JPS63228082A - 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法 - Google Patents

酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法

Info

Publication number
JPS63228082A
JPS63228082A JP18475187A JP18475187A JPS63228082A JP S63228082 A JPS63228082 A JP S63228082A JP 18475187 A JP18475187 A JP 18475187A JP 18475187 A JP18475187 A JP 18475187A JP S63228082 A JPS63228082 A JP S63228082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
current
lightning arrester
waveform
arrester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18475187A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0650330B2 (ja
Inventor
Hiromi Iwai
岩井 弘美
Masatoshi Nakajima
昌俊 中島
Hiroshi Asaga
浅賀 廣
Nobuyuki Takao
宣行 高尾
Satoru Shiga
悟 志賀
Yoshihiro Tanabe
田邉 善弘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to US07/103,817 priority Critical patent/US4866393A/en
Priority to SE8703817A priority patent/SE464375B/sv
Priority to DE3733404A priority patent/DE3733404C3/de
Publication of JPS63228082A publication Critical patent/JPS63228082A/ja
Publication of JPH0650330B2 publication Critical patent/JPH0650330B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、1個の、または複数個直列に接続された、
酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗索子を容器内に収容
してなり三相避雷器の各相を構成する避雷器を通過して
いる、避雷器端子電圧と同相の抵抗分電流を用いて前記
非直線抵抗素子の劣化の有無を診断する、酸化亜鉛形避
雷器の劣化診断方法に関する。
〔従来の技術〕
酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗素子(以下単に素子
と記す)を1個もしくは複数個直列に容器内に収容して
なる避雷器においては、素子の特性により、常時の電圧
印加のもとで流れうる電流が極めて小さく、通常数10
μ八オーダであって、この程度の電流では正常な素子の
温度上昇や、この温度上昇による素子の劣化は起こり得
ないため、非直線抵抗素子と直列の放電ギャップは通常
省略されたものが実用されており、このため、非直線抵
抗素子には常時微電流が流れている。
しかし、変型なる異常電圧のもとての動作や気象条件に
基づ(熱的サイクルなどにより素子は劣化を生ずること
があり、この劣化が進行すると系統での常時の相電圧に
も耐えられなくなり、素子が破壊して系統運転に支障を
来たす、このため劣化の初期状態を判別できる抵抗分電
流を運転中常時監視可能な監視方法が望まれている。
第15図に素子の電圧−電流特性を示す0図において実
M25は素子が正常な状態のときの特性を示し、一点1
1!35は劣化が進行した状態のときの特性を示す、こ
こで横軸の電流は、通常円板状に形成された素子の両端
面間の静電容量に基づく容量性電流を含まない抵抗分電
流のみを示す、系統の相電圧をVnとすると、この電圧
のもとて素子に流れる電流は素子の温度により差が生ず
るが、素子が劣化していると同一温度のもとでも流れる
電流に大きな差が生じ、たとえば素子の温度を08とす
ると、素子が正常な状態のときに流れる電流I□は!、
と大きく変化する。従って常時流れている抵抗分電流を
測定し、測定時の温度に相当した、正常状態の素子の電
流と比較することにより、劣化の有無を正しく判定する
ことができる。なお、図において、温度θの大小関係は
θ、〉θ、である。
ところで、避雷器と直列に接続された電流検出器で避雷
器を通過する電流を測定すると、避雷器に印加されてい
る電圧が運転周波数の交流であるため、抵抗分電流のほ
かに容量分電流が合まれる。
第16図に上端と下端とがそれぞれ線路と大地とに接続
された避雷器2を示す、この避雷器2は素子を収容する
容器が碍子である場合には、碍子と素子とを含むものと
し、容器が接地された金属である場合には素子のみを示
すものとする。第17図は第16図に示す避雷器の電気
的等価回路を示す、素子は通常円板状に形成され、その
両端面の間に比較的大きい静電容量Cを形成するから、
避雷器を通過する電流は、素子の温度上昇をもたらす抵
抗分電流■えと前記静電容量を通過する容量分電流!、
とのベクトル和となり、素子の劣化の判別には、このベ
クトル和の中から抵抗分電流■、のみを抽出する必要が
ある8図中、Lは避雷器の接地導体のインダクタンスを
示す、なお、避雷器の容器が碍子である場合には、前記
容量分電流l、の中には碍子を静電容量とする容量分電
流も合まれる。
第18図に従来の抵抗分電流の測定方法を示し、第19
図に第18図の方法で測定された電圧、電流の波形を示
す、母線または送電tIA1に接続された避雷器2は電
流検出器4を介して接地されるとともに、前記母線また
は送電線にはさらに電圧検出器3が接続されて他端が接
地されている。電流検出器4.電圧検出器3からの出力
はそれぞれ増幅器6.7を介して演算器8に入力され、
抵抗分電流の算出を行う、この抵抗分電流の算出は、第
19図に示すように、電流検出器4で計測された全電流
!、から電圧検出器3で計測された電圧Vの微分波形を
波高値が第17図の■、波高値と一致するように増幅し
て差し引くことにより行われる。このようにして得られ
た抵抗分電流Imを、この測定と並行して測定された素
子温度における正常な抵抗分電流と比較して劣化の有無
を判定する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、この方法を用いて三相送電線に接続された3
相の避雷器の劣化診断のための自動監視を行おうとする
と、第20図に示すように、増幅器687および演算器
8は共用するとしても三相分の電流検出器41.42.
