JPWO2007099997A1 - 免疫賦活剤とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

医薬品、食品素材としても利用可能な安全な免疫賦活剤及びその製造方法を提供することを目的とする。また、コーヒー抽出残渣の新規な利用方法をも提供する。本発明は、コーヒー抽出物を有効成分とする免疫賦活剤を提供する。好ましくは、コーヒー抽出物がアラビノガラクタンを含有する抽出物である免疫賦活剤である。また、この免疫賦活活性が、マクロファージなどの免疫担当細胞の増殖促進に由来することを特徴とする。ここで、免疫担当細胞が、マクロファージ様細胞株RAW264、J774.1、マウス脾細胞、マウス腹腔マクロファージ、マウス樹状細胞のいずれかであることが好ましい。また、これらの免疫賦活剤を含有する組成物は、医薬組成物、食品組成物、化粧品組成物の組成物として利用できる。

Description

本発明は、コーヒー抽出物を有効成分とする免疫賦活剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、コーヒー抽出物に含有されるアラビノガラクタン(Arabinogalactan;AG)を有効成分として含有する、免疫賦活剤及びその利用に関する。
従来、アラビノガラクタンはカラマツから抽出されたものが主として使用されてきた。カラマツ由来のアラビノガラクタン(Larch wood AG;L−AG)を食品添加物として使用する場合には、不純物を除くために高度に精製する必要があった。そこで、食経験のある食品由来の原料から容易に精製できるアラビノガラクタン抽出物の製造方法およびアラビノガラクタン抽出物が求められていた。
また、カラマツ由来のアラビノガラクタンは分子量が15000〜18000程度であることから、水溶性に優れ、粘度が低いという特徴があった。この特徴を活かし、テクスチャに変化を与えず食品に水溶性食物繊維として添加することができ、健康を意識した食品が開発できる。さらに粘度を上げずに固形分濃度を上げることができるため、インクにおいては色の転写性改善、顔料安定性の向上などの特性が付与される。光沢と透明性を必要とする食品包材、ラベル、ラップ材等の精密印刷に用いるハイエンドインクには、インクの転写性を高め、新聞、カタログ、段ボール箱等の印刷に用いるローエンドインクでは、顔料の安定性を増すことができる。このように、カラマツ由来のアラビノガラクタンは様々な用途に使用できる多糖類である。
一方、コーヒー豆中にはアラビノガラクタンが多く含まれている。コーヒー豆由来のアラビノガラクタンは、カラマツ由来のアラビノガラクタンと比較して、その分子量が大きいことに特徴がある。分子量が大きいことから、カラマツ由来のアラビノガラクタンのように粘度を上げず固形分濃度を上げることができない。従ってカラマツ由来のアラビノガラクタンのような利用方法は期待できなかった。
従って、コーヒー生豆、コーヒー焙煎豆、コーヒー抽出後の残渣にもアラビノガラクタンが含有されているにもかかわらず、アラビノガラクタンの資源としての利用はなされてこなかった。そこで、コーヒー抽出物、特にアラビノガラクタン含有画分の新規な用途の開発が求められていた。
一方、今後、少子高齢化が一層進み、老人が増加することが予想され、免疫力を高める新規な医薬、食品素材が求められている。
特開2005−8616号公報
本発明は、医薬品、食品素材としても利用可能な安全な免疫賦活剤及びその製造方法を提供することを目的とする。また、コーヒー抽出残渣の新規な利用方法をも提供する。
上記目的を達成するため、本発明者らは、コーヒー抽出物、より詳しくはアラビノガラクタンを含有するコーヒー抽出物の用途に関して鋭意研究を行った結果、免疫賦活作用があることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、コーヒー抽出物を有効成分とする免疫賦活剤を提供する。好ましくは、コーヒー抽出物がアラビノガラクタンを含有する抽出物である免疫賦活剤である。また、この免疫賦活活性が、免疫担当細胞の増殖促進に由来することを特徴とする。ここで、免疫担当細胞が、マクロファージ様細胞株RAW264、J774.1、マウス脾細胞(Splenocyte)、マウス腹腔マクロファージ(Macrophage)、マウス樹状細胞(Dendritic cell;DC)のいずれかであることが好ましい。
また、本発明は、これらの免疫賦活剤を含有する組成物を提供する。これら組成物は、医薬組成物、食品組成物、化粧品組成物等の組成物として利用できる。
また、本発明の免疫賦活剤の製造工程としては、コーヒー生豆、コーヒー焙煎豆またはコーヒー抽出残渣に水を添加し、加熱する工程と、加熱抽出液を回収し、減圧濃縮する工程と、減圧濃縮した液体にエタノールを加えて沈殿させる工程とを有することを特徴とする。
更に、減圧濃縮した液体にエタノールを加えて沈殿させる工程の後に、沈殿を水酸化ナトリウム溶液に溶解する工程と、室温で1〜48時間、ついで、50℃〜70℃で1〜48時間攪拌する工程と、pHを7.0〜8.0に調製する工程と、有機溶媒で抽出する工程と、タンパク分解酵素によりタンパク質を分解する工程と、水で透析する工程とを設けても良い。
ここで、使用する水としては、例えば、脱イオン水、蒸留水、ミリQ水等が好ましく用いられるが、より好ましくは蒸留水である。pHはより好ましくは、7.2〜7.8、さらに好ましくは、7.4〜7.6、特に好ましくは7.45〜7.55である。
