JPWO2006011446A1 - カラーフィルター用組成物及びカラーフィルター - Google Patents

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Abstract

液晶ディスプレイ等に用いたとき、高水準の明度、彩度を与えるカラーフィルター用組成物、その硬化物及びカラーフィルターに関する。
このカラーフィルター用組成物は、(A)感光性樹脂及び/又は単量体、(b)着色材、(C)溶剤及び(D)光重合開始剤を含有して成り、(b)着色材の成分として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物からなる顔料を全着色材中0.5重量%以上含有し、前記組成物中の着色材(b)と樹脂固形分(R)との重量比で表される(b)/(R)が0.05〜1.5の範囲にある。なお、一般式(1)において、X1〜X12は水素原子又はハロゲン原子を示し、Yは置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。

Description

本発明は、カラー液晶表示装置等に用いられるカラーフィルター用組成物及びこれを用いて形成される硬化物並びにカラーフィルターに関するものであり、詳しくは、青色画素形成に好適なカラーフィルター用組成物とその硬化物に関する。
従来、カラーフィルターは液晶表示装置等のカラー化の目的で広く用いられており、一般に赤、緑、青の画素がモザイク様に配置されている。このカラーフィルターを作成する方法としては、染色法、印刷法、電着法、顔料分散法などが知られている。特に、感光性樹脂及び/又は単量体と共に顔料を分散させたカラーフィルター用組成物(以下、カラーレジストインキとも称する。)を用いてフォトリソグラフィによって微細画素を形成させる顔料分散法は、顔料を使用しているために、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性に優れていることからカラーフィルター製造法の主流となっている。
原理的には公知の顔料の多くが顔料分散法に使用可能であり、例えば、下記特許文献1にはカラーレジストインキの着色材として赤色、緑色、青色、黄色及び紫色の顔料が数十種にわたり開示されている。また、各画素の顔料は、一般にその画素の透過特性がバックライト光の発光特性に合うよう選択され、例えば、赤色画素には赤色顔料のほかに黄色顔料、橙色顔料を、緑色画素には緑色顔料のほかに黄色顔料を、青色画素には青色顔料のほかに紫色顔料を一定割合で混合することにより所望の透過特性を付与している。
本発明に関連する文献としては、下記文献がある。
JP5-281414 A JP2543052 B JP2004-010838 A
近年の液晶表示装置に対する高精細化、高輝度化、高色再現性の要求は高く、カラーフィルターの更なる高明度化、高彩度化が望まれている。しかし、これらの顔料のうち液晶表示装置等に用いて高水準の明彩度性を示すものはきわめて限定されている。例えば、青色画素を形成するためのカラーレジストインキには銅フタロシアニン系の青色顔料であるピグメント・ブルー15:6と共に紫色顔料が使用されることが多いが、この紫色の顔料としては、特許文献2に開示されているように、カルバゾールジオキサジンより成る紫色顔料であるピグメント・バイオレット23が良好に用いることのできるほとんど唯一のものである。
このピグメント・バイオレット23は、銅フタロシアニン系青色顔料より青色透過域が短波長側にあるため、僅かに緑色光を透過する銅フタロシアニン系青色顔料の青色純度を高める目的でしばしば混合される。しかし、透過域の異なる2つの顔料を混合する方法においては、高明度化と高彩度化は二律背反の関係にあり、銅フタロシアニン系青色顔料と透過域が大きく異なりその透過率も低いピグメント・バイオレット23を用いるこの方法においては、高水準の明度、彩度を同時に満足できないという問題があった。
このように、液晶表示装置等に使用されるカラーフィルターの作成に当たっては、使用されるカラーレジストインキは用途や目的に適した透過特性を有する色材の調整が必須であり、カルバゾールジオキサジン紫色顔料に代わる顔料を使用した高明度、高彩度のカラーレジストインキが望まれていた。
一方、色素の1つとしてサブフタロシアニン化合物が知られている。特許文献3には、サブフタロシアニン化合物からなる顔料を用いた、顔料分散体、カラーレジストインキ及びカラーフィルターが開示されており、該顔料を用いたモデルカラーフィルターが高い明度、彩度(青色)を満たしていることが示されているが、長波長側の透過率が高く赤色光を少なからず透過してしまうため色選択性を損なう場合があった。
