JPS6253196B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はおもちや車両、特におもちや車両を
一方の走行路から他方の走行路に移動して軌条上
の他の車両を追い越しできるよう遊戯者すなわち
操縦者により複数個のおもちや車両が個別に制御
されるゲームに用いられるようなつたおもちや車
両に関するものである。

種々の型式のレーシングカーゲームが子供や大
人に長い間人気があり、この様なゲームにおける
一層真実味のある作用の要求が高まつている。従
つて、例えば“スロツトカー”型のゲームはゲー
ムの車両に流れる電流を変えることによつて操作
される速度制御装置が設けられている。また、多
数のこの様なゲームは、走行路の実際の変更に似
せるよう軌条の一方の側から他方の側に車両を交
叉するようなつている。しかし、車両は例えば米
国特許第3453970号明細書に示される様に一定の
予定された変化しない通路内に制限される。

この様な従来提案されたおもちや車両ゲームの
遊びの価値は走行速度の調節に制限されるので、
軌条の案内溝に制限されることなく一方の走行路
から他方の走行路への車両の動きを操縦者が制御
できるおもちや車両ゲームを設ける試みが行われ
た。この様なゲームには例えば米国特許第
3797404号明細書に示される様な型式のものがあ
り、ソレノイド作動されるバンパが軌条の側壁に
沿つて選択的に係合することによつて一方の走行
路から行方の走行路に車両を押圧するようソレノ
イド作動されるバンパが用いられている。この型
式のゲームにては特に低速度で一方の走行路から
他方の走行路に車両が動くことが確実でなく、車
両を押すバンパの動きは実際的でないことが確認
されている。

一方の走行路から他方の走行路に車両を動かす
べく車両制御を行なう別の試みとして軌条面の接
触条片を介して供給されるようおもちや車両への
電流の供給しや断の切換に応答する比較的複雑な
かじ取り制御機構を有している。この様なゲーム
は例えば米国特許第3774340号および第3873286号
明細書に記載されている。しかし、比較的複雑な
かじ取り機構に加えて、供給電流がしや断される
ときに、車両の速度が勿論落ちるので、車両は速
度が落ちて、つくられるべき所要される真実的効
果が影響を受ける。

また、車両の電動機に供給される電流の極性の
逆転に応答して車両のかじ取りが制御される様に
なつた別のかじ取り装置がおもちや車両に設けら
れている。この様なかじ取り装置は例えば米国特
許第3453970号および第3813812号明細書に記載さ
れており、電動機への電流をしや断する問題が全
くないので、速度の損失が殆んどないが、この様
なかじ取り装置は摩耗を生じる沢山の可動部材が
あつて一定の点検が必要である。ハンセンの米国
特許第3453970号明細書においては、電動機を集
電子に接続する導電ワイヤがかじ取り操作を助け
るべく用いられており、従つて車両の使用中の作
動の無駄が増える。別の極性反転装置が米国特許
第3232005号明細書に示されており、この特許で
はおもちや車両は軌条上で作動されず、かじ取り
制御も走行路を切換えるべく設けられておらず、
車両の不規則な走行制御をなすだけである。

スロツトカー型ゲームの拘束を避けるよう提案
された別のおもちや車両ゲームが米国特許第
3239953号明細書に示されており、おもちや車両
に取付けられたソレノイドの作動に応答し且つ遊
戯者により遠隔制御される比較的複雑なかじ取り
制御が設けられている。

この発明の目的は、おもちや車両が案内溝等の
様なもの且つ制限なしに一方の走行路から他方の
走行路に移動できるように、従来提案されたおも
ちや車両ゲームの制限を解決することにある。

この発明の別の目的は、遊戯者の制御のもとに
おもちや車両が案内軌条に沿つて動き且つ一方の
走行路から他方の走行路に変わるようできるおも
ちや車両を提供することにある。

この発明の他の目的は、軌条の一方または他方
の走行路におもちや車両をかじ取りするようにお
もちや車両の電動機への電流の極性の変更に応答
する比較的簡単なかじ取り装置を有したおもちや
車両を提供することにある。

この発明のまた別の目的は、車両の電動機に供
給される電流の極性に係りなく前進方向に車両を
駆動する簡単な駆動伝動装置を有すると共に、電
流の極性変更に応答する簡単なかじ取り装置とを
有したおもちや車両を提供することにある。

