JPS64284B2 - - Google Patents

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JPS64284B2
JPS64284B2 JP55129607A JP12960780A JPS64284B2 JP S64284 B2 JPS64284 B2 JP S64284B2 JP 55129607 A JP55129607 A JP 55129607A JP 12960780 A JP12960780 A JP 12960780A JP S64284 B2 JPS64284 B2 JP S64284B2
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impeller
tank
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air
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JP55129607A
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Takeshi Hayashi
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Kyoei Zoki Co Ltd
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Kyoei Zoki Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5757123A publication Critical patent/JPS5757123A/ja
Publication of JPS64284B2 publication Critical patent/JPS64284B2/ja
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主として魚体、果実、畜肉片、農産
物等の固形物を、液体を搬送媒体に移送する装置
に関し、特に、漁場での漁網から運搬船への水揚
げと、運搬船からの陸揚げとに最も便利に併用で
きる固形物移送装置に関する。
[従来の技術並びにその問題点] 現在固形物の移送装置として最も一般的に使用
されている揚魚装置は、大別して、第1図に示す
ブレードレスインペラを備えたロータリー式と、
第2図に示す密閉タンク内を真空ポンプによつて
減圧し、吸入管及び吸入側逆止弁を介して固形物
を密閉タンク内へ吸入し、次いで、大気又は大気
より高圧の空気を圧入して吐出側逆止弁及び吐出
管を介して吐出させる静止容積式のものとがある
(特公昭45−27779号公報)。
前者は主として漁場で網中から運搬船への水揚
げに使用され、後者は運搬船の魚槽から漁港の岸
壁への陸揚げに使用されている。それはロータリ
ー式のポンプはブレードレスインペラ内を魚体が
通過するので、能率は良いが、空気を吸入すると
ポンピング作用が停止するのみならず、ポンプ内
で魚体が空回りする為、極端に魚体が損傷するお
それがあり、ふんだんに水のある海中からの水揚
げのみに使用され、魚槽からの陸揚げには、魚槽
の魚水が減少してくると当然空気が吸入されるの
で、不適当である。
一方静止容積式のポンプは、ポンプ内を魚体が
通過しないので、空気が混入しても魚体が損傷す
ることはなく、空気を吸わせながらでも揚魚が可
能であるが、密閉タンク内に吸入中は吐出が停止
し、又、吐出中には吸入されないバツチ移送とな
るので、能率が悪くなる。そこで、密閉タンクを
2個用意して一方のタンクの吸入中に他方のタン
クを吐出させ、連続に近い状態で移送することの
できる双胴の静止容積式揚魚装置も開発されてい
る。しかしこの装置は大型となり、小型漁船に積
載することは相当に困難である。又、静止容積式
揚魚装置は、エネルギ効率の悪い真空ポンプを使
