JPS637172B2 - - Google Patents

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JPS637172B2
JPS637172B2 JP2941380A JP2941380A JPS637172B2 JP S637172 B2 JPS637172 B2 JP S637172B2 JP 2941380 A JP2941380 A JP 2941380A JP 2941380 A JP2941380 A JP 2941380A JP S637172 B2 JPS637172 B2 JP S637172B2
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reaction
mmol
ether
methyl
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JP2941380A
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Takeshi Nakai
Koichi Mikami
Yoshiji Fujita
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication of JPS56125331A publication Critical patent/JPS56125331A/ja
Publication of JPS637172B2 publication Critical patent/JPS637172B2/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は△4,8−ノナジエナール類の製造方法に
関する。 △4,8−ノナジエナール類は医薬品の原料、香料
として価値ある化合物であり、一般に次式(1)で示
すように第3級アリル型アルコールに酸性触媒の
存在下ビニルエーテル類を反応させるか(特公昭
40−23328号)、あるいは次式(2)に示すように上記
アルコールにα−ホルミルカルボン酸エステルを
反応させる(特公昭47−16288号)ことにより製
造されることが公知である。 (式R1、R2、R3およびR4は水素原子または炭化
水素基を表わし、R5はアルキル基を表わす) (式中R1、R2およびR3は水素原子または炭化水
素基を表わし、R4およびR5はアルキル基を表わ
す) 上記反応は第3級アリル型アルコールに伸長剤
であるビニルエーテル類またはα−ホルミルカル
ボン酸エステルを反応させて炭素数2を増加させ
るものであるが、比較的高価な伸長剤の構成炭素
の一部を目的外のアルコールや二酸化炭素の生成
に消費しなければならない点で、効率的方法とは
いい難い。 本発明は上述の従来の方法とは全く異なり、分
子の構成原子数を維持したまま別個の化合物を生
成させる転位反応を応用して△4,8−ノナジエナー
ル類の骨格形成を行うことにより、目的物を有利
に製造する方法を提供するものである。すなわち
本発明によれば下記式() 〔式()中R1は水素原子、アルキル基または
アルケニル基を表わし、R2およびR3はそれぞれ
水素原子またはメチル基を表わし、R4は水素原
子またはアルキル基を表わす〕で示される第2級
アリル型アルコールを転位させることにより高収
率で下記式() 〔式()中R1、R2、R3およびR4は式()に
おけると同じ意味である〕で示される△4,8−ノナ
ジエナール類が製造される。上記第2級アリル型
アルコール()は下記式() 〔式()中R1、R2、R3およびR4は式()に
おけると同じ意味である〕で示される同炭素数の
ビスアリル型エーテルを強塩基性条件下で異性化
〔(2・3)−シグマトロピー転位〕することによ
つて調製され、該ビスアリル型エーテル()は
下記式() 〔式()中R1、R2およびR3は式()におけ
ると同じ意味である〕で示されるヘキサジエノー
ル類と下記式() 〔式()中R4は式()におけると同じ意味
であり、Xはハロゲン原子もしくはトシル基であ
る〕で示されるアリル型ハライドもしくはトシレ
ートとを縮合反応させることによつて得られる。
上述のように本発明の方法を利用すれば、目的物
と同じ数および組成の構成原子からなるビスアリ
ル型エーテル()を出発原料として反応操作が
容易な転位反応の組み合せにより、高い反応効率
