JPH1123175A - 熱交換材 - Google Patents
熱交換材Info
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- JPH1123175A JPH1123175A JP9174293A JP17429397A JPH1123175A JP H1123175 A JPH1123175 A JP H1123175A JP 9174293 A JP9174293 A JP 9174293A JP 17429397 A JP17429397 A JP 17429397A JP H1123175 A JPH1123175 A JP H1123175A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/10—Process efficiency
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Abstract
によるドレンパンからの溢水の問題が解決され、かつ、
水濡れ性が良く、熱交換効率に優れた熱交換材をプレコ
ート法により得る技術を提供することである。 【解決手段】 アルミニウム又はアルミニウム合金材
と、このアルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設
けられ、無機物粒子、アクリル系樹脂、及びポリエチレ
ングリコール並びにその変性物、エチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとの共重合体並びにその変性物の
群の中から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む親水
性の皮膜と、この親水性の皮膜の上に設けられた分子量
が5000〜500000、融点が45〜70℃のポリ
エチレングリコールを含有する層とを具備する熱交換
材。
Description
熱交換材に関する。
ルームエアコンが急速に普及し、熱交換器用のフィンの
需要は著しく高い。このフィンとして、軽量性、加工
性、更には熱伝導性に優れたアルミニウム又はアルミニ
ウム合金(単に、Al)が広く使用されている。熱交換
器に組み込まれているフィンは、熱交換効率の向上を目
的として、すなわちフィンの水濡性を良くする為に、A
l材の表面にベーマイト等の化成処理を施したり、塗装
処理することが行われている。つまり、フィン材である
Al材の腐食防止の為のみならず、熱交換器の運転中に
発生する凝縮水の付着による通風抵抗の増大を防止し、
熱交換効率の低下を起こさせないようにする為、ベーマ
イト処理などの化成処理を施したり、塗装処理すること
が行われている。
た後、塗装処理などの表面処理がなされるのが一般的で
あったが、最近では、工程の簡略化や塗膜の均一性とい
った面から、フィンに加工する前のAl材からなるコイ
ルの表面に親水性塗料を塗布して親水性塗膜を設け、こ
の後フィンの形状に加工するといったプレコート法に対
する期待が高まっている。
ームエアコンにおいて、ドレンパン(ルームエアコンの
動作時に発生する結露水を一時的に溜める受け皿)が損
傷することが有った。このドレンパン損傷の原因につい
ての研究が押し進められ行った結果、フィン表面から溶
出した成分がABS樹脂製のドレンパンに侵入し、これ
によってドレンパンが破損するのではないかとの知見を
得るに至った。
で排出するタイプのルームエアコンにおいて、ポンプ作
動時に結露水に発泡現象が起き、ドレンパンから水や泡
が漏れ出、周囲を濡らすことがあった。この問題につい
ての研究が押し進められ行った結果、ドレンパン内の結
露水にフィン表面から溶出した成分が溶けて発泡現象が
起き、これに起因するとの知見を得るに至った。
なる成分によって引き起こされたかについての研究が更
に進められて行った結果、フィンをプレコート法によっ
て作製する為に用いた潤滑剤にあることが判って来た。
すなわち、親水性の皮膜などをプレコートしたAl材を
ドローレスプレスなどのプレス加工する時、表面にはプ
レス油が塗布されていた。しかし、プレス油は、水濡性
を損なうものである為、使用に前もって、除去しておか
ねばならない。このプレス油の除去は、トリクレン等を
用いて洗浄することで可能である。しかし、環境汚染の
問題から、トリクレン等が使用できなくなり、上記プレ
ス油に代わって潤滑剤が提案され始めた。すなわち、水
溶性の潤滑剤が提案され始めた。しかし、これまでのも
のでは、上記の問題が認められるに至った。
は、ABS樹脂製のドレンパン損傷の問題や発泡による
ドレンパンからの溢水の問題が解決された熱交換器を提
供することである。又、本発明が解決しようとする他の
