JPWO2005103726A1 - 角速度センサ及び運送機器 - Google Patents

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Abstract

角速度検知素子2及び第1及び第2の信号処理部21,22の各出力は、その個数に応じた入力端子数を有するスイッチ回路7の各入力端子に供給され、スイッチ回路7の出力端子は、出力端子4に接続される。スイッチ回路7は、モード信号発生回路8から出力されるモード信号に応じて接続状態を切り替え、角速度検知素子2及び第1及び第2の信号処理部21,22の各出力のいずれかを選択して出力端子4へ供給する。

Description

本発明は、角速度を検出する角速度センサ及び該角速度センサを用いた運送機器に関するものである。
従来の角速度センサとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。図5は、特許文献1に記載された従来の角速度センサの構成を示すブロック図である。
図5に示す角速度センサ101は、角速度検知素子102、駆動回路103、検出回路104、出力端子107、判定器108及びモニター信号端子109を備える。検出回路104は、第1の信号処理部105及び第2の信号処理部106を備える。
駆動回路103は、角速度検知素子102を駆動する。第1の信号処理部105及び第2の信号処理部106は、印加された角速度に応じて動く角速度検知素子102から得られた信号を処理し、第2の信号処理部106は、当該処理により得られた角速度信号を出力端子107へ出力する。判定器108は、第1の信号処理部105と第2の信号処理部106との結合点N1の信号をモニターして結合点N1の信号に異常がないかどうかを判定し、判定結果を表す信号をモニター信号端子109へ出力する。
しかしながら、前述した従来の角速度センサ101においては、第1の信号処理部105と第2の信号処理部106との結合点N1の信号しかモニターしておらず、角速度センサ101内の多くの個所の信号に異常がないかどうかを判定することはできない。
また、角速度センサ101内の多くの個所の信号に異常がないかどうかを場所も特定しながらモニターするためには、その数に応じた多数のモニター信号端子が必要になり、多数のモニター信号端子を設けた場合、角速度センサが大きくなり、角速度センサの小型集積化が困難となる。
特開平8−327363号公報
本発明の目的は、角速度センサ内の多数箇所における信号を、その場所を特定しながらモニターすることができるとともに、小型集積化を達成することができる角速度センサ及びこの角速度センサを用いた運送機器を提供することである。
本発明の一の局面に従う角速度センサは、角速度検知素子と、角速度検知素子を駆動するための駆動回路と、印加された角速度に応じて角速度検知素子から出力される検知信号を処理して角速度信号を作成するための検出回路と、出力端子と、角速度センサ内の複数の信号出力部と出力端子との間に接続されるスイッチ回路と、スイッチ回路の接続動作を制御する制御回路とを備え、スイッチ回路は、複数の信号出力部の中から制御回路の制御信号に応じて選択された一の信号出力部を出力端子に接続するものである。
この角速度センサにおいては、内部の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターすることをできるとともに、センサ自体の小型集積化を達成することができる。
本発明の他の局面に従う運送機器は、上記の角速度センサと、上記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断し、出力信号を正常と判断した場合に角速度センサの角速度信号を出力端子に供給するように角速度センサを制御する制御ユニットとを備えるものである。
この運送機器においては、制御ユニットが角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断し、出力信号を正常と判断した場合に角速度センサの角速度信号を出力端子に供給しているので、出力信号に異常がないかどうかを判断するための処理回路を角速度センサ内に独自に設ける必要がなくなるので、センサ自体の小型集積化を達成することができるとともに、角速度センサ内の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターした情報と角速度センサの角速度情報とに基づき運送機器の各種の制御を行うことができるので、運送機器自体の信頼性を向上することができる。
本発明の第1の実施の形態による角速度センサの構成を示すブロック図である。 図1に示すモード信号発生回路及びスイッチ回路の構成の一例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。 従来の角速度センサの構成を示すブロック図である。
以下に本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による角速度センサの構成を示すブロック図である。図1に示す角速度センサ1は、角速度検知素子2、検出回路3、一の出力端子4、駆動回路5、スイッチ回路7、及びモード信号発生回路8を備える。検出回路3は、2個の第1及び第2の信号処理部21,22を備える。なお、検出回路3内に具備される信号処理部の数は、上記の例に特に限定されず、1個又は3個以上の信号処理部を備えてもよい。
角速度検知素子2は、例えば、U字型(音叉形状)又はH字型の形状を有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子から構成され、コリオリの力に基づき、振動枝を振動させることにより振動方向と直交する方向の角速度を検知する。ここで、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称をいい、このMEMS技術を用いてシリコン基板上に圧電薄膜を形成するとともに、U字型又はH字型の形状に加工することによりMEMS素子が形成される。なお、角速度検知素子としては、上記の例に特に限定されず、水晶、エリンバー、圧電セラミック等から構成される種々の角速度検知素子を用いることができる。
駆動回路5は、角速度検知素子2を駆動する。角速度検知素子2は、第1の信号処理部21に接続され、印加される角速度の大きさに応じた検知信号を第1の信号処理部21及びスイッチ回路7へ出力する。
第1の信号処理部21は、角速度検知素子2の検知信号に対して所定の信号処理を行い、信号処理された信号を第2の信号処理部22及びスイッチ回路7へ出力する。第1の処理回路部21としては、例えば、角速度センサ1に印加される角速度に応じて角速度検知素子2から発生される電荷を入力され、この電荷に基づく電流を電圧に変換する電流電圧変換回路が用いられる。この場合、第1の処理回路部21は、図示のように、第1のオペアンプOP1及び第1の抵抗R1から構成され、第1のオペアンプOP1の正入力端子には所定の基準電圧が印加され、第1のオペアンプOP1の負入力端子には角速度検知素子2及び第1の抵抗R1の一方の端子が接続され、第1のオペアンプOP1の出力端子には第1の抵抗R1の他方の端子が接続される。なお、第1の信号処理部による信号処理例は、上記の例に特に限定されず、角速度センサ1内で実行される他の処理を行うようにしてもよい。
第2の信号処理部22は、第1の信号処理部21の出力信号に対して所定の信号処理を行い、信号処理された信号をスイッチ回路7へ出力する。第2の信号処理部22としては、例えば、第1の処理回路部21により角速度の大きさに対応する電圧に変換された検知信号を入力されるローパスフィルタが用いられる。この場合、第2の信号処理部22は、図示のように、第2のオペアンプOP2、第2の抵抗R2、第3の抵抗R3及び第1のコンデンサC1から構成され、第2のオペアンプOP2の正入力端子には上記の所定の基準電圧が印加され、第2のオペアンプOP2の負入力端子には第2の抵抗R2を介して第1のオペアンプOP1の出力端子が接続される。また、第3の抵抗R3の一方の端子は第2のオペアンプOP2の負入力端子に接続され、他方の端子は第2のオペアンプOP2の出力端子に接続され、第1のコンデンサC1の一方の端子は第2のオペアンプOP2の負入力端子に接続され、他方の端子は第2のオペアンプOP2の出力端子に接続される。なお、第2の信号処理部による信号処理例は、上記の例に特に限定されず、角速度センサ1内で実行される他の処理を行うようにしてもよい。
スイッチ回路7の各入力端子は、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の各信号出力部に接続され、スイッチ回路7の出力端子は、出力端子4に接続される。モード信号発生回路8は、スイッチ回路7に接続され、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力のうちいずれの出力を選択すべきかを指示するための制御信号となるモード信号をスイッチ回路7へ出力する。スイッチ回路7は、モード信号に応じて角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の3つの出力のうち一の出力を選択して出力端子4へ出力する。
