JPS6336061A - 燃料噴射弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンジンに燃料を噴射供給するのに用いられ
る燃料噴射弁に関し、特に圧電体の伸縮作用により弁体
を駆動するものに関する。

〔従来の技術〕

従来の燃料噴射弁は、例えば実開昭６１−５９８６９号
公報に示されたように、ハウジング内に一端が固定され
た圧電体と、この圧電体の他端に結合された弁体とを有
している。そしてこの構成において、圧電体は、電圧が
印加されると収縮して、これにより弁体が噴孔から離れ
てハウジング内の燃料が外部の吸気管内に噴射される。

また圧電体は、電圧が遮断されると伸長し、弁体が噴孔
を閉塞して燃料の噴射を停止する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、圧電体は一般に温度変化等によってその
伸縮方向での長さの変化を生じやすい。

そのため、従来のように圧電体の一端がハウジングに対
して固定されていると、エンジンが停止して圧電体周囲
の温度が下がると、圧電体が収縮して噴孔から弁体が離
れてしまう。そのためハウジング内に残留していた燃料
が噴孔から漏洩して吸気管内に流れ、次回のエンジン始
動時に吸気管内の燃料が濃くなりすぎたり、噴射弁内の
燃圧が下がったりしてエンジンのかかりが悪（なるとい
う問題があった。

本発明はこのような問題に鑑みて、圧電体周囲の温度が
変化してもエンジンの停止時に噴孔での液密を保持でき
る燃料噴射弁を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、本発明では、前部に弁体
が連結された圧電体の後部をエンジン運転時にハウジン
グに対し固定する固定手段と、エンジン停止時にこれを
解放する解放手段と、エンジン停止時に弁体を駆動して
噴孔を閉塞する閉塞手段とを備えた構成としている。

〔作用〕

上記構成により、エンジン運転中ハウジングに対し固定
手段により固定されていた圧電体は、エンジン停止時に
解放手段によりハウジングから解放され、閉塞手段によ
り弁体が駆動されて噴孔が閉塞し、エンジン停止時にお
ける液密か保持されるようになる。

〔実施例〕

以下、本発明に係る第１の実施例について説明する。

第１図（ａ）はエンジン停止時における状態の燃料噴射
弁を示しており、この燃料噴射弁は、略円筒状のハウジ
ング１を備えている。ハウジング１は磁性材料からなり
、上流側には燃料が流入する燃料管１ａが一体に形成さ
れ、ハウジング１の下流側は大径で、内部には燃料管１
ａから流入された燃料が満たされている。ハウジング１
先端の開口部には中央部に噴孔２ａを穿設した弁座体２
が設けられ、弁座体２の下流側には、噴孔２ａより噴射
される燃料の噴霧の広がりを規制するためのノズル２ｂ
が設けられ、弁座体２とノズル２ｂとはハウジング１の
先端部１ｂを絞めることによりハウジング１に対して固
定されている。

ハウジング１内部には、円柱形の圧電体３が配され、圧
電体３の前端には略球形の弁体４が、後端にはエンジン
運転中に圧電体３をハウジング１の内壁に固定するため
の固定手段５が連結されている。なお、圧電体３は、厚
さ０．５　ｖｍ程度のＢａＴｉＯｘやＰｂＴｉ０ｚ　　
ＰｂＺｒＯ３等の材料からなる円盤状の圧電素子を数１
０枚積層して形成されている。

固定手段５は、圧電体３の後端部に前部側面が固定され
た断面が四角形のバイブロと、このバイブロの内部に配
され、バイブロの内壁面を摺動する第１．第２の可動鉄
心８ａ、８ｂと、両可動鉄心８ａ、８ｂの間にて両鉄心
８ａ、８ｂと連結され、両鉄心８ａ、８ｂを引き合い、
エンジン停止時に両鉄心８ａ、８ｂをハウジング１の内
壁面より離しておく解放手段としてのばね９．バイブロ
の両端部に固定された第１．第２の電磁コイル１０ａ、
１０ｂとから構成されている。なお、第１゜第２の電磁
コイル１０ａ、１０ｂはそれぞれ第１゜第２の可動鉄心
８ａ、８ｂの外周を取り巻くように配置されている。

