JPWO2005122151A1 - 情報記録装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

情報記録装置(1)は、調整可能なレーザ光を照射することで記録情報を記録する第1記録層(L0)と第2記録層(L1)とを備える情報記録媒体(100)に記録情報を記録する記録手段(501)と、第1記録層と第2記録層との偏心量(α)に基づいて、記録情報が記録済の第1記録層に対応する第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出する算出手段(560)と、第2記録層に記録情報を記録する場合において、位置情報に基づいてレーザ光を調整するように記録手段を制御する制御手段(504)とを備える。

Description

本発明は、例えばDVDレコーダ等の情報記録装置及び方法、並びにコンピュータをこのような情報記録装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に関する。
例えば、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、DVD−ROMなどの光ディスク等の情報記録媒体では、同一基板上に複数の記録層が積層されてなる多層型若しくはダブルレイヤ又はマルチプルレイヤ型の光ディスク等も開発されている。より具体的には、2層型の光ディスクは、1層目として、情報記録装置で記録される際のレーザ光の照射側から見て最も手前側(即ち、光ピックアップに近い側)に位置する第1記録層(本願では適宜「L0層」と称する)を有しており、更にその奥側(即ち、光ピックアップから遠い側)に位置する半透過反射膜を有する。2層目として、該半透過反射膜の奥側に接着層等の中間層を介して位置する第2記録層(本願では適宜「L1層」と称する)を有しており、更にその奥側に位置する反射膜を有する。そして、このような多層型の情報記録媒体を作成する際には、L0層とL1層とを別々に形成し、最後に夫々の記録層を貼り合わせることで、低コストに2層型の光ディスクを製造することができる。
特開2002−170339号公報
このような2層型の光ディスクにおいては、夫々の記録層に適した記録レーザパワーにて情報の記録が行なわれる。この記録レーザパワーは主としてOPC(Optimum Power Calibration)によって求められる。しかしながら、2層型の光ディスクでは、第1記録層の記録状態に応じて、第2記録層の記録特性が異なるという技術的な問題点を有している。具体的には、第1記録層に情報が記録されているか又は記録されていないかによって、第2記録層の記録特性が異なるという技術的な問題点を有している。特に、貼り合わせ型の光ディスクにおいては偏心が発生することがあるため、一方の記録層の記録トラックや物理アドレス等によって他方の記録層の状態を一概に判別することは困難或いは不可能であるという技術的な問題点を有している。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば多層型の情報記録媒体に適切に情報を記録することを可能とならしめる情報記録装置及び方法、並びにコンピュータをこのような情報記録装置として機能させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
(情報記録装置)
本発明の情報記録装置は上記課題を解決するために、調整可能なレーザ光を照射することで記録情報を記録する第1記録層と第2記録層とを備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段と、前記第1記録層と前記第2記録層との偏心量に基づいて、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出する算出手段と、前記第2記録層に前記記録情報を記録する場合において、前記位置情報に基づいて前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御する制御手段とを備える。
本発明の情報記録装置によれば、記録手段の動作により第1記録層及び第2記録層の夫々に各種記録情報を記録することができる。特に、適宜調整されたレーザ光を照射することで各種記録情報を記録することができる。
本発明では特に、算出手段の動作により、記録情報が既に記録されている第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出することができる。この位置情報は、記録情報が既に記録されている第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域の位置を示すものであるが、間接的には記録情報が未だ記録されていない第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域の位置をも示すことになる。そして、第2記録層に記録情報を記録する場合には、制御手段の動作により、位置情報に基づいてレーザ光を調整するように記録手段が制御される。即ち、記録情報が既に記録されている第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域に記録情報を記録するか、或いは記録情報が未だ記録されていない第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域に記録情報を記録するかに応じて、レーザ光(或いは、レーザ光の照射条件)が調整される。このレーザ光は、記録情報を記録するために適切な状態に調整されていることが好ましい。
従って、第1記録層がどのような記録状態にあるかによらず、算出手段により算出された位置情報を参照することで適切に調整されたレーザ光により第2記録層へ記録情報を記録することが可能となる。もちろん、第1記録層へ記録情報の記録も同様に、適切に調整されたレーザ光により行なうことができる。これにより、情報記録媒体(特に、その第2記録層)へ記録される記録情報の記録品質を向上させることが可能となる。そして、当該記録された記録情報を再生する際にも、その再生品質を向上させることができる。