43と電圧検出器31.32.33とを必要とするとと
もに、同じ相の電流検出値と電圧検出値とをそれぞれ増
幅器6.7へ入力することができるよう、多くの切換え
接点を持った切換え器5を必要とする。なお、素子の劣
化の進行は、速くても時間のオーダであるから、各相を
順次切り換えながら判定して行く方法により十分目的を
果たすことができる。
このように、従来方法による劣化の診断は、送電回線が
増加するとともに電流検出器ならびに配線を数多く必要
としく電圧検出器は共用できる)、かつ切換え器が大形
化して診断のための制御が複雑化する欠点があり、簡単
な診断方法が望まれていた。
この発明の目的は、避雷器が接続される送電回線数の増
加とともに電流検出器や配線の増加などが著しい前記従
来の方法に代わる、簡略な診断方法を提供することであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明によれば、1個の
、または複数個直列に接続された、酸化亜鉛を主成分と
する非直線抵抗素子を容器内に収容して、なり三相避雷
器の各相を構成する避雷器を通過している、避雷器端子
電圧と同相の抵抗分電流を用いて前記非直線抵抗素子の
劣化の有無を診断する劣化診断の方法として、前記三相
避雷器の各相を通過している電流を三相ベクトル合成す
ることにより、各相電流中に合まれる容量分電流を消去
して抵抗分電流のみの合成波形を求め、この合成波形か
ら三相避雷器中に非直線抵抗素子が劣化した避雷器が存
在しているか否かを診断するようにするものとする。
〔作用〕
まず、本発明による劣化診断方法の原理につき説明する
三相避雷器の各相を通過している電流を三相ベクトル合
成するための測定回路を第1図のように構成し、各相電
流中に合まれる容量分電流を消去して抵抗分電流のみの
合成波形を第2図のように求める。ここで第4図の電流
検出器44にはたとえば零相変流器を用い、避雷器21
.22.23の各接地側導体は一括して変流器鉄心を貫
通して接地し、変流器2次側出力を増幅器6へ入力して
増幅することにより前記合成波形を求めるようにしてい
る。
なお、第2図には、合成電流波形420のほか各相の避
雷器端子電圧波形も追加記載されている。
第2図の電流波形からみられるように、この合成電流の
波形は、素子の電圧−電流特性すなわち印加電圧が高く
なると電流が急激に増大し、印加電圧が小さくなると急
激に減少する性質から、電流波形は図のように第3高調
波を多く含んだ波形をとるとともに、そのピーク値の位
置は電圧波形の波高値の位置と一致する。従って三相避
雷器中いずれかの相の避雷器の素子に劣化が生じておれ
ば、その相の電流ピーク値は、このピーク値につづいて
電気角60°ごとに現われる残りの相の電流ピーク値よ
りも大きくなり、その相の素子が劣化していると診断さ
れる。しかし、第1図の測定回路で測定されるものは合
成電流波形だけであるから、この波形からだけでは素子
が劣化している相を特定することができない、しかし、
共通の容器内に避雷器3相分が収容された三相避雷器で
は、いずれの相に素子の劣化があっても、新品との交換
は金相について行われ、短時間内の更新が図られるから
、このような三相避雷器の場合には本発明は従来に比し
極めて簡易な劣化診断方法を提供する。また、各相の素
子がそれぞれ独立した碍管内に収容され屋外に設置され
た三相避雷器などでは、素子が劣化した相のみ交換が行
われるが、この場合にも、以下の実施例において詳細に
説明するように、避雷器を通過する電流を三相ベクトル
合成した。抵抗分電流のみの合成波形を用いることによ
り、劣化相の特定を安価に行うことが可能になる。
〔実施例〕
第1図に本発明の劣化診断方法を可能ならしめる回路構
