JP4406347B2 - 汚染物質の分解装置及び土壌中の汚染物質処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱により気化させた土壌中の有機汚染物質を分解する分解装置及び土壌中の汚染物質処理装置に関する。
近年、有機系の汚染物質(有機汚染物質)による環境汚染が社会的に注目され、例えばPCB、ダイオキシン、トリクロロエチレン、ベンゼン、油などの有機系の汚染物質により汚染された土壌から汚染物質を除去して無害化することが求められている。有機汚染物質を除去する方法の一つとして、土壌を加熱して汚染物質を気化させることで土壌より除去する方法があり、土壌から気化させた汚染物質の無害化処理は、触媒法あるいは燃焼法等の処理方法が知られてきた。しかし、触媒法あるいは燃焼法では触媒の劣化、炉内温度や排ガス量の制御の困難性などがあり、土壌の有害物除去(土壌の清浄化)が可能でも、汚染物質自体の無害化処理は困難であるという問題を残している。
そこで汚染土壌から気化させた汚染物質を間接加熱による水蒸気分解法で無害化する方法が開示されている(特許文献1参照)。これは、汚染土壌からPCB類、ダイオキシン類等の有機汚染物質を揮発させる際に多量の排ガスを放出させないように間接加熱法により加熱し、また揮発させた有機汚染物質は水蒸気を用いた方法でハロゲン化水素と二酸化炭素等に安定的に分解することができる汚染土壌の処理方法である。更に、排ガスの取り扱いを容易にするため、水蒸気分解により処理されたガスを酸化剤により不燃性のガスへ変換する方法も知られている。水蒸気による分解工程では、例えばダイオキシン類等の有機汚染物質を分解した場合、分解後の生成物として一酸化炭素、水素、メタンなどの可燃成分が生じる場合がある。この可燃成分はエア等の酸化剤を添加して不燃成分に変換することがより好ましいためである。
しかし、水蒸気分解と酸化処理を単一の炉で行おうとした場合、酸化剤のバックミキシング(酸化剤が炉内のガスの流れを逆流して前半に混ざりこんでしまう現象)が生じることなどから、低温である酸化剤によって炉内の温度が低下して水蒸気分解処理時に所定の温度を保つことが困難になったり、水蒸気分解時に酸素が混在することによりデノボ合成が起こって有害な副生成物が生じたりする可能性があり、分解処理の制御が非常に難しい。従って、酸化処理の工程は分解処理の工程と分けることが望ましく、炉を複数炉にして分解処理用の炉と酸化処理用の炉とに区別するのが一般的であった。
一方、土壌を処理する場合必然的に、土壌の細かい成分がダストになりやすい等の問題が生じる。特に、高温の炉内にダストが存在すると焼結し易いという問題をもっており、複数炉にする場合、炉の接続部が閉塞し易くなる。
また、汚染土壌の処理では使用場所の制限などからよりコンパクトで操作性が良い装置が望まれているが、複数炉である場合には装置自体の大きさが巨大になってしまう。また、炉を複数設けることから放熱面積が大きく、熱効率が悪いなどの問題があった。
特開2004−57911公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、土壌から気化させた汚染物質を分解する際に、ダスト等による閉塞を防ぎ、また多量の排ガスを放出することなく安全かつ確実に分解することができる汚染物質の分解装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明による汚染物質の分解装置は、有機汚染物質を含む土壌を加熱することにより気化させたガスに含まれる有機汚染物質を加熱分解する加熱炉と、前記加熱炉内に配置され、前記有機汚染物質を前記ガスに含まれる水蒸気により加熱分解する分解区域及び前記分解区域において生成される可燃性の分解生成物を酸化剤により不燃性物質へ変換する変換区域を分ける仕切り板とを有することを特徴とする。
また、前記仕切り板は、前記加熱炉内の流路断面積50%以上の面積を有し、前記有機汚染物質を含むガスの流れ方向と垂直な方向に設置されることが好ましい。
また、前記分解区域の酸素濃度は5体積%以下であることが好ましい。
また、前記加熱炉は、内部に1つ以上のラジアントチューブ型ヒータ及び断熱材を有することが好ましい。
また、本発明による土壌中の汚染物質処理装置は、有機汚染物質を含む土壌を加熱し、有機汚染物質を気化させる第1の加熱炉と、有機汚染物質を含む土壌を加熱することにより気化させたガスに含まれる有機汚染物質を加熱分解する第2の加熱炉とを有し、前記第2の加熱炉には、気化させたガスに含まれる前記有機汚染物質を前記ガスに含まれる水蒸気により分解する分解区域及び前記分解により生成した可燃性の生成物を酸化剤により不燃性物質へ変換する区域とを分ける仕切り板を備えることを特徴とする土壌中の汚染物質処理装置。