用して密閉タンク内に魚水を吸入し、又真空ポン
プの排圧を利用して圧縮空気を密閉タンク内に圧
入する構造なので、密閉タンク内の真空度がある
程度上昇しなければ魚水は吸入されず、更に吐出
工程の最終には最も高圧の圧縮空気をそのまま排
出しなければならないので、当然エネルギ効率が
悪くなる。
又、ロータリー式固形物移送装置は比較的大型
漁の揚魚には適しているが、小型魚には必ずしも
最適のポンプではない。それは、漁網中の活魚の
場合でも、又魚槽中の鮮魚(死魚)の場合でも魚
体が大型となる程、サクシヨンホース内の魚水密
度が低くなり、即ち魚体の濃度が薄くなるので、
高速で回転するインペラ中を通過しても魚体の損
傷は少なく、又、大型魚程、表面の皮革も丈夫で
ある。しかし片口いわし等の小型魚は相当に網中
でも密集し、又、魚槽中の密集した状態のままサ
クシヨンホースに吸入されるので、魚水密度の高
い状態でインペラ中を通過して、極端に魚体が損
傷を受けるものである。
ところで、ロータリー式ポンプと静止容積式ポ
ンプとを一体化した、液体の循環、混合装置は既
に開発されている(特公昭36−9392号公報)。こ
の装置は、密閉タンク内に回転するブレードレス
インペラを内蔵している。インペラは、回転する
ことによつて、2種の液体を吸入して撹拌し、密
閉タンク内に排出する。この構造の装置は、ケー
シングが大きなロータリー式の固形物ポンプとし
て使用できる。即ち、回転するインペラで固形物
混合液体を吸入させて移送できる。しかしなが
ら、この装置は、用途が全く異なる、2液体を混
合して循環させる為に開発されているので、密閉
タンクを備えていても、静止容積式の固形物ポン
プには併用できない。即ち、この装置は、ロータ
リー式の固形物ポンプと同等には使用できても、
従来のロータリー式ポンプの欠点を解消すること
は出来ない。この装置は、従来のロータリー式ポ
ンプと同様に、気体を吸入する可能性が高い用途
に於ては固形物に著しく損傷を与える欠点があ
る。固形物ポンプが、移送途中に固形物に損傷を
与えると商品価値を著しく低下させる。従つて、
固形物ポンプにとつて、移送途中の損傷は、使用
状態を問わず、如何に極減できるかが極めて大切
である。
本発明は、従来の固形物移送ポンプが有するこ
れ等の欠点を除去すべく開発されたもので、使用
状態に最適状態で能率よく固形物が移送できると
共に、全体が著しくコンパクトに出来、更に、多
少の空気が吸入されてもインペラが空転せず、し
かも、密閉タンク内に液体を吸入する排気手段が
インペラの空転防止に併用できる固形物の移送装
置を提供するにある。
[目的を達成する為の手段] この発明の固形物移送装置は、密閉タンク内に
インペラが回転自在に支承されいる。このインペ
ラの中心に開口された吸入口に対応して吸入管が
連通されている。回転するインペラでもつて吸入
管から吸入した固形物混合の液体は、密閉タンク
の一部に開口された吐出口から排出される。
吸入管には、吸入時に開弁される吸入弁が連結
されている。吐出口には、ここに連通して、吐出
時に開弁される吐出弁が連結されている。
更に、密閉タンクは、インペラとの間に所要量
の固形物と液体とが貯えられる空間を有すべく、
インペラの大きさに比べて充分な容積を有する大
きさに形成されている。
また、密閉タンクの上部には、密閉タンク内を
減圧して、ここに液体と固形物とを吸入し、ま
た、インペラ回転中に密閉タンクに吸入された空
気を排気する排気手段が連結されている。
更にまた、密閉タンクは、内部に空気を吸入し
て吸入した液体と固形物とを排出する為に、任意
の位置に空気を供給する給気口が開口されてい
る。
[作用] この発明の固形物移送装置は、大別して次の3
種類の状態で使用できる。
従来のロータリー式固形物ポンプと同様の使
用状態。
排気手段の運転を停止してインペラを回転
し、インペラで固形物と液体とを移送する状
態。この運転状態は効率よく固形物が移送でき
る。
従来の静止容積式固形物ポンプと同様の使用
