JPS648516B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカラー映像信号の伝送装置に係り、特
にテレビジヨンカメラの走査周期を標準方式の映
像信号を得る場合のそれよりも短くして走査して
得た映像信号から、輝度信号及び色差信号が夫々
時間軸圧縮され、かつ、時分割多重された信号を
伝送し、また電子ビユーフアインダでモニター再
生画像を見ることができるように伝送するカラー
映像信号の伝送装置を提供することを目的とす
る。

従来技術 現在のカラー映像信号の記録再生装置（例えば
VTR）のうち主流を占める記録再生装置は、標
準方式（NTSC方式、PAL方式又はSECAM方
式）の複合カラー映像信号から輝度信号と低域変
換搬送色信号とを夫々分離し、輝度信号は周波数
変調して被周波数変調波とし、搬送色信号は低域
へ周波数変換して低域変換搬送色信号とした後上
記被周波数変調波に周波数分割多重して記録し、
再生時には記録時とは逆の信号処理を行なつても
との標準方式に準拠した再生複合カラー映像信号
を得る、所謂低域変換記録再生方式の記録再生装
置であることは周知の通りである。かかる低域変
換記録再生方式の記録再生装置は、輝度信号の
帯域を任意に選ぶことができるので記録再生し得
る帯域が比較的狭い民生用VTRに適用して特に
好適であり、復調色信号がVTRの再生時間軸
変動の影響を受けにくく、FM変復調系を通る
のは輝度信号のみであり、またパイロツト信号を
記録再生しないからビート妨害が少なく、更に
被周波数変調輝度信号が高周波バイアス的な働き
をして搬送色信号を直線性良く記録することがで
きる等の利点を有する。

しかし、その反面、上記の低域変換記録再生方
式の記録再生装置は、より高画質化を図るために
は輝度信号及び搬送色信号の記録再生帯域が制
限されてやや不足であり、低域変換搬送色信号
はNTSC方式又はPAL方式カラー映像信号記録
時には平衡変調波であり、テープ・ヘツド間の接
触むらに起因して再生低域変換搬送色信号のAM
ノイズが生じＳ／Ｎ（信号対雑音比）が悪化し、
更に相隣るビデオトラツクを記録再生する２個
のヘツドが互いにアジマス角度を異ならしめられ
てガードバンド無くビデオトラツクを記録形成す
る、所謂アジマス記録再生方式を適用された記録
再生装置では、アジマス損失効果が低域周波数に
対して十分でないことから、再生信号中に隣接ト
ラツクの低域変換搬送色信号がクロストーク成分
として混入されてしまうために、記録再生時に
NTSC方式又はPAL方式の低域変換搬送色信号
の色副搬送波周波数の位相を１水平走査期間
（1H）毎に略90゜推移させたり（例えば特公昭56
−9073号公報、特公昭55−32273号公報）、あるい
は相隣るビデオトラツクの一方の低域変換搬送色
信号のみその位相を1H毎に反転させる、などの
クロストーク対策処理が必要であるなどの問題点
があつた。

更にSECAM方式カラー映像信号を上記のアジ
マス記録再生方式の記録再生装置で記録再生をす
る場合は低域変換搬送色信号が被周波数変調波で
あるために、上記したクロストーク対策を適用す
ることはできないが、相隣るビデオトラツクの長
手方向に対して直交する方向（トラツク幅方向）
に水平同期信号記録位置を整列して記録（所謂Ｈ
並び記録）し、かつ、被周波数変調波である低域
変換搬送色信号の変調信号成分が略同じものどお
し（すなわち、同じ種類の色差信号成分どおし）
を記録し、これを再生するようにした場合は、上
記の低域変換搬送色信号の隣接トラツクからクロ
ストークとして再生される周波数が、１フイール
ド間隔のカラー映像信号成分には相関性があり、
しかも変調信号成分が略同じものどうしが並んで
記録されているから、再生トラツクの低域変換搬
送色信号の周波数と略一周波数となり、両信号に
よるビートは周波数が零に近いのでクロストーク
の影響は殆んどない。

しかし、Ｈ並び記録されていないトラツクパタ
ーンの磁気テープ再生時には、相隣るトラツクの
SECAM方式の低域変換搬送色信号の搬送周波数
が異なることにより、隣接トラツクからのクロス
トークによるビート周波数が高域にまで及び、再
生テレビジヨン画面上ではそれがノイズとなつて
現われてしまうため、アジマス記録再生方式を適
用することができないという問題点があつた。