次に、図1に示す角速度センサ1の主要部となるモード信号発生回路8及びスイッチ回路7についてさらに詳細に説明する。図2は、図1に示すモード信号発生回路8及びスイッチ回路7の構成の一例を示す回路図である。なお、図2では、図示を容易にするために、第1及び第2の信号処理部21,22としてオペアンプのみを図示している。
図2に示すように、スイッチ回路7は、第1乃至第3のスイッチ11〜13から構成される。第1のスイッチ11は、第1のPチャンネルトランジスタTP1、第1のNチャンネルトランジスタTN1及び第1のインバータI1から構成される。角速度検知素子2の信号出力部は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のソース及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のソースに接続され、出力端子4は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のドレイン及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のドレインに接続される。第1のインバータI1の入力端子は、第1のNチャンネルトランジスタTN1のゲートに接続され、第1のインバータI1の出力端子は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のゲートに接続される。
第2のスイッチ12は、第2のPチャンネルトランジスタTP2、第2のNチャンネルトランジスタTN2及び第2のインバータI2から構成される。第1の信号処理部21の信号出力部は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のソース及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のソースに接続され、出力端子4は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のドレイン及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のドレインに接続される。第2のインバータI2の入力端子は、第2のNチャンネルトランジスタTN2のゲートに接続され、第2のインバータI2の出力端子は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のゲートに接続される。
第3のスイッチ13は、第3のPチャンネルトランジスタTP3、第3のNチャンネルトランジスタTN3及び第3のインバータI3から構成される。第2の信号処理部22の信号出力部は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のソース及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のソースに接続され、出力端子4は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のドレイン及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のドレインに接続される。第3のインバータI3の入力端子は、第3のNチャンネルトランジスタTN3のゲートに接続され、第3のインバータI3の出力端子は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のゲートに接続される。
モード信号発生回路8は、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2、電圧発生器23、第1及び第2のNORゲートG1,G2、第4のインバータI4及びANDゲートG3から構成される。
電圧発生器23は、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の正入力端子に接続され、第1のコンパレータCP1の負入力端子には、第1の基準電圧V1が供給され、第2のコンパレータCP2の負入力端子には、第1の基準電圧V1より高い第2の基準電圧V2が供給される。
第1のNORゲートG1の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力端子が接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、第1のNORゲートG1の出力端子には、第3のインバータI3の入力端子及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のゲートが接続される。
第2のNORゲートG2の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力が第4のインバータI4を介して接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、第2のNORゲートG2の出力端子には、第2のインバータI2の入力端子及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のゲートが接続される。
ANDゲートG3の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力端子が接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、ANDゲートG3の出力端子には、第1のインバータI1の入力端子及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のゲートが接続される。
次に、上記のように構成された角速度センサの動作について説明する。本センサの動作モードとしては、例えば、第2の処理回路部22の出力を出力端子4に供給する通常モードと、第1の処理回路部21の出力を出力端子4に供給する処理回路部診断モードと、角速度検知素子2の出力を出力端子4に供給する角速度検知素子診断モードとがある。これらの各モードは、例えば、本センサが自動車に搭載された場合、ECU(electronic control unit:電子制御ユニット、図示省略)により決定され、電圧発生器23は、ECUから出力されるモード設定信号に応じて各モードに対して予め設定されている所定電圧を出力する。なお、モードの決定方法は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、角速度センサ1内部に設けられた発振回路(図示省略)からのクロックをカウントすることにより定期的なタイミングを作成し、この定期的なタイミングで各モードを順次自動的に切り替えるようにしてもよい。
まず、通常動作モードにおいて、所定の指令電圧として第1及び第2の基準電圧V1,V2よりも低い電圧VLが電圧発生器23から出力されることにより、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の出力はともにLowとなる。よって、ANDゲートG3の出力はLowとなり、第1のインバータI1の出力はHighとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオフし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオフする。これにより、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。
また、第4のインバータI4の出力はHighとなり、第2のNORゲートG2の出力はLowとなり、第2のインバータI2の出力はHighとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオフし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオフする。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。
また、第1のNORゲートG1の出力はHighとなり、第3のインバータI3の出力はLowとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオンし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオンする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に接続される。これにより、出力端子4から本センサの角速度信号が出力される。
次に、本センサに何らかの故障が発生し、どの箇所の異常かを判別する必要が生じた場合において、処理回路部診断モードが設定されると、電圧発生器23は、例えば所定の指令電圧として第1の基準電圧V1より高く、第2の基準電圧V2よりも低い電圧VMを出力する。これにより、第1のコンパレータCP1の出力はHighとなり、第2のコンパレータCP2の出力はLowとなる。よって、第4のインバータI4の出力はLowとなり、第2のNORゲートG2の出力はHighとなり、第2のインバータI2の出力はLowとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオンし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオンする。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とが電気的に接続されるため、本センサの外部から出力端子4を介して、本センサ内部の信号(第1の信号処理部21の出力信号)を観測することができる。
