JPS63249643A - 熱交換器用フイン材 - Google Patents

熱交換器用フイン材

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JPS63249643A
JPS63249643A JP62084295A JP8429587A JPS63249643A JP S63249643 A JPS63249643 A JP S63249643A JP 62084295 A JP62084295 A JP 62084295A JP 8429587 A JP8429587 A JP 8429587A JP S63249643 A JPS63249643 A JP S63249643A
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water
hydrophilic
corrosion
soluble
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田丸 昭浩
昌明 伊藤
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Altemira Co Ltd
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Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、熱交換器用フィン材に関する。
この明細書において、アルミニウムとは、アルミニウム
およびアルミニウム合金を含むものとする。
従来の技術 一般に、熱交換器、とくに空気調和機の蒸発器において
は、フィンの表面温度が大気の露点以王となるためフィ
ンの表面に水滴が付着する。
このような水滴の付着により通風抵抗が増大し、かつ風
量が減少して熱交換効率が低下する。これは熱交換器の
性能向上と小形化のためにフィンピッチを狭くした場合
とくに顕著に現われる。
熱交換効率はフィン表面の水のヌレ性が大きく影響する
ものであり、フィン表面のヌレ性が良いと付着した水が
水滴となりにく\、このため通風抵抗が小さくなり、風
量も多くなって熱交換効率が増大する。このようなフィ
ン表面のヌレ性を改良するために、従来アルミニウム製
フィンの両表面に水ガラス(アルカリケイ酸塩)の皮膜
を形成する方法が提案された(特公昭53−48177
号公報参照)。しかしながら、この従来の方法によれば
、水ガラス皮膜は硬質であるため、とくにアルミニウム
製フィンのしごき加工およびバーリング加工のさいに金
型のポンチに摩耗傷が生じ、このような傷を有するポン
チによって次のフィンを成形すると、逆にフィンの成形
部分の内面に傷が付いたり、あるいは成形部分の先端に
クラックが生じたりして、熱交換管との結合のさいにフ
ィンに割れが発生するという問題があった。
発明の目的 この発明は、上記の点に鑑みなされたもので、すぐれた
親水性とその持続性を存する親水性第1皮膜を片面に、
かつこれより親水性は若干劣るものの軟質である親水性
第2皮膜を他面に形成することにより、すぐれた親水性
とその持続性を発揮し得るとともに、フィン成形時の金
型の摩耗が非常に少なく、かつ成形後のフィンに傷やク
ラックが生じない熱交換器用フィン材を提供することを
目的としている。
発明の構成 この発明は、上記の問題を解決するために、アルミニウ
ム板の両面に、水溶性合成樹脂よりなる耐食性皮膜がそ
れぞれ形成され、一方の耐食性皮膜の表面に、親水性無
機材料とカルボニル基を有する低分子有機化合物とより
なる親水性第1皮膜が形成され、他方の耐食性皮膜の表
面に、水溶性有機高分子化合物、または水溶性有機高分
子化合物とカルボニル基を有する低分子有機化合物とよ
りなる親水性第2皮膜が形成されている熱交換器用フィ
ン材を要旨としている。
上記において、アルミニウム板は、所要長さを有する平
板の状態で処理および加工をすることができるが、とく
にコイル材の状態で連続的に処理および加工をするのが
好適である上記耐食性皮膜を構成する水溶性合成樹脂と
しては、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリウレタン樹脂
