JP3236748B2 - 熱硬化性樹脂の射出成形用スクリュ - Google Patents

熱硬化性樹脂の射出成形用スクリュ

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JP3236748B2
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洋典 小山
由純 杉江
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】熱硬化性樹脂に使用する射出成形
機のスクリュであって、先端部に副フライトを持つタイ
プに関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂(以後樹脂と呼ぶ)は硬化
前は比較的低分子量の物質で、加熱により流動性を示す
が加熱を継続すると熱の作用によって化学反応を起こ
し、不溶不融性の硬化樹脂に変化し、一旦硬化した樹脂
に再び流動性を与えることはできない。従って成形加工
は樹脂が流動性を失う前に行う必要がある。
【0003】圧縮比を持ったスクリュを使用すると樹脂
が加熱筒のほぼ中央付近にあるスクリュの圧縮域で剪断
発熱し、それがスクリュ先端迄移送され射出する間に硬
化し易く、これをを防ぐため一般に標準的なスクリュで
は大きな圧縮比を付けない。また滞留や固化した際の排
出を考えて逆流防止弁も付けることをしない。前記の標
準的なスクリュを使用すれば加熱筒内で硬化してしまっ
た樹脂を排出するにはスクリュのねじ溝形状がほぼ一定
なので、加熱筒ヘッド(図3の番号24)を外し、スク
リュを回転させるだけで可能である。
【0004】そのため図5のように圧縮比1〜1.1で
主フライト11が形成するねじ溝13の形状が殆ど変化
しないスクリュ1を用い、逆流防止弁は使用せずに加熱
筒内で樹脂の硬化や滞留が起きないようにしている。そ
して硬化してしまった樹脂は排出できるようように配慮
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした標準的なスク
リュを使用しているため成形に於いては樹脂の混練効果
が少なく、未可塑の部分を含んだまま成形され不良とな
ったり、ゲート詰まりを起こしたりするトラブルが多
い。また逆流防止弁を持たないために最近のエポキシ樹
脂のような低粘性樹脂の成形では逆流が多くなり、成形
品重量のバラツキが多くなる等の問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】標準的なスクリュによる
熱硬化性射出成形の加熱筒温度設定は、ノズル側の高温
部とホッパ側の低温部の2つのゾーンにより設定し、こ
の低温部の未可塑部分で樹脂の逆流を食い止めている。
そして樹脂の溶融は標準的なスクリュの場合先端から主
フライトで3山程度の位置から始まるのが現状であり、
溶融した樹脂は固化しないうちに直ちに射出できるよう
になっている。従ってスクリュ先端の上記溶融の位置に
主フライトのリード角より大きいリード角を持つ副フラ
イトを併設し、該副フライトの両端は主フライトに接続
し、且つ副フライトの高さは主フライトより低くした。
但しリード角はtanθ=リード/(π×直径)で定義
される角度をいう。
【0007】スクリュ基部に供給された樹脂は主フライ
トにて構成されるねじ溝に沿って移送され、先端部まで
来て溶融されると同時に副フライトにて堰止められ、該
副フライトを乗り越えて新たな溝に流入しなければなら
ず、スクリュにより回転しながら副フライトと加熱筒の
隙間を通過し、この時の絞り効果により剪断力を加えら
れ、未溶融部は溶けて混練され均一な可塑化が行われ
る。剪断発熱により樹脂の硬化が促進されるがスクリュ
先端部であり硬化迄の時間内に余裕を持って射出でき
る。
【0008】しかし副フライトを設けたため過って加熱
筒内で硬化してしまった樹脂は加熱筒ヘッドを外すのみ
では排出できず、硬化樹脂を排出する対策として加熱筒
を2つに分け、先端部の加熱筒を取り外せば副フライト
が露出する構造にし、硬化樹脂の排出や滞留樹脂の掃除
等ができる構造としている。
【0009】
【作用】スクリュ先端部の主フライトで3山程度の間に
副フライトを設けたので樹脂の均一可塑化を行うことに
より成形品の品質が向上した。また副フライトによりス
クリュ先端部で樹脂通路が絞られるため樹脂の逆流防止
が期待でき、成形品重量のバラツキの防止にも効果を発
揮する。
【0010】
【実施例】図1は先端部に副フライトを設けた圧縮比1
〜1.1で直径36〜45mmのスクリュでリード30
〜36mmである。全体にわたって主フライト11が設
けてあり、先端部の主フライト11で3山程度に副フラ
イト12が併設してある。図2は副フライト12の詳細
図である。主フライト11のリード角をαとすると副フ
ライト12のリード角はそれより大きいβであり、副フ
ライト12は主フライト11より高さの差T=0.4〜
0.7mmだけ低くしてある。該副フライト12を併設