また、本発明の免疫賦活剤は、アラビノガラクタンの平均分子量が1万〜300万であることを特徴とする。
また、本発明の免疫賦活剤は、アラビノガラクタンのアラビノース/ガラクトースの比が0.02〜1.0であることを特徴とする。
また、本発明は、コーヒー抽出物を添加することによりマウス脾細胞または樹状細胞のインターロイキン−12(IL−12)産生量を、コーヒー抽出物無添加の場合に比べ増加させる方法を提供する。
また、本発明は、コーヒー抽出物投与により、マウス血中インターロイキン−12(IL−12)量を、コーヒー抽出物非投与の場合に比べ増加させる方法を提供する。
また、本発明は、コーヒー抽出物を摂取させることによりマウス脾細胞の、マイトジェンPMA/Ionomycinによる増殖促進活性を非摂取の場合に比べ高める方法を提供する。
本発明の免疫賦活剤は、IL−12の産生またはIFN−γの産生を増強するため、細胞性免疫賦活作用を有する。そのため、癌の免疫療法や癌の予防への利用が期待される。また、本発明の免疫賦活剤の有効成分は、従来から食品として用いられている糖および/または乳酸菌であり、安全であることが知られているため、医薬品としてだけでなく、健康食品としても有用である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
本発明の免疫賦活剤は、コーヒー抽出物を有効成分として含有する。コーヒー抽出物を得るための材料としては、例えば、コーヒーの生豆、コーヒー抽出後の残渣、コーヒー焙煎豆等を用いることができるが、これらに限られない。
本発明において、コーヒーとは、コーヒー属植物をいう。アカネ科植物に属するコーヒー属の栽培種は、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の三原種とそれをもとにした数十品種がある。カネフォラ種、等が挙げられるがこれらに限られない。
また、粗精製物(Crude AG)、準精製物(Quasi−crude AG)、高度に精製されたもの等、精製度はどの段階でもよい。要するに免疫賦活作用を有する成分を含有すればよい。
コーヒー抽出物は、コーヒー植物体の一部あるいは、コーヒー抽出後の残渣を抽出処理することにより得られる。抽出対象となる植物部位として、例えば、前記コーヒーの豆の部分が好ましく用いられるがこれに限られない。
また、抽出に使用される溶媒としては、特に制限されず、極性及び非極性溶媒のいずれであってもよい。当該抽出溶媒として、具体的には、水、酢酸エチル等の極性溶媒が例示される。これらの溶媒は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。前記抽出溶媒として好ましくは極性溶媒であり、より好ましくは水である
抽出方法は、粗抽出の場合は、コーヒー生豆、コーヒー焙煎豆またはコーヒー抽出残渣に蒸留水を添加し、加熱して抽出する。その後、抽出液を減圧濃縮した後、3〜4倍量(V/V)のエタノールを添加し、沈殿を回収し、粗抽出画分とする。
高度に精製する場合には、粗抽出画分を水酸化ナトリウム溶液に溶解し、室温で数時間、ついで55℃〜60℃で数時間攪拌し、硫酸、塩酸等の酸により、pH7.0〜8.0に調整後、クロロフォルム、酢酸エチル、ジエチルエーテルで順次抽出し、水層にトリプシンを加え、40℃、48時間反応させ、タンパク質を分解する。このものを蒸留水に透析し、精製アラビノガラクタンを得る。
コーヒー抽出物がアラビノガラクタン(Coffee AG;Cof−AG)を含有する抽出物であるとは、前記抽出物がコーヒー由来のアラビノガラクタンを含有することを意味する。コーヒー由来のアラビノガラクタンの分子量は、好ましくは、5000以上300万以下、より好ましくは、1万以上300万以下、さらに好ましくは、2万以上300万以下である。なお、ここでいう分子量はHPLC(High Performance Liquid Chromatograph)を用いてゲルろ過クロマトグラフィーにより測定した値である。
コーヒー抽出物のアラビノース/ガラクトースの比率は、0.02〜1.0、より好ましくは0.3〜0.5である。なお、この数値は、0.02〜1.0の範囲内であればどの部分で区切ってもそれなりの効果を発揮するため、この範囲内であれば任意の数値で好ましい範囲を区切ることができる。
前記免疫賦活剤を含有する組成物としては、例えば、医薬組成物、食品組成物等が挙げられる。
(医薬組成物)
医薬の分野では、免疫賦活作用を有効に発揮できる量のコーヒー抽出物とともに、薬学的に許容される担体や添加剤を配合することにより、免疫賦活作用を有する医薬組成物が提供される。当該医薬組成物は、医薬品であっても、医薬部外品であってもよい。
当該医薬組成物は、内用的に適用されても、また、外用的に適用されてもよい。したがって、当該医薬組成物は、内服剤、静脈注射、皮下注射、皮内注射、筋肉注射及び/または腹腔内注射等の注射剤、経粘膜適用剤、経皮適用剤等の製剤形態で使用することができる。
当該医薬組成物の剤型としては、適用の形態により、適当に設定できるが、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤、散剤、等の固形製剤;液剤、懸濁剤等の液状製剤、軟膏剤、ゲル剤等の半固形剤があげられる。
当該医薬組成物の用途としては、抗ウイルス剤、抗癌剤、肝炎の予防・治療剤、アトピー性皮膚炎の予防・治療剤、花粉症予防・治療剤、整腸剤等があげられる。
(食品組成物)