また、前記仕切り板は、前記加熱炉内の流路断面積50%以上の面積を有し、前記有機汚染物質を含むガスの流れ方向と垂直な方向に設置されることが好ましい。
本発明によれば、土壌から気化させた汚染物質を分解する際に、ダスト等による閉塞を防ぎ、また多量の排ガスを放出することなく安全かつ確実に分解することができる汚染物質の分解装置を提供することができる。
以下本発明に係る実施形態に関し詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る汚染土壌処理装置の概略図を図1に示した。
汚染土壌(汚泥を含む)の処理装置は、汚染土壌から汚染物質を気化させるための揮発装置101と、揮発装置101で処理された汚染土壌を冷却する冷却装置102と、揮発装置101によって気化させた汚染物質ガスを処理するための分解装置103と、分解装置103によって分解し無害化処理された排ガスの冷却等を行うための排ガス処理装置104と、汚染物質ガスを揮発装置101から分解装置103へ導入させ、排ガスとして排出させるためのブロア105とからなる。
揮発装置101はスクリューフィーダまたはキルン等が用いられ、土壌を間接加熱して汚染土壌から汚染物質ガスを気化させる装置である。スクリューフィーダまたはキルンは、土壌の間接的な加熱が容易であること、連続処理が可能なこと、回転数などを調節することが可能であるため汚染土壌の処理量を適宜変更可能なこと、攪拌を伴うため土壌温度が均一になること、などの利点があるが、ダストの発生量を抑制できるため、好ましくはスクリューフィーダを用いると良い。
汚染土壌及び汚染物質ガスの分解処理は次のように行われる。
汚染された土壌は揮発装置101に投入されている。揮発装置101は投入された土壌を200℃〜600℃まで加熱する。土壌に含まれる汚染物質は汚染物質ガスとして気化させ、処理された土壌は清浄土壌として冷却装置102へ搬送され、常温付近まで冷却される。
一方、気化させた汚染物質ガスはブロア105の吸引力によって、分解装置103へ送られる。汚染物質ガスは分解装置103の水蒸気により分解する区域(以下分解区域という)において、600℃〜1300℃になるように加熱され、水蒸気との反応により分解される。水蒸気分解の工程により生成された分解生成物は酸化剤によって不燃性のガスへと変換される変換区域(以下変換区域という)においてエア等の酸化剤との反応により不燃性物質(以下不燃成分という)に変換される。この処理後のガスは排ガス処理装置104で冷却されるが、例えば排ガスが塩化水素等を多量に含む酸性度の高いガスである場合は、アルカリ水シャワーのスクラバー装置などが用いられる。冷却後のガスは、ブロア105を通して排ガスとして排出される。
ここで、本発明者らは、1つの加熱炉内を仕切り板によって分解区域と変換区域の2ゾーンに区分けすることによって、炉を分割すること無しに汚染物質ガスに混入するダストによる閉塞防止や高い熱効率の実現が可能であると同時に、酸化剤の添加による加熱炉内の温度変化・分解区域への酸素の混入を抑制することで汚染土壌から気化させた汚染物質の適切な分解処理を実現する汚染物質の分解装置を発明した。
汚染物質ガスの分解方法について説明する。
まず、汚染物質ガスを効率的に分解するためには、汚染物質ガスを間接的に加熱して分解する水蒸気分解を行うことが好ましい。ここで間接加熱とは、熱源(例えばヒータ等)を汚染物質ガスに直接触れさせないようにして汚染物質ガスを加熱するもので、金属やセラミック等で形成される隔壁で隔離された状態で熱源を設け、この隔壁を通して放射熱等による伝熱で汚染物質ガスを加熱する方法である。間接加熱は直接加熱と比較して発生する排ガス量が少なくなるため装置が巨大化せず、放熱面積(加熱炉の表面積)の拡大を防ぐことができるため熱効率がよくなる。直接加熱とは、汚染物質ガスをバーナー等による熱源で直接加熱するもので、例えば燃料を燃焼させて生成した燃焼ガスと汚染物質ガスを混合して温度を上昇させる方法である。直接加熱の場合はバーナー等の熱源近傍の温度が局所的に高く、炉壁付近で低くなる状態(以下温度むらという)が生じ易く、また、意図せず有害な副生成物が生じることもあるため、汚染物質ガスの無害化処理のためには間接加熱の方法を用いることが好ましい。
有機系汚染物質が分解される(無害化される)原理は次の通りであると考えられる。
有機系の汚染物質は炭素骨格を有し、水素、酸素、窒素等の原子の結合したものである。水蒸気分解の工程では、有機系汚染物質が600℃以上に加熱されると、水蒸気と反応して炭素及び水素、酸素、窒素等の結合の鎖が切れる。加熱温度によって異なるが、時間経過とともに汚染物質はより低分子で、無害な物質に変換される。例えば、ダイオキシン類等の有機汚染物質を水蒸気存在下で600℃以上に間接加熱すると最終的には一酸化炭素、水素、メタン、二酸化炭素、塩化水素等のガスに変換される。