このとき、第1のNORゲートG1の出力はLowとなり、第3のインバータI3の出力はHighとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオフし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオフする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。また、ANDゲートG3の出力はLowとなり、第1のインバータI1の出力はHighとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオフし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオフする。よって、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部以外の信号出力部は出力端子4に対して遮断されるため、第1の信号処理部21の出力を正確にモニターすることが可能となる。
また、角速度検知素子診断モードが設定されると、電圧発生器23は、例えば所定の指令電圧として第1及び第2の基準電圧V1,V2より高い電圧VHを出力する。これにより、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の出力はともにHighとなる。よって、ANDゲートG3の出力はHighとなり、第1のインバータI1の出力はLowとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオンし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオンする。これにより、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とが電気的に接続されるため、本センサの外部から出力端子4を介して、本センサ内部の信号(角速度検知素子2の出力信号)を観測することができる。
このとき、第4のインバータI4の出力はLowとなり、第2のNORゲートG2の出力はLowとなり、第2のインバータI2の出力はHighとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオフし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオフする。よって、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。また、第1のNORゲートG1の出力はLowとなり、第3のインバータI3の出力はHighとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオフし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオフする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。これにより、角速度検知素子2の信号出力部以外の信号出力部は出力端子4に対して遮断されるため、角速度検知素子2の出力を正確にモニターすることが可能となる。
以上より、モード信号発生回路8からスイッチ回路7へ入力されるモード信号に応じて出力端子4に出力される角速度センサ1内の各部の信号を切り替えることにより、一つの出力端子4を用いて、角速度センサ1内部の多数の箇所を、その場所を特定しながら正確にモニターすることができるので、信号出力部の各々に専用のモニター端子を設ける必要がなくなり、センサの小型集積化と故障検出能力の向上という観点において大きな効果を有する。
なお、本実施の形態では、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の各出力のいずれかを選択的に出力端子4に接続するための指示信号となるモード信号を、電圧発生器23から発せられる電圧と第1及び第2の基準電圧V1,V2とのレベル比較を行って設定する例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、モード信号発生回路8として、発振器と、この発振器に接続されたカウンタとを備え、このカウンタからスイッチ回路7を所定の形式で動作させるための論理構成をなす出力信号が得られるように構成させることも可能である。
また、第1乃至第3のスイッチ11〜13をトランジスタから構成しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、上記実施の形態では第1乃至第3のスイッチ11〜13のオン状態及びオフ状態の切替のためにインバータを用いているが、必ずしもこれに限定されるものではない。さらに、本実施の形態においては、第1乃至第3のスイッチ11〜13の第1乃至第3のPチャンネルトランジスタTP1〜TP3側に第1乃至第3のインバータI1〜I3を接続する構成について説明したが、逆に、第1乃至第3のNチャンネルトランジスタTN1〜TN3側にインバータを接続させる構成も当然可能である。
また、本実施の形態による角速度センサ1を自動車に搭載し、運送機器としての自動車に搭載されたECUを用いて、角速度センサ1の動作モードを、角速度検知素子2の出力が出力端子4から出力される角速度検知素子診断モード、第1の信号処理部21の出力が出力端子4から出力される処理回路部診断モード、及び、第2の信号処理部22の出力が出力端子4から出力される通常モードを切り換える場合、角速度センサ1内に各出力信号に異常がないかどうかを独自に判断するための処理回路が不要になるばかりか、それぞれの出力信号に異常がないかどうかを確認し、検出回路3の正常な出力(角速度情報)に基づいて各種の制御を行うことができ、運送機器自体の信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、第2の信号処理部22の出力が出力端子4から出力されているときに、この出力信号をECUに内蔵されたメモリ(図示せず)に一旦蓄積し、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常と判断された場合は、上記メモリに蓄積された第2の信号処理部22の出力を角速度センサ1の正規の信号として採用するような構成とすることも可能となる。
また、本実施の形態においては、角速度センサ1の角速度検知素子2、第1の信号処理部21を正確にモニターする例について中心に説明してきたが、これ以外にも、例えば図示はしないが、角速度検知素子2の駆動回路5の信号、駆動回路5内の発振部の信号、印加された角速度に応じて角速度検知素子2から得られる信号を補正するための温度センサ(又は、処理IC内のダイオード特性を用いる場合もある)の信号、メモリ内に蓄積された情報、ロジック回路を動作させるための発振部の信号、又は、第1の信号処理部21内の角速度検知素子2のアンプを通過した後の信号を、モード信号発生回路8とスイッチ回路7とを用いて出力端子4に供給する構成も可能である。特に、温度センサや、ロジック回路を動作させるための発振部をモニターすることにより、他のセンサ(例えば、加速度センサ)とこれらの構成要素を共用させる際に、そのセンサの信頼性の向上にもつながるという特有の効果が生まれる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。図3に示す自動車32は、運送機器の一例であり、角速度センサ1、車輪33、及び、制御ユニットの一例であるブレーキシステム34を備える。なお、図3に示す角速度センサ1は、図1及び図2に示す角速度センサ1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
ブレーキシステム34は、角速度センサ1の検出回路3(図1参照)の出力信号(角速度情報)や角速度センサ1内部の多数の個所を、その場所を特定しながら正確にモニターした信号を入力され、これらの信号に基づき各車輪33の制動力を制御するように構成されている。
具体的には、ブレーキシステム34は、RAM等から構成されるメモリ34a及びマイコン等から構成される判断部34bを備える。メモリ34aは、角速度センサ1の第2の信号処理部22(図1参照)の角速度信号を受け、この角速度信号が表す角速度情報を一旦蓄積する。また、メモリ34aは、角速度検知素子2(図1参照)の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22(図1参照)の出力を判断部34bへ出力する。なお、これらの出力はメモリ34aを介すことなく、角速度センサ1から判断部34bへ直接出力するようにしてもよい。
