JPS6343455Y2

JPS6343455Y2 -

Info

Publication number: JPS6343455Y2
Application number: JP1978033962U
Authority: JP
Priority date: 1978-03-15
Filing date: 1978-03-15
Publication date: 1988-11-14
Also published as: JPS54137027U; DE2910258A1; DE2910258C2; US4239363A

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、電子制御式セルフタイマーを有す
るカメラに関する。

電気式遅延回路によつて一定時間、シヤツター
作動を遅延させるように構成した電子制御式セル
フタイマーは、ガバナーを用いたメカニカルなセ
ルフタイマーに較べて構成も簡単で場所もとら
ず、かつ配設位置も任意に選べるので大変重宝な
ものとなつている。特に電気シヤツターを採用し
たカメラにおいては、電気シヤツター回路に遅延
回路を併設するだけで、同回路の動作をセルフタ
イマーの動作用スイツチで制御するだけで事済む
ので、極めて有利なものとなつている。

また、この電子制御式セルフタイマーは、セル
フタイマーの設定用部材によつてセルフタイマー
の動作用スイツチを作動状態に切り換えるだけ
で、セルフタイマーの設定操作が行なわれ、あと
はメカニカルセルフタイマーと同様にシヤツター
釦を押せば、セルフタイマー作動が行なわれるよ
うになつている。だが、ここでこの電子制御式セ
ルフタイマーとメカニカルセルフタイマーの相違
する点は、メカニカルタイマーの場合には、セル
フ作動中に設定用部材が初期位置に向けて復動々
作を行つて移動し、これによつてセルフタイマー
の作動中であることを表示するが、電子式タイマ
ーの場合には、セルフタイマー設定用部材はセル
フ作動中もその設定位置に静止してスイツチを作
動状態に保持していて動かない。従つて、セルフ
タイマーが作動中であることは何等かの手段で表
示しなければならない。

また、従来、この電子制御式セルフタイマーに
おける設定用部材である切換ノブは、非常に小型
に形成されており、このため、作動位置に切り換
えた切換ノブを、セルフタイマー使用の撮影後、
初期位置に復動させる操作をうつかり忘れてしま
い、セルフタイマー使用の状態で次の撮影を行つ
てしまうという欠点を有している。

次に、上述のような欠点を有する電子制御式セ
ルフタイマーを持つカメラの一例を、第１，２図
によつて説明する。第１，２図において、符号１
はカメラ本体、２はレンズ鏡筒、３はフイルム巻
上用ノブ、４はシヤツター釦、５はフイルム巻戻
用ノブをそれぞれ示している。電子制御式セルフ
タイマーの設定用部材である切換ノブ６は、上記
シヤツター釦４の取付軸であるシヤツターレリー
ズ杆に、その基部を回動自在に嵌合して、カメラ
本体１上に配設されており、第２図に示すよう
に、これを時計方向に90゜回動させて実線位置６
Ａに切り換えることによりセルフタイマーの設定
操作が行なわれるようになつている。

そして、この位置６Ａに切換ノブ６が切り換え
られると、同ノブによつて第３図に示すセルフタ
イマーの動作用スイツチSWが開放され、セルフ
用遅延回路７がシヤツター駆動用回路内に接続さ
れるようになつている。

第３図は、シヤツター駆動用電気回路の一例を
示すものである。この回路は電源９の両端にメイ
ンスイツチSW₁を介してマグネツト起動用回路８
が接続されており、同回路８の出力端にシヤツタ
ー駆動用のマグネツトMgが接続されている。上
記セルフ用遅延回路７は、電源９と上記起動用回
路８間にレリーズスイツチSW₂を介して接続され
ている。このセルフ用遅延回路７は平生は、その
入力端と出力端との間に接続された上記セルフタ
イマー動作用スイツチSWによつて短絡されてい
る。従つて、平生はシヤツター釦４が押下され、
レリーズスイツチSW₂が開成されても、同回路７
は働らかず、即座に起動用回路８が作動してマグ
ネツトMgによつてシヤツターが作動せられる。
しかし、上述のように切換ノブ６を回動して、こ
れをセルフタイマー設定位置６Ａに切り換えたと
きには、スイツチSWは開放されるので、遅延回
路７は動作準備状態に設定される。従つてシヤツ
ター釦を押下すれば、レリーズスイツチSW₂が閉
じて遅延回路７が作動し、セルフタイマー動作が
行なわれる。そして、一定時間の遅延後、起動用
回路８が作動してマグネツトMgにつてシヤツタ
ーの作動が行なわれる。