したことによりねじ溝13は先端部15付近にきて2分
割され、今までの溝13が消滅すると共に新たな溝27
がノズル25へ続いている。
【0011】一般に成形用の熱硬化性樹脂は粉体状をし
ており、ホッパから基部14付近に供給された樹脂は主
フライト11が構成するねじ溝13中を先端方向に移送
され、加熱筒から熱を供給されスクリュ10の先端部1
5でやっと可塑化を始めるが、同時に主フライト11の
ねじ溝13は副フライト12で阻止され行き止まりにな
る。溶融したばかりの樹脂は副フライト12を乗り越え
加熱筒との隙間Tを剪断力を受けながら通過し、新たな
溝27に流入する。樹脂はそのとき受ける剪断力で発熱
し未可塑部分が溶融すると共に混練を受け均一に可塑化
される。
【0012】副フライトを通過した樹脂は剪断発熱によ
る化学反応の活発化により硬化が早まるものの、その場
所がスクリュ10の先端部15であるため短時間の内に
金型内に射出され、加熱筒内で硬化することは無い。
【0013】図3は2つ割り加熱筒の説明図である。加
熱筒16を16a,16bの2つに分け、各々の端部外
周にねじ17,17を旋削し、端部内径部にインロー合
わせ19を加工して芯出しすると共にねじ17,17に
フランジ18a,18bを螺合し、ボルト20にて該フ
ランジ同士を締結している。フランジ18bの締結用ボ
ルト20に干渉しない位置にジャッキ用タップ21が3
箇所等間隔で設けてある。また加熱筒16外周に温調用
媒体を通す溝22が加工され、その外周をカバー23に
て覆っている。加熱筒16bの先端に加熱筒ヘッド24
とノズル25が螺合されている。
【0014】硬化してしまった樹脂を排出するには、図
4のように加熱筒16bをフランジ18部分から分離し
取り外し、スクリュ10の先端部15を露出させる。若
し固着して抜けなければ前記のタップ21に締結用ボル
ト20をねじ込み引き離す事が可能である。この作業に
より先端部15の副フライト12が露出し、溝間の硬化
した樹脂の掃除ができると共に図の様に加熱筒16a内
部の樹脂26はスクリュの回転及び往復動により排出で
きる。
【0015】
【発明の効果】スクリュ先端部15に主フライトに併せ
て副フライトを設けたことにより樹脂に未可塑部分が無
くなり成形品の不良率の減少が期待できる。また低粘性
樹脂の射出成形に於いても射出時の逆流防止の効果が期
待でき、成形品重量のバラツキを押さえる事ができる。
このため半導体チップの封止など精密成形に使用でき効
果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る副フライトを設けた熱硬化性樹脂
の射出成形用スクリュ
【図2】スクリュの副フライト部詳細図
【図3】分割型加熱筒の詳細図
【図4】分割型加熱筒の先端部分を外して硬化樹脂を排
出する様子を示す図
【図5】標準の熱硬化性樹脂の射出成形用スクリュ
【符号の説明】
1 標準の熱硬化性樹脂の射出成形用スクリュ 10 副フライトを設けた熱硬化性樹脂の射出成形用ス
クリュ 11 主フライト 12 副フライト 13 ねじ溝 14 基部 15 先端部 16 加熱筒 18 フランジ 19 インロー合わせ 27 新たな溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−25424(JP,A) 実開 平3−31528(JP,U) 特公 平4−77611(JP,B2) 大柳 康 監修,エンジニアリングプ ラスチックの最新成形・加工技術,株式 会社シーエムシー,1987年12月 4日, p247−249 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 B29C 45/46 - 45/63

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱筒内に回転且つ往復動可能に挿嵌さ
    れ、基部に供給された原料樹脂を可塑化し、射出する熱
    硬化性樹脂の射出成形用スクリュであって、 圧縮比1〜1.1の主フライトからなり、先端部の主フ
    ライト3山程度に該主フライトのリード角より大きいリ
    ード角を持つ副フライトを併設し、該副フライトの両端
    は主フライトに接続し、且つ副フライトの高さは主フラ
    イトより低くしたことを特徴とする熱硬化性樹脂の射出
    成形用スクリュ。
JP33407494A 1994-12-15 1994-12-15 熱硬化性樹脂の射出成形用スクリュ Expired - Fee Related JP3236748B2 (ja)

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大柳 康 監修,エンジニアリングプラスチックの最新成形・加工技術,株式会社シーエムシー,1987年12月 4日,p247−249

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