一方、近年の半導体技術、精密加工技術、小形
部品技術などの飛躍的な進歩発展もあつて、記録
再生装置の画質の高品位化や装置の小形軽量化の
実現が可能になつてきた。装置の小形軽量化のた
めにはカセツトサイズやドラム径の縮小化が大き
く影響し、小型カセツトに所要の記録時間を確保
するためには、テープ走行速度を遅くする必要が
あり、このような小形軽量化の記録再生装置にお
いて、高品位の画質を得るために、前記した低域
変換記録再生方式以外の新しい記録再生方式が要
求されるに到つた。

そこで、上記の要求を満たすため各種の記録再
生方式が提案されているが、その中の一つとして
搬送色信号をFM復調して得た２種の色差信号を
時間軸圧縮すると共に輝度信号も時間軸圧縮し、
これらの信号を時分割多重し、この時分割多重信
号を周波数変調して記録媒体に記録し、再生時は
記録時とは逆の信号処理を行なつてもとの標準方
式のカラー映像信号の再生出力を得る構成の記録
再生装置があつた（例えば、特開昭53−5926号公
報参照）。この記録再生装置は、輝度信号と色差
信号の両帯域の相違を勘案し、帯域が狭い方の信
号である色差信号の方を水平帰線消去期間内で伝
送することができるように、1H期間内で伝送さ
れる一の色差信号を1H期間の約20％の期間に時
間軸圧縮し、また帯域利用率などの点から有利な
ように輝度信号については時間軸圧縮色差信号と
同じ程度の帯域を占めるように1H期間の約80％
の期間に時間軸圧縮して伝送し、更に２つの色差
信号については1H毎に交互に伝送する線順次信
号として時分割多重し、この信号をFM変調器に
供給し、このFM変調器の出力信号を磁気テープ
等に記録し、再生時は記録時とは逆の信号処理を
行なつて再生カラー映像信号を得る記録再生方式
（以下、これをタイムプレツクス方式と呼ぶもの
とする）に基づいて構成されていた。

かかる時分割多重信号を伝送するタイムプレツ
クス方式によれば、輝度信号と色差信号とが同時
に伝送される期間は存在しないので、NTSC方式
やPAL方式カラー映像信号の如く輝度信号と搬
送色信号とを夫々帯域共用多重化して伝送する場
合に生ずることがある輝度信号と色差信号との間
での相互干渉やモアレを生ずることはなく、また
NTSC方式、PAL方式及びSECAM方式カラー映
像信号のいずれの場合もアジマス記録再生方式の
記録再生装置によりＨ並びのしないトラツクに記
録され再生されたとしても、相隣るトラツクには
時分割多重信号がアジマス損失効果が大である高
周波数の搬送波を周波数変調して得られた被周波
数変調波信号形態で記録されているから、アジマ
ス損失効果によつてクロストークを殆ど生ずるこ
とはなく、前記したクロストーク対策は不要とな
り、高品位の再生画質が得られる。

更に、タイムプレツクス方式における上記の時
間軸圧縮輝度信号及び時間軸圧縮色差信号は、共
に低周波数帯域ではエネルギが大で、高周波数帯
域でエネルギが小となるエネルギ分布をもつこと
となり、周波数変調に適した信号形態であるか
ら、変調指数が大きくとれＳ／Ｎを大幅に改善す
ることができ、また更に時間軸伸長する際に再生
時間軸変動を略完全に除去することができ、以上
から再生画質を低域変換記録再生方式のそれに比
し大幅に改善することができる。

発明が解決しようとする問題点 ところで、上記のタイムプレツクス方式の時分
割多重信号を生成する場合、従来は標準方式
（NTSC方式、PAL方式又はSECAM方式）のカ
ラー映像信号から輝度信号と搬送色信号とを夫々
分離し、搬送色信号は復調して２種の色差信号と
し、輝度信号と２種の色差信号とを夫々別々に時
間軸圧縮してから時分割多重する方法があつた。
しかるに、この方法によると、輝度信号は色差信
号に比し周知の如く周波数帯域がかなり広いた
め、輝度信号を時間軸圧縮するためのメモリや時
間軸圧縮輝度信号を時間軸伸長してもとの時間軸
に戻すためのメモリとして大容量のものが必要
で、更にこのメモリは時間軸圧縮系及び時間軸伸
長系のいずれの回路部においても、映像期間の約
80％に時間軸圧縮し、またもとの時間軸に伸長す
るために互いに独立して書き込み動作と読み出し
動作とを行なう２つのメモリが必要なので、回路
が複雑でまた高価であるという問題点があつた。