およびその共重合体、水溶性アルキッド樹脂、水溶性ポ
リエステル樹脂、並びに水溶性アミノ樹脂の少なくとも
1種を使用する。ここで、アミノ樹脂は、アミノ基を含
む化合物とアルデヒドとの縮合反応によって得られる樹
脂をいい、具体的にはメラミン樹脂、尿素樹脂およびア
ニリンアミノ樹脂等が含まれる。
上記水溶性合成樹脂は、水に完全に溶解して溶液となる
ものおよび水に一部溶解して分散状の溶液となるものが
含まれる。
アルミニウム板の表面に、水溶性合成樹脂よりなる耐食
性皮膜を形成する処理は、上記水溶性合成樹脂を含む水
溶液を用いて、浸漬、噴霧または塗布により行なう。こ
のようにして形成された皮膜は、親水性とともにすぐれ
た耐食性を有している。
このような水溶性合成樹脂よりなる耐食性皮膜の厚みは
、たとえば1〜50μmであるのが好ましい。ここで耐
食性皮膜の厚みが1μmより薄い場合には耐食性に問題
があり、逆に50μmを越えるとアルミニウム板の熱伝
導が阻害されるとともに、成形性が悪くなる。
アルミニウム板の両面の耐食性皮膜のうち、一方の耐食
性皮膜の表面に形成された親水性第1皮膜に含まれる親
水性無機材料(A)としては、ケイ酸、ケイ酸塩、シリ
カゾルおよびアルミナゾルがあげられる。またケイ酸塩
としては、5IO2/M20(式中Mはリチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属を意味する)で表わ
される比が1以上のものを使用する必要がある。とくに
、Sl 02 /M20が2〜5のアルカリケイ酸塩を
用いるのが好ましい。ここで、5102/M20の比が
1未満である場合には、アルカリ成分に対してS10□
が少ないため、アルカリ成分によるアルミニウムの侵食
作用が大きくなる。
また上記低分子有機化合物(B)は、分子内にカルボニ
ル基(>C−0)を有する低分子有機化合物であって、
これは親水性無機材料(A)による皮膜を安定化させて
、より親水性を向上させ、かつ皮膜に柔軟性を与えるも
のである。
このような低分子有機化合物(B)としては、具体的に
はアルデヒド類、エステル類、およびアミド類などがあ
げられる。
ここで、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、グリオキザール、マロンジアルデヒド
、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒドおよび
フルフラールジアルデヒドなどを使用する。
またエステル類としては、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢
酸メチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチ
ルなどの1価アルコールの脂肪酸エステル、またエチレ
ングリコールジ酢酸エステル、グリセリントリ酢酸エス
テル、エチレングリコールジプロピオン酸エステルなど
の多価アルコールの脂肪酸エステル、またγ−ブチロラ
クトン、ε−カプロラクトンなどの分子内エステル、ま
たエチレングリコールモノギ酸エステル、エチレングリ
コールモノ酢酸エステル、エチレングリコールモノプロ
ピオン酸エステル、グリセリンモノギ酸エステル、グリ
セリンモノ酢酸エステル、グリセリンモノプロピオン酸
エステル、グリセリンジギ酸エステル、グリセリンジ酢
酸エステル、ソルビトールモノギ酸エステル、ソルビト
ールモノ酢酸エステル、およびグリコース酸モノ酢酸エ
ステルなどの多価アルコール部分エステル、またコハク
酸ジメチル、マレイン酸ジメチルなどの多塩基酸の1価
アルコールエステル、またエチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、グリセリンカーボネートなどの環
状カーボネートなどを使用する。
またアミド類としては、ホルムアミド、ジメチルホルム
アミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、プロピ
オンアミド、ブチルアミド、アクリルアミド、マロンジ
アミド、ピロリドンおよびカプロラタムなどを使用する
上記低分子有機化合物(B)のうちでは、均一な処理を
行なうために水溶性の化合物を使用するのが好ましく、