状態。
インペラの回転を停止して、密閉タンク減圧
用の排気手段を運転し、固形物と液体とを密閉
タンクに吸入し、その後、密閉タンクの給気口
を開いて空気を供給し、固形物と液体とを排出
して移送する状態。この運転状態は固形物を最
も傷付けずに移送できる。
ロータリー式ポンプと、静止容積式ポンプの
排気手段とを併用する使用状態。
インペラを回転して固形物と液体とを移送す
ると共に、密閉タンクに空気が吸入された時に
は、密閉タンクで空気を分離すると共に、密閉
タンク減圧用の排気手段を運転して空気を排気
する状態。この状態は多少空気が吸入されても
これが速やかに排気されるので、固形物がイン
ペラ内で空転して傷付くのが防止できる。
,,の運転状態は、使用場所に於ける固
形物と液体との状態、即ち、空気を吸入し易いか
どうか、固形物の液体に対する濃度はどの程度
か、移送する固形物は傷付き易いかどうか等を考
慮して、最適の状態に切り換えて使用される。
との使用状態は、従来のロータリー式ポン
プ、または、静止容積式ポンプと同様の使用状態
である。の使用状態は、この発明の固形物移送
装置に独得の使用状態であつて、従来のロータリ
ー式ポンプと静止容積式ポンプは何れもこの状態
で使用できない。
[好ましい実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第3図および第4図に示す固形物の移送装置
は、円筒状に形成された密閉タンク1と、密閉タ
ンク1の底部に回転軸2が垂直に支承されたイン
ペラ3と、インペラ3を回転するモータ4とを備
えている。
密閉タンク1は、内部に、例えば200〜300、
好ましくは50以上の液体と固形物とが貯えられ
る容積を有する。この密閉タンク1は、上部に中
央を鉛直に、しかも気密に貫通して吸入管5が固
定されている。吸入管5は、吸入弁である逆止弁
22が途中に連結され、下端開口端はインペラ3
の吸入口6に接近して対向される。
密閉タンク1の上部には、給気口と排気口とを
兼用する給排気口7が開口されている。この給排
気口7の下側開口端は、固形物は通過できないが
空気は通過できる多孔板8で仕切られている。
給排気口7は、開閉弁9と四方切換弁10とを
介して、排気手段と、密閉タンク1に空気を圧入
する給気手段とに併用される空気ポンプ11に連
結されている。四方切換弁10と開閉弁9との間
は2分岐され、分岐路は、吸気弁12と逆止弁1
3とを介して、吸入管上端に開口された排気口1
4に連結されている。
密閉タンク1の下部には吐出口15が開口され
ている。この吐出口15には、吐出方向にのみ開
弁する吐出弁である逆止弁16が接続されてい
る。
吐出口15は、第4図に示すように、円筒状の
密閉タンクの外周に接線方向に開口されている。
また、吐出口15は、密閉タンク1に接近する箇
所は断面が方形状に形成され、先端に向かつて次
第に円形に形成されている。
インペラ3は、密閉タンク1の底部に軸受ボツ
クス17を介して垂直状に、しかも吸入口6が上
を向くように支承されている。インペラ3の外径
は、密閉タンク1内径よりも充分に小さく、イン
ペラ3外に送り出された固形物と液体とは、密閉
タンク内で回転が遅く減速された後、吐出口15
から排出される。
インペラ3の上端に開口する吸入口6は、イン
ペラ3が回転することによつて、液体並びに固形
物が加速できるように、螺旋状に、しかも、イン
ペラの半径方向に延長される貫通口18に連通さ
れている。
インペラ3の回転軸2は密閉タンク1の底を水
密に貫通し、これがプーリ19とベルト20とを
介してモータ4に連結され、モータ4でもつて一
定の方向に回転される。
第3図および第4図に示す固形物移送装置の運
転状態の一例を示す。
まず、インペラ3の回転を停止した状態で、
開閉弁9を閉じて給気弁12を開き、四方切換
弁10を、第3図の実線位置に切り換えて空気
ポンプ11を運転し、吸入管5並びに密閉タン
ク1内の空気を排出する。
密閉タンク1が排気された後、空気ポンプ1
