JPWO2008096466A1 - ガス処理装置及び該装置を用いたガス処理システムとガス処理方法 - Google Patents

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Abstract

様々な種類の処理対象ガスを確実に熱分解できるのはもとより、処理効率が極めて高く、しかも安全性にも非常に優れたガス処理装置並びにガス処理システムを提供する。本発明のガス処理装置並びにガス処理システムは、内部にガス処理空間Sが形成された本体16aの互いに近接する位置にガス導入口16bとガス排出口16cとが開設された反応器16と、一端がガス導入口16bを囲繞するように本体16a内に取り付けられ、ガス処理空間Sを横切るように配設された電熱式の筒状ヒーター18と、筒状ヒーター18の内部空間に燃料および空気を混合した燃料ガスFを供給する燃料ガス供給装置20とで構成されていることを特徴とする。

Description

本発明は、工業プロセス等から排出される人体に有害なガスやオゾン層破壊ガスなどを熱分解処理する装置とその方法に関する。
物を製造したり、処理したりする工業プロセスでは様々な種類のガスが使用されている。このため、工業プロセスから排出されるガス(以下、「処理対象ガス」という。)の種類も非常に多岐にわたっており、処理対象ガスの種類に応じて、様々な種類のガス処理方法およびガス処理装置が用いられている。
例えば、半導体製造プロセス一つを例にとっても、モノシラン(SiH)、塩素ガス、PFCs(パーフルオロコンパウンド)など様々な種類のガスが使用されている。これらのガスは人体や地球環境に対して悪影響を及ぼすことから、いずれかの手段によって分解或いは除去する必要があり、種々の処理方法が実用化されている。その代表例として、吸着式,湿式,電熱酸化分解式,火炎燃焼式などがあるが、各々長所と問題点とを有している。
このうち、火炎燃焼式は、処理対象ガスの適用分野が広く(すなわち分解処理できる処理対象ガスの種類が多い)、大風量処理が可能であるものの、稼働に当たっての安全性に不安を残している。というのも、火炎燃焼式は、基本的に燃焼にバーナーを使用し、その燃焼雰囲気に排ガスを導入して熱分解する方式であるので、何らかの原因により火炎消滅(失火)した場合には不安全な事態を招くこととなる。
一方、電熱ヒーターを用いる電熱酸化分解式は、半導体製造プロセスにおける排ガス処理方法として現在最も普及している分解処理方法であり、処理対象ガスの分解処理に際して処理工程を制御しやすく、処理対象ガスを安全に分解処理することができる。しかしながら、電熱酸化分解式で使用する電熱ヒーターは、クリーンではあるが、大風量処理には適さないという問題があった。
そこで、両者の欠点を相互に補完し、処理対象ガスを効率よく安全に分解処理する技術として、特許文献1には、加熱分解の熱源として電熱ヒーター及びH2,COを含む炭化水素系燃料を併用する技術が開示されている。
かかる技術によれば、電熱ヒーターを処理対象ガス加熱分解用の熱源として使用すると同時に、炭化水素系燃料の着火源として利用しているので、従来のバーナーに比べて安定した火炎を形成することができる。また、火炎と電熱ヒーターとの両方を熱源として使用するので、広範な種類の処理対象ガスを熱分解することができ、しかも大風量処理が可能となる。さらに、相対的にエネルギー単価が高い電力の一部を安価な炭化水素系燃料に置き換えることができる。
特開平11−333247号公報
上述のように、火炎燃焼式と電熱酸化分解式とを併用(ハイブリッド化)することによって、従来の処理方法に比べて少ないエネルギーコストで十分な高温状態を達成することができる。
ところで、近年の世界的なエネルギー需要の増大に伴い、エネルギーコストの上昇に拍車がかかっている。また、企業の社会的責任への対応が注目されており、製造業においては安全への対応が極めて重要な技術課題として掲げられている。このため、ガス処理装置のユーザーからは、ガス処理装置に対して更なる処理効率のアップ(およびこれに伴う省エネルギー化)とより一層の安全対策が求められている。
それゆえに、本発明の主たる課題は、様々な種類の処理対象ガスを確実に熱分解できるのはもとより、処理効率が極めて高く、しかも安全性にも非常に優れたガス処理装置及び該装置を用いたガス処理システムとガス処理方法とを提供することである。
請求の範囲第1項に記載した発明は、「内部にガス処理空間(S)が形成された本体(16a)の互いに近接する位置にガス導入口(16b)とガス排出口(16c)とが開設された反応器(16)と、一端がガス導入口(16b)を囲繞するように本体(16a)内に取り付けられ、ガス処理空間(S)を横切るように配設された電熱式の筒状ヒーター(18)と、筒状ヒーター(18)の内部空間に燃料および空気を混合した燃料ガス(F)を供給する燃料ガス供給装置(20)とを具備する」ことを特徴とするガス処理装置(10)である。
この発明では、筒状ヒーター(18)を燃料ガス(F)の着火点以上の温度に保持すると、その内部空間全体が燃料ガス(F)の着火範囲となる。このため、かかる温度に保持した筒状ヒーター(18)に燃料ガス供給装置(20)から燃料ガス(F)を供給すると、例えば燃料ガス(F)中の燃料と空気との比率が変動した場合であっても当該燃料ガス(F)を確実に燃焼させることができ、失火を起こすことなく常に安定した火炎(B)を形成することができる。また、このように燃料ガス(F)の着火範囲を広くすることによって低空気比燃焼が可能となり、省エネルギーやNOx副生量の低減を実現することができる。
ここで特筆すべき点は、反応器(16)の本体(16a)における互いに近接する位置に、反応器(16)内に処理対象ガス(E)を導入するガス導入口(16b)と、反応器(16)内で加熱分解した後の排ガス(G)を排出するガス排出口(16c)とを開設すると共に、ガス導入口(16b)を囲繞するように筒状ヒーター(18)の一端を本体(16a)に取り付け、筒状ヒーター(18)がガス処理空間(S)を横切るように反応器(16)内に配設した点にある。
これにより、ガス導入口(16b)から反応器(16)内に導入された処理対象ガス(E)は、先ず初めに、筒状ヒーター(18)の内部空間を通流する。このとき、燃料ガス(F)の燃焼によって形成された火炎(B)と筒状ヒーター(18)から与えられる電熱とによって処理対象ガス(E)の大部分が熱分解され、排ガス(G)となる。
