JPS6350420A - 大形鍛鋼品のオ−ステナイト粒微細化方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、大形鍛鋼品の製造、特に鍛造後に施す低温鍛
練によるオーステナイト粒微細化方法に関する。

（従来の技術） 近年、重電機械用の軸材、ディスク材などに供される鍛
鋼品は、ますます大形化する傾向にあると共に高品質化
の要請が厳しいものとなってきている。

この大形化に起因して、製造される鍛鋼品、特に大形合
金鍛鋼品においては、その中心部に粗大なオーステナイ
ト結晶を含む、昆拉が発生し易いという問題がある。こ
のような粗大オーステナイトを含む混粒は、超音波探傷
の際に超音波の透過不良や異常反射を惹起して欠陥発見
の妨げとなるばかりでなく、鍛鋼品自体の靭性や疲労強
度を劣化せしめるという弊害をもたらす。

このため、上記要請に応えるべく、従来より、焼ならし
、焼もどし、等塩焼きなまし等を種々に組合せた様々な
熱処理法が提案され、鋼種に応じて鍛造後の鍛鋼品に適
用され、オーステナイト結晶粒の微細化が図られている
。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、オーステナイト結晶粒の微細化のための上記熱
処理法は、加熱、冷却速度と保持温度を種々の所定値に
制御しようとするものであり、この一連の繰り返しに長
時間を必要とし、例えば、Ｎｉ−Ｃｒ−Ｍｏ−Ｖ　鋼の
場合、１回の熱処理に１０日らの日数を要している。そ
のため、熱処理工程の能率化や省エネルギー化を図るこ
とができず、また熱処理が不十分な場合には、前述の粗
大オーステナイト結晶粒が発生してしまうという欠点が
あった。

本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解消し、オース
テナイト結晶粒を微細化して、高品質の大形鍛鋼品を製
造し得る方法を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る大形鍛鋼品のオーステナイト粒微細化方法
は、大形鍛鋼品の鍛造打上後、打上材にオーステナイト
相が再結晶しない条件下で２．０％以上の圧下加工を加
え、次に等温パーライト変態させ、更に、Ａｃａ（（オ
ーステナイト＋フェライト）相からオーステナイト相へ
の温度上昇時の相変態温度）〜１２００℃に昇温又は保
持する。

（作　用） オーステナイト相が再結晶しない条件下で圧下を加える
ことにより、オーステナイト組織にパーライト核生成サ
イトが発生し、その後の等温パーライト変態により微細
なパーライト組織が誘起され乙− （実施例） 上記目的を達成するため、本発明者らは、従来の煩雑な
熱処理のみによるオーステナイト結晶粒の微細化に代え
て、鍛造後に施す熱処理時に特定の機械的手段を採用す
ることを想到し、オーステナイト相が再結晶しない条件
下で種々の圧下周期、圧下速度、及び圧下刃で一段又は
多段の圧縮加工（繰り返し圧下）を加え、その後等温パ
ーライト変態させ、更にオーステナイト化した後のオー
ステナイト粒度を調査した。その結果、鍛造打上時のオ
ーステナイト粒径が、ＪＩＳ粒度番号で一４番以上であ
っても、鍛造打上後、オーステナイト相が再結晶しない
条件下で打上材に２％以上の圧下を加え、その後、等温
パーライト変態させオーステナイト化すると（第１図参
照）、オーステナイト結晶粒が、より効率的に微細化さ
れることを見出した。

第２図は、鍛造打上後、７５０℃で圧下加工を行い、次
に８２０℃に昇温保持したときのオーステナイト結晶粒
の微細化を示す。圧下率が２％以上ではＪＩＳオーステ
ナイト粒度番号が約８にまで微細化される。

以下、さらに各条件について説明する。

上記加工は、一連の従来の鍛練工程の後で、等温パーラ
イト変態前に打上材の中心部がオーステナイト相の状態
で施す必要があり、具体的には、１回の圧下又は繰返し
圧下による圧下鍛練である。

かかる加工は、（累積）最大主対数歪が２．０％以上、
好ましくは８．０％以上となるように施す。

２．０％未満の圧下では細粒化効果が期待できない。そ
の際、対数歪速度は、１回圧下であれ繰り返し圧下てあ
れ、１．０／秒以下にするのが望ましく、それよりも大
きな対数歪速度にすると打上材に割れや疵が多発するこ
とになる。繰り返し圧下の場合には、圧下周期を３００
秒以内にするのか好ましい。それ以上の圧下周期では最
大主対数歪の累積効果が弱まり、細粒化効果が弱まる。

加工応力は、累積最大主対数歪が２．０％に達するまで
加工硬化によって漸増する。この時点でサイトが発生し
、その後の等温パーライト変態時に微細なパーライト組
織を誘起させ、更にＡｃ３〜１２００℃、特にＡｃ１〜
１０００℃に昇温又は保持するならば、オーステナイト
粒度をＪＩＳ粒度番号で約８番に細粒化することさえ可
能となる（第２図参照）。

加工温度は、従来の鍛造後でオーステナイト相が再結晶
しない温度加工条件であれば良いが、好ましくは８５０
〜５５０°Ｃである。等温パーライト変態後、更にＡ　
Ｃ３〜１２００℃に昇温又は保持するのは、強度、靭性
、疲労特性等を所定の特性とするためである。

加工を加えるのは、オーステナイト結晶粒を微細化した
り大形鍛鋼品の所望部分に対してであって、それが幅又
は長手方向の一部であっても鍛鋼品全体にわたっても任
意である。

上記加工熱処理後の熱処理としては、特に制限されない
。例えば、１回または２回以上の焼入れ＋焼戻し処理、
１回または２回以上の焼ならし処ｆロｌ艷＝１１＝］二
、ン１−噌一＋づ≦−／ｆ＼−ｒＷ−ヒふ、Ｐ−シ・ら
「−１１−書しＩ丁＼Ｌ、に１コ−Ｌｈ戻し処理を行っ
てもよい。

表に本発明法による細粒化効果を比較法と対照して示す
。本発明法は比較法に比べ格段の細粒化効果があること
かわかった。

以下余白 （発明の効果） オーステナイト結晶粒が微細化された高品質の大形鍛鋼
品を能率的かつ安価に製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明法による加工熱処理覆歴を示す図であ
る。 第２図は、オーステナイト粒度と圧下率との関係を示す
グラフである。 特許出願人　　　株式会社　神戸製馴所代　　理　　人
　弁理士　前出　葆ほか２名第１図 哨聞 Ｐｓ：　パーライトｆ？ｌ？、Ｍ述線 Ｐｆ：ノψ−ライト受釘、終了！衆 第２図 圧下率（％］

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）大形鍛鋼品の鍛造打上後、打上材にオーステナイ
   ト相が再結晶しない条件下で２．０％以上の圧下加工を
   加え、次に等温パーライト変態させ、更に、Ａｃ＿３〜
   １２００℃に昇温又は保持する大形鍛鋼品のオーステナ
   イト粒微細化方法。