また、本発明では、情報記録媒体が有している偏心を考慮してレーザ光を調整しながら記録情報の記録を行なうことができる。従って、2層型の情報記録媒体に生じうる偏心の悪影響を排除し、適切な記録動作を実現することが可能となる。
以上の結果、本発明の情報記録装置によれば、多層型の(特に、2層型の)情報記録媒体に適切に記録情報を記録することが可能となる。
本発明の情報記録装置の一の態様では、前記算出手段は、前記偏心量を検出する検出手段を更に備える。
この態様によれば、検出手段の動作により検出された偏心量を用いて、好適に位置情報を算出することができる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記算出手段は、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域の位置を記憶する記憶手段を更に備える。
この態様によれば、記憶手段により記憶された位置に基づき、好適に記録情報が記録済の第1記録層の記録領域に対応する第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を検出することができる。特に、位置情報を検出する際に改めて第1記録層の状態を調べる必要がなくなり、記録動作の効率化を図ることができる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記記録情報が記録済の第1記録層に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録するための前記レーザ光である第1の設定に係るレーザ光と前記情報が未記録の第1記録層に対応する前記第2記録層に前記情報を記録するための前記レーザ光である第2の設定に係るレーザ光とを相互に切り替えることで前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御する。
この態様によれば、位置情報に基づいて2種類のレーザ光を切り替えることで、比較的容易にレーザ光の調整を行なうことが可能となる。
上述の如く第1の設定に係るレーザ光と第2の設定に係るレーザ光とを相互に切り替える情報記録装置の態様では、前記制御手段は、切り替えられた後の前記第1及び第2のいずれか一方のレーザ光が前記情報記録媒体に照射される時刻を基準として、前記第1の設定に係るレーザ光と前記第2の設定に係るレーザ光との相互の切り替えに要する時間だけ予め早く切り替えるように前記記録手段を制御する。
このように構成すれば、より実際の記録に即したレーザ光の調整が可能となる。また、情報記録装置の記録速度によらず、好適にレーザ光の調整(特に、レーザ光の切り替え)が可能となり、記録特性のより一層の向上を図ることができる。
本発明の情報記録装置の他の態様では、前記制御手段は、前記レーザ光の出力パワー及び前記レーザ光の波形を制御するためのストラテジの少なくとも一方を調整するように前記記録手段を制御する。
この態様によれば、出力パワー及びストラテジの少なくとも一方を調整すれば足りるため、比較的容易にレーザ光の調整を行なうことが可能となる。
(情報記録方法)
本発明の情報記録方法によれば上記課題を解決するために、調整可能なレーザ光を照射することで記録情報を記録する第1記録層と第2記録層とを備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段を備える情報記録装置における情報記録方法であって、前記第1記録層と前記第2記録層との偏心量に基づいて、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出する算出工程と、前記第2記録層に前記記録情報を記録する場合において、前記位置情報に基づいて前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御する制御工程とを備える。
本発明の情報記録方法によれば、上述した本発明の情報記録装置と同様の各種利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報記録装置における各種態様に対応して、本発明に係る情報記録方法も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラム)
本発明のコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、上述した本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御する情報記録制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
本発明に係るコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報記録装置を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報記録装置における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。
コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品は上記課題を解決するために、本発明の情報記録装置(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータにより実行可能なプログラム命令を明白に具現化し、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラム製品によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウンロードすれば、上述した本発明の前記記録手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の前記記録手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させるコンピュータ読取可能なコード(或いはコンピュータ読取可能な命令)から構成されてよい。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報記録装置又は方法によれば、記録手段、算出手段及び制御手段、又は算出工程及び制御工程を備える。従って、第1記録層の状態に応じて、適宜レーザ光を調整することが可能となる。これにより、第2記録層へ情報を記録する際の記録特性を向上させ、多層型の情報記録媒体に適切に情報を記録することが可能となる。