そして、筒状ヒーター(18)の内部空間を通過し、筒状ヒーター(18)の先端(他端)からガス処理空間(S)内へと移動したガス流、すなわち未分解の処理対象ガス(E),排ガス(G)および火炎(B)で構成された高温のガス流は、未分解の処理対象ガス(E)の熱分解を進めながら(換言すれば、高温を維持した状態で)、筒状ヒーター(18)の外周を包み込むようにしてガス排出口(16c)へと移動する。このため、この高温のガス流があたかも筒状ヒーター(18)の外周を囲繞する断熱材のように機能し、筒状ヒーター(18)の外周面からガス処理空間(S)に向けて放射され、処理対象ガス(E)の熱分解等に寄与できずに損失する熱量を極小化することができ、筒状ヒーター(18)が発する電熱のほぼ全てを燃料ガス(F)の着火と処理対象ガス(E)の分解とに使用することができる。また、反応器(16)の熱容量を小さくすることと同様の効果を得ることができる。
請求の範囲第2項に記載した発明は、請求の範囲第1項に記載のガス処理装置(10)において、「燃料ガス供給装置(20)が、筒状ヒーター(18)の内部空間に燃料ガス(F)を供給する燃料ガス送給配管(20a)を備えると共に、燃料ガス送給配管(20a)の先端に、燃料ガス(F)を筒状ヒーター(18)の内面に沿って螺旋状に旋回するように吹き込む燃料ガス噴射ノズル(36) が取り付けられている」ことを特徴とするもので、これにより、燃料ガス(F)を、筒状ヒーター(18)の内部空間の中で最も温度が高い筒状ヒーター(18)の内壁面に沿って供給することができ、燃料ガス(F)の着火(燃焼)を確実に行なうことができると共に、燃料ガス(F)が燃焼して火炎(B)が形成された際に、当該火炎(B)と処理対象ガス(E)とを非常に高い確率で接触させることができる。この結果、処理対象ガス(E)を火炎(B)で効率よく熱分解することができる。
請求の範囲第3項に記載した発明は、請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置(10)において、「反応器(16)内の温度を測定する温度センサー(32)(38)を備え、温度センサー(32)(38)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力または燃料ガス(F)の量の少なくとも何れか一方を制御する」ことを特徴とするもので、これにより、無駄なエネルギーを使うことなく反応器(16)内の温度が一定となるように制御することができる。
請求の範囲第4項に記載した発明は、請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置(10)において、「筒状ヒーター(18)の表面温度を測定する表面温度センサー(32)と、表面温度センサー(32)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力を制御する電力制御手段(34)とを備える」ことを特徴とするものである。
この発明では、表面温度センサー(32)で筒状ヒーター(18)表面の温度を検出すると共に、この温度データに基づいて電力制御手段(34)が筒状ヒーター(18)に供給する電力の量を増減させ、筒状ヒーター(18)表面の温度が所定の値となるように筒状ヒーター(18)の出力が制御される。
このため、例えば、筒状ヒーター(18)の表面温度が燃料ガス(F)の着火点以上の所定の温度となるように電力制御手段(34)を設定しておけば、無駄な電力エネルギーを使うことなく、筒状ヒーター(18)の表面全体(さらに云えば、筒状ヒーター(18)の内部空間全体)を常に燃料ガス(F)の着火範囲とすることができる。また、燃料ガス(F)が着火して火炎(B)が形成され、この火炎(B)によって筒状ヒーター(18)の表面温度が電力制御手段(34)に設定された所定の温度を大きく超えた場合、筒状ヒーター(18)への電力の供給が自動的且つ速やかに低減或いは停止される。したがって精密な温度制御ができるのは勿論のこと、相対的にエネルギー単価の高い電力の使用量をセーブでき、エネルギーコストの低減にも資することができる。
請求の範囲第5項に記載した発明は、請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置(10)において、「筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を測定する空間温度センサー(38)と、空間温度センサー(38)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)の内部空間に供給する燃料ガス(F)の量を制御する燃料ガス制御手段(40)とを備える」ことを特徴とするものである。
この発明では、空間温度センサー(38)で筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を検出すると共に、この温度データに基づいて燃料ガス制御手段(40)が筒状ヒーター(18)の内部空間に供給する燃料ガス(F)の量を増減させ、筒状ヒーター(18)の内部空間の温度が所定の値となるように火炎(B)の量が制御される。
このため、例えば、筒状ヒーター(18)の内部空間の温度がCF4のような難分解性ガスを分解できるがサーマルNOxの副生量が急増しない温度(例えば1300〜1400℃前後)となるように制御するよう燃料ガス制御手段(40)を設定しておけば、火炎(B)の熱によって筒状ヒーター(18)の内部空間の温度が燃料ガス制御手段(40)に設定された所定の温度を大きく超えた場合、筒状ヒーター(18)への燃料ガス(F)の供給が自動的且つ速やかに低減或いは停止される。したがって、急上昇した筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を素早く下げることができ、この結果サーマルNOxの副生を抑制することができる。
請求の範囲第6項に記載した発明は、請求の範囲第5項に記載のガス処理装置(10)において、「燃料ガス制御手段(40)が、燃料ガス(F)の量を制御する際に、燃料に混合する空気の量が略理論空気量となるように調節する」ことを特徴とするもので、このような燃料ガス制御手段(40)を備えることによって、燃料ガス(F)中の空気量の変動に伴う様々な弊害、例えば空気量が著しく減少した際の燃料ガス(F)の不完全燃焼に起因する煤の発生や空気量が増大した際のNOxの副生などを防止することができる。
ここで、「理論空気量」とは、供給された燃料中の全てのC,H,SをそれぞれCO2,H2O,SO2にするのに必要な空気量であり、かかる空気量を算出する際、空気はN2=79%,O2=21%の混合物として取扱う。
請求の範囲第7項に記載した発明は、請求の範囲第1項乃至第6項の何れかに記載のガス処理装置(10)において、「ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)とガス処理装置(10)で熱分解した処理後の排ガス(G)との間で熱交換を行なう熱交換器(26)が設けられている」ことを特徴とするもので、これにより、処理対象ガス(E)の予熱と排ガス(G)の冷却とを同時に実行することができる。