成の一実施例を示す、母線または送電線の各相11.1
2.13には避雷器21.22.23のみが接続され、
その大地側は共通に1個の電流検出器を介して接地され
ている。この電流検出器には本実施例では零相変流器が
用いられ、前記避雷器各相の接地側導体は一括して変流
器鉄心を貫通して接地され、変流器の2次側出力は増幅
器6へ入力されて増幅される。この零相変流器は1次側
の特定相の微電流を精度よく2次側に出力する特性が付
与されるとともに、大電流時には鉄心が飽和して2次側
に過大な電圧が出力されないという、避雷器の劣化診断
に対して好適な特性を持っている。
なお、破線80は素子3相分を収容する共通の金属容器
を表わしている。
第2図は第1図の回路構成によって増幅器6の出力側か
ら得られた電流波形と、この電流波形を生ずる三相電圧
波形とを重ねて示すものである。
ここで、111,112,113はそれぞれ母線もしく
は送電線の各相の対地電圧を示し、421.422,4
23はそれぞれ各相避雷器を流れる電流をベクトル合成
した合成電流波形420において、電気角60@ごとに
現われるピーク値を示す。また、この合成を流の波形は
、素子の電圧−電流特性すなわち印加電圧が高くなると
電流が急激に増大し、印加電圧が小さくなると急激に減
少する性質から、電流波形は図のように第3高調波を多
く含んだ波形をとるとともに、そのピーク値の位置は電
圧波形の波高値の位置と一敗する。従って三相避雷器中
いずれかの相の避雷器の素子に劣化が生じておれば、そ
の相の電流ピーク値は、このピーク値につづいて電気角
60@ごとに現われる残りの相の電流ピーク値よりも大
きくなり、その相の素子が劣化していると診断される。
なお、本発明の劣化診断方法では各相の電圧波形を計測
していないから、劣化がいずれの相に生じているかを特
定することはできないが、これは前述のように、特に三
相避雷器が共通の金属容器内に収容されている場合には
、いずれの相に劣化が生じていても三相とも新品と交換
して早急に更新を完了する保守作業の実務にかんがみ、
従来のような電圧検出器は省略して診断のための回路構
成を簡略化している。
第3図に本発明の第2の実施例による劣化診断のための
回路構成を示す、この実施例は、たとえば、素子がそれ
ぞれ独立した碍管内に収容され屋外に設置された三相避
雷器などの場合のように、素子が劣化した相の避雷器の
みを更新することができるよう、劣化相の特定を可能な
らしめた回路構成の一例を示す、もちろん、この劣化相
の特定は、第2図に示すように、母線や送電線の各相対
地竜圧を同時に記録することによっても容易に可能であ
り、また、この記録のための電圧検出器は、すべての三
相゛避雷器に共通に3相分1組として使用することがで
き、電流検出器のように多数組を必要としない、しかし
、高圧線路に接続される電圧検出器は高価であるから、
その個数はできるだけ少な(て済ませることのできる特
定方法が望ましい。
母線または送電線の各相11.12.13には避雷器2
1、22.23が接続され、その大地側が共通に1個の
電流検出器44を介して設置されるとともに、前記母線
または送電線のいずれか1相、ここでは相11に電圧検
出器3が接続されている。なお、電流検出器44には、
第1図のものと同様、避雷器の劣化診断に対して好適な
特性を有する零相変流器が用いられている。
電流検出器44で検出され増幅器46で増幅された電流
は演算器47に入力され、この入力された電流値があら
かじめ設定された基準レベル相当値すなわち避雷器素子
の初期劣化を証するに十分な大きさとして設定されたレ
ベルに相当した値(第4図に示す基準レベル)を超過し
た時点でパルス電圧を発生させ、このパルス電圧を演算
