JPWO2005046070A1 - 高周波モジュール - Google Patents

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Abstract

例えば、GSM/DCS/PCS/WCDMAの通信信号を単一のアンテナで送受信するための高周波モジュールを比較的小型で、安価に構成する。 アンテナからの通信信号を低域側周波数帯域のGSM通信信号と高域側周波数帯域のPCS/DCS/WCDMA通信信号とに分離するダイプレクサ(DiPX2)と、このダイプレクサ(DiPX2)のGSM通信信号の入出力端子(P21)に接続し、前記GSM通信信号の送受信を切り替えるダイオードスイッチ回路(SW1)と、ダイプレクサ(DiPX2)のPCS/DCS/WCDMA通信信号の入出力端子に接続し、これらの信号の送受信を切り替える多分岐型のGaAsICスイッチ(GaAsSW)とを備える。そして、ダイオードスイッチ回路(SW1)とGaAsICスイッチ(GaAsSW)とに与える制御信号VcG,Vc1,Vc2のパターンを変化させることにより4種の通信信号の送受信を切り替える。

Description

この発明は、それぞれに異なる周波数帯域を送受信帯域とする少なくとも4つの通信系の送受信信号を単一のアンテナを用いて送受信するための高周波モジュールに関するものである。
現在、携帯電話等の無線通信方式にはCDMA方式やTDMA方式等の複数の仕様が存在し、TDMA方式には、例えば850MHz帯や900MHz帯を利用するGSMと、1800MHz帯を利用するDCSと、1900MHz帯を利用するPCSが存在し、CDMA方式には、例えば2000MHz帯を利用するWCDMAが存在する。
これらのような複数種類の通信信号を一つのアンテナで送受信する場合、実際に通信を行う周波数帯域以外の信号は不要となる。例えば、GSM方式(900MHz帯)で送受信する場合には、DCS方式(1800MHz帯)やPCS方式(1900MHz帯)の通信信号や、WCDMA方式(2000MHz帯)の通信信号は不要となる。
単一のアンテナで複数種の通信信号を送受信する高周波モジュールとしては、例えば、通信信号がGSM,DCS,PCS方式の3種類である場合、周波数帯域が大きく異なるGSM通信信号とDCS,PCS通信信号とを分離するダイプレクサと、GSM送信信号とGSM受信信号とを切り替えるダイオードスイッチ回路と、DCS,PCS送信信号とDCS,PCS受信信号とを切り替えるダイオードスイッチ回路と、DCS受信信号とPCS受信信号とを切り替えるダイオードスイッチ回路と、を備えたものが従来提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、このような単一のアンテナで複数種類の通信信号を送受信する高周波モジュールとして、アンテナ用のポートに対して複数のポートを切り替えて接続することができる、例えばGaAsICスイッチのような半導体スイッチを用いて、各通信信号を選択して送受信するものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−165288公報 特開2001−160724公報
しかしながら、上述の特許文献1の高周波モジュールのダイオードスイッチ回路は2つのダイオードを用いて、1つのポート(入出力部)に対する2つのポート(入力部や出力部など)の接続を切り替える。例えば、特許文献1の例では、ダイオードスイッチ回路(特許文献1に記載されている図の高周波スイッチ3)は、ダイプレクサに接続するDCS,PCS送受信信号を入出力するポートと、PCS,DCS送信信号入力端子に接続するDCS,PCS送信信号を入力するポートまたは別のダイオードスイッチ回路(特許文献1に記載されている図の高周波スイッチ4)に接続するDCS,PCS受信信号を出力するポートとを切り替えて接続する。そして、ダイオードスイッチ回路(特許文献1に記載されている図の高周波スイッチ4)は、別のダイオードスイッチ回路(特許文献1に記載されている図の高周波スイッチ3)に接続し、DCS,PCS受信信号を入力するポートと、PCS受信信号出力端子に接続するPCS受信信号を出力するポートまたはDCS受信信号出力端子に接続するDCS受信信号を出力するポートとを切り替えて接続する。このように、特許文献1の高周波モジュールでは、1つのポートと2つのポートとを切り替えて接続するのに少なくとも2つのダイオードを必要とするため、複数の通信系の通信信号の送受信を切り替える高周波モジュールを構成するには多数の回路部品を必要とする。
このため、高周波モジュールを小型化しにくくなるとともに、部品点数の増加によるコストアップを招いてしまう。また、このように伝送系に多数の回路部品(素子)を接続するので、伝送される信号の損失が大きくなる。これは伝送する通信系の種類が多くなるほど顕著になるため、多種類の通信系の信号の伝送を切り替える高周波スイッチを低損失に構成することが難しい。
一方、特許文献2の高周波モジュールでは、1つのGaAsICスイッチで、多種類の通信系の信号を切り替えすることができるため、高周波モジュールの小型化、低損失化は実現できる。しかしながら、GaAsの価格は高く、特に切り替え数の多いGaAsICになるほど回路規模が大きくなり、その価格は高くなる。また、GaAsICは静電気に弱く、このICを使用する場合には、別途静電対策用回路を設置しなければならなくなる。このため、複数種類(例えば、4種類以上)の通信系の信号を切り替える多分岐GaAsICを用いて高周波モジュールを構成すると非常にコストアップしてしまうとともに、別途付加回路が必要となり大きく小型化できるわけではない。
この発明の目的は、例えば、4種類以上などの複数の通信系を送受信する高周波モジュールを比較的小型で、安価に構成することにある。
この発明は、アンテナで送受信されるそれぞれに個別の周波数帯域を送受信帯域とする複数の通信系の信号を所定周波数よりも高域側を送受信帯域とする通信系の信号と、所定周波数よりも低域側を送受信帯域とする通信系の信号とに分離するダイプレクサと、前記低域側を送受信帯域とする通信系の信号の送受信を切り替える第1スイッチ回路と、高域側を送受信帯域とする通信系の信号の送受信を切り替える第2スイッチ回路とを備え、ダイプレクサ、第1スイッチ回路、および第2スイッチ回路を複数の誘電体層を積層してなる積層体に形成された電極および積層体に実装された部品により構成した高周波モジュールにおいて、ダイプレクサを、所定周波数よりも低域側が送受信帯域となる通信系の信号を通過させるローパスフィルタと、所定周波数よりも高域側が送受信帯域となる通信系の信号を通過させるハイパスフィルタとで構成する。また、第1スイッチ回路を、ダイプレクサのローパスフィルタに接続し低域側を送受信帯域とする通信系の所定の送信信号が出力され所定の受信信号が入力される送受信信号入出力部と、送信信号が入力される送信信号入力部と、受信信号が出力される受信信号出力部と、送受信信号入出力部と前記送信信号入力部または前記受信信号出力部との接続を制御信号により切り替えるダイオードとで構成する。また、第2スイッチ回路を、ダイプレクサのハイパスフィルタに接続し高域側を送受信帯域とする通信系の所定の送信信号が出力され所定の受信信号が入力される送受信信号入出力部と、送信信号が入力される送信信号入力部と、受信信号が出力される受信信号出力部とを備え、送受信信号入出力部と前記送信信号入力部または受信信号出力部との接続を制御信号により切り替えるFETスイッチ素子で構成する。さらに、ハイパスフィルタを、アンテナと第2スイッチ回路との間に接続された第1容量性素子と、該第1容量性素子の前記第2スイッチ側と接地との間に接続された、誘導性素子と第2容量性素子による直列回路とで構成し、この第2容量性素子を積層体の底面に近い誘電体層に設けられた接地電極とそれに対向する電極とで形成したことを特徴としている。