判断部34bは、モード設定信号を角速度センサ1へ出力することにより、角速度検知素子診断モード、処理回路部診断モード、及び通常モードの3つのモードを順次切り替えて角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力を順次出力するように角速度センサ1を制御する。また、判断部34bは、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常であるか否かを判断する。例えば、判断部34bは、マイコンの動作クロックを基準に作成した一定期間毎(例えば1msec)に各出力をサンプリングして取り込み、各出力のサンプリング毎に、各出力が予め設定された電圧範囲内にある場合に各出力が正常であると判断する。なお、判断処理のタイミングは、上記の例に特に限定されず、複数回のサンプリング毎に1回行う等の種々の変更が可能である。
すべての出力が正常であると判断された場合には、判断部34bは、メモリ34a内に一旦蓄積された角速度情報を読み出し、この角速度情報を基に各車輪33の制動力を制御する。一方、いずれかの出力が異常であると判断された場合には、判断部34bは、角速度センサ1の角速度情報をカットし、各車輪33の制動力制御を行うことなく、所定の警告灯を点灯させる等の警告を行い、運転者に異常が発生したことを通知する。
上記のように、本実施の形態では、判断部34bがすべての出力を正常と判断した場合にメモリ34a内に一旦蓄積された正常な角速度情報を用いて各車輪33の制動力を制御することができるので、ブレーキシステム34の信頼性を向上させ、自動車32自体の信頼性を一段と向上することができる。また、角速度センサ1内に独自に角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力に異常がないかどうかを判断するための処理回路が不要になり、角速度センサ1自体を小型化することができる。
なお、本実施の形態では、メモリ34aに角速度情報を一旦蓄積したが、この例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、メモリ34aを省略してもよく、この場合、所定タイミングで上記の判断処理を実行して全ての出力が正常な場合に、判断部34bが角速度センサ1を通常モードに設定し、通常モードにおいて出力されている角速度信号を用いて各車輪33の制動力を制御することができる。
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。図4に示す自動車32は、運送機器の一例であり、角速度センサ1、エアバック36、及び、制御ユニットの一例であるエアバックシステム37を備える。なお、図4に示す角速度センサ1は、図1及び図2に示す角速度センサ1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
エアバック36は、自動車32の少なくとも1つの座席付近に設置され、衝突時等において作動して運転者又は搭乗者を保護する。エアバッグシステム37は、角速度センサ1の検出回路3(図1参照)の出力信号(角速度情報)や角速度センサ1内部の多数の個所を、その場所を特定しながら正確にモニターした信号を入力され、これらの信号に基づきエアバック36の展開動作を制御するように構成されている。
具体的には、エアバッグシステム37は、RAM等から構成されるメモリ37a及びマイコン等から構成される判断部37bを備える。メモリ37aは、角速度センサ1の第2の信号処理部22(図1参照)の角速度信号を受け、この角速度信号が表す角速度情報を一旦蓄積する。また、メモリ37aは、角速度検知素子2(図1参照)の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22(図1参照)の出力を判断部37bへ出力する。なお、これらの出力はメモリ37aを介すことなく、角速度センサ1から判断部37bへ直接出力するようにしてもよい。
判断部37bは、モード設定信号を角速度センサ1へ出力することにより、角速度検知素子診断モード、処理回路部診断モード、及び通常モードの3つのモードを順次切り替えて角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力を順次出力するように角速度センサ1を制御する。また、判断部37bは、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常であるか否かを判断する。例えば、判断部37bは、マイコンの動作クロックを基準に作成した一定期間毎(例えば1msec)に各出力をサンプリングして取り込み、各出力のサンプリング毎に、各出力が予め設定された電圧範囲内にある場合に各出力が正常であると判断する。なお、判断処理のタイミングは、上記の例に特に限定されず、複数回のサンプリング毎に1回行う等の種々の変更が可能である。
すべての出力が正常であると判断された場合には、判断部37bは、メモリ37a内に一旦蓄積された角速度情報を読み出し、この角速度情報を基にエアバック36の展開動作を制御する。一方、いずれかの出力が異常であると判断された場合には、判断部37bは、角速度センサ1の角速度情報をカットし、エアバック36の展開動作を行うことなく、所定の警告灯を点灯させる等の警告を行い、運転者に異常が発生したことを通知する。
上記のように、本実施の形態では、判断部37bがすべての出力を正常と判断した場合にメモリ37a内に一旦蓄積された正常な角速度情報を用いてエアバック36の展開動作を制御することができるので、エアバッグシステム37の信頼性を向上させ、自動車32自体の信頼性を一段と向上することができる。また、角速度センサ1内に独自に角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力に異常がないかどうかを判断するための処理回路が不要になり、角速度センサ1自体を小型化することができる。
なお、本実施の形態では、メモリ37aに角速度情報を一旦蓄積したが、この例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、メモリ37aを省略してもよく、この場合、所定タイミングで上記の判断処理を実行して全ての出力が正常な場合に、判断部37bが角速度センサ1を通常モードに設定し、通常モードにおいて出力されている角速度信号を用いてエアバック36の展開動作を制御することができる。
また、上記の第2及び第3の実施の形態では、ブレーキシステム34及びエアバッグシステム37を個別のものとして説明したが、一つのECUがブレーキシステム及びエアバッグシステムの機能を実現するようにしてもよい。また、本発明の角速度センサが用いられる制御ユニットは、上記の各例に特に限定されず、運送機器に用いられる種々の制御ユニットに同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
本発明の角速度センサは、内部の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターすることができるとともに、センサの小型集積化を実現することができ、角速度を検出する角速度センサ等として有用であり、この角速度センサを運送機器に用いることにより運送機器全体としての信頼性を一段と向上させることができ、自動車等の運送機器に有用である。
本発明は、角速度を検出する角速度センサ及び該角速度センサを用いた運送機器に関するものである。
従来の角速度センサとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。図5は、特許文献1に記載された従来の角速度センサの構成を示すブロック図である。
図5に示す角速度センサ101は、角速度検知素子102、駆動回路103、検出回路104、出力端子107、判定器108及びモニター信号端子109を備える。検出回路104は、第1の信号処理部105及び第2の信号処理部106を備える。
駆動回路103は、角速度検知素子102を駆動する。第1の信号処理部105及び第2の信号処理部106は、印加された角速度に応じて動く角速度検知素子102から得られた信号を処理し、第2の信号処理部106は、当該処理により得られた角速度信号を出力端子107へ出力する。判定器108は、第1の信号処理部105と第2の信号処理部106との結合点N1の信号をモニターして結合点N1の信号に異常がないかどうかを判定し、判定結果を表す信号をモニター信号端子109へ出力する。
特開平8−327363号公報
しかしながら、前述した従来の角速度センサ101においては、第1の信号処理部105と第2の信号処理部106との結合点N1の信号しかモニターしておらず、角速度センサ101内の多くの個所の信号に異常がないかどうかを判定することはできない。
また、角速度センサ101内の多くの個所の信号に異常がないかどうかを場所も特定しながらモニターするためには、その数に応じた多数のモニター信号端子が必要になり、多数のモニター信号端子を設けた場合、角速度センサが大きくなり、角速度センサの小型集積化が困難となる。
本発明の目的は、角速度センサ内の多数箇所における信号を、その場所を特定しながらモニターすることができるとともに、小型集積化を達成することができる角速度センサ及びこの角速度センサを用いた運送機器を提供することである。
本発明の一の局面に従う角速度センサは、角速度検知素子と、角速度検知素子を駆動するための駆動回路と、印加された角速度に応じて角速度検知素子から出力される検知信号を処理して角速度信号を作成するための検出回路と、出力端子と、角速度センサ内の複数の信号出力部と出力端子との間に接続されるスイッチ回路と、スイッチ回路の接続動作を制御する制御回路とを備え、スイッチ回路は、複数の信号出力部の中から制御回路の制御信号に応じて選択された一の信号出力部を出力端子に接続するものである。