課題は、水濡れ性が良く、熱交換効率に優れた熱交換材
を提供することである。
は、水濡れ性が良く、熱交換効率に優れた熱交換材をプ
レコート法により得ることが出来る技術を提供すること
である。
ウム又はアルミニウム合金材と、このアルミニウム又は
アルミニウム合金材の上に設けられ、無機物粒子、アク
リル系樹脂、及びポリエチレングリコール並びにその変
性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
共重合体並びにその変性物の群の中から選ばれる少なく
とも一種の化合物を含む親水性の皮膜と、この親水性の
皮膜の上に設けられた分子量が5000〜50000
0、融点が45〜70℃のポリエチレングリコールを含
有する層とを具備することを特徴とする熱交換材によっ
て解決される。
と、このアルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設
けられたリン酸クロメート皮膜と、このリン酸クロメー
ト皮膜の上に設けられ、無機物粒子、アクリル系樹脂、
及びポリエチレングリコール並びにその変性物、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体並び
にその変性物の群の中から選ばれる少なくとも一種の化
合物を含む親水性の皮膜と、この親水性の皮膜の上に設
けられた分子量が5000〜500000、融点が45
〜70℃のポリエチレングリコールを含有する層とを具
備することを特徴とする熱交換材によって解決される。
チレングリコールを含有する層は、その厚さが0.01
〜5μm(下限値は、好ましくは0.05μm、より好
ましくは0.1μm。上限値は、好ましくは3μm、よ
り好ましくは1μm、もっと好ましくは0.5μm。)
であるのが好ましい。すなわち、ポリエチレングリコー
ル含有層の厚さが0.01μm未満の薄すぎる場合に
は、プレス加工に際して潤滑効果が得られ難く、金型が
損傷し易い傾向が有るからである。逆に、5μmを越え
て厚くなっても良いが、経済性が劣る。
μm(下限値は、好ましくは0.05μm、より好まし
くは0.1μm。上限値は、好ましくは3μm、より好
ましくは1μm。)である。すなわち、親水性の皮膜の
厚さが0.01μm未満の薄すぎる場合には、長期間に
わたって所望の親水性が得られ難いからである。逆に、
5μmを越えて厚くなると、プレス加工性が低下した
り、経済性が劣る。
該皮膜上に水滴を滴下し、温度20℃、相対湿度50%
の環境下で測定した水滴の接触角が0〜60°のものを
言う。親水性の皮膜は、無機物粒子、アクリル系樹脂
(アクリル系樹脂の中にはメタクリル系樹脂をも含
む)、及びポリエチレングリコール並びにその変性物、
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合
体並びにその変性物の群の中から選ばれる少なくとも一
種の化合物を含む皮膜(塗膜)である。
棒状、又は樹枝状のような非球状の形態を有するもので
あって、その平均粒径が0.01〜20μm(下限値
は、好ましくは0.05μm、より好ましくは0.1μ
m、もっと好ましくは0.5μm。上限値は、好ましく
は5μm、より好ましくは4μm、もっと好ましくは2
μm。)のものが好ましい。無機物粒子の含有量は5〜
50wt%(下限値は、好ましくは10wt%、より好
ましくは15wt%。上限値は、好ましくは40wt
%、より好ましくは35wt%。)であるのが好まし
い。無機物粒子はアルミナゾル由来のものが好ましい。
すなわち、上記のような特徴の無機物粒子を上記塗膜に
含ませておくことによって、水濡性が向上する。
は50〜95wt%(下限値は、好ましくは60wt
%、より好ましくは65wt%。上限値は、好ましくは
90wt%、より好ましくは85wt%。)である。
又、親水性の皮膜の上に設けられた層におけるポリエチ
レングリコールの分子量は、その下限値が好ましくは6
000、より好ましくは10000であり、又、その上
限値が好ましくは200000、より好ましくは100
000である。又、その融点は、その下限値が好ましく
は50°、より好ましくは55°であり、又、その上限
値が好ましくは68°、より好ましくは65°である。
概略図である。本発明になる熱交換材は、Al材1と、
このAl材1の上に設けられた親水性の皮膜3と、この
親水性の皮膜3の上に設けられた分子量が5000〜5
00000(6000以上、更には10000以上。2
00000以下、更には100000以下。)、融点が
45〜70℃(50℃以上、更には55℃以上。68℃
以下、更には65℃以下。)のポリエチレングリコール