食品の分野では、免疫賦活作用を生体内で発揮できる有効な量のコーヒー抽出物を食品素材として、各種食品に配合することにより、免疫賦活作用を有する食品組成物を提供することができる。すなわち、本発明は、食品の分野において、免疫賦活用と表示された食品組成物を提供することができる。当該食品組成物としては、一般の食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品、病院患者用食品等をあげることができる。
当該食品組成物としては、例えば、調味料、畜肉加工品、農産加工品、飲料(清涼飲料、アルコール飲料、炭酸飲料、乳飲料、果汁飲料、茶、コーヒー、栄養ドリンク等)、粉末飲料(粉末ジュース、粉末スープ等)、濃縮飲料、菓子類(キャンディ、クッキー、ビスケット、ガム、グミ、チョコレート等)、パン、シリアル等をあげることができる。また、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品等の場合、カプセル、トローチ、シロップ、顆粒、粉末等の形状であってもよい。
当該食品組成物におけるコーヒー抽出物の配合率としては、適宜実験により決定できるが、例えば、0.01mg/L〜5mg/L、より好ましくは、0.05mg/L〜1mg/Lが望ましい。
当該食品組成物の用途としては、例えば整腸剤、花粉症予防・治療剤、食品添加物、アトピー性皮膚炎用食品等が揚げられる。
本発明の免疫賦活剤は、さらに乳酸菌を有効成分として含有することが好ましい。乳酸菌としては、食品の加工などに通常用いられる乳酸菌類が用いられ、特に、ヒトの腸内に棲んでいる腸内乳酸菌類が好適である。代表的には、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーべ、ビフィドバクテリウム・アドレッセンテス、ストレプトコッカス・フェカリスなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の免疫賦活剤は、上記抽出物を単独でまたは組み合わせて、あるいは上記乳酸菌との混合物として用いることにより、マクロファージのIL−12の産生能または腸管上皮細胞間リンパ球のIFN−γ産生能を増強することができる。
(調製例)
乳酸菌培養培地であるMRS培地(商品名「Lactobacilli MRS Broth」、Difco社製)5mlにラクトバチルス/ガセリ JCM1131を接種し、32℃で24時間静置培養した。この培養液を100mlのMRS培地に1%になるように接種し、32℃で24時間静置培養した。得られた培養液を10,000×gで20分間遠心分離し、菌体を回収した。この菌体をPBSに懸濁し、10,000×gで20分間遠心分離し、菌体を回収した。この操作を3回繰り返した後、菌体を蒸留水に懸濁した。この懸濁液を70℃に10分間置いて殺菌した後、ドライアイス−エタノール中で急速凍結した。これを凍結乾燥し、ラクトバチルス・ガセリ乾燥死菌体0.73gを得た。
(マクロファージ様細胞株RAW264を用いた増殖試験)
マウス由来のマクロファージ様細胞株であるRAW264細胞株(理研より入手可能RCB00535)を、細胞数が20×10/mlとなるように、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むDMEM培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを96穴組織培養プレートに1穴当たり50μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で2時間培養した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.0625μg/ml〜0.5μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの容量を100μlとした。比較としてカラマツ由来のアラビノガラクタン画分を同じ濃度で培地に添加した。さらに、免疫細胞を刺激する物質、すなわち免疫応答に優れた物質として一般に知られているLPS(リポポリサッカライド)やconA(コンカナバリンA)を20μg/ml添加した。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて1〜4時間培養後、細胞の増殖量をモニターした。増殖試験を行う試薬としては、タカラバイオ株式会社のPremix WST−1 Cell Proliferation Assay Systemを用い、計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
マクロファージ様細胞株RAW264を用いた増殖試験の結果を図1に示す。マウスマクロファージ様細胞株において、コーヒー由来のアラビノガラクタンを添加すると、コントロールに対して有意な増殖促進活性が認められた。また、マウスマクロファージ様細胞株において、コーヒー抽出残渣抽出物(Crude AG from residue;CrudeR−AG)、準精製物(Quasi−crude AG from green coffee beans;Q.CrudeB−AG)、生豆抽出物(Crude AG from green coffee beans;CrudeB−AG)の3種の粗抽出物を添加することによって、コントロールに対する有意差、または有意傾向を示す増殖促進活性が認められた。
(マウス脾細胞を用いた増殖試験)