本発明の他の局面に従う運送機器は、上記の角速度センサと、上記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断し、出力信号を正常と判断した場合に角速度センサの角速度信号を出力端子に供給するように角速度センサを制御する制御ユニットとを備えるものである。
本発明の角速度センサにおいては、内部の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターすることをできるとともに、センサ自体の小型集積化を達成することができる。
本発明の運送機器においては、制御ユニットが角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断し、出力信号を正常と判断した場合に角速度センサの角速度信号を出力端子に供給しているので、出力信号に異常がないかどうかを判断するための処理回路を角速度センサ内に独自に設ける必要がなくなるので、センサ自体の小型集積化を達成することができるとともに、角速度センサ内の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターした情報と角速度センサの角速度情報とに基づき運送機器の各種の制御を行うことができるので、運送機器自体の信頼性を向上することができる。
以下に本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による角速度センサの構成を示すブロック図である。図1に示す角速度センサ1は、角速度検知素子2、検出回路3、一の出力端子4、駆動回路5、スイッチ回路7、及びモード信号発生回路8を備える。検出回路3は、2個の第1及び第2の信号処理部21,22を備える。なお、検出回路3内に具備される信号処理部の数は、上記の例に特に限定されず、1個又は3個以上の信号処理部を備えてもよい。
角速度検知素子2は、例えば、U字型(音叉形状)又はH字型の形状を有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子から構成され、コリオリの力に基づき、振動枝を振動させることにより振動方向と直交する方向の角速度を検知する。ここで、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称をいい、このMEMS技術を用いてシリコン基板上に圧電薄膜を形成するとともに、U字型又はH字型の形状に加工することによりMEMS素子が形成される。なお、角速度検知素子としては、上記の例に特に限定されず、水晶、エリンバー、圧電セラミック等から構成される種々の角速度検知素子を用いることができる。
駆動回路5は、角速度検知素子2を駆動する。角速度検知素子2は、第1の信号処理部21に接続され、印加される角速度の大きさに応じた検知信号を第1の信号処理部21及びスイッチ回路7へ出力する。
第1の信号処理部21は、角速度検知素子2の検知信号に対して所定の信号処理を行い、信号処理された信号を第2の信号処理部22及びスイッチ回路7へ出力する。第1の処理回路部21としては、例えば、角速度センサ1に印加される角速度に応じて角速度検知素子2から発生される電荷を入力され、この電荷に基づく電流を電圧に変換する電流電圧変換回路が用いられる。この場合、第1の処理回路部21は、図示のように、第1のオペアンプOP1及び第1の抵抗R1から構成され、第1のオペアンプOP1の正入力端子には所定の基準電圧が印加され、第1のオペアンプOP1の負入力端子には角速度検知素子2及び第1の抵抗R1の一方の端子が接続され、第1のオペアンプOP1の出力端子には第1の抵抗R1の他方の端子が接続される。なお、第1の信号処理部による信号処理例は、上記の例に特に限定されず、角速度センサ1内で実行される他の処理を行うようにしてもよい。
第2の信号処理部22は、第1の信号処理部21の出力信号に対して所定の信号処理を行い、信号処理された信号をスイッチ回路7へ出力する。第2の信号処理部22としては、例えば、第1の処理回路部21により角速度の大きさに対応する電圧に変換された検知信号を入力されるローパスフィルタが用いられる。この場合、第2の信号処理部22は、図示のように、第2のオペアンプOP2、第2の抵抗R2、第3の抵抗R3及び第1のコンデンサC1から構成され、第2のオペアンプOP2の正入力端子には上記の所定の基準電圧が印加され、第2のオペアンプOP2の負入力端子には第2の抵抗R2を介して第1のオペアンプOP1の出力端子が接続される。また、第3の抵抗R3の一方の端子は第2のオペアンプOP2の負入力端子に接続され、他方の端子は第2のオペアンプOP2の出力端子に接続され、第1のコンデンサC1の一方の端子は第2のオペアンプOP2の負入力端子に接続され、他方の端子は第2のオペアンプOP2の出力端子に接続される。なお、第2の信号処理部による信号処理例は、上記の例に特に限定されず、角速度センサ1内で実行される他の処理を行うようにしてもよい。
スイッチ回路7の各入力端子は、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の各信号出力部に接続され、スイッチ回路7の出力端子は、出力端子4に接続される。モード信号発生回路8は、スイッチ回路7に接続され、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力のうちいずれの出力を選択すべきかを指示するための制御信号となるモード信号をスイッチ回路7へ出力する。スイッチ回路7は、モード信号に応じて角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の3つの出力のうち一の出力を選択して出力端子4へ出力する。
次に、図1に示す角速度センサ1の主要部となるモード信号発生回路8及びスイッチ回路7についてさらに詳細に説明する。図2は、図1に示すモード信号発生回路8及びスイッチ回路7の構成の一例を示す回路図である。なお、図2では、図示を容易にするために、第1及び第2の信号処理部21,22としてオペアンプのみを図示している。
図2に示すように、スイッチ回路7は、第1乃至第3のスイッチ11〜13から構成される。第1のスイッチ11は、第1のPチャンネルトランジスタTP1、第1のNチャンネルトランジスタTN1及び第1のインバータI1から構成される。角速度検知素子2の信号出力部は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のソース及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のソースに接続され、出力端子4は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のドレイン及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のドレインに接続される。第1のインバータI1の入力端子は、第1のNチャンネルトランジスタTN1のゲートに接続され、第1のインバータI1の出力端子は、第1のPチャンネルトランジスタTP1のゲートに接続される。
第2のスイッチ12は、第2のPチャンネルトランジスタTP2、第2のNチャンネルトランジスタTN2及び第2のインバータI2から構成される。第1の信号処理部21の信号出力部は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のソース及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のソースに接続され、出力端子4は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のドレイン及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のドレインに接続される。第2のインバータI2の入力端子は、第2のNチャンネルトランジスタTN2のゲートに接続され、第2のインバータI2の出力端子は、第2のPチャンネルトランジスタTP2のゲートに接続される。
第3のスイッチ13は、第3のPチャンネルトランジスタTP3、第3のNチャンネルトランジスタTN3及び第3のインバータI3から構成される。第2の信号処理部22の信号出力部は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のソース及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のソースに接続され、出力端子4は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のドレイン及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のドレインに接続される。第3のインバータI3の入力端子は、第3のNチャンネルトランジスタTN3のゲートに接続され、第3のインバータI3の出力端子は、第3のPチャンネルトランジスタTP3のゲートに接続される。