また、タイムプレツクス方式の時分割多重信号
を生成する、従来の他の方法として、テレビジヨ
ンカメラにおいて色情報を得る撮像管の走査を、
輝度信号を得る撮像管の走査の水平帰線消去期間
内で行ない、これにより上記の時分割多重信号を
生成する方法（例えば特開昭52−135622号公報参
照）があつた。しかるに、この方法によればテレ
ビジヨンカメラの色情報を得る撮像管と輝度情報
を得る撮像管の偏向電流波形を夫々異ならせる必
要があり、このため回路構成が複雑である等の問
題点があつた。

そこで、本発明はテレビジヨンカメラの撮像素
子の走査周期を、標準方式映像信号出力時の走査
周期よりも短い一定周期で走査して撮像素子より
時間軸圧縮輝度信号と時間軸圧縮線順次色差信号
とを夫々取り出し、この出力信号中の時間軸圧縮
線順次色差信号を更に時間軸圧縮して上記タイム
プレツクス方式の時分割多重信号を生成すること
により、上記の問題点を解決したものであり、以
下図面と共にその一実施例について説明する。

問題点を解決するための手段 本発明は、テレビジヨンカメラの撮像素子の走
査周期を標準方式映像信号出力時よりも短い一定
周期として該撮像素子より同一比率で時間軸圧縮
された時間軸圧縮輝度信号と第１の時間軸圧縮線
順次色差信号とを夫々並列に取り出す手段と、該
第１の時間軸圧縮線順次色差信号が供給されこれ
を更に時間軸圧縮して第２の時間軸圧縮線順次色
差信号を生成する時間軸圧縮手段と、該第２の時
間軸圧縮線順次色差信号を構成する２種の時間軸
圧縮色差信号を１水平走査期間毎に交互に、か
つ、１水平走査期間内に一の該時間軸圧縮色差信
号を前記時間軸圧縮輝度信号と別途発生した同期
信号と共に夫々時分割多重して時分割多重信号を
得る手段とより構成したものであり、以下図面と
共にその一実施例について説明する。

実施例 第１図は本発明装置の要部の一実施例のブロツ
ク系統図を示す。同図中、入力端子１には例えば
４／５に時間軸圧縮された時間軸圧縮輝度信号が入
来し、入力端子２には時間軸圧縮輝度信号と同一
比率で時間軸圧縮された第１の時間軸圧縮線順次
色差信号が入来する。これらの入力信号は次のよ
うにして生成される。すなわち、一般のカラーテ
レビジヨンカメラの撮像管で撮像された被写体の
映像信号は、カラーテレビジヨンカメラ内の公知
の信号処理回路で輝度信号と、例えば色差信号
（Ｒ−Ｙ）及び（Ｂ−Ｙ）が１水平走査期間
（1H）毎に交互に時系列的に合成された線順次色
差信号とされて夫々並列に取り出される。このと
き、撮像管の水平偏向電流の周期を、標準方式の
映像信号を得るときの周期に比し短くして水平走
査を、出力映像信号の映像期間が標準方式の映像
期間の例えば80％程度となるように行なわせる。
これにより、上記のカラーテレビジヨンカメラか
らは4/5に時間軸圧縮された時間軸圧縮輝度信号
と、4/5に時間軸圧縮された第１の時間軸圧縮線
順次色差信号とが夫々取り出され、入力端子１，
２に供給される。上記の撮像管の走査周期を短く
する割合は、最終出力として得られる時分割多重
信号中の時間軸圧縮輝度信号と同一の時間軸圧縮
比の輝度信号が得られる値に選定されている。

記録時において、入力端子１に入来した上記の
時間軸圧縮輝度信号は端子Ｒ側に接続されている
スイツチ回路３、低域フイルタ４を夫々経てスイ
ツチ回路５に供給される一方、同期分離回路６に
供給されて同期信号を分離される。なお、この入
力時間軸圧縮輝度信号はスイツチ回路８の端子Ｐ
及び判別用バースト信号検波器２８にも夫々供給
されるが、スイツチ回路８は端子Ｒ側に接続され
ているからその出力が阻止され、また検波器２８
の出力はエンコーダ２９が記録時に不動作とされ
ているから使用されない。