以上が従来採用されている電子制御式セルフタ
イマーの一例であるが、この例からも明瞭に解る
ように、セルフタイマーの設定用部材である切換
ノブ６は、シヤツター釦４の取付軸に嵌着される
程度の小さな形状のものに形成されている。従つ
て、セルフ撮影後、これを元の不作動位置に戻す
操作は往々にして忘れ勝ちになり、次の撮影に失
敗を来す結果となつていた。

本考案の目的は、電子制御式セルフタイマーに
おける設定用部材がセルフ作動中は動かないこと
を巧みに利用し、従来の電子制御式セルフタイマ
ーが有していた上述の欠点を除去すると共に、セ
ルフタイマーの設定用部材がその作動位置におい
てカメラの安定保持動作を行いかつ、セルフタイ
マーの作動態位の表示動作をも行うようにしたカ
メラを提供するにある。

本案によれば、電子制御式セルフタイマーを有
するカメラにおいて、カメラ本体の底面または側
面に移動自在に配設され、セルフタイマーの設定
操作によつて、カメラ本体の底面と同一平面上で
あつて且撮影光軸に沿う向きに移動すると共に、
セルフタイマーの動作用スイツチを作動態位にす
るセルフタイマー設定用部材を設けたので、セル
フタイマーの設定動作位置に切り換えられている
状態が一目で確認できる。そしてセルフタイマー
を使用する場合にはカメラを台等に置くことも多
いが、その際に安定して載置することができ、ま
た長時間露光を行うときも、このセルフタイマー
を利用すれば上記設定用部材を三脚の代用ともで
きる。

以下、図示の実施例によつて本案を説明する。

第４〜６図は、本案の一実施例を示す図であつ
て、セルフタイマーの設定用部材をカメラの底面
部に配設した場合の例である。第４，５図に示す
ように、セルフタイマーの設定用部材である切換
ノブ１１は、短冊状の板片で形成されており、カ
メラ本体１の底板１０の、カメラ前方寄りの一側
方の角隅部に回動自在に配設される。上記底板１
０の角隅部には、切換ノブ１１と略同形状であつ
て、ノブ１１の板厚に相当する深さを有する凹部
１２が設けられており、同凹部１２内に配置され
た切換ノブ１１は、その基部を凹部１２の内方に
配設された回動軸１３に固定されることによつて
支持されている。従つて、この切換ノブ１１の底
面は、カメラ本体１の底板１０の底面と同一平面
内にある。そして、この切換ノブ１１は、回動軸
１３の中心軸線上に同軸と共に、時計方向（第
４，５図において）に略90゜回動して引き出され
た位置１１Ａに変位したとき、セルフタイマーを
設定した状態となるようになつていて、この設定
態位においては、セルフタイマーの動作用スイツ
チSW（第３図参照）は開放され遅延回路７が作
動するようになつている。

上記動作用スイツチSWの開閉機構は、第６図
に示すように構成されている。即ち、カメラ内に
延び出した上記回動軸１３には、スイツチ切換片
１４の基部が固定されていて、同切換片１４の自
由端部は、その側近に配設された動作用スイツチ
SWを開閉するようになつている。上記スイツチ
SWは、２枚の可動接片SWa、SWbからなる常開
性のリーフスイツチで形成されており、切換ノブ
１１が凹部１２内に収納されているセルフタイマ
ーの不作動時には、切換片１４に押動されて両可
動接片SWa，SWbは接触してスイツチSWは閉成
されるようになつていて、切換ノブ１１が第５図
に示される如く、セルフタイマーの設定態位に切
り換えられたときには、切換片１４も回動するこ
とにより、両可動接片SWa，SWbは離間し、ス
イツチSWは開放されるようになつている。また
上記切換ノブ１１は、その作動位置と不作動位置
において、適宜のクリツクストツプ機構によつて
切換状態が保持されるようになつている。

なお、切換ノブ１１の自由端部の先端外周縁部
には、同ノブを引き出し易くするためのローレツ
ト１１ａが刻設されている。

このように構成された本案のカメラによれば、
設定用部材である切換ノブ１１を、セルフタイマ
ーの設定状態にセツトすれば、従来のものと同様
にセルフタイマー動作用スイツチSWが開放され
て遅延回路７（第３図参照）を作動準備状態にす
ると共に、切換ノブ１１はカメラ底面と同一平面
状に延び出し、カメラ底面の長手方向と直角の向
きに位置するので、これによつてセルフタイマー
の設定状態が積極的に表示される一方、カメラ底
面がカメラの厚味方向に広がるため、カメラを台
板上に載置しても倒れにくくなり、カメラを安定
に保持することができる。