本発明の情報記録装置の実施例の記録動作の対象となる情報記録媒体に係る複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。 本発明の情報記録装置に係る実施例の基本構成を示すブロック図である。 本実施例に係る情報記録装置の記録動作全体の流れを概念的に示すフローチャートである。 偏心を有する光ディスクを概念的に示す平面図である。 本実施例に係る情報記録装置がアドレス情報を算出する際の動作を光ディスク上において概念的に示す平面図である。 本実施例に係る情報記録装置の記録レーザパワーの切り替え動作の際の、記録レーザパワーとL1層の物理アドレスとの関係を概念的に示すグラフである。
符号の説明
1 情報記録装置
100 光ディスク
501 ピックアップ
504 ドライバ/ストラテジ回路
560 CPU
570 メモリ
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明を進める。
先ず図1を参照して、本発明の情報記録装置の実施例の記録動作の対象となる情報記録媒体に係る光ディスクの基本構造について説明する。ここに、図1(a)は、本発明の情報記録装置の実施例の記録動作の対象となる情報記録媒体に係る複数の記録領域を有する光ディスクの基本構造を示した概略平面図であり、図1(b)は、該光ディスクの概略断面図と、これに対応付けられた、その半径方向における記録領域構造の図式的概念図である。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、光ディスク100は、例えば、DVDと同じく直径12cm程度のディスク本体上の記録面に、センターホール1を中心として本実施例に係るリードインエリア101、データエリア102並びにリードアウトエリア103又はミドルエリア104が設けられている。そして、光ディスク100の例えば、透明基板200に、記録層等が積層されている。そして、この記録層の各記録領域には、例えば、センターホール1を中心にスパイラル状或いは同心円状に、例えば、グルーブトラック及びランドトラック等のトラック10が交互に設けられている。また、このトラック10上には、データがECCブロック11という単位で分割されて記録される。ECCブロック11は、記録情報がエラー訂正可能なプリフォーマットアドレスによるデータ管理単位である。
尚、本発明は、このような三つのエリアを有する光ディスクには特に限定されない。例えば、リードインエリア101、リードアウトエリア103又はミドルエリア104が存在せずとも、以下に説明するデータ構造等の構築は可能である。また、後述するように、リードインエリア101、リードアウト103又はミドルエリア104は更に細分化された構成であってもよい。
特に、本実施例に係る光ディスク100は、図1(b)に示されるように、例えば、透明基板に、後述される本発明に係る第1及び第2記録層の一例を構成するL0層及びL1層が積層された構造をしている。このような二層型の光ディスク100の記録再生時には、図1(b)中、上側から下側に向かって照射されるレーザ光LBの集光位置をいずれの記録層に合わせるかに応じて、L0層における記録再生が行なわれるか又はL1層における記録再生が行われる。また、本実施例に係る光ディスク100は、2層片面、即ち、デュアルレイヤーに限定されるものではなく、2層両面、即ちデュアルレイヤーダブルサイドであってもよい。更に、上述の如く2層の記録層を有する光ディスクに限られることなく、3層以上の多層型の光ディスクであってもよい。また、2層型光ディスクにおけるオポジットトラックパス方式であってもよいし、或いはパラレルトラックパス方式であってもよい。
続いて、図2から図7を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例について説明する。
(情報記録装置の基本構成)
先ず、図2を参照して本実施例に係る情報記録装置の基本構成について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報記録装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、情報記録装置1は、光ピックアップ501と、スピンドルモータ502と、ヘッドアンプ503と、ドライバ/ストラテジ回路504と、バッファ505と、DVDモジュレータ506と、データECC(Error Correction Code)生成器507と、バッファ508と、インタフェース509と、総和生成器520と、デモジュレータ521と、ピットデータECC回路522と、ドロップアウト検出器523と、プッシュプル生成器530と、LPF(Low Pass Filter)531と、BPF(Band Pass Filter)532と、HPF(High Pass Filter)533と、TE(Tracking Error)検出器534と、ウォブル検出器535と、LPP(Land Pre Pit)検出器536と、FE(Focus Error)検出器537と、サーボユニット540と、記録クロック生成器541と、LPPデータ検出器542と、デトラック検出器550と、CPU560と、メモリ570と、記録パワーモニタ580を有している。
光ピックアップ501は、本発明における「記録手段」の一具体例であって、光ディスク100への記録又は再生を行うもので、半導体レーザ装置、各種レンズ、アクチュエータ等から構成される。より詳細には、光ピックアップ501は、光ディスク100に対してレーザ光等の光ビームLBを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。光ピックアップ501は、サーボユニット540の制御により駆動される図示しないアクチュエータ、スライダ等により、トラッキングサーボに応じて光ディスク100の半径方向等に移動できるように構成されている。加えて、サーボユニット540の制御により、フォーカスサーボに応じて光ビームLBの焦点を変化させ、フォーカス制御可能に構成されている。