一方、入力端子２に入来した上記の第１の時間
軸圧縮線順次色差信号はスイツチ回路８を通して
AD変換器９に供給され、ここでコントロールパ
ルス発生装置７からのコントロールパルスに基づ
いてアナログ−デイジタル変換された後ランダ
ム・アクセス・メモリ（RAM）１０に供給され
る。コントロールパルス発生装置７は同期分離回
路６よりの同期信号が供給され、そのタイミング
に基づいて各種のコントロールパルスや例えば
4μs程度の幅の水平同期信号を発生する。すなわ
ち、コントロールパルス発生装置７はRAM１０
に例えば2.5MHzの書き込みクロツクパルスを印
加して、第１の時間軸圧縮線順次色差信号を構成
する２種の時間軸圧縮色差信号のデイジタル信号
の一方を書き込んだ後、書き込み終了後一定期間
経過してから例えば10MHzの読み出しクロツクパ
ルスをRAM１０に印加し、書き込んだ1H分の一
の時間軸圧縮色差信号を読み出させる。これによ
り、RAM１０からは1/4に時間軸圧縮された一
の色差信号のデイジタル時間軸圧縮信号が取り出
される。

上記のRAM１０の読み出し終了後引続いてコ
ントロールパルス発生装置７はRAM１０に2.5M
Hzの書き込みクロツクパルスを印加して前記２種
の時間軸圧縮色差信号のデイジタル信号の他方を
書き込ませ、一定期間経過後に10MHzの読み出し
クロツクパルスをRAM１０に印加する。以下、
上記と同様の動作によりRAM１０は入力デイジ
タル信号に対して1/4の時間軸圧縮を行ない、そ
の結果全体として1/5に時間軸圧縮されたデイジ
タル線順次色差信号を出力し、これをDA変換器
１１に供給する。このDA変換器１１はコントロ
ールパルス発生装置７よりの10MHzのクロツクパ
ルスが印加されており、入力信号をデイジタル−
アナログ変換して1/5に時間軸圧縮された第２の
時間軸圧縮線順次色差信号を発生してスイツチ回
路５へ出力する。

スイツチ回路５は上記の第２の時間軸圧縮線順
次色差信号と、低域フイルタ４より取り出された
時間軸圧縮輝度信号と、コントロールパルス発生
装置７から取り出された約4μs幅の水平同期信号
とを夫々上記装置７の出力コントロールパルスに
基づいて、時分割多重するようにスイツチング制
御される。このスイツチ回路５より取り出された
時分割多重信号は判別用バースト信号付加回路１
３に供給され、ここでコントロールパルス発生装
置７の出力コントロールパルスに基づいて判別用
バースト信号発生回路１２で発生された判別用バ
ースト信号が付加される。この判別用バースト信
号は色差信号（Ｂ−Ｙ）と（Ｒ−Ｙ）の伝送ライ
ンを判別させるためのバースト信号で、例えば約
1.5MHzの単一周波数信号が色差信号（Ｂ−Ｙ）
及び（Ｒ−Ｙ）のいずれか一方の色差信号の伝送
ラインのみに、上記水平同期信号の発生期間に対
応して発生される。

このようにして、第２図Ａに示す如く、一例と
してフイールド周波数50Hz、水平走査期間64μs、
映像期間52μsの標準方式に準拠したカラーバー信
号を伝送するような場合は、判別用バースト信号
付加回路１３からは、第２図Ｂに示す如く、1H
おき毎に水平同期信号に判別用バースト信号が重
畳され、また、水平同期信号と色基準レベル（一
の色差信号の無彩色部分の直流レベル）と時間軸
圧縮色差信号（Ｒ−Ｙ）ｃ又は（Ｂ−Ｙ）ｃの一
方と、時間軸圧縮輝度信号とが夫々時分割多重さ
れ、更に時間軸圧縮色差信号は線順次で伝送され
る時分割多重信号が取り出される。この時分割多
重信号は、プリエンフアシス回路１４、ホワイト
ピークレベルのクリツプ回路１５、クランプ回路
１６、FM変調器１７、高域フイルタ１８及び記
録増幅器１９よりなるVTRにおいて公知の記録
信号処理回路を通して記録ヘツド２０に供給さ
れ、これにより磁気テープ２１に記録される。

