JPS6351998B2 - - Google Patents

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JPS6351998B2
JPS6351998B2 JP10003483A JP10003483A JPS6351998B2 JP S6351998 B2 JPS6351998 B2 JP S6351998B2 JP 10003483 A JP10003483 A JP 10003483A JP 10003483 A JP10003483 A JP 10003483A JP S6351998 B2 JPS6351998 B2 JP S6351998B2
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JP
Japan
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coating film
paint
aqueous solution
coating
water
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JP10003483A
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JPS59227793A (ja
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Yoshihiko Kojika
Yoshihiro Kajima
Hideo Nakano
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Inax Corp
Original Assignee
Inax Corp
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Publication date
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Publication of JPS59227793A publication Critical patent/JPS59227793A/ja
Publication of JPS6351998B2 publication Critical patent/JPS6351998B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は多孔性無機質基材又は金属、ガラス等
の非多孔性鉱物質基材からなる鉱物質基材(以下
鉱物質と記す)面に水溶性アルカリ金属珪酸塩系
無機質塗料および硬化性のクラツク充填用塗布液
を用いて化粧塗装仕上げする無機質塗膜の形成方
法に関するものである。 石綿セメント板や珪酸カルシウム板などの基材
は、不燃性で且つ耐久性に優れているため、広く
建材その他に使われている。通常これらの材料自
体は美粧性に乏しいため、美粧性が要求される場
合には有機質塗料で塗装仕上げされている。とこ
ろがこの有機質塗膜は可燃性であり又耐久性に乏
しい為、基材のもつ特徴を著しく損ねている。そ
こでこれらの基材の特徴を生かすことができる不
燃性の無機質塗料が使われるようになつた。しか
しながら一般に無機質塗料は有機質塗料に比べて
不燃性・耐熱性などには優れているが可撓性、光
沢、平滑性などの点については劣つている。特に
石綿セメント板や珪酸カルシウム板のような基材
は、気中の湿度変化あるいは吸水、乾燥による膨
張、収縮の寸法変化が大きく、無機質塗膜はその
寸法変化に充分追従できる可撓性に乏しいためク
ラツクが発生しやすく、またそのクラツクに汚染
物質が浸透付着して耐汚染性が低下する。さらに
クラツクの発生によつて、基材中の白華成分が塗
膜表面に溶出して白華現象を生起しがちであり、
塗膜中に白華成分を含有する場合は白華現象を完
全に抑制し難い。 建材等の化粧等に用いられる無機質塗料には加
熱硬化型のものと常温硬化型のものがある。一般
に、加熱硬化型の塗料は約200〜300℃に加熱しな
いと充分に硬化した膜が得られないが、基材とし
て石綿セメント板が珪酸カルシウム板などを用い
た場合、この加熱により基材が強度劣化、変性、
変色を起こしたりする問題がある。常温硬化型の
ものは基材を劣化させることは少ないが、充分な
硬化膜を得るには約1週間以上の硬化期間を要す
る。 特公昭49―47249号公報に、アルカリ金属珪酸
塩にかなりの量の無定形シリカを添加し長時間加
熱溶解した高粘性塗料を基材に塗布し、酸等の強
酸性処理液で処理した後に乾燥硬化させる方法が
開示されている。この発明は多量の無定形シリカ
粉を加熱溶解した塗料を使用したことを特徴とす
るものであり、同公報の比較例等に明示されてい
るように該シリカを溶解含有しない場合には効果
が発揮されない。この方法は該塗料の製造、光沢
性等に関して、若干の問題が存在し得る。上記の
諸問題を解決する一方法として、先に本発明者等
は、水溶性アルカリ金属珪酸塩等を含有する塗料
を下塗りし、酸溶液にて処理し、該酸を除去し、
次いで該塗料を上塗りした後、該塗膜を硬化させ
