JP2004104523A - マルチバンド用アンテナスイッチモジュール - Google Patents

マルチバンド用アンテナスイッチモジュール Download PDF

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JP2004104523A JP2002264634A JP2002264634A JP2004104523A JP 2004104523 A JP2004104523 A JP 2004104523A JP 2002264634 A JP2002264634 A JP 2002264634A JP 2002264634 A JP2002264634 A JP 2002264634A JP 2004104523 A JP2004104523 A JP 2004104523A
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Toshitaka Hayakawa
早川 俊高
Yoshitaka Yoshida
吉田 美隆
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Abstract

【目的】少なくとも4つ以上の異なる周波数帯域の対応し、多層基板内での干渉や信号漏れ等のノイズ発生する恐れがなく伝送損失の小さいマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを提供する。
【構成】分波回路に接続され、2つの異なる周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第1の高周波スイッチと、前記第1の高周波スイッチで切り換えを行う2つの異なる周波数帯域以外の2つの周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第2の高周波スイッチと、アンテナ端子と前記第1、第2の高周波スイッチとの間に接続される第1、第2フィルタ回路とからなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機、例えば自動車電話機、携帯電話機等に使用される複数の通信システムに対応したマルチバンド用アンテナスイッチモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信機である携帯電話において、アンテナと送信回路との接続、及びアンテナと受信回路との接続を切り換えるために、高周波スイッチが用いられている。特に、近年では、携帯電話の普及台数が急激に増加しており、通信方式も、GSM、DCS、PCS、CDMA、UMTS、W−CDMAなど、次々に新しい通信方式が開発され、実用化されている。また、使用する通信方式の周波数帯域も加入回線数の増加に伴い、当初の数100MHzから、GHz帯へと拡張しており、通信方式に応じて種々の周波数帯が割り当てられている。
【0003】
ところで、デジタル携帯電話の通信方式は、通信会社、あるいは国や地域によって異なるものが採用されている場合が多い。例えば、GSMは欧州にて一般化されている通信方式であるが、アメリカでは使用周波数帯の異なるDCSが多く採用されている。この場合、DCS対応の携帯電話機はDCS方式が一般化しているアメリカでは支障なく使用可能であるが、GSMが主流のヨーロッパでは、使用できないし、逆に、GSM対応の携帯電話機はGSM方式が一般化しているヨーロッパでは支障なく使用可能であるが、DCSが主流のアメリカでは、使用できないといった不便が生じていた。
【0004】
そこで、最近では、上記の不便性を解消するため一台の携帯電話機で、複数の異なる通信方式に対応したマルチバンド携帯電話機が開発され、普及しつつある。このようなマルチバンド携帯電話機には、複数の通信方式の送受信系を切り換えるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールが使用されている。
【0005】
上述のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールは、特再2000−855983号に開示されているように、アンテナ端子に接続される分波回路と、前記分波回路に接続される高周波スイッチと、前記高周波スイッチの送信回路側に高周波スイッチとパワーアンプとの間に接続され、パワーアンプから発生する高調波を遮断するためのローパスフィルタから構成されている。
【0006】
また、特再2000−855983号に開示されているマルチバンド用アンテナスイッチモジュールは、分波回路と高調波遮断用のローパスフィルタ回路が誘電体層を積層してなる多層基板内で、積層方向に重複しないように配置され、高周波スイッチの分布定数線路は、前記分波回路と高調波遮断用のローパスフィルタ回路よりも下方に誘電体層全面に渡って多層基板内に配置され、またチップ部品が多層基板上に搭載されている。
【0007】