請求の範囲第8項に記載した発明は、請求の範囲第1項乃至第7項の何れかに記載のガス処理装置(10)において、「筒状ヒーター(18)の処理対象ガス導入側に、筒状ヒーター(18)の内周面との間に隙間(O)を形成するように内筒部材(50)を配設すると共に、筒状ヒーター(18)と内筒部材(18)との間に形成された隙間(O)に燃料ガス(F)を供給する」ことを特徴とするもので、これにより、燃料ガス(F)を筒状ヒーター(18)の内壁面に確実に接触させることができ、この結果、燃料ガス(F)の着火をより一層確実に行なうことができる。
請求の範囲第9項に記載した発明は、請求の範囲第1項乃至第8項の何れかに記載のガス処理装置(10)において、「燃料ガス送給配管(20a)の先端部分を冷却する冷却装置(52)が取り付けられていること」を特徴とする。
本発明のガス処理装置(10)を連続運転すると、火炎(B)および筒状ヒーター(18)の高熱が燃料ガス送給配管(20a)にも伝播し、燃料ガス送給配管(20a)の先端部で燃料ガス(F)が着火するようになる。そうすると、燃料ガス(F)の種類によっては、燃料ガス送給配管(20a)の先端部にカーボンなどの異物が付着するようになり、最悪の場合、当該先端部を閉塞するおそれが生じる。
そこで、本発明では、燃料ガス送給配管(20a)の先端部分を冷却する冷却装置(52)が取り付けられているので、ガス処理装置(10)を連続運転した場合であっても、燃料ガス送給配管(20a)の先端部で燃料ガス(F)が着火するのを防止することができ、この結果、燃料ガス送給配管(20a)の先端部が異物で閉塞されるのを防ぐことができる。
請求の範囲第10項に記載した発明は、請求の範囲第1項乃至第9項の何れかに記載のガス処理装置(10)において、「反応器(16)内に水分(W)を供給する水分供給手段(54)が設けられている」ことを特徴とする。
この発明では、水分供給手段(54)から反応器(16)内に供給される水分(W)が、処理対象ガス(E)に含まれる難分解性の除害対象物(例えば、ClF3やCF4など)を分解するための水素源となり、かかる難分解性の除害対象物を効率よく分解させることができる。
請求の範囲第11項に記載した発明は、「請求の範囲第1項乃至第10項の何れかに記載のガス処理装置(10)と、ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)を液洗する湿式の入口スクラバー(12)またはガス処理装置(10)で熱分解した処理後の排ガス(G)を液洗する湿式の出口スクラバー(14)の少なくとも何れか一方とを備える」ことを特徴とするガス処理システム(X)である。
この発明では、上述した各発明のガス処理装置(10)に、入口スクラバー(12)又は出口スクラバー(14)の少なくとも一方を加えてガス処理システム(X)を構成するようにしているので、例えばガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)を予め液洗して粉塵や水溶性成分を除去する入口スクラバー(12)を加えた場合には、処理対象ガス通流路の目詰まり等を防止し、より安定してガス処理装置(10)を連続運転できる。
一方、ガス処理装置(10)で熱分解した分解後の排ガス(G)を液洗して粉塵や水溶性成分を除去する出口スクラバー(14)を加えた場合には、熱分解後の排ガス(G)の清浄度を向上させることができる。
なお、入口スクラバー(12)及び出口スクラバー(14)の両方を加えた場合には、両スクラバー(12)(14)の設置効果が発揮されることになる。
請求の範囲第12項に記載した発明は、請求の範囲第1項乃至第10項の何れかに記載のガス処理装置(10)を用いたガス処理方法であって、「筒状ヒーター(18)の内部空間に、燃料ガス(F)として燃料に略理論空気量の空気を混合したものを導入する」ことを特徴とする。
この発明では、燃料ガス(F)として燃料に略理論空気量の空気を混合したものを使用しているので、燃料ガス(F)中の空気量が著しく減少して燃料ガス(F)の不完全燃焼に起因する煤が発生することや、燃料ガス(F)中の空気量が増大してNOxが副生することなどを防止することができる。
請求の範囲第13項に記載した発明は、請求の範囲第10項に記載のガス処理装置(10)を用いたガス処理方法であって、「筒状ヒーター(18)の内部空間に、燃料ガス(F)として燃料に略理論空気量の空気を混合したものを導入すると共に、反応器(16)内に、処理対象ガス(E)中の除害対象物の分解に必要な量の水分(W)を添加する」ことを特徴とする。
この発明では、燃料ガス(F)として燃料に略理論空気量の空気を混合したものを使用しているので、燃料ガス(F)中の空気量が著しく減少して燃料ガス(F)の不完全燃焼に起因する煤が発生することや、燃料ガス(F)中の空気量が増大してNOxが副生することなどを防止することができる。
そして、反応器(16)内に、処理対象ガス(E)中の除害対象物の分解に必要な量の水分(W)を添加するようにしているので、この水分(W)が水素源となり、NOxの副生を抑制しつつ、ClF3やCF4と云った難分解性の除害対象物を効果的に分解させることができる。
本発明によれば、ガス導入口を囲繞するように筒状ヒーターを取り付けることによって燃料ガスの着火範囲を広く取ることができ、その結果、燃料ガスを確実に燃焼させて常に安定した火炎を形成することができる。つまり、失火のおそれがなく安全性に優れたものとなる。
また、筒状ヒーターの先端からガス処理空間内へと移動した高温のガス流が筒状ヒーターの外周を包み込むようにしてガス排出口へと移動するので、筒状ヒーターが発する電熱のほぼ全てを燃料ガスの着火と処理対象ガスの分解とに使用することができる。
さらに、火炎や筒状ヒーターの熱を効率よく処理対象ガスに作用させることができるので、エネルギーの無駄を排除することができると共に、装置(とりわけ反応器)をコンパクトにすることができ、しかも反応器の熱容量を小さくすることができるので、装置の立ち上げや停止を短時間で完了することができる。
そして、燃料ガスとして燃料に略理論空気量の空気を混合したものを使用することにより、燃料ガス中の空気量の変動に伴う様々な弊害を防止することができ、更に、反応器内に、処理対象ガス中の除害対象物の分解に必要な量の水分を添加することにより、NOxの副生を抑制しつつ、ClF3やCF4と云った難分解性の除害対象物を効果的に分解させることができる。
したがって、様々な種類の処理対象ガスを確実に熱分解できるのはもとより、処理効率が極めて高く、しかも安全性にも非常に優れたガス処理装置及び該装置を用いたガス処理システムとガス処理方法とを提供することができる。