更に、光ピックアップ501は、図示しない4分割検出回路を備える。4分割検出回路は、光ビームBの反射光を図2の上方に示す領域A、B、C、Dに4分割し、各領域の光量に応じた信号を各々出力する。
スピンドルモータ502は、サーボユニット540等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
ヘッドアンプ503は、光ピックアップ501の各出力信号(即ち、光ビームBの反射光)を各々増幅し、領域Aに対応する分割読取信号a、領域Bに対応する分割読取信号b、領域Cに対応する分割読取信号c、及び領域Dに対応する分割読取信号dを出力する。
ドライバ/ストラテジ回路504は、最適な記録レーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ501内に設けられた半導体レーザを駆動する。その後、ドライバ/ストラテジ回路504は、データ記録時には、OPC(Optical Power Calibration)処理により決定された最適な記録レーザパワーで、光ピックアップ501の半導体レーザを駆動するように構成されている。このデータ記録時には、記録レーザパワーは、記録データに応じて変調される。
尚、OPC処理とは、最適な記録レーザパワーの検出(即ち、記録レーザパワーのキャリブレーション)処理である。より具体的には、例えば光ディスク100上に設けられているOPCエリアに、例えば3Tパルスに相当する短ピット及び11Tパルスに相当する長ピットを夫々同一の長さの無記録区間と共に交互に形成し、これを例えば16個の異なるレーザパワーにて行うことで、アシンメトリ(Asymmetry)の影響を最小にし、最も優れた再生品質が得られるように記録するための記録レーザパワーを算出する。また、「アシンメトリ」とは、光ディスクの量産時に短ピット又は長ピットがその長さ方向の前後に同じ量だけ、少しずつ長く、或いは短くなる現象である。
バッファ505は、DVDモジュレータ506より変調された記録データを格納し、ドライバ/ストラテジ回路504に出力可能に構成されている。
DVDモジュレータ506は、記録データに対してDVD変調を施し、バッファ505に出力可能に構成されている。DVD変調として、例えば8−16変調が施されてもよい。
データECC生成器507は、インタフェース509より入力される記録データに対してエラー訂正用の符号を付加する。具体的には、所定のブロック単位(例えば、ECCクラスタ単位)毎にECCコードを付加し、DVDモジュレータ508へ出力する。
バッファ508は、インタフェース509より入力される記録データをバッファリングし、適宜データECC生成器507に出力する。また、ピットデータECC回路522より出力される再生データをバッファリングし、適宜インタフェース509を介して外部出力機器に出力する。
インタフェース509は、外部入力機器より記録データの入力を受け付け、また外部出力機器に対して再生データを出力可能に構成されている。
従って、通常のデータの記録時においては、バッファ508を介してインタフェースより入力される記録信号に対して、データECC生成器507においてECCが付加され、その後DVDモジュレータ506においてDVD変調がかけられる。そして、バッファ505を介してドライバ/ストラテジ回路504に出力されることで、最適な記録レーザパワーで光ピックアップを駆動し、光ディスク100に記録していく。
総和生成回路520は、分割読取信号a、b、c、及びdを加算して、総和読取信号SRFを出力する加算回路からなる。なお、総和読取信号SRFは、記録マークの長短を表す信号である。
デモジュレータ521は、総和読取信号SRFに基づいてピットデータを再生する。より具体的にはデモジュレータ521は、例えば再生用の同期信号を基準位置として、再生されたピットデータを所定のテーブルを用いて復調して再生データを生成する。例えば、変調方式として8−16変調が採用される場合には、16ビットのピットデータを8ビットの再生データに変換する処理が施される。そして、再生データの順序を予め定められた規則に従って並べ換えるデスクランブル処理が実行されて、処理済の再生データが出力される。
ピットデータECC回路522は、デモジュレータ521において生成された再生データに対してエラー訂正処理や補間処理等を施す。その後、当該再生データは、バッファ508を介してインタフェース509に出力され、例えばスピーカやディスプレイ等の外部出力機器において再生されることとなる。
ドロップアウト検出器523は、総和生成器520より総和読取信号SRFが出力されているか否かを検出可能に構成されている。そして、その検出結果、即ち、総和読取信号SRFが出力されている、又は出力されていない旨を、デトラック検出器550に出力する。
プッシュプル信号生成器530は、分割読取信号を用いて、(a+d)−(b+c)を算出して、プッシュプル信号を生成する。成分(a+d)は、読取方向に対して左側の領域A及びDに対応する一方、成分(b+c)は、読取方向に対して右側の領域B及びCに対応する。そして、プッシュプル信号の値は光ビームBとピットの相対的な位置関係を表している。
LPF531は、プッシュプル生成器530より出力されるプッシュプル信号のうち、高周波数域側の信号成分をカットし、低周波数域側の信号成分をTE検出器534へ出力する。即ち、ここでは、トラッキングエラー信号成分が抽出され、TE検出器534へ出力される。
BPF532は、プッシュプル生成器530より出力されるプッシュプル信号のうち、ウォブル信号に係る信号成分を抽出してウォブル検出器535へ出力する。
HPF533は、プッシュプル生成器530より出力されるプッシュプル信号のうち、低周波数域側の信号成分をカットし、高周波数域側の信号成分をLPP検出器536へ出力する。即ち、ここでは、LPP信号が抽出され、LPP検出器536へ出力される。
TE検出器534は、LPF531を介して入力されたプッシュプル信号のうちのトラッキングエラー信号成分より、トラッキングエラーを検出する。そして、トラッキングエラー信号をサーボユニット540へ出力する。また、このトラッキングエラー信号はデトラック検出器550へも出力される。