る工程を含む方法を発明した(特願昭56−211612
号)。その後、本発明等はこの発明を改善する発
明として、粉末固体を含有する水溶性アルカリ金
属珪酸塩系水溶液塗料を下塗りする工程、該塗料
よりも粉末固体分含有量の少ない水溶性アルカリ
金属珪酸塩系水溶液塗料を上塗りする工程、及び
少なくとも上塗り工程の後に所定範囲のPH値を有
する酸・アンモニウム塩系水溶液にて処理する工
程を特徴とする無機質塗膜の形成方法を提案した
(特願昭57−206675号)。この方法は通常の無機質
塗膜に付随する低い可撓性、従つてクラツクが発
生しやすい欠点を、塗膜に微細クラツクを均一に
発生させることにより応力を分散吸収させ、従つ
て耐汚染性のもたらす大きなクラツクの発生を防
止するものである。ここで発生される微細クラツ
クは約1μm幅程度のものであるため通常の用途
においては耐汚染性、耐透水性について問題にな
らないが、特別の用途、例えば台所、浴室用等、
においては若干問題となる場合がある。 従つて、本発明の主目的は、本発明等による先
行発明(特願昭57−206675号)を更に改善した新
規な無機質系塗膜の形成方法を提供することにあ
る。更に詳しくは、本発明の目的は、前記先行発
明で得られる塗膜の有する不燃性、耐熱性、有機
質塗料又はガラス釉面並の光沢と平滑性、可撓性
および耐白華性を保持しつつ、更に耐汚染性およ
び耐透水性が向上された無機質系塗膜の形成方法
を提供することにある。 本発明の代表的な態様を要約すると、鉱物質基
材上に、充填剤、顔料および硬化剤等から選ばれ
る粉体固形分を含有する水溶性アルカリ金属珪酸
塩系水溶液塗料(以下下塗り塗料という)を塗布
して適度に乾燥させて下塗りし、次に該粉体固形
分の含有量が該下塗り塗料よりも少量ないし零で
ある上塗り用の水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶
液塗料(以下上塗り塗料という)を塗布して適度
に乾燥させて上塗りし、そして少なくとも上塗り
工程の後にPH値約3.5〜約10.0の酸・アンモニウ
ム塩系水溶液を適用し、水洗しそして乾燥させ
(以下、酸・アンモニウム塩系水溶液処理とい
う)、次いで塗布後に硬化する充填用塗布液を形
成された塗膜上に塗布して該塗膜の微細クラツク
を充填することを特徴とする無機質系塗膜の形成
方法である。上記塗料のうちの少なくとも下塗り
用塗料が有効量の硬化剤を含有するのが好まし
い。必要あれば、上記の二塗料の中間の固形分含
量を有する水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶液塗
料を1回又はそれ以上両者の塗装の間に塗装して
(以下中塗りという)無機質塗膜を形成すること
も当然可能である。また、本発明においては、上
塗り工程の後のみでなく、下塗り工程の後およ
び/又は上記の中塗り工程の後にも上記酸・アン
モニウム塩系水溶性水溶液処理する態様も当然含
まれる。更にまた本発明において、下塗り塗装又
は上塗り塗装のみにより塗膜を形成した後、上記
充填用塗布液を塗布して微細クラツクを充填する
変形法も当然可能である。すなわち典型的には、
ガラス板、金属板、セラミツクス板、または従来
技術による不満足な無機質塗膜を有する鉱物質基
材等の実質的に非多孔性基材上に、上記の上塗り
塗料を塗布して適度に乾燥させる塗装を少なくと
も一回ほどこした塗膜に、同様に同範囲のPH値の
酸・アンモニウム塩系水溶液を適用、水洗そして
乾燥し、次いで同様に充填用塗布液を塗布して硬
化することを特徴とする、無機質系塗膜の形成方
法がある。該塗料は有効量の硬化剤を含有するこ
とが好ましい。 上記の各態様において、水洗に際して水のみで
なく、残存する該アンモニウム塩等に作用して除
去を促進(例えば化学反応による分解)しかつ該
塗膜に実質的に無影響である強塩基―強酸・塩
(例えばNaClまたはKCl)を水に添加した希水溶
液(例えば0.1〜5重量%程度)を使用すると、
水洗時間が短縮される。 前記の酸・アンモニウム塩系水溶液のPH値は、
一般に約3.5〜約10.0の範囲であり、好ましくは
約4〜約9の範囲であり、そしてより好ましくは
約4.5〜約8.5そして典型的には約5〜約8の範囲
である。約3.5〜10.0の範囲外では本発明の効果
は一般に達成困難である。 該酸・アンモニウム塩系水溶液とは、酸または
酸性塩とアンモニアまたはアンモニア水またはア
ンモニア化合物との反応生成物または反応生成混
合物である塩の水溶液を指称し、代表的には、(1)
水に該酸・アンモニウム塩を溶解するかまたは(2)
水に酸およびアンモニア水またはアンモニアガス
を添加する等によつて調製し得る。該水溶液を所
望のPH値に調整するには、例えば該水溶液にアン
モニア水もしくはアンモニアガスまたは該酸を適
度に添加すればよい。必要に応じて、所望のPH値
を効果的に維持するために適当な緩衝剤を添加す
ることも可能である。なお、酸・アンモニウム塩
系水溶液の塩成分は、二種類以上の塩の混合物で
あつてもよい。 該酸・アンモニウム塩系水溶液の塩の酸成分と
しては無機酸及び有機酸またはこれらの酸性塩が
使用でき、無機酸系としてはリン酸、塩酸、亜硫
