JPS6279005A - 靴の中敷材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はフラットインソールやカップインソール等に適
した靴の中敷材に関するものである。

〈従来の技術〉 靴中敷材は、中底の耐摩耗性、弾力性（衝撃吸収）およ
び汗の吸収を目的としており、例えばフラットインソー
ルのように合成皮革、レザー、皮革類および編織布等を
中底材に貼着した家のムス層はカップインソールのよう
に弾力性を有するシートに表面布を貼付したものが知ら
れている。

しかしながら、これらの中敷材は各素材を裁断加工し、
それらを貼り合せ加工するものであるため、材料数が多
く、また加工々程も複雑である。しかも、これらの中敷
材は汗の吸収に関しては殆んど機能をはたさず、あるい
は吸収された汗がきわめて短時間で表面部に逆流して表
面を濡らしてしまうため、着用時の蒸れ感、冷感等の不
快感をもたらし、菌繁殖による水虫の発生、悪臭の発生
等を余儀なくされている。

本発明者らは、製造が簡単で取扱性の良好な靴中敷材と
して、各種主体繊維を熱接着性繊維と混合し、絡合した
ものを熱圧縮成形して、主体繊維を熱接着性繊維により
接着したシートを使用したものを提案した（特願昭５９
−６８５８５号）。

〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は、前述の熱圧縮成形したシートを用いた靴中敷
材において、汗等の吸収性が良く、しかも、表面が乾燥
された状、態に保持され、衛生的でしかも着用感の良好
なものを提供せんとするものである。

く問題点を解決するための手段〉 本発明は、主体繊維が熱接着性繊維により接着された繊
維絡合体の圧縮成形シートからなり、該シートの表面層
の主体繊維が含有水分率１％以下でかつ吸水長が６０岨
／ｈｒ未満の疎水性繊維からなり、裏面層の主体繊維と
して吸水長が６０　ａｎ／ｈｒ以上の親水性繊維を含む
ことを特徴とする靴の中敷材である。

まず、本発明の靴の中敷材用シートは、基本的には、主
体繊維と熱接着性繊維とを混合した綿状体またはウェッ
ブ積層体を好ましくはニードルパンチングや流体絡合法
により絡合緻密化し、これを加熱圧縮成形して、熱接着
性繊維を溶融あるいは軟化させ、主体繊維間を接着する
ことにより製造される。

本発明の特徴とするところは、中敷材用のシートの表面
層の主体繊維として疎水性繊維を配し、裏面層の主体繊
維として親水性繊維を含むものを用いた異種層の積層体
とした点にある。

該疎水性繊維としては、ポリオレフィン系、ポリエステ
ル系、ポリアミド光等含有水分率が１％以下でかつ吸水
長が６０ｇＢ／ｈｒ未満、好ましくは３０侑／　ｈ　ｒ
以下のものを用いる。他方、親水性繊維としては、クー
ル、綿等の天然繊維、再生セルロース繊維、ビニロン等
の親水性のある合成繊維さらには表面を親水化したポリ
エステル等の疎水性繊維等、吸水長が６０　ｍｍ／ｈｒ
以上の繊維が用いられる。このような親水性繊維として
特に好ましいものは、本質的に疎水性であるが、例えば
少なくとも表面を微細構造とするか表面を親水性樹脂等
で被覆処理し、繊維としての吸水長を６０ｔｍｎ／ｈｒ
以上としだものであり、これはシートとして十分な吸水
性を有しながら、速乾性を有する製品とすることができ
る。

熱接着性繊維としては、主体繊維より軟化点あるいは融
点が低いもので、シートの熱圧縮時に十体雄維１ｉｆｔ
を接着する性質を有するものを用いる。好ましくは、１
００〜１３０℃で軟化あるいは溶融し接着機能を発揮す
るものである。このような繊維としては、ポリオレフィ
ン系合成樹脂、コポリエステル樹脂等単独からなる繊維
あるいはこれらを含む繊維、さらには未延伸のポリエス
テ／Ｌ／！Ｒａ等低配向の繊維が用いられ、具体的には
ポリエチレンとポリスチレンやポリエチレンテレフタレ
ートとコポリエステルとの芯鞘型、バイメタル型複合繊
維、ポリエステル未延伸糸等が知られており、本発明に
有効に用いることができる。

主体繊維に対する熱接着性繊維の混合割合は、シー）Ｋ
対して十分な硬さ、形態保持性、変形からの回復性およ
び吸水性を付与するために、平均５０〜１５０重量％と
することが有効である。

なお、シートとして厚さ方向に見掛は密度差をもたせ、
表面側をソフトにし、かつ裏面側を硬くすることによっ
て、着用性を改良することができる。

本発明のシートは、疎水性繊維からなる主体繊維と接着
性繊維の混合ワエツプ（予備絡合されていてもよい）と
親水性繊維を含む主体繊維と接着性繊維の混合ウェッブ
（予備絡合されていても良い）とを積層し、ニードルパ
ンチングや流体絡合により一体化し、加熱圧縮成形する
ことによって得られる。

