JPS62906B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS62906B2
JPS62906B2 JP2663279A JP2663279A JPS62906B2 JP S62906 B2 JPS62906 B2 JP S62906B2 JP 2663279 A JP2663279 A JP 2663279A JP 2663279 A JP2663279 A JP 2663279A JP S62906 B2 JPS62906 B2 JP S62906B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino
acid
hydroxy
added
reduced pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP2663279A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55355A (en
Inventor
Rinzo Nishizawa
Tetsuyuki Saino
Kenji Seya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2663279A priority Critical patent/JPS55355A/ja
Publication of JPS55355A publication Critical patent/JPS55355A/ja
Publication of JPS62906B2 publication Critical patent/JPS62906B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は(2S,3R)または(2S,3S)―3―
アミノ―2―ヒドロキシプロピオン酸誘導体の製
造法に関する。
(2S,3R)または(2S,3S)―3―アミノ―
2―ヒドロキシプロピオン酸誘導体はアミノペプ
チダーゼBを阻害するなど多くの生理作用を有
し、特に免疫活性抗ガン剤としてその用途が期待
されている化合物ベスタチンすなわち(2S,
3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエ
ニルブタノイル―(S)―ロイシンおよびその関
連物質(たとえば特開昭51―7187、特開昭52―
136118、特開昭52―117435参照)を製造するため
の重要な中間体である。
従来、ベスタチンおよび類似物質製造のための
原料として有用な(2S,3R)および(2S,3S)
―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪
酸はそれぞれD―フエニルアラニンおよびL―フ
エニルアラニンから誘導されたきたが、(2R,
3R)および(2R,3S)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニル酪酸が必ず副生する。
しかし、これらの化合物とL―ロイシンを反応
させて得られるベスタチンの光学異性体すなわち
(2R,3R)および(2R,3S)―3―アミノ―2
―ヒドロキシ―4―フエニルブタノイル―(S)
―ロイシンは殆ど酵素阻害作用を有しないため、
これらの化合物は廃棄されてきた。
これは高価なフエニルアラニン、特に非天然型
のD―フエニルアラニンを出発原料とする製造法
にとつては極めて不利である。
そこで、本発明者らは(2R,3R)および
(2R,3S)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―
フエニル酪酸をそれぞれ有効な(2S,3R)およ
び(2S,3S)―体に変換する方法がないかと鋭
意研究した結果、一般式() 〔式中、R1は低級アルキル基、あるいは未置
換および置換ベンジル基を示し、R2は低級アル
キル基あるいは未置換および置換フエニル基を示
し、R3はエステル残基を示す。〕 で表わされる3―アミノ―2―ヒドロキシプロピ
オン酸エステル誘導体の(2R,3R)体または
(2R,3S)体に塩化チオニル、塩化アリールスル
ホニルまたは塩化低級アルキルスルホニルを反応
させ、次いで得られた反応生成物を酸またはアル
カリで加水分解することにより、一般式 〔式中、R1は前記と同じ〕で表わされる3―
アミノ―2―ヒドロキシプロピオン酸誘導体の
(2S,3R)体または(2S,3S)体が得られるこ
とを見出した。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたもの
である。本発明の製造法を以下に詳細に説明す
る。
本発明で使用される(2R,3R)または(2R,
3S)―3―アミノ―2―ヒドロキシプロピオン
酸エステル誘導体としては一般式()において
R1が(1)メチル、エチル、プロピル、ブチルなど
の低級アルキル基、(2)ベンジル基、(3)ハロゲン、
低級アルキル基、低級アルキルオキシ基、低級ア
ルキルオキシカルボニルオキシ基、ベンジルオキ
シ基、ベンジルオキシカルボニルオキシ基、ニト
ロ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、低級
アルキルオキシカルボニルアミノ基、アリールス
ルホニルアミノ基、フタルイミノ基などで置換さ
れたベンジル基などであり、R2が(1)メチル、エ
チル、プロピルなどの低級アルキル基、(2)フエニ
ル基、(3)低級アルキル基、低級アルキルオキシ
基、ハロゲン、ニトロ基などで置換されたフエニ
ル基であり、R3が(1)メチル、エチル、プロピ
ル、ブチルなどの低級アルキル基、(2)フエニル