酸、硫酸、硝酸、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、第1リン酸アルミニウム、第1リン酸カ
ルシウム、硝酸アルミニウム等が、そして有機酸
としてはシユウ酸、クエン酸、酢酸、酒石酸等が
代表的に例示されるが、これらに限定されない。
なお、代表的な酸・アンモニウム塩として、リン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム等
が例示できるが、一般に、第一、第二および/ま
たは第三リン酸アンモニウムが特に好適である。 本発明における基材の例には、石綿セメント
板、石綿パーライト板、珪酸カルシウム板、石綿
セメント珪酸カルシウム板、石膏ボード、モルタ
ルボード、コンクリートボード、パルプセメント
板、木片セメント板、GRC(ガラス繊維強化セメ
ント)ボード、CFRC(カーボン繊維強化セメン
ト)ボード、SFRC(スチール繊維強化セメント)
ボード、ALCボード、ロツクウール無機質成形
体、金属板、セラミツク板、ガラス板等が含まれ
る。 本発明における水溶性アルカリ金属珪酸塩系水
溶液塗料は、水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶液
および硬化剤、充填剤、顔料等の粉体固形分を混
合して形成される。下塗り塗料に含有される該粉
体固形分の量は、該塗料の重量に基き、約10%以
上そして好ましくは約30%以上から該珪酸塩水溶
液ベヒクルにて塗料として保持される量(例えば
約80重量%)までの範囲である。一般に約20〜約
60重量%の範囲の量が用いられる。前記の態様に
おける上塗り塗料の該粉体固形分の量は、約30重
量%以下そして通常は約20重量%以下そして好ま
しくは約10%以下から零までの範囲である。 上記水溶性アルカリ金属珪酸塩は、通常一般式
M2O・xSiO2・yH2O(但し、Mは周期律表第族
に属するアルカリ金属、x及びyは正の数であ
る。)で表わされるが、この水溶性アルカリ金属
珪酸塩を多価金属化合物で変性した変性水溶性ア
ルカリ金属珪酸塩を用いてもよく、この変性塩も
また上記水溶性アルカリ金属珪酸塩の用語に含ま
れる。水溶性アルカリ金属珪酸塩には、珪酸ナト
リウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等があり、
xの値は特に制限するものではないが、2〜5が
造膜性、耐久性等の観点から好ましい。yの値に
ついても特に制限するものではなく、最終的に得
られる組成物塗料に適度な粘性をもたせる範囲、
あるいは該組成物を取り扱う上において支障がな
い範囲であればよい。変性水溶性アルカリ金属珪
酸塩は、前記水溶性アルカリ金属珪酸塩にマグネ
シウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、ジル
コニウム等の多価金属の酸化物、水酸化物、弗化
物、炭酸塩、リン酸塩等の化合物の1種あるいは
2種以上を溶解反応させたものあり、塗膜の耐水
性、耐薬品性等の改善に寄与する。本発明におけ
る無機質塗料には、これらの水溶性アルカリ金属
珪酸塩(変性水溶性アルカリ金属珪酸塩も含む)
の1種あるいは2種以上を混合して用いることが
できる。実用的には珪酸ナトリウムが造膜性、接
着性、低コスト性等の点で優れており、本発明で
は珪酸ナトリウム1種を用いても優れた無機質塗
膜が得られる。なお、塗料中の該アルカリ金属珪
酸塩の含有量は、該塗料の重量に基き、約7%以
上、好ましくは約10%以上、更に好ましくは約15
%以上、そして典型的には約15%〜約60%の範囲
である。 上記の水溶性アルカリ金属珪酸塩(変性水溶性
アルカリ金属珪酸塩を含む)の硬化剤には、酸化
亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等の
多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム等の多価金属水酸化物;炭酸亜鉛、炭
酸マグネシウム等の多価金属炭酸塩;リン酸マグ
ネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等の
多価金属リン酸塩;珪弗化亜鉛、珪弗化アルミニ
ウム等の珪弗化物;グリオキザール、シユウ酸ア
ミド等の有機化合物等があり、これらの硬化剤の
1種類あるいは2種以上を用いる。硬化剤の有効
量は、該各塗料の重量の約1%以上、好ましくは
約3%以上、典型的には約5%以上である。 充填剤には、珪石、アルミナ、ガラス粉等の粒
状物;粘土、雲母等の偏平状物;石綿、ガラス繊
維粉等の繊維状物等がある。 顔料には、二酸化チタン、ベンガラ、黄鉛、ク
ロムグリーン、群青、マルスバイオレツト、コバ
ルトブルー、カーボンブラツク等がある。 その他の添加剤としては、公知の界面活性剤、
分散剤、消泡剤、増粘剤等があり、必要に応じて
これらが添加される。 硬化剤以外の前述の各粉体固形成分の量は、各
塗料に必要な全粉体固形分含量の範囲内で、必要
に応じて適宜決定し得る。 前記の塗布後に硬化性の充填用塗布液として
は、有機質又は無機質の材料、これらの混合物、