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑みなされたもので、液晶表示装置等に用いられる高い明度、彩度を与える画素形成のためのカラーフィルター用組成物及びこれを用いて形成される硬化物並びにカラーフィルターを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の顔料を含み、これを配合した組成物やその硬化物が特に青色について、高い明度、彩度を与え、カラーフィルターの画素形成用途に好適であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)感光性樹脂及び/又は単量体、(B)着色材、(C)溶剤及び(D)光重合開始剤を含有して成るカラーフィルター用組成物において、(B)の着色材成分として下記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物からなる顔料を全着色材中0.5重量%以上含有し、前記組成物中の着色材(B)と樹脂固形分(R)との重量比で表される(B)/(R)が0.05〜1.5の範囲であることを特徴とするカラーフィルター用組成物である。
ここで、X1〜X12は水素原子又はハロゲン原子を示すが、好ましくは少なくとも6個がハロゲン原子であり、更に好ましくはすべてがハロゲン原子である。Yは置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。
このカラーフィルター用組成物は、更に、分散剤として、(a)ポリ(低級アルキレンイミン)及び(b)ポリアリルアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素化合物に、(i)ポリエステル、(ii)ポリアミド及び(iii)ポリエステルアミドから成る群から選ばれる少なくとも1種の遊離のカルボキシル基を有する化合物を反応させて得られるグラフトポリマーを含有することができる。また、(A)感光性樹脂及び/又は単量体としては、フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートからなることが好ましい。
更に、本発明は、前記のカラーフィルター用組成物を硬化して得られる硬化物及び青色画素を形成する硬化膜がこの硬化物からなるカラーフィルターに関する。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のカラーフィルター用組成物(カラーフィルター用材料)は、(A)感光性樹脂及び/又は単量体(以下、成分(A)ともいう)、(B)着色材(以下、成分(B)ともいう)、(C)溶剤(以下、成分(C)ともいう)及び(D)光重合開始剤(以下、成分(D)ともいう)を必須成分として含有し、必要により他の樹脂類及びその他の表面調整剤、消泡剤等の各種添加剤を配合することができる。
成分(A)の感光性樹脂及び/又は単量体は、光重合性樹脂、光重合性モノマー及び光重合性オリゴマーの少なくとも1種以上から選ばれ、エチレン性不飽和結合を有するものである。カラーフィルター用組成物には硬化した状態で樹脂となるものを含めばよく、未硬化の状態では樹脂化していない成分のみが含まれる場合を含む。本発明における樹脂固形分には、樹脂化する前のモノマーやオリゴマーも固形分として扱うものとする。成分(A)は、カラーフィルターの製造プロセスを考慮して適宜選択すればよい。
光重合性樹脂、光重合性モノマー及び光重合性オリゴマーとしては、例えば2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。また、アクリル酸(共)重合体、(メタ)アクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体等のビニル樹脂や、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステル等の側鎖にエチレン性二重結合を有する樹脂類も挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、これらの感光性樹脂は、現像性を高める目的で、側鎖にカルボキシル基、フェノール性水酸基等のアルカリ溶解性置換基を有していることが望ましい。
本発明のカラーフィルター用組成物において、その硬化物が高水準の耐熱性、耐溶剤性を与える点から、(A)感光性樹脂及び/又は単量体としては少なくともその一成分にフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂を用いることが有利である。好ましいフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂としては、下記一般式(2)で表されるエポキシ(メタ)アクリレートと多塩基酸又はその酸無水物とを反応させて得られるものが挙げられる。
(式中、R及びRは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子の何れかであり、Xは下記式(3)
で表される2価の基を示し、nは0〜10であり、AはCH2=CR'-CO-を示し、R’は水素原子又はメチル基を示す。)