また、この発明の高周波モジュールのダイプレクサは、少なくとも4つの通信系の信号を、所定周波数よりも高域側が送受信帯域である通信系の信号と、所定周波数よりも低域側が送受信帯域である通信系の信号とに分離することを特徴としている。
また、この発明の高周波モジュールのFETスイッチ素子は、GaAsスイッチであることを特徴としている。
これら構成では、ダイプレクサは、アンテナで受信した所定周波数の高域側を通信周波数帯域とする通信信号をハイパスフィルタで通過させて、FETスイッチ素子であるGaAsスイッチ素子から成る第2スイッチ回路側に出力する。また、ダイプレクサは、アンテナで受信した前記所定周波数の低域側を通信周波数帯域とする通信信号をローパスフィルタで通過させて、ダイオードスイッチ回路により構成された第1スイッチ回路に出力する。第1スイッチ回路は、ダイオードに制御信号を印加することにより、前記低域側を通信周波数帯域とする通信信号の送信信号を伝送するか受信信号を伝送するかを切り替える。一方、第2スイッチ回路のGaAsスイッチ素子に制御信号を印加することにより、前記高域側を通信周波数帯域とする複数の通信信号のどの送信信号を伝送するかどの受信信号を伝送するかを切り替える。このように、所定周波数の低域側の通信信号についてはダイオードスイッチで送信信号と受信信号とに切り替え、所定周波数の高域側の複数の通信信号についてはGaAsスイッチ素子で送受信を切り替えることで、全体をダイオードスイッチで構成するよりも部品点数が少なくなるとともに、GaAsスイッチの分岐数が少なくなる。さらに、ダイプレクサのハイパスフィルタを構成する伝送系と接地との間に接続された容量素子を、高周波モジュールを形成する積層体の底面近傍の接地電極とそれに対向する電極とを用いて形成することで、この容量素子が静電気放電用素子として機能するので、アンテナからダイプレクサを介してGaAsスイッチに静電気が印加されることが防止される。
なお、前記低域側を通信周波数帯域とする通信信号が複数存在すれば、その数に応じてダイオードスイッチ回路の数を増加させることで通信信号の選択数に対応させることが可能となる。同様に、前記高域側を通信周波数帯域とする通信信号がさらに多種存在すれば、これに応じてGaAsの分岐数を増加させることで通信信号の選択数に対応させることが可能となる。
また、この発明の高周波モジュールは、ダイプレクサと第2スイッチ回路との間に、第3容量性素子および第2誘導性素子からなるローパスフィルタを設けていることを特徴としている。
この構成では、ダイプレクサから第2スイッチ回路に入力される信号に重畳する高調波や第2スイッチ回路からダイプレクサに入力される信号に重畳する高調波がこのローパスフィルタにより減衰される。
また、この発明の高周波モジュールは、第2スイッチ回路の送信信号入力部側に、第4容量性素子および第3誘導性素子からなるローパスフィルタを設けていることを特徴としている。
この構成では、送信信号入力部から第2スイッチ回路に入力される送信信号に重畳する高調波がこのローパスフィルタにより減衰される。
また、この発明の高周波モジュールの第2誘導性素子と第3誘導性素子は、平面視で互いに異なる領域に形成されていることを特徴としている。
この構成では、これらの誘導性素子の間隔が所定距離以上離れるので、これらの誘導性素子同士の結合により生じる信号の回り込みが抑制される。
この発明によれば、所定周波数よりも低域側の通信信号に対してダイオードスイッチ回路を用いて送受信の切り替えを行い、所定周波数よりも高域側の通信信号に対してFETスイッチを用いて送受信の切り替えを行う。これにより、全体をダイオードスイッチで構成するよりも部品点数を抑制することができるととともに、伝送経路上に存在する素子数が少なくなり低損失で各通信信号を伝送することができる。すなわち、低損失で小型の高周波モジュールを構成することができる。また、ダイプレクサの第2容量性素子の一方の電極を積層体の底面付近の接地電極を用いて形成することで、この第2容量素子が静電気放電素子として機能するので、アンテナを介して静電気が印加されてもFETスイッチに静電気が印加されず、FETスイッチの静電破壊を防止することができる。
[図1]第1の実施形態に係る高周波モジュールの等価回路図である。
[図2]図1に示した高周波モジュールの積層図である。
[図3]図1に示した高周波モジュールの積層図である。
[図4]第2の実施形態に係る高周波モジュールの等価回路図である。
[図5]図3に示した高周波モジュールの積層図である。
[図6]図3に示した高周波モジュールの積層図である。
符号の説明
SW1,SW11−スイッチ回路
GaAsSW−GaAsICスイッチ
本発明の第1の実施形態に係る高周波モジュールを図1、図2、図3を参照して説明する。
図1は本実施形態に係る高周波モジュールの構成を示す等価回路図である。なお、以下の説明では、送信信号入力端子Tx1からGSM送信信号を入力し、受信信号出力端子Rx1からGSM受信信号を出力し、送信信号入力端子Tx23からDCS送信信号またはPCS送信信号を入力し、受信信号出力端子Rx2からDCS受信信号を出力し、受信信号出力端子Rx3からPCS受信信号を出力し、さらに、送受信信号入出力端子Tx4/Rx4からWCDMA送受信信号を入出力する場合について示す。
ダイプレクサDiPX2には3つの入出力部P21〜P23が備えられている。スイッチ回路SW1側の入出力部P21はローパスフィルタLPF21を介してアンテナANT側の入出力部P23に接続されるとともに、入出力部P23はハイパスフィルタHPF22を介してGaAsICスイッチ(GaAsSW)に接続する入出力部P22に接続されている。また、ダイプレクサDiPX2の入出力部P23とアンテナANTとの間にはキャパシタCantが接続され、このキャパシタCantのアンテナ側がインダクタLantを介して接地されている。すなわち、シャント接続されたインダクタLantとキャパシタCantとがハイパスフィルタを形成している。これにより、このハイパスフィルタでアンテナから入ってくる静電気を除去できる。ここで、ローパスフィルタLPF21は所定周波数(例えば、1000MHz)よりも低域側の信号を通過するように設定され、ハイパスフィルタHPF22は前記所定周波数よりも高域側の信号を通過するように設定されている。
ローパスフィルタLPF21は、入出力部P21と入出力部P23との間に接続されたキャパシタCt1およびインダクタLt1の並列回路と、この並列回路の入出力部P21側と接地との間に接続されたキャパシタCu1とからなる。また、ハイパスフィルタHPF22は、入出力部P22と入出力部P23との間に直列に接続されたキャパシタCc1と、キャパシタCc1の入出力部P22側と接地との間に接続されたキャパシタCt2およびインダクタLt2からなる直列回路とからなる。ここで、この直列回路は接地側にキャパシタCt2が接続し、キャパシタCc1側にインダクタLt2が接続する構成をなしている。これらインダクタLt1,Lt2,キャパシタCt1,Cu1,Cc1,Ct2は後述するようにそれぞれ高周波モジュールを形成する積層体の各誘電体層に形成された、すなわち、積層体内に形成された電極パターンにより形成されている。なお、ここで、キャパシタCc1が本発明の「第1容量性素子」に相当し、インダクタLt2が本発明の「誘導性素子」に相当し、キャパシタCt2が本発明の「第2容量性素子」に相当する。
