JPWO2008068951A1 - 弾性表面波フィルタ装置 - Google Patents
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Abstract
段間に容量が挿入されている縦続接続型の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置の小型化を図る。圧電基板2上に、第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4が構成されており、第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの中央の第1のIDT3aの一端が第1の不平衡端子5に、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの中央の第1のIDT4aの一端が第2の不平衡端子6に接続されており、第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4の第2のIDT3b,4bの信号端子同士が第1の信号ライン9により接続されており、第3のIDT3c,4cの信号端子同士が第2の信号ライン10により接続されており、第1,第2の信号ライン9,10間に容量11が接続されている、弾性表面波フィルタ装置1。
Description
本発明は、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置に関し、より詳細には、圧電基板上において、第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタが2段縦続接続されている弾性表面波フィルタ装置に関する。
従来、携帯電話機のRF段の帯域フィルタとして、縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置が広く用いられている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置において、通過帯域外の減衰量を大きくすることが求められる場合には、複数の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを縦続接続した構造が用いられることが多い。
例えば下記の特許文献1には、図5に示す2段縦続接続型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置が開示されている。
図5に示す縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置101では、圧電基板102上に、図5に略図的に示されている電極構造が形成されている。圧電基板102は、36°YカットX伝搬のLiTaO3からなる。圧電基板102上において、第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ103と、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ104とが縦続接続されている。縦結合共振子型弾性表面波フィルタ103は、弾性表面波伝搬方向において例えば距離を隔てて配置された第1,第2のIDT103a,103bを有する。IDT103a,103bに設けられている領域の表面波伝搬方向両側には、反射器103c,103dが配置されている。第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ104も、第1,第2のIDT104a,104bと、IDT104a,104bが設けられている領域の表面波伝搬方向両側に配置された104c,104dとを有する。
第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ103の第1のIDT103aの一端が入力端子105に接続されており、他端がグラウンド電位に接続されている。第2のIDT103bの一端がグラウンド電位に、他端が信号ライン107により、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ104の第1のIDT104aに接続されている。IDT104aの一端が上記信号ライン107に接続されており、他端はグラウンド電位に接続されている。第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ104の第2のIDT104bの一端がグラウンド電位に接続されており、他端が出力端子106に接続されている。
縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置101では、上記信号ライン107とグラウンド電位との間に、くし型電極108が接続されている。くし型電極108は、段間接続用の信号ライン107とグラウンド電位との間に容量を挿入するために設けられており、それによって、通過帯域内におけるスプリアスが抑制されると述べられている。
特開平7−74588号公報
しかしながら、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置101では、上記くし型電極108により、スプリアスを抑制するための十分な容量を挿入するには、比較的大きなくし型電極108を形成しなければならなかった。そのため、圧電基板102上における弾性表面波フィルタ103,104の電極構造、並びに信号ライン107及びグラウンド電位に接続される配線等の形成領域が制限されがちであった。
よって、弾性表面波フィルタ装置が大きくならざるを得ず、小型化の妨げとなっていた。加えて、電極や配線のレイアウトが制限されるため、これらのレイアウトを工夫することにより特性の改善を図ることも困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、通過帯域内におけるスプリアスを抑制し得るだけでなく、小型化を図ることができ、かつ圧電基板上における電極構造や配線のレイアウトの自由度を高めることを可能とする縦結合共振子型弾性表面波フィルタ装置を提供することにある。