器49に入力する。一方、電圧検出器3により計測され
た母線または相電圧の波形は演算器48に入力され、こ
こで入力された電圧波形のピーク位置でパルス電圧を発
生させ、このパルス電圧を演算器49に入力する。
演算器49ではこの電圧波形のピーク位置で発生したパ
ルス電圧と前記合成電流の大きさが基準レベルを超過し
たときに発生したパルス電圧との時間差を算出し、第5
図により劣化槽を特定する。すなわち、第5図に示すよ
うに、電圧検出器が接続された母線もしくは送tiの相
をR相とし、R相の対地電圧ピーク位置において発生し
たパルス電圧を時間測定の原点をなす基準パルスとして
前記合成電流の大きさが基準レベルを超えた時点で発生
したパルス電圧までの時間を測定し、この時間がほぼ零
のときには劣化槽は基準相と同一相、電気角1200相
当であれば相順に従って次の相、電気角240″相当で
あればさらに次の相として劣化槽を安価にかつ簡易に特
定することができる。
第6図に本発明の第3の実施例による劣化診断のための
回路構成を示す。この実施例は、第2の実施例と同様J
劣化槽を特定するための回路構成を示すものであり、避
雷器が設置されている電気所構内にすでに配されている
電圧変成器いわゆるP T (Potential T
ransformer)または分圧Vt置いわゆるP 
D (Potential Device)50の2次
側にスイッチ54を介して以下に詳細を説明する重畳電
流発生器55が接続され、またこの発生器の出力側には
電流検出器である零相変流器44の鉄心を貫通する出力
導体55aが接続されている。
重畳電流発生器55は、母線または送電線の対地電圧の
もとで避雷器を通過する電流が避雷器素子の初期劣化を
証するに十分な大きさとして設定された電流レベルとな
るまで劣化させた非直線抵抗素子に対して前記対地電圧
を印加したとしたときに得られる電流波形を、PTまた
はPD50の2次側電圧がスイッチ54を介して導入さ
れたときに2次側電圧に同期して逆極性に出力するよう
に回路構成がなされているものであり、スイッチ54の
回路状態において零相変流器44の2次側に得られてい
る三相ベクトル合成電流の波形が、スイッチ54の各相
を交互に閉路することによりどのように変化するかによ
り、素子が劣化した相の避雷器を特定しようとするもの
である。すなわち、第7図に示すように、スイッチ54
の開路状態において避雷器素子が3相とも健全なときに
得られている。抵抗分電流のみの合成波形(alが波形
山)のように変形し、その最大波高値があらかじめ設定
された劣化レベルを超えると、第6図に図示されていな
い警報回路を介して警報が発せられ、避雷器の少なくと
も1相が劣化したことが知らされる。これにより手動ま
たは自動でスイッチ54を閉じると、PTまたはPD5
0の2次側に得られている各相の相電圧は重畳電流発生
器55内へそれぞれ逆極性となるように取り込まれ、波
形(′b)中の劣化レベルの電流と同一波形を有する電
流が逆極性に出力される。
従って、スイッチ54のR相を閉じたとき、零相変流器
44の2次側に(clに示すような、劣化レベルの電流
波形が消滅した波形が得られたとすれば、避雷器の劣化
は少なくともR相に生じていたことが判明する。つぎに
スイッチ54のR相を開いてT相を閉じたときfd+の
ような波形が得られたとすると、この場合には劣化レベ
ルの電流波形は消滅していないから、T相避雷器の素子
は劣化を生じていないことがわかる。同様にスイッチ5
4のS相のみを閉じた場合にも波形fa+のように劣化
レベルの電流波形は消滅しないから、結局、以上のスイ
ッチ操作により劣化槽をR相と特定することができる。
第3図は避雷器の2相に素子の劣化が生じた場合の診断