ここで汚染物質を分解するために加熱炉の温度は600℃〜1300℃にすることが好ましい。汚染物質ガスの分解において、加熱炉内の温度が600℃より低い場合には、汚染物質ガスが十分に分解せずに残存する可能性があり、加熱温度が1300℃を超えると、加熱炉を構成する通常の耐熱材料の耐用限界を超えてしまう。また、分解に必要な温度よりも過剰に高温であることは熱効率も悪い。
また、汚染物質ガスを分解するために加熱炉内に滞留させる時間は2〜10秒であることが好ましい。加熱炉内での滞留時間が2秒より短いと、汚染物質ガスが十分に分解せずに残存する可能性がある。一方、滞留時間が10秒より長いと、装置が大きくなり過ぎて熱効率が悪く、加熱炉の温度むらの発生等も生じ易い。
次に、一酸化炭素・水素・メタン等の可燃成分をエア等の酸化剤によって不燃成分に変換する。汚染物質の分解処理(無害化処理)は、有害な汚染物質を無害な物質に変換する処理であるが、処理後のガスには一酸化炭素・水素・メタン等の可燃成分が含まれており、その状態で汚染物質の分解装置外へ排出されると発火等の危険性があり、排ガスの取り扱いに困難が伴う。そのため、水蒸気分解により生成された可燃成分は酸化剤等により不燃成分に変換することが好ましい。例えば、エア等の酸化剤を添加して可燃成分を不燃成分に変換する。
図1に示した分解装置103では、分解装置となる単一の加熱炉内を仕切り板によって、水蒸気分解する分解区域と、分解生成物を不燃成分へ変換する処理(以下変換処理という)を行う変換区域との2ゾーンに区分けする。これは、まず分解区域で処理に充分な時間の滞留時間を確保することが可能となる構造である。
次に、分解区域で生成された可燃成分を酸化剤等により不燃成分に変換させるための変換区域を仕切り板により区分することによって、酸化剤の添加によるバックミキシングの発生を防止させることが可能となる。酸化剤がバックミキシングより炉内のガスの流れを逆流し、汚染物質ガスに混入することは、例えば、ダイオキシン等のデノボ合成が生じる等の問題があるため、分解区域と変換区域を同じ炉に設けることは好ましくない。しかし、分解装置103では変換処理の工程が仕切り板によって水蒸気分解の工程と区分されているため、バックミキシング等に伴うデノボ合成などの問題が生じない。また、酸化剤の添加に伴う炉内の温度変化が、水蒸気分解区域へ及ぶことが抑制できるため、炉内の温度制御が容易となる。
従って、単一の加熱炉においても汚染物質の分解性能を維持し、更に分解装置外へ排出されるガスの安全性を高めることが可能で、作業性も向上する。
例えば水蒸気分解と変換処理を仕切り板の無い同一加熱炉内において行う場合には、加熱炉内の上下方向で大きな温度差が生じる場合がある。加熱炉内の上下方向における温度差が生じた結果、局所的なある領域で必要以上に高温に達し、局所的な別の領域で分解に必要な温度に達せず、例えば加熱炉からのガスの排出口付近においても温度が低いということが起こり得る。
更に、この必要な温度に達しない部分を汚染物質ガスが低温のまま次の工程、例えば変換処理の工程へ移行してしまう現象が生じることもあり、分解処理されていない汚染物質ガスの一部が分解装置外へ排出されてしまう。
従って、分解装置103に仕切り板を設けることが好ましく、加熱炉内に汚染物質ガスが所定の滞留時間滞留させることが可能で、汚染物質の安定的な分解処理が可能となる。
このような水蒸気分解工程を行うことができる装置は、例えば円筒あるいは直方体などの形状を有し、金属またはセラミックスからなる炉芯管に汚染物質ガスを通過させて間接加熱する装置や、加熱炉内に熱源(ヒータ等)を設置し、加熱炉内の温度を保つために断熱材を設けた装置などをしようすることができる。
例えば内断熱型の加熱炉を用い場合、断熱材の外側にある耐熱金属製の外皮において密閉構造をとることができるため、材料の熱膨張率の差による変化が少なく高温条件においても気密性を確保できる。また、ラジアントチューブ型ヒータが炉内全体に分布するため、スケールアップしても温度むらが生じにくく、さらに細い流路が存在しないため装置のメンテナンス性が良く、ダストによる閉塞も生じにくい。従って汚染物質ガスの分解装置としては内断熱型の加熱炉を用いることがより好ましい。

次に分解装置103の詳細について図2を用いて説明する。
図2に示した汚染物質ガスの分解装置は、金属の外皮11に覆われ、所定の温度を保つために設けられた断熱材12を内部に有する加熱炉10からなり、導入される汚染物質ガスの流路方向と垂直に交わる方向に設けられた仕切り板13、及び14が加熱炉10の内部に設けられている。
加熱炉10には更に、土壌から気化させた汚染物質ガス(被処理ガス)を導入する、導入口20と、加熱炉10内部において所定温度で処理された後のガス(処理後ガス)を排出する排出口30が設けられている。
