JPS6283122A - 射出成形機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、超高分子量ポリエチレンを始めとする四弗化
エチレン、その他熔解時に高粘性を示す工業用のプラス
チックやその複合化された材料の成形を行う射出成形機
に関するものである。

（従来技術） 分子量が２００万〜６００万の超高分子量ポリエチレン
は、耐薬品性、耐衝撃性、耐寒性等に優れると共に自己
潤滑性を有するため、歯車、軸受等の工業用部品の材料
として極めて好適なものである。

このような超高分子量ポリエチレンによって工業用部品
等を成形する手段としては、射出成形、圧縮成形及び押
出成形が考えられるが、超高分子量ポリエチレンは、前
記したように分子量が極めて高いため、加熱しても粘性
が低くならず、流動性を示さないものである。

このような超高分子量ポリエチレンの成形には、従来は
スクリューのメータリング領域に逆流防止リングが設け
られている射出成形を用い、あるいは圧縮成形機、押出
し成形機（ラム押出し成形機）を用いていた。

（発明が解決しようとする問題点） 従来の逆流防止リングを設けた射出成形機で超高分子量
ポリエチレンを射出成形する場合に、可塑化するとシリ
ンダー内で高剪断力がかかり、加熱による酸素化及び主
鎖の切断が発生して分子量が低下し、汎用のポリエチレ
ンになり、高分子量の状態で金型内のキャビティの細部
まで充填することは困難であった。

また、圧縮成形機、押出し成形機にあっても成形品の精
度はよくなく、その製゛造効率も低いものであった。

（問題点を解決するための手段） 超高分子量ポリエチレンによる高精度の射出成形品を得
るためには、射出工程で充分な射出・速度を樹脂に与え
ることと、樹脂の金型のキャビティへの充填過程におい
て、充分な圧力を与えることが必要である。特に賦形性
を向上させ、寸法精度を上げるためには、保圧工程での
樹脂圧の維持が重要になってくることが、超高分子量ポ
リエチレンの流動特性から判明し、種々検討した結果、
保圧工程において充分に樹脂圧を維持できる手段を、従
来の射出成形機のようにスクリューに逆流防止リングを
設けることなく、次のような構成にて解決した。

すなわち、スクリューのスクリュー部に続くスクリュー
ヘッド部を、スクリューのメータリング領域の？ｊ６径
と同一か、またはそれより小さい径の円筒状部と、これ
に続く円錐状部とから構成したものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面について説明する。

図面は、本発明の射出成形機の要部を断面にて示すもの
で、（１）はスクリュー、（２）はシリンダー（バレル
）、（３）はシリンダーノズルである。（４）はスクリ
ューヘッド部で、スクリュー部に続く円筒状部（５）と
、これに続く円錐状部（６）とにより構成されている。

シリンダーノズル（３）はシリンダー（２）の先端部に
螺着されており、その内腔壁（７）はスクリューヘッド
部（４）の形状をしており、スクリュー（１）が前進し
て図示の状態となったとき、スクリューヘッド部（４）
の円筒状部（５）とシリンダーノズル（３）の内腔壁（
７）との間に形成される間隙部は、本発明の重要な部分
である樹脂圧発生領域部（８）となる部分である。この
樹脂圧発生領域部（８）は、図示のようにシリンダーノ
ズル（３）との間ではなく、シリンダー（２）との間で
あってもよい。

なお、（９）はノズル口、（１０）はロックナツトであ
る。

従来の射出成形機の場合は、円筒状部（５）に相当する
部分は存在しないで、スクリュー部より直接円錐状部が
突設されている。その代わりシリンダー径と同程度の径
の逆流防止リングをスクリューヘッド部に設け、最大前
進したとしても、シリンダーの先端部で止まるように設
計されている。

本発明は、スクリュー（１）の直径をＤ、スクリューヘ
ッド部（４）の円筒状部（５）の直径Ｄ゛、その長さを
Ｌ゛とじたとき、Ｄ＞Ｄ’の条件を満足し、かつ任意の
長さＬ゛を設けることにより保圧時の樹脂の逆流を防止
するものである。

さらに、樹脂圧発生領域部（９）について説明すると、
円筒状部の直径Ｄ′は、スクリュー（１）のメータリン
グ領域のフライトの溝径ＤＭと同等か、それより小さい
ことが好ましい。

長さＬ”に関しては、１／１０　Ｄ　’　　≦Ｌ”　≦
１０Ｄ’であり好ましくは１／２Ｄ″≦Ｌ′≦３／２　
Ｄ’である。

スクリューヘッド部（４）はスクリュー（１）より分離
できるようにすることもできるが、この場合には、使用
する樹脂の性質に応じて■２”の長さを変えたスクリュ
ーヘッド（４）を用意しておき、任意に保圧力の発生を
調整することも可能である。

