JPS637676Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車輛ドアー等の窓板開閉装置に用い
る窓板開閉用スライダー装置に関し、内外方向の
ガタを防止すると共に、開閉時の動作を円滑にす
ることを目的とするものである。

開閉窓を有する車輛ドアーにおいては、離間し
て設けたインナー及びアウターパネルと、これら
両パネル間にガイド枠に沿つて昇降自在に内挿さ
れた窓板とを備え、その両車パネル内でインナー
パネル側に上下方向のガイドレールを設けると共
にこのガイドレールに沿つて摺動自在なスライダ
ーを窓板側に取付け、このスライダーにワイヤー
を連結して、該ワイヤーを介して窓板を開閉方向
に摺動させるようにしている。処でこの種のもの
において、スライダーは窓板に取付けてガイドレ
ールに対して摺動自在に組込むものであるが、窓
板はガイド枠によつて規制されるため、スライダ
ーとガイドレールとの間でドアー内外方向にガタ
が発生し易く、またガイドレールをリツプ付きチ
ヤンネル材等により構成してガタ付きを抑えるよ
うにすれば、車輌ドアーの窓板のように円弧状の
反りがあつた場合、窓板とスライダーとの摺動軌
跡が一致させる必要がある。これが一致しなけれ
ば、窓板の開閉時にスライダーがガイドレールに
圧接し、大きな抵抗となつたり開閉不能に陥ると
云う問題を伴ない、従つて組立時の精度が要求さ
れることになる。

本考案は、このような従来の問題点を解消する
ことを目的と提供されたものであり、その特徴と
する処は、固定側の前後一対のガイド枠７，８に
沿つて上下摺動自在に窓板４を設け、このガイド
枠７，８間で固定側に設けたガイドレール１１に
沿つて上下摺動自在なスライダー１２，１３に駆
動用のワイヤー２５を連結し、このワイヤー２５
によりスライダー１２，１３を介して窓板４を上
下に開閉駆動するようにした窓板開閉駆動装置に
おいて、窓板４に取付けられた第１スライダー１
２と、ガイドレール１１に沿つて上下摺動自在な
第２スライダー１３とを備え、第１スライダー１
２にガイドレール１１の前後両側で第２スライダ
ー１３側に突出するガイド突起１６を設け、この
ガイド突起１６を第２スライダー１３に対して内
外方向に摺動自在に嵌合させ、第１スライダー１
２と第２スライダー１３との間に、両者を内外離
間方向に付勢するバネ２０を設け、第２スライダ
ー１３にワイヤー２５を連結した点にある。

以下、図示の実施例について本考案を詳述する
と、第１図及び第２図において、乗用車輛等の車
輛ドアー１は、車輛の幅方向に離間して設けられ
たインナー及びアウターパネル２，３と、これら
両パネル２，３間に昇降自在に内挿された透明ガ
ラス等の窓板４と、この窓板４を昇降駆動する駆
動装置５とを具備し、窓板４の昇降により両パネ
ル２，３の上方の窓開口部６を開閉自在である。
窓板４は両パネル２，３の前後両端に設けられた
ガイド枠７，８に上下摺動自在に内嵌されてお
り、、また該ガイド枠７，８と、その上端間を連
結する上部枠９と、両パネル２，３との間に窓開
口部６が形成されている。両パネル２，３間に
は、インナーパネル２にブラケツト１０を介して
断面コ字状のガイドレール１１が上下方向に装着
され、このガイドレール１１と窓板４の下端部と
の間に、窓板４を昇降させるための第１及び第２
スライダー１２，１３が組込まれている。第１ス
ライダー１２は第３図乃至第５図に示すように２
本の取付用ボルト・ナツト１４と当板１５とによ
り窓板４の下端部内側面に取付けられており、こ
の第１スライダー１２にはドアー内外方向の内方
に突出するガイド突起１６が一対設けられてい
る。第２スライダー１３は第１スライダー１２の
ガイド突起１６が摺動自在に嵌合する一対のガイ
ド孔１７を備えると共に、ガイドレール１１に摺
動自在に嵌合する凸状のガイド部１８と、このガ
イド部１８Ｂとの間でガイドレール１１を摺動自
在でかつ離脱不能に挾むＬ字状の抜止部１９とを
備えて成る。そしてこの第１スライダー１２と第
２スライダー１３との間には両者を内外離間方向
に付勢するコイル状のパネル２０がバネ受凹部２
１，２２に嵌合するように介在されている。