本発明における一実施例のガス処理システムを示す概略図である。 本発明における一実施例のガス処理装置を示す概略図である。 図2におけるA−A断面図である。 本発明における一実施例のガス処理装置の動作(燃料ガス供給量を一定とした場合)を示す動作図である。 本発明における他の実施例(ガス導入口及びガス排出口を天井面に開設)のガス処理装置を示す概略図である。 本発明における他の実施例(燃料ガス供給装置をガス導入配管に接続)のガス処理装置を示す概略図である。 本発明における他の実施例(内筒部材および冷却装置設置)のガス処理装置を示す概略図である。 図7におけるA−A断面図である。 本発明における他の実施例(水分供給手段を設置)のガス処理装置を示す概略図である。
符号の説明
(10)…ガス処理装置
(12)…入口スクラバー
(14)…出口スクラバー
(16)…反応器
(16a)…(反応器の)本体
(16b)…ガス導入口
(16c)…ガス排出口
(18)…筒状ヒーター
(20)…燃料ガス供給装置
(22)…ガス導入配管
(24)…ガス排出配管
(26)…熱交換器
(30)…電源装置
(32)…表面温度センサー
(34)…電力制御手段
(36)…燃料ガス噴射ノズル
(38)…空間温度センサー
(40)…燃料ガス制御手段
(48)…排気ファン
(50)…内筒部材
(52)…冷却装置
(54)…水分供給手段
(B)…火炎
(E)…処理対象ガス
(F)…燃料ガス
(G)…排ガス
(O)…隙間
(S)…ガス処理空間
(X)…ガス処理システム
(W)…水分
図1は、本発明のガス処理装置(10)を用いたガス処理システム(X)の一実施例(第1実施例)を示す概略図である。この図が示すように、本実施例のガス処理システム(X)は、大略、ガス処理装置(10),入口スクラバー(12)および出口スクラバー(14)で構成されている。
ガス処理装置(10)は、工業プロセスから排出される処理対象ガス(E)を火炎燃焼式と電熱酸化分解式とを併用して熱分解する装置であり、大略、反応器(16),筒状ヒーター(18)および燃料ガス供給装置(20)で構成されている。
反応器(16)は、少なくともその内面がキャスタブルなどの耐火性材料で構成され、内部にガス処理空間(S)が形成された密閉円筒状の本体(16a)を有する(図2及び3参照)。この反応器(16)は、図1に示すように、使用に際し、本体(16a)の平面部分が天地を向くように立設される。
本体(16a)の底面には、反応器(16)内に処理対象ガス(E)を導入するためのガス導入口(16b)が開設されており、さらに本体(16a)底面のガス導入口(16b)に近接する位置には、本体(16a)内(すなわち、反応器(16)内)で処理対象ガス(E)を熱分解した結果生じる排ガス(G)を排出するためのガス排出口(16c)が開設されている。
また、ガス導入口(16b)には、処理対象ガス(E)の排出源に連通するガス導入配管(22)が接続されており、ガス排出口(16b)には、反応器(16)内から排ガス(G)を排出するためのガス排出配管(24)が接続されている。
そして、ガス導入配管(22)とガス排出配管(24)との間にはこれらを跨ぐように熱交換器(26)が取り付けられており、ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)とガス処理装置(10)で熱分解した処理後の排ガス(G)との間で熱交換するようになっている。
筒状ヒーター(18)は、SiCなどの発熱体を筒状(本実施例では円筒状)に成形した電熱式のヒーターで、反応器(16)内部のガス処理空間(S)を加熱する熱源であると同時に、後述する燃料ガス供給装置(20)より供給される燃料ガス(F)に着火させるための着火源である。なお、本実施例では筒状ヒーター(18)を円筒状に形成する場合を示しているが、この筒状ヒーター(18)の形状は両端が開口した筒状であれば如何なるものであってもよく、例えば角筒状等であってもよい。
この筒状ヒーター(18)を構成する発熱体としては、少なくともメタンやエタンやプロパンといった燃料の着火点(例えば、燃料がメタンの場合650℃前後)以上の温度を出力できるものであればよく、上述したSiCの他に、例えばハステロイ(ヘインズ社登録商標)やステンレスなどの金属製或いはセラミック製の二重管の管壁間にニクロム線やカンタル(サンドビックAB社登録商標)線などの金属線を螺旋状に巻回した発熱抵抗体を配設すると共に、当該二重管の管壁間にセラミック粉末を充填したものなどであってもよい。
この筒状ヒーター(18)は、その一端がガス導入口(16b)を囲繞するように反応器(16)の本体(16a)内部に取り付けられており、他端が本体(16a)の天井面に近接する位置に配置されている。つまり、反応器(16)のガス処理空間(S)を横切るように配設されている。そして、この筒状ヒーター(18)には、リード線(28)を介して電源装置(30)が接続されている。
ここで、本実施例のガス処理装置(10)では、反応器(16)の内部に設置した筒状ヒーター(18)の表面温度を測定する熱電対などで構成された表面温度センサー(32)が取り付けられると共に、この表面温度センサー(32)で測定した温度データが、シーケンサーなどからなり、電源装置(30)の出力を制御する電力制御手段(34)に与えられるようになっている。このため、表面温度センサー(32)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力の量が制御されるようになっている。
燃料ガス供給装置(20)は、筒状ヒーター(18)の内部空間にメタンやエタンやプロパンなどの燃料と空気とを所定の割合で混合した燃料ガス(F)を供給するためのものであり、先端が排ガス導入口(16b)近傍の筒状ヒーター(18)内部空間に連通する燃料ガス送給配管(20a)、この燃料ガス送給配管(20a)に空気を送り込む空気供給ポンプ(20b)、メタンやプロパンなどの燃料を貯蔵する燃料タンク(20c)、燃料タンク(20c)と燃料ガス送給配管(20a)とを接続する燃料配管(20d)、およびこの燃料配管(20d)上に設けられ、燃料ガス送給配管(20a)に供給する燃料の量を調整する燃料供給量調整バルブ(20e)などで構成されている。
ここで、本実施例の燃料ガス供給装置(20)では、燃料ガス送給配管(20a)の先端に、筒状ヒーター(18)の内面に沿って燃料ガス(F)が螺旋状に旋回するように吹き込む燃料ガス噴射ノズル(36)が取り付けられている(図2及び3参照)。このような燃料ガス噴射ノズル(36)を設けることにより、燃料ガス(F)を、筒状ヒーター(18)の内部空間の中で最も温度が高い筒状ヒーター(18)の内壁面に沿って供給することができ、燃料ガス(F)の着火(燃焼)を確実に行なうことができると共に、燃料ガス(F)が燃焼して火炎(B)が形成された際に、当該火炎(B)と処理対象ガス(E)とを非常に高い確率で接触させることができる。