ウォブル検出器535は、BPF532を介して入力されたプッシュプル信号のうちのウォブル信号成分を検出すると共に、当該ウォブル信号の周期に基づいて、例えば、ウォブル信号の一周期の自然数倍の長さに相当するスロット単位を基準とした相対位置情報を検出する。そして、この相対位置情報を記録クロック生成器541へ出力するように構成されている。また、この相対位置情報は、サーボユニット540及びLPPデータ検出器542へも出力される。
LPP検出器536は、HPF533を介して入力されたプッシュプル信号のうちのLPP信号成分を検出するとともに、当該LPP信号に基づいて、LPP(ランドプリピット)により示されたプリフォーマットアドレス情報を検出する。そして、当該プリフォーマットアドレス情報を記録クロック生成器541へ出力するように構成されている。またこのプリフォーマットアドレス情報はサーボユニット540及びLPPデータ検出器542へも出力される。
FE検出器537は、総和生成器520より出力される総和読取信号SRFより、4分割ディテクターにおける信号強度の分布に基づいてフォーカスエラーを検出する。そして、フォーカスエラー信号をサーボユニット540へ出力する。また、このフォーカスエラー信号は、デトラック検出器550へも出力される。
サーボユニット540は、光ピックアップ501の受光結果を処理して得られるトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、ウォブル信号及びLPP信号等に基づいて、光ピックアップ501の対物レンズを移動し、これによりトラッキング制御、フォーカス制御或いはスピンドル制御等の各種サーボ処理を実行する。
記録クロック生成器541は、ウォブル検出器535から出力されたウォブル信号の周期(或いは、相対位置情報)及びLPP検出器536から出力されたプリフォーマットアドレス情報に基づいて、データ記録を行う基準クロックを示すタイミング信号を生成して出力する。よって、データ記録時における記録開始位置がプリフォーマットアドレス情報の管理単位から開始されるか否かにかかわらず、その記録開始位置を特定することが可能である。
LPPデータ検出器542は、LPP検出器536より出力されるLPP信号より、記録時に必要な各種管理情報等を取得可能に構成されている。例えば、後述の如く、LPPにより記録されている推奨記録パワーや推奨ストラテジ等を取得可能に構成されている。
デトラック検出器550は、光ディスク100へのデータの記録中に、デトラックが発生しているか否かを検出可能に構成されている。より具体的には、デトラック検出器550には、TE検出器534よりトラッキングエラー信号が夫々入力され、且つFE検出器537よりフォーカスエラー信号が入力され、これらの信号が所定の値よりも大きいか否かを監視可能に構成されている。また、デトラック検出器550は、総和生成器520より出力される総和読取信号SRFの入力があるか否かを、ドロップアウト検出器523の出力としてモニター可能に構成されている。更に、デトラック検出器550は、光ピックアップ501が記録を行うタイミング(或いは、ウォブル信号の周期)と記録クロック生成器541が生成するタイミング信号とを比較可能に構成されている。また、光ピックアップ501が記録している位置におけるプリフォーマットアドレス情報(或いは、物理アドレス値)をモニター可能に構成されている。更に、光ディスク100が多層の記録層を有する光ディスクであれば、各々の層を識別する層フラグを検出可能に構成されていることが好ましい。
CPU560は、最適な記録レーザパワーを検出するために、例えば、ドライバ/ストラテジ回路504、サーボユニット540、LPPデータ検出器542、デトラック検出器550等の各手段へ指示する、即ちシステムコマンドを出力することで、情報記録装置1全体の制御を行う。また、デトラックの発生がデトラック検出器550より入力されれば、以後のデータの記録を停止させるような指令を光ピックアップ501等に出力するように構成することが好ましい。通常、CPU560が動作するためのソフトウェアは、内部又は外部のメモリ内に格納されている。
メモリ570は、情報記録装置1におけるデータ処理全般において使用される。また、メモリ570はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラムが格納されるROM領域と、映像データの圧縮伸張で用いるバッファやプログラム動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
記録パワーモニタ580は、記録動作時に光ピックアップ501から照射されるレーザ光LBの光ディスク100の記録面からの反射光量をモニタリングする。このモニタリングされた反射光量は、記録動作を行ないながら記録レーザパワーの補正を行なうROPC(Running OPC)の際の記録レーザパワーの調整の際に参照される。そして、反射光量が所定のレベルであれば、所定の記録レーザパワーにてレーザ光LBを照射するように、ドライバ/ストラテジ回路504へ指示を出力する。その結果、ドライバ/ストラテジ回路504は、記録パワーモニタ580からの指示に基づき、レーザ光LB(具体的には、記録レーザパワーや波形等)を補正する
(情報記録装置の動作原理)
続いて、図3を参照して、本実施例に係る情報記録装置の動作原理について説明を進める。ここに、図3は、本実施例に係る情報記録装置の動作原理の流れを概念的に示すフローチャートである。
先ず記録動作の前提として、記録対象の光ディスク100を情報記録装置1にローディングし、必要な各種管理用データ等を読み込む。具体的には、CPU560の制御下で、光ピックアップ501によりシーク動作が行われ、光ディスク100への記録処理に必要な各種管理用データが、例えばリードインエリア102等より取得される。この管理用データに基づいて、CPU560の制御により、例えば外部入力機器等からの指示に応じて、インタフェース509を介して光ディスク100へのデータの記録が行われる。