或いはこれらの材料を含む溶液又は懸濁液を使用
し例えば透明な又は着色された従来の有機質塗
料、液状樹脂、シリカゾル、金属アルコキシドの
加水分解物、又はポリシロキサン或いはこれらの
混合物、溶液又は懸濁液等を使用し得る。なお、
耐熱性および/又は耐候性等の観点からは、本質
的または実質的に無機成分および/又はポリシロ
キサンからなる塗布液が一般に好ましい。 上記有機質塗料は溶剤型又は水性のいずれであ
つてもよい。アクリル系塗料、ビニル系塗料、ウ
レタン系塗料、シリコン系塗料等が例示され、液
状樹脂としては、例えば熱硬化性アクリル樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等があ
る。 前記金属アルコキシド加水分解物は部分加水分
解物をも含み得、また数種の金属アルコキシドの
加水分解物および/又は部分加水分解物の混合物
であつてもよい。該金属アルコキシドとしては例
えばテトラエトキシシラン、テトライソプロポキ
シチタン、トリブトキシアルミニウム等が例示で
きる。前記ポリシロキサンとしてはメチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フエ
ニルトリエトキシシラン等が例示できる。因み
に、上記の硬化性の非白華性充填用塗布液とは、
乾燥(自然乾燥または加熱または光/放射線照射
等による固形化)して微細クラツク部分に充填付
着された非白華性の固形物を形成する塗布可能な
液状物(溶液または懸濁物)を意味する。従つ
て、その硬化の機構は、固化、凝集、重合、縮
合、架橋結合等のいずれであつてもよく、そして
乾燥とは該塗布液が硬化して該クラツク部分に固
形化して付着する状態を意味する。すなわち、こ
れらの要件をみたす充填用塗布液はすべて本発明
に使用することができる。なお、有機系の塗料ま
たは液状樹脂からなる塗布液を使用する場合、架
橋結合性のものを使用すると一般に耐熱性等が向
上する。 次に本発明の無機質系塗膜の形成方法について
説明する。本発明の一態様において、硬化剤、充
填剤、顔料等の粉体固形分を添加した水溶性アル
カリ金属珪酸塩系塗料を塗布して第1層を得、1
次乾燥後、硬化剤、充填剤、顔料等の粉体固形分
を含まないか、あるいは硬化剤、充填剤、顔料、
増粘剤等を小量含む水溶性アルカリ金属珪酸塩系
塗料を塗布して第2層を得、2次乾燥後、前記の
PH値の酸・アンモニウム塩系水溶液に浸漬し、さ
らに水中又は希水溶液中に浸漬して乾燥させ、次
いで塗布液に硬化する充填用塗布液を塗膜上に塗
布しそして乾燥させて無機質塗膜を形成できる。 上記の態様において、第1層は硬化剤、充填
剤、顔緑等の粉体固形分を比較的多量に含んでい
るために、1次乾燥により比較的ポーラスな塗膜
ができる。この第1層に粉体固形分を含まない
か、あるいは硬化剤、顔料、増粘剤等小量を含む
水溶性アルカリ金属珪酸塩系塗料を塗布すると、
一部分は第1層に浸透して第1層は緻密な層とな
りまた、一部分は第1層の上部表面に粉体固形分
を含まないかあるいは少量含む透明釉薬調の薄膜
が第2層として形成される。その後、第2層が発
泡しない程度の温度で2次乾燥を行なう。さらに
前記のPH値の酸・アンモニウム塩系水溶液中に浸
漬させて塗膜中のアルカリ金属を酸イオンにより
選択的、強制的に除去して塗膜を硬化させるとと
もに、一部分の該酸は塗膜中の成分とも反応して
硬化作用をもたらすものと考えられる。その後、
塗膜を水中又は希水溶液中に浸漬させることによ
り、塗膜や基材中の残留未反応酸・アンモニウム
塩等の物質を除去し、これを乾燥させると塗膜は
収縮して微細なクラツクが均一に発生する。次に
この微細なクラツクを塞ぐために、前記の塗布後
硬化する充填用塗布液を該塗膜上に塗布する。該
塗布液が有機質材料を含む場合には、塗布後塗布
面上の余分な付着物又は膜を除去するのが好まし
い。無機質材料のみの場合には、付着物又は形成
された膜が残留していてもよい。かかる操作の
後、乾燥を行なう。なお、有機質系塗布液の場合
は、該クラツク部分にだけ可及的に塗布をするこ
とも好ましい方法である。従つて該塗布液を塗布
する厚さは、該クラツクを充填するのに充分でか
つ余分な塗膜を形成しない塗布量であることが一
般に好ましい。なお、前述の下塗り工程後にも
酸・アンモニウム塩系水溶液処理を行なう態様、
中塗り工程を含む態様、上塗り塗料だけを塗布す
る態様等においても、その工程および作用は当業
者に自明である。 本発明の特質を以下に要約すると、 (1) 塗膜の表面が透明釉薬調になり、美観、肌ざ
わりがよい。 (2) 弱酸性から中性付近の酸・アンモニウム塩水
溶液で薬液硬化させて塗膜を製造すると、加熱
硬化法に比べ塗膜の硬化が均一でゆるやかであ
るため、塗膜に均一に微細なクラツクが発生す
る。こうして発生したクラツクは通常汚染物質
が入り込めないほど微細であり、また基材の吸
水膨張、乾燥収縮等の寸法変化やたわみが発生
してもその均一なクラツクにより応力を分散吸
収させてしまうため、もはや耐汚染性の低下を
もたらす大きなクラツクは発生せず耐汚染性が
よい。しかし、本発明に従つてこの微細クラツ
クに塗布物を充填することにより、一層耐汚染