この発明のまた他の目的は構造が比較的簡単で
丈夫な説明した特長のおもちや車両を提供するこ
とにある。

この発明の更に別の目的は比較的簡単で経済的
に製造されるおもちや車両を提供することにあ
る。

この発明の１つの形態に従えば、おもちや車両
は１つ以上のおもちや車両がレースゲームに用い
られるべく設けられている。おもちや車両はフレ
ームと、フレームに取付けられた車体と、一対の
駆動車輪を含む複数個の路面係合車輪とを有して
いる。駆動車輪は横方向に隔つた垂直面内にて同
時に回転すべくフレームの共通の軸に取付けら
れ、可逆電動機は車輪を駆動すべくまた設けられ
ている。駆動伝動装置は電動機の出力部材を駆動
車輪に連接するようにフレームに取付けられてい
る。駆動伝動装置は電動機の出力軸の平歯車と、
この軸に回転可能に取付けられた遊び歯車支持フ
レームとを有している。この遊び歯車支持フレー
ムは平歯車と噛合係合する遊び歯車が回転可能に
取付けられており、これにより支持フレームと遊
び歯車は駆動電動機の回転方向に応答して第１、
２位置間を動かされ、駆動車輪の一方または他方
と係合して電動機の回転方向に係りなく前進方向
に車輪を駆動するようなす。

第２の伝動装置は駆動電動機の出力軸とかじ取
り前輪の間を作動連結して、電動機への電流の極
性、従つて電動機の回転方向が逆転されるとき
に、かじ取り車輪が占めるかじ取り位置から他の
かじ取り位置にかじ取り車輪を変えるようなす。

この発明のおもちや車両は、２つの横方向に隔
つた車両走行路を間に形成する横方向に隔つた側
壁を有する無端軌条に好適に用いられる。車両が
作動されるとき、車両は電動機に供給される電流
の極性により決められる様に前輪のかじ取り位置
にもとづいて側壁の１つと係合して側壁に沿つて
軌条上を走行し、電流の極性が変えられるとき
に、車両は走行路を変更する。

車両の電動機に供給される電力は軌条の走行路
に設けられた電気接触条片を介して供給される。
この電力供給装置は遊戯者が車両の速度を個別に
制御できると共に車両の電動機への電流の極性を
個別に逆転できるようにつくられている。

この発明の上述および他の目的と特長並びに利
点は添附図面に関連しての図示実施例の以下の詳
細な説明から明らかになろう。

いま、図面、先づ第１図を詳しく参照するに、
この発明に従つて構成されたおもちや車両ゲーム
１０は、一対の横方向に隔つて直立した側壁１
４，１６とこれら側壁１４，１６間に延びる路床
すなわち路面１８とを有する無端状のプラスチツ
クの軌条１２を有している。路床１８は、複数個
の車両を操作できる少くとも２つの車両用走行路
２０，２２を形成するよう十分な幅を有してい
る。

この発明の図示の実施例にて、おもちや車両ゲ
ーム１０は、後述するように集電子の配置を除い
てはほゞ同一構造をなしている操縦者により制御
される車両２４，２６を有している。車両２４，
２６は、車両の回転電動機に供給される電流の強
さを変えて車両速度を変えることができる制御装
置３０を介して操縦者により個別に制御される。
制御装置３０は操縦者が各車両電動機に供給され
る電流の極性を変えることができ、これにより車
両は操縦車により一方の走行路から他方の走行路
に切換えることができる。

おもちやの車両２４は第２乃至４図に詳しく図
示されている。図示される様に、車両２４は適宜
な構成のフレームすなわちシヤーシ３２と、適当
な具合にフレーム３２にスナツプ止めできる取外
し自在のプラスチツクの車体３４とを有してい
る。一対のかじ取り前輪３６は後述するように左
右のかじ取り位置間を同時にかじ取り作動すべく
フレーム３２に回転可能に取付けられており、ま
た後輪４０はフレーム３２に回転可能に取付けら
れた共通の軸４２に取付けられている（第３図参
照）。各駆動後輪４０は軸４２と同時に回転すべ
くスプラインや同様なもの或は圧力嵌めや他の適
宜な手段によつて軸４２に固着されている。