とくにアルデヒド類およびエステル類を使用するのが好
ましい。さらに親水性の高い皮膜が形成される点でグリ
オキザールを使用するのが望ましい。
上記親水性無機材料(A)と、カルボニル基を含む低分
子有機化合物(B)との配合比は、つぎのとおりである
すなわち、親水性無機材料(A)1重量部に対して、カ
ルボニル基を有する低分子有機化合物(B)を0.1〜
5重量部の割合で配合する。
上記において、親水性無機材料(A)の配合量が少ない
場合には、アルミニウムの表面に充分な親水性皮膜が形
成されない。またあまり多すぎると皮膜が硬くなりすぎ
、成形性および耐金型摩耗性が悪くなる。
またカルボニル基を有する低分子有機化合物(B)が親
水性無機材料(A)1重量部に対して0. 1’ff1
ffi部未満では、低分子有機化合物(B)を添加した
効果が表われず、また5重量部をこえると、相対的に親
水性無機材料(A)が少なくなるので、親水性が充分発
揮されない。
ここで、親水性無機材料(A)と、カルボニル基を有す
る低分子有機化合物(B)とは、水に希釈して使用する
。希釈割合は、皮膜の親水性、膜厚および作業性を考慮
して定める必要がある。
アルミニウム板の表面に前記耐食性皮膜を形成したのち
、上記混合物の水溶液で処理するには、スプレーやはけ
塗りによって塗布するか、または片面に保護被覆を施し
た耐食性皮膜付きアルミニウム板を水溶液中に浸漬すれ
ばよい。
水溶液で処理した後のフィン材は、50〜200℃、好
ましくは150〜180℃の温度で、30秒〜30分の
時間加熱乾燥して、耐食性皮膜の表面に親水性第1皮膜
を形成する。
ここで、加熱乾燥温度が50℃未満であれば、組成物の
皮膜化が十分なされず、200℃を越えると、それ以上
加熱しても効果がない。また加熱乾燥時間が30秒未満
であれば、組成物の皮膜化が十分なされず、30分を越
えると、生産性が低下する。そして加熱乾燥温度が16
0〜200℃と高い場合には、乾燥時間は30秒〜1分
と短くてもよいが、温度が低い場合には、乾燥時間を長
くする必要がある。加熱乾燥が不充分であると、組成物
の皮膜化が十分なされない。
また親水性第1皮膜は、耐食性皮膜の表面に0.1〜1
0g/I12、好ましくは0.5〜3g/l112の割
合で形成する。ここで、第1皮膜が0.1g/m2以上
であれば初期の親水性は良好であるが、さらに良好な親
水性を維持するためには、0.5g/m”以上の第1皮
膜を形成するのが好ましい。また第1皮膜が10g/m
2を越えると、乾燥に長時間を要するとともに、プレス
成形性に悪影響を与えるので好ましくない。
上記耐食性皮膜と第1皮膜の密着性の向上と側皮膜の親
水性の向上を図るために、必要に応じて、耐食性皮膜を
形成するための水溶液にシランカップリング剤やチタン
カップリング剤を添加したり、あるいは第1皮膜を形成
するための水溶液に界面活性剤を添加してもよい。ここ
で、界面活性剤としては、非イオン系界面活性剤が好適
に使用し得る。
また第1皮膜を形成するための水溶液中には、従来より
公知の添加剤、たとえば亜硝酸ナトリウム、ポリリン酸
ナトリウム、メタホウ酸ナトリウムなどの無機系防錆剤
、安息香酸およびその塩、パラニトロ安息香酸およびそ
の塩、シクロヘキシルアミン炭酸塩、ベンゾトリアゾー
ルなどの有機系防錆剤を配合してもよい。
なお、フィン材に親水性を有する耐食性皮膜 ゛および
親水性第1皮膜を形成したのち、最終段階としてフィン
材表面の汚れを除去するために、第1皮膜を侵さない程
度に界面活性剤を含む水溶液や溶剤等で洗浄し、あるい
は湯洗などを行なってもよい。
また他方の耐食性皮膜の表面に形成された親水性第2皮
膜を構成する水溶性有機高分子化合物(C)としては、
具体的には、多糖類系天然高分子、水溶性蛋白系天然高
分子、アニオン、非イオンあるいはカチオン性付加重合
系水溶性合成高分子、および重縮合系水溶性高分子など
があげられる。
ここで、多糖類天然高分子としては、可溶性デンプン、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、グアーガム、トラガカントゴム、キサンタンガム
、アルギン酸ソーダなどを使用する。水溶性蛋白系天然
高分子としては、ゼラチンなどを使用する。
アニオンあるいは非イオン性付加重合系水溶性高分子と