性および耐透水性(不透水性)が向上される。
一方、上述のような基材の寸法変化やたわみが
発生しても、応力は微細クラツクと塗布物との
境界で分散吸収されるため、大きなクラツクの
発生は防止される。 (3) 酸、アンモニウム塩系水溶液で処理すること
により白華成分となる塗膜中のアルカリ金属を
除去するので、耐白華性に優れた塗膜ができ
る、 等が挙げられる。 更に、本発明の基材として石綿セメント板や珪
酸カルシウム板などのセメント質のものを用いる
場合には、本発明の方法が高温加熱を必要とせず
比較的低温加熱での乾燥後、前記のPH値の酸、・
アンモニウム塩系水溶液により硬化させるもので
あるため基材を劣化させることがない。また、基
材中の白華成分となる遊離Ca成分を酸により固
定することができるので、耐白華性を向上させる
ことができる。また、補強材として石綿やガラス
繊維が含有されている基材についても劣化させる
ことはない。 第1層を形成する下塗り塗料は、基材との密着
性や上塗り塗膜の硬化性を向上させるために硬化
剤を添加した方がよく、また塗膜としての強度、
耐久性等の機能を持たせたり、微細なクラツクを
均一に発生させたりするために充填剤等の固形物
を添加した方がよい。この様に下塗り塗膜層は、
塗膜としての機能を備えるとともに、上塗り塗料
を適度に浸透させ、下塗り塗膜層中の未反応の硬
化剤と反応させて上塗り塗膜の硬化を補う役割も
果たすのである。なお、必要に応じて界面活性
剤、消泡剤、増粘剤などを加えてもよい。 第2層を形成する上塗り塗料にも水溶性アルカ
リ金属珪酸塩を用いるが、緻密な膜に仕上げ耐汚
染性、光沢、平滑性、美観性等を付与するため
に、硬化剤や充填剤等の固形物は添加しないか、
あるいは加熱時の発泡防止、着色等のため硬化
剤、顔料等を上記性能の低下をもたらさない程度
の小量で添加する。なお前記の上塗り塗料だけの
態様においては、必要最低量の硬化剤を添加する
のが好ましい。水溶性の硬化剤(グリオキザー
ル)の併用も望ましい。 塗膜に形成された微細クラツクを塞ぐための塗
布後硬化する充填用塗布液に硬化剤を含ませて効
果を促進させてもよい。該塗布液は、上記微細ク
ラツクの幅よりも小さく、従つて該微細クラツク
に侵入し得る限り(例えば粒径0.5μm以下)、充
填剤、顔料等の固形物を含むことができる。 下塗り塗料及び上塗り塗料の塗布量は、塗料の
種類、基材の種類、目的とする塗装板の用途等に
より異なるが、下塗り塗料については通常20〜
50μmの塗膜を形成させる量、そして上塗り塗料
については通常2〜5μmの塗膜を形成させる量
である。微細クラツクに充填するための塗布液の
塗布量は微細クラツクを埋めるのに十分な量であ
ればよく、通常乾燥体として0.1〜2mg/cm2であ
る。 下塗り塗料の塗装後の1次乾燥は、下塗り塗料
が均一に乾く程度でよく、室温〜約100℃で1分
〜60分間程度保持すればよい。 上塗り塗料の塗装後の2次乾燥は、硬化剤の種
類により異なるが、塗膜を完全硬化させず、次の
薬液処理工程においてアルカリ金属成分が選択的
に効率よく溶出除去でき、且つ上塗り塗膜層が発
泡しない範囲の条件で行なう。通常、室温〜約
150℃で30分〜48時間程度保持すればよい。微細
クラツク充填後の乾燥は、充填用塗布液の種類に
より異なるが、通常室温〜120℃にて5分〜5時
間程度保持すればよい。 酸・アンモニウム塩系水溶液のPH値が約3.5以
下では、塗膜中のアルカリ金属成分の溶出速度が
急激になつたり、アルカリ金属成分以外の塗膜成
分の溶出も激しくなり、大クラツクの発生や強
度、耐久性、光沢、平滑性、美観性の低下の原因
となる。また基材としてセメント質のものや補強
材として石綿などが添加してあるものは侵されや
すくなる。該PH値が約10.0以上になるとアルカリ
金属成分以外の成分の溶出が多くなり、塗膜の光
沢、平滑性、美観性が低下する。通常、薬液処理
条件として酸・アンモニウム塩系水溶液濃度は前
記のPH範囲に調整することを条件として約0.2〜
約20重量%そして典型的には約0.5〜約10重量%
程度、処理液温度は室温〜約60℃、処理時間は約
1〜24時間程度が望ましい。要するに、薬液処理
条件は、塗膜中のアルカリ金属成分が適度な溶出
速度で選択的に除去でき、且つ基材成分が侵され
にくいPH値の薬液を使用することが必要である。 酸・アンモニウム塩系水溶液による薬液処理後
は、塗膜を水又は希水溶液中に浸漬させて塗膜や
基材中の未反応の酸・アンモニウム塩等の水可溶
性物質を除去する。通常、水中浸漬は約1〜24時
間行なえばよい。なお、水中浸漬を行なう代わり
に食塩水等前述の強塩基・強酸塩希水溶液に浸漬
させれば、浸漬除去時間を約半分に短縮すること
ができる。 以下に実施例及び比較例によつて本発明の代表
的な具体例を詳細に説明する。 実施例 1A (1) 塗料の調合 下塗り塗料は下記に示す調合の内、珪酸ナト
リウム水溶液、界面活性剤、消泡剤以外のもの
をポツトミルで24時間混合し、さらに残りを加
えて15分間スクリユー撹拌して調製した。 (i) 下塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