基、(3)ハロゲン、ニトロ基、低級アルキル基、低
級アルキルオキシ基などで置換されたフエニル
基、(4)ベンジル基、(5)ハロゲン、ニトロ基、低級
アルキル基、低級アルキルオキシ基で置換された
ベンジル基などである化合物があげられる。
本発明の製造法において一般式()の化合物
と塩化チオニルの反応は、一般式()で表わさ
れる3―アミノ―2―ヒドロキシプロピオン酸誘
導体の(2R,3R)体または(2R,3S)体1当量
に塩化チオニルを1当量以上好ましくは溶媒もか
ねて5〜10当量加え、室温以下好ましくは−10〜
10℃で反応させることによつて行う。
反応は通常数時間ないし一夜で終了する。なお
溶媒としてクロロホルム、ベンゼン、トルエンの
ような反応に関与しない不活性溶媒を加えてもよ
い。反応液から反応生成物を単離するには、塩化
チオニルを室温以下で減圧下に留去し、残渣にた
とえば、エーテルのような不活性溶媒を加えて、
析出した結晶を取することによつて行われる。
また一般式()の化合物の(2R,3R)体ま
たは(2R,3S)体と塩化アリールスルホニルま
たは塩化低級アルキルスルホニル化合物の反応は
一般式()で表わされる。3―アミノ―2―ヒ
ドロキシプロピオン酸誘導体の(2R,3R)体ま
たは(2R,3S)体1当量に1当量以上好ましく
は前記誘導体が溶解する量のピリジンを加える
か、あるいはベンゼン、トルエンのような不活性
溶媒および1当量以上好ましくは1.1〜1.5当量の
有機第3塩基を加え、室温以下好ましくは−10〜
10℃で1当量以上好ましくは1.1〜1.5当量の塩化
スルホニル化合物を加えて反応させ、反応液に酢
酸エチル、エーテルのような水と混合しない有機
溶媒を加え、水洗後、無水硫酸マグネシウム、無
水硫酸ナトリウムのような脱水剤で脱水し、溶媒
を減圧下に留去することによつても得られるが、
更にこのものを低級アルコールに溶かし、1当量
以上好ましくは1.1〜2.2当量の酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム又はピリジンのような温和な塩基を
加え、室温以上好ましくは加熱し、溶媒の還流下
に再度反応を行つた方がよい。この場合反応液か
らの反応生成物の単離は、たとえば酢酸エチル、
エーテルのような有機溶媒で抽出し、水洗、脱水
後溶媒を留去することによつて行われる。
塩化アリールスルホニルとしては塩化ベンゼン
スルホニル、塩化トルエンスルホニルなどがあげ
られ、また塩化低級アルキルスルホニルとしては
塩化メタンスルホニル、塩化エタンスルホニル、
塩化アリールスルホニルなどがあげられる。
以上のようにして得られた反応生成物を酸また
はアルカリで加水分解することによつて(2S,
3R)または(2S,3S)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシプロピオン酸誘導体が得られる。
次にこの加水分解について述べる。加水分解の
ための酸としては無機酸、有機酸いずれでもよ
く、特にその種類を問わないが、無機酸としては
塩酸、臭化水素酸、硫酸などがあげられ、有機酸
としてはベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸などが好ましい。アルカリを使用する場合は無
機、有機いずれでもよいが、無機特にアルカリ金
属、アルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。
また加水分解に際し、反応生成物が酸またはア
ルカリの水溶液に溶けにくいときは、溶解性をあ
げて加水分解を促進するために、親水性の有機溶
媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、
低級アルコール類、エチレングリコール、メチル
セロソルブ、ジグライム、アセトン、メチルエチ
ルケトン、ジメチルスルホキシドなどを加えても
よい。反応温度は室温以上であれば特に制限はな
いが、反応を速やかに行うために、加熱還流下に
行うのが好ましい。
反応液から加水分解物を単離するには、アミノ
酸単離の常法を適用すればよい。たとえば、反応
液を酸で加水分解したときはアルカリで、またア
ルカリで加水分解したときは酸で中和する等電点
沈澱法によつて、あるいは反応液を強酸性イオン
交換樹脂に吸着させ、アンモニア水で溶出し、濃
縮することによつて簡単に(2S,3R)または
(2S,3S)―3―アミノ―2―ヒドロキシプロピ
オン酸誘導体を単離することができる。
なお本発明において原料として用いられる一般
式()で表わされる3―アミノ―2―ヒドロキ
シプロピオン酸誘導体の(2R,3R)体または
(2R,3S)体は常法により、たとえばそれぞれ
(2R,3R)または(2R,3S)―3―アミノ―2
―ヒドロキシプロピオン酸類をアシル化剤によつ
てアシル化し、次いでエステル化するか、あるい
は(2R,3R)または(2R,3S)―3―アミノ―
2―ヒドロキシプロピオン酸類をエステル化し、
次いでアシル化剤によつてアシル化することによ
つて得ることができる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例 1 (2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエステ
ル6.15g(19.6mmol)を0℃に冷却した塩化チ
オニル14.3ml(196mmol)中に少量ずつ加え0℃
で一夜反応させる。反応液を室温で減圧濃縮し、
残渣にエーテル300mlを加えると結晶が析出す
る。この結晶を取し、エーテルで洗浄すると
m.p.130〜131℃、〔α〕25 578+57.0゜(c=3.3