しては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
アクリルアミド、これの部分加水分解物、ポリビニルア
ルコール、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリビ
ニルピロリドン、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重
合体およびこれらのアルカリ金属、有機アミンおよびア
ンモニウムの塩などを使用する。
また、上記の付加重合系水溶性合成高分子のカルボキシ
メチル化あるいはスルホン化などによる変性水溶性合成
高分子も使用できる。 カチオン性付加重合系水溶性合
成高分子としては、ポリエチレンイミン、ポリアクリル
アミドのマンニッヒ変性化合物、ジアクリルジメチルア
ルミニウムクロライド、ポリビニルイミダシリン、ジメ
チルアミノエチルアクリレート重合体などの〜ポリアル
キルアミノ(メタ)アクリレートなどを使用する。
重縮合系水溶性合成高分子としては、ポリオキシエチレ
ングリコール、ポリオキシエチレンオ午ジプロピレング
リコールなどのボアルキレンポリオール、エチレンジア
ミンまたはへキサメチルジアミンなどのポリアミンとエ
ピクロルヒドリンとの重縮合物、水溶性ポリエーテルと
ポリイソシアネートの重縮合された水溶性ポリウレタン
樹脂、ポリヒドロキシメチル尿素樹脂、ポリヒドロキシ
メチルメラミン樹脂などを使用する。
上記水溶性有機高分子化合物(C)のうちでは、カルボ
ン酸あるいはカルボン酸塩基を有するアニオン性付加重
合系水溶性高分子を使用するのが好ましく、とくにポリ
アクリル酸、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体
およびこれらのアルカリ金属塩を使用するのがよい。こ
こで、アクリル酸共重合体とマレイン酸共重合体として
は、アクリル酸とマレイン酸同志の共重合体、並びにア
クリル酸またはマレイン酸と、メタアクリル酸、メチル
メタアクリエート、工チルメタアクリエート、ヒドロキ
シエチルメタアクリレート、イタコン酸、ビニルスルホ
ン酸、アクリルアミドとの共重合体を使用するのが好ま
しい。
上記水溶性有機高分子(C)はこれを単独で使用して第
2皮膜を形成するが、この水溶性有機高分子化合物(C
)と前記カルボニル基を存する低分子有機化合物(B)
(架橋剤)とを−緒に使用して第2皮膜を形成する場合
もある。
水溶性有機高分子化合物(C)、またはこれとカルボニ
ル基を有する低分子有機化合物(B)とは、水に溶解し
て使用する。これらの化合物の濃度は、皮膜の親水性、
膜厚および作業性を考慮して定める必要である。
アルミニウム板の他方の耐食性皮膜の表面を上記化合物
の水溶液で処理するには、スプレーやはけ塗りによって
塗布するか、または水溶液中に上記第1皮膜側表面に保
護被覆を施したフィン材を浸漬すればよい。
水溶性有機高分子化合物(C)とカルボニル基を有する
低分子有機化合物(B)とを−緒に配合して用いる場合
には、前者に対して後者を1;0.5〜2(重量比)の
割合で使用するのが好ましい。ここで、カルボニル基を
有する低分子有機化合物(B)が0.5未満であれば、
架橋反応による効果が不十分であり、また2を越えれば
、化合物(B)の使用全が多すぎて、反応に寄与せず、
無駄である。
また上記化合物(C)と(B)を含む水溶液で処理した
後のフィン材は、100〜200℃、好ましくは150
〜180℃の温度で、30秒〜30分の時間加熱して、
他方の耐食性皮膜の表面に親水性第2皮膜を形成する。
ここで、加熱温度が100℃未満であれば、化合物(C
)と(B)の反応および皮膜化が十分なされず、200
℃を越えると、それ以上加熱しても効果がないばかりか
、アルミニウム板の材質に悪影響を及ぼす。また加熱時
間が30秒未満であれば、上記の反応および皮膜化が十
分なされず、30分を越えると、生産性が低下゛する。
そして加熱温度が160〜200℃と高い場合には、加
熱時間は30秒〜1分と短くてもよいが、温度が低い場
合には、加熱時間を長くする必要がある。
水溶性有機高分子化合物(C)を単独で使用する場合、
およびこれとカルボニル基を有する低分子有機化合物(