を含有する層4とを具備する。特に、Al材1と、この
Al材1の上に設けられたリン酸クロメート皮膜2と、
このリン酸クロメート皮膜2の上に設けられた親水性の
皮膜3と、この親水性の皮膜3の上に設けられた分子量
が5000〜500000(6000以上、更には10
000以上。200000以下、更には100000以
下。)、融点が45〜70℃(50℃以上、更には55
℃以上。68℃以下、更には65℃以下。)のポリエチ
レングリコールを含有する層4とを具備する。親水性の
皮膜3の上に設けられたポリエチレングリコールを含有
する層4は、その厚さ(乾燥時での厚さ)が0.01〜
5μm(0.05μm以上、更には0.1μm以上。3
μm以下、更には1μm以下、特に0.5μm以下。)
である。親水性の皮膜3は、その厚さが0.01〜5μ
m(0.05μm以上、更には0.1μm以上。3μm
以下、更には2μm以下、特に1μm以下。)である。
親水性の皮膜は、無機物粒子、アクリル系樹脂(特に、
水溶性アクリル系樹脂)、及びポリエチレングリコール
並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとの共重合体並びにその変性物の群の中から選
ばれる少なくとも一種の化合物を含む塗膜である。無機
物粒子は、例えば羽毛状、針状、棒状、又は樹枝状のよ
うな非球状の形態を有するものであって、その平均粒径
が0.01〜20μm(0.05μm以上、更には0.
1μm以上、特に0.5μm以上。5μm以下、更には
4μm以下、特に2μm以下。)のものである。無機物
粒子の含有量は5〜50wt%(10wt%以上、更に
は15wt%以上。40wt%以下、更には35wt%
以下。)である。無機物粒子は、特に、アルミナゾル由
来のものである。上記塗膜における親水性樹脂の含有量
は50〜95wt%(60wt%以上、更には65wt
%以上。90wt%以下、更には85wt%以下。)で
ある。
られたリン酸クロメート皮膜2は、その厚さがCr量で
10〜30mg/m2 である。リン酸クロメート皮膜2
は、リン酸クロメート処理によって形成される。尚、リ
ン酸クロメート皮膜は形成されていなくても良いが、リ
ン酸クロメート皮膜2を形成しておくことによって、耐
蝕性や密着性が向上する。
親水性の皮膜3は、無機物粒子、水溶性アクリル系樹
脂、及びポリエチレングリコール並びにその変性物、エ
チレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体
並びにその変性物の群の中から選ばれる少なくとも一種
の化合物を含む塗膜である。特に、アルミナゾルと水溶
性アクリル系樹脂とを混合し、この後ポリエチレングリ
コール、並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドとの共重合体、並びにその変性物の群
の中から選ばれる少なくとも一種の化合物を添加、混合
して得た水系塗料を塗布することによって形成される。
すなわち、アルミナゾルと水溶性のアクリル系樹脂とを
先ず混合しておくことによって、アルミナゾルに由来す
る粒子の表面に水溶性アクリル系樹脂が吸着、あるいは
アルミナゾルに由来する粒子の内部に水溶性アクリル系
樹脂が進入するのが促進され、塗膜の密着性が向上す
る。又、このようにすることによって、その後工程で添
加するポリエチレングリコール等の化合物の添加量を多
くすることが出来、耐汚染性に優れた塗膜が得られる。
ては、次のようなものが好ましい。例えば、スルホン酸
基、スルホン酸基のナトリウム塩、カリウム塩、リチウ
ム塩などの一価の塩、水酸基、カルボキシル基などの極
性基を有するアクリル系樹脂、望ましくはアクリル系共
重合体である。共重合体の相手のモノマーは任意である
が、例えばアクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、N−メトキシメチロールアクリルアミド等のアミ
ノ基を有するモノマーが好ましい。
酸基、又はその塩を有するα,β不飽和単量体Aと、カ
ルボン酸基を有するα,β不飽和単量体Bと、アルコー
ル性水酸基を有するα,β不飽和単量体Cとを(割合:
A;1〜80wt%(好ましくは30〜50wt%),
B;1〜50wt%(好ましくは20〜50wt%),
C;1〜50wt%(好ましくは20〜40wt%)が
望ましい。A+B+C=100wt%)共重合したもの
が好ましい。
不飽和単量体Aとしては、例えばビニルスルホン酸、ア
リールスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリロイルオキシ
エチルスルホン酸、又は前記のナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩などの塩が好ましい。この単量体Aは、
アニオン性の親水性を示し、塗膜の水濡れ性を向上させ
る。
Bとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸などが好まし
い。この単量体Bは、塗膜の水濡れ性と密着性を向上さ
せる。アルコール性水酸基を有するα,β不飽和単量体
Cとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が好まし
い。この単量体Cは、塗膜の水濡れ性を向上させると共
に、アルミナゾルに由来の粒子を固定する役割を奏す
る。
水和物の粒子(形状は任意)が水に分散した水分散体で
ある。アルミナ水和物の水分散粒子は、水中の陰イオ
ン、例えばOH- ,SO4 - ,Cl- ,NO4 - ,CH
3 COO- を安定剤として分散してなる2〜100nm
程度のコロイドの大きさを持つ粒子、種々の方法によ
って係るコロイドの大きさを持つものを、平均粒径(平
均長径)が0.5〜20μm程度に凝集せしめた粒子で
ある。尚、後者の凝集粒子が好ましい。特に、凝集粒子
は、実質的に球形でなく、同体積ならば表面積が大きい
もの、例えば羽毛状、針状、棒状、又は樹枝状のような
形態を有するものである。
化成工業(株)製のカタロイドAS−1(平均粒径0.
2μm)、カタロイドAS−2(平均粒径0.2μ
m)、日産化学(株)製のアルミナゾル100(平均粒
径0.2μm)、アルミナゾル200(平均粒径0.2
μm)、アルミナゾル520(平均粒径0.02μ
m)、川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリア
ゾール(平均粒径0.02μm)、アルミナゾル−10
(平均粒径0.02μm)等がある。尚、これらのもの
は、平均粒径2〜200nm程度の粒子が水に分散させ
られたものである。
独で用いても良い。しかし、平均粒径を0.5〜20μ
m程度に凝集せしめた非球形(例えば、羽毛状、針状、
棒状、又は樹枝状のような形態)の凝集粒子の分散体で
あるアルミナゾルを用いるのが好ましい。勿論、両者を
併用しても良い。すなわち、このような凝集粒子のアル
ミナゾルを用いた場合、硬化塗膜の粗面化が効果的に達
成され、水との接触面積が増大し、又、形態に基づく毛
細管現象によって、水濡れ性が一層良くなる。
しめた非球形の凝集粒子の分散体であるアルミナゾルと
しては、触媒化成工業(株)製のカタロイドAS−3
(平均粒径0.8μm)がある。又、カタロイドAS−
3をスプレードライして得た粉体カタロイドAP−3を
水に分散させたものも使用できる。尚、カタロイドAP
−3は、乾燥状態では、50〜60μmの平均粒径を持
っているが、容易に水に再分散し、この再分散時の分散
粒子の平均粒径はカタロイドAS−3と同程度である。
不定型ゲルからベーマイトに移行する途中の段階にあ
り、この状態は凝集過程や通常の塗膜の焼付け条件(例
えば、250℃×20秒)程度では変化しない。この不
定型ゲルからベーマイトに移行する途中の段階のアルミ
ナゾルの分散粒子は、コロイダルシリカと比較して軟ら
かい。従って、このアルミナゾルに由来する粒子を含有
する塗膜を持つ材料をプレス加工する時の加工性は良
く、かつ、金型の耐久性も高い。
コール、並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドとの共重合体、並びにその変性物の群
の中から選ばれる少なくとも一種の化合物が含まれる。
これは、塗膜からの徐放性と汚染物質の洗浄性から、重
量平均分子量が2000〜500000のものが好まし
い。尚、変性物とは、末端に水酸基以外の官能基が結合
したものである。官能基としては、グリシジル基、オキ
シムでブロック化されたイソシアネート基などを有する
ものが挙げられる。すなわち、このような官能基を持っ
ていると、水溶性アクリル系樹脂と反応したり、官能基
同士が反応して、結露水によって消失し難くなるからで
ある。従って、官能基を二つ以上有するものが一層好適
である。官能基を持たない場合、例えばポリエチレング
リコールやエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド
との共重合体の場合には、融点が50℃以上(尚、70
℃以下のものが入手し易い)のものを用いるのが好まし
い。すなわち、融点が50℃以上のものは、結露水によ
って消失し難いからである。又、汚染性物質を除去し易
い。
業製薬(株)製のPEG6000(重量平均分子量60
00、融点50〜53℃)、パオゲンEP−15(重量
平均分子量120000〜130000、融点55