AcOH)を示す反応生成物が得られる。
得られた反応生成物3.00g(9.1mmol)に6N塩
酸50mlを加え、6時間加熱還流して加水分解す
る。反応液を室温にもどし、エーテル100mlを加
えて振盪し、エーテル層を分離し、水層を減圧濃
縮乾固する。残渣を水300mlに溶かし、ダウエツ
クス50×4(50〜100メツシユ)50mlを充填し
たカラムに通し液性が中性になるまで水洗し、次
いで吸着されたアミノ酸を2Nアンモニア水で溶
出する。溶出液を減圧濃縮、乾固し、残渣にアセ
トンを加えて結晶を取すると、(2S,3R)―3
―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
1.62gが得られる。
〔α〕26 578+30.0゜(c=1,NHCl)、標品の旋
光度
〔α〕25 578+29.5゜(c=1,NHCl)〔J.Med.Ch
em.
20,510(1977)〕 本化合物は赤外吸収スペクトル、薄層クロマト
グラフイーにおいて標品と一致し、しかも高速液
体クロマトグラフイーによつて(2R,3R)―3
―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸を
全く含まないことが確認された。
実施例 2 (2R,3S)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエステ
ル1.88g(6.0mmol)を、0℃に冷却した塩化チ
オニル4.8ml(60mmol)中に少量ずつ加え、0℃
で一夜反応させる。反応液を室温で減圧濃縮し、
残渣にエーテル100mlを加え、析出した結晶を
取し、次いで展開溶媒としてクロロホルム:酢酸
エチル=1:1を使用するシリカゲルカラムクロ
マトグラフイを行うとm.p.139〜140℃、〔α〕30 57