その後、図3に示すように、先ずL0層において記録動作を行なう(ステップS101)。ここでの記録動作時における記録レーザパワーは、L0層のOPCエリアを対象として行われるOPCにより算出された最適な記録レーザパワーであることが好ましい。このとき、データが記録されたL0層の記録領域を表すデータを、本発明における「記憶手段」の一具体例たるメモリ570へ記録するように構成してもよい。或いは、光ディスク100自体にこのデータを記録するように構成してもよい。
そして、L0層への記録動作中に、L1層への記録を行なうか否かが判定される(ステップS102)。即ち、L0層へのデータの記録を終了し、続いてL1層へデータを記録するか否かが判定される。
この判定の結果、L1層への記録を行なわないと判定された場合(ステップS102:No)、続いて記録動作を終了するか否かが判定される(ステップS109)。この判定の結果、記録動作を終了しないと判定された場合(ステップS109:No)、再びステップS101へ戻り、L0層への記録動作を継続して行なう。他方、記録動作を終了すると判定された場合(ステップS109:Yes)、記録動作を終了する。記録動作を終了した場合には、例えばファイナライズ処理を行なうように構成してもよいし、或いは光ディスク100をイジェクトするように構成してもよい。
他方、ステップS102の判定の結果、L1層への記録を行なうと判定された場合(ステップS102:Yes)、続いて、本発明における「検出手段」の一具体例たるCPU560の制御の下に、光ディスク100の偏心量を検出する(ステップS103)。
ここでは、例えばL0層の所定の記録トラックにレーザ光LBをフォーカスインした後、光ピックアップ501の位置を固定したままトラッキングサーボを開いた状態でレーザ光LBをL1層へフォーカスインさせ(即ち、層間ジャンプさせ)、その結果レーザ光LBが横切る記録トラックの数を偏心量として検出してもよい。或いは、L0層の所定の記録地点と該所定の記録地点に対応するL1層の記録地点との位置関係より偏心量を検出してもよい。具体的には、例えばL0層の所定の記録トラック上に存在する複数の記録地点と該記録地点に対応するL1層の記録地点が位置する記録トラックとを比較して、夫々の記録トラックの差より偏心量を検出してもよい。
その後、本発明における「算出手段」の一具体例たるCPU560の制御の下に、ステップS103において検出された偏心量に基づいて、データが記録済のL0層の記録領域に対応するL1層の記録領域及びデータが未記録のL0層の記録領域に対応するL1層の記録領域の夫々のアドレス情報を算出する(ステップS104)。
ここで、具体的にアドレス情報の算出について、図4及び図5を参照して説明する。ここに、図4は、偏心を有する光ディスクを概念的に示す平面図であり、図5は、本実施例に係る情報記録装置がアドレス情報を算出する際の動作を光ディスク上において概念的に示す平面図である。
図4(a)に示すように、光ディスク100に偏心が発生している場合、光ピックアップ501の側から見て本来対応する位置にあるはずのL0層の第NトラックとL1層の第Nトラックとはその中心がずれている。この中心のズレに相当する量“α”が偏心量となる。
このとき、例えばL0層の第1トラックから外周側に向かって第Nトラックまでデータが記録されているとする。この場合、仮に偏心がない光ディスクであれば、L1層の第Nトラック以下の記録領域は、全てデータが未記録のL0層に対応することになる。しかしながら、偏心がある光ディスクであれば、図4(b)に示すように、L1層の第Nトラック以下の記録領域であっても、データが記録済のL0層に対応する記録領域とデータが未記録のL0層に対応する記録領域とが存在することになる。図3のステップS104では、このデータが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域とデータが未記録のL0層に対応するL1層の記録領域との境界に相当するアドレス情報(具体的には、プリフォーマットアドレス情報により示される物理アドレス)を算出する。このアドレス情報が、本発明における「位置情報」の一具体例に相当する。
具体的には、図5に示すように、L0層の第NトラックとL1層の各記録トラックとの交点のアドレスを算出する。尚、ここでは説明の便宜上、L0層の第Nトラックを一つの同心円で近似して示しており、L1層の記録トラックはスパイラル状の記録トラックにて示している。もちろん、L0層の記録トラックもスパイラル状に分布していることはいうまでもない。
L0層の第NトラックとL1層の各記録トラックとの交点は、図5に示すように、L1層上の物理アドレス“Ad1”、“Ad2”、“Ad3”、“Ad4”、“Ad5”、“Ad6”、“Ad7”にて示される。この物理アドレスを境界として、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域とデータが未記録のL0層に対応するL1層の記録領域とが区別されることになる。即ち、物理アドレスが“Ad0”から“Ad4”まで、“Ad3”から“Ad5”まで、“Ad2”から“Ad6”まで、並びに“Ad1”から“Ad7”までの記録領域は、データが記録済のL0層に対応している。他方、物理アドレスが“Ad4”から“Ad3”まで、“Ad5”から“Ad2”まで、並びに“Ad6”から“Ad1”までの記録領域は、データが未記録のL0層に対応している。
このような境界の物理アドレスを算出するために、例えば光ディスク100を所定の座標軸上に仮想的に配置して数学的手法を用いることで行ってもよい。具体的には、例えば、L0層とL1層とを一つの座標軸上におくと、L0層とL1層(具体的には、L0層の第NトラックとL1層の第Nトラック)は互いに偏心量αだけ平行移動させた(或いは、更に回転移動を加えた)位置関係にある。従って、座標軸上における数学的計算によって、境界の物理アドレスを算出することができる。
或いは、L0層の第Nトラック上の各点に対応するL1層の各点の物理アドレスを直接的にも算出してもよい。具体的には、例えばL0層の第Nトラック上にある所定の点にフォーカスインさせたレーザ光LBを、トラッキングサーボを開けた状態でL1層にフォーカスインさせ(即ち、層間ジャンプさせ)、フォーカスインしたL1層上の所定の点のアドレスが、図5に示す境界の物理アドレスとなる。