このように、本実施例によれば、撮像管の走査
周期を標準方式の映像信号出力時のそれに比し短
い走査周期で、一定に保持して走査するようにし
たから、輝度信号及び色差信号ともに同一の水平
偏向電流が供給される撮像管の出力信号から得る
ことができ、前記した従来装置に比しテレビジヨ
ンカメラ内の回路構成を簡単にすることができ
る。また、輝度信号に関してはテレビジヨンカメ
ラの走査により所要の時間軸圧縮比で取り出せる
ので、輝度信号を時間軸圧縮する回路が不要であ
り、輝度信号のAD変換、DA変換に伴う雑音発
生等を除去でき、更に装置の消費電力を低減する
ことができる。

次に再生時の動作について説明するに、このと
きはスイツチ回路３，８は夫々端子Ｐ側に接続さ
れる。再生ヘツド２２により磁気テープ２１上に
被周波数変調波の信号形態で記録されている時分
割多重信号が再生され、この再生被周波数変調波
は再生増幅器２３、イコライザ２４、高域フイル
タ２５、FM復調器２６及びデイエンフアシス回
路２７よりなる公知の再生信号処理回路を通して
再生時分割多重信号とされる。この再生時分割多
重信号は端子Ｐに接続されているスイツチ回路３
及び低減フイルタ４を夫々経てスイツチ回路５，
同期分離回路６、判別用バースト信号検波器２８
に夫々供給されると共に、端子Ｐに接続されてい
るスイツチ回路８を通してAD変換器９に供給さ
れる。

AD変換器９、RAM１０及びDA変換器１１よ
りなる回路部は、上記装置７の出力信号に基づい
て再生時分割多重信号中の前記第２の時間軸圧縮
色差信号をRAM１０に書き込んだ後読み出し動
作を行なつて時間軸が前記時間軸圧縮輝度信号と
同一の比率で時間軸圧縮された前記第１の時間軸
圧縮線順次色差信号を得る。すなわち、RAM１
０は例えば10MHzの書き込みクロツクパルスによ
り第２の時間軸圧縮色差信号のデイジタル信号を
書き込み、2.5MHzの読み出しクロツクパルスに
より４倍に時間軸伸長されて第１の時間軸圧縮線
順次色差信号のデイジタル信号を読み出す。この
読み出されたデイジタル信号はDA変換器１１を
通して再生第１の時間軸圧縮線順次色差信号とさ
れた後、エンコーダ２９の第１の入力端子に供給
される。また判別用バースト信号検波器２８によ
り前記約1.5MHzの判別用バースト信号が検出さ
れて、エンコーダ２９の第２の入力端子に供給さ
れる。

エンコーダ２９は再生された第１の時間軸圧縮
線順次色差信号を時間軸を変更することなく所要
の標準方式カラー映像信号中の搬送色信号と同一
信号形態に変調して4/5に時間軸圧縮されている
搬送色信号を生成する。この搬送色信号は混合回
路３０へ供給され、ここでコントロールパルス発
生装置７により発生出力された水平同期信号と、
低域フイルタ４より取り出された再生時間軸圧縮
輝度信号と夫々混合され、再生カラー映像信号と
して出力端子３１を介してカラーテレビジヨンカ
メラの電子ビユーフアインダに画像表示を行なう
公知の回路（図示せず）に印加される。これによ
り、上記の時間軸圧縮された再生カラー映像信号
は、上記の電子ビユーフアインダ内にカラー画像
として表示される（この場合、電子ビユーフアイ
ンダの水平振幅を少し広げることで正常な縦横比
とする。）。上記の時間軸圧縮された再生カラー映
像信号の時間軸圧縮比は水平走査期間が標準方式
映像信号のそれと若干異なるだけであるから、電
子ビユーフアインダ内で記録映像信号の確認等に
供する場合には実用上差し支えない程度のカラー
画像が表示される。

応用例 なお、本発明は上記の実施例に限定されるもの
ではなく、例えばテレビジヨンカメラ内の電子ビ
ユーフアインダには、時間軸圧縮輝度信号だけを
時間軸伸長することなく供給してこの信号による
画像を表示させるようにしてもよい。この場合は
判別用バースト信号検波器２８及びエンコーダ２
９は不要となるので回路構成をより簡略化するこ
とができる。また、テレビジヨンカメラは撮像管
の代りに、チヤージ・カツプルド・デバイス等の
固体撮像板を使用した所謂固体カラーカメラでも
よいことは勿論である。