100〔重量部〕 酸化亜鉛 30 〃 珪石粉 40 〃 トリポリリン酸ナトリウム 2 〃 チタン白 20 〃 水 90 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 消泡剤(5%液) 1 〃 上塗り塗料は下記に示す調合で混合撹拌に
より調製した。 (ii) 上塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
100〔重量部〕 水 100 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 消泡剤(5%液) 1 〃 充填用塗布液は下記に示す調合で混合撹拌
により調整した。 (iii) 充填用塗布液の調合 アクリル系透明塗料 メタラツクC(商品名、藤倉化成(株)社製) 50〔容量部〕 メタラツクCシンナー(溶剤) 50〔容量部〕 (2) 塗 装 下塗り塗料を珪酸カルシウム板(厚さ3mm)
にエアースプレーにより2回に分けて、乾燥膜
厚が約50μmの厚さになるように塗装し、80℃
で10分間1次乾燥を行なつた。次に上塗り塗料
を下塗りした塗装板にエアスプレーにより乾燥
膜厚が約5μmの厚さになるように塗装し、130
℃で3時間2次乾燥を行なつた。これを30℃の
リン酸アンモニウム水溶液中(第1リン酸アン
モニウム2.5%、および第2リン酸アンモニウ
ム2.5%、PH6.5)に8時間浸漬し、さらに水中
に12時間浸漬した後水洗し80℃で乾燥した。 (3) 微細クラツクの充填 上記の(2)にて得られた塗装板上に、上記の充
填用塗布液をゴムヘラを用いて塗布し、ゴムヘ
ラにより塗膜上面に付着しているアクリル系透
明塗料を除去し、次に室温にて24時間に乾燥さ
せた。 実施例 1B 実施例1Aの(2)において得られた塗装板上に、
金属アルコキシド加水分解物及びポリシロキサン
を主要成分とする塗布液X―12―2200(商品名、
信越化学工業株式会社製造)を0.01ml/cm2の割合
にてエアースプレーにより塗布、そのまま室温に
て1時間乾燥させた。その後110℃で2時間さら
に乾燥させた。 実施例 2A、2B (1) 塗料の調合 実施例1Aの下塗り塗料および上塗り塗料の
調合を下記のように代え、同様の操作により調
製した。 (i) 下塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
60 〔重量部〕 珪酸カリウム水溶液(30%液)
40 〃 ポリリン酸アルミニウム 10 〃 酸化亜鉛 10 〃 珪石粉 50 〃 ピロリン酸カリウム 2 〃 アエロジル 0.5 〃 ベンガラ 10 〃 水 80 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 消泡剤(5%液) 1 〃 (ii) 上塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
100 〔重量部〕 ベンガラ 10 〃 ピロリン酸カリウム 0.5 〃 水 100 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 消泡剤(5%液) 1 〃 (2) 塗 装 下塗り塗料を石綿スレート板(厚さ3mm)に
エアスプレーにより乾燥膜厚が約40μmの厚さ
になるように塗装し、気中に30分間放置した
後、下塗りした塗装板に上塗り塗料をエアスプ
レーにより乾燥膜厚が約10μmの厚さになるよ
うに塗装し、120℃で5時間乾燥を行なつた。
これを40℃のリン酸アンモニウム水溶液中(5
%リン酸液中にアンモニアガスを吹き込みPH値
を7.0として調整した。)に6時間浸漬し、さら
に0.5%食塩水中に5時間浸漬した後、水洗し、
気中乾燥した。 (3) 微細クラツクの充填 得られた2個の塗装板上に、一方には(a)実施
例1Aの(3)で使用したアクリル系透明塗料塗布
液を用いて(実施例2A)、他方には(b)実施例
1Bで使用した塗布液X―12―2200を用いて
(実施例2B)、それぞれ実施例1Aの(3)および実
施例1Bの操作に従つて塗膜の微細クラツクを
充填した。 実施例 3A、3B (1) 塗料の調合 実施例1Aの下塗り塗料および上塗り塗料の
調合を下記のように代え、同様の操作により調
製した。 (i) 下塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
65〔重量部〕 珪酸カリウム水溶液(30%液)
20 〃 珪酸リチウム水溶液(25%液)
15 〃 ポリリン酸マグネシウム 15 〃 ポリリン酸亜鉛 10 〃 アルミナ粉 40 〃 合成雲母 10 〃 ピロリン酸ナトリウム 2 〃 コバルトブルー 10 〃 水 90 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 消泡剤(5%液) 1 〃 上塗り塗料は下記に示す調合で混合撹拌に
より調製した。 (ii) 上塗り塗料の調合 珪酸ナトリウム水溶液(40%液)
50〔重量部〕 珪酸カリウム水溶液(30%液)
50〔重量部〕 水 100 〃 界面活性剤(5%液) 1 〃 (2) 塗 装 下塗り塗料を珪酸カルシウム板(厚さ4mm)