モード信号発生回路8は、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2、電圧発生器23、第1及び第2のNORゲートG1,G2、第4のインバータI4及びANDゲートG3から構成される。
電圧発生器23は、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の正入力端子に接続され、第1のコンパレータCP1の負入力端子には、第1の基準電圧V1が供給され、第2のコンパレータCP2の負入力端子には、第1の基準電圧V1より高い第2の基準電圧V2が供給される。
第1のNORゲートG1の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力端子が接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、第1のNORゲートG1の出力端子には、第3のインバータI3の入力端子及び第3のNチャンネルトランジスタTN3のゲートが接続される。
第2のNORゲートG2の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力が第4のインバータI4を介して接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、第2のNORゲートG2の出力端子には、第2のインバータI2の入力端子及び第2のNチャンネルトランジスタTN2のゲートが接続される。
ANDゲートG3の一方の入力端子には、第1のコンパレータCP1の出力端子が接続され、他方の入力端子には、第2のコンパレータCP2の出力端子が接続され、ANDゲートG3の出力端子には、第1のインバータI1の入力端子及び第1のNチャンネルトランジスタTN1のゲートが接続される。
次に、上記のように構成された角速度センサの動作について説明する。本センサの動作モードとしては、例えば、第2の処理回路部22の出力を出力端子4に供給する通常モードと、第1の処理回路部21の出力を出力端子4に供給する処理回路部診断モードと、角速度検知素子2の出力を出力端子4に供給する角速度検知素子診断モードとがある。これらの各モードは、例えば、本センサが自動車に搭載された場合、ECU(electronic control unit:電子制御ユニット、図示省略)により決定され、電圧発生器23は、ECUから出力されるモード設定信号に応じて各モードに対して予め設定されている所定電圧を出力する。なお、モードの決定方法は、上記の例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、角速度センサ1内部に設けられた発振回路(図示省略)からのクロックをカウントすることにより定期的なタイミングを作成し、この定期的なタイミングで各モードを順次自動的に切り替えるようにしてもよい。
まず、通常動作モードにおいて、所定の指令電圧として第1及び第2の基準電圧V1,V2よりも低い電圧VLが電圧発生器23から出力されることにより、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の出力はともにLowとなる。よって、ANDゲートG3の出力はLowとなり、第1のインバータI1の出力はHighとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオフし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオフする。これにより、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。
また、第4のインバータI4の出力はHighとなり、第2のNORゲートG2の出力はLowとなり、第2のインバータI2の出力はHighとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオフし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオフする。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。
また、第1のNORゲートG1の出力はHighとなり、第3のインバータI3の出力はLowとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオンし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオンする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に接続される。これにより、出力端子4から本センサの角速度信号が出力される。
次に、本センサに何らかの故障が発生し、どの箇所の異常かを判別する必要が生じた場合において、処理回路部診断モードが設定されると、電圧発生器23は、例えば所定の指令電圧として第1の基準電圧V1より高く、第2の基準電圧V2よりも低い電圧VMを出力する。これにより、第1のコンパレータCP1の出力はHighとなり、第2のコンパレータCP2の出力はLowとなる。よって、第4のインバータI4の出力はLowとなり、第2のNORゲートG2の出力はHighとなり、第2のインバータI2の出力はLowとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオンし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオンする。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とが電気的に接続されるため、本センサの外部から出力端子4を介して、本センサ内部の信号(第1の信号処理部21の出力信号)を観測することができる。
このとき、第1のNORゲートG1の出力はLowとなり、第3のインバータI3の出力はHighとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオフし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオフする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。また、ANDゲートG3の出力はLowとなり、第1のインバータI1の出力はHighとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオフし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオフする。よって、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。これにより、第1の信号処理部21の信号出力部以外の信号出力部は出力端子4に対して遮断されるため、第1の信号処理部21の出力を正確にモニターすることが可能となる。
また、角速度検知素子診断モードが設定されると、電圧発生器23は、例えば所定の指令電圧として第1及び第2の基準電圧V1,V2より高い電圧VHを出力する。これにより、第1及び第2のコンパレータCP1,CP2の出力はともにHighとなる。よって、ANDゲートG3の出力はHighとなり、第1のインバータI1の出力はLowとなり、第1のPチャンネルトランジスタTP1はオンし、第1のNチャンネルトランジスタTN1はオンする。これにより、角速度検知素子2の信号出力部と出力端子4とが電気的に接続されるため、本センサの外部から出力端子4を介して、本センサ内部の信号(角速度検知素子2の出力信号)を観測することができる。
このとき、第4のインバータI4の出力はLowとなり、第2のNORゲートG2の出力はLowとなり、第2のインバータI2の出力はHighとなり、第2のPチャンネルトランジスタTP2はオフし、第2のNチャンネルトランジスタTN2はオフする。よって、第1の信号処理部21の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。また、第1のNORゲートG1の出力はLowとなり、第3のインバータI3の出力はHighとなり、第3のPチャンネルトランジスタTP3はオフし、第3のNチャンネルトランジスタTN3はオフする。よって、第2の信号処理部22の信号出力部、すなわち検出回路3の信号出力部と出力端子4とは電気的に遮断される。これにより、角速度検知素子2の信号出力部以外の信号出力部は出力端子4に対して遮断されるため、角速度検知素子2の出力を正確にモニターすることが可能となる。
以上より、モード信号発生回路8からスイッチ回路7へ入力されるモード信号に応じて出力端子4に出力される角速度センサ1内の各部の信号を切り替えることにより、一つの出力端子4を用いて、角速度センサ1内部の多数の箇所を、その場所を特定しながら正確にモニターすることができるので、信号出力部の各々に専用のモニター端子を設ける必要がなくなり、センサの小型集積化と故障検出能力の向上という観点において大きな効果を有する。
なお、本実施の形態では、角速度検知素子2並びに第1及び第2の信号処理部21,22の各出力のいずれかを選択的に出力端子4に接続するための指示信号となるモード信号を、電圧発生器23から発せられる電圧と第1及び第2の基準電圧V1,V2とのレベル比較を行って設定する例について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、モード信号発生回路8として、発振器と、この発振器に接続されたカウンタとを備え、このカウンタからスイッチ回路7を所定の形式で動作させるための論理構成をなす出力信号が得られるように構成させることも可能である。