℃)、三洋化成(株)製のPEG20000(重量平均
分子量20000、融点56〜62℃)などが市販され
ている。ポリエチレングリコールの変性物としては、ナ
ガセ化成工業(株)製の「デコナール」シリーズ(官能
基としてグリシジル基を有する)、第一工業製薬(株)
製の「エラストロン」シリーズ(官能基としてブロック
化されたイソシアネート基を有する)などが市販されて
いる。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
共重合体としては、第一工業製薬(株)製のパオゲンE
P−15などが市販されている。
混合し、この後ポリエチレングリコール、並びにその変
性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの
共重合体、並びにその変性物の群の中から選ばれる少な
くとも一種の化合物を添加、混合して得た水系塗料を塗
布することによって形成された塗膜においては、アルミ
ナゾルに由来の粒子が水溶性アクリル系樹脂によって覆
われ、その外側にポリエチレングリコール、並びにその
変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドと
の共重合体、並びにその変性物などの化合物(洗浄成
分)が存在すると言う構造を持つ。従って、家屋から排
出される種々の汚染物質、例えば内装建材に含まれるD
OP(ジオクチルフタレート)やステアリン酸、フロア
ポリッシュ中に含まれる高級脂肪酸が光分解して低分子
化したものが揮散してフィンに付着しても、これらの汚
染物質はフィン表面を凝縮水が流れることによって前記
洗浄成分の助力で逐次洗い流される。
に、ポリビニルアルコール系、メチルセルロース系、カ
ルボキシジメチルセルロース系、ヒドロキシエチルセル
ロース系、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリ
ル酸(又はメタクリル酸)−ビニルアルコール共重合
体、ポリアクリル酸ソーダ系、ポリメタクリル酸ソーダ
系、ポリアクリル酸ソーダ(ポリメタクリル酸ソーダ)
−アクリル酸(又はメタクリル酸)アミド共重合体など
が含まれていても良い。更に、各種の添加剤が含まれて
いても良い。
膜3との間に、例えば親水性の皮膜3の接着性向上など
を目的としたアンダーコート層が設けられていても良
い。分子量が5000〜500000、融点が45〜7
0℃のポリエチレングリコールを含有する層4は、親水
性の皮膜3の上に設けられる。このポリエチレングリコ
ール含有層4は、ポリエチレングリコール含有水溶液を
塗布し、乾燥することで構成される。すなわち、該ポリ
エチレングリコールを所定量の水に溶解させ、この水性
塗料をハケ塗り、浸漬、スプレー、静電塗装あるいはロ
ールコータ等の適宜な塗布手段で親水性の皮膜3の表面
に塗布する。塗布後、例えば80〜250℃の温度下に
2〜180秒程度維持して乾燥(焼付け)することによ
り、厚さが0.01〜5μmのポリエチレングリコール
含有層4が構成される。尚、焼付け時における条件によ
っては、設けたポリエチレングリコールが分解し、低分
子量化することがあるので、注意しなければならない。
45〜70℃のポリエチレングリコールとしては、例え
ば第一工業製薬(株)製のPEG6000(重量平均分
子量6000、融点50〜53℃)、パオゲンEP−1
5(重量平均分子量120000〜130000、融点
55℃)、三洋化成(株)製のPEG20000(重量
平均分子量20000、融点56〜62℃)などを用い
ることが出来る。
材1に対して所定の加工(例えば、ドローレス加工)が
施され、フィンが構成される。この加工に際しては、融
点が45〜70℃で、分子量が5000〜500000
のポリエチレングリコール含有層4が設けられているか
ら、金型の耐久性が高かった。
ら、表面の水濡性に富み、熱交換効率に優れている。
尚、ポリエチレングリコール含有層4は水洗によって除
去しても良いが、そのまま残しておいても良い。そし
て、残されていた場合でも、使用時の結露水などによっ
て洗い流される。尚、ポリエチレングリコール含有層4
が存在していても水濡性は良い。
℃で、分子量が5000〜500000のポリエチレン
グリコール含有層4が表面に設けられたAl材(コイル
材)は巻回されている状態にあり、加工段階で巻き解か
れる訳であるが、コイルの接触面同士が接着することは
なく、巻き解きがスムーズであり、かつ、巻き解き時に
ポリエチレングリコール含有層4が剥がれ、無くなって
しまうことはなかった。
脱イオン水220gを60℃に保ち攪拌する。過硫酸ア