また、本実施例のガス処理装置(10)では、反応器(16)の内部に設置した筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を測定する熱電対などで構成された空間温度センサー(38)が取り付けられると共に、この空間温度センサー(38)で測定した温度データが、シーケンサーなどからなり、空気供給ポンプ(20b)の出力や燃料供給量調整バルブ(20e)の開度を制御する燃料ガス制御手段(40)に与えられるようになっている。このため、空間温度センサー(38)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する燃料ガス(F)の量が制御されるようになっている。
さらに、本実施例の燃料ガス制御手段(40)では、燃料ガス(F)の量を制御する際に、燃料に混合する空気の量が略理論空気量となるように調節するよう構成されている。このため、燃料ガス(F)中の空気量の変動に伴う様々な弊害、例えば空気量が著しく減少した際の燃料ガス(F)の不完全燃焼に起因する煤の発生や空気量が増大した際のNOxの副生などを防止することができる。
なお、上述の例では、燃料として燃料タンク(20c)に貯蔵したものを燃料ガス送給配管(20a)に供給する場合を示したが、これに替えて市井の都市ガスなどを用いるようにしてもよい。また、燃料と空気とを混合した燃料ガス(F)は、着火時点において燃料がガス化しているものであればよく、この燃料ガス(F)を形成する燃料としては、上述したメタンやプロパンなどの気体燃料のみならず、例えば軽油,重油或いは灯油といった液体燃料等であってもよい。
また、燃料ガス制御手段(40)として、空気供給ポンプ(20b)の出力及び燃料供給量調整バルブ(20e)の開度を制御するものを示したが、燃料ガス送給配管(20a)における燃料配管(20d)との合流部分より上流側に燃料ガス(F)に混合する空気量を調節するマスフローコントローラ(図示せず)を設けると共に、燃料配管(20d)にも燃料ガス(F)に混合する燃料の量を調節するマスフローコントローラ(図示せず)を設け、燃料ガス制御手段(40)がこれらのマスフローコントローラを制御することによって筒状ヒーター(18)に供給する燃料ガス(F)の流量や燃料ガス(F)の空燃比を調節するよう構成してもよい。つまり、燃料ガス制御手段(40)が筒状ヒーター(18)に供給する燃料ガス(F)の流量や燃料ガス(F)の空燃比を制御できるものであればその態様は如何なるものであってもよい。
入口スクラバー(12)は、ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)に含まれる粉塵や水溶性成分などを除去(液洗)するためのものであり、直管型のスクラバー本体(12a)と、前記スクラバー本体(12a)内部の頂部近傍に設置され、水などの薬液を噴霧状にして撒布するスプレーノズル(12b)とで構成されている。この入口スクラバー(12)は、排ガスダクト(42)を介して半導体製造装置などの処理対象ガス発生源(図示せず)に連通している。
また、入口スクラバー(12)は、薬液タンク(44)上に立設されており(図1参照)或いは(図示しないが)薬液タンク(44)と別個に配設され両者が配管で接続され、排液が薬液タンク(44)に送り込まれるようになっている。そして、スプレーノズル(12b)と薬液タンク(44)との間には循環ポンプ(46)が設置されており、薬液タンク(44)内の貯留薬液をスプレーノズル(12b)に揚上するようになっている。
出口スクラバー(14)は、処理対象ガス(E)をガス処理装置(10)で熱分解した際に副生する排ガス(G)中の粉塵や水溶性成分を最終的に除去(液洗)すると共に、当該排ガス(G)を冷却するためのものであり、直管型のスクラバー本体(14a)と、このスクラバー本体(14a)内にて垂直方向に間隔を隔てて複数(本実施例では4段)設置された穿孔プレート(14b)と、最上部の穿孔プレート(14b)の直上部に取り付けられ、排ガス(G)の通流方向に対向するように上方から水などの薬液を噴霧する下向きのスプレーノズル(14c)とで構成されている。
この出口スクラバー(14)は、水などの薬液を貯留する薬液タンク(44)上に立設されており(図1参照)或いは(図示しないが)薬液タンク(44)と別個に配設され両者が配管で接続され、スプレーノズル(14c)から噴霧された薬液が薬液タンク(44)に送り込まれるようになっている。なお、スプレーノズル(14c)には、薬液タンク(44)内の循環薬液ではなく、新水などの新しい薬液が供給されている。
そして出口スクラバー(14)の頂部出口には処理済みの排ガス(G)を大気中へ放出する排気ファン(48)に接続されている。
薬液タンク(44)は、上述したように入口スクラバー(12)に供給する薬液を貯留し、また、入口スクラバー(12)および出口スクラバー(14)から排出される薬液を回収するタンクである。この薬液タンク(44)には、出口スクラバー(14)のスプレーノズル(14c)にて噴霧された新しい薬液が常に供給されているので、所定量以上の薬液が貯留しないように余剰薬液をオーバーフローさせて排水処理装置(図示せず)へ送るようにしている。
なお、本実施例のガス処理システム(X)におけるガス処理装置(10)を除く他の部分には、処理対象ガス(E)に含まれる、或いは当該ガス(E)の分解によって生じるフッ酸などの腐食性成分による腐蝕から各部を守るため、塩化ビニル,ポリエチレン,不飽和ポリエステル樹脂およびフッ素樹脂などによる耐蝕性のライニングやコーティングが施されている。
次に、以上のように構成されたガス処理システム(X)およびガス処理装置(10)の作用について、図4に示したガス処理装置(10)の動作図を参照しつつ説明する。
まず、始めに排ガス処理システム装置(10)の運転スイッチ(図示せず)をオンにして筒状ヒーター(18)を作動させ、反応器(16)内の加熱を開始する。
続いて、筒状ヒーター(18)の表面温度が燃料の着火点(T1)以上の温度になると、燃料ガス供給装置(20)を作動させて筒状ヒーター(18)の内部空間に燃料ガス(F)を供給する。すると、筒状ヒーター(18)の内部空間に供給された燃料ガス(F)が直ちに着火し、火炎(B)が形成される(図2参照)。このような火炎(B)が形成されると筒状ヒーター(18)の表面および内部空間の温度が急速に上昇するようになる。このため、熱源としてヒーターのみを用いる場合に比べて、処理対象ガス(E)の分解温度までに達する時間(すなわち、装置の立ち上げ時間)を短縮することができる。具体的には、同じ処理対処ガス分解能力を有するガス処理装置において、電熱ヒーターのみを熱源とした場合には、装置の立ち上げに2〜3時間程度を要するが、本実施例のガス処理装置(10)では、20分程度で立ち上げが完了する。