一般式(2)で表されるエポキシアクリレートと多塩基酸又はその酸無水物とを反応させて、成分(A)として優れるフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂を製造する方法については、特に限定されるものでなく、公知の方法を採用することができる。なお、本発明でいうエポキシアクリレート樹脂は、エポキシメタアクリレート樹脂等のエポキシアクリレート樹脂の誘導体を含む意味で使用される。
ここで、多塩基酸又はその酸無水物としては、例えば、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸及びこれらの酸無水物が挙げられる。本発明においては、これら多塩基酸又はその酸無水物として、(S2)飽和ジカルボン酸類又は(S4)飽和テトラカルボン酸類を用いることが特に好ましい。ここで、飽和ジカルボン酸類及び飽和テトラカルボン酸類の飽和は、カルボキシル基又は酸無水物基を構成するカルボニル基(CO)以外の不飽和結合(単結合以外の結合)を有しないことを意味する。好ましい飽和カルボン酸類を例示すると、ブタンテトラカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、コハク酸とこれらの酸無水物が例示される。なお、テトラヒドロフタル酸も好ましいカルボン酸類として例示される。
(S2)飽和ジカルボン酸類と(S4)飽和テトラカルボン酸類は、それぞれ1種以上を使用することができ、飽和ジカルボン酸類と飽和テトラカルボン酸類の使用割合は、S2/S4のモル比として0.1〜10となる範囲、好ましくは0.2〜1となる範囲である。この使用割合は、最適分子量、アルカリ現像性、光透過性、耐熱性、対溶剤性、パターン形状の効果に適した割合を選択することができるが、飽和テトラカルボン酸類の使用割合が大きいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がなる。なお、飽和ジカルボン酸類と飽和テトラカルボン酸類以外の、ジカルボン酸類とテトラカルボン酸類を使用する場合も、上記モル比を満足させることがよい。
(A)感光性樹脂及び/又は単量体の配合率は、本発明のカラーフィルター用組成物中の全固形分中40〜95重量%であることが好ましく、更には50〜90重量%であることが好ましい。組成物中には、必要に応じて他の樹脂類等を配合することができるが、この場合には、他の樹脂類を合わせた合計量が上記範囲に入ることが望ましい。なお、全固形分とは重合又は硬化、乾燥後に固形分として残る成分をいい、溶剤を含まず、単量体を含む。
成分(B)の着色材には、前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物からなる顔料を全着色材中0.5重量%以上含有することを必要とする。一般式(1)において、X1〜X12は水素原子又はハロゲン原子を示すが、好ましくは少なくとも6個がハロゲン原子であり、更に好ましくはすべてがハロゲン原子である。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のいずれでも良く限定されるものではないが、色相の点から塩素、臭素が好ましい。特に好ましくは、一般式(1)中のX1〜X12の全てが塩素又は臭素であるものが用いられる。なお、1つの分子内に複数種のハロゲン原子が結合していてもよい。また、一般式(1)中のYはアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。ここで、例えばアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フリル基、ピリジル基、インドリル基等が挙げられ、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、アリールオキシ基としてはフェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。また、これらはハロゲン、アルコキシ基等の置換基を有してもよい。更に、サブフタロシアニン構造を有する置換基を有して、Sub-Y'-Subのような2量体又は多量体となってもよい。ここで、Subは一般式(1)からYを除いて生ずる基等のサブフタロシアニン構造を有する置換基を示す。
成分(B)は、上記サブフタロシアニン系顔料を全着色材中0.5重量%以上、好ましくは5重量%以上含有するものであればよく、他の顔料や染料を併用して用いることもできる。上記サブフタロシアニン系顔料の含有量が着色材中0.5重量%に満たないと、該顔料の優れた着色性能が十分発揮できず、また良好な透過特性のカラーフィルターを形成できなくなる。なお、青色のカラーレジストインキを調製するために適した他の着色材としては、色相の点から青色、紫色の顔料が好ましく、例えばピグメント・ブルー15、同15:1、同15:2、15:3、同15:4、同15:6、同16、同60、同80、ピグメント・バイオレット19、同23、同37等を挙げることができるが、併用可能な顔料はこれらに限定されるものではない。