ンモニウム0.4gを仕込み、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸(2AA2MPSA)の5
0%水溶液160gと2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト(HEA)10g、アクリル酸(AA)10g、次亜
燐酸ソーダ10%水溶液20gの混合溶液を1時間かけ
て滴下する。50分毎に過硫酸アンモニウム(10%水
溶液)0.4gを4回添加し、2回目の添加時に反応系
を80℃に昇温する。不揮発分を確認して重合を完了さ
せ、水溶性アクリル樹脂を得た。
ル樹脂を得た。上記で得た水溶性アクリル樹脂の内容を
下記の表−1に示す。 表−1 No1の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=8/1/1 No2の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=4/5/1 No3の水溶性アクリル樹脂 2AA2MPSA/AA/HEA=4/1/5 No4の水溶性アクリル樹脂 VSA−Na/AA/HEA=4/3/3 *VSA−Na=ビニルスルホン酸ナトリウム 〔フィン〕厚さ100μmのAlコイル1の表面に、リ
ン酸クロメート処理により厚さがCr量で15mg/m
2 のリン酸クロメート皮膜2を設けた。
水性の皮膜3を設けた。この親水性の皮膜3は、アルミ
ナゾルと上記水溶性のアクリル樹脂とを混合し、この後
洗浄成分(ポリエチレングリコール、並びにその変性
物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共
重合体、並びにその変性物の群の中から選ばれる少なく
とも一種の化合物)を添加、混合して得た水系塗料を塗
布、乾燥して構成されたものである。その表面粗さRa
は0.1〜0.7μm、厚さが0.6μmであった。
リコール水溶液を塗布し、120℃で10秒間乾燥さ
せ、親水性の皮膜3の上に厚さ0.2μmのポリエチレ
ングリコール層4を設けた。そして、上記塗装Alコイ
ル材をプレス加工して、フィンを作製し、この後フィン
を洗浄することなく熱交換器に組み込んだ。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが触媒化成
工業社製のカタロイドAS−1、水溶性アクリル樹脂が
上記No1の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分がポリエチ
レングリコール(第一工業製薬(株)製のPEG600
0、重量平均分子量6000)であり、これらの配合割
合はアルミナゾル由来の無機物粒子:水溶性アクリル樹
脂:洗浄成分=15:70:15(重量比)であり、そ
してポリエチレングリコール層4の該ポリエチレングリ
コールは三洋化成社製のPEG20000(平均分子量
20000)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが触媒化成
工業社製のカタロイドAS−2、水溶性アクリル樹脂が
上記No2の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分がポリエチ
レングリコール(第一工業製薬(株)製のパオゲンEP
−15、重量平均分子量120000〜130000)
であり、これらの配合割合はアルミナゾル由来の無機物
粒子:水溶性アクリル樹脂:洗浄成分=20:65:1
5(重量比)であり、そしてポリエチレングリコール層
4の該ポリエチレングリコールは第一工業製薬(株)製
のPEG6000(平均分子量6000)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが日産化学
社製のアルミナゾル100、水溶性アクリル樹脂が上記
No3の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分が三洋化成社製
のPEG20000(重量平均分子量20000)であ
り、これらの配合割合はアルミナゾル由来の無機物粒
子:水溶性アクリル樹脂:洗浄成分=25:60:15
(重量比)であり、そしてポリエチレングリコール層4
の該ポリエチレングリコールは三洋化成社製のPEG2
0000(重量平均分子量20000)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが日産化学
社製のアルミナゾル200、水溶性アクリル樹脂が上記
No4の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分がポリエチレン
グリコール(第一工業製薬(株)製のパオゲンEP−1