にエアースプレーにより乾燥膜厚が約50μmの
厚さになるように塗装し、気中に10分間放置し
た後、上塗り塗料を下塗りした塗装板にエアス
プレーにより乾燥膜厚が約10μmの厚さになる
ように塗装し、130℃で90分間乾燥した。これ
を30℃のリン酸アンモニウム水溶液中(5%リ
ン酸液中に濃アンモニア水を加えてPH値を8.0
として調整した。)に8時間浸漬し、さらに1
%食塩水中に4時間浸漬した後、水洗し、気中
乾燥した。 (3) 微細クラツクの充填 実施例1Aの(3)と同様に(実施例3A)又は実
施例1Bと同様に(実施例3B)して微細クラツ
クを充填した。 実施例 4 実施例1Aにおけるリン酸アンモニウム水溶液
のかわりに、(1)硫酸アンモニウム、(2)硝酸アンモ
ニウム、(3)塩化アンモニウム、または(4)酢酸アン
モニウムの5重量%水溶液にアンモニアガスを吹
き込みPH値を7に調整した30℃の水溶液をそれぞ
れ使用して10時間浸漬し、他は同様にして実施例
1Aの工程を繰り返した。得られた塗膜に、実施
例1Bの塗布液を同様に塗布して微細クラツクを
充填した。 実施例 5 実施例1Aの下塗り塗料を珪酸カルシウム板
(厚さ3mm)にエアースプレーにより2回に分け
て乾燥膜厚を約50μmの厚さになるように塗装
し、130℃で3時間乾燥させ、実施例1Aで使用し
た30℃のリン酸アンモニウム水溶液中に8時間浸
漬しさらに水中に12時間浸漬後水洗し80℃で10分
間乾燥させる。次に実施例1Aで使用した上塗り
塗料を、下塗りして薬液処理した塗装板にエアー
スプレーにより乾燥膜厚を約5μmの厚さになる
ように塗装し、130℃で1時間乾燥を行なつた。
これを前記の30℃のリン酸アンモニウム水溶液中
に2時間浸漬し、さらに水中に12時間浸漬した後
水洗し80℃で乾燥した。得られた塗膜に、実施例
1Bの塗布液を同様に塗布して微細クラツクを充
填した。 実施例 6 厚さ約3mmの粗面ガラス板に、実施例2Aの上
塗り塗料に更に5重量部の酸化亜鉛を添加撹拌し
た上塗り塗料だけを2回に分けて20μmの厚さに
スプレー塗装し、以下は実施例1Aと同様にして、
乾燥、リン酸アンモニウム水溶液処理、水中浸漬
および乾燥を実施した。得られた塗装物の塗膜
に、実施例1Bの塗布液を同様に塗布して微細ク
ラツクを充填した。 評 価 上記の実施例1A、1B、2A、2B、3A、3B、
4、5および6によつて得られたクラツク充填塗
膜について、耐透水性および耐汚染性に関してテ
ストした。その結果、耐透水性および耐汚染性は
両者ともいずれも異状がなく実質的に完全であつ
た。 比較のために、上記の各実施例において、最終
処理である充填用塗布液の塗布前の塗膜について
同様に透水性および耐汚染性をテストした結果、
耐透水性は僅かに透水が認められ、そして耐汚染
性は僅かに汚染の後が認められた。参考までに、
充填用塗布液の塗布前の塗膜の性能(特願昭57−
206675号の実施例に相当)を次表に示す。
【表】
【表】 上記において、〇印は実用的に満足であること
を示し、そして空欄は測定を省略したことを示
す。従つて、本発明にしたがつてクラツク充填処
理した塗膜は、上表において少なくとも耐透水性
および耐汚染性に関して実質的に完全である◎印
に相当するものである。 なお上記の塗膜性能の試験方法は次の通りであ
る。 (1) 耐透水性:塗膜表面にガラス管を立て、25cm
の高さまで20℃の水を入れ24時間放置後、ボー
ドの裏面を観察。 (2) 促進耐候性:サンシヤインウエザーメーター
で500時間照射後、表面を観察。 (3) 耐沸騰水性:100℃の沸騰した上水中に5時
間浸漬後、表面を観察。 (4) 耐白華性:試料の裏面を湿潤下において1日
放置した後1日風乾させることを1サイクルと
し、10サイクルを行なつた後、表面を観察。 (5) 耐汚染性:カーボンブラツクを10%混合した
ワセリンを塗り、24時間放置後セツケン水を浸
したガーゼでふきとつた後、表面を観察。 (6) 光沢:目視 (7) 耐酸性:10%HCl水溶液を15分間密着後、表
面を観察。 (8) 対アルカリ性:10%NaOH水溶液を15分間
密着後、表面を観察。 (9) 密着性:ゴバン目試験(目数は2×2mmのも
のを100個) (10) 最大クラツク幅:3ケ月気中放置後、電子顕
微鏡により測定。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉱物質基材上に、粉体固形分を含有する下塗
    り用の水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶液塗料を
    塗布して適度に乾燥させ、そして次に該下塗り用
    塗料よりも該粉体固形分の含有量が実質的に小量
    ないし零である上塗り用の水溶性アルカリ金属珪
    酸塩系水溶液塗料を塗布して適度に乾燥した塗膜
    に、PH値が3.5〜10.0の酸・アンモニウム塩系の
    水溶液を適用し、水洗しそして乾燥させ、得られ
    た微細クラツクを有する塗膜に硬化性の充填用塗
    布液を塗布して該塗膜の微細クラツクを充填する
    ことを特徴とする、無機質系塗膜の形成方法。 2 上記充填用塗布液が硬化性を有する非白華性
