JPS63137841A - 支持基材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポリオレフィン系ラミネート層を有するポリ
塩化ビニルの薄葉体からなり、接着特性に優れる表面保
護材や粘着テープ等を、あるいは剥離特性に優れる剥離
テープ等を得ることができる支持基材に関する。

従来の技術及び問題点 耐候性や耐油性、さらには成金加工される金属板用の場
合には強度や応力緩和の短時間性などの緒特性に着目さ
れて、表面保護材や粘着テープなどにおける支持基材と
してポリ塩化ビニルからなるフィルムないしシート等の
薄葉体が多用されている。

これら表面保護材や粘着テープにあってはこれを巻回物
として保管し、また流通過程にお（ことが常態となって
いるため表面保護材等における支持基材は、その巻回物
の巻戻しを容易とするため背面が！ＩＩ　ｌ性処理され
る。そのｆｆ１ｌｌ　離削としてはシリコーン系剥離剤
やポリビニルアルコール・長鎖アルキルイソシアネート
系剥離剤が一般に用いられる。

しかしながら、ポリ塩化ビニルにあっては４Ｔｈｌｌ　
ｆｉ性処理膜との接着力が本質的に乏しいため、巷回時
に粘着剤面に剥離性処理膜が転写されて移行し、粘着剤
層の接着力を低下させたり、被着体を汚染する問題点が
あった。この問題点は被着体の品質低下間開や洗浄処理
工程の追加問題を惹起する。

また、ポリ塩化ビニル中の可塑剤がブルーミングなどを
通じて粘着剤層中に移行浸透し、これがため粘着剤層が
可塑化されて凝集力が低下し、糊残りとして被着体を汚
染する問題点もあった。

これらの問題点は高温下において特に顕著となる。例え
ば、可塑剤の粘着剤層への移行速度はその種類や含有量
で異なるものの高温（杓６０℃）下では２，３日で定常
状態に達するほど速い。表面保護材等の巻回物の保管期
間が１年に及び、その夏場などに高温雰囲気下におかれ
ることとなる場合は多々ある。そのため、前記した問題
点が致命的な状態で発生することが少なからずあり、そ
の克服が重要で、かつ永らくの課題となっていた。

しかし、未だ克服されていない。

問題点を解決するための手段 本発明者らは、この問題を克服すべく鋭意研究を重ねた
結果、ポリ塩化ビニルをポリオレフィン系プラスチック
でラミネート処理することによりその目的を達成しうろ
ことを見出し、本発明をなすに至った。

すなわち、本発明は、ポリオレフィン系ラミネート層を
片面又は両面に有するポリ塩化ビニルの薄葉体からなる
支持基材を提供するしのである。

作用 ポリオレフィン系ラミネート層に対しては′ｆ、ｌｌ　
離性処理膜は優れた接着力を示す。また、ポリオレフィ
ン系ラミネート層によるバリヤ効果により、ポリ塩化ビ
ニル中の可塑剤の粘着剤層・＼の移行が阻止されてその
可塑化が有効に防止される。

発明の構成要素の例示 本発明においてポリ塩化ビニルからなる７を葉体の片面
又は両面に設けられるラミネート層は、ポリオレフィン
系プラスチックで形成される。そのポリオレフィン系プ
ラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
これらの混合物、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などを代表例としてあげるこ
とができる。

ラミネート層の形成方式について限定はない。

その代表例としてはフィルム状態のちのを接着剤等を介
して貼着する方式、溶剤による樹脂溶液を塗工乾燥する
方式、溶融樹脂を塗工する方式などをあげることができ
る。就中、Ｔダイ押出機などを用いて溶融樹脂を塗工す
る方式が製造効率、得られる支持基材の品質などの点で
好ましい。

ラミネート層の厚さはポリ塩化ビニルからなる薄葉体の
厚さのｌＩ　Ｏ’６以下、就中５〜３０′６が適当であ
る。その厚さが１０２６を超えるとポリ塩化ビニルの特
ｊ生が損なわれ、例えば板金加工工程の絞り加工で粘着
剤層の部分的な剥がれ（浮き）現雫が起こり、後続加工
の円滑な進行が害される場合がある。一方、薄過ぎると
可塑剤のバリヤ作用に乏しかったりして好ましくない。

本発明の支持基材は、これを４１１雌性処理してなる剥
離テープなどとしてのほか、支持基材の上に粘着剤層を
付設した形態のもの、例えば表面保護材や粘着テープな
どとして好ましく用いられる。