マウスから脾細胞を調製し、実施例1と同様に増殖促進活性を調べた。細胞数が100×10/mlとなるように、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを96穴組織培養プレートに1穴当たり50μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で2時間培養した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.125μg/ml〜0.5μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの全量を100μlとした。比較としてカラマツ由来のアラビノガラクタン画分を同じ濃度で培地に添加した。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて1〜4時間培養後、増殖量をモニターした。増殖試験を行う試薬としては、タカラバイオ株式会社のPremix WST−1 Cell Proliferation Assay Systemを用い、計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
マウス脾細胞を用いた増殖試験の結果を図2−1〜図2−3に示す。図2−1〜図2−3は、それぞれアラビノガラクタン含有画分(コーヒー抽出残渣、生豆抽出物、準精製物のそれぞれの各粗抽出物)の脾細胞増殖活性を示す。近交系の脾細胞においてコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加すると、コントロールと比較して有意に増殖活性が亢進していることが観察されている。また、近交系balb/cマウスではカラマツ由来のアラビノガラクタンとコーヒー由来のアラビノガラクタンとの間で増殖活性の有意差が確認されている。また、粗抽出物についてはコーヒー抽出物を高度に精製した純精製物と同程度かそれ以上の増殖活性が認められる。
以上まとめると、カラマツのアラビノガラクタンに比べ、コーヒー抽出物の方が、増殖促進活性は高かった。また、コーヒー抽出残渣抽出物、準精製物、生豆抽出物のいずれに関しても有意な増殖促進活性が見られた。
(マウス腹腔マクロファージを用いた増殖試験)
マウス腹腔からマクロファージを調製し、マクロファージ細胞数が10×10/mlとなるように、ハンクス液で希釈した。これを96穴組織培養プレートに1穴当たり50μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で2時間培養した。培養後、ハンクス液で浮遊細胞を洗浄除去し、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)を1穴あたり50μl添加した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.125μg/ml〜0.5μg/mlの濃度になるように培地に加えた。比較としてカラマツ由来のアラビノガラクタン画分を同じ濃度で培地に添加し、1穴あたりの容量を100μlとした。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて2〜4時間培養後、増殖量をモニターした。増殖試験を行う試薬としては、タカラバイオ株式会社のPremix WST−1 Cell Proliferation Assay Systemを用い、計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
マウス腹腔マクロファージを用いた増殖試験の結果を図3−1〜図3−3に示す。カラマツのアラビノガラクタンに比べ、コーヒー抽出物の方が、増殖促進活性は高かった。近交系、クローズドコロニーの両系統のマウス腹腔マクロファージにおいてコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加すると、コントロールに対して有意に増殖活性が亢進していることが観察されている。また、カラマツ由来のアラビノガラクタンの増殖活性効果とコーヒー由来のアラビノガラクタンのそれとを比較すると有意な差が認められる。すなわち、マウス系統のC57BL/6とICRについて、1.4倍程度のマクロファージ増殖の活性化が観察されている。特に、マクロファージに対する粗抽出物の効果の程度は脾細胞の時よりも顕著に純精製物を越えていた。
(マウス脾細胞培養上清を用いたELISA試験)
マウス由来の脾細胞を調製し、サイトカインの発現を調べた。細胞数が60×10/mlとなるように、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを24穴組織培養プレートに1穴当たり500μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で2時間培養した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.25μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの全量を1mlとした。比較としてカラマツ由来のアラビノガラクタン画分を同じ濃度で培地に添加した。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて20〜37時間培養後、上清を回収した。IL−12量,IFN−γ量の(発現)確認は、それぞれImmuno assay Kit IL−12p40,Immuno assay Kit IFN−γ(BIOSOURCE)を用いて行った。計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