着色材として本発明のサブフタロシアニン系顔料を用いる理由は、顔料の有する特異な分光特性に起因する。つまり、液晶表示装置等のバックライトには、赤、緑及び青の三原色に対応する波長(一般的に610nm、545nm及び435nm)に鋭い発光を有する高演色性の三波長型蛍光ランプが広く用いられており、この三波長の発光をそれぞれ効果的に透過し他の二波長の発光を遮光することが高水準の赤、緑及び青の明度、彩度を示すために必要であり、前記特許文献3に開示されているサブフタロシアニンよりなる顔料を主たる着色材として含むカラーフィルター用組成物を用いて製作されるカラーフィルターは、370〜510nm付近に透過を、520〜610nm付近に吸収を持ち、三波長型蛍光ランプの青の発光を効果的に透過し、緑の発光を効果的に遮光することができるが、620nmより長波長域を透過させてしまうため、赤の発光の遮光は不十分である。本発明のサブフタロシアニンより成る顔料を主たる着色材として含むカラーフィルター用組成物を用いて製作されるカラーフィルターは、370〜510nm付近に透過を持つ一方、530〜650nm付近の広い範囲に吸収を有する優れた分光特性を示すため、赤の発光も効果的に遮光することができる。そのために、本発明のカラーフィルターは特に青色について、高明度、高彩度を有する。また、一般式(1)中のYをアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基とすることにより顔料の耐熱性が増すので、堅牢性に優れたカラーフィルター用組成物及びカラーフィルターの提供が可能となる。
サブフタロシアニン系顔料の製造は、一般的には、サブフタロシアニン化合物を合成しそれを顔料化することで成される。サブフタロシアニン化合物の合成方法は公知であり、その例としては、A. Meller and A. Ossko, Monatshefte fur Chemie 103, 150-155 (1972) などが挙げられ、化学量論的には三ハロゲン化硼素1モルと必要に応じてベンゼン骨格形成炭素の水素原子がハロゲン置換されたフタロニトリル3モルを反応させることで合成できる。更に、上記の方法により得られたサブフタロシアニン化合物を公知の方法により、本発明で使用する前記一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物に変換することができる。こうして得られたサブフタロシアニン化合物には副反応等によって生ずる不純物が含まれていることが多いが、例えば濾過洗浄やソックスレー抽出を行うことにより不純物を取り除くことができる。ここで、不純物としては、原料の三ハロゲン化硼素の加水分解生成物、未反応のフタロニトリル等を挙げることができる。濾過洗浄やソックスレー抽出で用いる溶媒については、特に制約はない。例えば、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤等を用いることができる。また、必要に応じて、フタロニトリル又はハロゲン以外の置換フタロニトリルを出発原料として、無置換又は置換サブフタロシアニンを合成した後、公知の方法によりハロゲン化を行なってもよく、合成法及び精製法は上記の方法に限定されるものではない。
顔料化する方法としては公知の方法が利用でき、例えばサブフタロシアニン化合物を濃硫酸等の強酸に溶解した後、大量の水中に投入して微細顔料を生成させるアシッドペースティング法、同様に強酸に分散してこれを大量の水中に注いで微細顔料を生成させるアシッドスラリー法等を挙げることができる。また、高水準の明彩度性を有するカラーフィルターを得るには、着色材として更に微粒化した顔料を用いることが好ましいが、微粒化する方法も公知の方法が利用でき、例えば塩の存在下でミル破砕するソルトミリング法等を挙げることができる。本発明においては、顔料化及び微粒化の方法も上記の方法に限定されるものではない。本発明で使用される顔料は、組成物中で平均粒子径が50〜250nmの範囲で分散していることが好ましい。
カラーフィルター用組成物中の着色材の割合は、着色濃度等に応じて適宜選定されるが、組成物中の(B)着色材と樹脂固形分(R)との重量比(B)/(R)が0.05〜1.5の範囲であることが必要であり、好ましくは、0.1〜1の範囲である。この比が0.05に満たないと、着色性能が十分発揮できず良好なカラーフィルターを形成できなくなり、また、1.5を超えると、フォトリソグラフィー工程において有効な画素形成能が発揮できなくなる。なお、樹脂固形分(R)は、前記成分(A)及び成分(A)以外の樹脂成分(モノマーを含む)からなる。