1の運転を一旦は停止し、モータ4でもつてイ
ンペラ3を回転して、インペラ3でもつて液体
と固形物を吸入管5から吸入し、吐出口15か
ら送り出す。この運転状態に於て、液体と一緒
に少量の空気が吸入されると、この空気は密閉
タンクの上部に溜る。密閉タンク1上部の空気
は、吸気弁12を閉じ、開閉弁9を開いて空気
ポンプ11を運転して密閉タンク外に排除でき
る。この場合、レベルセンサ21でもつて液面
レベルを検出し、これによつて空気ポンプ11
の運転を制御するなら、溜つた空気を自動的に
排出できる。
空気ポンプ11は、密閉タンク1内を減圧し
て液体を吸入する移送状態、即ち、静止容積式
の移送ポンプとして使用できる大きな排気能力
を有する。従つて、上述の移送状態で密閉タン
ク内に吸入される空気は、極めてスムーズに短
時間で排気される。この為、液体と一緒に相当
量の空気が吸入されても、インペラが空転する
ことはない。
インペラ3が極めて多量の空気を吸入し、吸
入空気量が空気ポンプ11の排気能力を超える
場合、インペラ3の運転を停止する。この場
合、静止容積式の移送ポンプとして使用する。
即ち、四方切換弁10を交互に切り換えて、密
閉タンク1を空気ポンプ11でもつて、減圧と
加圧とを繰り返して液体移送する。この場合、
給気弁12を閉じて開閉弁9を開き、四方切換
弁10を第3図の実線位置で空気ポンプ11を
運転して密閉タンク1内を減圧してここに液体
と固形物とを吸入し、密閉タンク1内がほぼ液
体で満たされると、このことをレベルセンサ2
1で検出し、レベルセンサ21でもつて四方切
換弁10を第3図の鎖線位置に切り換えて、空
気ポンプ11でもつて密閉タンク1内に空気を
圧入し、これによつて吸入した液体並びに固形
物を吐出口15より圧送する。液体排出が完了
することを例えばタイマで検出して四方切換弁
10を実線位置に切り換え、再び液体と固形物
とを吸入し、以後この動作を繰り返して液体と
固形物とを移送する。
この場合、液体と固形物とを吸入する工程に
於て、例えばモータ4の結線を△結線からY結
線に切り換えてインペラ3を低速で回転し、イ
ンペラ3でもつて液体と固形物とをより能率よ
く、しかも傷付き少なく吸入することも可能で
ある。
第3図に示す固形物移送装置は、吸入弁と吐出
弁とに逆止弁16,22が使用されている。これ
等の弁に逆止弁を使用したものは、弁の開閉が通
過する液体によつて自動的に制御されるので、弁
開閉の制御手段が省略できる。ただ、吸入弁と吐
出弁には、例えばモータ等で開閉される弁も使用
できる。この場合、吸入管を通つて液体が吸入さ
れるときには吸入弁を開き、吐出口から液体が排
出されるときに吐出弁を開くように開閉する制御
手段を必要とする。
第5図および第6図には別の実施例の固形物移
送装置が示されている。この固形物移送装置は、
吸入管5が上向きに配設されると共に、インペラ
3は、密閉タンク1の上部に、垂直で吸入口6が
下向きに支承されている。密閉タンク1の上部と
下部とには、四方切換弁10を切り換えるレベル
センサ21a,21bが配設されている。
この構造によると、密閉タンク上部の給排気口
7から吸入管5の空気が排出できる為、密閉タン
ク1、並びに、吸入管5内の空気排出が簡単にで
きる。
第5図の固形物移送装置は、密閉タンク1内の
圧力を検出する圧力センサ23が配設されてい
る。この圧力センサ23でもつて空気ポンプ11
の運転を制御して、インペラ3の空転を自動的に
解消する。即ち、インペラ3が正常に液体を吸入
して吐出口15から排出する状態にあつては、密
閉タンク1内の圧力は一定値以上に保持される
が、吸入管5から多量の空気が吸入されて、イン
ペラ3の貫通孔18内が空気で満たされると、イ
ンペラ3が液体を加速できずに空転するが、この
状態に於ては、インペラ3が液体を密閉タンク1
内に吸入しないので密閉タンク1内の圧力が低下
する。このことを圧力センサ23で検出し、密閉
タンク1内の空気又は液体を空気ポンプ11で排
