JPS6345506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はアルミ建材等の金属材料からなる玄
関ドアに関するもので、特に装飾パネル等を用い
て優美さ、重厚さ等を出した装飾玄関ドアに適用
する。

従来技術 従来の装飾玄関ドアとしては、例えば次のよう
な２タイプのものがある。

１つは竪中桟と横中桟とを格子状に組み、外周
を上下の横框および左右の竪框で枠組みし、前面
と裏面からパネルをビス止めしたもので、パネル
の取り付けは比較的簡単であるが、前面と裏面に
それぞれパネルを必要とし、また表面から取り付
ける形式であるため納りが悪く、美観、重厚さ等
に欠ける。

他のタイプとしては竪中桟と横中桟を格子状に
組み、周囲に化粧額縁を付けたパネルを嵌め込ん
で、外周に上下、左右の額縁を固定し、その後こ
れらの額縁の外周に上下、左右の框を取り付けた
ものがある。しかし、この形式では部品が多いこ
ともあつて、組立て時パネルを固定しながら上
下、左右の額縁をそれぞれ取り付けて行かなけれ
ばならず、組立て作業が煩雑になる。

考案の目的 この考案は特に上部を円弧状に形成した玄関ド
アを考え、装飾性に優れ、かつ組立てが容易で、
強固な玄関ドアを提供することを目的としてい
る。

考案の構成 この考案の玄関ドアは複数枚のパネル、竪横の
中桟、周囲額縁、下額縁、周囲框、および下框と
からなり、ドア上部は円弧状に形成されている。

パネルはガラス板あるいは装飾を施したアルミ
鋳物等の金属などからなり、外周に嵌合凸部を設
けた化粧額縁によつて縁取られている。竪中桟お
よび横中桟は交差させて格子あるいははしご状に
組まれ、パネル間を仕切つている。材料としては
アルミ押出し形材等を用いる。

周囲額縁と下額縁は外周からパネルを取り囲む
部材であり、上部を円弧状とした周囲額縁の両下
端を下額縁が連結している。

これら竪中桟、横中桟、周囲額縁、および下額
縁にはパネルの化粧額縁の嵌合凸部を嵌着する嵌
合凹部が設けられ、互いに嵌め合わすことがで
き、特に周囲額縁については、上部の円弧状部分
をわずかに押し開いて、部材としての弾性を利用
して嵌着させて行くことができる。

また、周囲額縁と下額縁とからなる額縁の外周
には、さらに、上部を円弧状とした周囲框と周囲
框の両下端を連結する下框が取り付けられている
が、この取り付けに関しては周囲額縁および下額
縁の外周に設けた嵌合凸部と周囲框と下框の内周
に設けた嵌合凹部を利用して行なう。

実施例 第１図はこの考案の玄関ドアＡをドア枠Ｂに取
り付けた様子を示したもので、ドアＡ、ドア枠Ｂ
とも上部を円弧状に形成し、蝶番８を中心に開閉
するようになつている。

第６図および第７図はそれぞれこのドアＡの横
断面図と縦断面図で、複数のパネル１の周囲はそ
れぞれガスケツト等を介して化粧額縁２によつて
縁取られ、各パネル１は竪中桟３ａ、横中桟３ｂ
および周囲額縁４ａ、下額縁４ｂによつて枠組み
されている。また周囲額縁４ａおよび下額縁４ｂ
の外周には周囲框５ａおよび下框５ｂが取り付け
られている。化粧額縁２はパネル１を取り付ける
開口部と反対側の外周位置に嵌合凸部６ａが形成
されており、竪中桟３ａ、横中桟３ｂ、周囲額縁
４ａ、および下額縁４ｂには、この嵌合凸部６ａ
を嵌着可能なリツプ溝状の嵌合凹部６ｂが形成さ
れ、互いに嵌合できるようになつている。なお嵌
合凸部６ａと嵌合凹部６ｂの形状はこれに限るも
のではない。また第７図中、９ｂは周囲額縁４ａ
と横中桟３ｂをビス止めするためのビスホールで
ある。また周囲額縁４ａと下額縁４ｂの外周面に
は相対向する突片状の嵌合突部７ａが形成され、
それぞれ周囲框５ａと下框５ｂの内周面に設けた
嵌合凹部７ｂに嵌着される。この嵌合突部７ａお
よび嵌合凹部７ｂの形状も、これに限るものでは
ない。

