JPS6319513Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、雨戸を収納する戸袋付アルミサツシ
に関し、さらに詳しくは、戸袋の両側下部に装着
する飾り部材に関するものである。

一般に、障子を備えたアルミサツシは雨戸を有
するものが多く、このため、アルミサツシの一端
に雨戸を収納する戸袋を設けている。この戸袋
は、アルミサツシとのバランスを保持するため、
通常金属製の戸袋皿板、屋根板、左右の妻板及び
鏡板を組立てて戸袋を構成し、これをアルミサツ
シの一端と建物に取付けている。この場合、戸袋
は、アルミサツシ及び建物から屋外側に突出し、
その下端部の両側には薄い妻板が露出しているの
で、戸袋の下に子供などが入つた場合きわめて危
険であり、また美観上も好ましくない。また、ア
ルミサツシの雨戸皿板と戸袋皿板とは、連結部材
で連結されるが、この連結部材は両皿板にねじ止
めしただけなので必ずしも強固でなく、長期の使
用により脱落したり皿板が曲つたりすることがあ
る。

本考案は、上記のような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、戸袋皿板の両側下部、
したがつて両妻板の下端に飾り部材を装着して安
全性及び美観を向上させると共に、この飾り部材
を両皿板を連結する場合の補強材に利用すること
により、両皿板を強固に連結することを目的とし
たものである。

本考案に係る戸袋付アルミサツシは、上記の目
的を達成するため、雨戸皿板を備えた下枠の一方
の端部に連結部材を介して戸袋皿板を連結してな
るアルミサツシにおいて、上面に前記戸袋皿板と
連結部材の支持部を有し、また一方の側面に戸袋
妻板の支持部を備えた飾り部材を、前記戸袋皿板
の両側下部に装着したことを特徴とするものであ
る。以下図面により本考案を説明する。

第１図は本考案を実施した戸袋付アルミサツシ
の一例の平断面図、第２図はそのＸ−Ｘ断面図
で、Ａはアルミサツシ、Ｂは戸袋である。アルミ
サツシＡにおいて、１は階段状に形成された下枠
で、建物開口部への取付片１１，１２、障子レー
ル１３，１４、網戸レール１５、雨戸皿板１６及
び雨戸レール１７等からなつている。２は下枠１
に対向して設けた上枠で、建物開口部への取付片
２１，２２、下枠１に対応して設けられた障子ガ
イド２３，２４、網戸ガイド２５及び雨戸ガイド
２６を備えている。３，３ａは縦枠で、それぞれ
建物開口部への取付片３１，３２，３１ａ，３２
ａ、水密部材の取付部３３，３３ａ等を備えてお
り、縦枠３の屋外側には、雨戸の戸当り部材３４
が取付けられている。なお、Ｃは障子、Ｄは網
戸、Ｅは雨戸である。

戸袋Ｂにおいて、４１はアルミサツシＡの雨戸
皿板１６に連結された戸袋皿板、４２は屋根板
で、それぞれ一端が建物開口部に固定されてい
る。４３，４４は戸袋Ｂの両側に取付けた妻板、
４５，４６は妻板４３，４４の屋外側に設けた溝
部である。４８は鏡板で、横框４９，５１と縦框
５２，５３とからなる枠内に化粧板５４を装着し
てなり、横框４９の長さ方向に設けた溝５０を戸
袋皿板４１の先端に、また上部を屋根板４２の端
部４７とそれぞれ係合すると共に、両側を妻板４
３，４４の溝部４５，４６に嵌合して戸袋Ｂに装
着している。

６は本考案の要部をなす飾り部材で、第３図に
その構造を、また第４図にその背面を示す。この
飾り部材６は、上面に突出した戸袋皿板４１の支
持部６１，６２が、また両支持部６１，６２の間
には連結部材を支持する凹部６３が、さらに先端
には鏡板４８の横框４９の支持部６４がそれぞれ
設けられている。また側面には梨地等からなる飾
り面６５が形成されており、この飾り面６５の上
部の一部には、妻板４３，４４の支持部６６が形
成されている。