後者の場合、粘着剤層はポリ塩化ビニル面に付設しても
よいし、ポリオレフィン系ラミネート面に付設してもよ
い。すなわち、ポリ塩化ビニル面に粘着剤層を付設し、
他面のラミネート面を、ＸＩＩ　ｉ性処理したものであ
ってもよいし、ラミネート面に粘着剤層を付設したもの
であってもよい。ラミネート面に粘着剤層を付設する場
合には、例えばコロナ放電処理方式などにより表面処理
してラミネート層の表面張力を高めることが粘着剤層と
の接着力の点で好ましい。この場合のラミネート層の望
ましい表面張力は４０　ｄ　ｙ　ｎ　／　ｃｍ以上であ
る。ラミネート面に粘着剤層を付設する方式は、ポリ塩
化ビニル中の可塑剤のブルーミング量が多い場合に特に
有利である。

ポリ塩化ビニル中の可塑剤のブルーミング量力く多く、
シかも用いる粘着剤との関係で基材背面を剥離性処理す
る必要がある場合には、ポリ塩化ビニルからなる薄葉体
の両面にポリオレフィン系ラミネート層を設けた支持基
材を用い、その表面処理されたラミネート面に粘着剤層
を付設すると共に、他面のラミネート面を必要に応じ表
面処理してｐＨ雌性処理した形態とすることが好ましい
。これにより、巻回状態においても粘着剤層ないし剥離
性処理膜とポリ塩化ビニル層との間にラミネート腎が介
在することとなり、ポリ塩化ビニル中の可塑剤で剥離性
処理１模の接着力が低下したり、可塑剤が粘着剤層の被
着体に貼着される（ＩＩＩ＋より移行浸透することが防
止される。

なお、用いる粘着剤については特に限定はない。

本発明においはラミネート層を介して剥ｉ！＃性処理膜
を強固に接着せしめつるので、例えばアクリル系粘着剤
などポリ塩化ビニルとの接着力に優れるものら用いるこ
とができる。

発明の効果 本発明の支持基材は、ポリオレフィン系ラミネート、腎
を有するポリ塩化ビニルの薄葉体からなるので、そのラ
ミネート層を介して接着力に優れるＴｈ１ｌ雌性処理を
施すことができる。また、ポリ塩化ビニル中の可塑剤の
粘着剤層への移行を有効に防止することができる。

その結果、接着力の維持性、被着体に対する非汚染１１
ｊ１．に優れる表面保護材や粘着テープを得ることがで
きる。また、高温下においた場合にも粘着剤面への剥離
性処理膜の転写や糊残りによる被着体の汚染に対する防
止性に優れる表面保護材や粘着テープを得ることができ
る。

実施例 実施例１ ポリ塩化ビニル（可塑剤Ｄ　ＯＰ　、　３０重量部）か
らなる厚さ７０μｍ１幅１０００ｍｍのフィルムの片面
にＴダイ押出機にて低密度ポリエチレン（メルトインデ
ックス・ｒｖｉ　Ｉ　２２　ｇ　ｙ’　１０分、軟化点
９５℃）を押出して厚さｌＯνｍのラミネート層を形成
し、そのラミネート面をシリコーン系剥離剤で処理して
支持基材を得た。

実施例２ ラミネート層の厚さを２５μｍとしたほかは実施例１に
準じて支持基材を得た。

実施例３ 厚さ１００μｍのポリ塩化ビニルフィルムを用い、ラミ
ネート層の厚さを３０ｕｍとしたほかは実施例１に準じ
て支持基材をｉすた。

実施例４ 低密度ポリエチレンに代えてポリプロピレン（Ｍ１２２
ｇ／′ｌＱ分、１５５℃）を用いたほかは実施例１に準
じて支持基材を得た。

比較例１ ラミネート層を付設せず、ポリ塩化ビニルフィルムを直
接、実施例１に準じ剥離性処理して支持基材を得た。

比較例２ ラミネート層の厚さを３０νｍとしたほかは実施例１に
準じて支持基材を得た。

比較例３ 低密度ポリエチレンに代えてエチレン−酢酸ビニル共重
合体（酢酸ビニル含量１９重量０６、〜１１１５ｇ／１
０分、軟化点（ＶＩＣＡＴ）５９℃）の１重量？６トル
エン溶液を実施例１と同じポリ塩化ビニルフィルム０片
面に固形分が０．２ｇ／ｎｔ　　（厚さ０．２ｐｍ）と
なるよう塗布し、乾燥させてこれを実施例１に準じ剥離
性処理して支持基材を得た。

評価試験 上記の実施例及び比較例で得た支持基材におけるポリ塩
化ビニルフィルム面に、アクリル系粘着剤を塗布し、乾
燥させて厚さ１０μｍの粘着剤層を形成し、これを直径
７５ｍｍ、肉厚（３ｍｍのボール芯に５０ｍ　’Ｊ付け
てロール状に巻回された粘着テープ（表面保護材）を得
た。

そして、得られた巻回粘着テープについて次の試験を行
った。

［２０％変形時の応力］ 幅２０Ｍ１長さ１００Ｍの試料をチャック間隔２０ｍｍ
で３００　ｍｍ　／分の速度で引張り、２０％（４ｍｍ
　）引き伸ばされた時の応力を測定した。