成分(C)の溶剤としては、顔料の分散性と分散剤を配合した場合にはその溶解性に優れる点から、エステル類、ケトン類、グリコールエーテル類、含窒素系溶剤等を好ましく用いることができる。例えばエステル類では酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン等、ケトン類ではメチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等、グリコ-ルエーテル類ではエチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル等、含窒素系溶剤ではジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等をそれぞれ挙げることができる。これらの溶剤は、配合される樹脂類及びその他の添加物の構成、顔料の耐溶剤性、塗布性に応じて適宜選択すれば良く、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
成分(D)の光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、p-tert-ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、p,p′-ビス(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン-tert-ブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-(N,N-ジメチルアミノ)-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタン-1-オン等のα-アミノアルキルフェノン類、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン等のトリアジン類、過酸化ベンゾイル、3,3′,4,4′-テトラ(tert-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等の硫黄化合物類等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の配合率は、露光感度等に応じて適宜選択されるが、成分(A)に対して0.1〜20重量%であることが好ましく、更には0.5〜15重量%であることが好ましい。含有割合が0.1重量%未満では、感光性が不十分となり、反対に20重量%を超えると、レジストインキとしての保存安定性に欠ける。
本発明のカラーフィルター用組成物は、上記必須成分を含有する限りその製法は限定されないが、顔料、分散剤(以下、成分(E)ともいう)及び溶剤を主成分とする顔料分散液を予め製作し(以下、これを顔料分散体とも称する)、その後、成分(A)及び(D)、必要により加えられる樹脂類及びその他の成分と混合することが有利である。
ここで、顔料分散体は、前記のサブフタロシアニン系顔料、分散剤及び溶剤を含有するが、顔料分散体中の全固形分は1〜40重量%であることが好ましく、更には5〜35重量%であることが好ましい。顔料の配合率は、顔料分散体中1〜25重量%であることが好ましく、更には5〜20重量%であることが好ましい。また、分散剤の配合率は、顔料に対して10〜60重量%であることが好ましく、20〜50重量%であることがより好ましい。なお、全固形分とは乾燥、硬化後に残存する成分をいう。顔料分散体は顔料を分散剤と共に溶剤中に分散させることで得られるが、その製作方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用できる。例えばペイントシェーカー、ビーズミル等による分散処理等を挙げることができる。
成分(E)の分散剤を用いる場合、その種類は特に限定されるものではないが、分散安定性に優れる点から、(a)ポリ(低級アルキレンイミン)及び(b)ポリアリルアミンから選ばれる1種以上の含窒素化合物に、遊離のカルボキシル基を有する(i)ポリエステル、(ii)ポリアミド及び(iii)ポリエステルアミドから選ばれる1種以上のカルボキシル基含有化合物を反応させてアミド又は塩を形成させてなるグラフトポリマーを用いることが好ましい。
(a)ポリ(低級アルキレンイミン)は、一級(-NH2)、二級(-NH-)及び三級(-N<)のアミノ基を低級アルキレン鎖(-R-、例えば-CH2CH2-)で結合した分枝構造を有するポリマーであり、(b)ポリアリルアミンは、[-CH2-CH(CH2NH2)-]nなる構造を有するポリマーである。また、(i)、(ii)及び(iii)のカルボキシル基含有化合物は、末端又は側鎖等に少なくとも1つのカルボキシル基を有し、これが(a)及び(b)の-NH2等の少なくとも一部と反応して-NHCO-又はNH3 +-OCO-等を形成してグラフトポリマーを形成する。
上記グラフトポリマーは、顔料に吸着してアンカーの役割を果たす塩基性部分(a)又は(b)と、立体反発効果により分散性を付与する高分子鎖部分(i、ii又はiii)を共に有する分散剤である。このようなグラフトポリマーの製造方法は公知であり、例えば特公昭63-30057号公報及び特開平9-169821号公報に開示されている。
