JPS6314668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、物品の保管や展示などに用いられる
組付棚で、詳しくは、前後及び左右方向に適宜間
隔を隔てて立設された支柱の上端部に亘つて、そ
の外周辺にアングル状の折返し部を有する複数個
の天板がそれらの隣設端部に位置する支柱を共用
する状態で着脱自在に取付けられている組付棚に
関する。

この種の組付棚としては、第９図で示すよう
に、前記天板３，３の隣接端部に、前記共用支柱
２Ｃ，２Ｄに重合状態でボルト１００止めされる
取付けフランジ１０１，１０１が連設されたもの
が存在する。これによる場合は、天板を水平方向
の不測のずれ動きのない状態で確実に取付けるこ
とができるものの、ボルトや取付けフランジ等の
取付け部品点数が多く、しかも、天板を取付ける
に当つても、これら天板の取付けフランジと共用
支柱との取付け位置合せを行なつたのちにボルト
にて締付け固定しなければならないため、その取
付け作業に多くの手間を要する欠点があつた。

本考案は、前記共用支柱の合理的な改造をもつ
て前述の欠点を改善する点に目的を有する。

かかる目的を達成するためになされた本考案に
よる組付棚の特徴構成は、前記天板の折返し部の
各角部のうちで、天板どうしの隣接箇所に相当す
る位置の角部には、前記支柱の一つの外側面と折
返し部の一つの外側面とが面一又はほぼ面一にな
る状態で該支柱の半分に夫々上方から各天板が嵌
合可能な切欠部を形成し、さらに、前記共用支柱
の上端部には、前記切欠部が設けられた相隣る天
板の各折返し部の垂下片を上方から落し込み可能
で、かつ、その落し込み状態において天板の水平
方向の移動を規制すべく両垂下片の板厚の総和に
略等しい幅の切欠溝が形成されている点にあり、
この特徴構成にる作用、効果は次の通りである。

＜作 用＞ つまり、前記共用支柱の上端部に形成された切
欠溝に対して隣接天板の折返し部の垂下片を上方
から落し込むだけで、これら両天板を水平方向の
不測のずれ動きのない状態で確実に取付けること
ができる。

＜効 果＞ 従つて、天板の取付け部品点数及び組付け手数
を共に従来に比して可及的に削減することができ
るから、取付け構造の簡素化を図ることができる
ばかりでなく、組付け作業も能率良く容易に行な
い得るに至つた。

以下、本考案構成の実施例を図面に基づいて説
明する。

第１図、第２図で示すように、吊下げ式棚部と
載置式棚部とからなる組付棚を構成するに、平面
視においてはほぼ矩形状に形成された底枠１の角
部及び左右方向中央部の六箇所から夫々支柱２Ａ
〜２Ｆを立設し、これら支柱２Ａ〜２Ｆの上端部
に亘つて、その外周辺に下方への折返し部を有す
る２個の天板３，３を、それらの隣接端部に位置
する支柱、つまり、左右方向中央部に位置する支
柱２Ｃ，２Ｄを共用する状態で着脱自在に取付け
ている。

前記支柱２Ａ〜２Ｆのうち、左右一側部に位置
する支柱２Ａ，２Ｂと左右中央部に位置する支柱
２Ｃ，２Ｄとの下側部間に亘つて一つの棚板４Ａ
を架設するとともに、左右他側部に位置する支柱
２Ｅ，２Ｆと左右中央部に位置する支柱２Ｃ，２
Ｄとの間には、上下方向に適宜間隔を隔てて五つ
の棚板４Ｂ〜４Ｆを架設し、かつ、前記天板３，
３のうち、左右一側部に位置する天板３の下面に
は、足拭きマツト等の被吊下げ物ａを挾持状態で
吊下げ支持する多数のハンガー５を前後方向に抜
取り可能な状態で付設している。

而して、第３図乃至第６図でも示すように、前
記天板３，３のアングル状の折返し部を構成する
Ｌ字形フランジ３Ａ，３Ａの各角部のうち、左右
両横外側部に位置する角部に、支柱２Ａ，２Ｂ及
び２Ｅ，２Ｆの外側面とフランジ３Ａ，３Ａの外
側面とが面一又はほぼ面一になる状態で該支柱２
Ａ，２Ｂ及び２Ｅ，２Ｆに夫々上方から嵌合可能
な切欠部６…を形成し、隣接端部に位置する角部
には、前記支柱２Ｃ，２Ｄの外側面とフランジ３
Ａ，３Ａの外側面とが面一又ほぼ面一になる状態
で該支柱２Ｃ，２Ｄの半分に夫々上方から嵌合可
能な切欠部７…を形成している。