次に、スイッチ回路SW1には、ダイプレクサDiPX2に接続する入出力部P11と、ローパスフィルタLPF31を介してGSM送信信号入力端子Tx1に接続する入出力部P12と、GSM受信信号出力端子Rx1に接続する入出力部P13とが備えられている。このスイッチ回路SW1が本発明の「第1スイッチ回路」に相当する。
入出力部P11はダイオードDG1を介して入出力部P12に接続されるとともに、GSM送信信号の波長の約1/4の長さの伝送線路GSL2を介して入出力部P13に接続されている。伝送線路GSL2の入出力部P13側の端部はダイオードDG2およびキャパシタGC5を介して接地されている。また、入出力部P13とGSM受信信号出力端子Rx1との間にはキャパシタが接続され、このキャパシタの入出力部P13側がキャパシタGRxCを介して接地されている。ここで、入出力部P11が本発明の「送受信信号入出力部」に相当し、入出力部P12が本発明の「送信信号入力部」に相当し、入出力部P13が本発明の「受信信号出力部」に相当する。
ダイオードDG2はカソードが伝送線路GSL2に接続されており、アノードが抵抗素子Rgを介してGSM送受信切替用制御信号入力端子VcGに接続されている。ダイオードDG1はアノードが入出力端子P12および伝送線路GSL2に接続されており、カソードがインダクタGSL1を介して接地されている。
ここで、インダクタGSL1,GSL2、キャパシタGC5はそれぞれ高周波モジュールを形成する積層体の各誘電体層に形成された電極パターンにより形成されており、キャパシタGRxC、およびGSM受信信号入出力端子Rx1に接続するキャパシタはこの高周波モジュールが実装される回路基板上に実装されるコンデンサにより構成される。
次に、ローパスフィルタLPF31は、入出力部P31がスイッチ回路SW1の入出力部P12に接続され、入出力部P32がキャパシタを介してGSM送信信号入力端子Tx1に接続されている。また、ローパスフィルタLPF31は、入出力部P31,P32間に接続されたキャパシタGCc1およびインダクタGLt1の並列回路と、この並列回路の入出力部P31側と接地との間に接続されたキャパシタGCu1とからなる。そして、このローパスフィルタLPF31を構成する各素子はこの高周波モジュールを形成する積層体の各誘電体層に形成された電極パターンにより形成される。
次に、GaAsICスイッチGaAsSWには、伝送信号を入出力する5つの入出力部RF1〜RF5が形成されるとともに、駆動電圧信号入力端子Vddと制御信号入力端子Vc1,Vc2が形成されている。入出力端子RF1はインダクタDLt1とキャパシタCt1との並列回路で構成されたローパスフィルタを介してダイプレクサDiPX2の入出力端子P22に接続され、入出力端子RF2はローパスフィルタLPF41の入出力部P41に接続されている。ここで、インダクタDLt1およびキャパシタCt1で構成されるローパスフィルタは、ダイプレクサDiPX2側から入ってくる高調波歪み、あるいは、GaAsICスイッチGaAsSWから入ってくる高調波歪みを除去する回路として機能する。
また、入出力端子RF3,RF4はそれぞれキャパシタを介してDCS受信信号出力端子Rx2およびPCS受信信号出力端子Rx3に接続されている。さらに、入出力端子RF5はキャパシタを介してWCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4に接続されている。このGaAsICスイッチGaAsSWは駆動電圧Vddが印加された状態で、2つの制御信号Vc1,Vc2のON/OFFの状態の組み合わせにより、入出力端子RF1を入出力端子RF2〜RF5のいずれか1つに接続するように切り替える。このGaAsICスイッチGaAsSWは高周波モジュールを形成する積層体の上面に実装されている。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWが本発明の「第2スイッチ回路」に相当し、入出力部RF1が本発明の「送受信信号入出力部」に相当し、入出力部RF2が本発明の「送信信号入力部」に相当し、RF3,4が本発明の「受信信号出力部」に相当する。なお、入出力部RF5は送信時には本発明の「送信信号入力部」に相当し、受信時には本発明の「受信信号出力部」に相当する。また、インダクタDLt1が発明の「第2誘導性素子」に相当し、キャパシタCt1が本発明の「第3容量性素子」に相当する。
ローパスフィルタLPF41は、入出力部P41がGaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF2に接続され、入出力部P42がキャパシタを介してDCS/PCS送信信号入力端子Tx23に接続されている。また、ローパスフィルタLPF41は、入出力部P41,P42間に接続されたキャパシタDCc2およびインダクタDLt2の並列回路と、これら並列回路のDCS/PCS送受信信号入力端子Tx23側と接地との間に接続されたキャパシタDCu1とからなる。そしてこのローパスフィルタLPF41を構成する各素子はこの高周波モジュールを形成する積層体の各層に形成された電極パターンにより形成される。ここで、インダクタDLt2が本発明の「第3誘導性素子」に相当し、キャパシタDCc2およびキャパシタDCu1が本発明の「第4容量性素子」に相当する。
次に、この高周波モジュールのGSM/DCS/PCS/WCDMA通信信号の送受信動作について説明する。
(1)GSM通信信号送受信時
GSM送信信号を伝送する場合、スイッチ回路SW1の制御信号入力端子VcGに正電圧の制御信号を入力する。
制御信号入力端子VcGから正電圧の制御信号が入力されると、ダイオードDG1,DG2が導通状態となり、送信信号入力端子Tx1から入力されるGSM送信信号は、ダイオードDG1を介してダイプレクサDiPX2に伝送される。ここで、伝送線路GSL2がGSM送信信号の波長の約1/4の線路長であり、且つ伝送線路GSL2の入出力部P13側がダイオードDG2を介して接地状態になるので、伝送線路GSL2はGSM送信信号に対して、入出力部P11から見て受信信号出力端子Rx1側が開放となるように位相を回し、所定のアイソレーションを有するアイソレーション回路として機能する。この結果、GSM送信信号はダイプレクサDiPX2のローパスフィルタLPF21を介してアンテナANTに伝送されるが、受信信号出力端子Rx1側には殆ど伝送されない。
一方、GSM受信信号を伝送する場合、制御信号入力端子VcGに0電圧または、負電圧の制御信号を入力する。
制御信号入力端子VcGに0電圧または、負電圧の制御信号が入力されると、ダイオードDG1,DG2は開放状態となる。ダイオードDG2が開放状態となることにより、伝送線路GSL2はGSM受信信号に対して単なる伝送線路として機能するので、GSM受信信号はGSM受信信号出力端子Rx1に伝送される。一方、ダイオードDG1が開放状態となることで、アンテナANTからのGSM受信信号はダイオードDG1で遮断されてGSM送信信号入力端子Tx1側には伝送されない。
(2)DCS通信信号送受信時