過程における合成電流波形の変化の状況を示す0図示さ
れない警報装置の作動により、たとえばスイッチ54の
R相とS相とを閉じたとき、合成電流の波形が同図(b
lのように変化して2相の劣化レベルの電流波形が消滅
したとする。つぎにスイッチのS相とT相とを閉じたと
き、同図(c)のように、1相の劣化レベルの電流は変
化せず、この相と隣り合った相には劣化レベルの電流と
健全な抵抗分電流との差の電流波形が現われ、残りl相
の電流波形が消滅したとする。さらに、スイッチのT相
とR相とを閉じたとき、1相の電流波形が消滅し、これ
と隣り合った相には劣化レベルの電流と健全な抵抗分電
流との差の電流波形が現われ、残り1相の劣化レベルの
電流波形は変化しなかったものとする。スイッチの操作
の仕方は任意であるが、このように2相づつ操作したと
きの合成電流の波形の変化から、劣化相はR相とS相と
であると特定することができる。
第9図に本発明の第4の実施例による劣化診断のための
回路構成を示す、三相避雷器の各相を構成する避雷器2
1.22.23をそれぞれ通過する電流の三相ベクトル
合成波形を得るための電流検出器、ここでは零相変流器
4の環状鉄心を貫く避雷器各相の接地側導体には、スイ
ッチ61a、62a、63aを介して零相変流器4を跨
ぐバイパス回路61.62.63が接続され、これらの
スイッチを閉じることにより、避雷器を通過する電流の
一部が零相変流器を貫通することな(バイパス回路に分
流するように配慮されている。このバイパス回路への分
流の割合は、零相変流器の変流比がtooo+を程度の
大きいものであり、1次側からみた変流器のインピーダ
ンスがほとんど無視できることから、バイパス回路の導
体として変流器1次側導体と同等の断面積のものを用い
た場合約50%程度になるものと考えられる。第10図
にスイッチ61a+ 62a、 63aがすべて開かれ
ている場合の避雷器各相の通過電流波形例を示し、第1
1図に第10図に示す各相通過電流の三相ベクトル合成
波形すなわち抵抗分電流のみの合成波形を示す。この波
形例にみられるように、素子の劣化がR相の避雷器に生
じている場合、バイパス回路のスイッチ61a、 62
a、 63aを交互に閉じたときに変流器の2次側に得
られる電流波形を第12図に示す9図において、たとえ
ば符号R/2+S+Tは、避雷器21をR相の避雷器と
し、スイッチ61aを閉じたときに変流器2次側に得ら
れる電流波形を示す、同様にして符号R+S/2+Tは
スイッチ62aを閉じたとき、また符号R+S+T/2
はスイッチ63aを閉じたときの電流波形を示している
第12図にみられるように、スイッチ61aを閉じたと
きの合成電流最大波高値は、素子の初期劣化を証するに
十分な大きさとしてあらかじめ設定された劣化レベルす
なわち設定レベル以下に低減され、スイッチ62aを閉
じたときには変化せず、スイッチ63aを閉じたときに
再び設定レベル以下に低減される。
このようなスイッチ操作に伴う電流波形の変化から素子
が劣化した相の避雷器をどのようにして特定するかの方
法については、以下に述べる1本実施例の変形例のあと
でまとめて説明する。
第13図に前記第4図の実施例の変形例を示す。
この変形例は、スイッチ61a、 62a、 63aを
閉じたときのバイパス回路61゜62.63への分流の
割合を、第4の実施例における約50%から実1i10
0%とするための回路構成としたものであり、避雷器各
相の接地側導体には低インピーダンス71.72.73
がそれぞれ直列に挿入され、スイッチ61a、 62a
、 63aは零相変流器44と低インピーダンス71.
72.73とを跨ぐバイパス回路6L 62.63に直
列に挿入されている。ここで、低インピーダンス71.