本発明によれば、圧電基板と、前記圧電基板上に形成された第1のIDTと、第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが設けられている領域の表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器とを有する第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを備え、前記第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第2のIDTの信号端子と、前記第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第2のIDTの信号端子とを接続している第1の信号ラインと、前記第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第3のIDTの信号端子と、前記第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第3のIDTの信号端子とを接続している第2の信号ラインと、前記第1,第2の信号ライン間に接続されている少なくとも1個の容量とをさらに備え、前記第1の信号ラインを伝送される電気信号に対して、前記第2の信号ラインを伝送される電気信号の位相が180°異なっている、弾性表面波フィルタ装置が提供される。
本発明に係る弾性表面波フィルタ装置では、好ましくは、前記少なくとも1個の容量が、前記圧電基板上に形成されたくし型電極からなる。くし型電極により、小型でありながら大きな容量を得ることができ、それによって弾性表面波フィルタ装置の小型化をより一層進めることができる。
本発明に係る弾性表面波フィルタ装置では、好ましくは、前記第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第1のIDTが、それぞれ、第1,第2の不平衡信号端子に接続されている。この場合には、本発明に従って、小型であり、通過帯域内スプリアスの影響が少ない、特性の良好な不平衡入出力型の帯域フィルタを提供することができる。
(発明の効果)
(発明の効果)
本発明に係る弾性表面波フィルタ装置では、それぞれが、第1〜第3のIDTを有する第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタが、第2のIDTの信号端子同士を第1の信号ラインにより接続し、かつ第3のIDTの信号端子同士を第2の信号ラインにより接続することにより、縦続接続されており、第1,第2の信号ライン間に少なくとも1個の容量が接続されており、該容量により、段間に容量が挿入されて、通過帯域内におけるスプリアスが抑制されている。そして、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタ装置では、段間容量が、信号ラインとグラウンド電位との間に接続されていたため、十分なスプリアス抑制効果を得るには大きなくし型電極を設けなければならなかったのに対し、本発明では、第1,第2の信号ライン間に容量が挿入されており、この場合には、スプリアスを抑制するのに必要な容量の大きさを小さくすることができる。
従って、より小さな容量でフィルタ特性の改善を図ることができるので、弾性表面波フィルタ装置の小型化を図ることができるとともに、圧電基板上における電極や配線のレイアウトの自由度を高めることが可能となる。よって、電極や配線のレイアウトの工夫により特性の改善等を図ることも可能であり、良好な特性を有する小型の弾性表面波フィルタ装置を提供することが可能となる。
1…弾性表面波フィルタ装置
2…圧電基板
3…第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
3a〜3c…第1〜第3のIDT
3d,3e…反射器
4…第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
4a〜4c…第1〜第3のIDT
4d,4e…反射器
5…第1の不平後端子
6…第2の不平衡端子
7,8…グランドライン
9,10…第1,第2の信号ライン
11…くし形電極
2…圧電基板
3…第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
3a〜3c…第1〜第3のIDT
3d,3e…反射器
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4a〜4c…第1〜第3のIDT
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5…第1の不平後端子
6…第2の不平衡端子
7,8…グランドライン
9,10…第1,第2の信号ライン
11…くし形電極
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波フィルタ装置の模式的平面図である。
弾性表面波フィルタ装置1は、圧電基板2を有する。圧電基板2は、本実施形態では、LiTaO3基板からなる。もっとも、圧電基板2は、他のカット角のLiTaO3基板であってもよく、またはLiNbO3や水晶などの他の圧電単結晶を用いて形成されていてもよく、圧電セラミックスにより構成されていてもよい。
圧電基板2上に、模式的に示されている電極構造及び配線が形成されている。
すなわち、圧電基板2上において、第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3と、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ4とが構成されている。第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3は、第1のIDT3aと、第1のIDT3aの表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT3b,3cとを有する。第1〜第3のIDT3a〜3cが設けられている領域の表面波伝搬方向両側には、反射器3d,3eが形成されている。
第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ4もまた、第1のIDT4aと、第1のIDT4aの表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT4b,4cとを有する。IDT4a〜4cが配置されている領域の表面波伝搬方向両側には、反射器4d,4eが配置されている。第1のIDT3aの一端は、入出力端子の一方としての第1の不平衡端子5に接続されている。IDT3aの他端は、グランドライン7に接続されている。グランドライン7は、IDT3aを反射器3eに接続しており、反射器3eは、グラウンド電位に接続されている。従って、IDT3aの他端はグラウンド電位に接続されている。