次に本考案に係る飾り部材を戸袋Ｂの皿板４１
の両端部に装着する場合を説明する。第５図は戸
袋皿板４１、飾り部材６、連結部材７及び下枠１
を示す斜視図で、連結部材７はレール１７に係合
する切除部７１、下り斜面７２等からなつてい
る。なお、飾り部材６は図示のものと対称的構造
のものがさらに１個必要である。

先ず、第１図の妻板４４の下方に飾り部材６を
装着した状態を第６図に示す（第６図には戸袋Ｂ
の取付位置が第１図と逆の場合が示してある）。
図から明らかなように、戸袋皿板４１の下面を飾
り部材６の上面に当接し、凹部６３にスペーサ７
０を挿入してねじで固定し、側面に妻板４４（図
示せず）を当接してその下端を支持部６６で支持
させ、戸袋皿板４１にねじで固定する。

次に他方の妻板４３の下方に飾り部材６を装着
する場合は、第５図及び第７図に示すように、先
ず飾り部材６の上に戸袋皿板４１を乗せ、その上
に連結部材７を重ねて、凹部６３に挿入したスペ
ーサ７０と共にこれらをねじで一体に固定する。
次に連結部材７の切除部７２に下枠１のレール１
７を嵌合し、連結部材７、雨戸皿板１６及びスペ
ーサ７０とをねじで一体に固定し、妻板４３（図
示せず）の下端を飾り部材６の支持部６６で支持
させ、ねじで固定する。

このように構成した戸袋は、両妻板４３，４４
の下端部は飾り部材６で支持され、かつアルミサ
ツシ側の飾り部材は、連結部材７を支持する。こ
の場合、両皿板１６，４１の間に段差を生じる
が、レール１７の上面と連結部材７の上面とのレ
ベル差h₁は、雨戸戸車１８の溝部１９の底面と外
周部との距離h₂と整合するように構成されている
ので、雨戸戸車１８は、レール１７上を走行する
ときは溝部１９の底部が摺接し、戸袋皿板４１上
を走行するときは外周面が摺接する。このため雨
戸戸車１８は、傾斜部７２によりレール１７から
戸袋皿板４１上に円滑に乗り替えることができ
る。

上記の説明では、飾り部材の一実施例について
述べたが、形状、構造はこれに限定するものでは
ない。また鏡板を有する戸袋を示したが、鏡板の
ない戸袋にも本考案を実施しうることは云う迄も
ない。その他各部の構成も上記実施例に限定する
ものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で
適宜変更することができる。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、戸袋の両側に設けた妻板の下側に当接して飾
り部材を装着したので、美観及び安全性を向上さ
せることができ、またこの飾り部材で雨戸皿板と
戸袋皿板の連結部材を支持するようにしたため、
両皿板の連結部を強固にすることができる。さら
に一対の飾り部材を左右対称に構成したので、戸
袋をアルミサツシの左右何れの側に設けてもなん
ら改造することなくそのまま使用できる等実施に
よる効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した戸袋付アルミサツシ
の平断面図、第２図はそのＸ−Ｘ断面図、第３図
ａは本考案の要部をなす飾り部材の実施例の正面
図、ｂは平面図、ｃは側面図、第４図は飾り部材
の背面斜視図、第５図は戸袋皿板、飾り部材、連
結部材及びサツシ下枠の関係を示す斜視図、第６
図は戸袋皿板に飾り部材を取付けた状態を示す斜
視図、第７図は第１図のＹ−Ｙ断面図である。 Ａ：アルミサツシ、Ｂ：戸袋、１６：雨戸皿
板、１７：雨戸レール、４１：戸袋皿板、４３，
４４：妻板、４８：鏡板、６：飾り部材、６１，
６２：戸袋皿板の支持部、６３：凹部、６４：鏡
板の支持部、６６：妻板の支持部、７：連結部
材、１８：雨戸戸車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 雨戸皿板を備えた下枠の一方の端部に連結部材
   を介して戸袋皿板を連結してなるアルミサツシに
   おいて、上面に前記戸袋皿板と連結部材の支持部
   を有し、また一方の側面に戸袋妻板の支持部を備
   えた飾り部材を、前記戸袋皿板の両側下部に装着
   したことを特徴とする戸袋付アルミサツシ。