また、第1乃至第3のスイッチ11〜13をトランジスタから構成しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。また、上記実施の形態では第1乃至第3のスイッチ11〜13のオン状態及びオフ状態の切替のためにインバータを用いているが、必ずしもこれに限定されるものではない。さらに、本実施の形態においては、第1乃至第3のスイッチ11〜13の第1乃至第3のPチャンネルトランジスタTP1〜TP3側に第1乃至第3のインバータI1〜I3を接続する構成について説明したが、逆に、第1乃至第3のNチャンネルトランジスタTN1〜TN3側にインバータを接続させる構成も当然可能である。
また、本実施の形態による角速度センサ1を自動車に搭載し、運送機器としての自動車に搭載されたECUを用いて、角速度センサ1の動作モードを、角速度検知素子2の出力が出力端子4から出力される角速度検知素子診断モード、第1の信号処理部21の出力が出力端子4から出力される処理回路部診断モード、及び、第2の信号処理部22の出力が出力端子4から出力される通常モードを切り換える場合、角速度センサ1内に各出力信号に異常がないかどうかを独自に判断するための処理回路が不要になるばかりか、それぞれの出力信号に異常がないかどうかを確認し、検出回路3の正常な出力(角速度情報)に基づいて各種の制御を行うことができ、運送機器自体の信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、第2の信号処理部22の出力が出力端子4から出力されているときに、この出力信号をECUに内蔵されたメモリ(図示せず)に一旦蓄積し、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常と判断された場合は、上記メモリに蓄積された第2の信号処理部22の出力を角速度センサ1の正規の信号として採用するような構成とすることも可能となる。
また、本実施の形態においては、角速度センサ1の角速度検知素子2、第1の信号処理部21を正確にモニターする例について中心に説明してきたが、これ以外にも、例えば図示はしないが、角速度検知素子2の駆動回路5の信号、駆動回路5内の発振部の信号、印加された角速度に応じて角速度検知素子2から得られる信号を補正するための温度センサ(又は、処理IC内のダイオード特性を用いる場合もある)の信号、メモリ内に蓄積された情報、ロジック回路を動作させるための発振部の信号、又は、第1の信号処理部21内の角速度検知素子2のアンプを通過した後の信号を、モード信号発生回路8とスイッチ回路7とを用いて出力端子4に供給する構成も可能である。特に、温度センサや、ロジック回路を動作させるための発振部をモニターすることにより、他のセンサ(例えば、加速度センサ)とこれらの構成要素を共用させる際に、そのセンサの信頼性の向上にもつながるという特有の効果が生まれる。
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。図3に示す自動車32は、運送機器の一例であり、角速度センサ1、車輪33、及び、制御ユニットの一例であるブレーキシステム34を備える。なお、図3に示す角速度センサ1は、図1及び図2に示す角速度センサ1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
ブレーキシステム34は、角速度センサ1の検出回路3(図1参照)の出力信号(角速度情報)や角速度センサ1内部の多数の個所を、その場所を特定しながら正確にモニターした信号を入力され、これらの信号に基づき各車輪33の制動力を制御するように構成されている。
具体的には、ブレーキシステム34は、RAM等から構成されるメモリ34a及びマイコン等から構成される判断部34bを備える。メモリ34aは、角速度センサ1の第2の信号処理部22(図1参照)の角速度信号を受け、この角速度信号が表す角速度情報を一旦蓄積する。また、メモリ34aは、角速度検知素子2(図1参照)の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22(図1参照)の出力を判断部34bへ出力する。なお、これらの出力はメモリ34aを介すことなく、角速度センサ1から判断部34bへ直接出力するようにしてもよい。
判断部34bは、モード設定信号を角速度センサ1へ出力することにより、角速度検知素子診断モード、処理回路部診断モード、及び通常モードの3つのモードを順次切り替えて角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力を順次出力するように角速度センサ1を制御する。また、判断部34bは、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常であるか否かを判断する。例えば、判断部34bは、マイコンの動作クロックを基準に作成した一定期間毎(例えば1msec)に各出力をサンプリングして取り込み、各出力のサンプリング毎に、各出力が予め設定された電圧範囲内にある場合に各出力が正常であると判断する。なお、判断処理のタイミングは、上記の例に特に限定されず、複数回のサンプリング毎に1回行う等の種々の変更が可能である。
すべての出力が正常であると判断された場合には、判断部34bは、メモリ34a内に一旦蓄積された角速度情報を読み出し、この角速度情報を基に各車輪33の制動力を制御する。一方、いずれかの出力が異常であると判断された場合には、判断部34bは、角速度センサ1の角速度情報をカットし、各車輪33の制動力制御を行うことなく、所定の警告灯を点灯させる等の警告を行い、運転者に異常が発生したことを通知する。
上記のように、本実施の形態では、判断部34bがすべての出力を正常と判断した場合にメモリ34a内に一旦蓄積された正常な角速度情報を用いて各車輪33の制動力を制御することができるので、ブレーキシステム34の信頼性を向上させ、自動車32自体の信頼性を一段と向上することができる。また、角速度センサ1内に独自に角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力に異常がないかどうかを判断するための処理回路が不要になり、角速度センサ1自体を小型化することができる。
なお、本実施の形態では、メモリ34aに角速度情報を一旦蓄積したが、この例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、メモリ34aを省略してもよく、この場合、所定タイミングで上記の判断処理を実行して全ての出力が正常な場合に、判断部34bが角速度センサ1を通常モードに設定し、通常モードにおいて出力されている角速度信号を用いて各車輪33の制動力を制御することができる。
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。図4に示す自動車32は、運送機器の一例であり、角速度センサ1、エアバック36、及び、制御ユニットの一例であるエアバックシステム37を備える。なお、図4に示す角速度センサ1は、図1及び図2に示す角速度センサ1と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。
エアバック36は、自動車32の少なくとも1つの座席付近に設置され、衝突時等において作動して運転者又は搭乗者を保護する。エアバッグシステム37は、角速度センサ1の検出回路3(図1参照)の出力信号(角速度情報)や角速度センサ1内部の多数の個所を、その場所を特定しながら正確にモニターした信号を入力され、これらの信号に基づきエアバック36の展開動作を制御するように構成されている。
具体的には、エアバッグシステム37は、RAM等から構成されるメモリ37a及びマイコン等から構成される判断部37bを備える。メモリ37aは、角速度センサ1の第2の信号処理部22(図1参照)の角速度信号を受け、この角速度信号が表す角速度情報を一旦蓄積する。また、メモリ37aは、角速度検知素子2(図1参照)の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22(図1参照)の出力を判断部37bへ出力する。なお、これらの出力はメモリ37aを介すことなく、角速度センサ1から判断部37bへ直接出力するようにしてもよい。
判断部37bは、モード設定信号を角速度センサ1へ出力することにより、角速度検知素子診断モード、処理回路部診断モード、及び通常モードの3つのモードを順次切り替えて角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力を順次出力するように角速度センサ1を制御する。また、判断部37bは、角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力が正常であるか否かを判断する。例えば、判断部37bは、マイコンの動作クロックを基準に作成した一定期間毎(例えば1msec)に各出力をサンプリングして取り込み、各出力のサンプリング毎に、各出力が予め設定された電圧範囲内にある場合に各出力が正常であると判断する。なお、判断処理のタイミングは、上記の例に特に限定されず、複数回のサンプリング毎に1回行う等の種々の変更が可能である。