72.73のインピーダンスの大きさは、避雷器が雷撃
を受けて動作したときに母線または送電線側端子に現れ
る対地電圧を母線または送電線の絶縁を脅かすような値
にまで上昇させない程度の小さいものとするものとする
このような回路構成において、素子の劣化がR相の避雷
器21に生じたとし、零相変流器44の2次側に得られ
る合成電流波形の最大波高値が設定レベルを超過したと
すると、演算器45がこの超過を判別して制御信号をス
イッチ制御装置75へ発信し、スイッチ61a、 62
a、 63aを適当な時間間隔で交互に繰返し開閉させ
る。このときの合成電流波形の変化の状況を第14図に
示す0図において、たとえば符号SATは、変流器1次
側の電流がS相避雷器とT相避雷器の通過電流のみの場
合すなわちスイッチ61aを閉じることによりR相避雷
器の通過電流全部がバイパス回路61へ転流したときに
変流器2次側に得られる電流波形を示す、同様にして符
号T十Rはスイッチ62aを閉じたとき、また符号R+
Sはスイッチ63aを閉じたときの1を流波形を示して
いる。
第14図にみられるように、スイッチ61a、63aを
閉じたときには合成電流最大波高値はあらかじめ設定さ
れた劣化レベルすなわち設定レベル以下に低減され、ス
イッチ62aを閉じたときには変化しない。
以上、第12図、第14図から、スイッチの操作と合成
電流最大波高値の変化状況との関係を表に示すとつぎの
ようになる。
すなわち、素子が劣化した相のつぎの相に属するスイッ
チを閉じたときのみ合成電流最大波高値が変化しないこ
とがわかる。従ってスイッチを交互に閉路操作し、ある
相のスイッチ操作時に合成電流最大波高値の変化が生じ
なかった場合、そのスイッチの属する相より1つ先行す
る相の避雷器を劣化相として特定することができる。
〔発明の効果〕
以上に述べたように、本発明によれば、1個の、または
複数個直列に接続された、酸化亜鉛を主成分とする非直
線抵抗素子を容器内に収容してなり三相避雷器の各相を
構成する避雷器を通過している、避雷器端子電圧と同相
の抵抗分電流を用いて前記非直線抵抗素子の劣化の有無
を診断する劣化診断の方法として、前記三相避雷器の各
相を通過している電流を三相ベクトル合成することによ
り、各相電流中に合まれる容量分電流を消去して抵抗分
電流のみの合成波形を求め、この合成波形から三相避雷
器中に非直線抵抗素子が劣化した避雷器が存在している
か否かを診断するようにしたので、劣化診断の対象とな
る避雷器の数が多くても、劣化診断時に必要となる電流
検出器や配線数が従来に比して著しく少なくてすみ、劣
化相の特定を必要としない三相避雷器の場合はもちろん
、劣化相の特定を必要とする三相避雷器の場合にも、本
発明の方法によって得られた三相ベクトル合成電流波形
を利用することにより、安価かつ簡易に劣化相の特定が
可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例による避雷器素子劣化診
断のための回路構成図、第2図は第1図の回路構成によ
って得られる三相避雷器の合成電流波形と、この波形を
生ぜしめる母線または送電線の各相対地竜圧波形をこの
合成電流波形に重ねて示す波形図、第3図は本発明の第
2の実施例による避雷器素子劣化診断のための回路構成
図、第4図は第3図の回路構成において得られる電圧。 電流ならびにこれらの電圧、電流から得られるパルス電
圧の相互の時間関係を示す波形図、第5図は劣化相を特
定するためのパルス電圧波形図、第6図は本発明の第3
の実施例による避雷器素子劣化診断のための回路構成図
、第7図は避雷器1相の素子が劣化したときこの相を特
定するための診断過程における三相ベクトル合成電流波
形の変化状況を示す波形図、第8図は避雷器2相の素子
が劣化したときこの2相を特定するための診断過程にお
ける三相ベクトル合成電流波形の変化状況を示す波形図
、第9図は本発明の第4の実施例による避雷器素子劣化
診断のための回路構成図、第10図は避雷器1相の素子
が劣化したときの避雷器各相の通過電流波形を示す波形
図、第11図は第1θ図に示す避雷器各相通過1i流の
三相ベクトル合成電流波形を示す波形図、第12図はい
ずれか1相の避雷器通過電流の一部を除く三相ベクトル
合成電流波形を示す波形図、第13図は第9図に示す第
4の実施例の変形例による避雷器素子劣化診断のための
回路構成図、第14図はいずれか1相の避雷器通過電流
の全部を除く二相ベクトル合成電流波形を示す波形図、
第15図は避雷器素子の正常な特性と劣化したときの特
性との差異を示す線図、第16図は避雷器の外部回路と
の接続状態を示す単線図、第17図は避雷器を通過する
電流中の電流成分を示す、避雷器の等価回路図、第18
図は避雷器を遭遇する電流のうち抵抗分電流のみを抽出
するために避雷器の1相に対して構成される従来の測定
回路図の一例、第19図は避雷器を通過ずる全電流の波
形と全電流中の電流成分の波形とを示す電流波形図、第
20図は避雷器を通過する電流のうち抵抗分電流のみを
抽出するための、王権避雷器に対する従来の測定回路図
の一例である。 2)21.22.23:避雷器、3 、31.32.3
3 :電圧検出器、4.41.42.43.44:電流
検出器、50:電圧変成器(P T)または分圧装置(
PD)、54:スイッチ、55:重畳電流発生器、61
.62.63:バイパス回路、61a、 62a、 6
3a  :スイッチ、420:三相ベクトル合成電流波
形。 第1図 第3図 第13図 第16図   第17図 塔18 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)1個の、または複数個直列に接続された、酸化亜鉛
    を主成分とする非直線抵抗素子を容器内に収容してなり
    三相避雷器の各相を構成する避雷器を通過している、避
    雷器端子電圧と同相の抵抗分電流を用いて前記非直線抵