ハウジングｌの外周には樹脂製のコネクタ１１が形成さ
れ、コネクタ１１は第１〜第３のターミナルからなるタ
ーミナル群１２を有している。第１のターミナルは圧電
体３に、第２のターミナルは第１．第２の電磁コイル１
０ａ、１０ｂにそれぞれ接続されている。なお、第３の
ターミナルは圧電体３および両電磁コイル１０ａ、１０
ｂのアース端子である。そして、圧電体３は第１のター
ミナルを介してこの燃料噴射弁にパルス形の噴射信号を
供給する図示しないＣＰＵに接続され、両電磁コイルｌ
ｏａ、１０ｂは第２のターミナルを介して図示しないイ
グニッションスイッチに接続されている。なお、噴射信
号はエンジンの回転数に同期するパルス波を有する信号
で、このパルス幅によりエンジンに供給される燃料の量
が決定される。

燃料管１ａの内壁には燃料管１ａを外側から絞めること
により固定された固定管１３が設けられており、この固
定管１３の上流側には燃料フィルタ１４が、下流側端部
には閉塞手段としてのスプリング１５が当接しており、
スプリング１５はバイブロの後部側面を押圧している。

そしてこの押圧力により、前記弁体４の先端が弁座体２
の噴孔部分に着座して噴孔２ａを閉塞している。

いま、この燃料噴射弁が取付けられたエンジンを運転す
るために運転者がキーを回しイグニッションスイッチを
ＯＮにすると、６Ｖ程度の電圧がターミナル群１２から
供給され、第１．第２の電磁コイル１０ａ、１０ｂが励
磁され、第１．第２の可動鉄心８ａ、８ｂはそれぞれハ
ウジング１すとの間に吸引力が働きばね９の力に抗して
ハウジング１方向に引き付けられ、ハウジング１内壁に
強く圧着される。そしてこの圧着力により圧電体３はハ
ウジング１に対して強固に固定される。

ＣＰＵから数１００Ｖのパルス形の噴射信号が印加され
ると、圧電体３は噴射信号のパルス幅に相当する時間だ
け数１０μｍ収縮して、第１図（ｂ）のように圧電体３
に供給された弁体４が弁座体２から離れ、図示しないフ
ューエルポンプ、プレッシャレギュレータにより約２５
０ＫＰａに調圧されて燃料フィルタ１４．固定バイブ１
３を通りハウジング１内に至った燃料が噴孔２ａがら噴
霧状に噴射され、ノズル２ｂ先端から外部の図示しない
吸気管内に噴射される。またパルスの印加されない時は
圧電体３は伸長して弁体４を弁座体２に着座させ、噴孔
２ａを閉塞する。このように燃料噴射弁は噴射信号が供
給されない間、断続的に燃料噴射を繰返す。

エンジン停止時には運転者によりイグニッションスイッ
チがＯＦＦにされ、両電磁コイルｌＯａ。

１０ｂへの通電が遮断されると、ばね９により両可動鉄
心８ａ、８ｂが吸引されてハウジング１から離れること
により圧電体３後端部はハウジング１より解放される。

そしてスプリング１５のバイブロに対する押圧力により
、弁体４は弁座体２に押圧されたまま離れることがない
ため噴孔２ａから燃料が洩れ出すことはない。即ちエン
ジン停止後時間が経ち、圧電体３が温度変化等により寸
法変化を生じても、ばね９およびスプリング１５のはた
らきでエンジン停止中に弁体４を噴孔２ａを閉塞させた
まま保持することができる。

また圧電体３は噴射信号のパルスに対して非常に優れた
応答性を示す性質のものであるが、弁体４とこの圧電体
３とが一体に連結されているため、圧電体３の伸縮作用
を直接弁体４に伝達することができ、即ち弁体４の応答
性も非常に優れたものとなる。

次に本発明に係る第２の実施例について説明する。

第２図はエンジン停止時における状態の燃料噴射弁を示
しており、ハウジング１の一部の壁面が、ハウジングｌ
内の燃料の圧力に応じて変位する解放手段としての弾性
体２１と、この弾性体２１に固定され、弾性体２１が変
位するとハウジング１との間に液密を保って回転する固
定レバー２２とにより構成されている。ここで弾性体２
１はゴム等の材質からなり、固定レバー２２の先端はハ
ウジング１内部の圧電体３後部の方向に突出している。

圧電体３の後部には、固定レバー２２が回転後当接する
ストッパ２３が設けられている。ストッパ２３の後端面
はスプリング１５により押圧され、圧電体３の前端部に
一体結合された弁体４が弁座体２に着座して噴孔２ａを
ふさいでいる。