おもちや車両を駆動する動力は、適宜な具合に
フレーム３２に取付けられた直流電動機４８によ
り供給される。電動機４８は通常の直流電動機
で、通常の如く電動機の回転子に連結された回転
出力部材すなわち軸５０を有している。第２図に
示されるこの発明の実施例にて、軸５０は電動機
ハウジングの後端から前後車輪に向つて延びてい
る。駆動軸４２近くの軸５０の後端５１には軸５
０に固着された平歯車すなわち出力駆動部材５２
がある。この駆動部材５２は伝動装置５６と駆動
係合しており、伝動装置５６は駆動部材５２の回
転方向、すなわち電動機４８に供給される電流の
極性にもとづく電動機４８の出力軸５０の回転方
向、に係りなく車両の前進方向に駆動後輪４０を
駆動するよう構成されている。

この発明の図示実施例の各駆動車輪４０は成形
プラスチツク材料か鋳造金属材でつくられ、回転
動力が各車輪に作用される様に内側に一体にクラ
ウン歯車４６が形成されている。実施例にては、
車輪４０は、ダイキヤスト金属でつくられて一体
に形成された歯車４６のあるボスを有しており、
ゴムや同様な取外し自在な環状部材が適宜な具合
にボスに嵌められている。

伝動装置５６は駆動軸５０に自由に回転自在に
取付けられた遊び歯車支持フレーム５８を有して
おり、その側板６０は平歯車５２の両側にあつて
軸５０からほゞ放射方向に延びている。側板６０
の自由端には軸６２が回転可能に設けられてお
り、この軸６２に遊び歯車６４が固着されてい
る。遊び歯車６４は第５図に示される様に平歯車
５２と連続駆動係合すると共に歯車４６と選択的
に係合する大きさと配置をなしている。この構成
の結果、電動機４８が作動されるときに、遊び歯
車支持フレーム５８は歯車６２，６４の噛合にも
とづき支持フレーム５８に作用される力の結果と
して電動機４８に作用される電流の極性にもとづ
いて第５図に示される様に時計方向か反時計方向
かのいづれかに回転されよう。これは歯車５２，
６４が電動機４８の作動により連続的に回転さ
れ、支持フレーム５８が軸５０に自由に回転自在
に取付けられているので、歯車５２，６４間の係
合が歯車６４に合力を生じて歯車５２と同一方向
に支持フレーム５８を回転するようなす。結果的
に、第５図に示される様に、歯車５２が矢印Ｘに
より示される時計方向に回転されるときに、歯車
６４は反時計方向に回転され、支持フレーム５８
は時計方向に回転される。支持フレーム５８のこ
の回転は第５図に実線で示される様に駆動車輪を
駆動するよう車両の左後輪４０の歯車４６と歯車
６４とを駆動係合させる。歯車６４と支持フレー
ム５８が軸４２の前方に歯車４６を係合させるよ
う設けられているために、駆動車輪４０は前進方
向に駆動される。

電動機４８に供給される電流の極性が逆転され
るときに、支持フレーム５８は第５図に鎖線で示
される位置に反時計方向に回転される。これが行
われるときに、歯車６４は反対方向に回転されて
右駆動輪４０（すなわち第６図の下の車輪）の歯
車４６と係合すべく動かされるときに、従つて駆
動輪４０は前進方向に再び駆動される。

第３図に明示される様に、車両のシヤシー３２
は一体になつた逆Ｕ字形アーム５３を有してい
て、その自由端５５には上述した様に車軸４２が
回転自在に取付けられている。これらアーム５３
は第５図に示される様に歯車４６の内側にあつ
て、その中央のたるみ部分には歯車４６と係合す
るよう歯車６４のための隙間が設けられている。
歯車４６と歯車６４の１つとの噛合いは支持フレ
ーム５８の回転を通常停止するので、これらアー
ム５３のたるみ部分の上縁部５７は２つの端の位
置での支持フレーム５８の積極的な止めすなわち
制限位置をもたらしている。また、フレーム５８
は上縁部５７と係合しないが、回転するときに側
アーム５３に沿つて通過してしまう様な大きさに
つくることができる。この場合に、第５図に示さ
れる様にアーム５３の内側面に積極的な止めすな
わち肩部５９を設けることができる。

電動機４８に供給される電流の極性の変化にも
とづいて一方の走行路から他方の走行路におもち
や車両をかじ取りするために、第２の変換装置８
０がかじ取り前輪３６近くの軸５０の別の端５０
との間に設けられている。この変換作動は軸５０
を車輪３６と作動連結して、車輪３６を第３，４
図の左右かじ取り位置間に動かすようなす。

各かじ取り車輪３６は、車輪３６が適宜な具合
に回転可能に取付けられた水平軸８４を有する車
輪取付ブラケツト８２を有しており、またかじ取
りを行うよう垂直面内を車輪３６が枢動できるよ
うに垂直ピボツトピン８６がフレーム３２に枢着
されている。ブラケツト８２は、ブラケツト８
２、従つて車輪３６の同時的枢動かじ取り作動を
制御するタイロツド９０により枢着連結された一
体的なクランクアーム８８を有する。タイロツド
９０の作動は、第１、２位置間の水平な揺動のた
めにフレーム３２の支柱９４に枢着されたピボツ
トまたはかじ取りアーム９２を有する伝動装置８
０によつて制御される。これらの位置はフレーム
に形成された停止柱すなわち止め９５等によつて
制限できる。

かじ取りアーム９２は一体的なピン９６や同様
なものによつてタイロツド９０にゆるく枢着連結
されるので、かじ取りアーム９２の円弧運動がタ
イロツド９０を介してクランクアーム８８と車輪
３６に伝達される。従つて、かじ取りアーム９２
の円弧運動は、第３，４図に示されるように車輪
３６の左右かじ取り位置に対応するかじ取りアー
ム９２の端制限位置による車輪３６のかじ取りを
行なう。

かじ取りアーム９２の作動は、回転駆動部材９
８が設けられる軸５０の回転に応答する。この発
明の図示実施例にて、この回転駆動部材９８は、
かじ取りアーム９２の上面１００に摩擦係合する
摩擦車を単になすものである。上面１００は平面
において円弧状をなしている。好適に、この上面
１００は、かじ取りアーム９２の支柱９４のまわ
りのばね１０２により回転駆動部材９８と摩擦駆
動係合するよう押圧されている。

この様な構成によつて、回転駆動部材９８が第
３図に矢印Ｘにより示される方向に駆動されると
きに、かじ取りアーム９２を端位置の１つに動か
してかじ取り車輪３６をかじ取り位置の１つに位
置決めする。かじ取りアーム９２の動きがこの制
限位置を越えるのが阻止されるので、回転駆動部
材９８は上面１００上を単に滑る。従つて、実際
に回転駆動部材９８と上面１００は滑りクラツチ
すなわち間欠駆動伝達装置として作用する。

電動機４８に供給される電流が反転されるとき
に、回転駆動部材９８は第４図に矢印Ｙで示され
る様に反対方向に駆動される。電流において、可
逆かじ取りアーム９２は他方の位置に動くよう自
由で、第４図の制限位置が達成されるまで回転駆
動部材９８によつて駆動され、回転駆動部材９８
は上面１００上を滑り始める。この様に、かじ取
り車輪３６は他方のかじ取り位置に動かされて車
両が走行路を変えるようにする。車両がこの走行
路を走行して軌条の案内レールに対して車両を保
持するよう助ける場合に、かじ取り車輪３６はそ
のかじ取り位置を維持する。これは後述する集電
子が軌条の電流供給条片と整列することを維持す
るよう作用する。

この発明の図示実施例が滑り駆動を使用してか
じ取りアーム９２の動きを制限するよう停止する
場合に、別の同様な装置を利用できることが注意
される。例えば、上面１００を扇形歯車としてつ
くることができ、回転駆動部材９８を平歯車とす
ることができる。また、極性の変化に応じてかじ
取りを制御するようかじ取りアーム９２に軸端の
回転運動を伝達すべくこの様な駆動装置の別の同
様な機構が当業者には考えられよう。

第１図に示されるゲームにて、車両２４が外側
の走行路にあつて、かじ取りアーム９２がかじ取
り車輪３６を左かじ取り位置に動かすべく駆動さ
れるように軸５０を回転すべく電力が供給される
ときに、おもちや車両は車両２４にみられるよう
第１図に示される如く外側走行路から内側走行路
に移動するようなる。このときに、車両の前端は
軌条の内側壁１６と係合し、このかじ取り位置へ
のかじ取り車輪３６の維持は軌条の内側の走行路
２０の内側壁１６に沿つて車両が走行するような
す。勿論、もし車両が軌条の曲部を走行する場合
に比較的高速度で走行すれば、車両は遠心力によ
つて外側の走行路に押しやられる。しかし、車輪
の左かじ取り位置がもし維持されゝば、車両は前
述した様に内側の走行路へと再び内側に移され
る。