    抗素子の劣化の有無を診断する劣化診断方法において、
    前記三相避雷器の各相を通過している電流を三相ベクト
    ル合成することにより、各相電流中に合まれる容量分電
    流を消去して抵抗分電流のみの合成波形を求め、この合
    成波形から三相避雷器中に非直線抵抗素子が劣化した避
    雷器が存在しているか否かを診断することを特徴とする
    酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法。 2)特許請求の範囲第1項記載の方法において、三相避
    雷器の各相を通過している電流の三相ベクトル合成は、
    1次側の三相導体を一括して貫通せしめる環状鉄心を有
    する貫通形変流器により行われることを特徴とする酸化
    亜鉛形避雷器の劣化診断方法。 3)特許請求の範囲第1項記載の方法において、抵抗分
    電流のみの合成波形の最大波高値が所定値を超過した時
    点でパルス電圧を発生させるとともに三相中いずれか1
    相の避雷器端子電圧波形の所定位置でパルス電圧を発生
    させ、前記両パルス電圧発生時点の時間差から劣化した
    非直線抵抗素子を有する相の避雷器を特定することを特
    徴とする酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法。 4)特許請求の範囲第1項記載の方法において、抵抗分
    電流のみの合成波形の最大波高値が所定値を超過したと
    きに、この所定値まであらかじめ劣化を進行させた非直
    線抵抗素子と各相の避雷器端子電圧とを組み合わせて得
    られる、前記所定値と同一波高値を有する電流波形を相
    ごとに順次前記合成波形に逆極性に重畳し、前記所定値
    を超過する部分近傍の波形を消去することにより、劣化
    した非直線抵抗素子を有する相の避雷器を特定すること
    を特徴とする酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法。 5)特許請求の範囲第1項記載の方法において、抵抗分
    電流のみの合成波形の最大波高値が所定値を超過したと
    きに、順次いずれか1相の避雷器を通過する電流の一部
    または全部を除いて3相または2相の電流をベクトル合
    成し、この合成された波形相互の比較から、劣化した非
    直線抵抗素子を有する相の避雷器を特定することを特徴
    とする酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法。
JP62184751A 1986-10-03 1987-07-24 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法 Expired - Fee Related JPH0650330B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/103,817 US4866393A (en) 1986-10-03 1987-10-02 Method of diagnosing the deterioration of a zinc oxide type lightning arrester utilizing vector synthesis
SE8703817A SE464375B (sv) 1986-10-03 1987-10-02 Saett att digitalisera en foersaemring i en avledare av zinkoxidtyp utnyttjande vektorsyntes
DE3733404A DE3733404C3 (de) 1986-10-03 1987-10-02 Verfahren zum Überwachen einer dreiphasigen Blitzschutzanlage

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-235524 1986-10-03
JP23552486 1986-10-03

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22407393A Division JPH0782061B2 (ja) 1993-09-09 1993-09-09 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63228082A true JPS63228082A (ja) 1988-09-22
JPH0650330B2 JPH0650330B2 (ja) 1994-06-29

Family

ID=16987251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62184751A Expired - Fee Related JPH0650330B2 (ja) 1986-10-03 1987-07-24 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0650330B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102830319A (zh) * 2012-09-18 2012-12-19 辽宁省电力有限公司电力科学研究院 一种氧化锌避雷器绝缘状态带电检测装置及方法
CN108982988A (zh) * 2016-05-25 2018-12-11 李爱夏 一种电力故障预警诊断方法