で△4,8−ノナジエナール類を製造することができ
る。しかもビスアリル型エーテル()を調製す
るためのアリル型ハライドもしくはトシレート
()とヘキサジエノール類()との縮合反応
は比較的安価な反応剤を用いて高収率で行うこと
ができるので、本発明の方法は△4,8−ノナジエナ
ール類を製造する有利な新経路として価値があ
る。 本発明による△4,8−ノナジエナール類()の
生成反応はオキシ・コープ(oxy−Cope)転位
とコープ(Cope)転位とが連続して同一反応系
中で生起することによつて進行するものと信ぜら
れる。 上記式()および()においてR1および
R4が意味するアルキル基とは具体的には炭素数
1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチル、n
−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブ
チル、n−ペンチル、3−メチルブタン−1−イ
ル、n−ヘキシル、シクロヘキシルメチル、シク
ロペンチルメチル等)であり、またR1が意味す
るアルケニル基とは具体的には炭素数2〜60のア
ルケニル基(例えばビニル、アリル、イソプロペ
ニル、3−ブテン−1−イル、3−メチル−3−
ブテン−1−イル、3−メチル−2−ブテン−1
−イル、4−ペンテン−1−イル、4−メチル−
3−ペンテン−1−イル、シトロネリル、1・3
−ブタジエニル、ゲラニル、4・8−ジメチル−
3・7−ノナジエン−1−イル、リナリル、フア
ルネシル、フアルネシルメチル、ソラネシルメチ
ル、デカプレニルメチル、シクロヘキセニルメチ
ル、シクロペンテニルメチル等)である。 本発明において好ましく使用される第2級アリ
ル型アルコール()とそれに対応する転位反応
生成物である△4,8−ノナジエナール類()の例
を次に列挙する。
【表】
【表】 本発明に従う第2級アリル型アルコール()
の転位反応は150〜300℃、好ましくは170〜250℃
の温度に加熱することにより行うことができる。
反応は大気中でも可能であるが、生成アルデヒド
の安定性を考慮して窒素、ヘリウム、アルゴン等
の不活性ガス聞囲気下で行うのが好ましい。反応
媒体の使用は必須ではないが、N−メチルピロリ
ドンのような転位反応条件下で安定でありかつ反
応に関与しないものは用いてもよい。 上記第2級アリル型アルコール()は、前述
したようにヘキサジエノール類()とアリル型
のハライドもしくはトシレート()との縮合反
応により得られるビスアリル型エーテル()の
異性化により調製される。前記縮合反応は通常の
エーテル化法により遂行することができる。具体
的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、ヘキ
サメチルホスホリツクトリアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等の極性溶媒中
でヘキサジエノール類()にリチウム、ナトリ
ウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミドまた
はn−ブチルリチウムを作用させて水酸基プロト
ンをアルカリ金属で置換したのち、アリル型のハ
ライドもしくはトシレート()を0〜100℃、
好ましくは室温〜70℃の温度で反応させることに
よりほぼ定量的にビスアリル型エーテル()を
得ることができる。上記の如き段階的反応のほか
に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアル
カリ縮合剤の水溶液中トリメチルステアリルアン
モニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、メチルトリシクロヘキシルホ
スホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアン
モニウムヨーダイド等の相間移動触媒の存在下に
ヘキサジエノール類()とアリル型ハライドも
しくはアリル型トシレート()とを反応させて
ビスアリル型エーテル()を得ることもでき
る。原料として用いられるヘキサジエノール類お
よびアリール型のハライドもしくはトシレート
は、式()および()において、前述の生成
物()に対応するR1、R2、R3およびR4を有す
るものである。このエーテル化反応は容易に、か