―97.1゜(c=1.32,AcOH)を示す反応生成物
391mgが得られる。
得られた反応生成物200mg(0.6mmol)に6N塩
酸10mlを加え、6時間加熱還流して加水分解を行
う。反応液を室温にもどし、エーテル50mlを加え
て振盪し、エーテル層を分離し、水層を減圧濃
縮、乾固する。残渣を水50mlに溶かし、ダウエツ
クス50×4(50〜100メツシユ)10mlを充填し
たカラムに通し、液性が中性になるまで水洗し、
次いで吸着されたアミノ酸を2Nアンモニア水で
溶出する。溶出液を減圧濃縮、乾固し、残渣にア
セトンを加えて結晶を取すると、(2S,3S)―
3―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
94.8mgが得られる。
〔α〕30 578−5.1゜(c=1.57,NHCl)標品の旋
光度
〔α〕28 578−5.5゜(c=1,NHCl)〔J.Med.Che
m.
20510(1977)〕 本化合物は赤外吸収スペクトル、薄層クロマト
グラフイーにおいて標品と一致し、かつ高速液体
クロマトグラフイーによつて、(2R,3S)―3―
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸を全
く含まないことが確認された。
実施例 3 (2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―5―メチルヘキサン酸メチルエ
ステル1.0g(3.58mmol)を0℃に冷却した塩化
チオニル2.58ml(35.8mmol)中に少量ずつ加
え、0℃で一夜反応させる。反応終了後、塩化チ
オニルを減圧で留去すると油状の反応生成物が得
られる。
得られた反応生成物に6N塩酸10mlを加え、6
時間加熱還流する。室温まで冷却後、エーテル20
mlを加えてエーテル層を除去し、水層を減圧濃
縮、乾固する。残渣を水50mlに溶かし、ダウエツ
クス50×4(50〜100メツシユ)10mlを充填し
たカラムに通し液性が中性になるまで水洗し、次
いで吸着されたアミノ酸を2Nアンモニア水で溶
出する。溶出液を減圧濃縮、乾固し、残渣にアセ
トンを加え、結晶を取すると、(2S,3R)―3
―アミノ―2―ヒドロキシ―5―メチルヘキサン
酸450mgが得られる。
〔α〕25 578−24.8゜(c=2.0,AcOH) また、このものは赤外吸収スペクトル、薄層ク
ロマトグラフイーにおいても標品と一致した。
実施例 4 (2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエステ
ル3.1g(10mmol)をピリジン50mlに溶かし、0
℃に冷却する。これに塩化メタンスルホニル1.26
g(11mmol)を加え、0〜5℃で7時間反応さ
せる。反応液を濃縮酸100mlを含む氷水中に加
え、析出した油状物を酢酸エチル200mlで抽出す
る。酢酸エチル層を洗液が中性になるまで水洗し
たのち無水硫酸マグネシウムで乾燥し、過す
る。液を減圧で濃縮して得られた油状物をエタ
ノール50mlに溶かし、酢酸カリウム2.06g
(21mmol)を加え、2.5時間加熱還流し、次いで
エタノールを減圧で留去する。残留物をジオキサ
ン30ml、濃塩酸30mlに溶かし、8時間、加熱還流
させる。
反応終了後溶媒を減圧下に留去し、残渣に酢酸
エチル100ml、水100mlを加えて振盪し、水層を濃
縮乾固する。残渣を水200mlに溶かし、ダウエツ
クス50×4(50〜100メツシユ)50mlのカラム
に通し、液性が中性になるまで水洗する。次いで
吸着された(2S,3R)―3―アミノ―2―ヒド
ロキシ―4―フエニル酪酸を2Nアンモニア水で
溶出し、減圧濃縮、乾固し、残渣にアセトンを加
えて析出した結晶を取すると(2S,3R)―3
―アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸
1.13gが得られる。
〔α〕20 578+30.3゜(c=2,NHCl) このものは(2R,3R)―3―アミノ―2―ヒ
ドロキシ―4―フエニル酪酸を全く含まないこと
が液体クロマトグラフイーで確認でき、また赤外
吸収スペクトル、薄層クロマトグラフイーにおい
て標品と一致した。
参考例 1 N―ベンゾイル―(2R,3R)―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエス
テルの合成 (2R,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―
4―フエニル酪酸5g(25.6mmol)を1N苛性ソ
ーダ25.6mlに溶かし、氷冷下に塩化ベンゾイル
4.33g(30.8mmol)と1N苛性ソーダ30.8mlを40
分間で滴下する。滴下終了後、室温で2時間反応
させ、反応液中の過剰の塩化ベンゾイルを酢酸エ
チル50mlで抽出、除去し、水層に3N塩酸を加え
てPH2とし、析出した油状物を酢酸エチル200ml
で2回抽出する。
酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸マグネシウム
で脱水したのち溶媒を減圧で留去する。残渣に酢
酸エチル―石油エーテルを加えて、結晶化させる
と、(2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸4.98gが得ら
れる。
得られた(2R,3R)―N―ベンゾイル―3―
アミノ―2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸4.90
gをメタノール100mlに溶かし、室温でジアゾメ
タンのエーテル溶液を溶液が黄色に着色するまで
加える。次いで、酢酸を加えて過剰のジアゾメタ
ンを分解したのち溶媒を減圧で留去する。得られ
た固体にエーテルを加え、結晶を取すると、
(2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―2―
ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエステル
4.67gが得られる。
m.p.188〜189℃、〔α〕28 578+33.6゜(c=0.66