CN114325176A (zh) * 2021-12-09 2022-04-12 国网河南省电力公司电力科学研究院 一种氧化锌避雷器电阻阀片受潮老化的性能评估方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5434043A (en) * 1977-08-19 1979-03-13 Mitsubishi Electric Corp Degradation detecting system for lighting arrester

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5434043A (en) * 1977-08-19 1979-03-13 Mitsubishi Electric Corp Degradation detecting system for lighting arrester

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102830319A (zh) * 2012-09-18 2012-12-19 辽宁省电力有限公司电力科学研究院 一种氧化锌避雷器绝缘状态带电检测装置及方法
CN108982988A (zh) * 2016-05-25 2018-12-11 李爱夏 一种电力故障预警诊断方法
CN108982988B (zh) * 2016-05-25 2020-10-30 深圳格数电力设计院有限公司 一种电力故障预警诊断方法
CN114325176A (zh) * 2021-12-09 2022-04-12 国网河南省电力公司电力科学研究院 一种氧化锌避雷器电阻阀片受潮老化的性能评估方法
CN114325176B (zh) * 2021-12-09 2023-08-08 国网河南省电力公司电力科学研究院 一种氧化锌避雷器电阻阀片受潮老化的性能评估方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0650330B2 (ja) 1994-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4148087A (en) Distance relay for electric power transmission lines
KR101515478B1 (ko) 자기센서에 의한 아크검출 방법 및 이를 이용한 아크발생 보호 수배전반
CN107561393A (zh) 一种基于全电流谐波向量的避雷器早期缺陷带电测试***和方法
US4866393A (en) Method of diagnosing the deterioration of a zinc oxide type lightning arrester utilizing vector synthesis
JPH07311230A (ja) 電力ケーブルの絶縁状態を活線下で監視する絶縁監視方法及び装置
JP2002311061A (ja) 電力用処理装置
JPS63228082A (ja) 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法
RU2654511C1 (ru) Способ дифференциальной токовой защиты трехфазного трансформатора и автотрансформатора
CN207408505U (zh) 一种基于全电流谐波向量的避雷器早期缺陷带电测试***
KR102419753B1 (ko) 운전 중인 전력설비 내부 전기회로정수 측정에 의한 설비 건전상태 감시 방법
Kane et al. Practical experiences of on-line partial discharge measurements on a variety of medium voltage electrical equipment
JPS63265516A (ja) 三相交流励磁装置
CN113671315A (zh) 基于比例差动原理的ITn供电绝缘故障定位方法
KR101984950B1 (ko) 비접지 직류전원계통의 지락 사고 감시 장치 및 그 방법
JPH0782061B2 (ja) 酸化亜鉛形避雷器の劣化診断方法
CN109557400B (zh) 微电网三相it***电能质量与绝缘性能在线检测方法
CN111856115A (zh) 氧化锌避雷器真泄露电流介入式测量方法
JPH0643196A (ja) 低圧電路における絶縁監視方式
Shaha et al. Various Methods for Measurement of Resistive Leakage Current of Metal Oxide Surge Arrester
KR200318656Y1 (ko) 중성점 전류정보에 의한 전력용 콘덴서 뱅크 진단장치
KR102673944B1 (ko) 누설전류 검출 및 감시 기능을 갖는 배전반
JPH08265957A (ja) マトリックス演算形系統保護装置
JPH02105073A (ja) 配電線人工地絡試験装置
Valdes et al. Ground fault location in low-voltage high-resistance grounded systems via the single-processor concept for circuit protection
Pashkovskiy et al. Transformation of zero-sequence electric quantities for protection against line-to-ground fault in the networks with various neutral grounding modes

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees