JPWO2008105213A1 - 積層型トランス部品 - Google Patents
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Abstract
Description
図16は、コイル部を透過して示す従来の積層型トランス部品の斜視図であり、図17は、外部電極とコイルとの接続状態を示す平面図である。
図16に示すように、この種の積層型トランス部品100は、1次側コイル101と2次側コイル102を、磁性体基板に挟まれた絶縁体中110に内包し、このチップ体の外側に形成された外部電極121〜124を、1次側及び2次側コイル101,102に接続した構成をしている。
具体的には、図17の(a)に示すように、1次側コイル101の外端部101a及び内端部101bを互いに対向する外部電極121,123に接続している。そして、図17の(b)に示すように、2次側コイル102の外端部102a及び内端部102bを互いに対向する外部電極122,124に接続している。
従来の積層型トランス部品100では、図17の(a)に示したように、1次側コイル101の外端部101a及び内端部101bを互いに対向する外部電極121,123に接続し、図17の(b)に示したように、2次側コイル102の外端部102a及び内端部102bを互いに対向する外部電極122,124に接続しているので、1次側コイル101のインダクタンス値と2次側コイル102のインダクタンス値に差異が生じる。
具体的には、図17(a)に示すように、1次側コイル101のコイル本体から外端部101aに至る途中の部分101cに流れる電流Iが、本体の部分101eを流れる電流Iと逆向きになるため、磁気力の相殺が生じ、かかる部分のインダクタンス値が著しく減少する。また、コイル本体から内端部101bに至る途中の部分101dに流れる電流Iも、本体の部分101eを流れる電流Iと逆向きになるため、かかる部分のインダクタンス値が著しく減少する。
一方、2次側コイル102においては、図17(b)に示すように、2次側コイル102のコイル本体から外端部102aに至る途中の部分102cに流れる電流と逆向きになる電流を生じる部分が、部分102cの近傍に存在しない。また、コイル本体から内端部102bに至る途中の部分102dに流れる電流と逆向きに流れる電流も、部分102dの近傍に存在しない。このため、磁気力の相殺によってインダクタンス値が著しく減少する部分が存在しない。したがって、この2次側コイル102のインダクタンス値の方が1次側コイル101のインダクタンス値よりも大きくなってしまう。
このように、従来の積層型トランス部品100では、1次側コイル101と2次側コイル102とのインダクタンス値に差異が生じるため、積層型トランス部品100の挿入損失特性が、実装方向によって異なってしまう。このため、積層型トランス部品100をコモンモードチョークコイルとして用いる場合においては、その実装方向によってノイズ除去効果が異なるという事態が生じる。また、積層型トランス部品100をバラントランスとして使用する場合には、実装方向によって、出力信号の特性が異なってしまい、特性バラツキが大きくなるおそれがある。
かかる構成により、第1外部電極及び第3外部電極を主線路に接続すると共に、第2外部電極を接地した状態で、第4外部電極を副線路に接続することで、第1外部電極から入力した不平衡信号を、第3外部電極と第4外部電極とから平衡信号として出力するバラントランスとして機能させることができる。
このとき、1次側コイル及び2次側コイルの本体部が、同形且つ同方向巻きであるので、巻き数を所望値に設定することで、第1外部電極から入力した信号と同じパワーの信号を第3外部電極と第4外部電極とから同時に出力することができる。すなわち、この発明の積層型トランス部品を1対1のバラントランスとして機能させることができる。
また、第2外部電極から入力した不平衡信号を、第3外部電極と第4外部電極とから平衡信号として出力するバラントランスとして機能させることができる。
しかし、本体部が同形且つ同方向巻きであって、本体部のインダクタンス値が同じであっても、1次側コイルの第1引出線及び第2引出線と2次側コイルの第3引出線及び第4引出線とのインダクタンス値が異なると、1次側コイル全体と2次側コイル全体のインダクタンス値に差異が生じる。このとき、第1外部電極から入力するように実装する場合と、第2外部電極から入力するように実装する場合とで挿入損失特性が異なることとなり、積層型トランス部品の実装に方向性があるため、特性にバラツキが発生する。