(マウス樹状細胞培養上清を用いたELISA試験)
マウス由来の樹状細胞を調製し、サイトカインの発現を調べた。マウス下肢大腿骨から注射器で無菌的に骨髄細胞を採取し、細胞数が4×10/mlとなるように、4ng/mlのIL−4(和光純薬)と10ng/mlのGM-CSF(和光純薬)、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを24穴組織培養プレートに1穴当たり250μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で1週間培養した。
尚、1週間の培養期間のうち2、4日目に培地で浮遊細胞を洗浄除去した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.25μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの全量を500μlとした。比較としてカラマツ由来のアラビノガラクタン画分を同じ濃度で培地に添加した。
これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて20時間培養後、上清を回収した。IL−12量の(発現)確認はImmunoassay Kit Mouse IL−12p40(BIOSOURCE)を、IFN−γ量の(発現)確認はImmunoassay Kit Mouse IFN−γ(BIOSOURCE)を用いて行った。計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
マウス脾細胞培養上清を用いたELISA試験とマウス樹状細胞培養上清を用いたELISA試験の結果を図4−1〜図4−3、図9−1、図9−2に示す。近交系balb/cマウスより単離した脾細胞、及び樹状細胞に0.25μg/mlのコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、20時間培養したところ、脾細胞上清のIL−12の濃度がコントロールに対して有意傾向で、樹状細胞上清のIL−12、IFN−γの濃度が共にコントロールに対して有意に亢進していることが観察されている(図4−1〜図4−3を参照)。
また、同マウスより単離した脾細胞に0.25μg/mlのコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、37時間培養したところ、上清のIL−12、IFN−γの濃度が共に亢進する傾向にあり、特にコーヒー抽出残渣粗抽出物においてIFN−γ産生に有意差が認められた(図9−1,図9−2を参照)。
(マクロファージを用いたELISA試験)
マウス腹腔からマクロファージ(Peritoneal macrophage)を調製し、サイトカインの発現を調べた。細胞数が12×10/mlとなるように、ハンクス液で希釈した。これを24穴組織培養プレートに1穴当たり500μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で2時間培養した。培養後、ハンクス液で浮遊細胞を洗浄除去し、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)を1穴あたり500μl添加した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を0.25〜250μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの全量を1mlとした。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて20〜48時間培養後、上清を回収した。IL−12量,TNF−α量の(発現)確認は、それぞれImmuno assay Kit IL−12p40、Immuno assay Kit TNF−α(BIOSOURCE)を用いて行った。計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
マウスマクロファージを用いたELISA試験の結果を図9−3および図9−4に示す。近交系balb/cマウスより単離したマクロファージに0.25〜250μg/mlのコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、20〜48時間培養したところ、上清のTNF−αの濃度が共にコントロールに対して有意に濃度依存的に亢進していることが観察され、IL−12についても特にコーヒー抽出残渣粗抽出物において亢進の傾向が認められた。
また、マウス由来のマクロファージ様細胞株であるJ774.1細胞株(理研より入手可能RCB0434)を、細胞数が2.4×10/mlとなるように、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを24穴組織培養プレートに1穴当たり500μlを播種し、37℃の5%炭酸ガス培養器内で1時間培養した。これに上記調製例で得たコーヒー抽出物を25〜5000μg/mlの濃度になるように培地に加え、1穴あたりの全量を1mlとした。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて20時間培養後、上清を回収した。TNF−α量の(発現)確認はImmuno assay Kit TNF−α(BIOSOURCE)を用いて行った。計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