前記天板３，３のフランジ３Ａ，３Ａの各角部
には、前記切欠部６，７…の横側を閉塞して天板
３，３の折返し部の垂下片を構成する断面形状及
び平面形状が共にＬ字形の部材３Ｂ，３Ｃ…を固
着するとともに、前記共用支柱２Ｃ，２Ｄの上端
部で左右巾の中央部には、これに対応位置するＬ
字形部材３Ｃ…を上方から落し込み可能で、か
つ、その落し込み状態において天板３，３の水平
方向の移動を規制すべく前記両Ｌ字形部材３Ｃ，
３Ｃの板厚の総和に略等しい溝幅の切欠溝８…を
形成している。

前記Ｌ字形部材３Ｂ，３Ｃ…のうち、左右横外
側部に位置するＬ字形部材３Ｂ…は、前記天板
３，３の切欠部６…を支柱２Ａ，２Ｂ及び２Ｅ，
２Ｆに嵌合させたとき該天板３，３の水平方向の
移動をを阻止すべく構成されている。

尚、前記天板３，３の折返し部は、上述実施例
のように天板本体の折曲げ加工によつて一体形成
しても良いが、天板本体とは別の部材から形成し
て該天板本体に固着しても良い。

第７図は別の実施例を示し、これは、前記共用
支柱２Ｃに、これの切欠溝８に天板３，３のＬ字
形部材３Ｃ，３Ｃを落し込んだとき、前記Ｌ字形
部材３Ｃ，３Ｃに形成された孔９，９に弾性的に
係合する板バネ製の抜止め部材１０，１０を、天
板３，３に上方への一定以上の力が作用したとき
における該天板３，３の上昇移動を許容する状態
で取付けたものである。

第８図は別の実施例を示し、これは、前記天板
３，３のＬ字形部材３Ｃ，３Ｃに、前記共用支柱
２Ｃの切欠溝８に天板３，３のＬ字形部材３Ｃ，
３Ｃを落し込んだとき、前記共用支柱２Ｃに形成
された孔１１，１１に弾性的に係合する抜止め突
起１２，１２を打出し形成したものである。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本考案に係る組付棚の実施
例を示し、第１図は全体正面図、第２図は第１図
の−線断面図、第３図は要部の縦断正面図、
第４図、第５図は夫々要部の斜視図、第６図は要
部の横断平面図である。第７図、第８図は夫々別
の実施例を示す要部の縦断側面図である。第９図
は従来の組付棚を示す要部の正面図である。 ２Ａ〜２Ｆ……支柱、３……天板、３Ａ……折
返し部、３Ｃ……垂下片、８……切欠溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後及び左右方向に適宜間隔を隔てて立設され
   た支柱２Ａ〜２Ｆの上端部に亘つて、その外周辺
   にアングル状の折返し部３Ａを有する複数個の天
   板３，３がそれらの隣接端部に位置する支柱２
   Ｃ，２Ｄを共用する状態で着脱自在に取付けられ
   ている組付棚であつて、前記天板３，３の折返し
   部３Ａ，３Ａの各角部のうちで、天板３，３どう
   しの隣接箇所に相当する位置の角部には、前記支
   柱２Ｃ，２Ｄの一つの外側面と折返し部３Ａ，３
   Ａの一つの外側面とが面一又はほぼ面一になる状
   態で該支柱２Ｃ，２Ｄの半分に夫々上方から各天
   板３，３が嵌合可能な切欠部７…を形成し、さら
   に、前記共用支柱２Ｃ，２Ｄの上端部には、前記
   切欠部７…が設けられた相隣る天板３，３の各折
   返し部３Ａ，３Ａの垂下片３Ｃ，３Ｃを上方から
   落し込み可能で、かつ、その落し込み状態におい
   て天板３，３の水平方向の移動を規制すべく両垂
   下片３Ｃ，３Ｃの板厚の総和に略等しい幅の切欠
   溝８，８が形成されている組付棚。