出し、排出した分だけ液体を吸入管5から吸入し
てインペラ3に送り込み、この液体でもつてイン
ペラ3の空転を解消する。この場合、インペラ3
の回転を停止して空気ポンプ11を運転するのが
よいので、圧力センサ23でもつてインペラ3を
回転するモータ4の運転も制御し、圧力が一定値
以下のときにはモータ4の運転を停止して、空気
ポンプ11を運転するのがよい。
第7図の水平断面図と、第8図および第9図の
垂直断面図には、円筒状の密閉タンク1が水平状
に配設された固形物移送装置が示されている。こ
の装置は、密閉タンク1の中心に水平状にインペ
ラ3が支承されている。インペラ3の吸入口6に
微少間隔に接近して、水平状に吸入管5が配設さ
れている。密閉タンク1の下部に、接線方向に吐
出口15が開口されている。密閉タンク1の上部
には所要の容積を有する空気室26が形成されて
いる。この空気室26の上部にレベルセンサ21
が取り付けられ、ここに給排気口7が開口されて
いる。
密閉タンク1の内側に、第7図ないし第9図に
示すように、案内筒27を配設することによつ
て、インペラ3から放出された固形物の衝突を防
止することができる。案内筒27は、一端が閉塞
されるか、あるいは、図示しないが両端が開口さ
れた筒状に形成される。案内筒27は、インペラ
3の外周との間に、例えば5〜20cmの隙間を生ず
る円筒状に形成されている。さらに、この案内筒
27は、インペラと同心に配設されている。この
案内筒27は、密閉タンク内の液体の流れを整流
し、インペラ3から液体外に放出された固形物の
密閉タンク内での衝突を減少して、密閉タンク内
での損傷を少なくすることができる。
又、案内筒27は、密閉タンク1内で回転され
る固形物が、吐出口15の隅角30に当たつて傷
付きを受けるのを減少させる効果もある。密閉タ
ンクが小さく、この中でインペラが回転する従来
の固形物移送ポンプは、密閉タンク内で固形物が
何回も回転されると、接線方向に開口された吐出
口の鋭角な隅角に当たつて損傷を受ける。この場
合、うなぎの如く、細長い固形物は、一部がイン
ペラから出た状態で何回も回転され、回転の毎に
インペラ外に出た箇所が吐出口の隅角に当たつて
損傷を受ける。この状態で受ける固形物の損傷
は、吐出口の近傍の液体流を変えることによつて
解消できる。。通常インペラの周速は液体の流速
の約10倍も速く、固形物はインペラで高速回転さ
れた後吐出口に送り出される。よつて、吐出口が
インペラの外周近傍に開口される限り、前述の原
因による固形物の損傷を防止できない。固形物
が、吐出口の近傍で高速に回転されることなくゆ
つくりと吐出口内に案内されることによつて傷付
は解消される。
第7図ないし第9図の実施例に示す装置は、吐
出口15がインペラ3から相当離されており、し
かも案内筒27によつて、インペラ3から出た液
体の流れが整流されて密閉タンク内で液体が撹拌
されるのが阻止されている。従つて、固形物の移
動通路が整然と整えられ、更に又、インペラ3か
ら吐出口へ至る実質通路長が長くなり、インペラ
外周の高速回転流を減速するように構成されてい
る。よつて、密閉タンク1内の乱流による固形物
の損傷を少なく、しかも、吐出口15の鋭角隅角
衝突による損傷をも減少できる効果が高い。
第10図の垂直断面図、および第11図の水平
断面図に示す固形物移送装置は、円筒状で水平に
配設された密閉タンク1の下部に偏心してインペ
ラ3が水平に配設されている。この構造による
と、密閉タンク1上部の流速が遅く、固形物は、
レベルセンサ21の電極やマンホール部分28に
衝突しても損傷し難く、また、空気がよりスムー
ズに浮上する特長がある。
第12図に示されるインペラ3は、吸入口6が
可撓性を有する水密管29を介して吸入管5に連
結されている。水密管29はゴム状弾性体が円筒
状に形成されたもので、片側が吸入管5の開口端
に固定され、これにインペラ3の吸入側が回転自
在に挿入されている。水密管29は、密閉タンク
1内の圧力で押圧されて密閉タンク1内と吸入口