DCS送信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF2とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、両方とも正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF2とが導通する。この時点で、DCS/PCS送信信号入力端子Tx23からDCS送信信号を入力すると、このDCS送信信号はローパスフィルタLPF41を介して入出力端子RF2に入力され、入出力端子RF2から入出力端子RF1に伝送され、入出力端子RF1からダイプレクサDiPX2に出力される。このDCS送信信号はダイプレクサDiPX2を介してアンテナANTから外部に送信される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF2とが接続され、他の入出力端子RF3〜RF5は入出力端子RF1,RF2と接続されていないので、DCS送信信号はDCS受信信号出力端子Rx2、PCS受信信号出力端子Rx3、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4には伝送されない。
一方、DCS受信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF3とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1が正電圧の制御信号で、Vc2が0電圧または負電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF3とが導通する。この状態で、ダイプレクサDiPX2から入出力端子RF1に入力されたDCS受信信号は入出力端子RF3に伝送され、入出力端子RF3から出力される。そして、キャパシタを介してDCS受信信号出力端子Rx2に伝送され、DCS受信信号出力端子Rx2から外部回路に出力される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1と入出力端子RF3とが接続され、入出力端子RF1,RF3は他の入出力端子RF2,RF4,RF5に接続されていないので、DCS受信信号はDCS/PCS送信信号入力端子Tx23、PCS受信信号出力端子Rx3、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4には伝送されない。
(3)PCS通信信号送受信時
PCS送信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF2とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1,Vc2の両方とも正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF2とが導通する。この時点で、DCS/PCS送信信号入力端子Tx23からPCS送信信号を入力すると、このPCS送信信号はローパスフィルタLPF41を介して入出力端子RF2に入力され、入出力端子RF2から入出力端子RF1に伝送され、入出力端子RF1からダイプレクサDiPX2に出力される。このPCS送信信号はダイプレクサDiPX2を介してアンテナANTから外部に送信される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF2とが接続され、他の入出力端子RF3〜RF5は入出力端子RF1,RF2に接続されていないので、PCS送信信号はDCS受信信号出力端子Rx2、PCS受信信号出力端子Rx3、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4には伝送されない。
一方、PCS受信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF4とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1が0電圧または負電圧の制御信号で、Vc2が正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF4とが導通する。この状態で、ダイプレクサDiPX2から入出力端子RF1に入力されたPCS受信信号は入出力端子RF4に伝送され、入出力端子RF4から出力される。そして、キャパシタを介してPCS受信信号出力端子Rx3に伝送され、PCS受信信号出力端子Rx3から外部回路に出力される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF4とが接続され、入出力端子RF1,RF4は他の入出力端子RF2,RF3,RF5に接続されていないので、PCS受信信号はDCS/PCS送信信号入力端子Tx23、DCS受信信号出力端子Rx2、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4には伝送されない。
(4)WCDMA通信信号送受信時
WCDMA通信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF5とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1,Vc2の両方とも0電圧または負電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF5とが導通する。この時点で、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/RX4から入出力端子RF5に入力されたWCDMA送信信号は入出力端子RF1に伝送され、入出力端子RF1からダイプレクサDiPX2、アンテナANTを介して外部に送信される。一方、ダイプレクサDiPX2から入出力端子RF1に入力されたWCDMA受信信号は入出力端子RF5に伝送され、入出力端子RF5からキャパシタを介してWCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4に伝送され、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4から外部回路に出力される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF5とが接続され、入出力端子RF1,RF5は他の入出力端子RF2〜RF4に接続されていないので、WCDMA送受信信号はDCS/PCS送信信号入力端子Tx23、DCS受信信号出力端子Rx2、PCS受信信号出力端子Rx3には伝送されない。
このような構成とすることにより、GSM/DCS/PCS/WCDMAの4種の通信信号を1つのアンテナから送受信する高周波モジュールを形成することができる。
また、低周波数帯域を使用周波数帯域とするGSM通信信号の送受信の切り替えはダイオードスイッチ回路SW1で行い、高周波数帯域を使用周波数帯域とするDCS/PCS/WCDMA通信信号の送受信の切り替えはGaAsICスイッチGaAsSWで行うことで、全体をダイオードスイッチ回路で形成するよりも部品点数を大幅に削減することができ、高周波モジュールを小型に形成することができる。また、GaAsICスイッチのみで全ての通信信号の送受信切換を行わないので、GaAsICスイッチの分岐数を少なくすることができ、このGaAsICスイッチを比較的安価に形成することができる。これにより、全通信信号の送受信切換を1つのGaAsICスイッチで行う高周波モジュールよりも安価に形成することができる。