しかしながら、この発明では、1次側及び2次側コイルの本体部に、最外周の辺より第1端面側に向かって突出した第1突出部と、最外周の辺より第2端面側に向かって突出した第2突出部とを、第1及び第2端面に垂直な直線上に配した。そして、1次側コイルの第1引出線と2次側コイルの第4引出線とを、積層方向から見て、本体部の第1突出部の先端部と第2突出部の先端部との間の中心線であって積層方向に垂直な中心線に関して線対称な形状に形成すると共に、1次側コイルの第2引出線と2次側コイルの第3引出線とを、積層方向から見て、当該中心線に関して線対称な形状に形成した。この結果、1次側コイル全体と2次側コイル全体のインダクタンス値が同じになっている。したがって、この発明の積層型トランス部品は、実装方向に関係なく、1対1のバラントランスとして機能する。
また、第1外部電極及び第2外部電極を差動線路の一方に接続し、第3外部電極及び第4外部電極を差動線路の他方に接続することで、この発明の積層型トランス部品を所望のノイズ除去効果特性を有するコモンモードチョークコイルとして機能させることができる。
チップ体2は、1次側コイル4及び2次側コイル5を絶縁体6の内部に積層した構造になっている。
具体的には、図1及び図3に示すように、絶縁体6を絶縁層61〜66で構成し、絶縁層61〜66の所定の層に1次側コイル4と2次側コイル5とをパターン形成して、絶縁体6の上下面を1対のフェライト基板7−1,7−2で挟んだ構成になっている。
すなわち、図1に示すように、フェライト基板7−1を最下位に位置させ、感光性絶縁ペーストを塗布し、フォトリソグラフィ法により、全面露光及び現像することで、絶縁層61をフェライト基板7−1上に形成する。そして、スパッタリング法によって銀膜を絶縁層61上に形成し、図示しないフォトレジストを銀膜上に塗布してフォトリソグラフィ法により、1次側コイル4の電極パターン41と同形のパターンをフォトレジストに形成する。そして、ドライエッチングした後、フォトレジストを除去することにより、1次側コイル4の電極パターン41を形成する。
しかる後、感光性絶縁ペーストを電極パターン41上に塗布し、ビアホール用のマスクを用いて、フォトリソグラフィ法により、露光及び現像することで、ビアホール62aを有した絶縁層62を形成する。そして、電極パターン41と同様に、スパッタリング法、フォトリソグラフィ法、ドライエッチングを用いて、1次側コイル4の電極パターン42を形成する。
このようにして、電極パターン41と電極パターン42とで構成される渦巻き状の1次側コイル4を絶縁体6内に形成する。
一方、2次側コイル5も1次側コイル4とほぼ同様に形成されている。
すなわち、絶縁層64をフォトリソグラフィ法によって、1次側コイル4の電極パターン42を覆った絶縁層63上に形成し、スパッタリング法、フォトリソグラフィ法、ドライエッチングを用いて、2次側コイル5の電極パターン51を絶縁層64上に形成する。しかる後、フォトリソグラフィ法により、ビアホール65aを有した絶縁層65を形成し、電極パターン51と同様の方法で、2次側コイル5の電極パターン52を絶縁層65上に形成する。このようにして、電極パターン51と電極パターン52とで構成される渦巻き状の1次側コイル4を絶縁体6内に形成する。
そして、電極パターン52を絶縁層66で覆った後、フェライト基板7−2を絶縁層66上に圧着することで、多数のチップ体を有した1枚のウエハが形成される。そこで、このウエハをチップ体毎にダイシングし、焼成することで、チップ体2を得る。
最後に、各チップ体2の両端部を銀ペーストにディップして焼き付けた後、この上から、ニッケル,銅,錫等をメッキすることで、図2に示したように、第1〜第4外部電極3−1〜3−4をチップ体2の第1及び第2端面21,22に形成し、積層型トランス部品1を得る。
図4は、1次側コイル4を積層型トランス部品1の積層方向(図1〜図3の上下方向)の上側から見た状態を示す平面図であり、図5は、2次側コイル5を積層方向の上側から見た状態を示す平面図であり、図6は、1次側コイル4と2次側コイル5とを積層方向の上側から重ねて見た状態を示す平面図である。なお、理解を容易にするため、1次側及び2次側コイル4,5の本体部には、斜線を施している。