J774.1細胞株を用いたELISA試験の結果を図9−5に示す。J774.1細胞株に25〜5000μg/mlのコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、20時間培養したところ、特に5000μg/mlにおいて上清のTNF−αの濃度が共にコントロールに対して有意に亢進していることが観察された。
(アラビノガラクタン投与後のマウス脾細胞を用いた増殖試験)
アラビノガラクタン投与試験には9週齢オスの近交系balb/cマウスを用い、次の投与量および匹数(n)で一週間実施した。
A)コーヒー由来アラビノガラクタン純精製物 2.5mg/日;n=5
B)カラマツ由来アラビノガラクタン純精製物 2.5mg/日;n=5
C)コーヒー抽出残渣由来粗抽出物 2.5mg/日;n=5
D)水(コントロール);n=6
尚、それぞれのサンプルは水に溶解し、投与形態は自由給水とした。
マウス由来の脾細胞を調製し、マイトジェンであるPMA/Ionomycinに対する増殖促進活性を調べた。細胞数が20×10/mlとなるように、10%FBS(ウシ胎児血清)を含むRPMI1640培地(以下、単に培地という)で希釈した。これを96穴組織培養プレートに1穴当たり50μlを播種した。これにPMA(SIGMA)を 50ng/ml、Ionomycin(SIGMA)を1ng/mlの濃度になるように培地に加えて添加し、1穴あたりの全量を100μlとした。これらを5%炭酸ガス培養器内で37℃にて24時間培養後、増殖量をモニターした。増殖試験を行う試薬としては、タカラバイオ株式会社のPremix WST−1 Cell Proliferation Assay Systemを用い、計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。
(アラビノガラクタン投与後のマウス脾細胞を用いた増殖試験)
投与マウス脾細胞を用いたPMA/Ionomycinに対する増殖試験の結果を図5−1に示す。コーヒー由来のアラビノガラクタン投与マウスの脾細胞にマイトジェンを加え24時間培養すると、コントロールと比べて増殖活性が亢進し有意傾向(p<0.09)が認められた。また、コーヒー抽出残渣抽出物投与マウスの脾細胞においてはコントロールに対し、有意な増殖活性の亢進が確認された。
(アラビノガラクタン投与後のマウス血清を用いたELISA試験)
上記のアラビノガラクタン投与試験終了後、マウスの血清を回収し、サイトカインの発現を調べた。IL−12量の確認はImmunoassay Kit IL−12+p40(BIOSOURCE)を用いて行った。計測装置としてはBIO−RAD社製のMICROPLATE READER Model 550を用いた。結果を図5−2に示す。近交系balb/cマウスに対し、1日あたり2.5mgのコーヒー由来アラビノガラクタン精製物、および抽出残渣由来粗抽出物を一週間投与したところ、血中のサイトカイン濃度がコントロールに対して有意に亢進していることが観察されている。
(アラビノガラクタンの調製)
コーヒー生豆またはコーヒー抽出残渣100gに蒸留水1500〜2000mlを加え、121℃で2時間抽出した。得られた抽出液を、10000rpm、20分間遠心した上清を回収し、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、3〜4倍量のエタノールを加え沈殿を回収した。この沈殿を粗精製物として用いた。図6(A)にコーヒー生豆、(B)にコーヒー抽出残渣からのアラビノガラクタンの調製フローを示す。
さらに精製する場合は、粗精製物2.5gを0.2M水酸化ナトリウム溶液100mlに溶解し、室温(25℃)で3時間、55〜60℃で3時間攪拌した後、硫酸でpH7.5に調整し、クロロフォルム、酢酸エチル、ジエチルエーテルで順次抽出した後、水層にトリプシンを加え、40℃、48時間反応させ、タンパク質を分解除去した。このものを蒸留水に透析することにより、精製アラビノガラクタン1.4gを得た。図7に調製フローに示す。
(精製アラビノガラクタンの平均分子量の測定)
HPLCによるゲルろ過クロマトグラフィー(カラム:TSK−GEL G6000PW φ7.5mm×300mm、ガードカラム:TSK−GUARD COLUMN PWH 7.5×75mm、移動相:0.1M NaCl in 0.1Mリン酸緩衝液(pH6.6)、検出器:RI、検出温度:45℃、流速:0.2ml/min)により、pullulan(昭和電工製)を標準物質として平均分子量を測定した。その結果、コーヒー由来のアラビノガラクタンは平均分子量27000でカラマツ由来のアラビノガラクタンと同程度であったが、分子量分布はカラマツ由来のアラビノガラクタンよりも幅広いことが分かった。(図8参照)
実施例5は、コーヒー由来アラビノガラクタン投与による血中総IgE抗体産生抑制効果を調べた結果について示す。コーヒー由来アラビノガラクタンとカラマツ由来アラビノガラクタンを摂取させたマウスに卵白アルブミン(以下OVA、SIGMA)を投与し、IgE抗体産生を誘導した時のアラビノガラクタンによる血中総IgE抗体産生の抑制効果を確認したものである。