次に、この高周波モジュールの積層体の構造を図2、図3を参照して説明する。
図2、図3は本実施形態に係る高周波モジュールの積層図である。
積層基板型の高周波モジュールは、図2、図3に示す各誘電体層1〜22を順に下から積層してなる。ただし、図2、図3の各図は、各誘電体層1〜22をそれぞれ下面側(実装基板に向く側)から見た状態を表している。そして、誘電体層23として示しているものは誘電体層22の裏側(上面)、すなわち部品実装面の電極および部品である。なお、図2、図3に示す記号は、図1に示した各素子の記号に対応する。
最下層の誘電体層1には、実装基板への実装のための各種外部端子電極を形成している。すなわち、GSM送信信号入力端子Tx1、GSM受信信号出力端子Rx1、DCS/PCS送信信号入力端子Tx23、DCS受信信号出力端子Rx2、PCS受信信号出力端子Rx3、WCDMA送受信信号入出力端子Tx4/Rx4、各制御信号入力端子VcG,Vc1,Vc2、駆動電圧入力端子Vdd、グランド(接地)端子GND、およびアンテナ接続端子(ダイプレクサDiPX2の入出力部P23に対応)ANTとが形成されている。
誘電体層2には共通グランド電極GNDが形成されており、この共通グランド電極GNDは、キャパシタCu1の一方の対向電極Cu1bと、キャパシタGCu1の一方の対向電極GCu1bと、キャパシタGC5の一方の対向電極GC5bとを兼用している。
誘電体層3にはキャパシタCu1の他方の対向電極Cu1aと、キャパシタGCu1の他方の対向電極GCu1aと、キャパシタGC5の他方の対向電極GC5aとが形成されている。
誘電体層4には共通グランド電極GNDが形成されており、この共通グランド電極GNDは、キャパシタCu1の一方の対向電極Cu1bと、キャパシタGCu1の一方の対向電極GCu1bと、キャパシタGC5の一方の対向電極GC5bと、キャパシタCt2の一方の対向電極Ct2bと、キャパシタDcu1の一方の対向電極DCu1bとを兼用している。
誘電体層5には、キャパシタGC5の他方の対向電極GC5aと、キャパシタCt2の他方の対向電極Ct2aとが形成されるとともに、誘電体層18に形成されたキャパシタCc1の対向電極とアンテナ接続端子ANTとを接続するパターン電極が形成されている。
誘電体層6には共通グランド電極GNDとキャパシタDCu1の他方の対向電極が形成されており、共通グランド電極GNDはキャパシタGC5の一方の対向電極GC5bと、キャパシタCt2の一方の対向電極Ct2bとを兼用している。
誘電体層7,8にはスルーホールのみが形成されている。
誘電体層9には伝送線路GSL2と、インダクタLt2,DLt2とが形成されている。
誘電体層10には伝送線路GSL2、インダクタLt1,Lt2,DLt1,DLt2,GLt1が形成されており、誘電体層11にも伝送線路GSL2、インダクタLt1,Lt2,DLt1,DLt2,GLt1が形成されており、それぞれがスルーホールにより導通されている。なお、インダクタDLt1とインダクタDLt2は、平面視で、すなわち、各誘電体層を積層してなる積層体をその積層方向から見た状態で、互いに異なる領域に形成されていることが好ましい。これらのインダクタが近接していると、不要な信号が回り込み、所望の信号の送受信が困難になる。すなわち、インダクタDLt1とインダクタDLt2とを平面視で互いに異なる領域に形成することで、インダクタンス間のアイソレーションを確保でき、GaAsICスイッチGaAsSWを飛び越えて信号が回り込むことを防止できる。
誘電体層12には伝送線路GSL2、インダクタLt1,Lt2,DLt2,GLt1が形成されており、それぞれがスルーホールにより誘電体層11に形成された該当する素子のパターン電極に導通している。
誘電体層13,14にはスルーホールのみが形成されている。
誘電体層15にはキャパシタCt1の一方の対向電極Ct1aと、キャパシタDCc2の一方の対向電極DCc2bとが形成されている。
誘電体層16には中間グランド電極GNDが形成されるとともに、キャパシタCt1の他方の対向電極Ct1bと、キャパシタDCc2の他方の対向電極DCc2aと、キャパシタDCc1の一方の対向電極DCc1aとが形成されている。ここで、キャパシタCt1の他方の対向電極Ct1bはキャパシタCc1の一方の対向電極Cc1aを兼用している。
誘電体層17にはキャパシタCc1の他方の対向電極Cc1bと、キャパシタGCc1の一方の対向電極GCc1aとが形成されており、誘電体層18にはキャパシタCc1の一方の対向電極Cc1aと、キャパシタDCc1の他方の対向電極DCc1bと、キャパシタGCc1の他方の対向電極GCc1bとが形成されている。
誘電体層19,20にはスルーホールのみが形成されており、誘電体層21,22には下層側の誘電体層1〜18に形成されて電極パターンと最上層である誘電体層23表面に形成された電極とを図1に示すパターン通りに導通するための電極パターンが形成されている。
最上層の誘電体層22の裏側、すなわち積層体の上面23には、ダイオードDG1,DG2の実装用電極と、抵抗素子Rgの実装用電極と、インダクタ素子GSL1,Lantの実装用電極と、キャパシタCantの実装用電極と、GaAsICスイッチGaAsSWの実装用電極とが形成されており、それぞれの実装用電極にダイオードDG1,DG2、抵抗素子Rg、インダクタ素子GSL1,Lant、キャパシタCant、およびGaAsICスイッチGaAsSWが実装されている。
このような構造とすることで、ダイプレクサDiPX2のハイパスフィルタHPF22のキャパシタCt2の一方の電極を積層体の底面に近い下層のグランド電極を用いて形成することができる。このようにキャパシタCt2を形成することで、このキャパシタCt2が静電気放電機能を備えることとなる。これにより、アンテナANT側から静電気が印加されても、このキャパシタCt2で放電してGaAsICスイッチGaAsSWには静電気が印加されないので、GaAsICスイッチGaAsSWが静電破壊を起こすことを防止することができる。このキャパシタCt2はダイプレクサDiPX2に元々備えられたキャパシタであるので、本実施形態の積層体構造を用いることにより、静電気放電回路を別途設けることなくGaAsICスイッチを用いることができる。すなわち、ダイオードスイッチ回路とGaAsICスイッチとを用いた前述の高周波モジュールが静電気により破壊することを付加回路なしで防止することができる。
次に、第2の実施形態に係る高周波モジュールについて、図4〜図6を参照して説明する。
図4は本実施形態に係る高周波モジュールの等価回路図である。なお、以下の説明では、送信信号入力端子Tx12からGSM850送信信号またはGSM900送信信号を入力し、受信信号出力端子Rx1からGSM850受信信号を出力し、受信信号出力端子Rx2からGSM900受信信号を出力し、送信信号入力端子Tx34からDCS送信信号またはPCS送信信号を入力し、受信信号出力端子Rx3からDCS受信信号を出力し、受信信号出力端子Rx4からPCS受信信号を出力する場合について示す。ここで、ダイプレクサDiPX2とローパスフィルタLPF31,41の構成は第1の実施形態と同じであるので説明は省略する。