加熱炉10は、第1の仕切り板13及び第2の仕切り板14により、3つの区域に区分けされており、導入口20から第1の仕切り板13までの区域は第1の分解区域、第1の仕切り板13から第2の仕切り板14までの区域は第2の分解区域である。第2の仕切り板14の後には、予熱装置41を備えた酸化剤添加装置40が設けられ、この酸化剤添加装置によって加熱炉10内にエアなどの酸化剤が供給される。この酸化剤が供給される区域は変換区域である。
第1の分解区域、第2の分解区域、及び変換区域にはそれぞれ、熱源となるヒータ51、52、53と、ヒータ51、52、53の温度制御を行う制御手段61、62、63と、制御手段61、62、63へフィードバックするために、各区域で昇温された被処理ガスの温度を測定する温度センサー71、72、73とを備えている。
外皮11は鉄やステンレス(SUS)などの鋼材で形成することが好ましい。また、加熱炉10は内断熱型炉で、加熱炉10の内部形状は、円筒、直方体など適宜選択することができる。加熱炉10の内壁を覆う断熱材12は、耐熱レンガやセラミックボードなどで形成されることが好ましい。内断熱型の加熱炉では、炉内の高温の汚染物質ガスが断熱材に直接接触し、その外側の耐熱金属製の外皮11へのガスの接触を避けることができる。内断熱型炉では密閉構造を容易に実現できるとともに外皮の熱膨張自体を抑えることができる。
特に第2の仕切り板14を設けることにより加熱炉10内の分解区域と変換区域に区分けすることが可能となる。これにより仕切り板を設けない場合の装置と比較して、低温部分を通り、分解されない状態で排出される汚染物質ガスを遮断することが可能となり、分解装置に流入するガスを所定の温度まで上昇させることが可能である。即ち、汚染物質ガスを分解するために必要な水蒸気分解工程における温度600〜1300℃、2〜10秒の滞留を実現できる。
例えば、第1の仕切り板13は加熱炉10の炉底から垂直に炉内の流路断面積の50%以上、更に好ましくは、3分の2以上の流路断面積に相当するように設けると良い。また、第2の仕切り板14は加熱炉10の上の壁側から垂直に炉の下側へ流路断面積の50%以上、更に好ましくは、3分の2以上の流路断面積に相当するように設けると良い。第1の仕切り板13及び第2の仕切り板14は加熱された汚染物質ガス(被処理ガス)の温度に耐えうる素材ならどのようなものでもいいが、耐熱レンガやセラミックボードなど、断熱材12で使用するものと同じ素材を使用することが好ましい。例えば汚染物質としてダイオキシン類等を処理した場合、分解区域における低温部分に、酸化剤が炉の前半に混ざりこんでしまう現象(バックミキシング)により酸素が存在する状態ができると、デノボ合成等によりダイオキシン類が合成してしまうことがある。これにより分解性能を著しく低下させる可能性があるが、加熱炉内を流れるガスの流路断面積の50%以上を塞いで流路を制限することでバックミキシングを防ぐことが可能となる。また、バックミキシングを防ぐことにより、酸化剤と汚染物質ガスの反応が起こって部分的に高温になる、低温の酸化剤が混ざることにより温度が低下する、などの温度むらを防ぐことも可能となる。
熱源となるヒータ51、52、53は、加熱炉10の上部から炉内へ吊下されたラジアントチューブ型ヒータを使用することが好ましく、外皮11とラジアントチューブ型ヒータ51、52、53とを例えばフランジを介して接続すると、気密性を保つために有効である。
ラジアントチューブ型ヒータとは、金属やセラミックスなどの耐熱性チューブの内部に熱源を通し、チューブ外表面からの放射・伝熱により周囲を加熱するヒータである。内部に通す熱源としては、電気ヒータ、灯油、重油、都市ガスなどの燃料の燃焼ガスを用いてもよい。
電気ヒータを用いる場合には、ラジアントチューブ中に発熱体を挿入する。
灯油、重油、都市ガスなどを用いる場合、ラジアントチューブの端部より外側に使用燃料に適した燃焼バーナーを設け、燃焼バーナーから発生する高温ガスをラジアントチューブ中に通過させる。
ラジアントチューブ型ヒータの形状は、直管タイプでもよいし、U字管タイプでもよい。直管タイプの場合、外管内に燃焼ガス送風管を先端付近まで挿入した二重管構造のラジアントチューブを用いることが好ましい。燃焼バーナーによる燃焼ガスは、燃焼ガス送風管の内側を通し、ラジアントチューブの先端において折り返し、燃焼ガス送風管の外側を通して戻すようにする。戻ってきたガスは、排ガスとして系外に放出してもよいし、熱交換器へ送って排熱を利用し装置全体の熱効率の向上させるようにしてもよい。また、ラジアントチューブ型ヒータは加熱炉上部から吊下させる方法や、加熱炉側部から横向きに挿入する方法や、加熱炉底部から上向きに挿入する方法等、どのような方法を用いてもよいが、高温下においてチューブが変形することがあるので、ラジアントチューブ型ヒータを横向きに挿入する場合には、ラジアントチューブ型ヒータが加熱炉の外壁や他のラジアントチューブ型ヒータと接触しないように設置するとよい。 