【特許文献1】
特再2000−855983号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールでは、3つの異なる周波数帯域の対応したマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、今後要求される4つ以上の異なる周波数帯域の対応することは困難であった。また、従来のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールでは、分布定数線路と分波回路若しくはローパスフィルタとが積層方向で重なっていることから、上下方向での干渉や信号漏れ等のノイズ発生する恐れがあった。さらに、高周波スイッチは分布定数線路とチップ部品から構成されているが分布定数線路が多層基板の下方部にあり、チップ部品は多層基板上部にあることから、両者の接続のためのビアを多数設ける必要があり、信号が通過する距離も長くなるため、伝送損失が大きくなる可能性もあった。
【0009】
本発明の課題は、4つ以上の異なる周波数帯域に対応したマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを多層基板を用いてワンチップで構成することで小型化し、さらには、通話品質の劣化につながるノイズの発生や伝送損失の低下の少ないアンテナスイッチモジュールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
上記目的を達成するために本発明のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールは、複数の異なる周波数帯域の送信回路と受信回路とを切り換えるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、
アンテナに接続し、受信信号と送信信号との入出力に共用されるアンテナ端子と、
前記アンテナ端子に接続され、前記アンテナからの受信信号を複数の周波数帯域に分波し、前記アンテナへ向かう送信信号の通過を許容した分波回路と、
前記分波回路に接続され、前記分波回路により分波される複数の周波数帯域のうち、2つの異なる周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第1の高周波スイッチと、
前記分波回路に接続され、前記第1の高周波スイッチで切り換えを行う2つの異なる周波数帯域以外の2つの周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第2の高周波スイッチと、
前記アンテナ端子と前記第1の高周波スイッチが切り換えを行う複数の異なる周波数帯域の送信回路との間に接続される第1フィルタ回路と、
前記アンテナ端子と前記第2の高周波スイッチが切り換えを行う複数の異なる周波数帯域の送信回路との間に接続される第2フィルタ回路と、
からなることを特徴とする。
【0011】
本発明においては、前記第1の高周波スイッチが、第1のスイッチング素子と第2のキャパシタンス素子と第2のインダクタンス素子とで構成され、
前記第2の高周波スイッチが、第2のスイッチング素子と第3のキャパシタンス素子と第3のインダクタンス素子と構成され、
前記分波回路が、第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子とで構成され、
前記第1フィルタ回路が、第1のインダクタンス素子で構成され、
前記第2フィルタ回路が、第5のインダクタンス素子で構成される
ことが好ましい。
【0012】
本発明においては、誘電体層からなる多層基板内に
前記分波回路を構成する第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子の電極パターンにより形成される第1内層領域と、
前記第1の高周波スイッチを構成する第2のインダクタンス素子と前記第2の高周波スイッチを構成する第3のインダクタンス素子の電極パターンにより形成される第2内層領域と、
前記第1フィルタ回路を構成する第1のインダクタンス素子と前記第2フィルタ回路を構成する第5のインダクタンス素子との電極パターンにより形成される第3内層領域と
を備え、
多層基板の積層方向から見て、前記第1内層領域と前記第2内層領域と前記第3内層領域とは、重複しないように配置され、また前記第1内層領域は、前記第2内層領域と第3内層領域との間に配置されている
ことが好ましい。
【0013】
【発明の形態の実施】