このような本発明におけるシートは、靴中敷材として、
透湿度か】ｏ　ｏ　Ｏ〜６０００　ｇ／ｄ／２４　ｈｒ
、圧縮弾性率が７０％以上かつシートとしての吸水率が
１００％以上であることが望まれる。透湿度が１　、Ｏ
ＯＯｇ　／ｒｒｅ／　２４　ｈｒ以下では、中敷材とし
ての着用時のポンピング作用（圧縮−弛緩の繰シ返えし
作用）による通気作用が十分でなく、吸発汗性が十分に
得られない２″また、透湿性が６、Ｏｏ　ｏ　ｇ　／ｒ
７１ｆ／　２４　ｈｒ以上では、汗等ノＶ　−ト内への
保持性が悪く、本発明の構造としてもポンピング作用に
よりシートに吸収された水分が表面側に逆流して好まし
くない。また、圧縮弾性率が７０％以下では、着用時の
クッション性が不十分であり、製品としてのへクリを生
じて、吸発汗のためのポンピング作用に乏しいものとな
る。さらに、シートの吸水率が１００％以下では、吸汗
性が十分でなく、ポンピングにより吸収した水分が表面
に逆流し、好ましい製品とはならない。このようなシー
トは、平均見掛は密度が０．２〜０　、６ｇ　／ｃｔＡ
となるように圧縮成形され、熱接着性繊維が５０〜１５
０重量％混合され、裏面層において吸水長が６０駒／ｈ
ｒ以上の繊維が主体繊維として５０重量％以上含まれて
いるとき得ることができる。

本発明においては、表面層と裏面層の見掛は密度差を設
けるとき、表面が吸汗時に濡れにくく、速乾性が得やす
い。このためには、表面層の見掛は密度を０．４　ｇ／
ｃＪ以下とし、裏面層の見掛は密度を０　、１　ｇ　／
ｃｉ以上好ましくはｏ、ａｇ／７以上大きくすることが
有効である。この場合、表面層は、柔軟なフェルト様の
クッション性を要求されることもあって、主体繊維が主
となり主体ＩＪ＆ｍ／接着ＩＲａｏｉＭ合比率ｈ　ｓ　
５　：　４　ｓ　〜９０：１０（好ましくは６５　：　
３５〜８０：２０）が適当であシ、繊度は２〜１５　ｄ
ｒで中空又は異型断面のに発弾性の大きい繊維が好まし
い。一方裏面層は、成形後に主として剛性及び保形性を
要求されるので、向繊維の混合比率は４５：５５〜１０
：９０（好ましくは３５：６５〜２０：ＳＯ）が適当で
あり、繊度は６〜２０ｄｒ（好ましくは１０〜ｔｓｄｒ
）の中空又は異型断面の反発弾性の大きい繊維が好まし
い。

さらに、本発明においては、表面側にエンボス加工を施
し、着用感のみならず、滑り防止効果、吸発汗作用を改
善することができる。また、外観性を向上する方法とし
て染色した主体繊維と原着の接着性繊維から構成すれば
効果的である。

また、靴中敷として硬さをさらに高め、吸収した水分の
逆流をより阻止するためには、シート内に疎水性のフィ
ルムを積層（好ましくは表面層と裏面層との境界部また
はその近傍に挿入スル）シ、ニードルパンチング１０１
：３０〜６０本／ｃｒＪが好ましい）により繊維層と一
体化し、さらには、成形時に一部溶出して、多孔フィル
ム層をシート内に形成しておくことが有効である。

〈作用および効果〉 本発明の中敷材の構造によれば、靴着用によって発汗さ
れた水蒸気は、まず歩行により中敷様表層部から、芯機
部へクッションプレッシャー（ポンピング効果）によっ
て押し出されさらには、シート内の水蒸気分圧の勾配に
沿って、足裏側から中敷機内層部に吸引される。ここで
、温度冷却の作用を受けて、水蒸気は飽和点に達して繊
維間に結露する。結〆した水分は、更て受ける中敷様表
層部からのクッションプレッシャー（ポンピング効果）
或いはシートを構成する親水化繊維の毛細管作用によっ
て中敷機中に透過、分散（中底他への吸収）されて吸着
される。一方、靴を脱ぐことにより、きわめて短時間に
自然乾燥される。この靴脱着時の速乾効果は靴の機能上
ばかりでなく、耐久性に於いても有効である。さらに、
本発明においては、表面または表層部に疎水性の層が存
在するため、中敷材本体に吸収された水分は表面に滞留
することなく、また、逆流しにくいため、表面側（足に
接する側）は常にドライ状■に保たれ、足の蒸れをなく
し、着用感が良好で、いわゆるマメ等スポーツ障害がな
い８また、本発明の構成によれば、非着用時に比較的乾
燥し易く、菌の発生や悪臭を防止する効果を発揮する。