加熱炉10内部に複数のラジアントチューブ型ヒータを配置すると、炉内において伝熱面が広く分布するので炉内温度の均一性を高めることができる。また、土壌から汚染物質を気化させる揮発装置は汚染土壌を攪拌しながら搬送するため、細かい土粒子がダストとなってガスに含有される。この土粒子は1000℃以上の高温にさらされると融解して膠着した塊状のクリンカを形成することがある。クリンカが成長すると炉内の閉塞などの問題が生じるが、フランジを介してラジアントチューブ型ヒータを接続することによって、ラジアントチューブ型ヒータにクリンカなどが付着した場合にもフランジをはずして個々のラジアントチューブ型ヒータを引き抜いて清掃することが可能である。炉芯管の内面を直接清掃するのに比べ、格段に作業が容易となる。なお、個々のラジアントチューブ型ヒータの接続はラジアントチューブ型ヒータを加熱炉から引き抜くことができる接続構造であればよい。
また、ダストやクリンカが加熱炉の底部に蓄積する場合に備えて、ダスト掻き出しフィーダなどを設けることが更に好ましい。
ラジアントチューブ型ヒータの制御は制御手段によって行い、温度計測器による検出温度を設定温度に近づけるようにフィードバック制御する。温度計測器の設置位置は、ラジアントチューブ型ヒータが昇温する加熱炉内の雰囲気を捉えることができる位置に設置できれば特に限定されないが、例えば、第1の分解区域に配置されたラジアントチューブ型ヒータ51は、第1の分解区域と第2の分解区域の間に温度計測器である温度センサー71を設け、この温度センサー71による検出温度をヒータ出力制御装置61にフィードバックして出力制御することが好ましい。
同様に、第2の分解区域に配置されたラジアントチューブ型ヒータ52は、第2の分解区域と変換区域との間に温度センター72を設け、この温度センター72による検出温度をヒータ出力制御装置62にフィードバックして出力制御し、変換区域に配置されたラジアントチューブ型ヒータ53は、加熱炉10の排出口30付近に温度センサー73を設け、この温度センサー73による検出温度をヒータ出力制御装置63にフィードバックして出力制御する。
ラジアントチューブ型ヒータの出力の制御方法は、検出温度が設定温度に達していない場合は出力をON、超えている場合はOFFにする制御法や、設定温度と検出温度を比較して出力をPID制御(Proportional-Integral-Deriva制御)する方法、例えばバーナーへの燃料の供給量をPID制御する方法など、適宜選択することが可能である。
仕切り板とヒータの設置方法については、図3に示すように、導入口20と排出口30を加熱炉10の同じ側面に設け、仕切り板15を水平に設けることにより、汚染物質ガスの流れを炉の内部を周回させるようにすることも可能である。この場合、仕切り板15の下部が分解区域となり、仕切り板15の後に予熱装置41を備えた酸化剤添加装置40が設けられ、この酸化剤添加装置によって加熱炉10内にエアなどの酸化剤が供給される。酸化剤が供給される区域は変換区域である。また図4に示すように、導入口20を鉛直下方の側面に、排出口30を上方側面に設け、被処理ガスの流路方向に対して垂直に交わる方向に仕切り板16及び仕切り板17を設けてもよい。仕切り板は熱源となるヒータ51、52、53の間に位置するように設け、第2の仕切り板17の後には予熱装置41を備えた酸化剤添加装置40を設ける。この場合、導入口20から第2の仕切り板17までが分解区域であり、酸化剤添加装置40によって酸化剤が供給される、第2の仕切り板17から排出口30までの区域は変換区域である。図4には、ヒータ51、52、53は、加熱炉側部から横向きに挿入した場合を示しているが、ラジアントチューブ型ヒータを横向きに挿入する場合には、高温下におけるチューブの変形に十分注意を払う必要がある。また、加熱炉上部から吊り下げる形式以外に、底部から上向きに挿入してもよい。
更に、水蒸気分解の工程における酸素濃度を小さくすることで、汚染物質を安定的に、十分に分解することができる。水蒸気分解の工程における酸素濃度は5体積%以下、好ましくは1体積%以下にすることにより、ダイオキシン類の再合成を防ぐことができる。分解に使用される水蒸気は土壌中に含まれる水分が主に使用されるが、別途水分を分解装置103に添加しても良い。

図2に示す分解装置における汚染物質ガスの処理方法は次の通りである。
汚染物質ガスは、導入口20を通して加熱炉10に導入される。この汚染物質ガスには、有機系の汚染物質の他に、土壌に含まれていた水分や低沸点有機物質が含まれる。
加熱炉10では、第1の温度センサー71による検出温度に基づき、第1の制御器61によってラジアントチューブ型ヒータ51の出力を制御し、汚染物質ガスを目標とする反応温度まで昇温させる。