駆動装置５は、インナーパネル２側に回動自在
に設けられた巻取ドラム２３と、この巻取ドラム
２３をドアー１内側から回動操作するハンドル２
４と、巻取ドラム２３に捲回されかつガイドレー
ル１１内で第２スライダー１３のガイド部１８に
連結された無端状のワイヤー２５とを備え、その
ワイヤー２５は一端がガイドレール１１の上下両
端に固着されかつ他端が巻取ドラム２３の近傍に
対向して固着された筒状の可撓ワイヤー２６，２
７に摺動自在に内嵌されている。

上記構成において、ハンドル２４をドラム軸心
廻りに回動操作すれば、巻取ドラム２３が回動
し、これに摩擦係合するワイヤー２５が巻回駆動
されて巻取ドラム２３に順次巻取られるので、そ
の巻取られる側のワイヤー２５がスライダー１
２，１３をガイドレール１１に沿つて引き上げ若
しくは引き下げ、これによつて窓板４がガイド枠
７，８に沿つて上下に摺動し、窓開口部６を開閉
する。この場合、第１スライダー１２と第２スラ
イダー１３とが内外方向に摺動自在であり、その
両者間にバネ２０を介在しているので、窓板４は
ガイド枠７，８に、第２スライダー１３はガイド
レール１１に夫々圧接して上下に摺動するので、
ガタ付き、特に窓板４のガイド枠７，８に対する
ガタ付きを防止できる。また窓板４及びガイド枠
７，８には反りがあるが、その反りがガイドレー
ル１１の形状と一致しなかつた場合にも、その誤
差を第１スライダー１２と第２スライダー１３と
の相対摺動によつて吸収することができ、ガタ付
くことなく円滑に開閉することができる。

なお、バネ２０は第６図に示すようにガイド突
起１６に夫々套嵌しても良い。

本考案によれば、窓板４に取付けられた第１ス
ライダー１２と、ガイドレール１１に沿つて上下
摺動自在な第２スライダー１３とを備え、第１ス
ライダー１２にガイドレール１１の前後両側で第
２スライダー１３側に突出するガイド突起１６を
設け、このガイド突起１６を第２スライダー１３
に対して内外方向に摺動自在に嵌合させ、第１ス
ライダー１２と第２スライダー１３との間に、両
者を内外離間方向に付勢するバネ２０を設け、第
２スライダー１３にワイヤー２５を連結している
ので、窓板４の開閉時におけるガイドレール１１
と窓板４、及び窓板４とガイド板７，８との間の
ガタ付きを防止でき、開閉動作を円滑かつ確実に
行なうことができる。また開閉時にワイヤー２５
から開閉力が作用する第２スライダー１３はガイ
ドレール１１側にバネ２０で付勢されているた
め、ガイドレール１１と第２スライダー１３とワ
イヤー２５との関係が常に一定となり、安定した
開閉が行なえる。しかも窓板４側に取付けた第１
スライダー１２にはガイドレール１１の前後両側
で第２スライダー１３側に突出する一対のガイド
突起１６を設け、このガイド突起１６を第２スラ
イダー１３に嵌合させているため、スライダー１
２，１３間の間隔に制約されずにガイド突起１６
を十分に長くすることができ、従つて、ガイドレ
ール１１と窓板４間の寸法を小さくしてコンパク
トにしながらも第２スライダー１３に対するガイ
ド突起１６の嵌合状態を確実に維持する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施を示すドアー側面
図、第２図は同断面図、第３図は第１図の−
矢視拡大図、第４図は第３図の−矢視拡大
図、第５図はスライダー部の斜視図、第６図は他
の実施例を示す要部断面図である。 １……車輛ドアー、４……窓板、５……駆動装
置、７……ガイド枠、１１……ガイドレール、１
２……第１スライダー、１３……第２スライダ
ー、１６……ガイド突起、２０……バネ、２５…
…ワイヤー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定側の前後一対のガイド枠７，８に沿つて上
   下摺動自在に窓板４を設け、このガイド枠７，８
   間で固定側に設けたガイドレール１１に沿つて上
   下摺動自在なスライダー１２，１３に駆動用のワ
   イヤー２５を連結し、このワイヤー２５によりス
   ライダー１２，１３を介して窓板４を上下に開閉
   駆動するようにした窓板開閉駆動装置において、
   窓板４に取付けられた第１スライダー１２と、ガ
   イドレール１１に沿つて上下摺動自在な第２スラ
   イダー１３とを備え、第１スライダー１２にガイ
   ドレール１１の前後両側で第２スライダー１３側
   に突出するガイド突起１６を設け、このガイド突
   起１６を第２スライダー１３に対して内外方向に
   摺動自在に嵌合させ、第１スライダー１２と第２
   スライダー１３との間に、両者を内外離間方向に
   付勢するバネ２０を設け、第２スライダー１３に
   ワイヤー２５を連結したことを特徴とする窓板開
   閉用スライダー装置。