5、重量平均分子量120000〜130000)であ
り、これらの配合割合はアルミナゾル由来の無機物粒
子:水溶性アクリル樹脂:洗浄成分=30:55:15
(重量比)であり、そしてポリエチレングリコール層4
の該ポリエチレングリコールは第一工業製薬(株)製の
パオゲンEP−15(重量平均分子量120000〜1
30000)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが日産化学
社製のアルミナゾル520、水溶性アクリル樹脂が上記
No1の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分がポリエチレン
グリコール(第一工業製薬(株)製のPEG6000、
重量平均分子量6000)であり、これらの配合割合は
アルミナゾル由来の無機物粒子:水溶性アクリル樹脂:
洗浄成分=15:75:10(重量比)であり、そして
ポリエチレングリコール層4の該ポリエチレングリコー
ルは第一工業製薬(株)製のPEG6000(重量平均
分子量6000)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが川研ファ
インケミカル社製のアルミナクリアゾール、水溶性アク
リル樹脂が上記No1の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分
がポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製のP
EG6000、重量平均分子量6000)であり、これ
らの配合割合はアルミナゾル由来の無機物粒子:水溶性
アクリル樹脂:洗浄成分=20:70:10(重量比)
であり、そしてポリエチレングリコール層4の該ポリエ
チレングリコールは第一工業製薬(株)製のパオゲンE
P−15(重量平均分子量120000〜13000
0)である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが川研ファ
インケミカル社製のアルミナゾル−10、水溶性アクリ
ル樹脂が上記No1の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分が
ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製のPE
G6000、重量平均分子量6000)であり、これら
の配合割合はアルミナゾル由来の無機物粒子:水溶性ア
クリル樹脂:洗浄成分=25:65:10(重量比)で
あり、そしてポリエチレングリコール層4の該ポリエチ
レングリコールは第一工業製薬(株)製のパオゲンEP
−15(重量平均分子量120000〜130000)
である。
において、親水性の皮膜3中のアルミナゾルが触媒化成
工業社製のカタロイドAS−1、水溶性アクリル樹脂が
上記No1の水溶性アクリル樹脂、洗浄成分がポリエチ
レングリコール(第一工業製薬(株)製のPEG600
0、重量平均分子量6000)であり、これらの配合割
合はアルミナゾル由来の無機物粒子:水溶性アクリル樹
脂:洗浄成分=30:60:10(重量比)であり、そ
してポリエチレングリコール層4の該ポリエチレングリ
コールは第一工業製薬(株)製のパオゲンEP−15
(重量平均分子量120000〜130000)であ
る。
レングリコール層4を設けなかった以外は同様に行っ
た。 〔比較例2〕実施例1において、親水性の皮膜3中に洗
浄成分(ポリエチレングリコール)を存在させなかった
以外は同様に行った。
皮膜3中にアルミナゾル由来の無機物粒子を存在させな
かった以外は同様に行った。 〔比較例4〕実施例1において、ポリエチレングリコー
ル層4のポリエチレングリコールの代わりに特開平7−
41696号に記載のポリオキシエチレン(200)ロ
ジンエステルを用いた以外は同様に行った。
フィンを作製する際のプレス加工性(A)、フィンをプ
レス加工した際の金型磨耗性(B)、フィンの耐蝕性
(C)、フィンの水濡性(D)、フィンの耐汚染性
(E)について調べたので、その結果を表−2に示す。
又、得たフィンを水洗することなく、そのままルームエ
アコンに組み込み、ルームエアコンを作動させて、ドレ
ンパンの損傷度(割れの有無)(F)、ドレンパンから
の溢水の有無(G)、ルームエアコン作動時の臭気性
(H)を調べたので、その結果を表−2に示す。
際のプレス加工性が良く、そしてフィンをプレス加工し
た際に金型が磨耗し難く、耐久性に富むものであり、そ
して得られたフィンの耐蝕性や耐候性に優れ、更にはフ
ィンの耐汚染性にも優れたものであり、そしてフィンの
水濡性は優秀で、熱交換効率に優れたものであり、又、