他方、電動機４８に供給される電流の極性が反
転されるときに、回転駆動部材９８は反対方向に
回転され、かじ取りアーム９２を別の端位置に駆
動し、かじ取り車輪３６を右かじ取り位置に位置
させて車両を左方に動かすようなす。従つて、第
１図に点線で示される車両２４により示される様
に、車両が軌条１２の内側走行路２０にあつて電
動機４８に流れる電流の極性が変えられるとき
に、かじ取り車輪３６は右かじ取り位置に位置さ
れるので、車両は外側の走行路２２への右方に向
つて走行する。車両の前端が外側壁１４に当たる
ときに、車両は電動機４８に供給される電流の極
性が再び逆転されるまで外側の走行路２２の外側
壁１６に沿つて走行を続ける。これに関し、駆動
伝動装置のために車両は電動機４８の軸４２の回
転方向に係りなく常に前進方向に推進されること
がまた注意される。

おもちや車両に電流を供給するために、路面１
８には各走行路２０，２２に複数個の接触条片が
設けられている。この発明の図示実施例にて、各
走行路２０，２２には３つの接触条片Ａ，Ｂ，Ｃ
が夫々設けられている。接触条片Ａ，Ｂ，Ｃは導
電金属材料でつくられ、軌条１２に埋込まれてい
るので、接触条片Ａ，Ｂ，Ｃは軌条１２の面と
ほゞ同じ高さで、一方の走行路から他方の走行路
への車両の移動を妨害しない。電流は後述する様
にこれら接触条片Ａ，Ｂ，Ｃに供給され、予定の
位置にておもちや車両のフレーム３２に取付けら
れた集電子によつて集電される。

各走行路の接触条片は互に組をなしており、す
なわち一定の走行路の接触条片Ａは他方の接触条
片Ａと電気的に接続されており、接触条片Ｂは互
に接続されていて、接触条片Ｃも互に接続されて
いる。接触条片Ｃは接地されており、接触条片
Ａ，Ｂは各車両に電流を個別に供給すると共に電
流の極性を制御するよう設けられるので、２つの
車両は同一走行路にて作動できると共に個別に制
御できる。このために、電流制御器と車両は接触
条片の組の１つとだけ各車両を関連するよう設け
られている。例えば、車両２４は接触条片Ｂから
電流を受け、車両２６は接触条片Ａからだけ電流
を受ける。

第６図に示される様に、車両２４には２つの集
電子１１１，１１２が設けられ、集電子１１２は
接地された接触条片Ｃと接触する配置されてい
る。同様に、車両２６には、集電子１１２，１１
４が設けられており、集電子１１２は接地接触条
片Ｃと接触する車両２４の対応する集電子のよう
に同一位置に配置されている。これら集電子１１
２，１１４は当業者周知の様に適宜な具合に車両
に取付けられており、また各車両の電動機４８に
周知の適宜な手段にて電気的に接続されている。
車両２４の集電子１１１は、車両が在る走行路に
係りなく接触条片Ｂと接触係合するよう車両に設
けられている。第６図に示される様に、この集電
子１１１は車両フレーム３２の中央に設けられて
いる。他方、第６図に点線で示される様に、車両
２６の集電子１１４は関連した集電子１１２と間
隔を置いて車体の中心から外れて設けられる。こ
の集電子１１４は、車両が走行する走行路に係り
なく接触条片Ａと係合するよう設けられている。
車両２６は勿論中央の集電子１１１がない。この
様な構成によつて、各操縦者は、車両が占める走
行路に係りなく車両２４，２６の各々を制御する
よう接触条片Ａ，Ｂへの電流の供給および極性を
夫々個別に制御することができる。

第１図に示されるおもちや車両ゲームの制御装
置３０は第７図に概略的に示されている。この制
御装置３０は各操縦者が車両２４，２６を夫々制
御できる各制御器１２４，１２６を有している。
実際に、制御装置３０は、交流電源に制御装置を
接続できるプラグ１２８を有する。電力は変圧器
１３０から、制御器１２４，１２６に個別に電流
を供給すべく示される様に接続された２つのダイ
オードを有する半波整流器１３２を介して供給さ
れる。各制御器１２４，１２６は握持装置として
設けられ、装置の引き金として作動される可変抵
抗器１３４と１つの双投スイツチ１３６とを有し
ている。制御器１２４からの電流は可変抵抗器１
３４を介して接続条片Ｂに供給され、制御器１２
６からの電流はその可変抵抗器１３４を介して接
触条片Ａに供給される。可変抵抗器は、車両の速
度を変えるために各接触条片、従つて各車両に供
給される電流を操縦者が変えることができる様に
適宜な構造にすることができる。