つ高収率にて行うことができる。 上記の反応で得られたビスアリル型エーテル
()の異性化は、それ自体(2・3)−シグマト
ロピー転位として知られた反応であり、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ヘキサメチルホスホリツ
クトリアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等の極性溶媒中アルキルリチウムの
存在下に温度−80℃〜0℃で行うことができる。
他の方法として、ビスアリル型エーテル()を
溶解含有する液体アンモニア溶媒にほぼ等モル量
の金属ナトリウムもしくは金属カリウムを温度−
30℃〜0℃で添加することによつても、ほぼ定量
的に異性化反応を行うことができる。 なおヘキサジエノール類()は、下記式で示
されるグリニヤール反応または(2・3)−シグ
マトロピー転位反応によつて容易に製造しうる。 上記式中R1、R2およびR3は式()における
と同じ意味であり、Yは塩素、臭素の如きハロゲ
ン原子である。 次に実施例により本発明をさらに説明する。 実施例 1 (1)
【式】の調製 3−メチル−2ブテン−1−オール17.2g
(200mmol)と3−クロロ−2−メチル−1−
プロペン(メタアクリルクロライド)25.0g
(280mmol)との混合物を、水酸化ナトリウム
の50%水溶液(1000mmol)中でヨウ化テトラ
−n−ブチルアンモニウム3.69g(10mmol)
の存在下に一昼夜激しく撹拌した。反応混合物
を常法により処理して得られた油状物を蒸留し
て、生成したプレニルメタアリルエーテルを回
収した。収量は19g(収率68%)であつた。 (2)
【式】の調製 前記(1)で得たプレニルメタアリルエーテル
7.01g(50mmol)のテトラヒドロフラン50ml
の溶液に2.5Nのn−ブチルリチウムのヘキサ
ン溶液25ml(62.5mmol)を窒素雰囲気下−78
℃にて撹拌しながら約30分間で滴下した。溶液
は黄色を経て深赤色となつた。反応混合物を−
78℃に6時間保つたのち一夜撹拌し、温度を室
温に上げた。反応混合物に飽和の塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、さらに希塩酸を加えて酸性
としたのち常法により淡黄色の油状物を得た。
この油状物を蒸留して2・4・4−トリメチル
−1・5−ヘキサジエン−3−オール6.67gを
得た(収率95%)。生成物の構造は次により確
認した。 沸 点 78〜79℃/18mmHg プロトンNMR(CCl4) δ 1.03(s、6H)、1.77(s、3H)、2.2(br.
s、1H)、3.83(s、1H)、4.83〜5.27(m、
4H)、6.03(dd、J=18and10.5Hz、1H) IR(film) 3450、3080、2960、2930、2870、1640
【式】 1470、1450、1410、1375、1060(C−O)、
990and910
【式】895
【式】 (3)
【式】の調製 2・4・4−トリメチル−1・5−ヘキサジ
エン−3−オール5.6g(40mmol)をテトラ
ヒドロフラン80mlに溶解した溶液に、50%油性
水素化ナトリウム1.92g(48mmol)を加えて
室温で6時間撹拌した。その後ヨウ化ナトリウ
ム6.0g(40mmol)を添加し、次いで臭化ア
リル5.20ml(60mmol)を滴下して還流下に6
時間反応させた。反応混合物を水に投入してエ
ーテルで抽出し、エーテル層を蒸留して油状の
ビスアリル型エーテル6.08gを得た(収率84
%)。生成物確認データは次のとおり。 融 点 67〜69℃/14mmHg プロトンNMR(CCl4) δ 1.00(s、3H)、1.03(s、3H)、1.67
(s、3H)、3.37(s、1H)、3.67(dd、J=
13.5and6Hz、1H)、3.97(dd、J=
13.5and4.5Hz、1H)(この二つのピークは
6ppmにデカツプルすると、J=13.5Hzの
2dとなつた)、4.66〜6.55(m、8H) IR(film) 3070、2960、2920、2860、1630
【式】 1460、1450、1410、1370、1070(C−O−
C)、990and910
【式】895
【式】 (4)
【式】の調製 2・4・4−トリメチル−1・5−ヘキサジ
エン−3−オールのアリルエーテル5.34g(30