B)とを−緒に使用する場合のいずれにおいても、第2
皮膜は、アルミニウム板の他方の耐食性皮膜の表面に0
.1〜10g/ll12、好ましくは0.5〜3g10
12の割合で形成する。ここで、第2皮膜が0.1g/
l112以上であれば初期の親水性は良好であるが、さ
らに良好な親水性を維持するためには、0.5g、/+
2以上の皮膜を形成するのが好ましい。また第2皮膜が
10g/a2を越えると、加熱に長時間を要するととも
に、プレス成形性に悪影響を与えるので好ましくない。
なお、上記第2皮膜を形成するための水溶液中には、従
来より公知の添加剤、たとえば亜硝酸ナトリウム、ポリ
リン酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウムなどの無機系
防錆剤、安息香酸およびその塩、パラニトロ安息香酸お
よびその塩、シクロヘキシルアミン炭酸塩、ベンゾトリ
アゾールなどの有機系防錆剤を配合しても勿論よい。
上記のようにして得られた耐食性皮膜と親水性第1およ
び第2皮膜とを有する熱交換器用フィン材を最後にプレ
ス加工することにより熱交換器用フィンを造る。ここで
プレス加工とは、上記皮膜付きフィン材よりチューブ挿
通孔を有する板状フィンを形成するための加工であって
、これにはたとえば張出し加工、絞り加工、打抜き加工
、カーリング加工、およびチューブ挿通孔周縁の筒形立
上り壁をしごいて高くするしごき加工等が含まれる。ま
たフィン材がコイル材である場合には、これらの加工の
後に続いて行なうフィン材を所定の長さに切断するせん
断加工も含まれる。
上記熱交換器用フィン材の両側の耐食性皮膜のそれぞれ
形成された親水性第1皮膜と親水性第2皮膜のうち、前
者の第1皮膜は親水性無機材料(A)を主成分としてい
るため、非常に親水性にすぐれているが、これは硬質で
ある。後者の第2皮膜は水溶性有機高分子化合物(C)
を主成分としているため、第1皮膜に比べて親水性は若
干劣るものの、相対的に軟質である。
従って、上記プレス加工のうち、例えばしごき加工(ド
ローレス成形)のさい、比較的成形率の少ないしごき金
型(アイオニング金型)のダイス側に熱交換器用フィン
材の第1皮膜側面を向け、逆にポンチ側に同フィン材の
第2皮膜側面を向けるようにして成形を行なう。これに
よってポンチの表面に摩耗傷が生じ難く、きわめて円滑
にしごき加工を行なうことができ、金型のポンチの摩耗
が少なくて、熱交換器用フィンを能率よくつくることが
できる。
そして上記のように、熱交換器用フィン材の片面に耐食
性皮膜を介して強い親水性を有する第1皮膜が形成され
、他面に耐食性皮膜を介して比較的弱い親水性を有する
第2皮膜が形成されているため、所要枚数の熱交換器用
フィンを、隣接フィン同志の親水性第1皮膜と第2皮膜
とが互いに対向するように配列して、熱交換器に取り付
ければよく、このようにしてつくられた熱交換器におい
ては、フィンの両面に付着した水滴は、たちまちその形
を崩してフィンの表面に膜状となって広がり、これより
流下してほとんど除去せられる。表面張力によりフィン
に残存した水も薄い膜状となるため、これは通風の妨げ
にならない。したがって、水滴付着によって通風抵抗が
増大するようなことがなく、熱交換効率のよい熱交換器
が得られる。
実  施  例 つぎに、この発明の実施例を比較例とともに説明する。
アルミニウム板として、厚さ1 n+m、幅50mmお
よび長さ100mmのJ I 5A−1100H24を
用いた。
このアルミニウム板の両面に、下記水溶性合成樹脂より
なる耐食性皮膜をそれぞれ形成したのち、下記のような
親水性第1皮膜および第2皮膜の各種成分を含む水溶液
を別々に塗布し、160℃で10分間加熱し、乾燥して
、一方の耐食性皮膜の表面に親水性第1皮膜を、他方の
耐食性皮膜の表面に親水性第2皮膜をそれぞれ形成し、
熱交換器用フィン材を製造した。なお、親水性第1皮膜
の成分においてアルカリケイ酸塩としては、SiO2/
Na2O比が3のものを用いた。
評価試験 上記のようにして得られたフィン材の性能を評価するた
めに、皮膜の密着性、耐食性、耐アルカリ性、親水性、
成形性および耐金型摩耗性を測定し、得られた結果を下
表に示した。
ここで、密着性は、耐食性皮膜と親水性第1皮膜または
親水性第2皮膜との密着性を測定した。