6とが水密に封止される。
水密管29の内径と、これに挿入されるインペ
ラ先端部の外径とは、インペラ3の吸入口6を密
閉タンク1内から充分水封でき、かつ、インペラ
3で擦られる水密管29の摩耗が大きくならない
大きさに決定される。
[この発明の効果] 本発明の固形物移送装置は、静止容積式の固形
物ポンプと、ブレードレスインペラを有するロー
タリー式固形ポンプとを一体化した装置である。
しかしながら、この装置は、単に両者を一体化す
るに止まらず、静止容積式移送装置の密閉タンク
内にインペラを内蔵させるという特異な構造によ
つて、両移送装置の特長を備えるのは言うに及ば
ず、これに加えて、何れの移送装置も実現出来な
い、優れた特長を実現している。
即ち、この発明の固形物移送装置は、従来のロ
ータリー式固形物ポンプでは、固形物の損傷が甚
だしくて使用出来ない状態に於ても、固形物の損
傷を極減して能率良く移送できる特長を実現して
いる。即ち、従来のロータリー式ポンプでは空気
の吸入量が多くて使用できず、静止容積式移送ポ
ンプを運転して移送する必要がある状態に於て
も、ロータリー式ポンプと、静止容積式ポンプの
一部とを運転することによつて、静止容積式ポン
プよりも能率良く、また、ロータリー式ポンプよ
りも損傷少なく固形物が移送できる特長が実現で
きる。更に、この状態に於て、固形物が無損傷、
高能率移送できるにも拘らず、ロータリー式ポン
プに、静止容積式ポンプの排気手段とを併用して
固形物を移送するので、ロータリー式ポンプを運
転する為に特別の排気手段を必要としない。更に
好都合なことに、静止容積式移送ポンプの排気手
段は、これでもつて密閉タンクの空気を排気して
固形物を移送する程に高い排気能力を有するの
で、ロータリー式移送ポンプが吸入した空気は、
速やかに排気されてロータリー式移送ポンプの空
転が防止できる。
更にまた、本発明の移送装置は、単に静止容積
式ポンプとロータリー式ポンプとを直列に連結し
たものではなく、密閉タンク内にインペラを収納
することによつて、静止容積式ポンプの密閉タン
クをロータリー式ポンプのケーシングに併用して
いる。静止容積式移送ポンプに使用できる密閉タ
ンクは、これに液体と固形物とを吸入、排気して
移送するので、内容積が大きい。内容積が大きい
密閉タンクは、ロータリー式ポンプが液体と一緒
に吸入する空気を分離して蓄える能力が多きい。
従つて、ロータリー式ポンプが相当量の空気を吸
入しても、これが大きな密閉タンク内で分離さ
れ、ししかも、分離された空気は、排気能力の大
きい排気手段で速やかに排気される。従つて、こ
の発明の固形物の移送装置は、静止容積式ポンプ
のパーツを併用してロータリー式ポンプを運転す
るにも拘らず、空気吸入量が極めて多い状態でロ
ータリー式ポンプが運転できる特長が実現でき
る。
この為、本発明の固形物移送装置は、従来の静
止容積式移送装置では移送能率が悪く、また、ロ
ータリー式移送装置では空気を吸入するので移送
できない状態に於ても、能率良く、しかも、イン
ペラ空転による固形物の損傷を極減して固形物移
送が実現できる卓効を実現する。
また、密閉タンク内に固形物移送用のインペラ
が内蔵されているので、使用状態に於て、更に空
気の吸入量が増加すると、インペラの回転を停止
して排気手段のみで固形物が移送できる。従つ
て、ロータリー式移送から静止容積式移送への切
換が極めてスムーズに出来、更にまた、使用状態
に於ては、静止容積式の移送時にゆつくりとイン
ペラを回転して移送能率を高くすることもでき、
静止容積式の単独移送に比べて移送能力を向上す
ることが可能である。
更にまた、この発明の特筆すべき特長は、密閉
タンクをロータリー式移送ポンプのケーシングに
併用して、インペラを密閉タンク内に内蔵させて
いるので、全体が著しくコンパクトにできると共
に、静止容積式とロータリー式の装置とを単に直
列あるいは並列に接続した装置に比べると著しく
安価に製造できることにある。