AcOH) 同様にして次の化合物を合成した。
(2R,3S)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―4―フエニル酪酸メチルエステ
ル m.p.132−3℃、〔α〕30 578−121.7゜(c=2

AcOH) (2R,3R)―N―ベンゾイル―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―5―メチルヘキサン酸メチルエ
ステル m.p.155−156℃、〔α〕25 578+7.8゜(c=0.9

AcOH) 参考例 2 (2R,3R)および(2S,3R)―3―アミノ―
2―ヒドロキシ―5―メチルヘキサン酸の合成 (2RS,3R)―N―ベンジルオキシカルボニ
ル―3―アミノ―2―ヒドロキシ―5―メチルヘ
キサン酸21.4g(72.4mmol)およびブルシン2
水和物31.1g(72.4mmol)をイソプロパノール
200mlに加熱溶解し、室温まで冷却して一夜放置
し、析出した結晶を取する。液は後述するよ
うに(2R,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ
―5―メチルヘキサン酸の製造に使用する。
得られた結晶をイソプロパノールから2回再結
晶すると、光学純粋な(2S,3R)―N―ベンジ
ルオキシカルボニル―3―アミノ―2―ヒドロキ
シ―5―メチルヘキサン酸・ブルシン塩29.2gが
得られる、m.p.106−107℃、〔α〕25 578+14.8゜
(c=1.6,AcOH)。
得られたブルシン塩29.0gを酢酸エチル500ml
および1N塩酸50mlに加え、振盪し、ブルシンを
含む水層を除去する。酢酸エチル層を水洗し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮する。
得られた油状の(2S,3R)―N―ベンジルオ
キシカルボニル―3―アミノ―2―ヒドロキシ―
5―メチルヘキサン酸1.0gをメタノール30ml、
酢酸10mlに溶かし、パラジウム黒で4時間接触還
元する。次いで、触媒を去し、液を減圧濃
縮、乾固し、残渣にアセトン30mlを加え析出した
結晶を取すると、(2S,3R)―3―アミノ―2
―ヒドロキシ―5―メチルヘキサン酸430mgが得
られる。
〔α〕25 578−25.0゜(c=1.3,AcOH)。
元素分析値(C7H15NO3として) C% H% N% 実測値 51.86 9.42 8.60 計算値 52.13 9.38 8.69 一方上記の一番結晶の液を減圧濃縮し、残渣
に酢酸エチル200ml、1N塩酸50mlを加えて、振盪
し、ブルシンを含む水層を除去する。酢酸エチル
層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
液を減圧濃縮し、得られた固体をエーテルおよび
n―ヘキサンの混合溶剤で2回再結晶すると、光
学純粋なN―ベンジルオキシカルボニル―
(2R,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―5―
メチルヘキサン酸3.40gが得られる。
m.p.120.5−121.5℃、〔α〕30 578+11.1゜(c

1,AcOH)。
この結晶1.00gをメタノール30ml、酢酸10mlに
溶かし、パラジウム黒で4時間接触還元する。触
媒を去し、液を減圧濃縮、乾固したのち、残
渣にアセトン50mlを加えて結晶を取すると、
(2R,3R)―3―アミノ―2―ヒドロキシ―5―
メチルヘキサン酸580mgが得られる。
〔α〕25 578+27.4゜(c=1.5,AcOH)。
元素分析値(C7H15NO3として) C% H% N% 実測値 51.98 9.53 8.71 計算値 52.13 9.38 8.69