mmol)のテトラヒドロフラン60mlの溶液に窒
素雰囲気下−78℃で2.5Nのn−ブチルリチウ
ムのヘキサン溶液15ml(37.5mmol)を撹拌し
ながら徐々に滴下した。同温度に6時間保つた
のち一夜撹拌し、室温にまで上げた。反応混合
物に飽和の塩化アンモニウム水溶液を加え、さ
らに希塩酸を添加して酸性とし、次いで常法に
より淡黄色の油状物を得た。該油状物を蒸留し
て2.48gの5・7・7−トリメチル−1・5・
8−ノナトリエン−3−オールを得た(収率48
%)。なおこれに先立ち原料が開裂したと考え
られる2・4・4−トリメチル−1・5−ヘキ
サジエン−3−オール、およびそれと転位生成
物5・7・7−トリメチル−1・5・8−ノナ
トリエン−3−オールとの混合物をそれぞれ
1.08gおよび0.64g得た。生成物の確認データ
は次のとおり。 融 点 79〜81℃/10mmHg プロトンNMR(CCl4) δ 1.16(s、6H)、1.67(s、3H)、2.00
(br、s、1H)、2.08(d、J=8.7Hz、
2H)、4.11(d、t、J=8.7Hz、1H)、
4.80〜6.20(m、7H) IR(film) 3380(O−H)、3080、2960、2930、2870、
1665
【式】1635
【式】 1465、1445、1420、1385、1379、1359、1040
(C−O)、990and915
【式】820
【式】 (5)
【式】の調 製 5・7・7−トリメチル−1・5・8−ノナ
トリエン−3−オール0.901g(5mmol)を
1−メチル−2−ピロリドン20mlに溶解し、窒
素雰囲気中80時間還流下に撹拌した。反応混合
物を常法により処理し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフイー(展開溶媒ヘキサン)にて精製
して、0.371gのゲラニルアセトアルデヒドを
得た(収率41%)。上記反応において1−メチ
ル−2−ピロリドンを10mlとし、窒素雰囲気下
封管中で温度250℃にて40時間反応を行つた場
合も同様の結果が得られた。生成物の確認デー
タは次のとおり。 プロトンNMR(CCl4) δ 1.57and1.67(2s、9H)、〜1.83〜2.10
(m、6H)、〜2.2〜2.47(m、2H)、5.07
(m、2H)、9.8(br.s、1H) IR(film) 2990、2940、2870、1725、1445、1380、
1135、1065、835 実施例 2 (1) の調製 ゲラオニール77.12g(500mmol)とメタア
リルクロライド53.7ml(550mmol)との混合
物を、50%苛性ソーダ水溶液(750mmol)中、
ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム9.23g
(25mmol、5mol%)の存在下2昼夜激しく撹
拌した。そののち常法により油状物を得た。該
油状物を蒸留して75gのゲラニルメタアリルエ
ーテルを得た(収率72%)。沸点118℃/10mm
Hg。生成物のず構造は次により確認した。 プロトンNMR(CCl4) δ 1.60、1.63、1.67and1.70(4s、12H)、
2.02(s、4H)、3.77(s、2H)、3.86(d、
J=6.3Hz、2H)、4.8(br.s、1H)、4.87(br.
s、1H)、5.07(m、1H)、5.28(t、J=6.3
Hz、1H) IR(film) 3070、2960、2920、2850、1670
【式】1655
【式】 1450、1375、1100(C−O−C)、1070(C−
O)、895
【式】820
【式】 (2)
【式】の調製 ゲラニルメタアリルエーテル20.84g(100m
mol)のテトラヒドロフラン100mlの溶液に
2.5Nのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液50
ml(125mmol)を−78℃、窒素雰囲気下に撹
拌しながら約30分間で滴下した。反応混合物を
−78℃に6時間保つた後一夜撹拌し、室温にま
で上げた。飽和の塩化アンモニウム水溶液を加
えた後、更に希塩酸を加えて反応液を酸性と
し、次いで常法により油状物(淡黄色)を得
た。該油状物を蒸留して19.1gの2・4−ジメ
チル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−