本発明は、複数の異なる周波数帯域の送信回路と受信回路とを切り換えるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、このマルチバンド用アンテナスイッチモジュール構成する複数のスイッチング素子、複数のキャパシタンス素子、複数のインダクタンス素子を誘電体層からなる多層基板に内層若しくは多層基板に搭載することによって、小型化したものである。例えば、アンテナを共用とし、第1の通信方式の送信回路系と受信回路系、その第1の通信方式と周波数帯域の異なる第2の通信方式の送信回路系と受信回路系と、第1および第2の通信方式と周波数帯域の異なる第3の通信方式の送信回路系と受信回路系、さらには、第1、第2及び第3の通信方式と周波数帯域の異なる第4の通信方式の送信回路系と受信回路系とアンテナとを接続し、適宜切り換えるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを得ることが出来きる。例えばクワッドバンド携帯電話等において有効なものである。以下に図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0014】
本発明に係るアンテナスイッチモジュールとして、本実施例では、周波数帯域が0.85GHz帯のGSM850(以下第1の通信方式)及び周波数帯域が0.9GHz帯EGSM(第2の通信方式)と周波数帯域が1.8Hz帯のDCS(第3の通信方式)と周波数帯域が1.9Hz帯のPCS(第4の通信方式)の対応した携帯電話機に用いられるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールについてのブロック図を図1に示す。
【0015】
マルチバンド用アンテナスイッチモジュール1は分波回路(ダイプレクサ)DPと第1の高周波スイッチSW1、第2の高周波スイッチSW2と第1フィルタ回路LP1と第2フィルタ回路LP2であるローパスフィルタLPF1,LPF2とで構成される。また、アンテナに接続されるアンテナ端子ANTと、第1の通信方式(GSM850)の受信回路に接続される第1受信回路端子RX1と第2の通信方式(EGSM)の受信回路に接続される第2受信回路端子と、第1、第2の通信方式の送信回路に接続される第1送信端子TX1と、第3の通信方式(DCS)の受信回路に接続される第3受信回路端子RX1と第4の通信方式(PCS)の受信回路に接続される第4受信回路端子と、第3、第4の通信方式の送信回路に接続される第2送信端子TX2とを備える。
【0016】
前述の第1送信端子TX1、第2送信端子TX2、第1受信端子RX1、第2受信端子RX2、第3受信端子RX3、第4受信端子RX4、アンテナ端子ANTはそれぞれ、多層基板の側面に形成される。また、図示しないが、これ以外にも、多層基板の側面には、接地電極に接続されるグランド端子GND、高周波スイッチSW1,SW2のON/OFFを制御する電圧制御端子VCも形成されている。
【0017】
分波回路DPは前記アンテナ端子ANTに接続され、第1の通信方式の送信信号と受信信号と第2の通信方式の送信信号と受信信号の通過を許容する分波回路用ローパスフィルタと、第3と第4の通信方式の送信信号と受信信号の通過を許容する分波回路用ハイパスフィルタとで構成されている。
【0018】
前記分波回路DPは上述したような構成には限定されず、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタから選ばれる2つの組み合わせからなるものであれば特に限定はされない。
【0019】
前記分波回路DPを構成する分波回路用ローパスフィルタに接続される高周波スイッチSW1は、アンテナと第1の通信方式の送信回路と受信回路、第2の通信方式の送信回路と受信回路との接続を切り換える役目を担い、第1のスイッチング素子と、第2のインダクタンス素子と、第2のキャパシタンス素子と、抵抗素子、及び電圧制御端子とで構成されている。
【0020】
また、前記分波回路DPを構成する分波回路用ハイパスフィルタに接続される高周波スイッチSW2は、アンテナと第3の通信方式の送信回路と受信回路、第4の通信方式の送信回路と受信回路との接続を切り換える役目を担い、第2のスイッチング素子と、第3のインダクタンス素子と、第3のキャパシタンス素子と、抵抗素子、及び電圧制御端子とで構成されている。
【0021】
上記第1と第2の高周波スイッチは、それぞれの電圧制御端子から、電圧を印加して、スイッチング素子をONもしくはOFF状態に制御することで、第1、第2、第3、第4の送信回路若しくは受信回路のいずれか1つの回路とアンテナとが接続されるようになっている。
【0022】
第1フィルタ回路LP1であるローパスフィルタLPF1は、第1の高周波スイッチと第1の送信回路端子の間に配置され、通過する信号の高調波ノイズが遮断されるように、構成する素子の回路定数が設定されている。本実施例では、第1と第2の通信方式の送信信号に含まれるパワーアンプ等から発生する高調波ノイズを遮断するように、回路定数が設定されている。
【0023】
第2フィルタ回路LP2であるローパスフィルタLPF2は、第2の高周波スイッチと第2の送信回路端子の間に配置され、通過する信号の高調波ノイズが遮断されるように、構成する素子の回路定数が設定されている。本実施例では、第3と第4の通信方式の送信信号に含まれるパワーアンプ等から発生する高調波ノイズを遮断するように、回路定数が設定されている。