続いて、筒状ヒーター(18)および火炎(B)の熱により、反応器(16)の内部空間の温度(本実施例では筒状ヒーター(18)の表面および内部空間の温度)が処理対象ガス(E)の熱分解温度(T2)以上になると、排気ファン(48)を作動させて、ガス処理システム(X)への処理対象ガス(E)の導入を開始する。すると、処理対象ガス(E)は、まず始めに入口スクラバー(12)に導入され、この入口スクラバー(12)内において水などの薬液で洗浄され、粉塵や水溶性成分などが除去される。
なお、本実施例では、処理対象ガス(E)の導入開始と同時に、燃料ガス(F)の量を火炎(B)が消失しない程度の量まで絞り、以降この量で一定供給すると共に、反応器(16)内の温度を筒状ヒーター(18)に供給する電力の量で制御するようにしているが(図4参照)、燃料ガス(F)の量と電力量との両方で反応器(16)内の温度コントロールをするようにしてもよい。
入口スクラバー(12)で薬洗した処理対象ガス(E)は、ガス導入配管(22)およびガス導入口(16b)を通って筒状ヒーター(18)の内部空間に導かれ、当該ヒーター(18)の電熱および火炎(B)の熱によりその大部分が熱分解され、排ガス(G)となる。
続いて、筒状ヒーター(18)の内部空間を通過し、筒状ヒーター(18)の先端からガス処理空間(S)内へと移動したガス流、すなわち未分解の処理対象ガス(E),排ガス(G)および火炎(B)で構成された高温のガス流は、未分解の処理対象ガス(E)の熱分解を進めながら、筒状ヒーター(18)の外周を包み込むようにしてガス排出口(16c)へと移動し、ガス排出配管(24)を通って出口スクラバー(14)に導入される。
そして、出口スクラバー(14)に導入された排ガス(G)は、水などの薬液で洗浄され、粉塵や水溶性成分などが除去されると共に冷却された後、排気ファン(48)を介して系外(大気中)に放出される。
本実施例のガス処理装置(10)によれば、筒状ヒーター(18)を燃料ガス(F)の着火点以上の温度に保持すると、その内部空間全体が燃料ガス(F)の着火範囲となる。このため、かかる温度に保持した筒状ヒーター(18)に燃料ガス供給装置(20)から燃料ガス(F)を供給すると、例えば燃料ガス(F)中の燃料と空気との比率が変動した場合であっても当該燃料ガス(F)を確実に燃焼させることができ、失火を起こすことなく常に安定した火炎(B)を形成することができる。又、このように燃料ガス(F)の着火範囲を広くすることによって低空気比燃焼が可能となり、省エネルギーやNOx副生量の低減を実現することができる。
また、反応器(16)の本体(16a)における互いに近接する位置にガス導入口(16b)とガス排出口(16c)とを開設すると共に、ガス導入口(16)を囲繞するように筒状ヒーター(18)の一端を本体(16a)に取り付け、且つガス処理空間(S)を横切るように筒状ヒーター(18)を配設しているので、筒状ヒーター(18)の内部空間を通過した高温のガス流が、筒状ヒーター(18)の外周を包み込むようにしてガス排出口(16c)へと移動する。このため、この高温のガス流があたかも筒状ヒーター(18)の外周を囲繞する断熱材のように機能し、筒状ヒーター(18)の外周面からガス処理空間(S)に向けて放射され、処理対象ガス(E)の熱分解等に寄与できずに損失する熱量を極小化することができ、筒状ヒーター(18)が発する電熱のほぼ全てを燃料ガス(F)の着火と処理対象ガス(E)の分解とに使用することができる。また、反応器(16)の熱容量を小さくすることと同様の効果を得ることができる。
また、筒状ヒーター(18)の表面温度を測定する表面温度センサー(32)と、表面温度センサー(32)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力を制御する電力制御手段(34)とを備えているので、例えば、筒状ヒーター(18)の表面温度が燃料ガス(F)の着火点以上の所定の温度となるように電力制御手段(34)を設定しておけば、無駄な電力エネルギーを使うことなく、筒状ヒーター(18)の内部空間全体を常に燃料ガス(F)の着火範囲とすることができる。また、燃料ガス(F)が着火して火炎(B)が形成され、この火炎(B)によって筒状ヒーター(18)の表面温度が電力制御手段(34)に設定された所定の温度を大きく超えた場合、筒状ヒーター(18)への電力の供給が自動的且つ速やかに低減或いは停止される。したがって精密な温度制御ができるのは勿論のこと、エネルギーコストの低減にも資することができる。
さらに、筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を測定する空間温度センサー(38)と、空間温度センサー(38)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)の内部空間に供給する燃料ガス(F)の量を制御する燃料ガス制御手段(40)とを備えているので、例えば、筒状ヒーター(18)の内部空間の温度がCF4のような難分解性ガスを分解できるがサーマルNOxの副生量が急増しない温度(例えば1300〜1400℃前後)となるように制御するよう燃料ガス制御手段(40)を設定しておけば、火炎(B)の熱によって筒状ヒーター(18)の内部空間の温度が燃料ガス制御手段(40)に設定された所定の温度を大きく超えた場合、筒状ヒーター(18)への燃料ガス(F)の供給が自動的且つ速やかに低減或いは停止される。したがって、急上昇した筒状ヒーター(18)の内部空間の温度を素早く下げることができ、この結果サーマルNOxの副生を抑制することができる。
そして、ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)とガス処理装置(10)で熱分解した処理後の排ガス(G)との間で熱交換を行なう熱交換器(26)が設けられているので、処理対象ガス(E)の予熱と排ガス(G)の冷却とを同時に実行することができる。
また、本実施例のガス処理システム(X)によれば、ガス処理装置(10)に導入する処理対象ガス(E)を液洗する湿式の入口スクラバー(12)と、ガス処理装置(10)で熱分解した処理後の排ガス(G)を液洗する湿式の出口スクラバー(14)とを備えているので、処理対象ガス通流路の目詰まり等を防止し、より安定してガス処理装置(10)を連続運転できると共に、熱分解後の排ガス(G)の清浄度を向上させることができる。
なお、上述の実施例では、反応器(16)の本体(16a)底面にガス導入口(16b)およびガス排出口(16c)を設ける場合を示したが、ガス導入口(16b)およびガス排出口(16c)が近接した位置に設けられるのであれば、その位置は上記に限定されるものではなく、例えば図5に示すように、ガス導入口(16b)およびガス排出口(16c)を天井面に設けるようにしてもよし、図示しないが、ガス導入口(16b)を取り囲むようにガス排出口(16c)を複数設けるようにしてもよい。
