造を用いることにより、信頼性は多少低下するものの、低抵抗化を効果的に進めることができる。Au/Cu/Au積層構造を用いることにより、電極抵抗をより一層低くすることができる。
第1の導体層と第3の導体層を異ならせることにより、第1,第3の導体層に求められる特性が異なる場合に効果的なIDT電極を形成することできる。
また、第1の実施形態では、図2に示した平面形状の共振器構造の電極パターンが形成されていたが、本発明の弾性境界波装置は、上記共振子に限らず、様々な共振子やフィルタを構成するための電極パターンを有するように変形されてもよい。

Claims (9)

  1. 圧電体と、
    前記圧電体に積層された誘電体と、
    前記圧電体と前記誘電体との間に配置されたIDT電極とを備える弾性境界波装置であって、
    前記圧電体の周波数温度係数TCFが負の値であり、前記誘電体の周波数温度係数TCFが正の値であり、
    前記IDT電極が、前記圧電体側に配置されており、相対的に密度が大きな金属または該金属を主体とする合金からなる第1の導体層と、
    前記第1の導体層の前記誘電体側に配置されており、相対的に密度が小さな金属または該金属を主体とする合金からなる第2の導体層と、
    前記第2の導体層よりも前記誘電体側に配置されており、相対的に密度が大きい金属または該金属を主体とする合金からなる第3の導体層とを有し、
    前記第1〜第3の導体層の厚みを、それぞれ、H1、H2、H3とし、前記IDT電極の周期をλとしたときに、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.16λとされていることを特徴とする、弾性境界波装置。
  2. 前記相対的に密度が大きい金属もしくは該金属を主体とする合金が、Pt、Au、W、Ta、Cu、Ag、Ni、Fe、Cr及びPdから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金であり、前記相対的に密度が小さい金属もしくは該金属を主体とする合金が、Al、Mg、Ti、Cr、Ni、Cu及びAgから選択された1種の金属、もしくはこれらの金属のうちの1種の金属を主体とする合金であって、前記相対的に密度が大きい金属もしくは合金と異なる金属もしくは合金である、請求項1に記載の弾性境界波装置。
  3. 前記第1,第3の導体層がPtまたはPtを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がAlまたはAlを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.15λとされている、請求項1に記載の弾性境界波装置。
  4. 前記第1,第3の導体層がAuまたはAuを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がAlまたはAlを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.009λ、H3>0.022λ、0.05λ<H2<0.15λとされている、請求項1に記載の弾性境界波装置。
  5. 前記第1,第3の導体層がPtまたはPtを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がCuまたはCuを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.06λ<H1+H3<0.14λ、H1>0.01λ、H3>0.03λ、0.07λ<H2<0.16λとされている、請求項1に記載の弾性境界波装置。
  6. 前記第1,第3の導体層がAuまたはAuを主体とする合金からなり、前記第2の導体層がCuまたはCuを主体とする合金からなり、前記第1〜第3の導体層の厚みH1〜H3が、0.04λ<H1+H3<0.12λ、H1>0.01λ、H3>0.026λ、0.05λ<H2<0.14λとされている、請求項1に記載の弾性境界波装置。
  7. 相手方に対する密着性が前記第1〜3の導体層よりも高い密着層を前記IDT電極がさらに備え、該密着層が、前記圧電体と前記第1の導体層との間、前記誘電体と前記第3の導体層との間、前記第1,第2の導体層の間及び前記第2,第3の導体層の間の少なくとも1箇所に配置されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の弾性境界波装置。
  8. 前記IDT電極が、電極構成金属もしくは合金の拡散を防止する拡散防止層をさらに備え、該拡散防止層が、前記圧電体と前記第1の導体層との間、前記第3の導体層と前記誘電体との間、前記第1,第2の導体層の間及び前記第2,第3の導体層の間の少なくとも1箇所に設けられている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の弾性境界波装置。
  9. 前記圧電体がLiNbOであり、そのオイラー角が(φ,θ,ψ)が、(−5°<φ<5°,100°<θ<110°,−30°<ψ<30°)であり、前記誘電体が、酸化ケイ素である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の弾性境界波装置。
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