耐食性は、塩水噴霧試験20日後におけるフィン材の表
面状態を測定した。
耐アルカリ性は、フィン材を約pH13の飽和石灰水に
30℃で100時間浸漬した後におけるフィン材表面の
ピッチングの状態を測定した。。
親水性は、初期の段階、およびオレイン酸汚染テスト(
14時間)と流水浸漬テスト(8時間)を交互に3回ず
つ繰り返したサイクルテスト後の段階において、それぞ
れフィン材の水の接触角を図ることにより測定した。
なお、親水性の評価は、接触角15°以下を◎、16@
〜30°を0131°〜50″を△、51″以上をXと
表示した。
成形性と耐金型摩耗性は、この発明によるフィン材に親
水性第2皮膜側からしごき加工を施すとともに、バーリ
ング加工を施し、限界しごき率の向上およびバーリング
加工のさい屈曲部にクラックを生じるか否かを測定し、
また金型の摩耗状態を測定した。なお、金型の摩耗の少
ないものを良好とした。
なお、密着性、耐食性、耐アルカリ性、成形性と耐金型
摩耗性の試験の評価は、つぎのとおりとした。
◎;非常に良好、○:良好、△:やや不良、×:不良。
また比較のために、上記アルミニウム板の表面に下記の
3種の皮膜を有するフィン材を製造し、これらのフィン
材について、上記の場合と同様に評価試験を行ない、得
られた結果を下表にまとめて示した。
(以下余白) 上記表から明らかなように、この発明によるフィン材は
、比較例のフィン材に比べて、すぐれな親水性を有して
おり、しかも耐アルカリ性成形性および耐金型摩耗性も
すぐれているものである。
発明の効果 この発明による熱交換器用フィン材は、上述のように、
アルミニウム板の両面に、水溶性合成樹脂よりなる耐食
性皮膜がそれぞれ形成され一方の耐食性皮膜の表面に、
親水性無機材料とカルボニル基を有する低分子有機化合
物とよりなる親水性第1皮膜が形成され、他方の耐食性
皮膜の表面に、水溶性有機高分子化合物、または水溶性
有機高分子化合物とカルボニル基を有する低分子有機化
合物とよりなる親水性第2皮膜が形成されているもので
、アルミニラ4板の両面の耐食性皮膜はそれぞれ水溶性
合成樹脂よりなる魁のであるから、親水性を有しており
、従ってこれらの耐食性皮膜と親水性第1皮膜あるいは
親水性第2皮膜とは相互に親和性を有していて、密着性
が良好である。しかも、一方の親水性第1皮膜はすぐれ
た親水性とその持続性、 を有している反面、硬質であ
り、他方の親水性第2皮膜は親水性とその持続性が若干
劣るものの、比較的軟質であるから、しごき加工やバー
リング加工のさい、フィン材の軟質側の親水性第2皮膜
の面に金型のポンチを当てるようにして成形することに
より、ポンチの摩耗を防止す、 ることかでき、しかも
ポンチに摩耗による傷がつき難いため、成形性がきわめ
て良好で、フィン表面に逆に傷が付いたり、フィン成形
部分にクラックが生じたすせず、品質の良い熱交換器用
フィンを非常に能率よく製造し得る。またこの発明によ
る熱交換器用フィン材からつくられた所要枚数の熱交換
器用フィンを、隣接フィン同志の親水性第1皮膜と親水
性第2皮膜が互いに対向するように配列することにより
、すぐれた親水性とその持続性を長期間保持することが
できるので、フィン表面の結露水がフィン同志の間にブ
リッジ状に付着するようなことがなく、熱交換器の湿潤
環境下における通風抵抗の増大を最小限に抑えることが
できるという効果を奏する。
以  上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. アルミニウム板の両面に、水溶性合成樹脂よりなる耐食
    性皮膜がそれぞれ形成され、一方の耐食性皮膜の表面に
    、親水性無機材料とカルボニル基を有する低分子有機化
    合物とよりなる親水性第1皮膜が形成され、他方の耐食
    性皮膜の表面に、水溶性有機高分子化合物、または水溶
    性有機高分子化合物とカルボニル基を有する低分子有機
    化合物とよりなる親水性第2皮膜が形成されている熱交
    換器用フィン材。
JP62084295A 1987-04-06 1987-04-06 熱交換器用フイン材 Granted JPS63249643A (ja)

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