    の無機質および/または有機質の材料、或いはこ
    れらの材料を含む溶液又は微粒子懸濁液から本質
    的になる、特許請求の範囲第1項の塗膜の形成方
    法。 3 上記充填用塗布液が有機質塗料、液状樹脂、
    シリカゾル、金属アルコキシド加水分解物および
    ポリシロキサンから選ばれた1種類又は2種類以
    上の混合物、又はそれらを含む溶液又は懸濁液で
    ある、特許請求の範囲第2項の塗膜の形成方法。 4 上記塗料の少なくとも下塗り用塗料が有効量
    の硬化剤を含有する、特許請求の範囲第1〜3項
    のいずれかの塗膜の形成方法。 5 上記酸・アンモニウム塩系水溶液のPH値が4
    〜9の範囲である、特許請求の範囲第1〜4項の
    いずれかの塗膜の形成方法。 6 上記下塗り用塗料に含有される上記粉体固形
    分の量が20重量%以上から該珪酸塩水溶液ベヒク
    ルにて塗料として保持される量までの範囲であ
    る、特許請求の範囲第1〜5項のいずれかの塗膜
    の形成方法。 7 水洗に強塩基―強酸の塩の希水溶液を使用す
    る、特許請求の範囲第1〜6項のいずれかの塗膜
    の形成方法。 8 鉱物質基材上に、粉体固形分を含有する下塗
    り用の水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶液塗料を
    塗布して適度に乾燥させ、PH値が3.0〜10.0の
    酸・アンモニウム塩系水溶液を適用し、水洗しそ
    して乾燥させ、そして次に該下塗り用塗料よりも
    該粉体固形分の含有量が実質的に小量ないし零で
    ある上塗り用の水溶性アルカリ金属珪酸塩系水溶
    液塗料を塗布して適度に乾燥した塗膜に、PH値が
    3.5〜10.0の酸・アンモニウム塩系の水溶液を適
    用し、水洗しそして乾燥させ、得られた微細クラ
    ツクを有する塗膜に硬化性の充填用塗布液を塗布
    して該塗膜の微細クラツクを充填することを特徴
    とする、無機質系塗膜の形成方法。 9 上記充填用塗布液が硬化性を有する非白華性
    の無機質および/または有機質の材料、或いはこ
    れらの材料を含む溶液又は微粒子懸濁液から本質
    的になる、特許請求の範囲第8項の塗膜の形成方
    法。 10 上記充填用塗布液が有機質塗料、液状樹
    脂、シリカゾル、金属アルコキシド加水分解物お
    よびポリシロキサンから選ばれた1種類又は2種
    類以上の混合物、又はそれらを含む溶液又は懸濁
    液である、特許請求の範囲第9項の塗膜の形成方
    法。 11 上記塗料の少なくとも下塗り用塗料が有効
    量の硬化剤を含有する、特許請求の範囲第8〜1
    0項のいずれかの塗膜の形成方法。 12 上記酸・アンモニウム塩系水溶液のPH値が
    4〜9の範囲である、特許請求の範囲第8〜11
    項のいずれかの塗膜の形成方法。 13 上記下塗り用塗料に含有される上記粉体固
    形分の量が20重量%以上から該珪酸塩水溶液ベヒ
    クルにて塗料として保持される量までの範囲であ
    る、特許請求の範囲第8〜12項のいずれかの塗
    膜の形成方法。 14 水洗に強塩基―強酸の塩の希水溶液を使用
    する、特許請求の範囲第8〜13項のいずれかの
    塗膜の形成方法。 15 鉱物質基材そして特に実質的に非多孔性の
    基材上に粉体固形分の含有量が30重量%未満ない
    し実質的に零である水溶性アルカリ金属珪酸塩系
    水溶液塗料を塗布して適度に乾燥することからな
    る少なくとも1回の塗装をした塗膜に、PH値が
    3.5〜10.0の酸・アンモニウム塩系の水溶液を適
    用し、水洗しそして乾燥させ、次いで得られた微
    細クラツクを有する塗膜に硬化性の充填用塗布液
    を塗布して該塗膜の微細クラツクを充填すること
    を特徴とする、無機質系塗膜の形成方法。 16 上記充填用塗布液が硬化性を有する非白華
    性の無機質および/または有機質の材料、或いは
    これらの材料を含む溶液又は微粒子懸濁液から本
    質的になる、特許請求の範囲第15項の塗膜の形
    成方法。 17 上記充填用塗布液が有機質塗料、液状樹
    脂、シリカゾル、金属アルコキシド加水分解物お
    よびポリシロキサンから選ばれた1種類又は2種
    類以上の混合物、又はそれらを含む溶液又は懸濁
    液である、特許請求の範囲第16項の塗膜の形成
    方法。 18 上記塗料が有効量の硬化剤を含有する、特
    許請求の範囲第15〜17項のいずれかの塗膜の
    形成方法。 19 上記酸・アンモニウム塩系水溶液のPH値が
    4〜9の範囲である、特許請求の範囲第15〜1
    8項のいずれかの塗膜の形成方法。 20 水洗に強塩基―強酸の塩の希水溶液を使用
    する、特許請求の範囲第15〜19項のいずれか
    の塗膜の形成方法。
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