第1の分解区域で昇温されて所定の温度に達した汚染物質ガスは第2の分解区域へ流入させる。第2の分解区域では、第2の温度センサー72による検出温度に基づき、第2の制御器62によってラジアントチューブ型ヒータ52の出力を制御させる。汚染物質ガスおよび水蒸気は所定の反応温度に保持され、所定の時間滞留させることにより、汚染物質ガスを分解して無害化する。
処理後のガスは、変換区域に流入される。変換区域では、予熱ヒータ41にて予熱された空気等の酸化剤を酸化剤供給ノズル40より供給するとともに、第3の温度センサー73による検出温度に基づき、第3の制御器63によってラジアントチューブ型ヒータ53の出力を制御させる。処理後のガスには、水蒸気分解によって生成された可燃成分をが含まれるため、これらを酸化剤によって不燃成分に変換する。この際、酸化剤としてはエア、酸素など可燃成分を不燃成分に変換することの可能な物質を用いることが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明に係る汚染物質ガスの分解装置および汚染土壌の処理装置の一例を説明する。
本実施例で用いた処理装置は、300kg/hrの土壌処理能力を有する汚染土壌の処理装置で、汚染土壌を揮発装置へ投入して汚染物質を気化させた後、図5に示す汚染物質ガスの分解装置へ導入し、分解処理を行った。
図5、図6、図7はそれぞれ汚染物質ガスの分解装置における長手方向の断面図、上面図、及び汚染物質ガス(被処理ガス)の導入口側からの幅方向の断面図である。ここで、図2と同じ構成部分には同一の符号を付した。
図5において、汚染物質ガスの分解装置の加熱炉10は、鋼材からなる外皮11の内側に、セラミックボードを断熱材12として設けた内断熱型の加熱炉であって、炉内寸法が高さ1950mm、長さ2400mm、幅700mmの直方体形状である。断熱材12であるセラミックボードの厚さは300mm程度で、汚染物質ガス処理における定常状態で外皮11の温度が100℃に達しないようにすることができる。そのため、外皮表面が高温になることに伴う火災や火傷などの事故の発生や、外皮から過剰な熱が逃げることに伴う熱効率の低下を防止している。
加熱炉10では、第1の仕切り板13と第2の仕切り板14が配置されており、これら仕切り板により炉内は3つの区域に区分される。加熱炉10の内部を均等に3つの区域に分けるように、第1の仕切り板は導入口20から長手方向に800mm離れた位置に設けられ、第2の仕切り板は排出口30から長手方向に800mm離れた位置に設けた。
各区域にはそれぞれ3本のラジアントチューブ型ヒータ51、52、53を設けた。
図6は汚染物質ガス分解装置の上面図で、加熱炉10内には計9本のラジアントチューブ型ヒータを設けた。導入口20から800mm間隔で第1の仕切り板13及び第2の仕切り板14が設けてある。個々のラジアントチューブ型ヒータ51、52、53の上端部はフランジ80により外皮11に取り付けられており、これにより気密構造を確保している。フランジ80は取り外し可能でラジアントチューブ型ヒータを上方に引き抜くことができるので、チューブに付着したクリンカなどを掃除が容易に行える。
また、ラジアントチューブ型ヒータ51、52、53は耐熱金属製であり、その外管は外径150mm、長さ2000mmである。ラジアントチューブ型ヒータ51、52、53の外管の内側に燃焼ガス送風管を先端付近まで挿入した二重管構造をしており、外皮11側の炉外には、ガスバーナーが設けられている。ガスバーナーから高温の燃焼ガスを発生させ、燃焼ガス送風管の内側を通して外管からの放射伝熱による間接加熱を行えるようにする。燃焼ガスは送風管を通しラジアントチューブの先端において折り返すようにして内部に流され、2重管構造となっている燃焼ガス送風管の外側を通して戻す。戻ってきた燃焼ガスは排ガスとして系外に放出される。この排ガスはガスの燃焼ガスであるため排ガス処理装置は特に必要がない。
図7は被処理ガスの導入口側20からみた断面図で、外皮11に覆われた断熱材12が加熱炉10内に設けられ、炉内寸法が高さ1950mm、幅700mmである。ラジアントチューブ型ヒータ51は、図7で示された2本のラジアントチューブ型ヒータの後方に、更にもう1本のラジアントチューブ型ヒータを設けている。後方に設けられたラジアントチューブ型ヒータは図7において2本のラジアントチューブ型ヒータの中央に位置する。
加熱炉内に流れる汚染物質ガスの温度は温度センサー71、72、73によって測定され、温度制御手段によって所定温度になるようにラジアントチューブ型ヒータ51、52、53が制御される。本実施例の場合には、温度計測器である温度センサー71、72および73による検出温度を、1000℃に近づけるように、ガスバーナーによる温度調節を行った。具体的には、LPG(液化石油ガス)バーナーを使用し、バーナーへのLPGの供給量をPID制御(Proportional-Integral-Deriva制御)して加熱炉内に流れる汚染物質ガスの温度制御を行った。