スイッチ回路SW11には、ダイプレクサDiPX2に接続する入出力部P11と、ローパスフィルタLPF31を介してGSM850/900送信信号入力端子Tx12に接続する入出力部P12と、GSM850受信信号出力端子Rx1に接続する入出力部P13と、GSM900受信信号出力端子Rx2に接続する入出力部P14とが備えられている。このスイッチ回路SW11が本発明の「第1スイッチ回路」に相当する。また、入出力部P11,P12がそれぞれ本発明の「送受信信号入出力部」および「送信信号入力部」に相当し、入出力部P13,P14が本発明の「受信信号出力部」に相当する。
入出力部P11はダイオードDG1を介して入出力部P12に接続されるとともに、ダイオードDG2を介して入出力部P13に接続され、さらにGSM850/900送信信号の波長の約1/4の長さの伝送線路GSL2を介して入出力部P14に接続されている。
伝送線路GSL2の入出力部P14側の端部はダイオードDG3およびキャパシタGC5を介して接地されている。
また、入出力部P13とGSM850受信信号出力端子Rx1との間にはキャパシタが接続され、このキャパシタの入出力部P13側がキャパシタGC2を介して接地されている。さらに、入出力部P14とGSM900受信信号出力端子Rx2との間にはキャパシタが接続され、このキャパシタの入出力部P14側がキャパシタGC4を介して接地されている。
ダイオードDG1はカソードが入出力部P11に接続されており、アノードが入出力部P12に接続されるとともにインダクタGSL1を介してGSM送受信切替用制御信号入力端子VcG1に接続されている。また、ダイオードDG2はカソードが入出力部P11に接続されており、アノードが入出力部P13に接続されるとともにインダクタGSL3を介してGSM送受信切替用制御信号入力端子VcG2に接続されている。さらにダイオードDG3はアノードが入出力端子P14および伝送線路GSL2に接続されており、カソードが抵抗素子Rgを介して接地されている。ここで、GSM送受信切替用制御信号入力端子VcG1,VcG2はそれぞれキャパシタGC1,GC3を介して接地されている。
ここで、インダクタGSL1,GSL2,GSL3、キャパシタGC1,GC2,GC3,GC4,GC5はそれぞれ高周波モジュールを形成する積層体の各誘電体層に形成された電極パターンにより形成されており、GSM850受信信号入出力端子Rx1、GSM900受信信号入出力端子Rx2に接続するキャパシタはこの高周波モジュールが実装される回路基板上に実装されるコンデンサにより構成される。
次に、GaAsICスイッチGaAsSWには、伝送信号を入出力する4つの入出力部RF1〜RF4が形成されるとともに、駆動電圧信号入力端子Vddと制御信号入力端子Vc1,Vc2が形成されている。入出力端子RF1はインダクタDLt1とキャパシタDCc1との並列回路を介してダイプレクサDiPX2の入出力端子P22に接続され、入出力端子RF2はローパスフィルタLPF41の入出力部P41に接続されている。また、入出力端子RF3,RF4はそれぞれキャパシタを介してDCS受信信号出力端子Rx3およびPCS受信信号出力端子Rx4に接続されている。このGaAsICスイッチGaAsSWは駆動電圧Vddが印加された状態で、2つの制御信号Vc1,Vc2のON/OFFの状態の組み合わせにより、入出力端子RF1を入出力端子RF2〜RF4のいずれか1つに接続するように切り替える。このGaAsICスイッチGaAsSWは高周波モジュールを形成する積層体の上面に実装されている。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWが本発明の「第2スイッチ回路」に相当する。また、入出力端子RF1,RF2がそれぞれ本発明の「送受信信号入出力部」および「送信信号入力部」に相当し、入出力端子RF3,RF4が本発明の「受信信号出力部」に相当する。
次に、この高周波モジュールのGSM850/GAM900/DCS/PCS通信信号の送受信動作について説明する。
(1)GSM850通信信号送受信時
GSM850送信信号を伝送する場合、スイッチ回路SW11の制御信号入力端子VcG1に正電圧の制御信号を入力し、制御信号入力端子VcG2に0電圧または負電圧の制御信号を入力する。
制御信号入力端子VcG1から正電圧の制御信号が入力されると、ダイオードDG1,DG3が導通状態となり、GSM850/900送信信号入力端子Tx12から入力されるGSM850送信信号は、ダイオードDG1を介してダイプレクサDiPX2に伝送される。ここで、伝送線路GSL2がGSM送信信号の波長の約1/4の線路長であり、且つ伝送線路GSL2の入出力部P14側がダイオードDG3を介して接地状態になるので、伝送線路GSL2はGSM送信信号に対して、ダイオードDG1のカソード(入出力部P11)から見てGSM900受信信号出力端子Rx2側が開放となるように位相を回し、所定のアイソレーションを有するアイソレーション回路として機能する。また、制御信号入力端子VcG2から0電圧または負電圧が入力されると、ダイオードDG2が開放状態となるので、ダイオードDG1からGSM850受信信号出力端子側は開放となる。このため、GSM850送信信号はGSM850受信信号出力端子Rx1、GSM900受信信号出力端子Rx2側には殆ど伝送されない。
一方、GSM850受信信号を伝送する場合、制御信号入力端子VcG1に0電圧または、負電圧の制御信号を入力するとともに、制御信号入力端子VcG2に正電圧を入力する。
制御信号入力端子VcG2に正電圧が入力されると、ダイオードDG2,DG3が導通状態となり、ダイプレクサDiPX2から入力されるGSM850受信信号は、ダイオードDG2を介してGSM850受信信号出力端子Rx1に伝送される。ここで、伝送線路GSL2がGSM送信信号の波長の約1/4の線路長であり、且つ伝送線路GSL2の入出力部P14側がダイオードDG3を介して接地状態になるので、伝送線路GSL2はGSM850受信信号に対して、入出力部P11から見てGSM900受信信号出力端子Rx2側が開放となるように位相を回し、所定のアイソレーションを有するアイソレーション回路として機能する。また、制御信号入力端子VcG1に0電圧または、負電圧の制御信号が入力されると、ダイオードDG1は開放状態となるので、ダイオードDG1からGSM850/900送信信号入力端子Tx12側はGSM850受信信号に対して開放となる。これにより、ダイプレクサDiPX2から入力されるGSM850受信信号は、GSM850受信信号出力端子Rx1にのみ伝送される。
(2)GSM900通信信号送受信時
GSM900送信信号はGSM850送信信号と同じGSM850/900送信信号入力端子Tx12から入力されるので、GSM850送信時と同じ制御を行う。
一方、GSM900受信信号を伝送する場合、制御信号入力端子VcG1、VcG2ともに0電圧または負電圧の制御信号を入力する。
制御信号入力端子VcG1,VcG2に0電圧または負電圧が入力されると、ダイオードDG1,DG2,DG3が開放状態となり、伝送線路GSL2はGSM900受信信号に対して単なる伝送線路として機能する。このため、ダイプレクサDiPX2からスイッチ回路SW11に入力されたGSM900受信信号は伝送線路GSL2を介してGSM900受信信号出力端子Rx2に伝送され、このGSM900受信信号出力端子Rx2から外部回路に出力される。また、ダイオードDG1,DG2が開放状態であるので、ダイプレクサDiPX2からスイッチ回路SW11に入力されたGSM900受信信号はGSM850/900送信信号入力端子Tx12およびGSM850受信信号出力端子Rx1には伝送されない。これにより、ダイプレクサDiPX2から入力されるGSM900受信信号は、GSM900受信信号出力端子Rx2にのみ伝送される。
(3)DCS通信信号送受信時
DCS送信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF2とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1,Vc2の両方とも正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF2とが導通する。この時点で、DCS/PCS送信信号入力端子Tx34からDCS送信信号を入力すると、このDCS送信信号はローパスフィルタLPF41を介して入出力端子RF2に入力され、入出力端子RF2から入出力端子RF1に伝送され、入出力端子RF1からダイプレクサDiPX2に出力される。このDCS送信信号はダイプレクサDiPX2を介してアンテナANTから外部に送信される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF2とが接続され、他の入出力端子RF3,RF4は入出力端子RF1,RF2に接続されていないので、DCS送信信号はDCS受信信号出力端子Rx3、PCS受信信号出力端子Rx4には伝送されない。
一方、DCS受信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF3とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1が正電圧の制御信号で、Vc2が0電圧または負電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF3とが導通する。この状態で、ダイプレクサDiPX2から入力端子RF1に入力されたDCS受信信号は入出力端子RF3に伝送される。そして、DCS受信信号は入出力端子RF3から出力されてキャパシタを介してDCS受信信号出力端子Rx3に伝送され、DCS受信信号出力端子Rx3から外部回路に出力される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF3とが接続され、入出力端子RF1,RF3は他の入出力端子RF2,RF4に接続していないので、DCS受信信号はDCS/PCS送信信号入力端子Tx34、PCS受信信号出力端子Rx4には伝送されない。
(4)PCS通信信号送受信時
PCS送信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF2とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、両方とも正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF2とが導通する。この時点で、DCS/PCS送信信号入力端子Tx34からPCS送信信号を入力すると、このPCS送信信号はローパスフィルタLPF41を介して入出力端子RF2に入力され、入出力端子RF2から入出力端子RF1に伝送され、入出力端子RF1からダイプレクサDiPX2に出力される。このPCS送信信号はダイプレクサDiPX2を介してアンテナANTから外部回路に送信される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF2とが接続され、他の入出力端子RF3、RF4は入出力端子RF1,RF2に接続されていないので、PCS送信信号はDCS受信信号出力端子Rx3、PCS受信信号出力端子Rx4には伝送されない。
一方、PCS受信信号を伝送する場合、GaAsICスイッチGaAsSWの制御信号入力端子Vc1,Vc2に入出力端子RF1と入出力端子RF4とを接続するための制御信号を入力する。この組み合わせの制御信号(例えば、Vc1が0電圧または負電圧の制御信号で、Vc2が正電圧の制御信号)が入力されると、GaAsICスイッチGaAsSWの入出力端子RF1とRF4とが導通する。この状態で、ダイプレクサDiPX2から入力端子RF1に入力されたPCS受信信号は入出力端子RF4に伝送される。そして、PCS受信信号は入出力端子RF4から出力され、キャパシタを介してPCS受信信号出力端子Rx4に伝送され、PCS受信信号出力端子Rx4から外部回路に出力される。ここで、GaAsICスイッチGaAsSWでは入出力端子RF1とRF4とが接続され、入出力端子RF1,RF4は他の入出力端子RF2,RF3に接続されていないので、PCS受信信号はDCS/PCS送信信号入力端子Tx34、DCS受信信号出力端子Rx3には伝送されない。
このように、所定周波数よりも低域側に複数の通信系が存在し、高域側にも複数の通信系が存在する場合でも、低域側をダイオードスイッチ回路で構成し、高域側をGaAsスイッチで構成しても、全体をダイオードスイッチ回路で構成するよりも、小型で低損失な高周波モジュールを構成することができる。また、全ての通信信号の分岐をGaAsスイッチのみで行うよりも安価な高周波モジュールを構成することができる。
次に、この高周波モジュールの積層体の構造を図5、図6を参照して説明する。
図5、図6は本実施形態に係る高周波モジュールの積層図である。
積層基板型の高周波モジュールは、図5、図6に示す各誘電体層1〜20を順に下から積層してなる。ただし、図5、図6の各図は、各誘電体層1〜20をそれぞれ下面側(実装基板に向く側)から見た状態を表している。そして、誘電体層21として示しているものは、誘電体層20の裏面(上面)、すなわち部品実装面の電極および部品である。なお、図5、図6に示す記号は、図4に示した各素子の記号に対応する。
最下層の誘電体層1には、実装基板への実装のための各種外部端子電極を形成している。すなわち、GSM850/900送信信号入力端子Tx12、GSM850受信信号出力端子Rx1、GSM900受信信号出力端子Rx2、DCS/PCS送信信号入力端子Tx34、DCS受信信号出力端子Rx3、PCS受信信号出力端子Rx4、各制御信号入力端子VcG1,VcG2,Vc1,Vc2、駆動電圧入力端子Vdd、グランド(接地)端子GND、およびアンテナ接続端子(ダイプレクサDiPX2の入出力部P23に対応)ANTとが形成されている。
誘電体層2には共通グランド電極GNDが形成されており、この共通グランド電極GNDは、キャパシタGC1の一方の対向電極GC1bと、キャパシタGC3の一方の対向電極GC3bと、キャパシタGC5の一方の対向電極GC5bと、キャパシタGCu1の一方の対向電極GCu1bとを兼用している。
誘電体層3にはキャパシタGC1の他方の対向電極GC1aと、キャパシタGC3の他方の対向電極GC3aと、キャパシタGC5の他方の対向電極GC5aと、キャパシタGCu1の他方の対向電極GCu1aとが形成されている。
誘電体層4には共通グランド電極GNDが形成されており、この共通グランド電極GNDは、キャパシタGC1の一方の対向電極GC1bと、キャパシタGC3の一方の対向電極GC3bと、キャパシタGC5の一方の対向電極GC5bと、キャパシタGCu1の一方の対向電極GCu1bと、キャパシタGC2の一方の対向電極GC2bと、キャパシタCu1の一方の対向電極Cu1bと、キャパシタCt2の一方の対向電極Ct2bとを兼用している。