1・5−ヘキサジエン−3−オールを得た(収
率92%)。沸点100〜103℃/2mmHg。生成物の
構造は次により確認した。 プロトンNMR(CCl4) δ 0.93and1.00(2s、2.2Hand0.8H)、1.58
(s、3H)、1.67(s、3H)、1.73(s、
3H)、1.17〜2.17(5H)、3.76(s、1H)、
4.67〜5.20 5.80and5.87(2dd、J=
17.7and11.4Hz、1H) IR(film) 3420、3070、2960、2910、2850、1632
【式】1440
【式】1410
【式】1370、1045(C−O)、997
【式】903
【式】895
【式】830
【式】 (3)
【式】の調製 2・4−ジメチル−4−(4−メチル−3−
ペンテニル)−ヘキサジエン−3−オール8.1g
(39mmol)をテトラヒドロフラン80mlに溶解
した。この溶液に50%油性水素化ナトリウム
2.3g(48mmol)を加えて、室温で6時間反
応させ、その後ヨウ化ナトリウム5.85g(39m
mol)を加え、次いで臭化アリル4.33ml(50m
mol)を滴下し、加熱還流下10時間反応させ
た。その後常法により、油状物を得た。該油状
物を蒸留して8.27gの2・4−ジメチル−4−
(4−メチル−3−ペンテニル)−1・5−ヘキ
サジエン−3−オールのアリルエーテルを得た
(収率86%)。融点97〜80℃/1mmHg。生成物
の構造は次により確認した。 プロトンNMR(CCl4) δ 0.93and1.00(2s、2.3H and0.7H)、1.56
(s、3H)、1.66(s、6H)、1.17〜2.17
(4H)、3.42(s、1H)、3.63(dd、J=
12.6and6Hz、1H)3.95(dd、J=
12.6and4.2Hz、1H)、4.67〜6.2(m、9H) IR(film) 3080、2955、2930、2855、1640
【式】1450
【式】1410
【式】 1370、1130、1080(C−O)、1000、
990and910
【式】 (4)
【式】の調製 2・4−ジメチル−4−(4−メチル−3−
ペンテニル)−1・5−ヘキサジエン−3−オ
ールのアリルエーテル4.96g(20mmol)のテ
トラヒドロフラン40mlの溶液に窒素雰囲気下−
78℃で2.5Nのn−ブチルリチウムのヘキサン
溶液10ml(25mmol)を撹拌しながら徐々に滴
下した。同温度に6時間保つたのち一夜撹拌
し、室温にまで上げた。反応混合物に飽和の塩
化アンモニウム水溶液を加え、さらに希塩酸を
添加して酸性とし、次いで常法により淡黄色の
油状物を得た。該油状物を蒸留して2.06g(41
%)の5・7−ジメチル−7−(4−メチル−
3−ペンテニル)−1・5・8−ノナトリエン
−3−オールを得た。なおそれに先立ち原料が
開裂したと考えられる2・4−ジメチル−4−
(4−メチル−3−ペンテニル)−1・5−ヘキ
サジエン−3−オール、およびそれと転位生成
物5・7−ジメチル−7−(4−メチル−3−
ペンテニル)−1・5・8−ノナトリエン−3
−オールとの混合物をそれぞれ0.72gおよび
1.28g得た。生成物の構造は次により確認し
た。 プロトンNMR(CCl4) δ 1.17(s、3H)、1.57(s、3H)、1.67
(s、6H)、1.33〜2.17(m、7H)、4.17
(d、t、J=6.3Hz、1H)、4.83〜6.17
(m、8H) IR(film) 3350、3060、2950、2900、2850、1630
【式】1440
【式】1370、 1100、1040、985and905
【式】830
【式】 (5) の調製 5・7−ジメチル−7−(4−メチル−3−
ペンテニル)−1・5・8−ノナトリエン−3
−オール1.67g(6.72mmol)の1−メチル−
2−ピロリドン33.5mlの溶液を窒素気流下で加
熱還流下に60時間撹拌した。通常の後処理の後
シリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサ
ン)にて精製し、目的とするフアルネシルアセ
トアルデヒドを0.76g(収率46%)得た。 なお上記反応において1−メチル−2−ピロ
リドンを10mlとし、窒素雰囲気下封管中で温度
250℃にて30時間反応を行つた場合は、0.35g
のフアルネシルアセトアルデヒドが得られた