おもちや車両に供給される電流の極性は双投ス
イツチ１３６によつて個々別々に制御されるの
で、各制御器１２４，１２６により制御される如
く各車両の電動機４８に供給される電流の極性は
双投スイツチ１３６が入れられる位置に従つて変
わる。この構成によつて、夫々の制御器１２４，
１２６を用いる各操縦者は軌条１２に沿つて自分
の車両の速度を制御でき、また車両に供給される
電流の極性を変えるだけで軌条１２に沿つて自分
の車両の位置を変えることができる。上述した様
に、各車両の電動機４８に供給される電流の極性
は車輪が占めるかじ取り位置を決め、これは車両
が駆動される走行路を決めるものである。

第１図に示される様に、車両２４で示される如
く車両を外側の走行路から内側の走行路に切換え
るよう所要されるときに、車両に供給される電流
の極性はかじ取り車輪を左かじ取り位置に動かす
よう選ばれ、これによつて車両を内側の走行路へ
と左方に動かす。同様に、車両を外方に動かすよ
う所要されるときは、かじ取り車輪は車両の電動
機に供給される電流の極性を適宜選択することに
より右かじ取り位置に変えられるので、車両は右
方に向つて外側の走行路へと移動する。従つて、
操縦者は車両の速度と車両が走る走行路とを完全
に制御できる。

従つて、比較的簡単に構成されるおもちや車両
が設けられ、おもちや車両が相互に追越すために
一方の走行路から他方の走行路におもちや車両が
個別に移ることができる能力に加えて、おもちや
車両の速度を操縦者が完全に個別に制御できるこ
とが理解される。これは多部品のかじ取り装置や
ソレノイドバンパやかじ取り機構等を複雑にする
ことなく達成できる。また、おもちや車両の電動
機への電流の極性の簡単な変更によつて達成され
ると共に、且つ車両電動機への電力の遮断の結果
として走行路変更が行われる従来提案された構成
にてみられる速度の付随的な損失が除去される。