効 果 上述の如く、本発明によれば、撮像素子の走査
周期を標準方式映像信号出力時よりも短い一定周
期として、最終的に得たい時分割多重信号中の時
間軸圧縮輝度信号と同一の時間軸圧縮比の輝度信
号と第１の時間軸圧縮線順次色差信号とを夫々取
り出すようにしたので、輝度信号の時間軸圧縮用
の大容量のメモリ及びその周辺の回路を不要にで
き、また撮像素子の走査周期の変更は約20％でよ
く簡単な動作変更でよく、しかも輝度情報及び色
情報共に同一の走査周期の撮像素子から得ること
ができるので、回路構成を複雑にすることはな
く、従つて安価な回路により構成することがで
き、更に輝度信号はDA変換、AD変換等の信号
処理回路を通さないので輝度信号のＳ／Ｎ比を向
上することができ、また更に線順次色差信号は第
１の時間軸圧縮線順次色差信号からメモリを用い
て所要の時間軸圧縮比を得るようにしているか
ら、従来より少ない時間軸圧縮比で済むのでその
メモリの容量を低減することができ、以上より装
置全体の消費電力を低減することもでき、更にテ
レビジヨンカメラ内の電子ビユーフアインダに少
なくとも時間軸圧縮輝度信号による画像を表示す
ることが実用上支障なくできるから、記録された
時分割多重信号の確認などが簡単にできる等の
数々の特長を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の要部の一実施例を示すブ
ロツク系統図、第２図Ａ，Ｂは夫々第１図図示ブ
ロツク系統の動作説明用信号波形図である。 １……時間軸圧縮輝度信号入力端子、２……第
１の時間軸圧縮線順次色差信号入力端子、５……
スイツチ回路、７……コントロールパルス発生装
置、９……AD変換器、１０……ランダム・アク
セス・メモリ（RAM）、１１……DA変換器、２
１……磁気テープ、２９……エンコーダ、３０…
…混合回路、３１……再生カラー映像信号出力端
子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ テレビジヨンカメラの撮像素子の走査周期を
   標準方式映像信号出力時よりも短い一定周期とし
   て該撮像素子より同一比率で時間軸圧縮された時
   間軸圧縮輝度信号と第１の時間軸圧縮線順次色差
   信号とを夫々並列に取り出す手段と、該第１の時
   間軸圧縮線順次色差信号が供給されこれを更に時
   間軸圧縮して第２の時間軸圧縮線順次色差信号を
   生成する時間軸圧縮手段と、該第２の時間軸圧縮
   線順次色差信号を構成する２種の時間軸圧縮色差
   信号を１水平走査期間毎に交互に、かつ、１水平
   走査期間内に一の該時間軸圧縮色差信号を前記時
   間軸圧縮輝度信号と別途発生した同期信号と共に
   夫々時分割多重して時分割多重信号を得る手段と
   より構成したことを特徴とするカラー映像信号の
   伝送装置。 ２ テレビジヨンカメラの撮像素子の走査周期を
   標準方式映像信号出力時よりも短い一定周期とし
   て該撮像素子より同一比率で時間軸圧縮された時
   間軸圧縮輝度信号と第１の時間軸圧縮線順次色差
   信号とを夫々並列に取り出す手段と、該第１の時
   間軸圧縮線順次色差信号が供給されこれを更に時
   間軸圧縮して第２の時間軸圧縮線順次色差信号を
   生成する時間軸圧縮手段と、該第２の時間軸圧縮
   線順次色差信号を構成する２種の時間軸圧縮色差
   信号を１水平走査期間毎に交互に、かつ、１水平
   走査期間内に一の該時間軸圧縮色差信号を前記時
   間軸圧縮輝度信号と別途発生した同期信号と共に
   夫々時分割多重して時分割多重信号を得る手段
   と、該時分割多重手段より記録媒体等の伝送路を
   経て入来した該時分割多重信号から少なくとも該
   時間軸圧縮輝度信号による画像を時間軸伸長する
   ことなく前記テレビジヨンカメラの電子ビユーフ
   アインダに表示する手段とより構成したことを特
   徴とするカラー映像信号の伝送装置。 ３ 該電子ビユーフアインダに表示する手段は、
   該時間軸圧縮輝度信号は時間軸伸長せず、該第２
   の時間軸圧縮線順次色差信号は時間軸伸長して該
   第１の時間軸圧縮線順次色差信号とし、これら両
   信号によるカラー画像を表示するよう構成したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のカラ
   ー映像信号の伝送装置。