そして、第1外部電極3−1と第3外部電極3−3とが対向し、第2外部電極3−2と第4外部電極3−4とが対向するように設定されている。
具体的には、渦巻き状の本体部45Aに、最外周の辺よりチップ体2の第1端面21側に向かって突出した第1突出部45aと、最外周の辺より第2端面22側に向かって突出した第2突出部45bとが突設されている。さらに、これら第1及び第2突出部45a,45bは、第1及び第2端面21,22に垂直な直線L1上に配されている。なお、この実施例では、直線L1が、第1及び第2外部電極3−1,3−2間の中心と第3及び第4外部電極3−3,3−4間の中心とを通るように設定した。
そして、第1引出線46を本体部45Aの第1突出部45aの先端部45a′から引き出して、第1外部電極3−1に接続し、第2引出線47を本体部45Aの第2突出部45bの先端部45b′から引き出して、第4外部電極3−4に接続した。
第3引出線56は、図5に示すように、この本体部45Aの第1突出部45aの先端部45a′から引き出されて、第2外部電極3−2に接続され、第4引出線57は、本体部45Aの第2突出部45bの先端部45b′から引き出されて、第3外部電極3−3に接続されている。
図6に示すように、この実施例では、第1及び第2引出線46,47と第3及び第4引出線56,57の形状をL字状に形成したが、形状はこれに限定されない。但し、次の条件を満たす形状に設定する。
すなわち、第1突出部45aの先端部45a′と第2突出部45bの先端部45b′との間の中心に位置し且つ積層方向(図6の表裏面方向)に垂直な中心線L2を想定し、1次側コイル4の第1引出線46と2次側コイル5の第4引出線57とを、この中心線L2に関して線対称な形状に設定する。さらに、第2引出線47と第3引出線56も、この中心線L2に関して線対称な形状に設定する。
すなわち、1次側コイル4は、破線で示す第1引出線46と本体部45Aと破線で示す第2引出線47とで構成されるが、第1引出線46の部分46aを流れる電流Iと本体部45Aの最外周の辺45cを流れる電流Iが逆向きであるので、1次側コイル4のインダクタンス値に寄与するのは、第1引出線46の部分46aと本体部45Aの最外周の辺45cを除いた部分である。
一方、2次側コイル5は、第3引出線56と本体部45Aと第4引出線57とで構成されるが、第4引出線57の部分57aを流れる電流Iと本体部45Aの最外周の辺45dを流れる電流Iが逆向きであるので、2次側コイル5のインダクタンス値に寄与するのは、第4引出線57の部分57aと本体部45Aの最外周の辺45dを除いた部分である。
したがって、1次側コイル4と2次側コイル5が、辺45c及び45dを除いた本体部45Aを共通としている。そして、第1引出線46と第4引出線57とが中心線L2に関して線対称になっているので、第1引出線46から部分46aを除いた部分と、第4引出線57から部分57aを除いた部分との長さが等しい。さらに、第3引出線56と第2引出線47も中心線L2に関して線対称であるので、これらの長さも等しい。
この結果、インダクタンス値に寄与する1次側コイル4の部分と2次側コイル5との部分との長さが等しいので、これら1次側コイル4及び2次側コイル5のインダクタンス値も等しくなる。
図7は、この実施例の積層型トランス部品1の等価回路図であり、積層型バラントランスとして用いた例を示し、図8は、積層型トランス部品1の実装方向を変えた状態の等価回路図である。
図7に示すように、この実施例の積層型トランス部品1では、インダクタンス値が等しい1次側コイル4及び2次側コイル5の左端部が、それぞれ第1外部電極3−1,第2外部電極3−2に接続され、それぞれの右端部が、クロスした状態で第4外部電極3−4と第3外部電極3−3とに接続されている。
そこで、かかる構成の積層型トランス部品1の第1外部電極3−1と第3外部電極3−3とを主線路200に接続すると共に、第2外部電極3−2を接地した状態で、第4外部電極3−4を副線路201に接続した。
そして、信号Sを第1外部電極3−1から入力させたところ、第3外部電極3−3と第4外部電極3−4とから等しいパワーの信号S′と信号Sとが出力された。
すなわち、この積層型トランス部品1は、1対1のバラントランスとして使用することができる。
さらに、図8に示すように、第2外部電極3−2と第4外部電極3−4とを主線路200に接続すると共に、第1外部電極3−1を接地した状態で、第3外部電極3−3を副線路201に接続して、積層型トランス部品1の実装方向を変えた。そして、信号Sを第2外部電極3−2から入力させたところ、第3外部電極3−3と第4外部電極3−4とから等しいパワーの信号Sと信号S′とが出力された。
これは、上記したように、1次側コイル4のインダクタンス値と2次側コイル5のインダクタンス値とが等しいので、積層型トランス部品1が、その実装方向に拘わらず、特性バラツキのない1対1の積層型バルントランスとして機能するからである。
図9は、従来構造の積層型トランス部品をバラントランスとして用いた場合の等価回路図であり、図10は、従来構造の積層型トランス部品の実装方向を変えた状態の等価回路図であり、図11は、従来の積層型トランス部品の挿入損失特性を示す線図である。
まず、図9に示すように、この実験では、図16に示した従来の積層型トランス部品100と同様の積層型トランス部品1′を用いた。すなわち、積層型トランス部品1′の1次側コイル4及び2次側コイル5の左端部が、それぞれ第1外部電極3−1,第2外部電極3−2に接続され、それぞれの右端部も、クロスせずに、第3外部電極3−3と第4外部電極3−4とに接続されており、この積層型トランス部品1′をバラントランスとして用いた。
具体的には、積層型トランス部品1′の第1外部電極3−1と第3外部電極3−3とを主線路200に接続すると共に、第2外部電極3−2を接地した状態で、積層型トランス部品1′の挿入損失を測定した。すると、図11の実線の曲線S1で示すように、1対1のバルントランスとしての良好な挿入損失特性を得ることができた。
次に、図10に示すように、積層型トランス部品1′の実装方向を変えて、積層型トランス部品1′の挿入損失を測定したところ、図11の破線の曲線S2で示すように、挿入損失特性が劣化した。これは、図16及び図17に基づいて説明したように、従来構造の積層型トランス部品1′では、1次側コイル4と2次側コイル5とのインダクタンス値に差異が生じるためと考えられる。
以上から上記従来構造の積層型トランス部品1′では、バラントランスとして使用する場合に、その実装方向によって挿入損失が大きく異なり、特性バラツキが大きくなってしまう。
図12は、この実施例の積層型トランス部品の挿入損失特性を示す線図である。
図7及び図8に示すように、この実施例の積層型トランス部品1をバラントランスとして用い、その実装方向を変えて、挿入損失を測定したところ、図7に示す実装状態では、図12の実線の曲線S3で示すように、図11の実線の曲線S1と同様の良好な挿入損失特性を得た。また、図8に示す実装状態では、図12の破線の曲線S4で示すように、曲線S3とほぼ一致する良好な挿入損失特性を得た。これは、図6に基づいて説明したように、この実施例の積層型トランス部品1では、1次側コイル4と2次側コイル5とのインダクタンス値が等しく設定されているためと考えられる。
以上から、この実施例の積層型トランス部品1によれば、その実装方向によって、挿入損失特性が異ならないので、この積層型トランス部品1を、実装方向による特性バラツキのない1対1のバルントランスとして使用できる。
図13は、この実施例の積層型トランス部品をコモンモードチョークコイルとして用いた場合の等価回路図である。
図13に示すように、積層型トランス部品1の第1外部電極3−1を一方の差動線路200に接続すると共に第2外部電極3−2を他方の差動線路201に接続する。そして、捻りワイヤや回路基板等で作られた交差回路8を介して、第3外部電極3−3を他方の差動線路201に接続すると共に、第4外部電極3−4を一方の差動線路200に接続する。なお、この交差回路8は、差動線路200,201の途中に設けるようにしても良い。これにより、積層型トランス部品1の1次側コイル4が一方の差動線路200に接続され、2次側コイル5が他方の差動線路201に接続された状態となる。
かかる接続状態で、コモンモードノイズが差動線路200,201に侵入すると、積層型トランス部品1が高インピーダンスになって、コモンモードノイズを除去する。このとき、1次側コイル4と2次側コイル5とのインダクタンス値が異なると、コモンモードノイズに対する除去効果が劣化する。
また、互いに逆位相の差動信号が、差動線路200,201に流れると、これの差動信号は、1次側コイル4,2次側コイル5を通じて積層型トランス部品1内を流れ、差動線路200,201に出力される。
このときも、1次側コイル4と2次側コイル5とのインダクタンス値が異なると、2つの差動信号のパワーが異なってしまう。