【0024】
本実施例では、第1、第2フィルタ回路としてローパスフィルタを選択したが、これに限定されるわけではなく、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタから選ばれるものであれば特に限定はされない。
【0025】
本実施例では、第1フィルタ回路が、第1の高周波スイッチと第1送信回路端子との間に接続され、第2フィルタ回路が、第2の高周波スイッチと第2送信回路端子との間に接続されているが、これに限定されるわけではない。つまり、第1フィルタ回路は、アンテナ端子と第1送信回路端子との間に接続されていればよく、第2フィルタ回路は、アンテナ端子と第2送信回路端子との間に接続されていればよい。具体的には、第1、第2のフィルタ回路はそれぞれ、分波回路と高周波スイッチとの間に接続されるか若しくは、アンテナ端子と分波回路の間に接続される。
【0026】
本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの等価回路を図2に示す。
【0027】
アンテナ端子ANTに接続され、分波回路DPは第4のキャパシタンス素子C1D、C2D、C4DA、C4DB、C5Dと第4のインダクタンス素子L1D、L5とで形成される。分波回路DPを構成するそれぞれの第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子は図3と図4に示したようにそれぞれ誘電体層10上に電極パターン11,12により形成され、多層基板に内層される。
【0028】
前記分波回路の第4のインダクタンス素子に接続される高周波スイッチSW1は第1のスイッチング素子であるダイオードD1、D2、D6、第2のインダクタンス素子L1、L2、L6、第2のキャパシタンス素子C5と抵抗素子R1、電圧制御端子VC1、VC4で構成される。
【0029】
第1のスイッチング素子であるダイオードD1のカソード側が、分波回路の第4のインダクタンス素子L1Dに接続され、アノード側には、第2のインダクタンス素子L1を介して電圧制御端子VC1に接続されている。第1のスイッチング素子であるダイオードD2のカソード側は抵抗素子R1を介して接地され、アノード側は、第2のインダクタンス素子L2を介して分波回路の第1のインダクタンス素子L1Dに接続されている。第2のキャパシタンス素子C5は第1のスイッチング素子であるダイオードD2のカソード側に前記抵抗素子と並列に接続され、片側は接地されている。また、第1のスイッチング素子であるダイオードD6のカソード側は、分波回路の第1のインダクタンス素子L1D接続され、アノード側は第2のインダクタンス素子L6を介して電圧制御端子VC4に接続されている。
【0030】
インダクタンス素子L1、L2、L6とキャパシタンス素子C5は前述したように誘電体層10上に電極パターン11,12によって形成され多層基板100に内層される。一方、スイッチング素子であるダイオードD1、D2、D6と抵抗素子R1はチップ部品として多層基板100に搭載される。
【0031】
スイッチング素子であるダイオードD1,D2,D6は例えば、PINダイオードで構成され、順方向バイアス電圧の印加レベルによって、ON/OFF状態となるものである。つまり、電圧制御端子VC1に閾値以上、VC4に閾値以下の電圧を印加すると、ダイオードD1はON状態となり、TX2からの送信信号が、アンテナ端子ANT側に通過することが許容される。このとき、ダイオードD2もON状態となる。このとき、インダクタンス素子L2は、ON状態のダイオードD2とコンデンサ素子C5を介し、高周波的に接地され、送信信号の周波数帯域に対して、共振し、分岐点Aのインピーダンスが高くなり、送信信号が、第1受信回路端子Rx1側に流れることが阻止される。しかし、ダイオードD6はOFF状態(高周波的に高インピーダンス状態)となり、送信信号が、第2受信回路端子RX2側へ流れることが阻止される。尚、ダイオードD2のカソード側は抵抗素子R1を介して接地されている。
【0032】
また、電圧制御端子VC1に接続されているインダクタンス素子L1は送信信号が電圧制御端子VC1側に流れることを阻止するチョークコイルである。また、コンデンサ素子C5は、電圧制御端子VC1から入力される制御信号のノイズ除去の役割を担う。
【0033】
一方電圧制御端子VC1とVC4の電圧を閾値以下、に小さくすれば、ダイオードD1はOFF状態(高周波的に高インピーダンス状態)となり、送信信号が、アンテナ端子ANT側へ流れることが阻止される。また、ダイオードD6もOFF状態(高周波的に高インピーダンス状態)となり、第2受信回路端子RX2側への信号の流れが阻止される。このとき、ダイオードD2もOFF状態(高周波的に高インピーダンス状態)であることから、受信信号の周波数帯域でインダクタンス素子L2は共振しないから、第1受信回路端子側から見た分岐点Aのインピーダンスは低くなる。その結果、アンテナ端子ANTからの受信信号は、分岐点Aを経て、受信端子RX1へ通過すること許容される。