［２０％変形時の応力緩和時間１ 幅２０馴、長さｌ　ＯＯｍｍの試料をチャック間隔２０
■で１０００ｍｍ／分の速度で引張って４Ｍ引き伸ばし
、その後、応力が減衰して１　／　ｅ％になるまでの時
間を測定した。

［巻戻し力１ ＪＩＳ　　Ｚ　　０２３７！：準じ、巻戻し速度３００
岨／′分の条件で測定した。なお、初期物は加熱処理を
施していないものであり、加熱物は６０℃、７日間の加
熱処理を行ったものである。

［加工性１ 第１図に示した、マンドレル１、フランジ押さえ２、ダ
イス３からなるエリクセン絞り型を用いて、試料（表面
保護材）４を貼着したステンレス板５をプレス加工して
第２図に示した形態の加工物とし、得られた加工物にお
いて試料４とステンレス板５との間に剥がれ部分（浮き
）があるが否かを目視観察で調べ、ない場合を○、ある
場合を×として評価した。

［脱落性］ 試料を巻回物の状態で６０℃下に７日間放置したのち巻
戻し、その粘着剤面を走査型電子顕微鏡で観察しく　１
０００倍）、剥離性処理膜の転写物の有無を調べ、ない
場合を○、ある場合を八〜×（×は転写物が著しく存在
することを意味する。〉として評価した。

結果を第１表に示した。

なお、表中のＬ／Ｐはラミネート層とポリ塩化ビニル層
との厚さ比を意味する。

第１表 実施例５ ポリ塩化ビニル（可塑剤ＤＯＰ１３０重量部）からなる
厚さ７０μｍ、幅ＬＯＯＯｍｍのフィルムの片面にＴダ
イ押出機にて低密度ポリエチレン（メルトインデックス
：Ｍ１２２ｇ／１０分、軟化点９５℃）を押出して厚さ
Ｉｈｍのラミネート層を形成し、そのラミネート層の表
面をコロナ放電処理してその表面張力が４５ｄｙｎ／ｃ
ｍの支持基材をｉ！た。

実施例６ 低密度ポリエチレンに代えてポリプロピレン（Ｍ１２２
ｇ／１０分、１５５°Ｃ）を用いたほかは実施例５に準
じて支持基材を得た。

実施例７ 低密度ポリエチレンに代えてエチレン−酢酸ビニル共重
合体く酢酸ビニル含Ｍ８重量？６、ＭＩｌ、７ｇ／１０
分、７４°Ｃ）を用いたほかは実施例５に準じて支持基
材を得た。

比較例４ 実施例５の軟質ポリ堪能ビニルフィルムをそのまま支持
基材として用いた。

比較例５ ポリエステル系高分子可塑剤３２重量部を含有する厚さ
７０ｕｍの軟質ポリ塩化ビニルフィルムをそのまま支持
基材として用いた。

評価試験 実施例５１６１７及び比較例４，５で得た支持基材にお
ける、実施例においてはラミネート面に、比較例におい
てはポリ塩化ビニルフィルム面に、アクリル系粘着剤を
塗布し、乾燥させて厚さ１０μｍの粘着剤層を形成して
表面保護材を得、下記の試験を行った。

［接着力１ ステンレス板（ＳＵＳ　３０４　ＨＡ　）に貼着した状
態でウエザーオメータ（サンシャイン型、島原製作所９
社製）により５００時間若しくは７００時間暴露したも
の、又は６０℃で７日間加熱処理したものについて、あ
るいはこれらの処理を施す前のもの（初期物）について
、ＪＩＳ　　Ｚ　　０２３７に準じ（引張り速度３００
ｍｍ／分〉その接着力を測定した。

結果を第２表に示した。

なお、表中の接着力の単位はｇ／２０ｍｍである。

第２表 本（Ｘ）：粘着剤層が凝集破壊し、ステンレス板上に糊
残りが認められた。

【図面の簡単な説明】

第１図はエリクセン絞り型の説明図、第２図は加工物の
断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ポリオレフィン系ラミネート層を片面又は両面に有
   するポリ塩化ビニルの薄葉体からなる支持基材。 ２、ラミネート層の厚さがポリ塩化ビニル層の厚さの４
   ０％以下である特許請求の範囲第１項記載の支持基材。 ３、粘着剤層が付設されて表面保護材、粘着テープの状
   態にある特許請求の範囲第１項記載の支持基材。 ４、ラミネート層の表面を剥離性処理してなる特許請求
   の範囲第３項記載の支持基材。 ５、ラミネート層をコロナ放電方式等により表面処理し
   、その上に粘着剤層を付設してなる特許請求の範囲第３
   項記載の支持基材。 ６、粘着剤層がアクリル系粘着剤からなる特許請求の範
   囲第３項記載の支持基材。