JPS626011A - ケ−ソン基礎の洗掘防止工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は下端面に刃口を有するケーソンを水底に沈設す
る際の水底の基礎の洗掘を防止するためのケーソン基礎
の洗掘防止工法に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、ケーソン式防波堤等を水底に沈設する際には、先
ず、洗掘防止のためのマットやシートを敷設し、その上
に捨石によりマウンドを作り、その表面を均らした後、
陸上で予め製造したコンクリート製等のケーソンを曳航
し、前記マウンド上に設置し、ケーソン内に中詰砂等の
充填作業を行ない、次に、波により洗掘を受ける側のマ
ウンドの表面を潜水夫等の作業によって根固めブロック
で覆うことにより根固めを行って洗掘を防止している。

しかしながら、このような洗掘防止用の根固め工法では
、洗掘防止用マットやシート等の敷設工事、マウンド面
の均らし工事、根固めブロックの陸上での製作、根固め
ブロックの海上運搬、根固めブロックのクレーン船等に
よる据付は工事等の多くの工程の作業が必要であった。

従って、工期が長くなると共に、気象、海象条件の影響
を受け、経済性にも問題があった。

そこで、前記従来の技術の対策として、通水性の布等の
材料からなる根固め袋を巻き、その端部をケーソンの底
縁部に固定した状態でケーソンを沈設し、その根固め袋
内にモルタルを充填して水底上に広開して洗掘を防止す
る方法が特開昭５８−９１２２４号公報によって提案さ
れている。

しかし、前記工法においては、ケーソンを沈設すると同
時にケーソンの周囲の洗掘が始まるが、ケーソンを沈設
してその内部に中詰砂を充填した後、根固め袋内にモル
タルを注入して洗掘防止作業が完了するまでに時間がか
かるために、その間に洗掘が進行するという問題がある
と共に、ケーソンを沈設した後で洗掘防止施工を行うの
で、工期が長くなるという欠点がある。

更に、別の工法として、不織布マットに網を被せ、その
両端に錘りを設けたものを水底に敷設し、その上に基礎
を構築する方法があるが、この工法においてはケーソン
内部のマットは不要であると共に、コンクリート打設の
障害となる上に不経済でもある。

〔発明の目的〕

本発明は、従来のケーソンの洗掘防止工法の問題点を解
消するために得られたものであり、予め洗掘防止策がな
された状態でケーソンの沈設が可能で、ケーソン沈設中
における洗掘を完全に防止でき、しかもその洗掘防止の
ための工期が短く、経済的なケーソン基礎の洗掘防止工
法を提供することを目的とするものである。

〔発明の概要〕

前記目的を達成するための本発明は、下端面の外周面よ
り、切断されたシート状物の端部を支持可能な長さだけ
内方に位置させて刃口を突出したケーソンを、水底に敷
設した洗掘防止用シート状物上に沈設して前記刃口に沿
って前記洗掘防止用シート状物を切断し、工事の進行に
応じて前記ケーソンの下端面で支持された洗掘防止用シ
ート状物を除去することを特徴とするケーソン基礎の洗
掘防止工法である。

〔実施例〕

以下図面を参照して本発明の詳細な説明する。なお、本
実施例においては鋼製ケーソンを使用した場合について
説明する。

第１図は本発明を実施するためのケーソンの下部の一例
を示すものであって、ケーソン５の下端面５ｂには刃口
６が溶接６ａ等の手段によって固定されている。この刃
口６は高さがｒｈＪであって、その先端部に片刃６ｂが
形成され、ケーソン５の外周面５ａより距離ｒａＪだけ
内側に位置させて固定されている。

この距離ａは、刃口６によってケーソン５の内部と外部
に分離された洗掘防止用シート状物を押さえ込む部分で
あって、洗掘防止用シート状物が十分その効果を発揮す
ることができる程度の長さが必要である。

また、ケーソン５の内周面５ｂは傾斜面に形成され、そ
の内周面と刃口６との間に距離ｒｂＪが形成されている
。この距離すは、切断された洗掘防止用シート状物の内
、ケーソン５の内部に位置するものの端部を押さえ込む
ためのものである。

刃口６の高さｒｈＪは、ケーソン５を水底４に沈設させ
た際に、この刃口６によって洗掘防止用シート状物を自
動的に切断するのに十分な長さとする。

第２図は別の形式の刃口６を設けたケーソン５を示すも
のであって、この刃口６には両刃６ｃが形成されている
。この刃口６の位置と寸法とは前記第１図のケーソンの
場合と同様である。

次に、本発明に係るケーソン基礎の洗掘防止工法につい
て説明する。

まず、第３図に示すような洗掘防止用シート状物８を準
備する。この洗掘防止用シート状物８は、ナイロン、ポ
リエステル等の耐蝕性で強度のある繊維を使用したシー
ト状物、または、このシート状物よりも耐摩性に優れた
ゴム引き布からなるシート状物１を使用し、このシート
状物１の両端部に袋２を形成し、この袋２の内部に錘り
３を挿入したものである。この錘り３としては、コンク
リート、土砂、砕石等、袋２内に充填が容易で安価な材
料が使用される。