また、筒状ヒーター(18)内部空間への燃料ガス(F)の供給に関し、燃料ガス送給配管(20a)の先端が排ガス導入口(16b)近傍の筒状ヒーター(18)内部空間に連通する、つまり、筒状ヒーター(18)の内部空間に直接燃料ガスを供給する場合を示したが、筒状ヒーター(18)の内部空間に確実に燃料ガス(F)を供給できるのであれば、燃料ガス(F)の供給位置はこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、ガス導入配管(22)に燃料ガス送給配管(20a)を接続し、ガス導入配管(22)に燃料ガス(F)を供給するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、表面温度センサー(32)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力量を制御すると共に、空間温度センサー(38)で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する燃料ガス(F)の量を制御する場合を示したが、表面温度センサー(32)または空間温度センサー(38)の何れか一方で測定した温度データに基づいて筒状ヒーター(18)に供給する電力量と燃料ガス(F)量との両方を制御するようにしてもよいし、また、制御対象を筒状ヒーター(18)に供給する電力量または燃料ガス(F)量の何れか一方としてもよい。つまり、無駄なエネルギーを使うことなく反応器(16)内の温度が一定となるように制御できればよい。
さらに、図2および図3で示すように、反応器(16)を円筒状のもので構成する場合を示したが、反応器(16)は、内部にガス処理空間(S)が形成されるものであれば如何なる形状であってもよく、例えば図示しないが角筒状や半球のドーム状などであってもよい。
そして、上述のガス処理システム(X)では、入口スクラバー(12)と出口スクラバー(14)との両方を備える場合を示したが、処理対象ガス(E)の種類等に応じて、入口スクラバー(12)または出口スクラバー(14)のいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
次に、図7および8に示す第2実施例のガス処理装置(10)について説明する。上述した第1実施例のガス処理装置(10)と異なる点は、筒状ヒーター(18)における処理対象ガス導入側の部分に内筒部材(50)を配設すると共に、燃料ガス送給配管(20a)の先端部分に冷却装置(52)を取り付けた点である。なお、これら以外の部分は前記第1実施例と同じであるので、前記第1実施例の説明を援用して本実施例の説明に代える。
内筒部材(50)は、例えばハステロイ(ヘインズ社登録商標)やステンレスなどの金属或いはセラミックなどの耐熱材料で形成された筒状(本実施例では円筒状)の部材であり、筒状ヒーター(18)における処理対象ガス導入側の部分に、筒状ヒーター(18)の内周面との間に(筒状ヒーター(18)の内径にもよるが)数mm〜数cm程度の隙間(O)を形成するように配設されている。そして、この隙間(O)に燃料ガス(F)が供給されるようになっている。なお、本実施例では内筒部材(50)を円筒状に形成する場合を示しているが、この円筒部材(50)の形状は両端が開口した筒状であれば如何なるものであってもよく、例えば角筒状等であってもよい。
冷却装置(52)は、冷却水や冷却ガスなどの冷媒を用いて、燃料ガス送給配管(20a)の先端部分(燃料ガス噴出側の部分)が燃料ガス(F)の着火点未満の温度となるように冷却するためのものである。
このように、筒状ヒーター(18)における処理対象ガス(E)導入側の部分に、筒状ヒーター(18)の内周面との間に隙間(O)を形成するように内筒部材(50)を配設すると共に、隙間(O)に燃料ガス(F)を供給することにより、燃料ガス(F)と筒状ヒーター(18)の内壁面との接触を確実なものとすることができ、この結果、燃料ガス(F)の着火をより一層確実に行なうことができる。
また、本実施例のガス処理装置(10)を連続運転すると、火炎(B)および筒状ヒーター(18)の高熱が燃料ガス送給配管(20a)にも伝播し、燃料ガス送給配管(20a)の先端部で燃料ガス(F)が着火するようになる。そうすると、燃料ガス(F)の種類によっては、燃料ガス送給配管(20a)の先端部にカーボンなどの異物が付着するようになり、最悪の場合、当該先端部を閉塞するおそれが生じる。
しかしながら、本実施例のガス処理装置(10)では、燃料ガス送給配管(20a)の先端部分を冷却する冷却装置(52)が取り付けられているので、ガス処理装置(10)を連続運転した場合であっても、燃料ガス送給配管(20a)の先端部で燃料ガス(F)が着火するのを防止することができ、この結果、燃料ガス送給配管(20a)の先端部が異物で閉塞されるのを防ぐことができる。
なお、上述の第2実施例では、内筒部材(50)と冷却装置(52)とを同時に設ける場合を示したが、燃料ガス(F)や処理対象ガス(E)の種類などによっては、これらのうち何れか一方のみを用いるようにしてもよい。
また、冷却装置(52)を燃料ガス送給配管(20a)の先端部分に取り付け、燃料ガス送給配管(20a)の先端部分(燃料ガス噴出側の部分)が燃料ガス(F)の着火点未満の温度となるようにする場合を示したが、この冷却装置(52)に替えて或いはこの冷却装置(52)と共に、燃料ガス送給配管(20a)の先端部から噴出する際の燃料ガス(F)自体の温度が着火点未満となるように燃料ガス(F)を冷却する冷却装置(図示せず)を別途設けるようにしてもよい。かかる冷却装置を用いた場合も、上述の実施例と同様に、燃料ガス送給配管(20a)の先端部で燃料ガス(F)が着火するのを防止することができる。
次に、図9に示す第3実施例のガス処理装置(10)について説明する。上述した第1実施例のガス処理装置(10)と異なる点は、反応器(16)内に水分を供給する水分供給手段(54)が設けられている点である。なお、これら以外の部分は前記第1実施例と同じであるので、前記第1実施例の説明を援用して本実施例の説明に代える。
水分供給手段(54)は、水や水蒸気と云った水分(W)を反応器(16)内に供給するためのものであり、大略、水分供給配管(54a)及び流量制御装置(54b)で構成されている。
水分供給配管(54a)は、一端が水道や貯水タンクなどの水源に接続され、他端が反応器(16)内に接続された配管である。本実施例では、この水分供給配管(54a)の他端側先端部が反応器(16)内で燃料ガス送給配管(20a)に連通するように取り付けられている。水分供給配管(54a)の他端側先端部をこのような位置に取り付けることによって、仮に燃料ガス送給配管(20a)の燃料ガス(F)噴出側端部にカーボン(煤)などの異物が付着した場合、これらの異物を水分供給手段(54)より供給される水分(W)で除去することができるようになるからである。