(収率36%)。生成物の確認データは次のとお
り。 プロトンNMR(CCl4) δ 1.56and1.65(2s、12H)、〜1.83〜2.17
(m、10H)、〜2.2〜2.47(m、2H)、5.07
(m、3H)、9.77(br.s、1H) IR(film) 2990、2940、2870、1730、1450、1380、
1135、1065、840 実施例 3 (1)
【式】の調製 ネロール77.12g(500mmol)とメタアリル
クロライド53.7ml(550mmol)とを、50%苛
性ソーダ水溶液(750mmol)中、ヨウ化テト
ラ−n−ブチルアンモニウム9.23g(25m
mol、5mol%)の存在下2昼夜激しく撹拌し
た。そののち常法により油状物を得た。該油状
物を蒸留してネロリルメタアリルエーテルを得
た(収率79%)。沸点100℃/10mmHg。生成物
の構造は次により確認した。 プロトンNMR(CCl4) δ 1.57、1.65、1.68and1.69(4s、12H)、
2.02and2.07(2s、4H)、3.79(s、2H)、
3.90(d、J=6.6Hz、2H)、4.82(br.s、
1H)、4.92(br.s、1H)、5.10(br.s、1H)、
5.33(t、J=6.6Hz、1H) (2)
【式】の調製 実施例2の(2)工程においてゲラニルメタアリ
ルエーテルの代りにネロリルメタアリルエーテ
ルを用いる以外は同様にして転位反応を行つた
ところ、19.6gの2・7−ジメチル−4−(4
−メチル−3−ペンテニル)−1・5−ヘキサ
ジエン−3−オールが得られた(収率94%)。
このヘキサジエノールを用いて実施例2の(3)、
(4)および(5)の工程を実施し、フアルネシルアセ
トアルデヒドを得た。 参考例 実施例1に示した方法で調製した5・7・7−
トリメチル−1・5・8−ノナトリエン−3−オ
ール0.6g(3.33mmol)を、窒素雰囲気下、ヘキ
サメチルジシラザン0.32g(2mmol)とともに
150℃に2時間加熱した。反応混合物を蒸留して
0.717g(収率84%)の5・7・7−トリメチル
−3−トリメチルシリルオキシ−1・5・8−ノ
ナトリエンを得た。
【式】 沸 点 67〜69℃/5mmHg プロトンNMR(CCl4) δ 0.05(s、9H)、1.13(s、6H)、1.62(2s、
3H)、2.03(d、J=6.9Hz、2H)、4.13
(d、t、J=6.9Hz、1H)、4.80〜6.20
(m、7H) IR(film) 3060、2940、2910、2850、1660、1628、
1465、1440、1410、1380、1375、1359、
1250、1120、1062、990、915、840 5・7・7−トリメチル−3−トリメチルシリ
ルオキシ−1・5・8−ノナトリエン0.53g
(2.07mmol)を窒素雰囲気下250℃で15時間封管
中で加熱した。反応混合物をエーテルで抽出し、
エーテル層を水洗後蒸留して溶媒を除去したとこ
ろ、未反応原料および転位生成物としてトリメチ
ルシリル基の脱離したゲラニルアセトアルデヒド
の混合物が0.44g得られた(原料:生成物=27:
73)。シリカゲルカラムクロマトグラフイー(展
開溶媒ヘキサン)にて精製し、0.234gのゲラニ
ルアセトアルデヒドを得た。転位した原料に基づ
く収率は86%である。生成物の構造は標品のプロ
トンNMR、IRおよびガスクロマトグラフイーの
保持時間との対比により確認した。なお生成物の
シス/トランス比は33/67であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式() で示される第2級アリル型アルコールを転位させ
    て下記式() で示される△4,8−ノナジエナール類を得ることを
    特徴とするノナジエナール類の製造方法〔式
    ()および式()においてR1は水素原子、ア
    ルキル基またはアルケニル基を表わし、R2およ
    びR3はそれぞれ水素原子またはメチル基を表わ
    し、R4は水素原子またはアルキル基を表わす〕。
JP2941380A 1980-03-07 1980-03-07 Preparation of nonadienal compound Granted JPS56125331A (en)

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