第２図〜第５図はこのドアＡの組立手順を示し
たもので、まず横中桟３ａと竪中桟３ｂを連結
し、骨組みを作る。次に竪中桟３ａおよび横中桟
３ｂの嵌合凹部６ｂにパネル１の周囲に取り付け
た化粧額縁２の嵌合凸部６ａを嵌合してパネル１
を取り付けて行く。第３図に示すように周囲額縁
４ａの上部の円弧状部分を広げて上方よりパネル
１の周囲にかぶせる。このとき周囲額縁４ａは部
材の弾性でもとに戻ろうとするので、順次嵌合凸
部６ａと嵌合凹部９ｂを嵌合させて行く。下端に
下額縁４ｂを嵌め、周囲額縁４ａの両下端と連結
し、第４図に示すようにビス９ａでビス止めを行
ない、これによつてドアＡのパネル部分の組立て
が完了する。最後に第５図に示すように上方から
外周框５ａをスライドさせ、下方からは下框５ｂ
を嵌め込み、前述した嵌合凸部７ａと嵌合凹部７
ｂとを利用して嵌着し、固定する。

第８図はこの考案のドアＡの躯体開口部への装
着の様子を示したもので、上部を円弧状とした周
囲枠１０ａと下枠１０ｂとからなるドア枠Ｂ内に
取り付けられる。なお図中１０a′は周囲枠の室外
側へ突出する額縁部、１１ａ，１１ｂは気密材、
１２ａ，１２ｂはステンレスカバー、１３はアン
カー、１４はビス、１５は梁、１６は内装材であ
る。

考案の効果 上部を円弧状とした周囲額縁を用いており、こ
の円弧状部分の弾性を利用してパネルの枠組みを
行なえるので、組立てが非常に容易となる。すな
わち、周囲額縁を押し開いて中桟に取り付けたパ
ネルの外周からかぶせることができ、その後はパ
ネルの化粧額縁の嵌合凸部と周囲額縁等の嵌合凹
部を利用して簡単に枠組みができる。また周囲の
框もパネル部分が枠組みされた状態で取り付ける
ので容易に組み立てることができる。また、各部
品はそれぞれ互いに嵌合するようになつているの
で、強度および一体性にも優れ、また隙間が生じ
ないので見栄えも良く拭き掃除等もしやすい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の玄関ドアをドア枠に取り付
けた様子を示す正面図、第２図〜第５図はドアの
組立手順を示す正面図、第６図はドアの横断面
図、第７図は縦断面図、第８図は開口部へのドア
の装着を示す縦断面図である。 １……パネル、２……化粧額縁、３ａ……竪中
桟、３ｂ……横中桟、４ａ……周囲額縁、４ｂ…
…下額縁、５ａ……周囲框、５ｂ……下框、６ａ
……嵌合凸部、６ｂ……嵌合凹部、７ａ……嵌合
凸部、７ｂ……嵌合凹部、８……蝶番、９ａ……
ビス、９ｂ……ビスホール、１０ａ……周囲枠、
１０ｂ……下枠、１０a′……額縁部、１１ａ，１
１ｂ……気密材、１２ａ，１２ｂ……ステンレス
カバー、１３……アンカー、１４……ビス、１５
……梁、１６……内装材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数枚のパネル１を互いに交差する竪中桟３ａ
   と横中桟３ｂで仕切り、外周を上部を円弧状とし
   た周囲額縁４ａと周囲額縁４ａの両端を連結する
   下額縁４ｂとからなる額縁によつて枠組みし、さ
   らに該額縁の外周を上部を円弧状とした周囲框５
   ａと周囲框５ａの両端を連結する下框５ｂによつ
   て取り囲んでなる玄関ドアであつて、各パネル１
   の外周は嵌合凸部６ａを有する化粧額縁２によつ
   て縁取られており、パネル１を取り囲む竪中桟３
   ａ、横中桟３ｂ、周囲額縁４ａ、および下額縁４
   ｂには前記パネル１の嵌合凸部６ａを嵌着する嵌
   合凹部６ｂが形成され、さらに周囲額縁４ａおよ
   び下額縁４ｂの外周には、周囲框５ａおよび下框
   ５ｂの内周に設けた嵌合凹部７ｂに嵌着される嵌
   合凸部７ａを設けてあることを特徴とする玄関ド
   ア。