尚、データが記録されたL0層の記録領域を識別するために、光ディスク100のファイルシステム等に含まれている各種管理用データを用いてもよい。或いは、上述の如く、メモリ570等にデータが記録されたL0層の記録領域を表すデータが記録されていれば、そのデータを用いてもよい。
尚、本発明は、図4及び図5に示したようなアドレス情報の算出に限定されることはない。データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域を示すようなアドレス情報を算出するものであれば、本発明の範囲に含まれるものである。また、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域を示すアドレス情報を算出することができれば、間接的には、データが未記録のL0層に対応するL1層の記録領域を示すアドレス情報をも算出することができる。また、アドレス情報に限らずとも、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域を示すような各種情報を求めるように構成してもよい。
再び図3において、L1層へのデータの記録を開始する。このとき、CPU560の制御の下に、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域へデータを記録するか否かを判定する(ステップS105)。ここでは、ステップS104にて算出されたアドレス情報に基づいて判定する。
この判定の結果、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域へデータを記録すると判定された場合(ステップS105:Yes)、本発明における「制御手段」の一具体例たるドライバ/ストラテジ回路504の制御の下に、所定の記録レーザパワーP1にてデータを記録する(ステップS106)。
他方、データが未記録のL0層に対応するL1層の記録領域へデータを記録すると判定された場合(ステップS105:No)、ドライバ/ストラテジ回路504の制御の下に、所定の記録レーザパワーP2にてデータを記録する。
尚、ここでの記録レーザパワーP1及びP2は、L1層のOPCエリアを対象として行われたOPCにより求められた記録レーザパワーであってもよい。この場合、P1及びP2のいずれか一方を求めた後に、所定の比率等を掛け合わせることでもう一方の記録レーザパワーを求めるように構成してもよい。或いは、予め定められた所定の記録レーザパワーを用いてもよい。この予め定められた所定の記録レーザパワーや上述の比等を示す情報は、光ディスク100に記録されるように構成してもよいし、或いは情報記録装置1のメモリ等に記録されるように構成してもよい。また、記録レーザパワーP1及びP2の夫々は、レーザ光LBの出力パワーが異なっていてもよいし、レーザ光LBの波形を規定するストラテジが異なっていてもよい。即ち、ドライバ/ストラテジ回路504の動作により、出力パワーを切り替えるようにレーザ光LBを調整するように構成してもよいし、パルス波形を切り替えるようにレーザ光LBを調整するように構成してもよい。
また、ROPC(Running OPC)を行なう場合には、記録レーザパワーの補正の元となる反射光量のレベルを変化させるように構成してもよい。即ち、記録パワーモニタ580がモニタリングし且つ記録レーザパワー補正の際に参照する反射光量のレベルを変化させるように構成してもよい。
ここで、記録レーザパワーの切り替え動作について、図6を参照して説明を進める。ここに、図6は、本実施例に係る情報記録装置の記録レーザパワーの切り替え動作の際の、記録レーザパワーとL1層の物理アドレスとの関係を概念的に示すグラフである。
図6に示すように、求められたアドレス情報に従って、記録レーザパワーを切り替える。例えば図5に示す光ディスクのL1層にデータを記録する場合は、求められたアドレス情報に従って、物理アドレスが“Ad0”から“Ad4”までの記録領域に記録する際には記録レーザパワーP1で記録する。そして、記録の対象となる記録領域の物理アドレスが“Ad4”を超えた後に記録レーザパワーP2に切り替えて、物理アドレスが“Ad3”の記録領域まで記録動作を継続する。そして、記録の対象となる記録領域の物理アドレスが“Ad5”を越えた後に、再び記録レーザパワーP1に切り替えて、物理アドレスが“Ad2”の記録領域まで記録動作を継続する。以降、この動作を繰り返し、L1層にデータが記録されていく。
尚、記録レーザパワーP1と記録レーザパワーP2との切り替えに若干の時間を要するのであれば、通常の切り替えのタイミングと比較して当該時間だけ早く記録レーザパワーの切替処理を行なうように構成してもよい。例えば、記録レーザパワーの切り替えに100μsを要するのであれば、切り替えを行う境界に到達する(或いは、切り替えを行なう境界にレーザ光LBが照射される)100μs前に予め切替処理を行なうように構成してもよい。具体的には、物理アドレス“Ad4”から“Ad3”の記録領域において、記録レーザパワーP2でデータを記録中に、境界に相当する物理アドレス“Ad3”の記録領域にレーザ光が照射される100μs前に記録レーザパワーの切替処理を行うように構成してもよい。この場合、CPU560からドライバ/ストラテジ回路504に対して出力される切替指示に含まれるフィードバック時定数を100μsだけ早くするように構成してもよい。
このように構成すれば、実際にレーザ光が照射される記録領域に適切に対応付けながら記録レーザパワーの切り替え動作を行なうことができ、より好適な記録動作を実現することができる。
再び図3において、CPU560の制御の下に、L1層へのデータの記録動作を終了するか否かが判定される(ステップS108)。
この判定の結果、L1層へのデータの記録動作を終了すると判定された場合(ステップS108:Yes)、続いて記録動作を終了するか否かが判定される(ステップS109)。他方、L1層へのデータの記録動作を終了しないと判定された場合(ステップS108:No)、これから記録する記録領域に応じて適宜記録レーザパワーを切り替えながら記録動作を継続する。
以上説明したように、本実施例に係る情報記録装置1によれば、L1層にデータを記録する際に、L0層の記録状態に応じて適宜記録レーザパワーを切り替えることが可能となる。従って、L0層にデータが記録されているか或いは記録されていないかに係わらず、L1層に適切にデータを記録することができる。このため、L1層に記録されたデータの記録品質を向上させることができ、その結果、当該記録されたデータを再生する際の再生品質をも向上させることができる。