すべての出力が正常であると判断された場合には、判断部37bは、メモリ37a内に一旦蓄積された角速度情報を読み出し、この角速度情報を基にエアバック36の展開動作を制御する。一方、いずれかの出力が異常であると判断された場合には、判断部37bは、角速度センサ1の角速度情報をカットし、エアバック36の展開動作を行うことなく、所定の警告灯を点灯させる等の警告を行い、運転者に異常が発生したことを通知する。
上記のように、本実施の形態では、判断部37bがすべての出力を正常と判断した場合にメモリ37a内に一旦蓄積された正常な角速度情報を用いてエアバック36の展開動作を制御することができるので、エアバッグシステム37の信頼性を向上させ、自動車32自体の信頼性を一段と向上することができる。また、角速度センサ1内に独自に角速度検知素子2の出力並びに第1及び第2の信号処理部21,22の出力に異常がないかどうかを判断するための処理回路が不要になり、角速度センサ1自体を小型化することができる。
なお、本実施の形態では、メモリ37aに角速度情報を一旦蓄積したが、この例に特に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば、メモリ37aを省略してもよく、この場合、所定タイミングで上記の判断処理を実行して全ての出力が正常な場合に、判断部37bが角速度センサ1を通常モードに設定し、通常モードにおいて出力されている角速度信号を用いてエアバック36の展開動作を制御することができる。
また、上記の第2及び第3の実施の形態では、ブレーキシステム34及びエアバッグシステム37を個別のものとして説明したが、一つのECUがブレーキシステム及びエアバッグシステムの機能を実現するようにしてもよい。また、本発明の角速度センサが用いられる制御ユニットは、上記の各例に特に限定されず、運送機器に用いられる種々の制御ユニットに同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
本発明の角速度センサは、内部の多数の個所の信号につき、その場所を特定しながらモニターすることができるとともに、センサの小型集積化を実現することができ、角速度を検出する角速度センサ等として有用であり、この角速度センサを運送機器に用いることにより運送機器全体としての信頼性を一段と向上させることができ、自動車等の運送機器に有用である。
本発明の第1の実施の形態による角速度センサの構成を示すブロック図である。 図1に示すモード信号発生回路及びスイッチ回路の構成の一例を示す回路図である。 本発明の第2の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態による自動車の主要部の構成を示すブロック図である。 従来の角速度センサの構成を示すブロック図である。

Claims (13)

  1. 角速度検知素子と、
    前記角速度検知素子を駆動するための駆動回路と、
    印加された角速度に応じて前記角速度検知素子から出力される検知信号を処理して角速度信号を作成するための検出回路と、
    出力端子と、
    角速度センサ内の複数の信号出力部と前記出力端子との間に接続されるスイッチ回路と、
    前記スイッチ回路の接続動作を制御する制御回路とを備え、
    前記スイッチ回路は、前記複数の信号出力部の中から前記制御回路の制御信号に応じて選択された一の信号出力部を前記出力端子に接続することを特徴とする角速度センサ。
  2. 前記検出回路は、
    前記角速度検知素子から出力される検知信号を処理する第1の信号処理部と、
    前記第1の信号処理部の出力信号を処理して角速度信号を出力する第2の信号処理部とを備え、
    前記スイッチ回路は、前記角速度検知素子の信号出力部、前記第1の信号処理部の信号出力部、及び前記第2の信号処理部の信号出力部の中から前記制御回路の制御信号に応じて選択された一の信号出力部を前記出力端子に接続することを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  3. 前記スイッチ回路は、
    前記角速度検知素子の信号出力部と前記出力端子と接続する第1のスイッチと、
    前記第1の信号処理部の信号出力部と前記出力端子と接続する第2のスイッチと、
    前記第2の信号処理部の信号出力部と前記出力端子と接続する第3のスイッチとを備え、
    前記第1乃至第3のスイッチの各々は、インバータと、Pチャンネルトランジスタと、Nチャンネルトランジスタとから構成されることを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
  4. 前記制御回路は、
    所定の指令電圧を発生させる電圧発生器と、
    前記電圧発生器から発生される指令電圧を正入力端子に受け且つ第1の基準電圧を負入力端子に受け、前記指令電圧と前記第1の基準電圧とを比較する第1のコンパレータと、
    前記電圧発生器から発生される指令電圧を正入力端子に受け且つ前記第1の基準電圧より高い第2の基準電圧を負入力端子に受け、前記指令電圧と前記第2の基準電圧とを比較する第2のコンパレータと、
    前記第1及び第2のコンパレータの出力を受けるANDゲートと、
    前記第1及び第2のコンパレータの出力を受ける第1のNORゲートと、
    前記第1のコンパレータの出力を反転する第4のインバータと、
    前記第4のインバータの出力と前記第2のコンパレータの出力とを受ける第2のNORゲートとを備えることを特徴とする請求項3記載の角速度センサ。
  5. 前記第1のスイッチは、前記ANDゲートの出力に応じて前記角速度検知素子の信号出力部と前記出力端子とを接続し、
    前記第2のスイッチは、前記第2のNORゲートの出力に応じて前記第1の信号処理部の信号出力部と前記出力端子とを接続し、
    前記第3のスイッチは、前記第1のNORゲートの出力に応じて前記第2の信号処理部の信号出力部と前記出力端子とを接続することを特徴とする請求項4記載の角速度センサ。
  6. 前記電圧発生器は、
    前記角速度信号をモニターする場合、前記第1及び第2の基準電圧より低い指令電圧を前記第1及び第2のコンパレータへ出力し、前記第1の信号処理部の出力信号をモニターする場合、前記第1の基準電圧より高く且つ前記第2の基準電圧より低い指令電圧を前記第1及び第2のコンパレータへ出力し、前記検知信号をモニターする場合、前記第1及び第2の基準電圧より高い指令電圧を前記第1及び第2のコンパレータへ出力することを特徴とする請求項5記載の角速度センサ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の角速度センサと、
    前記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断し、前記出力信号を正常と判断した場合に前記角速度センサの角速度信号を出力端子に供給するように前記角速度センサを制御する制御ユニットとを備えることを特徴とする運送機器。
  8. 前記制御ユニットは、
    前記角速度センサの出力端子から供給される角速度信号により表される角速度情報を一旦蓄積するメモリと、
    前記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断する判断部とを備え、
    前記判断部は、前記出力信号を正常と判断した場合、前記メモリ内に蓄積されている角速度情報を用いて運送機器の制御を行うことを特徴とする請求項7記載の運送機器。
  9. 前記制御ユニットは、前記複数の信号出力部の中から一の信号出力部を選択するためのモード設定信号を前記制御回路へ出力し、
    前記制御回路は、前記モード設定信号に応じて前記スイッチ回路の接続動作を制御する制御信号を出力することを特徴とする請求項7記載の運送機器。
  10. 前記制御ユニットは、車輪の制動力を制御するブレーキシステムであることを特徴とする請求項7記載の運送機器。
  11. 前記ブレーキシステムは、
    前記角速度センサの出力端子から供給される角速度信号により表される角速度情報を一旦蓄積するメモリと、
    前記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断する判断部とを備え、
    前記判断部は、前記出力信号を正常と判断した場合、前記メモリ内に蓄積されている角速度情報を用いて車輪の制動力を制御することを特徴とする請求項10記載の運送機器。
  12. 前記制御ユニットは、エアバックの展開動作を制御するエアバッグシステムであることを特徴とする請求項7記載の運送機器。
  13. 前記エアバッグシステムは、
    前記角速度センサの出力端子から供給される角速度信号により表される角速度情報を一旦蓄積するメモリと、
    前記角速度センサ内の複数の点からの出力信号の異常を判断する判断部とを備え、
    前記判断部は、前記出力信号を正常と判断した場合、前記メモリ内に蓄積されている角速度情報を用いてエアバックの展開動作を制御することを特徴とする請求項12記載の運送機器。
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