そして、第４図に示すように、ケーソン５を沈設する位
置の水底４に、前記洗掘防止用シート状物８の複数枚が
互いに隣接し、かつ各シート状物８の縁部が重なるよう
に敷設する。

なお、この洗掘防止用シート状物８を敷設する範囲は、
ケーソン５の底縁部を覆う範囲で充分である。

この工程においては、錘り３を予め陸上で袋２内に設け
た洗掘防止用シート状物８を使用するか、あるいは一端
の錘り３を予め陸上で施工し、他端の錘り３を水底に敷
設後に施工しても良いが、流れに対する施工性の面から
後者の方が優れている。

前記のように、洗掘防止用シート状物８を水底４の所定
の位置に敷設したならば、第５図に示すようにこの洗掘
防止用シート状物８上にケーソン５をフローチングクレ
ーン等を利用して沈設する。この際、前記ケーソン５の
下端面５ｂに設けられた刃口６で洗掘防止用シート状物
８のシート状物１をケーソン５の下端面５ｂに沿って切
断する。

ケーソン５の下端面５ｂはシート状物１の切断された端
部を押さえ込むものであって、シート状物１の端部１ａ
は比較的強く押さえ込まれ、他方の端部１ｂは前記端部
１ａより比較的弱く押さえ込まれている。

前記のように実施された結果、ケーソン５の洗掘防止を
必要とする範囲はシート状物１で被覆防護され、ケーソ
ン５の下端面５ｂよりはみ出している水底４上のシート
状物１は錘り２と下端面５ｂとによって押さえ込まれ、
位置決めされている。

次に、刃口６より内側のシート状物１を錘り３と共に取
り除くことにより、ケーソン５の底部７には水底４が露
出されるので、その部分の掘削、基礎コンクリート打設
等の作業を直ちに実施できる。なお、ケーソン５の下端
面５ｂに設けた刃口６は、ケーソン５の内側に偏って設
けられているために刃口６で切断された外側のシート状
物１の端部は比較的強く押さえられ、内側のシート状物
１は軽（押さえられているので、内側のシート状物１は
簡単に除去することができる。

前記、実施例においては鋼製ケーソン５の沈設について
説明したが、下端面に刃口６を設けたものならば、コン
クリート製ケーソンの場合でも本発明を適用することは
可能である。

〔発明の効果〕

本発明は、下端面５ｂに刃口６を設けたケーソン５を使
用し、水底４に敷設した洗掘防止用シート状物８上にケ
ーソン５を沈設し、前記ケーソン５の下端面５ｂに設け
られた刃口６によって前記洗掘防止用シート状物８をケ
ーソン５の下端面５ｂに沿って切断し、工事の進行に応
じて前記洗掘防止用シート状物８を除去するので、次の
効果を奏することができる。

ケーソンの沈設に先立って、洗掘防止用シート状物によ
って水底を保護した状態でケーソンを沈設するので、ケ
ーソンの沈設作業中の洗掘を防止できる。

また、洗掘防止用シート状物８はケーソン５の下端面５
ｂに設けた刃口６によってケーソンの内部と外部で分離
できるように切断されているので、ケーソン５の内部の
洗掘防止用シート状物を除去して水底面を露出させ、直
ちに地盤を掘削し、基礎コンクリートを打設することが
できる。

洗掘防止用シート状物の敷設はケーソンの沈設に先立っ
て行うので、全体の工期には影響しない。

なお、前記実施例において詳述した構造を有する洗掘防
止用シート状物を使用することによってケーソンの下端
部が位置する限定された水底部分を保護することができ
るので、このシート状物の敷設面積が小さく、このシー
ト状物の敷設、除去、掘削等の各種の作業を効率的、経
済的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は刃口を有するケーソンの要部を示す
断面図、第３図は本発明の洗掘防止工法に使用する洗掘
防止用シート状物の一実施例を示す斜視図、第４図はケ
ーソンの沈設作業状態を示す要部説明図、第５図は第４
図のＸ−Ｘ矢視断面図である。 １・・・シート状物、２・・・袋、３・・・錘り、４・
・・水底、５・・・鋼製ケーソン、６・・・刃口、８・
・・洗掘防止用シート状物。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 下端面の外周面より、切断されたシート状物の端部を支
   持可能な長さだけ内方に位置させて刃口を突出したケー
   ソンを、水底に敷設した洗掘防止用シート状物上に沈設
   して前記刃口に沿って前記洗掘防止用シート状物を切断
   し、工事の進行に応じて前記ケーソンの下端面で支持さ
   れた洗掘防止用シート状物を除去することを特徴とする
   ケーソン基礎の洗掘防止工法。