具体的には、OVAによるIgE抗体産生誘導はメスの近交系balb/cマウスを用い、以下の(A)〜(C)の試験区及び匹数(n)で実施した。
(A)水(コントロール);n=6
(B)コーヒー由来アラビノガラクタン純精製物 2.5mg/日;n=5
(C)カラマツ由来アラビノガラクタン純精製物 2.5mg/日;n=5
感作は次のように実施した。初回感作としてマウス1匹につきOVA10μg及びアジュバントとして水酸化アルミニウムゲル(SIGMA)2mgをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)0.3mlに懸濁したOVA溶液を準備し、6週齢のそれぞれのマウスに感作開始初日及び4日目に腹腔内投与した。二次感作としてOVAを25mg/mlとなるようPBSに溶解し、この抗原溶液にマウスの鼻部を約3秒間浸漬した。この処置を1回につき3度繰り返した。二次感作の操作は初回感作開始日より10日後から連日10日間、1日朝夕2回実施した。
アラビノガラクタンの投与は初回感作の1週間前より開始した。なお、それぞれのサンプルは水に溶解し、自由摂取させた。
初回感作開始から20日後に採血を行い、血清を回収して総IgE濃度を調べた。血中総IgE抗体濃度はモリナガマウスIgEキット(森永生科学研究所)により測定した。
図10に示されるように、コーヒー由来アラビノガラクタン純精製物2.5mg/日試験区でコントロール試験区及びカラマツ由来アラビノガラクタン純精製物試験区に対して、総IgE量の減少傾向が確認できた。
(腸内細菌の増殖試験)
コーヒー由来アラビノガラクタン(Cof−AG)の腸内菌叢を構成する菌類に対する資化性を、他の糖類と比較した結果を含めて以下に示す。
前段階培養には、GAMブイヨン液体培地を用い、試験の培地にはPepton−Yeast−Fildes solution(PYF)液体培地に供試糖類を添加した後、オートクレーブ滅菌したものを用いた。上記PYF培地は、下表1の組成からなるものである。また、Fildes溶液は、下表2のように調製されるものである。
上記の成分を混合し、55℃温浴槽水中で1夜保持し、消化させた。これに20%NaOH溶液12mlを加えた後、NaOHによりpH7.6になるように調整し、フィルターによる滅菌を行った。
(試験法および結果の判定法)
GAMブイヨンで培養した新鮮な菌を、供試糖類を添加したPYF培地に、各菌株が各々10〜10CFU/チューブとなるように接種し、37℃で72時間嫌気培養した。菌数の増殖は、接種後72時間後に、また接種後72時間後に培地のpHの低下による菌増殖の判定を行った。判定基準は、 (サンプルのpH)−(糖無添加培地のpH)=[pH]とし、[pH] <0.5を(−)、0.5≦[pH]<1.0を(±)、1.0≦[pH] <1.5を(+)、1.5≦[pH]を(++)とした。
なお、試験法および判定法に関しては、文献「Suzuki et al, Utilization by Intestinal Bacteria and Digestibility of Arabino−oligosaccharides ln Vitro(J.Japan.Soc.Hort.Sci.73(6) :574-579,2005)」を参照いただきたい。
炭素源に関しては、表1に示すように、グルコース(対照)、コーヒー由来アラビノガラクタン、カラマツ由来アラビノガラクタンを用いた。また、供試菌株については、下表3に示す。試験結果を、下表4および表5に示す。
上記表4から明らかなように、コーヒー由来アラビノガラクタンは、腸内有用細菌であるBifidobacterium属に良好に資化され、Bifidobacterium longumにはカラマツ由来アラビノガラクタンと同程度に資化され、Bifidobacterium pseudocatenulatumにはカラマツ由来アラビノガラクタンよりもよく資化されたことがわかる。
また表5の結果より、コーヒー由来アラビノガラクタンは腸内有害菌とされているClostridium属やEscherichia coliに対してほとんど資化されなかった。
ここで、Bifidobacterium属はヒトにおける腸内有用細菌の代表的な菌種として知られている。
以上のことから、コーヒー由来アラビノガラクタンを摂取することにより腸内環境が改善されるなどのプレバイオティクス効果が期待できることが理解されるであろう。
本発明の免疫賦活剤は、マクロファージの増殖を促進するため、細胞性免疫賦活作用を有する。そのため、癌免疫療法や癌予防、ウイルス疾患の予防・治療薬としての利用が期待される。また、健康食品、コーヒー抽出残渣の有効利用法としても利用可能である。