また、本実施例では、2層型の光ディスク100に発生しうる偏心をも考慮して記録レーザパワーの切り替えを行っている。偏心は、光ディスク100の一具体例としてのDVDにおいては、規格上その最大許容量が70μmと定められている。一方、一つの記録トラックの径方向への幅は概ね0.7〜0.74μmとなっており、L0層の状態を考慮してL1層に適切にデータを記録するという観点からは、この偏心の存在は決して無視できないものとなっている。このため、本実施例では、偏心をも十分に考慮して記録レーザパワーの切り替えを行うことができるため、より好適にデータを記録することができ、記録品質の一層の向上を実現することができるという大きな利点を有している。
更に、本実施例では、光ディスクの偏心量αに基づいて、データが記録済のL0層に対応するL1層の記録領域とデータが未記録のL0層に対応するL1層の記録領域とを予め識別することができる。従って、実際にL1層にデータを記録する際にL0層の記録状態を識別する必要はなく、記録動作の処理パフォーマンスに影響を与えることなく、適切に記録レーザパワーの切り替えを行うことができる。
尚、本実施例では、L0層の記録領域にデータが記録されているか否かに応じて、対応するL1層へデータを記録する際の記録レーザパワーを切り替える動作について説明した。これと同様に、L1層の記録領域にデータが記録されているか否かに応じて、対応するL0層へデータを記録する際の記録レーザパワーを切り替えるように構成してもよいことはいうまでもない。
また、上述の実施例では、情報記録媒体の一例として光ディスク100及び情報記録装置の一例として光ディスク100に係るレコーダについて説明したが、本発明は、光ディスク及びそのレコーダに限られるものではなく、他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのレコーダにも適用可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報記録装置及び方法、並びに、情報記録制御用のコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る情報記録媒体、情報記録装置及び方法、情報配信装置及び方法、並びにコンピュータプログラムは、例えば、DVD等の情報記録媒体、DVDレコーダ等の情報記録装置及び方法に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な情報記録装置等にも利用可能である。

Claims (8)

  1. 調整可能なレーザ光を照射することで記録情報を記録する第1記録層と第2記録層とを備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段と、
    前記第1記録層と前記第2記録層との偏心量に基づいて、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出する算出手段と、
    前記第2記録層に前記記録情報を記録する場合において、前記位置情報に基づいて前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報記録装置。
  2. 前記算出手段は、前記偏心量を検出する検出手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  3. 前記算出手段は、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域の位置を記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記記録情報が記録済の第1記録層に対応する前記第2記録層の記録領域に前記記録情報を記録するための前記レーザ光である第1の設定に係るレーザ光と前記情報が未記録の第1記録層に対応する前記第2記録層に前記記録情報を記録するための前記レーザ光である第2の設定に係るレーザ光とを相互に切り替えることで前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  5. 前記制御手段は、切り替えられた後の前記第1及び第2のいずれか一方のレーザ光が前記情報記録媒体に照射される時刻を基準として、前記第1の設定に係るレーザ光と前記第2の設定に係るレーザ光との相互の切り替えに要する時間だけ予め早く切り替えるように前記記録手段を制御することを特徴とする請求の範囲第4項に記載の情報記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記レーザ光の出力パワー及び前記レーザ光の波形を制御するためのストラテジの少なくとも一方を調整するように前記記録手段を制御することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の情報記録装置。
  7. 調整可能なレーザ光を照射することで記録情報を記録する第1記録層と第2記録層とを備える情報記録媒体に前記記録情報を記録する記録手段を備える情報記録装置における情報記録方法であって、
    前記第1記録層と前記第2記録層との偏心量に基づいて、前記記録情報が記録済の前記第1記録層の記録領域に対応する前記第2記録層の記録領域の位置を示す位置情報を算出する算出工程と、
    前記第2記録層に前記記録情報を記録する場合において、前記位置情報に基づいて前記レーザ光を調整するように前記記録手段を制御する制御工程と
    を備えることを特徴とする情報記録方法。
  8. 請求の範囲第1項に記載の情報記録装置に備えられたコンピュータを制御する偏心検出制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記記録手段、前記算出手段及び前記制御手段の少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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