しかし、この実施例の積層型トランス部品1では、上記したように、1次側コイル4と2次側コイル5とのインダクタンス値を等しく設定してあるので、コモンモードに対する除去効果が劣化することがなく、また、出力される差動信号のパワーも異なることない。すなわち、積層型トランス部品1は、良好な特性を発揮するコモンモードチョークコイルとしても用いることができる。
例えば、上記実施例では、1次側コイル及び2次側コイルとして、径が巻き数に応じて漸次小さくなる渦巻き状の1次側コイル4及び2次側コイル5を適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、径が巻き数に拘わらずほぼ一定の螺旋状のコイルを、1次側コイル及び2次側コイルとして適用することもできることは勿論である。
第1突出部45a及び第2突出部45bが直線L1に配されていれば良く、直線L1の位置を、第1及び第2外部電極3−1,3−2間等の中心に配する必要はない。したがって、第1及び第2突出部45a,45bが直線L1に配されている限りにおいて、第1引出線46と第4引出線57とが、この中心線L2に関して線対称な形状に設定される共に、第2引出線47と第3引出線56とが、この中心線L2に関して線対称な形状に設定されていればよい。
このため、上記実施例の変形例として、直線L1の位置が異なる各種の積層型トランス部品を適用することができる。
以下、これらの変形例を図15に基づいて説明する。
ところで、図14の(a)の積層型トランス部品1は、図14の(b)に示すように、第1及び第2突出部45a,45bを除く本体部45Aをブラックボックス状に表示することができる。したがって、図15においても、この本体部45Aをブラックボックス状に表示する。
まず、図15の(a)に示すように、直線L1の位置、即ち第1及び第2突出部45a,45bの位置が、第1及び第2外部電極3−1,3−2間等の中心からずれた状態の積層型トランス部品も、上記実施例の積層型トランス部品1と同様の作用効果を奏し、この発明の範囲内に含まれる。
また、図15の(b)及び(c)に示すように、第1及び第2突出部45a,45bの位置が、本体部45Aの最外周に位置する状態の積層型トランス部品も、上記実施例の積層型トランス部品1と同様の作用効果を奏し、この発明の範囲内に含まれる。
さらに、図15の(d)に示すように、第1及び第2突出部45a,45bの長さが異なる積層型トランス部品も、上記実施例の積層型トランス部品1と同様の作用効果を奏し、この発明の範囲内に含まれる。
Claims (2)
- 絶縁体の内部に積層されそれぞれの本体部が同形且つ同方向巻きの1次側コイル及び2次側コイルを有するチップ体と、
上記チップ体の第1端面に形成された第1外部電極,この第1外部電極に並ぶように当該第1端面に形成された第2外部電極,上記第1端面と対向する第2端面に形成され且つ上記第1外部電極と対向する第3外部電極,及び、この第3外部電極に並ぶように当該第2端面に形成され且つ上記第2外部電極と対向する第4外部電極を
備える積層型トランス部品であって、
上記1次側及び2次側コイルの本体部に、最外周の辺より上記第1端面側に向かって突出した第1突出部と、最外周の辺より上記第2端面側に向かって突出した第2突出部とを、上記第1及び第2端面に垂直な直線上に配し、
上記1次側コイルにおける本体部の上記第1突出部の先端部から引き出した第1引出線を、上記第1外部電極に接続すると共に、当該本体部の上記第2突出部の先端部から引き出した第2引出線を、上記第4外部電極に接続し、
上記2次側コイルにおける本体部の上記第1突出部の先端部から引き出した第3引出線を、上記第2外部電極に接続すると共に、当該本体部の上記第2突出部の先端部から引き出した第4引出線を、上記第3外部電極に接続し、
且つ、上記第1引出線と第4引出線とを、上記1次側コイル及び2次側コイルの積層方向から見て、上記第1突出部の先端部と第2突出部の先端部との間の中心線であって当該積層方向に垂直な中心線に関して線対称な形状に形成すると共に、上記第2引出線と第3引出線とを、当該積層方向から見て、当該中心線に関して線対称な形状に形成した、
ことを特徴とする積層型トランス部品。 - 請求項1に記載の積層型トランス部品において、
積層型バラントランスである、
ことを特徴とする積層型トランス部品。
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