スクリュー（１）による圧縮比は、１．３〜２．０であ
ることが適当であり、スクリュー（１）の正常は任意の
ものであってもよいが、好ましくは下記のとおりである
。゛ スクリューの長さしと直径りとの比Ｌ／Ｄは、１０〜２
５、特に１５〜２０が好ましく、またスクリュ−のピッ
チＰは、Ｐ＝πＤ　ｔａｎ　θで決定されるが、θの値
をもって示すならば１０°〜１８°、特に１１．５”〜
１４．５°であることが好ましい。

スクリューはフィーダ領域（ＦＺ）　、コンプレッショ
ン領域（ＣＺ）　、メータリング領域（ＭＺ）の３領域
に別けることができるが、スクリューの長さしに対する
各領域の割合は、 １／３Ｌ≦ＦＺ≦１／２　Ｌ、１／６　Ｌ≦ＣＺ≦１／
３Ｌ、１／６Ｌ≦ＭＺ≦１／３Ｌ であることが好ましい条件である。

以上の条件は、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維で
複合化した超高分子量ポリエチレン、セラミック粉体で
複合化した超高分子量ポリエチレン、さらには弗素樹脂
（四弗化エチレン）系樹脂の射出成形にも通用できるこ
とは言うまでもない。

次にスクリューの径を１８鶴として、射出圧を４０００
ｋｇ／ａｊまで上げることができるようにして、外径１
３ｍｍ、内径５ｆｉ、厚さ４ｗｍの超高分子量ポリエチ
レンの軸受を射出成形するにあたり、下記のような条件
のもとに実施した。

樹脂圧発生領域部（９）における円筒状部（５）の直径
Ｄ゛を１４ｍ、長さＬ′を１４鶴とし、シリンダー（２
）の温度設定は、メータリング領域を２４０℃に、コン
プレッション領域を１７０℃に、フィーダ領域を７０℃
に初期設定し、後はファンにより強制冷却を行った。

スクリューの回転数は１６６ｒｐａ＋、計量は２４ｍｍ
、背圧は初期１０鶴をゲージ圧で１０ｋｓｒ／ｃｆｆｌ
、残りを５ｋｇ／−とした。

射出速度（スクリューの前進速度）は、初速１００　ｍ
／ｓｅｃ　、終速１５ｍｍ／ｓｅｃで行い、保圧はスト
ロークエンドの５ｆｉ手前で自動的に切り換えるように
した。

初期の保圧は、キャビテイ圧で３４００　ｋｇ　／　ｃ
ｉ　。

保圧時間９．３秒間の間に徐々に除圧し、最終圧は４５
０　ｋｇ／ｃｄとした。

また金型温度は６２℃とし、金型内の軸受のキャビティ
数は４個取りとした。

その結果は、１０００シヨツトしたもののうちから、１
００ショット分を任意にサンプリングしたところ、金型
のキャビティ間の誤差をも含めて、従前のものでは成形
品の外径精度±１００μ信、内径で±８０μｍであり、
かつひげが生じていたが、今回の本発明による成形では
、外径精度±１０μ渭であり、かつひけに関しては、目
視では発生が確認できなかった。

（発明の効果） 本発明は、スクリューヘッド部を、スクリューのメータ
リング領域の溝径と同一か、またはそれより小さい径の
円筒状部と、これに続く円錐部をもって構成したから、
従来のように逆流防止リングのスクリューの軸方向への
動きによる溶解樹脂の不安定な計量はなく、常に計量を
一定にすることができると共に、シリンダーヘッドと協
働して射出充填されたキャビティ内の樹脂に充分な保圧
をかけることができることにより、より精密な成形品を
得ることができる。

また、形状、構造が極めて単純なため、高粘性を示す樹
脂に対しても、安定した機能を発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の射出成形機の要部の断面図である。 符号　１・・・・スクリュー ２・・・・シリンダー ３・・・・シリンダーノズル ４・・・・スクリューヘッド部 ５・・・・円筒状部 ６・・・・円錐状部 ７・・・・シリンダーノズルの内腔璧 ８・・・・樹脂圧発生領域部 ９・・・・ノズルロ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）スクリューのスクリュー部に続くスクリューヘッ
   ド部を、スクリューのメータリング領域の溝径と同一か
   、またはそれより小さい径の円筒状部と、これに続く円
   錐部とから構成されていることを特徴とする射出成形機
   。
2. （２）シリンダーノズルの内腔の形状が、スクリューヘ
   ッド部の形状と一致して嵌合するように成形されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の射出成形
   機。