【0034】
電圧制御端子VC1に閾値以下、VC4に閾値以上の電圧を印加すると、ダイオードD6はON状態となり、アンテナ端子ANTからの受信信号が、第2受信回路端子側に通過することが許容される。このとき、ダイオードD2もON状態となる。このとき、インダクタンス素子L2は、ON状態のダイオードD2とコンデンサ素子C5を介し、高周波的に接地され、送信信号の周波数帯域に対して、共振し、分岐点Aのインピーダンスが高くなり、送信信号が、第1受信回路端子Rx1側に流れることが阻止される。しかし、ダイオードD1はOFF状態(高周波的に高インピーダンス状態)となり、受信信号が、第1送信回路端子TX1側へ流れることが阻止される。このようにVC1、VC4の電圧を調整することによって、アンテナ端子に対する送信回路と受信回路との接続を切り換える。
【0035】
次に第2の高周波スイッチも基本的な構成は、第1の高周波スイッチと同様であり、第2のスイッチング素子であるダイオードD3、D4、D5と第3のキャパシタンス素子C10と第3のインダクタンス素子L3、L4、L5と抵抗素子R2と電圧制御端子VC2、VC3とより構成される。
【0036】
第2のスイッチング素子であるダイオードD3のカソード側が、分波回路の第4のキャパシタンス素子C4DBに接続され、アノード側には、第3のインダクタンス素子L3を介して電圧制御端子VC2に接続されている。第2のスイッチング素子であるダイオードD4のカソード側は抵抗素子R2を介して接地され、アノード側は、第3のインダクタンス素子L4を介して分波回路の第1のキャパシタンス素子C4DBに接続されている。第3のキャパシタンス素子C10は第1のスイッチング素子であるダイオードD2のカソード側に前記抵抗素子と並列に接続され、片側は接地されている。また、第2のスイッチング素子であるダイオードD5のカソード側は、分波回路の第1のキャパシタンス素子C4DB接続され、アノード側は第3のインダクタンス素子L5を介して電圧制御端子VC3に接続されている。
【0037】
第1の高周波スイッチと同様に第3のキャパシタンス素子C10と第3のインダクタンス素子L3、L4、L5は多層基板内に内層されている。
【0038】
また、第一の高周波スイッチと同じ原理が用いられて、アンテナと第3の通信方式と第4の通信方式の送信回路と受信回路との接続を切り換えるように構成されている。
【0039】
ローパスフィルタLPF1は、第1のキャパシタンス素子1C12、1C34、1C35と第1のインダクタンス素子1L1とで構成される。また、ローパスフィルタLPF2は、第5のキャパシタンス素子2C12、2C34、2C35と第5のインダクタンス素子2L1とで構成される。
【0040】
第1フィルタ回路であるローパスフィルタLPF1の第1のインダクタンス素子1L1の一端は第1の高周波スイッチの第1のスイッチング素子であるダイオードD1のアノード側に接続され、他端は第1送信回路端子に接続される。また、第2フィルタ回路であるローパスフィルタLPF2の第5のインダクタンス素子2L1の一端は第2の高周波スイッチの第2のスイッチング素子であるダイオードD3のアノード側に接続され、他端は第2送信回路端子に接続される。
【0041】
第1、第5のキャパシタンス素子は図3に示したような誘電体層10上に電極パターン11によって所望の容量値になるように形成され、誘電体層10を積層してなる多層基板に内層される。また、第1、第5のインダクタンス素子は、図4に示したような、誘電体層10上に電極パターン12によって所望のインダクタ値になるように形成され、誘電体層10を積層してなる多層基板に内層される。
【0042】
前述のキャパシタンス素子とインダクタンス素子とを内層する多層基板100は、780℃〜860℃で焼成可能な、酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカ等を主成分とする低温焼成セラミック基板からなる。前記多層基板100は複数の誘電体層10を順次積層することによって形成される。
【0043】
多層基板に用いる低温焼成セラミック基板として酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカ等を主成分とする材料以外には、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、シリカ等を主成分とする材料、酸化カルシウムジルコニウム、ガラスを主成分とする材料等がある。
【0044】
図6に、多層基板100を積層方向から透視した際の、分波回路DPを構成する第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子の電極パターンとで形成される第1内層領域A1と、高周波スイッチSW1,SW2を構成する第2インダクタンス素子の電極パターンで形成される第2内層領域A2と、第1の高周波スイッチSW1と第1送信回路端子TX1との間に接続されるローパスフィルタLPF1と第2の高周波スイッチSW2と第2送信回路端子TX1との間に接続されるローパスフィルタLPF2とを構成する第5のインダクタンス2L1の電極パターンで形成される第3内層領域A3の位置関係を示す。