また、グラフトポリマーの塩基性部分のサブフタロシアニン系顔料への吸着性をより高めるために、顔料骨格に酸性の官能基を導入した顔料誘導体型の分散助剤を分散剤と併用することもできる。上記の分散助剤は、色相の点から青色、紫色のものが好ましく、例えば銅フタロシアニンのスルホン酸誘導体、サブフタロシアニンのスルホン酸誘導体、キナクリドンのスルホン酸誘導体、カルバゾールジオキサジンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
なお、成分(E)の分散剤は、上記のようなグラフトポリマーに限定されず、分散能を有するものをいい、分散剤、分散促進剤等として市販されているもの又はその同等品をいう。樹脂類の中には、顔料の表面に吸着して顔料を分散させる働きを有するものがある。このような樹脂類は分散能を有するので分散剤に含まれる。したがって、(A)感光性樹脂及び/又は単量体が分散能を有する場合は、これを分散剤として用いてもよい。ただし、高粘度物質である樹脂類は一般に分散を安定させる作用(分散安定能)は有するが分散能を有さず、このように分散能を有さないものは分散剤とは扱わない。本発明において、分散剤は必須成分ではないが、これを使用する場合には樹脂成分の一構成成分となり得る。
本発明のカラーフィルター用組成物は、上記成分以外に現像性や塗膜形成能を向上させる目的で、バインダー樹脂成分として、アルカリ溶解性を有する樹脂を加えてもよい。例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル等が挙げられるが、主鎖又は側鎖にカルボキシル基を含有しアルカリ現像性に優れるものが好ましい。このようなものには、例えばアクリル酸(共)重合体、(メタ)アクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体等のビニル樹脂類が挙げられる。この他に、水酸基を有する樹脂に酸無水物を付加させたものなども有用である。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明のカラーフィルター用組成物は、必須成分として前記の成分(A)〜(D)を含有するが、全固形分は1〜40重量%であることが好ましく、更には5〜30重量%であることが好ましい。
カラーフィルター用組成物を製作する方法としては、予め前記サブフタロシアニン顔料を単独で又は他の顔料と共に分散剤を用いて溶剤に分散させた顔料分散体を製作し、これと樹脂成分、光重合開始剤等を配合する方法や、サブフタロシアニン系顔料を樹脂組成物中に直接分散させる方法等を挙げることができるが、カラーフィルター用組成物の安定性の点から前者の方法が好ましい。また、サブフタロシアニン系顔料を溶解できる高溶解性溶剤を用いてサブフタロシアニン系顔料を、感光性樹脂を含む組成物中に溶解させてカラーレジストインキとする方法もあるが、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性の点で難があるために、サブフタロシアニン系顔料を分散する方法が最も好ましい。
本発明のカラーフィルター用組成物を硬化して得られる硬化物は、当該組成物を基板等に塗布し、光照射、加熱等で硬化させることによって得られる。組成物を塗布する方法としては公知の方法が利用でき、例えばスピンコーター、バーコーター、ダイコーター等の塗布装置による塗布を挙げることができる。塗布後は、ホットプレート、IRオーブン等を用いて乾燥を行なうことがよい。
塗布された組成物を光照射する方法も公知の方法が利用でき、露光光源は特に限定されるものではないが、例えばキセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源等が用いられる。しかし、塗布及び光照射の方法は上記の方法に限定されない。
かかる光源にて画像露光を行った後、現像すれば基板上に画像を形成することができる。現像液としては、未露光部分を溶解し露光部分溶解しない現像液であればいかなるものも用いることができる。具体時には、種々の添加物を含んだアルカリ溶液であり、添加物としては、有機溶剤、緩衝剤、界面活性剤等を含有することができる。現像処理方法については特に制限はないが、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法が用いられる。
塗膜の強度を上げるため、熱風オーブンによる加熱硬化を行うことが望ましい。組成物の硬化条件については特に制約はないが、組成物を硬化して得られる硬化膜の変色、褪色を防ぐために、加熱については250℃以下で1時間以内とすることが好ましい。なお、上記のカラーフィルター用組成物の硬化膜を用いてカラーフィルターを製作する方法としては、公知の方法を利用できる。
モデルカラーフィルターの分光透過率を示すグラフである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない。なお、以下における「部」はいずれも重量部を示す。
製造例1