得たフィンを水洗することなく、そのまま装置に組み込
み、作動させても、装置のドレンパンが割れたりするこ
とが無く、かつ、ドレンパンからの溢水も無く、更には
臭気も感じられない等の特長を奏する。
Claims (8)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金材
と、 このアルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設けら
れ、無機物粒子、アクリル系樹脂、及びポリエチレング
リコール並びにその変性物、エチレンオキサイドとプロ
ピレンオキサイドとの共重合体並びにその変性物の群の
中から選ばれる少なくとも一種の化合物を含む親水性の
皮膜と、 この親水性の皮膜の上に設けられた分子量が5000〜
500000、融点が45〜70℃のポリエチレングリ
コールを含有する層とを具備することを特徴とする熱交
換材。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金材
と、 このアルミニウム又はアルミニウム合金材の上に設けら
れたリン酸クロメート皮膜と、 このリン酸クロメート皮膜の上に設けられ、無機物粒
子、アクリル系樹脂、及びポリエチレングリコール並び
にその変性物、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドとの共重合体並びにその変性物の群の中から選ばれ
る少なくとも一種の化合物を含む親水性の皮膜と、 この親水性の皮膜の上に設けられた分子量が5000〜
500000、融点が45〜70℃のポリエチレングリ
コールを含有する層とを具備することを特徴とする熱交
換材。 - 【請求項3】 親水性の皮膜の上に設けられたポリエチ
レングリコールを含有する層は、その厚さが0.01〜
5μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2の
熱交換材。 - 【請求項4】 親水性の皮膜は、その厚さが0.01〜
5μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3いず
れかの熱交換材。 - 【請求項5】 親水性の皮膜に含まれる無機物粒子は、
非球状の形態を有するものであって、その平均粒径が
0.01〜20μmであることを特徴とする請求項1〜
請求項4いずれかの熱交換材。 - 【請求項6】 親水性の皮膜に含まれる無機物粒子の含
有量が5〜50wt%であることを特徴とする請求項1
〜請求項5いずれかの熱交換材。 - 【請求項7】 親水性の皮膜に含まれる無機物粒子がア
ルミナゾル由来のものであることを特徴とする請求項1
〜請求項6いずれかの熱交換材。 - 【請求項8】 親水性の皮膜に含まれるアクリル系樹脂
の含有量が50〜95wt%であることを特徴とする請
求項1〜請求項7いずれかの熱交換材。
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---|---|---|---|
JP17429397A JP3430483B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 熱交換材 |
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JP17429397A JP3430483B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 熱交換材 |
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JPH1123175A true JPH1123175A (ja) | 1999-01-26 |
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JP17429397A Expired - Lifetime JP3430483B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 熱交換材 |
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JP (1) | JP3430483B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1997-06-30 JP JP17429397A patent/JP3430483B2/ja not_active Expired - Lifetime
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