【0045】
ここで、内層領域とは図5に示すように、電極パターン自体、若しくは電極パターンと該電極パターンに挟まれる誘電体層とで形成される部分を示す。
【0046】
第2内層領域と第3内層領域の間に第1内層領域が配置されており、さらには、それぞれが積層方向でお互いに重ならないように配置されているため、お互いの干渉が少なくなる。
【0047】
アンテナ端子ANTは、第1内層領域に、第1送信回路端子TX1、TX2は第3内層領域に、受信端子RX1、RX2、RX3、RX4は第2内層領域に近接した多層基板100の側面から底面に掛けて設けられている。
【0048】
第1から第3内層領域を図6に示したように第2内層領域と第3内層領域の間に第1内層領域を配置することで、アンテナ端子ANTと送信回路端子若しくは受信回路端子との間の信号が通過する伝送線路距離が短くなり、伝送損失が小さくなる。
【0049】
例えば、第1の通信方式の受信信号は、図2の等価回路から見ても明らかなように、アンテナ端子ANTから入力され、第1内層領域(分波回路)と第2内層領域(第1の高周波スイッチSW1の第1のインダクタンス素子L2)を経由し、第1受信回路端子RX1へ出力される。一方で、第1の通信方式の送信信号は、第1送信回路端子TX1から入力され、第3内層領域(フィルタ回路の第1のインダクタンス素子1L1)と第1内層領域(分波回路)とを経由し、アンテナ端子ANTへ出力される。
【0050】
つまり、受信信号は積層方向から見て、第1内層領域A1を中心に左右2つの領域に分割した際に、右側領域を中心に通過し、一方で、送信信号は、左側領域を中心に通過する。よって、右側領域には受信信号が通過する内層パターンや伝送線路同士が、一方で、左側領域には送信信号が通過する内層パターンや伝送線路同士とが近接した配置されていることから、多層基板内で送信又は受信信号が通過する伝送線路距離が短くなるため、伝送損失が小さくなる。
【0051】
また、送信信号が通過する部分と受信信号が通過する部分とが左右にわかれているので、送信信号が通過する伝送線路若しくはビアが、受信信号が通過する領域を通過することが少ないので、多層基板内での送信信号と受信信号間の干渉もなく、さらには信号漏れも少ない。
【0052】
本実施例では、第1フィルタ回路と、第1の高周波スイッチと第1送信回路端子との間に接続され、第2フィルタ回路が、第2の高周波スイッチと第2送信回路端子との間に接続されているものについて説明をしてきたが、これに限定されるわけではない。例えば、図7に示したように、第1フィルタ回路がは第1高周波スイッチと第1送信回路端子との間に接続され、第2フィルタ回路が、アンテナ端子と分波回路との間に接続されているマルチバンド用アンテナスイッチモジュールについても本発明の範囲に含まれる。
【0053】
このとき、それ以外の分波回路DP,第1、第2の高周波スイッチについては、前述の実施例と全く同じである。
【発明の効果】
【0054】
本発明では、従来の回路では対応していなかったクワッドバンドに対応可能で、さらには、伝送損失が少なく、信号漏れの少ないマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを提供することが可能となる。また、多層基板を用いてマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを構成していることから、小型でしかもワンチップで構成できる。これにより、クワッドバンド携帯電話など使用した場合において、機器の小型化に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールのブロック図である。
【図2】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの等価回路である。
【図3】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを構成するキャパシタ素子の多層基板への内層例の一例である。
【図4】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールを構成するインダクタ素子の多層基板への内層例の一例である。
【図5】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの断面図である。
【図6】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの積層方向から見た図である。
【図7】本発明に係るマルチバンド用アンテナスイッチモジュールの別の実施例に関するブロック図である。