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() 〔式中、R1は低級アルキル基あるいは未置換
    および置換ベンジル基を示し、R2は低級アルキ
    ル基あるいは未置換および置換フエニル基を示
    し、R3はエステル残基を示す。〕で表わされる3
    ―アミノ―2―ヒドロキシプロピオン酸エステル
    誘導体の(2R,3R)体または(2R,3S)体に塩
    化チオニル、塩化アリールスルホニルまたは塩化
    低級アルキルスルホニルを反応させ、次いで得ら
    れた反応生成物を酸またはアルカリで加水分解す
    ることを特徴とする一般式 〔式中、R1は前記と同じ〕で表わされる3―
    アミノ―2―ヒドロキシプロピオン酸誘導体の
    (2S,3R)体または(2S,3S)体の製造法。
JP2663279A 1979-03-09 1979-03-09 Preparation of (2s,3r) or (2s,3s)-3-amino-2-hyroxypropionic acid derivative Granted JPS55355A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2663279A JPS55355A (en) 1979-03-09 1979-03-09 Preparation of (2s,3r) or (2s,3s)-3-amino-2-hyroxypropionic acid derivative

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2663279A JPS55355A (en) 1979-03-09 1979-03-09 Preparation of (2s,3r) or (2s,3s)-3-amino-2-hyroxypropionic acid derivative

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53049941 Division

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55355A JPS55355A (en) 1980-01-05
JPS62906B2 true JPS62906B2 (ja) 1987-01-10

Family

ID=12198816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2663279A Granted JPS55355A (en) 1979-03-09 1979-03-09 Preparation of (2s,3r) or (2s,3s)-3-amino-2-hyroxypropionic acid derivative

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55355A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4517961A (en) * 1982-11-09 1985-05-21 Bloor Trevor J Solar water heating apparatus
CA2835281A1 (en) * 2011-05-31 2012-12-06 Theravance, Inc. Neprilysin inhibitors

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55355A (en) 1980-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1341380C (fr) Procede de synthese d'alpha amino acides n alkyles et de leurs esters, application a la synthese de carboxyalkyl dipeptides
JPS6151578B2 (ja)
JPS6215057B2 (ja)
JPS62906B2 (ja)
AU617197B2 (en) Process for the synthesis of optically active aminoacids
JP2860559B2 (ja) ペプチド誘導体合成に有用な立体特異性中間体の製法
JPS60199884A (ja) ベスタチン類の新規製造法
US6610855B2 (en) Synthesis of 3-amino-3-aryl propanoates
JP2879456B2 (ja) 光学活性フルオロアルコールおよびその製造方法
JPH0751090A (ja) 光学活性3−アミノブタン酸の製造法及びそのエステル中間体
JP2825608B2 (ja) 光学活性トレオ―3―アミノ―2―ヒドロキシペンタン酸及びその製造法
JPH07107033B2 (ja) 光学活性な3−アミノ−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ酪酸塩酸塩およびその製造方法
JPS5927330B2 (ja) Dl−フエニルアラニンアルキルエステルの光学分割法
US5959141A (en) 1-amino-2-hydroxycycloalkanecarboxylic acid derivatives
BE901069A (fr) Procede de synthese d'acide ursodesoxycholique conjugue avec la taurine et produit ainsi obtenu.
JPH0859576A (ja) 光学活性アミノケトン及びアミノアルコールの製造方法
EP0837843B1 (fr) Procede de preparation des formes enantiomeres de l'acide amino alkylaminophenyl propanoique
JPH0363560B2 (ja)
JP3144921B2 (ja) ベンジルエステル誘導体及びその製造方法
JPH0610164B2 (ja) イソプレニル安息香酸エステル誘導体及びその製法
JP2877976B2 (ja) 光学活性2,4,4−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オール及びその製法
JP2571939B2 (ja) シクロペンテノン誘導体及びその製造法
JPS5929069B2 (ja) ジペプチドエステルの製造法
KR920000909B1 (ko) 새로운 살레실레이트 및 그들의 염과 그들을 포함하는 약제학적 조성물 및 그들의 제법
JPS6311348B2 (ja)