また、グランドライン7は、反射器4eにも接続されており、反射器4eもまたグラウンド電位に接続されている。
第2のIDT3bの一端がグラウンド電位に接続されており、他端が第1の信号ライン9に接続されている。第1の信号ライン9により、第2のIDT3bの他端と、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ4の第2のIDT4bの一端とが接続されている。第2のIDT4bの他端はグラウンド電位に接続されている。言い換えれば、第2のIDT3bの信号端子と、第2のIDT4bの信号端子とが第1の信号ライン9により電気的に接続されている。
同様に、第3のIDT3cの一端がグラウンド電位に接続されており、他端がすなわち信号端子が第2の信号ライン10に接続されている。第2の信号ライン10は、第3のIDT4cの一端、すなわち信号端子に接続されている。第3のIDT4cの他端はグラウンド電位に接続されている。第1のIDT4aの一端が入出力端子の他方としての第2の不平衡端子6に接続されており、他端がグランドライン8に接続されている。グランドライン8は、IDT4aの他端と、反射器3d,4dと電気的に接続している。反射器4dはグラウンド電位に接続されている。従って、IDT4aの不平衡端子6に接続されている側とは反対側の端子はグラウンド電位に接続されている。
第1の信号ライン9を伝送される信号の位相と、第2の信号ライン10を伝送される信号の位相とは180°異なっている。すなわち、第1,第2の信号ライン9,10は、平衡信号ラインを構成している。もっとも、第1のIDT3a,4aの電極指の本数が偶数本、第2,第3のIDT3b,3c,4b,4cの電極指の本数が奇数本とされ、それによって不平衡入力−不平衡出力を有する弾性表面波フィルタ装置1とされている。
なお、第1,2の信号ライン9,10を平衡信号ラインに構成できればよく、例えば第1〜第3のIDT3a,4a,3b,3c,4b,4cの電極指本数が全て奇数本とされ、第3のIDT3c,4cの向きに対して第2のIDT3b,4bの向きが上下反転されてもよい。
本実施形態の弾性表面はフィルタ装置1の特徴は、第1,第2の信号ライン9,10間に、くし型電極11からなる容量が接続されていることにある。すなわち、第1,第2の縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ3,4を縦続接続した構造では、通過帯域内のスプリアスが現れるが、容量をくし型電極11により段間に挿入することにより、スプリアスを抑圧することができる。
しかも、くし型電極11により、容量を挿入した場合には、特許文献1に記載の従来の弾性表面波フィルタ装置101の場合のくし型電極108に比べて、小さい容量で同様のスプリアス抑圧効果を得ることができる。従って、小さなくし型電極11により特性改善を図ることができるので、弾性表面波フィルタ装置1の小型化を進めることができる。加えて、くし型電極11を小さくし得るので、圧電基板2上における上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4を形成している電極構造や信号ライン9,10やグランドライン7,8、あるいはIDT3b,3c,4b,4c及び反射器3e,4dをグラウンド電位に接続するための引回し配線などのレイアウトの自由度を高めることができる。よって、電極構造や配線等のレイアウトの工夫により特性改善を図ることも容易となる。
なお、上記電極構造や配線等を形成する導電性材料については特に限定されず、適宜の金属もしくは合金を用いることができる。また、電極構造や配線等が、複数の金属膜を積層した積層金属膜により形成されていてもよい。
次に、本実施形態の弾性表面波フィルタ装置1において、小さな容量で特性を改善し得ることをより具体的な実験例に基づき明らかにする。
弾性表面波フィルタ装置1を以下の仕様で作製した。
第1のIDT3a,4aの電極指の対数:25.5対
第2,3のIDT3b,3c,4b,4cの電極指の対数:15対
反射器3d,3e,4d,4eにおける電極指の本数:54本
また、IDT3a〜3c,4a〜4cにおける交叉幅は、IDT3a〜3cにおける電極指のピッチで定まる波長λとした場合に19λとした。また、IDT3a〜3c,4a〜4c及び反射器3d,3e,4d,4eにおけるデューティはいずれも0.55とした。IDT及び反射器における電極膜厚は0.03λとした。
第2,3のIDT3b,3c,4b,4cの電極指の対数:15対
反射器3d,3e,4d,4eにおける電極指の本数:54本
また、IDT3a〜3c,4a〜4cにおける交叉幅は、IDT3a〜3cにおける電極指のピッチで定まる波長λとした場合に19λとした。また、IDT3a〜3c,4a〜4c及び反射器3d,3e,4d,4eにおけるデューティはいずれも0.55とした。IDT及び反射器における電極膜厚は0.03λとした。
くし型電極11の容量:2.5pF
くし型電極11については、電極指の対数を12対とし、電極指交叉幅330μmとした。この場合、圧電基板2上におけるくし型電極11の専有面積は330μm×70μm=23100μm2である。
くし型電極11については、電極指の対数を12対とし、電極指交叉幅330μmとした。この場合、圧電基板2上におけるくし型電極11の専有面積は330μm×70μm=23100μm2である。
本実施形態では、信号ライン9,10を伝送する信号を平衡信号とするために、中央に配置されている第1のIDTの電極指の対数を25.5対、すなわち電極指の本数を52本と偶数本とし、他方、外側の第2,第3のIDT3b,3c,4b,4cの電極指の本数を31本、すなわち奇数本とした。
なお、上記圧電基板2は、LiTaO3基板で形成し、電極及び配線パターンについては、Alにより形成した。
上記のようにして形成された弾性表面波フィルタ装置1の減衰量周波数特性を図3及び図4に実線で示す。なお、図4は、0〜1500MHzまでの周波数域における減衰量周波数特性を示しており、図3はその一部である290〜340MHzの周波数域における減衰量周波数特性を示しており、さらに図3においては、その通過帯域の要部を右側のスケールで拡大した特性をも示している。