1-クロロナフタレン600部にテトラクロロフタロニトリル150部を加え、窒素雰囲気下、室温で30分攪拌したのち、三塩化硼素48部を滴下する。その後、180℃までゆっくり加熱し、10〜60分加熱撹拌を行なう。放冷後、析出物を濾取して、メタノール、アセトン、トルエンの順で洗浄し乾燥して、下式(4)で示されるクロロ-ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体119部(収率75%)を得た。
製造例2
製造例1で得たクロロ-ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体100部に、1-クロロナフタレン1120部、メタノール449部、トリエチルアミン31部を加え、攪拌しながら3時間加熱還流した。放冷後、メタノール、水、アセトンで洗浄し乾燥して、下式(5)で示されるメトキシ-ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体96部(収率97%)を得た。
製造例3
製造例2で得たメトキシ-ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体102部を濃硫酸510部に溶解させ、この溶液を氷水中に滴下し、析出した固体を濾取乾燥して、サブフタロシアニン顔料100部を得た。このサブフタロシアニン顔料100部に分散剤40部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート860部を、メディアを充填した容器に配合し、ペイントシェーカーを用いて6時間の分散処理を行い、濾過してメディアを除去し、分散液1000部を製作した。ここで、分散剤には、ポリアリルアミンに遊離のカルボキシル基を有するポリエステルを反応させてアミドを形成させたグラフトポリマーを用いた。ここで、ペイントシェーカーのメディアには、0.4mmφガラスビーズを充填率40%あるいは0.4mmφジルコニアビーズを充填率15%で用いた。こうして得られた分散液の固形分濃度は14重量%、全固形分中の着色材の割合は71.4重量%であり、低粘度かつ低チクソトロピー性を示すものであった。
製造例4
製造例1で得たクロロ−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体100部に、トルエン578部、1−クロロエタノール286部、トリエチルアミン72部を加え、攪拌しながら3時間加熱還流した。放冷後、メタノール、アセトンで洗浄し乾燥して、下式(6)で示されるクロロエトキシ−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体82部(収率78%)を得た。
実施例1
ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂の54.2重量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鐵化学社製商品名:V-259ME)130部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート47部、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製商品名:エピコートYX4000HK)17部、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン7部、p,p′-ビス(N,N-ジエチルアミノ)ベンゾフェノン1部、ジエチレングリコールジメチルエーテル196部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75部、界面活性剤1部及びシランカップリング剤1部を配合し、十分に攪拌して、弱アルカリ溶液に可溶な感光性樹脂を含む組成物475部を製作した。
この感光性樹脂を含む組成物475部に、製造例3で得られた分散液525部を配合し、均一な溶液になるまで十分に攪拌してカラーフィルター用組成物1000部を製作した。この組成物の固形分濃度は21.6重量%、全固形分中の顔料分の割合は24.3重量%であり、低粘度かつ低チクソトロピー性を示すものであった。
このカラーフィルター用組成物を、5インチ角、厚さ1mmの青板ガラス基板上にスピンコーターを用いて塗布した。このとき、スピンコーターの回転数を変化させて試験片を製作した。この試験片を乾燥した後、フォトマスクを被せて200mJ/cm2の紫外線露光を行い露光部のカラーレジストインキを硬化させた。次いで試験片を0.4%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間アルカリ現像して未露光部のカラーレジストインキを除去し、これを乾燥した。最後に試験片を熱硬化して、モデルカラーフィルターとしてのカラーレジストインキの硬化膜を製作した。