即ち、この発明の移送装置は、多用途、多目的
に、しかも固形物の損傷を少なく、更に、使用条
件に最適の状態に合わせて高能率に移送できる卓
効が実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は従来の固形物移送装置を
示す断面図、第3図および第4図は本発明の実施
例に係る固形物移送装置の垂直断面図および水平
断面図、第5図および第6図は本発明の別の実施
例を示す固形物移送装置の垂直断面図および水平
断面図、第7図は更に別の実施例の固形物移送装
置の水平断面図、第8図および第9図は第7図の
固形物移送装置の垂直断面図、第10図および第
11図は更に又別の実施例を示す固形物移送装置
の垂直断面図、第12図はインペラと吸入管との
連結状態を示す断面図である。 1……密閉タンク、2……回転軸、3……イン
ペラ、4……モータ、5……吸入管、6……吸入
口、7……給排気口、8……多孔板、9……開閉
弁、10……四方切換弁、11……空気ポンプ、
12……吸気弁、13……逆止弁、14……排気
口、15……吐出口、16……逆止弁、17……
軸受ボツクス、18……貫通孔、19……プー
リ、20……ベルト、21……レベルセンサ、2
2……逆止弁、23……圧力センサ、26……空
気室、27……案内筒、28……マンホール部
分、29……水密管、30……隅角。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 密閉タンク内にインペラが回転自在に支承さ
    れると共に、このインペラの中心に開口された吸
    入口に対応して吸入管が連通されており、回転す
    るインペラでもつて吸入管から吸入した固形物混
    合の液体を、密閉タンクの一部に開口された吐出
    口に排出するように構成されたブレードレスロー
    ターポンプを備えた固形物移送装置に於て、該吸
    入管には吸入時に開弁される吸入弁が連結される
    と共に、吐出口にはここに連通して吐出時に開弁
    される吐出弁が連結されており、更に、密閉タン
    クは、インペラとの間に所要量の固形物と液体と
    が貯えられる空間を有すべく、インペラの大きさ
    に比べて充分な容積を有する大きさに形成されて
    おり、かつ、この密閉タンクの上部に密閉タンク
    内の空気を排出する排気口が開口され、この排気
    口に排気手段が連結され、更に、密閉タンクの任
    意の位置に空気を供給する給気口が開口されてい
    ることを特徴とする固形物移送装置。 2 密閉タンクの内容積が20以上である特許請
    求の範囲第1項記載の固形物移送装置。 3 密閉タンクが円筒状で、インペラが、この密
    閉タンクの軸方向に平行に支承されている特許請
    求の範囲第1項記載の固形物移送装置。 4 円筒状の密閉タンクが鉛直状、水平状のいず
    れかに配設されている特許請求の範囲第1項記載
    の固形物移送装置。 5 インペラが密閉タンクの下部に配設されてい
    る特許請求の範囲第1項記載の固形物移送装置。 6 インペラの吸入口が鉛直上方、鉛直下方のい
    ずれかを向く状態に配設されている特許請求の範
    囲第1項記載の固形物移送装置。 7 密閉タンク上部に、給気口と排気口とを兼用
    する給排気口が開口されており、この給排気口が
    空気は通過するが固形物は通過しない多孔板で閉
    塞されている特許請求の範囲第1項記載の固形物
    移送装置。 8 吐出口が密閉タンクの底部に開口されている
    特許請求の範囲第1項記載の固形物移送装置。 9 吸入管は、インペラの吸入口に対応する先端
    に可撓性の水密管を有し、この水密管にインペラ
    の吸入口が回転自在に挿入されている特許請求の
    範囲第1項記載の固形物移送装置。
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