次に、第７図に示す本案の他の実施例について
説明すると、この実施例は、セルフタイマーの設
定用部材を、切換レバー２１で形成し、これをカ
メラ本体１の底板１０の中央に配設するようにし
たものである。即ち、切換レバー２１は細長い板
状片で形成されており、同レバー２１は上記底板
１０の中央部に、レバー２１の板厚と同様の深さ
を有するように設けられた凹部２２内に、回動軸
２３によつて時計方向に回動し得るように、その
支点を枢着されて配設される。

このように構成した切換レバー２１によれば、
これを時計方向に回動して鎖線で示すセルフタイ
マー設定位置２１Ａに変位させたときには、同レ
バー２１の両腕端部２１ａ，２１ｂは、カメラ底
面と同一平面上であつてカメラのレンズ光軸に並
行するカメラの前後方向に延び出すので、同レバ
ー２１はカメラの長手方向に対して十字状に交叉
することになり、カメラの安定保持作用を一層増
加することができる。また、この切換レバー２１
はそのセルフタイマー設定位置２１Ａにおいてセ
ルフタイマー動作用スイツチSWを開放すること
勿論であり、同位置および不作動位置（実線位
置）において図示されないクリツクストツプ機構
によつて、その各切換態位が保持されるようにな
つていることも云うまでもない。

また、第８，９図は本案の更に実施例を示した
ものである。この実施例は、本案によるセルフタ
イマーの設定用部材をカメラの一側面部に配設し
た場合である。第８，９図に示すように、本例に
おいてはセルフタイマーの設定用部材である切換
ノブ３１は、横断面の形状がＬ字状をなすように
折り曲げられた縦長の板状片で形成されており、
これをカメラ本体１の前面がわの右側の角部に設
けられた凹部３２内に、起状自在に配設したもの
である。即ち、上記切換ノブ３１は、カメラ本体
１の右側面に対応するその平面部３１ａの下部を
回動軸３３に固定されていて、同ノブを軸３３の
中心軸線の周りに時計方向（第９図において）
に、略90゜回動した態位において、セルフタイマ
ー設定状態となるようになつている。そして、鎖
線で示す上記設定位置３１Ａにおいては、カメラ
本体１の前面部に対応する平面部３１ｂの前面が
カメラ本体１の底面と同一平面上に位置するよう
になつている。また、この切換ノブ３１は、その
設定位置３１Ａに回動せられたときには、セルフ
タイマー動作用スイツチSWが開放されるように
なつており、更に同位置および上記凹部３２内に
収納した不作動位置においては、図示されないク
リツクストツプ機構によつて、その各切換態位が
それぞれ保持されるようになつている。

このようにセルフタイマー設定用の切換ノブ３
１を構成すれば、これをカメラ本体１の前方に倒
伏させてセルフタイマーの設定状態にしたときに
は、切換ノブ３１はカメラ本体１に対して直角に
延び出すので、カメラを安定に維持するし、また
切換ノブ３１が大きく回動変位しているため、こ
れによつて一目でセルフタイマーが設定されてい
ることも確認することができる。

以上述べたように、本案によれば従来の電子制
御式セルフタイマーの欠点を悉く解消したカメラ
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の電子制御式セルフタイマーを
有するカメラの一例を示す正面図、第２図は、上
記第１図のカメラの平面図、第３図は、電子制御
式セルフタイマーの電気回路の一例を示す線図、
第４図は、本案の一実施例を示すカメラの底面
図、第５図は上記第４図のカメラの斜視図、第６
図は、セルフタイマー動作用スイツチの開閉機構
を示す斜視図、第７図は、本案の他の実施例を示
すカメラの底面図、第８図は、本案の更に他の実
施例を示すカメラの平面図、第９図は、上記第８
図のカメラの側面図である。１……カメラ本体、１０……底面、SW……セ
ルフタイマー動作用スイツチ、６，１１，２１，
３１……セルフタイマー設定用部材（切換ノブ、
レバー）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

電子制御式セルフタイマーを有するカメラにお
いて、カメラ本体の底面または側面に移動自在に
配設され、セルフタイマーの設定操作によつて、
カメラ本体の底面と略同一平面上であつて且撮影
光軸に沿う向きに移動すると共に、セルフタイマ
ーの動作用スイツチを作動態位にするセルフタイ
マー設定用部材を設けたことを特徴とするカメ
ラ。