マクロファージ様細胞株RAW264を用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性を調べた図である。 マウス脾細胞を用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(balb/c)を調べた図である。 マウス脾細胞を用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(C57BL/6)を調べた図である。 マウス脾細胞を用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(ICR)を調べた図である。 マウス腹腔マクロファージを用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(balb/c)を調べた図である。 マウス腹腔マクロファージを用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(C57BL/6)を調べた図である。 マウス腹腔マクロファージを用いたコーヒー抽出物の増殖促進活性(ICR)を調べた図である。 近交系balb/cマウスより単離した脾細胞にコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、IL−12濃度の増加を調べた図である。 近交系balb/cマウスより単離した樹状細胞にコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、IL−12濃度の増加を調べた図である。 近交系balb/cマウスより単離した樹状細胞にコーヒー由来のアラビノガラクタンを添加し、IFN−γ濃度の増加を調べた図である。 近交系balb/cマウスに対し、コーヒー由来アラビノガラクタン精製物を一週間投与し、その脾細胞を用いたPMA/Ionomycinに対する増殖試験の結果を示す図である。 近交系balb/cマウスに対し、コーヒー由来アラビノガラクタン精製物を一週間投与し、血中のサイトカイン濃度の増加を調べた図である。 コーヒー生豆、コーヒー抽出残渣からのアラビノガラクタンの調製方法を示した図である。 コーヒー豆由来のアラビノガラクタン(精製物)の調製方法を示した図である。 精製アラビノガラクタンの平均分子量を示した図である。 マウス脾細胞を用いたELISA試験(IL−12産生)の結果を示す図である。 マウス脾細胞を用いたELISA試験(IFN−γ産生)の結果を示す図である。 マウスマクロファージを用いたELISA試験(IL−12産生)の結果を示す図である。 マウスマクロファージを用いたELISA試験(TNF−α産生)の結果を示す図である。 J774.1細胞株を用いたELISA試験(TNF−α産生)の結果を示す図である。 コーヒー由来アラビノガラクタン投与による血中総IgE抗体産生抑制効果について調べた結果を示す図である。

Claims (16)

  1. コーヒー抽出物を有効成分とする、免疫賦活剤。
  2. コーヒー抽出物がアラビノガラクタン(Arabinogalactan;AG)を含有する抽出物である請求項1の免疫賦活剤。
  3. 免疫賦活活性が、マクロファージなどの免疫担当細胞の増殖促進に由来することを特徴とする、請求項1の免疫賦活剤。
  4. 免疫担当細胞が、マクロファージ様細胞株RAW264、J774.1、マウス脾細胞(Splenocyte)、マウス腹腔マクロファージ(Macrophage)、マウス樹状細胞(Dendritic cell;DC)のいずれかである、請求項3の免疫賦活剤。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の免疫賦活剤を含有する組成物。
  6. 前記組成物が医薬組成物である、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記組成物が食品組成物である、請求項5に記載の組成物。
  8. コーヒー由来のアラビノガラクタン(Coffee AG;Cof−AG)を有効成分とする免疫賦活剤。
  9. コーヒー生豆、コーヒー焙煎豆、またはコーヒー抽出残渣に、
    水を添加し、加熱する工程と、
    加熱抽出液を回収し減圧濃縮する工程と、
    減圧濃縮した液体にエタノールを加えて沈殿させる工程と、
    を有することを特徴とするコーヒー抽出物の製造方法。
  10. コーヒー生豆またはコーヒー抽出残渣に、
    水を添加し、加熱する工程と、
    加熱抽出液を回収し、減圧濃縮する工程と、
    減圧濃縮した液体にエタノールを加えて沈殿させる工程と、
    沈殿を水酸化ナトリウム溶液に溶解する工程と、
    室温で1〜48時間、ついで、50℃〜70℃で1〜48時間攪拌する工程と、
    pHを7.0〜8.0に調製する工程と、
    タンパク分解酵素により、タンパク質を分解する工程と、
    水で透析する工程と、
    を有することを特徴とするコーヒー抽出物の製造方法。
  11. アラビノガラクタンの平均分子量が10,000〜3,000,000である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の免疫賦活剤。
  12. アラビノガラクタンのアラビノース/ガラクトースの比が0.02〜1.0である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の免疫賦活剤。
  13. 乳酸菌を配合した、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の組成物。
  14. コーヒー抽出物を添加することにより、マウス脾細胞または樹状細胞のインターロイキン−12産生量を無添加の場合に比べ増加させる方法。
  15. コーヒー抽出物を投与することにより、マウス血中インターロイキン−12量を非投与マウスに比べ増加させる方法。
  16. コーヒー抽出物を摂取させることによりマウス脾細胞のマイトジェンPMA/Ionomycinによる増殖促進活性を非摂取の場合に比べ高める方法。
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