【図8】従来のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールのブロック図である。
【符号の説明】
LP1   第1フィルタ回路
LP2   第2フィルタ回路
1L1   第1のインダクタンス素子
1C12,1C34,1C35   第1のキャパシタンス素子
2L1   第5のインダクタンス素子
2C12,2C24,2C35   第5のキャパシタンス素子
A3   第3内層領域
DP   分波回路
C1D、C2D、C4DA、C4DB、C5D   第4のキャパシタンス素子素子
L1D、L5   第4のインダクタンス素子
A1   第1内層領域
SW1   第1の高周波スイッチ
D1,D2,D6   第1のスイッチング素子
C5   第2のキャパシタンス素子
L1,L2,L6 第2のインダクタンス素子
SW2   第2の高周波スイッチ
D3,D4,D5   第2のスイッチング素子
C10   第3のキャパシタンス素子
L3,L4,L5 第3のインダクタンス素子
A2 第2内層領域
1   マルチバンド用アンテナスイッチモジュール
ANT   アンテナ端子
10   誘電体層10
100   多層基板
11,12   電極パターン11,12

Claims (3)

  1. 複数の異なる周波数帯域の送信回路と受信回路とを切り換えるマルチバンド用アンテナスイッチモジュールであって、
    アンテナに接続し、受信信号と送信信号との入出力に共用されるアンテナ端子と、
    前記アンテナ端子に接続され、前記アンテナからの受信信号を複数の周波数帯域に分波し、前記アンテナへ向かう送信信号の通過を許容した分波回路と、
    前記分波回路に接続され、前記分波回路により分波される複数の周波数帯域のうち、2つの異なる周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第1の高周波スイッチと、
    前記分波回路に接続され、前記第1の高周波スイッチで切り換えを行う2つの異なる周波数帯域以外の2つの周波数帯域の送信回路と受信回路との切り換えを行う第2の高周波スイッチと、
    前記アンテナ端子と前記第1の高周波スイッチが切り換えを行う複数の異なる周波数帯域の送信回路との間に接続される第1フィルタ回路と、
    前記アンテナ端子と前記第2の高周波スイッチが切り換えを行う複数の異なる周波数帯域の送信回路との間に接続される第2フィルタ回路と、
    からなることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  2. 請求項1に記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールにおいて、
    前記第1の高周波スイッチが、第1のスイッチング素子と第2のキャパシタンス素子と第2のインダクタンス素子とで構成され、
    前記第2の高周波スイッチが、第2のスイッチング素子と第3のキャパシタンス素子と第3のインダクタンス素子と構成され、
    前記分波回路が、第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子とで構成され、
    前記第1フィルタ回路が、第1のインダクタンス素子で構成され、
    前記第2フィルタ回路が、第5のインダクタンス素子で構成される
    ことを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のマルチバンド用アンテナスイッチモジュールにおいて、
    誘電体層からなる多層基板内に
    前記分波回路を構成する第4のキャパシタンス素子と第4のインダクタンス素子の電極パターンにより形成される第1内層領域と、
    前記第1の高周波スイッチを構成する第2のインダクタンス素子と前記第2の高周波スイッチを構成する第3のインダクタンス素子の電極パターンにより形成される第2内層領域と、
    前記第1フィルタ回路を構成する第1のインダクタンス素子と前記第2フィルタ回路を構成する第5のインダクタンス素子との電極パターンにより形成される第3内層領域と
    を備え、
    多層基板の積層方向から見て、前記第1内層領域と前記第2内層領域と前記第3内層領域とは、重複しないように配置され、また前記第1内層領域は、前記第2内層領域と第3内層領域との間に配置されていることを特徴とするマルチバンド用アンテナスイッチモジュール。
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CN100379164C (zh) * 2004-12-08 2008-04-02 乐金电子(中国)研究开发中心有限公司 双模式便携终端的天线开关装置及其方法
CN1870450B (zh) * 2005-05-26 2010-08-11 启碁科技股份有限公司 电子装置及其信号收发方法

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