第2の仕切り板14の後には、予熱装置41を備えた酸化剤添加装置40が設けられ、この酸化剤添加装置40によって加熱炉10内にエアなどの酸化剤が供給される。この酸化剤が供給される第3の区域は変換区域となる。
次に汚染土壌から気化させた汚染物質ガスの分解処理方法について説明する。
汚染土壌として使用した土壌は、水分10重量%、有機物5重量%を含有する土壌であり、汚染物質としてダイオキシン類を8000pg−TEQ/gの濃度で含んでいる。
この汚染土壌を土壌処理装置における揮発装置101のホッパーから投入して500℃に加熱し、汚染土壌から水分、低沸点有機物およびダイオキシン類を気化させた。土壌処理装置におけるブロア105の吸引力により、汚染物質ガスを上述した分解装置103の加熱炉10内に送り、第1の区域及び第2の区域において汚染物質ガスを約1000℃まで昇温、保持して、汚染物質を分解した。
その後、酸化剤添加装置40の供給ノズルから酸化剤として空気を第3の区域に150Nm3/hrの流量で供給し、第1の区域及び第2の区域における水蒸気分解工程で生成された生成物の変換を行った。処理後の排ガスは排ガス処理装置104で除塵および冷却して排気した。
以上のような分解方法により、汚染土壌から気化させた汚染物質ガスを分解処理した場合の、加熱炉10内の温度分布、加熱炉10内の酸素濃度分布及び処理後の汚染物質の濃度を測定した。結果は次の通りである。
ダイオキシン類を含む汚染土壌を揮発装置101に投入し、揮発装置で気化させて発生したガスの総量は約350Nm3/hrであった。気化させたガス中の主な成分は水蒸気である。
揮発装置101で処理された汚染土壌のダイオキシン類濃度は2pg−TEQ/gであった。揮発装置101に投入前の濃度は8000pg−TEQ/gであるので、ダイオキシン類の除去率は99.99%以上であり、土壌から十分な除去が行えた。
図8に加熱炉10内の温度分布を示した。汚染物質ガスが流入した直後の第1の分解区域で温度が少しずつ変化して800℃付近まで達し、第2の区域以降は800℃以上となっている。また、第2の区域以降に流れるガスの温度は800℃以上であった。実施例1に示した装置では温度差が生じないことが明らかである。
また、図9には、加熱炉10内の酸素濃度分布を示した。図9中に矢印で示した箇所は酸化剤添加装置40から流入させている酸化剤としてのエアが吹き込む箇所(エア吹き込み口)である。図9に示されるとおり、第1及び第2の分解区域における酸素濃度は0%でほとんど酸素が混入していないことが明らかである。第1及び第2の分解区域において酸素混入しないことは、ダイオキシン類などの汚染物質が低温でデノボ合成によってダイオキシンが再合成される可能性がないことを意味し、安定的な処理が行える装置であるといえる。
揮発装置101から気化させた汚染物質ガスが加熱炉10に流入する導入口20で汚染物質ガス中のダイオキシン類濃度を測定した結果、3000ng−TEQ/Nm3であった。分解装置における水蒸気分解工程の終端、即ち第2の区域の出口でガス中のダイオキシン類濃度を測定したところ、0.06ng−TEQ/Nm3で分解率は99.99%以上であった。排ガス処理装置104を経て大気へ放出される排ガスは、ダイオキシン濃度0.03ng−TEQ/Nm3であった。また、大気へ放出される排ガス中の塩化水素濃度0.3mg/Nm3であり、大気汚染防止法の排ガス基準を満たすものとなった。
実施例1による分解装置は、水蒸気分解工程と変換処理工程を単一炉で構成できることなどから、汚染物質ガスの分解性能の安定化、加熱炉内における温度むら抑制などのほか、装置コスト・放熱量・メンテナンス性などの点で多炉構成に比べて熱効率などの面でより有効な装置である。本実施例に係る汚染物質ガスの分解装置は内断熱方式であり、スケールアップに適しており、汚染物質ガスの分解装置として有効である。
(比較実験1)
汚染物質ガスの分解処理装置における加熱炉において、仕切り板の無い加熱炉を用いて汚染物質ガスの分解試験を行った。図10に試験に用いた加熱炉の長手方向の断面図を示す。この加熱炉は、実施例1で示した加熱炉から仕切り板を取り除いたものであって、炉内寸法は実施例で示す加熱炉と同様である。
また、予熱装置41を備えた酸化剤添加装置40及び、予熱装置42を備えた酸化剤添加装置43とは、排出口30から長手方向に800mm離れた場所に酸化剤であるエアの吹き込み口を2箇所設けた。