流量制御装置(54b)は、水分供給配管(54a)を介して反応器(16)内に供給する水分(W)の量を調整するためのものであり、例えばマスフローコントローラなどがこれに該当する。この流量制御装置(54b)には、配線を介して処理対象ガス(E)に含まれる除害対象物の流量信号が与えられるようになっており、この流量信号に基づいて流量制御装置(54b)が処理対象ガス(E)中の除害対象物の分解に必要な量の水分(W)を反応器(16)内に供給するように作動する。
ここで、「処理対象ガス(E)中の除害対象物の分解に必要な量」とは、添加した水分(W)の全てが除害対象物の分解に使用される量を意味する。例えば、除害対象物が難分解性のClF3やCF4の場合、これらの分解に必要な水分(W)の量は、以下の化学式(1),(2)に基づいて算出される。
(化1)
2ClF3+4H2O → 6HF+2HCl+2O2 …(1)
(化2)
CF4+2H2O → 4HF+CO2 …(2)
以上のように、本実施例のガス処理装置(10)によれば、水分供給手段(54)から反応器(16)内に供給される水分(W)が、処理対象ガス(E)に含まれる難分解性の除害対象物(例えば、ClF3やCF4など)を分解するための水素源となり、かかる難分解性の除害対象物を効率よく分解させることができる。
さらに、反応器(16)内に、処理対象ガス(E)中の除害対象物の分解に必要な量の水分(W)を添加するようにすれば、NOxの副生を抑制しつつ、ClF3やCF4と云った難分解性の除害対象物を効果的に分解させることができる。
なお、上述の第3実施例では、内筒部材(50)や冷却装置(52)を設けない場合を示したが、第2実施例で述べたような内筒部材(50)や冷却装置(52)を設けるようにしてもよい。
本発明のガス処理装置(10)およびガス処理システム(X)は、様々な種類の処理対象ガス(E)を確実に熱分解できるのはもとより、処理効率が極めて高く、しかも安全性にも非常に優れたものであることから、半導体製造プロセスから排出される処理対象ガス(E)の熱分解処理のみならず、化学プラントにおける排ガス処理や多種多様な製造業における揮発性有機化合物(VOC)の分解処理などでも利用することができる。つまり、あらゆる工業プロセスから排出される処理対象ガス(E)の分解処理に利用することができる。

Claims (13)

  1. 内部にガス処理空間が形成された本体の互いに近接する位置にガス導入口とガス排出口とが開設された反応器と、
    一端が前記ガス導入口を囲繞するように前記本体内に取り付けられ、前記ガス処理空間を横切るように配設された電熱式の筒状ヒーターと、
    前記筒状ヒーターの内部空間に燃料および空気を混合した燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置とを具備することを特徴とするガス処理装置。
  2. 前記燃料ガス供給装置が、前記筒状ヒーターの内部空間に燃料ガスを供給する燃料ガス送給配管を備えると共に、前記燃料ガス送給配管の先端に、前記燃料ガスを前記筒状ヒーターの内面に沿って螺旋状に旋回するように吹き込む燃料ガス噴射ノズルが取り付けられていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のガス処理装置。
  3. 前記反応器内の温度を測定する温度センサーを備え、前記温度センサーで測定した温度データに基づいて前記筒状ヒーターに供給する電力または燃料ガスの量の少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置。
  4. 前記筒状ヒーターの表面温度を測定する表面温度センサーと、前記表面温度センサーで測定した温度データに基づいて前記筒状ヒーターに供給する電力を制御する電力制御手段とを備えることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置。
  5. 前記筒状ヒーターの内部空間の温度を測定する空間温度センサーと、前記空間温度センサーで測定した温度データに基づいて前記筒状ヒーターの内部空間に供給する燃料ガスの量を制御する燃料ガス制御手段とを備えることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のガス処理装置。
  6. 前記燃料ガス制御手段が、燃料ガスの量を制御する際に、燃料に混合する空気の量が略理論空気量となるように調節することを特徴とする請求の範囲第5項に記載のガス処理装置。
  7. 前記ガス処理装置に導入する処理対象ガスと前記ガス処理装置で熱分解した処理後の排ガスとの間で熱交換を行なう熱交換器が設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項の何れかに記載のガス処理装置。
  8. 前記筒状ヒーターの処理対象ガス導入側に、前記筒状ヒーターの内周面との間に隙間を形成するように内筒部材を配設すると共に、前記筒状ヒーターと前記内筒部材との間に形成された隙間に前記燃料ガスを供給することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第7項の何れかに記載のガス処理装置。
  9. 前記燃料ガス送給配管の先端部分を冷却する冷却装置が取り付けられていることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項の何れかに記載のガス処理装置。
  10. 前記反応器内に水分を供給する水分供給手段が設けられていることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第9項の何れかに記載のガス処理装置。
  11. 請求の範囲第1項乃至第10項の何れかに記載のガス処理装置と、
    前記ガス処理装置に導入する処理対象ガスを液洗する湿式の入口スクラバーまたは前記ガス処理装置で熱分解した処理後の排ガスを液洗する湿式の出口スクラバーの少なくとも何れか一方とを備えることを特徴とするガス処理システム。
  12. 請求の範囲第1項乃至第10項の何れかに記載のガス処理装置を用いたガス処理方法であって、前記筒状ヒーターの内部空間に、前記燃料ガスとして燃料に略理論空気量の空気を混合したものを導入することを特徴とするガス処理方法。
  13. 請求の範囲第10項に記載のガス処理装置を用いたガス処理方法であって、前記筒状ヒーターの内部空間に、前記燃料ガスとして燃料に略理論空気量の空気を混合したものを導入すると共に、前記反応器内に、処理対象ガス中の除害対象物の分解に必要な量の水分を添加することを特徴とするガス処理方法。
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