比較のために、図2に示した弾性表面波フィルタ装置51を用意した。弾性表面波フィルタ装置51では、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4間の接続態様及び段間容量を構成する電極が異なることを除いては上記弾性表面波フィルタ装置1と同様とした。すなわち、図2に示すように、第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3の第2,第3のIDT3b,3cの各一端を共通接続し、信号ライン52に接続している。また、第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ4の第2,第3のIDT4b,4cの各一端も共通接続され、上記信号ライン52に接続されている。すなわち、信号ライン52により、第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4が接続されている。他方、グランドライン7,8と、上記信号ライン52との間に、それぞれ、くし型電極53,54を接続した。くし型電極53,54は、段間において信号ラインとグランド電位との間に接続されていることになる。
図2に示す弾性表面波フィルタ装置51において、上記実施形態と同様に通過帯域内におけるスプリアスを抑制するように、すなわち同等のフィルタ特性が得られるようにくし型電極53,54の電極指交叉幅、電極指の対数等を調整した。その結果、くし型電極53,54のそれぞれが、電極指交叉幅=660μm、電極指の対数が12対である場合、図3及び図4に破線で示すフィルタ特性が得られた。この場合、くし型電極53,54による専有面積は、660μm×70μm×2=92400μm2となる。
図3及び図4における破線で示すフィルタ特性と、実線で示すフィルタ特性とは、ほぼ同等のフィルタ特性を有し、通過帯域に大きなスプリアスは現れていない。しかしながら、弾性表面波フィルタ装置51では、上記くし型電極53,54の占める専有面積は92400μm2と非常に大きく、これに対して上記実施形態の弾性表面波フィルタ装置1では、くし型電極11の専有面積は23100μm2に留まっている。従って、上記実施形態によれば、通過帯域内におけるスプリアスを段間容量により低減し得るだけでなく、段間容量を構成するくし型電極11のサイズを小さくすることができるので、弾性表面波フィルタ装置11の小型化を図り得ることがわかる。
そして、くし型電極11が設けられている部分の領域を小さくすることができるので、くし型電極11の周囲に、例えばグラウンド電位に接続される電極パッド等を配置することも可能となる。従って、電極パッドを含む電極や配線等のレイアウトの自由度を高めて、通過帯域外特性の改善等を図ることも可能となる。
上記実施形態の弾性表面波フィルタ装置1では、くし型電極11により容量が形成されていたが、くし型電極11以外の構造により段間に容量が挿入されてもよい。このような構造としては、圧電基板2上において所定の距離を隔てて直線状の電極が対向されている構造、圧電基板2上において誘電体層が形成されており、該誘電体層を挟んで一対の電極が形成されている構造などを用いることができる。もっとも、好ましくは、くし型電極11を用いることにより、より小さなスペースで十分な大きさの容量を形成することができ、小型化をより一層進めることができる。
また、上記実施形態では、第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4が縦続接続された2段縦続接続型の弾性表面波フィルタ装置が形成されていたが、3以上の段数の弾性表面波フィルタ装置にも本発明を適用することができる。
また、第1〜第3のIDTを有する3IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ3,4だけでなく、例えば第2,第3のIDTの表面波伝搬方向両側に第4,第5のIDTが設けられている5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いてもよい。その場合には、第4,第5のIDTの各一端を第1のIDTの不平衡端子に接続されている側の端部と共通接続し、各他端をグラウンド電位に接続すればよい。
Claims (3)
- 圧電基板と、
前記圧電基板上に形成された第1のIDTと、第1のIDTの弾性表面波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDTと、第1〜第3のIDTが設けられている領域の表面波伝搬方向両側に配置された一対の反射器とを有する第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタを備え、
前記第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第2のIDTの信号端子と、前記第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第2のIDTの信号端子とを接続している第1の信号ラインと、
前記第1の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第3のIDTの信号端子と、前記第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第3のIDTの信号端子とを接続している第2の信号ラインと、
前記第1,第2の信号ライン間に接続されている少なくとも1個の容量とをさらに備え、
前記第1の信号ラインを伝送される電気信号に対して、前記第2の信号ラインを伝送される電気信号の位相が180°異なっている、弾性表面波フィルタ装置。 - 前記少なくとも1個の容量が、前記圧電基板上に形成されたくし型電極からなる、請求項1に記載の弾性表面波フィルタ装置。
- 前記第1,第2の縦結合共振子型弾性表面波フィルタの前記第1のIDTが、それぞれ、第1,第2の不平衡端子に接続されている、請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
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