汚染土壌の処理及び汚染物質ガスの分解処理は、使用した加熱炉の構成以外には同様な手順で行われ、実験に使用した汚染土壌の組成等も同じである。ダイオキシン類を含む汚染土壌を揮発装置に投入し、汚染物質ガスを加熱炉内へ導入した場合の加熱炉内の温度分布、加熱炉内の酸素濃度分布及び処理後の汚染物質の濃度を測定した。結果は次の通りである。
図11に加熱炉内の温度分布を示した。図11から明らかなように加熱炉内の上下方向で大きな温度差があり、特に汚染物質ガスの導入口から加熱炉の底部における広い範囲で400℃以下の低い温度を示した。汚染物質を分解するために必要な温度、600℃以上に保つことが困難な状況である。
図12には加熱炉内の酸素濃度分布を示した。図12中に矢印で示した箇所は酸化剤添加装置40から流入させている酸化剤としてのエアが吹き込む箇所(エア吹き込み口)である。図12から、導入口の近傍まで酸素が検出されていることがわかり、エア吹き込み口よりも前半部に酸素が入り込む(バックミキシング)様子が分かった。特に、汚染物質がダイオキシン類などの場合、温度の低い領域で酸素濃度が高くなると、デノボ合成による再合成反応の可能性がるため、エアの吹き込み口よりも前半部に酸素が入り込む状態は好ましくない。
次に、実施例1と同じ条件で汚染土壌の処理試験を行った結果、加熱炉の導入口における汚染物質ガス中のダイオキシン類濃度は3000ng−TEQ/Nm3であるのに対し、エアの吹き込み口直前におけるガス中のダイオキシン類濃度は380ng−TEQ/Nm3、排ガス処理装置を経て大気へ放出される排ガスは、ダイオキシン類濃度が2ng−TEQ/Nm3であった。エアの吹き込み口直前におけるダイオキシン類濃度の分解率は約90%程度であり、また、排ガス処理装置を経て放出される排ガス中のダイオキシン類濃度は排出許容限界値を大きく上回るもので、汚染物質の分解処理装置として許容できないものであった。
本発明の一実施形態に係る汚染土壌の処理装置の概略図。 本発明の一実施形態に係る汚染物質ガス分解処理装置の概略図。 本発明の一実施形態に係る汚染物質ガス分解処理装置の概略図。 本発明の一実施形態に係る汚染物質ガス分解処理装置の概略図。 本実施例に係る汚染物質ガス分解処理装置の概略図。 本実施例に係る汚染物質ガス分解処理装置の上面図。 本実施例に係る汚染物質ガスの分解処理装置の断面図。 加熱炉内での温度分布を示す図。 加熱炉内での酸素濃度分布を示す図。 比較例に係る加熱炉の断面図。 比較例に係る加熱炉内での温度分布を示す図。 比較例に係る加熱炉内での酸素濃度分布を示す図。
符号の説明
10・・・加熱炉、
11・・外皮、
12・・・断熱材、
13、14、15、16、17・・・仕切り版、
20・・・導入口、
30・・・排出口
40、43・・・酸化剤添加装置、
41、42・・予熱装置、
51、52、53・・・ヒータ、
61、62、63・・・制御手段、
71、72、73・・・温度センサー、
80・・・フランジ、
101・・・汚染土壌の揮発装置、
102・・・冷却装置、
103・・・分解装置、
104・・・処理装置、
105・・・ブロア

Claims (6)

  1. 有機汚染物質を含む土壌を加熱することにより気化させたガスに含まれる有機汚染物質を加熱分解する加熱炉と、
    前記加熱炉内に配置され、前記有機汚染物質を前記ガスに含まれる水蒸気により加熱分解する分解区域及び前記分解区域において生成される可燃性の分解生成物を酸化剤により不燃性物質へ変換する変換区域を分ける仕切り板と
    を有することを特徴とする汚染物質の分解装置。
  2. 前記仕切り板は、前記加熱炉内の流路断面積50%以上の面積を有し、
    前記有機汚染物質を含むガスの流れ方向と垂直な方向に設置されることを特徴とする請求項1記載の汚染物質の分解装置。
  3. 前記分解区域の酸素濃度は5体積%以下であることを特徴とする請求項第1記載の汚染物質の分解装置。
  4. 前記加熱炉は、内部に1つ以上のラジアントチューブ型ヒータ及び断熱材を有することを特徴とした請求項1記載の汚染物質の分解装置。
  5. 有機汚染物質を含む土壌を加熱し、有機汚染物質を気化させる第1の加熱炉と、
    有機汚染物質を含む土壌を加熱することにより気化させたガスに含まれる有機汚染物質を加熱分解する第2の加熱炉と
    を有し、
    前記第2の加熱炉には、気化させたガスに含まれる前記有機汚染物質を前記ガスに含まれる水蒸気により分解する分解区域及び前記分解区域により生成した可燃性の分解生成物を酸化剤により不燃性物質へ変換する区域とを分ける仕切り板を備えることを特徴とする土壌中の汚染物質処理装置。
  6. 前記仕切り板は、前記加熱炉内の流路断面積50%以上の面積を有し、
    前記有機汚染物質を含むガスの流れ方向と垂直な方向に設置されることを特徴とする請求項5記載の土壌中の汚染物質処理装置。
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