誘電体層5には、キャパシタGC5の他方の対向電極GC5aと、キャパシタGC2の他方の対向電極GC2aと、キャパシタCu1の他方の対向電極Cu1aと、キャパシタCt2の他方の対向電極Ct2aとが形成されている。
誘電体層6には共通グランド電極GNDが形成されており、共通グランド電極GNDはキャパシタGC5の一方の対向電極GC5bと、キャパシタGC2の一方の対向電極GC2bと、キャパシタCu1の一方の対向電極Cu1bと、キャパシタCt2の一方の対向電極Ct2bと、キャパシタGC4の一方の対向電極GC4bと、キャパシタGCu2の一方の対向電極GCu2bと、キャパシタDCu1の一方の対向電極DCu1bとを兼用している。
誘電体層7にはキャパシタGC4の他方の対向電極GC4aと、キャパシタGCu2の他方の対向電極GCu2aと、キャパシタDCu1の他方の対向電極Dcu1aとが形成されている。
誘電体層8にはスルーホールのみが形成されている。
誘電体層9には伝送線路GSL2と、インダクタLt1,Lt2,DLt1,GLt1とが形成されている。
誘電体層10から誘電体層12にかけては伝送線路GSL2、インダクタLt1,Lt2,DLt1,DLt2,GLt1が形成されている。
誘電体層13にはインダクタLt2が形成されている。
誘電体層14にはスルーホールのみが形成されている。
誘電体層15にはキャパシタCt1の一方の対向電極Ct1aとキャパシタCc1の一方の対向電極Cc1bとが形成されている。
誘電体層16にはキャパシタGC5の一方の対向電極GC5bである中間グランド電極GNDが形成されるとともに、キャパシタCt1の他方の対向電極Ct1bと、キャパシタCc1の他方の対向電極Cc1aと、キャパシタGCc1の一方の対向電極GCc1aと、キャパシタDCc2の一方の対向電極DCc2bとが形成されている。
誘電体層17にはキャパシタCc1の一方の対向電極Cc1bと、キャパシタCt1の一方の対向電極Ct1aと、キャパシタGC5の他方の対向電極GC5aと、キャパシタGCc1の他方の対向電極GCc1bと、キャパシタDCc2の他方の対向電極DCc2aと、キャパシタDCc1の一方の対向電極DCc1aとが形成されている。
誘電体層18にはキャパシタGC5の一方の対向電極GC5bである中間グランド電極GNDが形成されるとともに、キャパシタCc1の他方の対向電極Cc1aと、キャパシタDCc1の他方の対向電極DCc1bとが形成されている。
誘電体層19,20には下層側の誘電体層1〜18に形成されたパターン電極と最上層である誘電体層21表面に形成された電極とを図1に示すパターン通りに導通するための電極パターンが形成されている。
最上層の誘電体層20の裏面、すなわち積層体の上面21には、ダイオードDG1,DG2,DG3の実装用電極と、抵抗素子Rgの実装用電極と、インダクタ素子GSL1,GSL3の実装用電極と、GaAsICスイッチGaAsSWの実装用電極とが形成されており、それぞれの実装用電極にダイオードDG1,DG2,DG3、抵抗素子Rg、インダクタ素子GSL1,GSL3、およびGaAsICスイッチGaAsSWが実装されている。
このような構造とすることで、ダイプレクサDiPX2のハイパスフィルタHPF22のキャパシタCt2の一方の電極を積層体の底面に近い下層のグランド電極を用いて形成することができる。このようにキャパシタCt2を形成することで、このキャパシタが静電気放電機能を備えることとなる。これにより、アンテナ側から静電気が印加されても、このキャパシタCt2で放電してGaAsICスイッチGaAsSWには静電気が印加されないので、GaAsICスイッチGaAsSWが静電破壊を起こすことを防止することができる。また、このキャパシタCt2はダイプレクサDiPX2に元々備えられたキャパシタであるので、本実施形態の積層体構造を用いることにより、静電気放電回路を別途設けることなくGaAsICスイッチを用いることができる。すなわち、ダイオードスイッチ回路とGaAsICスイッチとを用いた前述の高周波モジュールが静電気により破壊することを付加回路なしで防止することができる。

Claims (6)

  1. アンテナで送受信されるそれぞれに個別の周波数帯域を送受信帯域とする複数の通信系の信号を所定周波数よりも高域側を送受信帯域とする通信系の信号と、所定周波数よりも低域側を送受信帯域とする通信系の信号とに分離するダイプレクサと、
    前記低域側を送受信帯域とする通信系の信号の送受信を切り替える第1スイッチ回路と、
    前記高域側を送受信帯域とする通信系の信号の送受信を切り替える第2スイッチ回路とを備え、
    前記ダイプレクサ、前記第1スイッチ回路、および前記第2スイッチ回路を、複数の誘電体層を積層してなる積層体に形成された電極および前記積層体に実装された部品により構成した高周波モジュールにおいて、
    前記ダイプレクサは、所定周波数よりも低域側を送受信帯域とする通信系の信号を通過させるローパスフィルタと、所定周波数よりも高域側を送受信帯域とする通信系の信号を通過させるハイパスフィルタとからなり、
    前記第1スイッチ回路は、前記ダイプレクサのローパスフィルタに接続され前記低域側を送受信帯域とする通信系の所定の送信信号が出力され所定の受信信号が入力される送受信信号入出力部と、前記送信信号が入力される送信信号入力部と、前記受信信号が出力される受信信号出力部と、前記送受信信号入出力部と前記送信信号入力部または前記受信信号出力部との接続を制御信号により切り替えるダイオードとを備え、
    前記第2スイッチ回路は、前記ダイプレクサのハイパスフィルタに接続され前記高域側を送受信帯域とする通信系の所定の送信信号が出力され所定の受信信号が入力される送受信信号入出力部と、前記送信信号が入力される送信信号入力部と、前記受信信号が出力される受信信号出力部とを備え、前記送受信信号入出力部と前記送信信号入力部または前記受信信号出力部との接続を制御信号により切り替えるFETスイッチ素子で構成され、
    前記ハイパスフィルタは、前記アンテナと前記第2スイッチ回路との間に接続された第1容量性素子と、該第1容量性素子の前記第2スイッチ側と接地との間に接続された、誘導性素子と第2容量性素子による直列回路とを備え、
    前記第2容量性素子を、前記積層体の底面に近い誘電体層に設けられた接地電極とそれに対向する電極とで形成したことを特徴とする高周波モジュール。
  2. 前記ダイプレクサは、少なくとも4つの通信系の信号を、所定周波数よりも高域側が送受信帯域である通信系の信号と、前記所定周波数よりも低域側が送受信帯域である通信系の信号とに分離する請求項1に記載の高周波モジュール。
  3. 前記FETスイッチ素子は、GaAsスイッチである、請求項1または請求項2に記載の高周波モジュール。
  4. 前記ダイプレクサと前記第2スイッチ回路との間に、第3容量性素子および第2誘導性素子からなるローパスフィルタが設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の高周波モジュール。
  5. 前記第2スイッチ回路の前記送信信号入力部側に、第4容量性素子および第3誘導性素子からなるローパスフィルタが設けられている請求項1〜4のいずれかに記載の高周波モジュール。
  6. 前記第2誘導性素子と前記第3誘導性素子は、平面視で互いに異なる領域に形成されている請求項5に記載の高周波モジュール。
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