いま、イグニッションスイッチがＯＮとなり、フューエ
ルポンプ２４で加圧された燃料が電磁弁２５によりこの
燃料噴射弁に供給されると、ハウジング１の内部に至っ
た加圧燃料が弾性体２１を外方に押出し、この弾性体２
１の変位に協動して固定レバー２２がハウジング１に対
して回転し、ストッパ２２を挾み固定する。即ち、エン
ジンの運転が開始されると、圧電体３の後部はハウジン
グ１に対して固定された状態となり、噴射信号の供給に
より圧電体３は伸縮して、その前部に設けられた弁体４
を断続的に作動させる。また、エンジンの停止時にはフ
ューエルポンプ２４は作動しなくなり、加圧燃料が供給
されなくなることから、λノ ハウジングｌ内の圧力が下がり弾性体＄は元の形状に戻
り、固定レバー２２を回転させてストッパ２３から解放
させ、スプリング１５の押圧力により噴孔２ａはエンジ
ン停止中は閉じられたままとなる。

このように、エンジン停止中ハウジング１内に燃料は保
持されており、再始動時においてもハウジング１内に燃
料が満たされているため、直ちに加圧燃料を噴射するこ
とができる。また、エンジン停止中吸気管内に燃料が流
出しないので、再始動時に吸気管内の燃料が濃くなりす
ぎて、エンジンのかかり具合が悪くなることはない。

〔発明の効果〕

以上述べたとおり、本発明の構成としたことにより、エ
ンジン運転中固定手段によりハウジングに対し固定され
ていた圧電体は、エンジン停止時に解放手段によりハウ
ジングより解放される。またこのとき閉塞手段のはたら
きで弁体が噴孔を閉塞するため、エンジン停止後に温度
が下がり圧電体の形状が変化してもハウジング内の燃料
が流出することはない。

よってエンジン停止後長時間経過したとしても燃料はハ
ウジング内に保持されており、エンジンの再始動性を向
上させることができる。

【図面の簡単な説明】

料噴射弁の縦断面図、策士図は本発明の第２実施例に係
る燃料噴射弁の縦断面図である。 １・・・ハウジング、２ａ・・・噴孔、３・・・圧電体
、４・・・弁体、５・・・固定手段、９．２１・・・解
放手段としてのばね２弾性体、１５・・・閉塞手段とし
てのスプリング。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジン運転時にハウジング内の燃料をエンジン
   に対し噴射供給する燃料噴射弁において、ハウジング内
   を往復動して噴孔を開閉する弁体と、 この弁体に前部が連結され、エンジン運転時に伸縮して
   この弁体を作動させる圧電体と、 この圧電体の後部をエンジン運転時に前記ハウジングに
   対して固定する固定手段と、 エンジン停止時に前記圧電体の後部を前記ハウジングに
   対して解放する解放手段と、 エンジン停止時に前記弁体を駆動して前記噴孔を閉塞す
   る閉塞手段とを備えたことを特徴とする燃料噴射弁。
2. （２）前記圧電体は、前記弁体の往復動方向に積層され
   た圧電素子からなることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の燃料噴射弁。
3. （３）前記固定手段は、電磁力により作動することを特
   徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の燃料
   噴射弁。
4. （４）前記固定手段は、 前記圧電体の端部に設けられたパイプと、 このパイプ内を摺動する可動鉄心と、 前記パイプの端部に設けられ、前記可動鉄心を駆動する
   電磁コイルとを備え、 エンジン運転時にこの電磁コイルの発生する電磁力によ
   り前記可動鉄心が駆動されて前記ハウジングに圧着され
   ることにより、前記圧電体の後部が前記ハウジングに対
   して固定されることを特徴とする特許請求の範囲第３項
   に記載の燃料噴射弁。
5. （５）前記固定手段は、前記ハウジング内の燃料の圧力
   により作動することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   又は第２項に記載の燃料噴射弁。
6. （６）前記固定手段は、 前記ハウジングの壁面の一部を構成し、このハウジング
   内の燃料の圧力に応じて変位する弾性体と、 この弾性体に連動し、前記燃料の高圧時に前記圧電体の
   後部を固定する固定レバーを備えたことを特徴とする特
   許請求の範囲第５項に記載の燃料噴射弁。
7. （７）前記閉塞手段は、前記圧電体の後部に設けられ、
   エンジン停止時に前記弁体を閉方向に作動させることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第６項のいずれ
   か一項に記載の燃料噴射弁。