もちろん、本発明の中敷材は、製造が簡単であり、単に
必要な型として裁断するのみで単独で使用できるもので
、加工性も良好である。

ここでいう、含有水分率、ｌＪ＆維の吸水長、シートの
吸水率、透湿度、圧縮弾性率は以下のように測定される
。

１）含有水分率：　ＪＩＳＬ−１０１５によるた。

３）　シートの吸水率：シートラ一定の大きさく　７．
５　Ｘ７．５ｃｍ　）　Ｋカットし、２０℃の水中に一
定時間浸漬し次式で吸水率を計算する４）透湿度：　Ｊ
ＩＳＺ−０２０８カップ法にょる５）圧縮弾性率：次式
で求める。

実施例１ 主体繊維として、表面に親水性樹脂を付与した吸水長９
０　ｇ／　ｂ　ｒの中空ポリエステル繊維１２ｆｌＸ５
１．、接着性繊維としてポリエチレン／ポリエステル海
島繊維（７０／３０１４ｄＸ５１ｍｍ　を２０／８ｏの
割合で混醐した目付４００　ｇ／ｒｒｆ　のウェッブを
裏面台形成用のワエップとし、主体繊維として含有水分
率０．５％吸水長１３　ｇ／　ｈｒのポリエステ／Ｉ／
繊維６ｄＸ５］珊の東線、接着性繊維としてポリエチレ
ン／ポリエステル海鳥繊維（７０／３０　）４　ｄＸ５
１ｍｍを８０／２００割合で混用した目付２ｏｏｇ／靜
のウェッブを表面層用ウェッブとした、両ウェッブをカ
ードから紡出しプレパンチ加工（パンチ密度２５木／ｃ
ｒＡ）の後、両ウェッブの中間にポリエチレンフィルム
（５０μ）を挿入して積層の上、裏面層面から仕上パン
チ（パンチ密度６０本／ｃｎｆ）加工を行なった後、１
４０℃×１分の熱風処ＢＩ！（第１段の均一熱処理）を
行ない板状物とした、ついで該する状物を赤外線にて両
面加熱（裏面層側表面温度１５０℃表面層叫表面温度１
２０°Ｃの不均一熱処理）をして、冷却前に、表面層側
温度２０°Ｃ裏面層側温度７０°Ｃ（表面層側エンボス
ロール、裏面層側フラットロール）のカレンダープレス
を行なった。

こうして得られたフラットインソールは表面部にフェル
ト状の弾力性とエンボス模様を有し、かつしつかりした
剛性を有する二層性の靴中敷機であり、表面が長時間に
わたってドライ状態を保ち吸収した水分の逆流もない。

各性能は第１表に示す。

比較例１，２ 実施例１において、主体繊維として吸水長１５　ｍｍ／
ｌ＋ｒの疎水性ポリエステル繊維繊維のみを用いたもの
および主体繊維として吸水長９０ｍＩ］ｌｌ／／ｈｒの
親水化したポリエステル繊維のみを用いたものをフラッ
トインソールとして用いたとき、前者のものは、吸汗性
が十分でなく、また吸水された水分は短時間で飽和し、
ポンピング作用で、表面に水分が逆流し着用感が悪く、
後者のものは、当初より表面のドライ感が得られなかっ
た。

性能は第１表に示す。

実施例２ 実施例１において、表、実画ウェッブの中間にポリエチ
レンフィルム（厚さ５０μ）を挿入しないシートを作成
し、実施例】のシートと同時に靴着用テストを実施した
結果、吸収した水分の逆流時間（ウェットバック感知時
間）は、フィルムを挿入したシート（４８０分以上）Ｋ
比べてや−短かくなった（４００分）が、従来技術の市
販品より、はるかに優れており、表面のドライ感は十分
に保持されるものであった。

以下余白

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）主体繊維が熱接着性繊維により接着された繊維絡合
   体の圧縮成形シートからなり、該シートの表面層の主体
   繊維が含有水分率１％以下でかつ吸水長が６０ｍｍ／ｈ
   ｒ未満の疎水性繊維からなり、裏面層の主体繊維として
   吸水長が６０ｍｍ／ｈｒ以上の親水性繊維を含むことを
   特徴とする靴の中敷材。 ２）裏面層の主体繊維として含有水分率が１％以下であ
   りかつその表面が親水性化処理され、吸水長が６０ｍｍ
   ／ｈｒ以上となった繊維を含む特許請求の範囲第１項に
   記載の靴の中敷材。 ３）シートの透湿度が１，０００〜６，０００ｇ／ｍ＾
   ２／２４ｈｒ、圧縮弾性率が７０％以上である特許請求
   の範囲第１項もしくは第２項に記載の靴の中敷材。 ４）シートの吸水率が１００％以上である特許請求の範
   囲第１項〜第３項のいずれかに記載の靴の中敷材。 ５）表面がエンボス加工された特許請求の範囲第１項〜
   第４項のいずれかに記載の靴の中敷材。 ６）裏面側の見掛け密度が表面側より大である透湿性シ
   ートからなる特許請求の範囲第１項〜第５項のいずれか
   に記載の靴の中敷材。 ７）表面層と裏面層との境界部またはその近傍に多孔フ
   ィルムが一体化されている特許請求の範囲第１項〜第６
   項のいずれかに記載の靴の中敷材。