製作したモデルカラーフィルターの分光透過率、色度(x値、y値)及び明度(Y値)は、色度計(東京電色社製商品名:カラーアナライザーTC-1800MK2)を用いて測定したが、このときの測色用の光は補助標準イルミナントCとした。本実施例で得られたモデルカラーフィルターの分光透過率を図1に、色度及び明度を表1に示す。
実施例2
着色材を製造例4で得たクロロエトキシ−ドデカクロロサブフタロシアニン硼素錯体に変更した以外は製造例3と同様な方法にて分散液を得た。この分散液を使用した以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルター用組成物を作製した。この組成物について実施例1と同様な方法にて、モデルカラーフィルターを製作し、分光透過率及び色度、明度を測定した。
実施例3
ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(メタクリル酸:ベンジルメタクリレート(モル比率)=0.28:0.72、Mw31000、酸価104)に変更した以外は実施例1と同様にしてカラーフィルター用組成物を作製した。この組成物について実施例1と同様な方法にて、モデルカラーフィルターを製作し、分光透過率及び色度、明度を測定した。
比較例1
着色材をピグメント・バイオレット23に変更した以外は製造例3と同様な方法にて分散液を得た。この分散液を使用した以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルター用組成物を作製した。この組成物について実施例1と同様な方法にて、モデルカラーフィルターを製作し、分光透過率及び色度、明度を測定した。
比較例2
着色材を下式(7)で示されるクロロ-サブフタロシアニン硼素錯体顔料に変更した以外は製造例3と同様な方法にて分散液を得た。この分散液を使用した以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルター用組成物を作製した。この組成物について実施例1と同様な方法にて、モデルカラーフィルターを製作し、分光透過率及び色度、明度を測定した。
図1及び表1に各実施例及び比較例で得られたモデルカラーフィルターについて、分光透過率及び色度、明度を測定した結果を示す。
本発明のカラーフィルター用組成物から成るモデルカラーフィルターは、三波長型蛍光ランプの青の発光を効果的に透過し、赤及び緑の発光を効果的に遮光することができる高明度、高彩度を有するものであった。表1からも明らかなように、青く(x値が小さく)且つ大幅に明度が向上(Y値が増大)している。また、その硬化膜は、膜厚均一で凝集析出物等のない塗布性良好なものであった。
本発明におけるカラーフィルター用組成物は、耐熱性に優れ、高明度、高彩度を有するため、高品位の液晶ディスプレイ等の製造を可能にする点できわめて有用である。

Claims (7)

  1. (A)感光性樹脂及び/又は単量体、(B)着色材、(C)溶剤及び(D)光重合開始剤を含有して成るカラーフィルター用組成物において、着色材成分として下記OLE_LINK1一般式(1)で示されるサブフタロシアニン化合物からなる顔料OLE_LINK1を全着色材中0.5重量%以上含有し、前記組成物中の(B)着色材と樹脂固形分(R)との重量比で表される(B)/(R)が0.05〜1.5の範囲であることを特徴とするカラーフィルター用組成物。
    但し、X1〜X12は水素原子又はハロゲン原子を示し、Yは置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。
  2. 一般式(1)で表されるサブフタロシアニン化合物において、X1〜X12の少なくとも6個がハロゲン原子である請求項1記載のカラーフィルター用組成物。
  3. 一般式(1)で表されるサブフタロシアニン化合物において、X1〜X12のすべてがハロゲン原子である請求項1記載のカラーフィルター用組成物。
  4. 更に、分散剤として、(a)ポリ(低級アルキレンイミン)及び(b)ポリアリルアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の含窒素化合物に、(i)ポリエステル、(ii)ポリアミド及び(iii)ポリエステルアミドから成る群から選ばれる少なくとも1種の遊離のカルボキシル基を有する化合物を反応させて得られるグラフトポリマーを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用組成物。
  5. (A)感光性樹脂及び/又は単量体が、フルオレン骨格を有するエポキシアクリレートからなる請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルター用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用組成物を硬化して得られる硬化物。
  7. 青色画素を形成する硬化膜が請求項6記載の硬化物からなるカラーフィルター。
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