この発明の図示実施例が添付図面に沿つて説明
されたが、この発明がこの実施例に制限されるも
のでなく、この発明の精神並びに範囲を逸脱する
ことなく種々の変形および変更が当業者によつて
なし得ることが理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に従つて構成されたおもちや
車両ゲームの平面図、第２図は第１図のゲームに
使用できるようなつたおもちや車両の縦断面図、
第３図はかじ取り位置の１つにおけるかじ取り車
輪を示す第１図に示されるおもちや車両の１つの
平面図、第４図は別のかじ取り位置のかじ取り車
輪を示す第３図と同様な平面部分図、第５図は第
２図の５−５線における断面図、第６図は第２図
のおもちや車両の底面図、第７図は第１図のおも
ちや車両ゲームに使用される電気制御装置の電気
回路概要図である。図中、１２：軌条、１４，１
６：側壁、１８：路面、２０，２２：走行路、２
４，２６：車両、３０：制御装置、３２：フレー
ム、３４：車体、３６，４０：車輪、４２：軸、
４８：電動機、５０：軸、５２：歯車、５６：伝
動装置、５８：支持フレーム、６０：側板、６
２：軸、６４：遊び歯車、８０：伝動装置、８
２：ブラケツト、８８：アーム、９０：タイロツ
ド、９２：かじ取りアーム、９５：止め、９８：
回転駆動部材、１００：上面、１０２：ばね、１
１１，１１２：集電子、１２４，１２６：制御
器、１２８：プラグ、１３０：変圧器、１３２：
整流器、１３４：可変抵抗器、１３６：双投スイ
ツチ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車両フレーム、一対の駆動車輪、かじ取り枢
   動すべく車両フレームに取付けられた少くとも１
   つのかじ取り車輪、車両フレームに取付けられて
   いて回転出力部材を有した可逆回転駆動電動機、
   出力部材の回転方向にもとづいて右または左にか
   じ取り車輪をかじ取りすべく電動機の回転出力部
   材と係合したかじ取り装置、回転出力部材の回転
   方向に係りなく前進方向に駆動車輪を駆動すべく
   電動機の回転出力部材と係合した車両フレーム内
   の駆動伝動装置を備えたおもちや車両において、
   かじ取り装置は右または左方向にかじ取り車輪を
   枢動するようかじ取り車輪に作動連結されたかじ
   取りアームと、出力部材の回転方向の変更に応答
   してかじ取りアームの左または右方向揺動に回転
   部材の回転を変更すべく回転出力部材およびかじ
   取りアーム間に連結されたかじ取り伝動装置とを
   有し、駆動伝動装置は駆動電動機の回転方向に応
   答して第１、２位置間を作動すべく車両フレーム
   に移動自在に取付けられた少くとも１つの伝動部
   材を有し、この移動自在に取付けられた伝動部材
   は電動機の回転出力部材の回転軸とほゞ整列した
   軸心に枢動すべく回転自在に設けられた歯車支持
   フレームと、回転自在に設けられて回転出力部材
   と作動係合した少くとも１つの遊び駆動部材とを
   有し、駆動電動機の回転方向に係りなく前進方向
   に車両を駆動するよう移動自在に取付けられた伝
   動部材の第１、２位置にて夫々作動係合すべく遊
   び駆動部材が駆動車輪と関連したことを特徴とす
   るおもちや車両。 ２ かじ取りアームが車両フレームに枢着された
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のお
   もちや車両。 ３ かじ取り車輪はかじ取りアームに枢支連結さ
   れたかじ取りレバーを有し、これによりかじ取り
   アームの枢動がかじ取り車輪に伝達されることを
   特徴とする特許請求の範囲第１、２項いづれか記
   載のおもちや車両。 ４ かじ取り伝動装置は、電動機出力部材に取付
   けられてかじ取りアームと係合した回転動力伝動
   部材を有して電動機出力部材の回転方向に応答し
   て右または左にかじ取りアームを回動することを
   特徴とする特許請求の範囲第１、３項いづれか記
   載のおもちや車両。 ５ 伝動部材はかじ取りアームと摩擦係合した摩
   擦車であることを特徴とする特許請求の範囲第４
   項記載のおもちや車両。 ６ 車両フレーム、車両フレームに対し左右かじ
   取り位置間を同時的にかじ取り作動すべく車両フ
   レームに枢着された一対のかじ取り車輪、車両フ
   レームに回転可能に取付けられた一対の駆動車
   輪、回転出力部材を有する車両フレーム上の可逆
   回転駆動電動機、出力部材の回転方向に係りなく
   車両の前進方向に駆動車輪を駆動すべく出力部材
   および駆動車輪と係合した駆動伝動装置、枢動す
   べくフレームに回転自在に取付けられてこの枢動
   を伝達すべくかじ取り車輪に作動連結されたかじ
   取りアーム、電動機出力部材の回転方向の変更に
   応答して第１、２位置間をかじ取りアームを枢動
   すべく電動機出力部材およびかじ取りアーム間に
   作動係合して電動機出力部材のかじ取り方向を変
   えるようなつたかじ取り伝動装置を備えたおもち
   や車両において、駆動伝動装置は、駆動車輪の一
   方または他方と夫々駆動係合するよう駆動電動機
   の回転方向に応答して第１、２位置間の作動のた
   めに車両フレームに移動可能に取付けられた少く
   とも１つの伝動部材を有し、移動可能に取付けら
   れた伝動部材は駆動車輪の回転面とほゞ垂直な平
   面内にて回転すべく車両内に回転自在に取付けら
   れた歯車支持フレームと、回転可能に取付けられ
   ていて回転出力部材と駆動係合した少くとも１つ
   の遊び歯車とを有し、この遊び歯車は移動可能に
   取付けられた伝動部材の第１、２位置の駆動車輪
   の一方または他方と選択係合すべく歯車支持フレ
   ーム上に設けられたことを特徴とするおもちや車
   両。 ７ かじ取り伝動装置は、電動機出力部材の回転
   方向に応答して右または左にかじ取りアームを回
   動するようかじ取りアームと駆動係合した電動機
   出力部材に取付けられた回転動力伝動部材を有し
   たことを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の
   おもちや車両。 ８ かじ取り伝動装置の伝動部材はかじ取りアー
   ムと摩擦係合した摩擦車であることを特徴とした
   特許請求の範囲第７項記載のおもちや車両。